2020年10月29日木曜日

2020年10月29日

28日夜

馬場君とLINEして、今週末土曜の午前中から昼間にかけて河川敷で焚火をやろうということになった。ウインナーとか焼いて、パンにはさんで昼ごはんにしよう。

「島尾敏雄対談集 ヤポネシア考」読み始める。以下の文章は石牟礼道子、松浦豊敏、前山光則との対談から、前山の発言。

「戦時中に、出兵する人に『がんばって戦ってこいよ』と旗を振ってた人たち。あるいは送られる兵士たちが『がんばってきます』と言ってそれに応える。それを吉本(隆明)氏は『紋切り型』と表現していたと思うんですけれども、で、そういうことやってる人たちが、その儀式が終って家に帰ると、もう違うんだ、というようなことですよね。(略)町にも村にも、日常的に、いつもあるんですけどね、それは何なのだろうな、と思うんですよ(笑)。何なのでしょう。どういうふうに考えれば良いんでしょうね。」

筋トレ、シャワー。絵をやる。キャンバスを一枚白く塗っていろんな線を引っ張ってみるが、なかなかうまくいかず苦しい。「うまくいかなくなるほど良い」という状態にまで自分をもっていくのには忍耐がいる。


29日

朝7時半に起きる。ごはん食べて絵。途中まで良い感じに進んでいたキャンバスを一部塗りつぶす。

外出。銀行をまわってお金を出したり預けたり。思っていたよりも口座にお金があり、安心する。喫茶店に入る。スケッチブックに何枚か絵を描く。読書。細々とした用事が多いせいか、なんだかそわそわして落ち着かない。喫茶店を出て、レターパックを買ったり、スーパーや100均に行ったり、無印でスウェットパンツを買ったりして帰る。手羽中の酢醤油炒めとキャベツの浅漬けを作り、弁当完成。

開店。店頭買取1件。品出し進める。川上さんとマンガの話。矢野さん、但馬さんが展覧会で購入した絵やドローイングコピー本を取りに来てくれる。うれしい。

来月いっぱいまで愛媛県美術館では真鍋博展をやっている。どこかの土日に、まどに店番を頼んで、鈍行列車で松山まで行こうかと思う。片道4~5時間かかるけど、本がたくさん読める。「四国再発見早トクきっぷ」というのを使うと、2100円でJR四国の普通列車が1日乗り放題になる。18きっぷよりも安い。

今日はゆっくり風呂に入りたい。

2020年10月28日水曜日

2020年10月27~28日

26日夜

閉店後、本の出荷。久々に選書の依頼が入る。南アフリカ出身の友人へ、「日本の生活環境が垣間見えるような小説を4千円分」送りたい、とのこと。時代や設定などがうまいことばらけるように本を選ぶ。戦争文学も少し入れた。

シャワーを浴びて、翌日のドライブに持って行くものの準備。「ブックオフ大学ぶらぶら学部」読み終えて寝る。


27日

朝7時半に起きる。今日はドライブ。

レンタカーを借りて、家で荷物を積み込み、まずは上原屋でうどん。冷かけ小とたこ天。たこ天はやわらかく、衣に青のりが入っていて香ばしい。

塩江に向かう。193号線は多分出張買取の時に高松空港くらいまでしか行ったことがない。山間に点在する、昭和を感じるお店や看板がたのしい(といっても、廃業してしまったところが半数以上)。道の駅に車を停めて川を見る。足湯も売店も火曜は休みのようだ。

山を越えて徳島に入る。普段の生活で山に囲まれるということがないので、とてもいい気分になる。道に迷いつつも白草社さんへ到着。以前時宅へ出張されていた時にカレーを食べたことはあるけれど、店舗にうかがうのは初めて。店内にはzineのコレクションもある。ホタテのカレーとチキンのカレーを頼んで、まどと交換しつつ食べる。おいしい。後から辛さがくる。カルダモンアイスもあっさりしていて、カレーの後食べるのにちょうどよかった。

