2023年1月28日土曜日

ぎっくり背中、手紙(2023年01月26~28日)

25日(水)夜

残業2時間弱やり、終了。シャワー浴びて、温めた豆乳を飲む。K/A/T/O Massacreの配信見ながらインクでケント紙に絵を描く。ToreiさんのDJかっこいい。1枚完成して寝る。


26日(木)

朝8時前に起きる。朝ごはんを食べ、料理。麻婆豆腐、大根と三つ葉の味噌汁を作る。味噌汁に三つ葉を入れると香りがよくなる。通販を希望している東京の知人に、先日買い取った海外のファッション雑誌や写真集の画像を送ると、たくさん買ってくれることになった。ありがたい。段ボール箱を持ち上げた瞬間、背中に「ブチッ」と激痛が走る。ぎっくり背中か。保冷剤を床に置いて寝転ぶ。ひねると痛い。コート着て外出。郵便局で本を発送しようとすると、寒波による大雪の影響でクリックポストやゆうパックは受付を休止しているとのこと。スーパーでよもぎ大福などを買って帰る。

開店。在庫整理などをゆっくり進める。まども手伝ってくれた。夕方から来月のグループ展に向けての作業少しやる。昨日の残業の疲れが出て体が重い。

閉店後、こないだネット通販した額縁にインクドローイングを入れてみる。なかなか良い感じ。ぎっくり背中が痛む。ネットで調べてみると、やってしまった当日は風呂を控えたほうが良いとのことで、この日は早めに寝た。


27日(金)

朝8時前に起きる。背中の痛みは思ったよりも引いている。朝ごはんを食べてドローイング。

外出。本を発送し、銀行にお金を預け、レンタカーを借りて出発。丸亀へ向かう。以前何度か出張買取でお伺いしたお宅で、今月末に業者が不用品を持っていく予定なので、お金はいらないのでそれまでにもう一度来て必要なものだけでも引き取ってくれないか、とのご依頼。とりあえずがもううどんに行ってかけ大+とり天。おいしい。麺のもちっとした食感がいい。丸亀着。もう一度棚をざっと見せていただき、本を選別。段ボール5箱ほどになる。あれっ、これ見逃してたなあというのもたくさんあって、結果伺ってよかったなあと思った。

お暇する前にお茶をいただき、いろいろお話。手紙をお渡しする。この手紙は去年ルヌガンガさんでトークをやった時に話した「歌集に挟まっていた手紙」(詳細は省きます)で、ご依頼いだたいたOさんの亡くなられたご主人が書かれたもの。この手紙はとても印象深い出来事だった。ご主人は中学校まで朝鮮にいて、引き揚げ後丸亀の夜間高校で文学好きの友人に出会い、労働運動にも積極的に関わり、しばらくして朝鮮で離ればなれになってしまった親と香川で再開したとか。Oさんは70年代初頭に子供へ読書を広げるための運動に取り組まれていたそうで、団体は今でも活動を継続中とのこと。

思ったよりも早めに終わったので、ブックオフにも寄る。イーヴリン・ウォー「回想のブライズヘッド」上下、INA「つつがない生活」、リービ英雄「日本語を書く部屋」、野矢茂樹「心と他者」購入。未読の本が増えていく。Oさんから着信あり、出てみると「ゴアテックスのジャケットを忘れてるよ」とのことで、もう一回丸亀まで行く。せっかくなのでびんび三昧で寿司。

店に本をおろし、まどと店番交代。忘れ物のせいで長く店番させることになり申し訳ない。少し作業。買取依頼もあったようで、たくさん雑誌が積まれていた。

閉店後スーパーによって買い物。ビールを買って帰る。ドローイング続き。風呂。結局ビールは飲まず寝た。


28日(土)

朝8時過ぎに起きる。まどとレンタカーに乗り、返却。歩いてプロントまで行き、読書。グレゴリー・ベイトソン「精神と自然」続き。まどとリービ英雄について話す。

「説明とは結局、トートロジーの網を張っていく作業である。そのトートロジー内のリンクが自分にとって自明と思えるほどの妥当性を持つことを確認しながら。しかしその妥当性は決して完璧なものにはなり得ない。後にどんな発見がなされるか、誰にも分からないからである。」(「精神と自然」p163-164)

スーパーに寄って帰る。灯油を買いに行く。個展に出す絵の撮影をやろうと思っていたけど、結局時間がなくなった。

開店。この日はお客さんが多かった。今週の平日はずっとお客さんの少ない日が続いていたのでうれしい。以前お預かりしていた分の支払い1件、他店頭買取1件と、さらにお預かりが2件。お預かり分で段ボール5箱ほどある。査定1件終え、発送準備や品出しなど。些末事福田さん来店、最新号を納品。売れてほしい。夜は栗金商店の2人が来てくれた。ビーム掲載のお祝いということで、みきちゃんがお花とお菓子を持ってきてくれる。発送準備や帳簿付け、ブログなどで2時間残業。

これから絵の撮影。疲れた。

2023年1月25日水曜日

寒波(2023年01月23~25日)

22日(日)夜

この日はほぼ残業せずに終了。シャワーを浴び、ヨーグルト食べる。インクでケント紙にドローイング。1枚良い感じにできて、やり方がつかめた。荻原裕幸「デジタル・ビスケット」読み進めて寝る。


23日(月)

朝8時に起きる。ストレッチをやり、食器や絵の道具などの片づけ。まどと南珈琲でモーニング。「デジタル・ビスケット」読み終える。家に帰ってドローイング続き。1枚できた。どんどんやっていこう。

開店。寒波がやってきているそうで冷える。明日は日本各地で大雪になるそうだ。とあるアクシデントがあり、ぱらいそのジャークチキンを昼ごはんとして食べることに。ボリュームがありおいしい。査定、発送準備など進める。最近品出しが追い付かず、棚の本が傾きかけている。夕方頃に書類の催促のメールが入り、急いで仕上げる。それほど時間はかからなかったが、確定申告前にここ1年間ほどの収入と利益を見直して、良い機会になった。売り上げも上がっているが経費も上がっているらしい。発送準備と帳簿付けで、残業1時間ほどやる。

