2020年1月11日土曜日

2020年01月11日

昨日は店を閉めてすぐに、サンリンシャでやっていた豚汁新年会に行く。たくさん人が集まっていて、新年の挨拶をしたり、近況を話し合ったりした。豚汁と、祖谷「なこち」の稲盛さんが出していた鹿肉の煮込みをいただく。
稲盛さんと、祖谷に住むTさんについての話をする。以前「つげ義春流れ雲旅」(旺文社文庫)という本を品出ししたのだけど、Tさんはその本の中でインタビューされている男性の(おそらく)娘さんだそうで、稲盛さんは祖谷に住み始めたばかりの頃にお話を伺いに行ったことがあるらしい。

帰って、キアロスタミ「ホームワーク」見る。小学校の宿題についてのドキュメンタリー。キアロスタミの映画では、イラン国内の教育の問題が繰り返し扱われている。両親が文字が読めなかったりすると、子どもの宿題を見てやることもできない。教育の格差が恋愛や結婚にも影響することは「オリーブの林を抜けて」で描かれていた。「ホームワーク」ではテレビアニメより宿題が好き、と答える子どもたちが多く登場する。思う存分学ぶことのできない子どもたちを見ていると、とてももどかしい気持ちになる。


朝8時起き。今日からまどは大阪へ一人旅。日曜の夜に帰ってくる予定。
全23巻のセット本がネットで売れたので、梱包して発送。重い。

喫茶店に入り、畠山直哉「まっぷたつの風景」読み進める。
いがらしみきおとの対談での、お互いの東日本大震災後の郷土へ向き合う心情を、慎重に確認し合うようなやり取りが印象的。生理的反応が持つ「言語化の手前にある複雑さ」が場の緊張をほぐす瞬間。単純な善悪の二分では測れない領域をつくること。

開店。昼間にお客さんが多く、夜は少ないという珍しい一日。店頭買取2件。

岡山の古本屋「ながいひる」店主の木村さんが考えた「パブリックマネー」を、うちでも始めてみる。入れ物を用意しておき、お金が余っている人は入れて、足りない人は使うというもの。定点観測するのも楽しそう。木村さんのこの文章がとてもいい。
https://note.com/nagaihiru/n/nc06ddcc37ef2

「まっぷたつの風景」読み終える。志賀理江子との対談。
「議論されているのはもう、アートか、表現か、記録か、記憶か、というふうに真っ直ぐ切って分けていくようなことではないのです。むしろ、斜めに切ってすべてに断面が触れていくような動き方や考え方が必要で、その中からしか新しい議論は生まれないのだと思います」(畠山)

今日もバイト休み。映画一本見る。

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