穴吹川の上流へと向かう。だんだん道路は細くなっていく。ところどころすれ違いも難しいような箇所があり(ガードレールの向こうは崖)、祖谷を思い出す。「天神の瀬」というところに行くと、駐車場が有料なのに係員の人が誰もおらず、黙って停めるのもなんだか嫌な気がして、さらに先の「二又の瀬」というところまで行く。先着のご夫婦が椅子とテーブルを広げてくつろいでいた。テントを張り始めると「デイですか?」と聞かれたので、「デイです」と答える。川原を散歩。浅瀬でいろんな方向に小さい波の寄せている箇所があったり、ゴカイがのたくっていたり(初めてみたけど、思ったより長かった)していて面白い。まどはテントの中でごろごろ、自分は外で読書。坂口恭平「しみ」読み始める。以前読んだ「現実宿り」もすごかったけど、この本も面白い。どこにいるのかわからなくなる。

テントを片付けて、高松へ戻る。穴吹へは1時間ちょいで来れることがわかった。多肥に新しくできたぽかぽか温泉に行ってみる。サウナが広く、水風呂も2種類あり、外気浴用のベンチもたくさん設置されていて、外にはボルダリングのコーナーもある。クラフトビールまで売られている。すごくきれいで清潔感のある施設に潔癖症のまども満足。岩盤浴コーナーで若い男女グループが楽しそうにしているのも良い雰囲気だった。また来たい。

レンタカーを返して、昨日から営業を再開した時宅へ行く。店内には新たに木やアクリル板で作られたパーテーションが設置されている。ビビンバと4種のおかずプレートを頼む。すだちチューハイと角ハイ飲む。まどはフルーツパフェも食べる。モモさんもいきいきしている。うれしい。

帰って、「しみ」読み終えて寝る。


28日

朝8時ごろに起きる。天気が安定してきている。洗濯物たたむ。ごはんを食べて、少しぼーっとする。売れた絵を梱包したり、弁当用にタコミートとニラ玉を作ったり、八百屋に行ったりしているうちに、あっという間に開店時間が迫る。

よく「山派か、海派か」というのが話題にのぼるけど、自分は圧倒的に川派だなあと思う。なんでかはよくわからない。

開店。ネットでよく売れている。発送準備進める。オンラインで火災保険の加入手続き。少し品出し。平尾君来てくれて、焚火の話などをする。堀金君とみきちゃんも来てくれた。

今年茎で個展をやって、2年前に茎でやった時と比べて自分の気持ちの変化を感じた。年々、香川の人達に絵を見てもらいたいという気持ちが大きくなってきている。できれば年に1回は高松で個展をやって、絵の変化を継続して見てもらえたら良い。2年に1回くらいは県外でもやれればと思う。今まで自分のやってきたことも大事だけど、やっぱり昨日今日に何をやったのかがそれ以上に重要だ。どんどん作っていきたい。

今日は少し本を読んで、絵を描く。

2020年10月26日月曜日

2020年10月26日

25日夜

本を出荷してスーパーへ買い物。まどとプリンを食べながら話す。まどが新しいiPadを買ったので、おさがりを安く譲ってもらえることになった。料理。手羽中の酢醤油炒め(久々に花椒を入れた)、オクラの梅肉和え、野菜炒めを作る。シャワーを浴びて、夏目漱石「草枕・二百十日」読み終える。巻末に収められた自身による解説の中に、以下のような文章がある。

「普通の小説ならば、この主人公は甲の地点から乙の地点に移っていく。すなわちそこに事件の発展がある。この場合における作者は、第三の地点に立って事件の発展していくのを側面から観察しているのだが、『草枕』の場合はこれと正反対で、作中の中心人物はかえって動かずに、観察する者の方が動いているのだ。」


26日

朝8時前に起きる。今日はまどの誕生日。昨日たくさん寝たのでそこそこ余力がある。ごはんにしょっぱくなってきたキャベツの浅漬けを乗せて、緑茶をかけて食べた。

ソレイユで黒沢清監督「スパイの妻」見る。毎週月曜日はメンズデーで安く見れる。午前中のうちに終わる回があって良かった。

開店。品出しやメールの返信などを進める。店頭買取1件。時宅のモモさん来てくれる。時宅は今日から予約制にて営業再開。休憩中「ブックオフ大学ぶらぶら学部」読み始める。