閉店後、本の発送。帰ってドローイング。あまりうまくいかない。シャワー。1時前に寝る。


24日(火)

朝8時前に起きる。ゴミ捨て、朝ごはん。この日も南珈琲へ。スケッチブックに絵を描き、グレゴリー・ベイトソン「精神と自然」読み進め、リービ英雄「模範郷」読み始める。

「意味をなすためにはーー否、もっと広く、パターンとして認識されるためにはーーそれぞれの規則性が、それを助ける別の規則性("スキル"といってもいい)に出会わなくてはならない。そしてこのスキルもまた、パターン自体と同様、簡単に霧散してしまうものである。」(「精神と自然」p93)

「手紙を書かないこと、謝罪しないこと、ネコに餌をやらないことーーこれらはすべて、状況次第で、十分かつ効果的なメッセージとなり得る。「ゼロ」もまたコンテクストに応じた意味を持ちうるのだ。しかもコンテクストをつくり出すのは、メッセージの受信者である。」(「精神と自然」p94)

「アメリカの飛行機でなら乗客はいきなり赤の他人であるとなりの人にプライベートな感想を打ち明ける。そういうことをけっしてしない日本人の近代文化の中で「わたくし」の回想を書くというジャンルが生まれた。」(「模範郷」p30-31)

スーパー、八百屋で買い物をして帰る。料理。鯖の煮つけ、大根とネギと舞茸の味噌汁、三つ葉の卵とじ、粉ふき芋作る。インクドローイング続き、1枚完成。昼ごはん。本の引き取り依頼のお電話が入る。今月中に処分したいとのこと。行けるだろうか。

レジで査定の続き。作業していると定休日でもお客さんが入ってくる。結果、思ったより売れた。査定終了し、金額了承とれる。発送準備などしていたらあっという間に4時間ほどが過ぎた。風が強くなってきたので、入り口に出しているチラシ類や花瓶などをしまう。

晩ごはんを食べつつ、アマプラでジム・ジャームッシュ「コーヒー&シガレッツ」見る。まどは遅くまで仕事で、疲れているもよう。風呂に入る。ドローイング続き、1枚完成。少し「模範郷」読み進めて寝る。


25日(水)

朝8時過ぎに起きる。ごみ捨て、朝ごはん、洗濯。ドローイング続きやるが、うまくいかない。外出。コートの中まで染みてくるような寒さ。銀行にお金を預け、スマートレターを買う。

開店。この日は友人知人が多く来てくれる。通販のご依頼1件入る。店頭買取1件。依頼されたお客さんはまだご自宅にもたくさん本があるそうで、またお伺いすることになりそう。昨日お電話のあった引き取り依頼は金曜に伺うことになった。レンタカーを予約。夜は2時間弱残業して、先日お預かりした分の査定を段ボール5箱分やる。思ったよりは早く完了。

今日はこれから絵を描く。そろそろ個展に出す絵の写真を撮って、作品リストなどを作らないといけない。

2023年1月22日日曜日

ドローイング(2023年01月20~22日)

19日(木)夜

閉店後、本を出荷しスーパーで買い物。帰ってヨーグルト食べる。製本作業続き、「とじ太くん」を使い背の糊付けをやる。半分ほど完成。シャワーを浴び、荻原裕幸「デジタル・ビスケット」読み進めて寝る。


20日(金)

朝8時前に起きる。ごはんを食べて、洗い物をやり、洗濯物を畳んで片付ける。まどとスタバへ。1時間弱読書。「デジタル・ビスケット」は80~90年代に出版された4冊の歌集と、さらに未刊のものも含めて収録した「全歌集」(2001年発行)で、作風の変化を味わえる。スーパーで買い物をして帰り、料理。卵焼き、鶏肉と野菜とキノコのスープを作る。この日はまどが前半店番。ルヌガンガとマンジャルにグループ展のチラシを置いてもらう。帰って昨日からの製本作業の続きをやり、完成。この日はまずまず良いペースで作業進む。

店番交代。メール返信、発送準備、少し品出し。新しい取り組みが動き出しそう。店頭買取3件。うち1件は段ボール5箱で、後日連絡となる。以前本をお売りいただいたTさんご来店。Tさんは県の農林関係のお仕事をしている。「新潟にいた頃は花粉症がひどかったんですけど、香川に引っ越してからほとんどなくなりました」と言うと、「新潟に比べたら香川は杉の木が本当に少ないし、新潟の杉はあまり葉の落ちない花粉の多い種類なんですよ」とのことだった。さすがにお詳しい。夜には平尾君が来てくれて、いろいろ話す。

22時頃まで残業し、作業進める。シャワー浴びて、画用紙でインクにドローイング。何枚か失敗した後にA4サイズ1枚完成。もっと数をこなしたい。12時頃に寝る。


21日(土)

朝7時半に起きる。ストレッチ。食器類の片づけ。南珈琲でモーニング。スケッチブックにボールペンで絵を描く。そんなにうまくいくわけでもないけどどんどん描いていく。10枚に1枚くらい良いのができれば儲けもの。後からまどがやってきて、少し読書。南を出て、ナルホドでケント紙を買って帰る。洗濯。

開店。昨日お預かりした本を整理。発送準備、査定など進める。海外の出版社から出たZINEや写真集などがたくさんある。早く棚に出したい。堀金君が大学の先輩の方を連れてきてくれた。香川に越してきてからは、やはり大阪や京都の芸術大学を出た人と知り合うことが多い。東京よりも関西のほうがずっと身近だし、細かな場所や人の動きも気になる。

1時間弱残業。閉店後、まどとベンさんのお店へ行く。餃子やウインナーなどを食べお酒を呑む。どれもおいしい。ベンさんの最近のライブのこととか、居合わせたお客さんのお話など聞く。単身赴任で香川へ来ているという方からワインをいただいた。その後時宅へ行き、お茶を飲む。まどの漫画が載ったコミックビーム、モモさんも買ってくれていた。ちょうど竹森もいたので、2月グループ展のチラシを渡す。ベンさんと時宅にも置いてもらった。

帰って歯を磨いてすぐに寝た。


22日(日)

朝9時前に起きる。シャワーを浴びて、シリアルにヨーグルトをかけて食べる。カレー作る。ケント紙にインクで絵を描く。線の太さの変化をうまく扱えるようになってきた。どんどん描いていこう。

開店。品出し、査定など進める。日曜だけどお客さんは少ない。受託関係の連絡をする。店頭買取1件。

今日はこれから少し本を読んで絵の続き。

2023年1月19日木曜日

ミスが多い(2023年01月16~19日)

15日(日)夜

22時手前まで帳簿付けなどやる。その後東京行の連絡やスケジュール調整など。シャワー浴びて0時過ぎに寝る。


16日(月)

朝8時半に起きる。豆乳と、昨日螺旋の玉井さんからいただいたスコーンで朝ごはん。外出、郵便局でDMの発送。南珈琲へ行き、「カフカ短編集」(岩波文庫)続き読む。

「ほんの二歩あるきだしたばかりだというのに、もう墓地に来ていた。いくつもの人工的な道が、歩きにくそうにくねくねとうねっている。そんな道の一つを彼は渓流下りでもするようにポッカリ浮かんで滑っていった。遠くに掘り返したばかりの墓が見えた。その墓のそばまで行ったら停止しようと思った。どうしてかその墓が気になってならない。なるたけ急いで行こうと思った。何本もの旗がとても勢いよくはためいていて、ときおり墓が見えなくなった。旗をもった人は見えなかったが、そこはたいそう賑わっているらしかった。」(p168、「夢」)

帰って料理。小松菜のおひたしと里芋のゆかり和えを作り、焼豚を切る。まどが昨日作ってくれた天ぷらもまだ余っている。コミックビーム見本誌届く。やはり誌面で見ると大きく感じる。

開店。発送準備、品出し進める。旅行のスケジュール調整。だいぶ固まってきた。大人の男性1人と、高校生の男女6人ほどのグループがやってきてたくさん買ってくれた。文芸部だろうか。些末事研究福田さん来店。自分の文章も載った些末事研究の次号はもうじき発売予定。文章を送った直後はいつも「これで良かったのか?」と落ち着かない気分になるけど、見返してみると回を重ねるごとに少しずつ良くなっているような気がする。読んだ人がどう感じるかはわからないが。

閉店後、本の出荷。ビールや豆腐などを買って帰る。田中菫さんのネットプリント”HOT MILK LETTER"の3号を読む。今回は祖父の死について。田中さんとは来月東京で会う予定。まどと一緒に、GYAOの無料配信(なんと、3月末で終了してしまうそうだ)でダリオ・アルジェント「サスペリア」見る。しかし途中でWiFiが弱くなってしまいやめにする。そして友人からメールが入り、ミスをやらかしていたことが判明。焦る。差し当たり少しやり取りして、明日書類を修正することに。少し本を読んで2時前に寝る。


17日(火)

朝7時半に起きる。ゴミ出し。まど起きてきて、洗濯。南珈琲でモーニング。グレゴリー・ベイトソン「精神と自然」続き。

電車で仏生山へ。車内で「カフカ短篇集」続き。最近複数冊を同時に読むことに抵抗がなくなった。むしろ同時並行で読んだほうが面白い。仏生山着、歩いて法然寺へ向かう。日なたは太陽の光で暖かい。年末に宮脇さんと大三君が「法然寺の涅槃像はいい」と言っていて、ずっと気になっていた。拝観料(和三盆つき)を払ってお寺の中へ入る。横たわった釈迦の周りに苦しみ嘆く十大弟子、さらにその周りにはたくさんの動物。天井近くには雲に乗った摩耶夫人(まやぶじん。釈迦の母)が。それぞれけっこうな大きさの木彫りの像で、迫力があった。仏生山温泉に行き、ごはんを食べて温泉につかる。上がって読書。「カフカ短篇集」読み終え、荻原裕幸「デジタルビスケット」読み始める。

瓦町へ戻り、八百屋とナルホドで買い物。昨日のミスが尾を引いていてどうも調子がよくない。しかしやらなければならないことはたくさんある。夕ご飯はまどが作ってくれた。食べて、ゆっくり作業。方々から優しい返信のメールが来てほっとする。書類修正して送信。夜から別の作業に入ろうとするが、なんとまたここでもミスをやらかしたことがわかり、作業が後ろ倒しに。最近間違えてばかりだ。うまく頭の切り替えもできず、本を少し読んで寝た。


18日(水)

朝8時前に起き、ゴミ捨て。朝ごはんを食べてキャンバス進める。外出して用事を済ませ、帰ってまたやるが、あまりうまいこといかず。来週から冷え込みが厳しくなるようだ。

開店。連絡、発送準備、品出し、査定など進める。店頭買取1件。アルバイトTさんが来て、預けていた本を持ってきてくれる。車で来ていたので次やってもらう本を多めに渡した。

閉店後、ルクスへ行き2月グループ展のチラシを置いてもらう。小鉄君や、初対面の若い男性と話す。DJやっていきたいとのこと。高橋幸宏、ピートナムルック、アトムハートについてなど話す。小鉄君はいろんなことに詳しい。

帰ってシャワー浴びて寝る。


19日(木)