明日は定休日。まども有給をとっているので、徳島へドライブに行く。

2020年10月25日日曜日

2020年10月24~25日

23日夜

閉店後、本を出荷し、コンビニで物件の保証委託料を払う。札幌の芝さん発行のフリーペーパー「プレス芝」をネットプリントで印刷。

帰ってアルフレッド・ヒッチコック監督「ロープ」見る。風呂に入り、夏目漱石「草枕・二百十日」読み進めて寝る。


24日

朝8時半に起きる。まどとkincoさんでモーニング。店内ではへちま文庫さん選書による古本も販売されている。グラノーラおいしい。読書進める。帰って、昨日データを作った店の宣伝ポスターを印刷し、濡れても大丈夫なようにプラスチックケースへ入れる。自治会長の岡さんに連絡して許可をいただき、交番裏の掲示板に貼る。

開店。お客さんが多くうれしい。買取依頼のご連絡も何件かいただく。発送準備、品出しも少し進める。新居浜から読×舎(よみかけしゃ)の佐々木さんが久々に来てくれて、いろいろ話す。店舗の準備着々と進んでいる模様。詩集を買ってくれた。以前飲み会で一緒になった時、詩を書いてるんですと言ったことを覚えていてくれたらしい。ありがたい。Twitterやブログに書いた文章も、またそろそろまとめたい。

16時になり、まどと店番を交代して、まどの晩ごはんを準備して、茎に向かう。いよいよ個展の最終日。岡山から戸田さんが来てくれたり、さっこ、小鉄君、藤谷さん、まいちゃん、田中君などなど、いろんな人とゆっくり話ができて良かった。スケッチブックに2枚ほど描く。19時をまわって、近藤君がやってきて2時間ほどかけて絵のブツ撮りをする。今回はキャンバスが5枚、ドローイングのコピー本が2冊売れた。お越しいただいたり気にかけていただいた全ての方々に感謝。会期中にお客さんや茎のめぐさんやまどと話した中でいろんなことを考えたけど、あんまり文字にすると感情がうわずって大きなことを書いてしまいそうなので、やめておきます。

めぐさんに車で絵と一緒に送ってもらう。到着するとさっこがまどと話していた。さっこと別れ、まどとraiさんで小さく打ち上げをする。春雨鍋、生春巻き、のり塩ポテト。いろいろなことを話す。オリオンビール2本飲む。この日店は店頭買取が2件、引き取りも1件。店も絵もどんどんやっていこう。

帰って、歯を磨いてさっさと寝た。


25日

朝9時半に起きる。お酒を飲んでも、ずっとしゃべっていると悪酔いしないようだ。この日もまどとモーニング。いつもはそれぞれ別のことをしていることが多いけど、今回はずっとしゃべっていた。相手の話を聞く準備ができていることをお互い感じながら話すのは楽しい。主に夏目漱石の話をする。喫茶店を出て無印へ。まどは明日誕生日なので、金属製の小物入れ(コンテナ―と呼ぶのか?)を買ってプレゼントする。まどはものの整理が好きだ。

開店。この日は店頭買取2件、ありがたい。品出しを進める。個展で絵を買ってくれた方々へ、受け渡しの件で連絡する。あまりに寒いので暖房をつけ、ヒートテックをはく。店の中はほとんど日が当たらないので(日が当たっても本が焼けてしまって困るのだが)、昼間は外より寒いと思う。空気が乾燥している。晩ごはんにまどが鯖のスモークを作ってくれた。おいしい。普段と違う料理が出てくると、気持ちに余裕ができているのかな、という感じがしてこちらの気分もよくなる。

今日はこれから風呂に入って、本を読みたい。

2020年10月23日金曜日

2020年10月22~23日

21日

まどと一緒に黒沢清監督「回路」見る。まどかさんからもらったマスカットとてもおいしい。料理。親子丼、水菜のサラダ、にんじんのおかか和えを作る。もっと具材をいろいろ使いたいけど、そうすると作りすぎて余ってしまう。


22日

朝8時過ぎに起きる。朝ごはんを食べてシャワー。眠気がすごいのでさらに1時間ほど寝る。外出。郵便局、酒屋、八百屋とまわって帰る。マルセー・ルドゥレダ「ダイヤモンド広場」読み始める。