朝8時半頃に起きる。朝ごはんを食べて料理。豚の生姜焼き、ポテトサラダカレー味、にんじんのマスタードシード炒め、菜の花とネギと椎茸の味噌汁を作る。外出。郵便局で本の発送、八百屋へ行って買い物。帰って絵を描く。厚めの画用紙にインクで2枚。線の太さが一定にならなかったり、擦れたりするのがいい。

開店。発送準備、査定、在庫整理進める。店頭買取1件。途中灯油を買いに行く。灯油が高い。なんとか節約したいがそうもいかないか。今査定中の買取は面白い本がたくさんある。早く金額の了承をもらって出していきたい。井戸川射子さんが芥川賞受賞。うれしい。

今日はこれから冊子の製本。

2023年1月15日日曜日

人間の動き(2023年01月13~15日)

12日(木)夜

22時半頃までzoom会議やり、その後在庫整理。シャワー浴びてキャンバスの続き。あと少しというところまできているのに、決め手が見つからない。1時頃までやって寝る。


13日(金)

朝8時起き。まどがゴミを捨ててくれた。ストレッチ。昨日左肩甲骨の下あたりが痛くなって久々に腕立て伏せなどやったら、一晩明けた今日筋肉痛になった。朝ごはんを食べ、昨日からの在庫整理続き。ひと段落してカレー作る。煮込んでいる間キャンバスの続き。外出。普段通らない細い路地に入ってみる。商店街の大きめの通り沿いはだいぶ開発されているが、車も入れないような細い通りの奥にあるところは古い物件(廃屋も多い)が取り残されていたりする。スーパーで梱包用の段ボールをもらって帰る。

開店。発送準備など進める。アルバイトの人に払った給料や、アルバイトを雇ったことで得た収入の額などをスプレッドシートに整理。支出(給料)と収入のバランスもちょうどいい塩梅で、ほっとした。三連休後のここ数日、お客さんは少ないもののけっこうな量を買ってくださるお客さんが1日に1人くらいいらっしゃる。ありがたいことだ。昨日届いた香山哲さんの「プロジェクト発酵記」を出す。

閉店後、ルクスへ行く。平尾君も来ていろいろ話す。新しく椅子やテーブルを買ってレイアウトを変えようと、平尾君コーディネートで選ぶ。まいちゃんは動くだろうか。帰って瀧口範子「行動主義 レム・コールハースドキュメント」続き読み、寝る。


14日(土)

朝8時頃に起きる。キャンバス続き。まどとモーニングへ行き、読書。来月東京へ行く予定を立てる。飛行機などを予約。国立近代美術館での大竹伸朗展見れそう。方々へ連絡をとる。今回はたくさんの人に会うことになりそうだ。

一旦家に帰り、八百屋へ行って、本を出荷。この日は前半まど店番。菜の花としめじとハムのパスタを作る。食べて、詩集の製本をやるつもりが、結局連絡関係とキャンバス作業で終了。

まどと店番交代。ネット出品作業、発送準備進める。ここ最近天気もぐずつきがちで、テンション上がらず。晩ごはんもあまり食べれなかった。しばらくだらだらしていたら気分いくらか回復。

閉店後、発送ついでにビール買って帰る。飲みながらHarry Pussy(昨年新しいコンピレーション盤が出ていたようでびっくり)、moreru、Xinlisupremeなど、ほとんどノイズみたいなロックを聞く。テンションも上がってきて、冊子製本作業。いいところまで進む。シャワー浴びて1時半頃に寝る。


15日(日)

朝7時半に起きる。ストレッチ。背中の痛み軽くなった。まどと高松駅まで歩き、プロントに入る。トーストとサラダを食べ、コーヒー飲みながら読書。「行動主義」読み終え、グレゴリー・ベイトソン「精神と自然」続き。

ブランディングというのは大嫌いだ。最もバカげたコンセプトだと思う。ブランディングというのは、アイデンティティーを特定の方法で位置付けるための知識が存在するという前提に立っている。けれど、そんな知識はないんだ。(「行動主義」p420)

ミース(※ミース・ファン・デル・ローエ)が、ユニバーサルな方法でデザインを確立しようとした人物だと見るのは、彼のほんの一部を理解したに過ぎない。彼の本当の姿はその奇妙さ、不思議さにあるんだ。ミースには不可思議やところがたくさんあるんだけれど、それがいつも編集されたアートとなって語られてしまう。そうしたことに対して敏感な人であってもそうとしか理解できないのは、彼の不思議さが非常に説明しにくいものだからなんだ。しかもミースは、自分の動機をまったく明らかにしない方法でものを書いていた。そこには、何か意図された大きなギャップが存在する。(「行動主義」p429)

意味を定めるものはコンテクストなのだからして、発生における諸々の指示に意味を宛てがうのも、やはり受容のコンテクストでしかない。あれを"鼻"と呼び、これを"手"と呼ぶとき、われわれは成長しつつある生物に働く発生の指示を(正しくもしくは誤って)引用している。(「精神と自然」p39)

久しぶりに読書の楽しみを味わって、スーパーと書店に寄って帰宅。まどの漫画が載ったコミックビーム、ルヌガンガさんが数冊入れてくれることに。

そういえば…と思って調べてみると、やはり昨日は開店記念日だった。店も丸6年が経ち、7年目に入ったことになる。古本屋専業になってからも3年が経った。去年ルヌガンガでトークをやった時にも言おうと思っていたのだけど、店が6年続いたとかトークイベントをやったら人がたくさん来てすごいとかではなくて、やはり店やイベントに足を運んだ人の動きがすごいのだと思う。お客さんの気まぐれな動きは予想がつかず、焦らされるが、それを長い時間かけて受け止めていくうち「他人は絶対に自分の思い通りにはならない」事実に逆に勇気づけられ、「人間こうでなくちゃなあ」と謎の元気がわいてくる。裏を返せば自分も他人の思い通りにはならない、ということだ。しかも自分をコントロールすることすらもままならない。考えてみればこれは当然のことだ。

開店。品出し、発送準備など進める。松山から螺旋の玉井さん来られ、お店や取り扱われていたzineのことなどいろいろお話する。夜には堀金君が来店。小説や映画の話など。楽しい。

今日はこれから冊子の製本続き。

2023年1月12日木曜日

増刷(2023年01月10~12日)

09日(月)夜

23時前に作業終了。北村みなみ「グッバイ・ハロー・ワールド」読み終えて寝る。


10日(火)

朝8時頃に起きる。定休日。朝ごはんを食べてキャンバス進める。八百屋で買い物。

店レジで詩集の増刷作業。途中2回ほどパソコンの画面がブラックアウトしてしまう。こないだ重い映像データをダウンロードしたからだろう。ちょっと時間を置いて再起動したら動いた。しかしこのパソコンも香川に引っ越す前に買ったものだし、以前にも調子の悪い時があったし、まだ動くうちに買い替えたほうが良さそう。春菊とナスとツナのパスタを作って食べ、部屋でごろ寝していると、まどが帰ってきた。手伝ってもらいデータのバックアップ作業。

南珈琲でまどにカフェオレおごる。2月の東京行の計画を立てる。展覧会の搬入から搬出までずっといると足掛け9日間になる。7泊。宿泊費もバカにならなそうだ。楽しい旅になることは間違いないが、稼がなければ。

帰って料理。卵焼き、れんこんとにんじんとごぼうのきんぴら。ブロッコリーを茹でてウインナーを焼く。ウインナーは、まどとネット上で知り合いの漫画家さんがコミックビーム掲載のお祝いにと送ってくれたもの。作りながらYouTubeでLOS APSON(東京・高円寺のレコード店)の年間ベスト聞く。工藤冬里さんの最近の音源がたくさん紹介されていて、リリースを手掛けた牧野さんという方のお話も面白い。その後レジで印刷続きをやりつつ、DM発送や東京行に関する連絡など。印刷とりあえず無事に終了。まどが新しいパソコンの目星をつけてくれたので注文してもらう。思ったより安かったがそれなりの金額。

風呂に入り、キャンバスを進める。「カフカ短篇集」(岩波文庫)少し読んで寝る。


11日(水)

朝8時頃に起きる。朝ごはんを食べて料理。マーボーナスだけ作る。あとは昨日の余りを食べる。まどは駅前のプロントまで歩こうと言っていて、自分も行こうか迷うが、作業がたまっているのでやめにした。キャンバスの続きをやり、「カフカ短篇集」読み進める。

開店。お客さんは少ない。品出し、発送準備、ネット出品などいつも通り進める。夜は展覧会DMのハガキを書く。集中していろんな作業を進めることができた。

閉店後、トッド・ブラウニング「怪物団」見る。当時サーカスで活躍していた、いろんな身体的ハンディキャップを抱えた人たちが登場することで有名な映画。ブラウニングは映画監督になる前に実際サーカスで働いていたそうで、障碍者の人たちの表情もいきいきとして監督を信頼しているのが伝わってくるし、障碍者同士の恋愛や小さなトラブルなども細かく描写されている。両手足のない男性が一人で器用にタバコへ火をつけていた。復讐シーンの迫力も素晴らしい。

シャワーを浴びて、昨日印刷した紙の裁断作業を進める。半分ほどまで終えて寝る。


12日(木)

朝7時半に起きる。段ボールをまとめて捨てる。まどが買ってきてくれたシリアルで朝ごはん。滝口範子「行動主義 レム・コールハースドキュメント」続き読む。

外出。郵便局で本とDMの発送。スーパーで買い物。近所のルヌガンガさんがコロナで一昨日まで休業されていたので、差し入れに苺を買う。ナルホドで詩集印刷用の紙を買う。ルヌガンガへ行き苺を渡して、井戸川射子「この世の喜びよ」、ポール・ド・マン「読むことのアレゴリー」買う。

その後は昨日からの裁断作業続き。思ったよりも早く進む。

開店。品出しなど進める。お客さんは昨日に引き続き少ないが、その分たくさん出していく。先日お預かりした古本のお支払1件、さらに店頭買取1件。夕方から詩集の印刷と裁断の作業の続きをやり、とりあえずひと段落。イーストプレスから香山哲さんの単行本追加で届く。

閉店後、zoomでミーティング。これから在庫整理。

2023年1月9日月曜日

これは絵になる(2023年01月08~09日)

07日(土)夜

ブログ書いたりで少し残業。GYAOでジャン=ピエール・メルヴィル「サムライ」見る。青とグレーの強い色彩、登場人物たちの無駄のない動き、感情表現を排した演出、淡々と刻まれる映像のテンポ。発砲やアクションのシーンでも動きは最小限にとどめられている。ぐいぐい引き込まれて100分があっという間に過ぎた。


08日(日)

朝8時頃起きる。ストレッチ。朝ごはん。りんごも食べる。個展に向け、やることを今一度整理し紙に書き出す。文章の冊子「人生は複数」も30部ほど増刷したい(結局この作業が一番時間がかかりそう)。定休日に一気にやってしまいたい。本の発送に行き、久しぶりにコンビニのコーヒーを買ってみる。味が落ちたような。堀辰雄「美しい村・風立ちぬ」続き読む。料理。麻婆豆腐、菜の花のおひたし、里芋ゆかり和え、味噌汁(長ネギ、大根、えのき)。キャンバス進める。

開店。昨日は天気がいまいちでお客さんが少なかったが、この日は多い。品出し、バイト用本準備を進める。そんなに内容のある会話をするわけでなくても、お客さんに「いらっしゃいませ」と言っているだけで気が紛れる。人の流れのある場所でじっとしているのが好きらしい。大三君来てくれて、コロナまた増えてきてるねえという話。大三君の初の単著「香川にモスクができるまで――在日ムスリム奮闘記」は26日に晶文社より発売。yomsでも取り扱う予定。
https://www.shobunsha.co.jp/?p=7401