もう一ヶ月もすれば、ストーブなしではつらくなるだろう。今のうちに絵の作業を進めたい。リサイクルショップで安い電気ヒーターでも買おうか。

開店。この日は一日降ったり止んだりの不安定な天気で、気圧の変化か、頭も痛かった。昨日はたくさんお客さんが来たけど今日は少ない。天候よりも気圧の変化がお客さんの行動に影響している気がする。

閉店、読書。「ダイヤモンド広場」読み進める。するすると、次どこへ展開していくのかわからないような自由な文章。まどが翌日の弁当のためにかき揚げを作ってくれていたので、トマトと水菜のサラダを作り足す。

キャンバス進める。いい感じになってきた。絵を見て「へーこういうこと考えてるのか…」と思って、それがどういうことなのかが実ははっきりわかっていないことに、少し経ってから気が付いたりするのが良い。


23日

朝7時半に起きる。ゴミ出し。朝ごはん。読書。キャンバス進める。YouTubeに公開されていた、佐々木敦と寺尾隆吉によるホセ・ドノソについての対談を聞きながらやる。あまり何も考えず色や線を置いていたところに、マーカーで人を描いてみる。うまくいっているような、そうでもないような。前にやった書き方に戻ってしまっている気もする。消すかもしれない。外出、本を出荷して100均に寄る。帰って「ダイヤモンド広場」読み終え、少し筋トレ。夏目漱石「草枕・二百十日」読み始める。

「住みにくさが高じると、安い所へ引き越したくなる。どこへ越しても住みにくいと悟った時、詩が生れて、画(え)ができる。」
「ちょっと涙をこぼす。この涙を十七字にする。するやいなやうれしくなる。涙を十七字に纏めた時には、苦しみの涙は自分から遊離して、おれは泣くことのできる男だという嬉しさだけの自分になる。」(「草枕」)

弁当を用意する。今日みたいにおかずを2人して用意する日がたまにあって、こういう日は夫婦で人生を戦っているという気持ちがわいてくる。

開店。雨が止んで、お客さんも多い。タジマさんが展覧会を見た感想を伝えに来てくれる。うれしい。郵送買取分のお金の振込み。ポリ裏にある掲示板に貼るためのB4サイズポスターのデータをIllustratorで作る。

今日はこれから映画を1本見ようと思う。明日は展覧会最終日。

2020年10月21日水曜日

2020年10月20~21日

19日夜

スーパーに行って料理。豚しゃぶポン酢和え、かぼちゃの煮付け、枝豆ともやしとみょうがのナムル、キャベツの浅漬けを作る。ゆっくり風呂。レッシング「ラオコオン」少し読み進めて寝る。


20日

朝7時半に起きる。ゴミ出し。朝ごはんを食べて、少しぼーっとする。今日の夜はtooniceにて出店なので、店頭の在庫から本を選ぶ。

外出。春日川へ行く。河川敷は芝生になっており、ところどころ茂っていて、緑の匂いがする。トノサマバッタを久々に見る。なんとなく昭和っぽい顔つき。香東川ではほとんど見ない鵜は、春日川ではよく見かける。全身筋肉といった感じの動きがかっこいい。テントウ虫もがんばって歩いている。鳥とか虫とかの動きを見ているとなんとなく落ち着くのはなぜだろう。日が照ってきて少し暑い。

家に戻って昼ごはん。絵を描く。途中まで進めてた絵をまた半分くらい白で塗りつぶして、描き加えていく。1枚完成。最近は描いてはつぶしてを繰り返す、先が見えないような描き方をすることが多くて、うまくいかない時は苦しいけど、その分完成が突然やってきた時の高揚感は大きい。サンリンシャへ買取募集のチラシを置いてもらいに行き、喫茶店で読書。その後茎に行く。今日もめぐさんやお客さんといろんな話ができて良かった。

荷物を台車に載せ、tooniceへ運ぶ。ライブのリハと出店の準備を済ませ、晩ごはんを食べに戻ったらご飯を炊いていなかったので、パンを買って食べる。今回のイベントはライブもけっこううまくいったし、本も売れたし、いろんな人と少しずつお話できてよかった。ライブはレコードプレイヤーに乗ったレコードにマスキングテープをたわませた状態でたくさん貼付け、アームなどにこすれる音をピエゾマイクで拾うというもの。途中、ピエゾをつまんでレコードの溝に当て、レコードの音を拾ったりもした。集中しててあまり周りを見れてなかったけど、けっこうお客さんもしっかり見てくれている人が多く、うれしかった。