閉店間際に段ボール3箱持ち込みあり。体力にも余裕があるので、残業して査定する。2時間弱ほどやってこの日は終了。閉店後、堀辰雄読み終える。シャワー。キャンバス進めて寝る。


09日(月)

朝8時頃起きる。洗濯物を畳み、外出。本を出荷。喫茶店に入る。ボールペンでスケッチブックに絵を描く。目に見える景色をスケッチしていくと、自然と景色をフレームする癖がつくというか、「あ、これは絵になる」といろんな瞬間に気がつくようになる。そういう練習が最近は足りていなかったかもしれない。まど合流。北村みなみ「グッバイ・ハロー・ワールド」読み始める。出て、TSUTAYAでDVDを返し、スーパーでコピー用紙を買って帰る。

開店。この日もお客さんはそこそこ。品出し、発送準備など進める。ひと段落ついてさらに昨日お預かりした分の査定など。閉店後も引き続き作業。途中外出し、本の出荷ついでにチーズと缶チューハイ買う。のみながらまた作業し、22時過ぎにひと段落。

今日の分の帳簿付けは明日にまわして、本を読んで絵を描く。

2023年1月7日土曜日

搬入まで一ヶ月(2023年01月05~07日)

04日(水)夜

23時前に作業終え、シャワー浴びる。キャンバスにジェッソを塗り、筆の軸でガリガリ引っ掻いてみる。12時過ぎに寝る。


05日(木)

朝7時過ぎに起きる。まどが早起きしていたので、自分も自然と起きれた。朝ごはんを食べ、展覧会のDMに年始の挨拶を書く。東京での個展は久しぶりなので、もう10年近く会っていない人にもハガキを出してみることにした。

外出。郵便局で本とDMの発送。図書館まで歩いてDVDを返却。歩いて梱包資材やレターパックなど買い出し。帰って、この日から始まるキャッシュレス決済のポイントバックキャンペーン「商都たかまつ」の詳細を確認する。うちもPayPayを導入しているので対象店舗。限度額の件が少しややこしいが、店側が特にいろいろやらなければいけないということはなさそう。キャンバスほんの少し進める。

開店。品出し、発送準備進める。店頭買取1件。この日は昼間にお客さんが集中したがよく売れた。3年ほど棚にあったヨハネス・イッテンの「色彩の芸術」も売れる。函カバー欠なので相場よりは安くしていたけど、それなりの値段。お客さん曰く「ポイントバックキャンペーンなので狙ってきました。ずっと欲しかったんです」とのことで、うれしい。夕方からバイトの人に渡すための本の準備。20冊ほど作る。帳簿づけなどやっていたら、なんだかんだで1時間弱の残業。

閉店後、個展DM送付のための連絡。引き続き年始の挨拶を書く。「新潮美術文庫 ブラック」読み終える。串田孫一が解説を書いている。

「後世、キュビスムと呼ばれる一つの芸術運動が歴史的に記述されるようになると、一つの思想が厳然としていて、その表現手段として作品があるように見られがちであるが、画家には銘々、制作のための領域があって、作品は常にそこから生み出されていく。」(解説、p83)

シャワーを浴びて、12時過ぎに寝る。


06日(金)

朝7時半に起きる。軽くストレッチ。ゴミ捨て、朝ごはん。友人が絵を買ってくれることになったので、まとめて梱包。スーパーで買い物。郵便局へ行き、本、DM、絵を発送する。八百屋で野菜買う。年末年始から雪の影響か野菜が異様に高い。八百屋だとスーパーの半額程度で買える。

南珈琲へ。堀辰雄「風立ちぬ・美しい村」読み始める。堀辰雄の文章はいつ読んでも森の新鮮な空気が体に流れ込んでくるような気分になる。

「自分の見つつあるものが自分の構想しつつある物語の中へそのままエピソオドとして溶け込んで来ながら、自分からともすると逃げて行ってしまいそうになる物語の主題を少しずつ発展させているように見える…。」(p30)

実家に送る諸々を買うため、シューレやお茶屋さんなどまわる。この日は前半まど店番。帰って料理。肉みそ、ほうれん草おひたし、煮物作る。昼ごはんを食べて少し休憩。実家に送るものを箱にまとめ、また郵便局へ行き発送。

店番交代。発送準備、品出しなどゆっくりめに進める。エネルギー切れ。途中からの店番なのに時間が変に長く感じる。

閉店後、本の発送ついでにビール買う。家で堀辰雄と、滝口範子「行動主義 レム・コールハースドキュメント」読み進める。コールハースの本はテンションが異様に高く、読むのが疲れる。風呂に入って寝た。


07日(土)

朝8時前に起きる。ごはんを食べ、来月の展示に向けての準備。搬入まで一ヶ月を切った。「これでいこう」と方向性が固まるまでの、頭がこんがらかった状態はしんどい。ゆっくりやる。途中、自分のダメな部分がもろに出てしまい、気分が下がる。

開店。しばらく茫然としつつ、発送準備を少しずつやる。昼間少し雨が降ったからか、お客さんは少ない。切り替えて、店以外の作業をいろいろとやる。けっこう進んだ。良かった。バイトYさん来てくれて、お金の支払い。やってみての感想を聞く。夜宮脇さん来て少し話す。春にまた香川で展覧会をやるそうだ。お客さんは少なかったものの、高い本が出て売上は良かった。

今年は展覧会の関係で何回か臨時休業することになりそう。悩ましいが、俯瞰して見れば自分は日々やりたいことしかやっていない。贅沢な悩みなのかもしれない。体調に気をつけないと。

今日はこれから映画を1本見る。

2023年1月4日水曜日

年末年始(2022年12月28日~2023年01月04日)

28日(水)

この日の日中は発送準備と査定を進めた。夕方電車で太田へ。道中スケッチブックに絵を描く。ソローに到着、宮脇さんと宇多津の圓通寺へ行く。毎年恒例の護摩焚き。生で聞く太鼓の音は迫力がある。護摩焚きの後、境内で黒コショウさんが火吹きをやっていた。今年はルクスでの個展準備中に壁の掃除を手伝ってもらったり、何かと黒コショウさんにお世話になった。年の瀬にパフォーマンスを見れて良かった。その後も千葉さんが作ってきた餃子や珍しい穴子の肝などをいただいたり、地元の人でもなかなか知らないような貴重なお話を聞く。来年は何かお土産を持って来よう。


29日(木)

朝シャワー浴びる。午前中はバイトの人に渡すための本の準備。15冊ほど作る。昼ごはんはパスタ。ちょっと作りすぎた。午後、査定終えた分の買取1件振込み。発送準備進める。バイトYさんに10冊渡す。

外出。銀行や郵便局をまわる。くつわ堂でアイスカフェオレ。瀧口範子「行動主義 レム・コールハースドキュメント」(単行本版)、高橋源一郎「ジェイムス・ジョイスを読んだ猫」交互に読む。「行動主義」は単行本版だとハンス・ウルリッヒ・オブリストや伊東豊雄ら11人へのインタビューが掲載されているが、文庫版だとこれが収録されておらず、コールハースへのインタビューが大幅に加筆されているようだ。

夜はSyndicateの2人とジュノ君と矢野さんとで中華料理店にて忘年会。いろいろ話す。打ち合わせではないので、ラーメンの話とかができて良かった。久しぶりにけっこう飲んだ。家に帰り、キャンバス進めて寝る。


30日(金)

朝8時半に起きる。少しキャンバス。歩いて高松駅前のプロントへ。読書、ドローイング。無印、スーパー寄って帰る。昼ごはんはマルタイの棒ラーメン。また少し絵をやる。まども自分も元気が出ない。まどがお菓子を買ってくれた。発送準備進める。夜、スーパーで安くなっていた刺し盛を買って食べる。その後絵を進めていた気がするけど、なんとなくグズグズしていたような。

ルクスへ小鉄君企画のイベントを見に行く。お客さんは若い人やヒップホップ系の人が多く新鮮。小鉄君と堀金君のセッションは序盤に機材の接触不良?があったものの、復活した後半はとてもかっこよかった。また見たい。ゲストのCHIYORI×YAMAANのライブは平尾君もギターで参加。CHIYORIさんの作り出す大らかなムードがすごい。自分もポジティブに生きていきたい…と素直に思えた。

帰って、斎藤潤一郎「武蔵野」読み終えて寝る。


31日(土)

朝8時くらいに起きる。いよいよ大晦日、ライブイベント「新しい挨拶」当日。南珈琲でモーニング。「行動主義」読み進め、「ジェイムス~」読み終える。グレゴリー・ベイトソン「精神と自然」読み始める。

「「建築は形態ではなく、その中で起こること自体」、「計画するのではなく、人間の活動を並べること」、「建築はスローなものだが、都市は変化に対応する」」(「行動主義」p74)

「自然現象に映し出されていたのは、一概に言って、ヒトという種の抱え持つ一番野卑で単純で動物的で原始的な面なのではない。むしろ逆に、人間存在のなかの、複雑にして美的、精巧にしてエレガントな側面こそが、自然の姿を映し出していたのである。」(「精神と自然」p18)

まどはtooniceで昼からバイトとのことで、自分は一旦家に戻り、スーパーで買い物。カツオのたたきと余ったおかずで昼ごはん。午後はキャンバス続き。イベント開始が近づくにつれて気持ちがざわざわしてくる。

16時に燦庫へ行き、井川さんと打ち合わせや会場の設営を進める。マンジャルの兒島さん来て、カレーの準備。その後工藤冬里さん来られる。けっこう話してくださる。物販の音源が多く、テーブルに並べて準備。出版されたばかりの、ニューヨークで開催された陶芸作品の展覧会図録もある。ハードカバーの、とてもしっかりした本だ。遅れてさっこ来る。特にセッティングの変更もなく、そのままいこうということになった。冬里さんとさっこは早くもいろいろ鳴らしている。

20時になり、イベント開始。冬里さんソロ、さっこソロ、休憩、セッションという流れ。なんとなく長丁場になるのではと思っていたが、予想よりも早く終了。演者もお客さんたちもかなり長い間会場にいて、話したりお酒を呑んだりしていた。23時過ぎに撤収完了。お腹の空いたまどとさっこは時宅へ向かった。

ルクスへ行くと、小鉄君や平尾君、大三君と千葉さんがいた。いろいろ音楽の話などをする。生配信を何か見ようとなり、ハリウッドザコシショウの配信を見る。コウメ太夫も出ていて、全員いたって普通のテンションでしゃべっている。そのままなんとなく2023年に突入。平尾君の天狗話から水木しげるの元ネタ話になり、小鉄君から最近のK-POP事情を聞く。ウォッカのパイナップルジュース割を2杯飲んだ。いい感じ。帰って寝た。


1日(日)

午前中はごろごろしていた気がする。お昼に新年の抱負をSNSに投稿。今年は2月に東京での個展、2~3月に香川でのグループ展、6月に兵庫での個展、10~11月に大阪での個展。がんばりたい。しかし店の忙しさはそれほど変わらないだろう。業務の流れを引いたところから見て、自分に負担がかかりすぎないようにしないといけない。

午後、まどと歩いて石清尾八幡宮へ。30分ほど歩いていい運動。屋台がたくさん出ている。タコ焼き、フライドポテト食べる。境内に入ってみると、混んではいたけどすぐに列が進み賽銭箱のところまで誘導された。「健康でありますように」とお願いする。今のところまだコロナにもかかっていない。商店街のほうに戻り、グレコに入ってまどとしゃべる。

店で発送準備進める。今回は長めに年末年始休暇を取ったけれど、ネットでもそこそこ売れるので助かる。ブログを書く。

夜はまどの作った水炊き。おいしい。水炊きを食べた後にスーパーへ。秋味(ビール)が安く売られていて、うけたので買う。風呂。一人飲みながら、去年印象に残った出来事のうち結城さんと会ったことと冬里さんとのやり取りについて文章にまとめる。以下はinstagramに投稿した文章からの抜粋。

「2022年印象深かった出来事はたくさんあるんですが、10月に結城さんに会ったことと、冬里さんとのやり取りについて書いてみます。

結城さんは東京でギャラリーを運営していて、企画展をやりつつ、国内外のアートフェアに出展している。6年ぶりに会うと、齋藤さんの作品の展示の仕方は現代アートの文法からは外れたものだけど、それは結局齋藤さんがどういう方向でやっていきたいのかによるし、私は何が正しいとは言えない、というような話になった。自分は現代アートの場は特に目的地ではなく、絵で生活できる程度に稼ぎたいと思ったこともない(当然ですがこのことは現代アートの場で稼いでいる人を否定しません)。最初はそんな自分が美術の分野で忙しく働いている人に時間を割いてもらっていいのかなーと思ったりもしたけど、実際話してみて、異なるやり方で美術をやっている人間のことも視界に入っていて、考え続けているんだなと感じた。これは自分を受け入れてくれたからうれしいみたいな単純な話ではない。そもそもその人を受け入れたかどうかなんて当人たちにもわからない問題だ。

冬里さんと大晦日のイベントに向けてメールのやり取りをしていて、1ヶ月半ほど前になって「「新しい挨拶」というイベントタイトルには、「2022年までに使われた言葉が全て破壊/更新されたとして、2023年最初に放つ言葉を人類は新しい新年の挨拶として認識できるのか。」という意識(?)があります。」と伝えたところ、「僕が考えた香川の挨拶は「いかがわしい𣘸bendvent」です」という返信があった。ここで自分は「言語の壊れた状態」をあらかじめイメージして、それを象徴するような言葉(「新しい挨拶」)に置き換え、さらにその意図を伝えている。しかし冬里さんは「言語の壊れた状態」そのものとなって相手にかぶさってくる。冬里さんに惹かれる人はそこに対する受け入れの準備がいくらかできているはずで、もちろんできていなくてもいい。そういう人を受け入れる準備が冬里さんにはいくらかできているはず。

ある対象が(自分と関係なく)何かに向かおうとしていて、そこにある程度自分との距離があり、その距離へひたすら目を凝らすことに何かがある。ダサいとかかっこいいは関係ない(のは忘れられがちな問題)。注視すべき距離はどこにだって転がっているし、絶えず変化していく。そのことを体現していくためには現代アートだけでは足りない。それは美術に関わっている人たちが一番よくわかっているはずだ…という希望を自分は捨てることができない。」

ベッドに入ってもなぜか断続的に悪夢?を見て何回も起きてしまった。


2日(月)

朝ごはんは餅。餅は楽でおいしい。家事やる。ほとんど午後に差し掛かった時間帯から、青山真治「サッド・ヴァケイション」見る。なぜか元々の音量のレベルがとても低く、Bluetoothのスピーカーをセットしたり一苦労。映画はよかった。最後にアイラ―のゴーストが流れて「おっ」となった。

まどと外出。一福でかけ小+ちくわ天。TSUTAYAまで歩く。ぽかぽかしてきてコートを脱ぎたくなる。今回の年末年始は暖かい。タリーズに入り、マンゴースムージーを飲む。冷える。篠田正浩「はなれ瞽女おりん」借りる。今年は時代劇や西部劇も見ていきたいと思っているけど、どれだけ映画が見れるやら。「行動主義」続き読む。コールハースはこの時60歳手前のはずだけど、目まぐるしく動き回っている。すごいな。

帰ってまどとすき焼きを作る。買ってあったかまぼこも切る。食べながらスタンリー・キューブリック「シャイニング」見る。前に一度見たはずだけど、20年くらい前かもしれない。怖いけど、それ以上に、本当にしゃれてるわーと思いながら見た。ほぼ寝落ちのように、9時半頃に寝てしまった。


3日(火)

朝9時頃に起きる。11時間半も寝た。おかげでかなり体力は回復した。朝ごはんは餅。

振り返ってみると、全然やりたかった作業が進んでいなかった。店を休むと遊ぶ予定が入ってしまう(それはそれでうれしいことだけど)。疲れもたまっていたようだ。

この日は1日作業。朝の10時頃から始め、ごはん休憩をはさみながら、夜の23時頃まで発送以外は家から一歩も出ずにずっとやっていた。当然、かなり進んだ。風呂に入り、スケッチブックに少し絵を描いて寝た。


4日(水)

朝8時前に起きる。ゴミ出し。南珈琲でモーニング。ここ3日南が休みで、それだけで路頭に迷ったような気分になるのは自分の生活習慣のほうに問題がある。エミさん「今年もよろしくお願いします」と挨拶してくださる。やるべきことの整理と、DM配布についてのお願い、グループ展に関しての連絡。

店に戻り、ネットで売れた本の梱包作業。段ボール4箱を着払いで送ることに。まどにてつだってもらった。

開店。まだ正月休みの方も多いのか、たくさんのお客さんでにぎわった。品出し、発送準備進める。年末にあったとある件少し進む。夕方頃に讃州堂さんの奥さん来られ、古本業の話をする。考えてみれば普段在庫をどうするかとか話す同業者はほとんどいない。夜に去年Syndicateで展示をやっていた山之井さんと、ご友人の市川さんご来店。市川さんはつくばに住んでいたそうで、PEOPLEなどその辺のお店の話も聞く。平尾君も来てくれていろいろ話した。

スーパーでビールを買ってきて、飲みながらたまっていたブログを書き終えた。キャンバスの下塗りだけでもやって寝たい。