帰ってシャワー。片付けは翌日にして、まどと少ししゃべる。まどは現在の職場でイラストを描く仕事をしていて、個人の成果をきちんと口に出して評価する雰囲気があるのが良い、と言っている。自分も見習わないといけない。


21日

朝8時過ぎに起きる。疲れている。昨日買って余ったカレーパンを食べる。

絵をやる。キャンバスを適当にテープでマスキングして、ガッシュで何種類かの色を乗せていく。なんとなく良くなりそうな雰囲気。外出して、レターパックを買い、公園で読書。「ラオコオン」読み進める。

「ヘレネを美しく描けなかったのは私のせいではない。非難は文学という私の芸術の狭い制限がうけるべきものだ。私としては、この狭い枠内からはみださなかったことをほめてもらいたいのだ」思わず笑ってしまった。

開店。昨日の出店で出した本を棚に戻す。郵送買取の本が届いたり、受託商品関連の連絡をしたり、ちょっとした配送トラブルがあったりして、思いのほか忙しい。気温の変化も落ち着いてきたせいか、お客さんは先週と比べて増えてきた。日が暮れてくるとけっこう冷えてくる。休憩中「ラオコオン」読み終える。疲れたし、思ったよりも売れたので、山川直人「コーヒーもう一杯1」も読み終える。

今日はこれからまどと映画を見る。その後料理。


2020年10月19日月曜日

2020年10月18~19日

17日夜

まどとしゃべって、堀江敏幸「子午線を求めて」読み終えて寝る。


18日

朝7時半に起きる。この日はまどが店番をやってくれることになっている。朝ごはんを食べて外出。

久しぶりに丸亀へ。猪熊弦一郎現代美術館でやっている「窓展」に行く。2階展示室の、ローマン・シグネールとTHE PLAYの作品が並んでいるところがすごく良かった。

岡山へ。レンタサイクルを借りて、まずは昼食。ミレンガでベジタブルビリヤニを食べる。かなり量も多くおいしい。満腹。吉備路文学館に行き、高祖保展を見る。高祖保は牛窓の出身で、「雪の詩人」と呼ばれている。金沢に住んでいたこともあったようだ。内田百閒や正宗白鳥、木山捷平、西東三鬼などの原稿も展示されていた。木山捷平の字はかなりのくせ字だったけど、小説の雰囲気にもつながるような味わい深さがあった。

古京文庫さんへ行く。ペーパートークにも参加してくれた成瀬遠足さんとお店の前で落ち合い、ご紹介する。成瀬さんは岡大の短歌会に所属していて、古京さんは詩歌関係の品ぞろえもすごいので、一緒に行けて良かった。欲しかったナタリー・サロートの単行本が3冊もあり驚く。本当にすごいな。「見知らぬ男の肖像」を購入。ほかナット・ヘントフ「ジャズ・カントリー」、クッツェー「夷狄を待ちながら」、徳田秋声「仮装人物」を買う。読んでいない本もたまっているので、かなり絞った。

成瀬さんと一旦別れ、ながいひるへ行く。店内に入ると、昨日配信されていた「ベルリンうわの空 ウンターグルンド」のトークが流れていた。久しぶりに木村さんといろいろ話す。コロナで常連さんのありがたみを改めて感じた、などなど。うちの店ももう4年弱になります、と言うと「後からできたお店がどんどん立派になっていくな~」(ながいひるは7年になるとのこと)と言っていたけど、ながいひるは明るくていつも商品がぴしっと並んでいて、すごいなと思う。島田虎之介「東京命日」と高橋和巳「悲の器」を購入。

OFにしわしわの個展を見に行く。思ったより点数も多く、いろんな形態の作品があって、見応えがあった。行司君といろいろ話す。高知大学に通っている吉田さんと偶然会う。内定が取れて、後は卒論をなんとかしないとというところらしい。

駅近くのぴいぷるという小さな喫茶店に、成瀬さんと吉田さんと行く。コーヒーとワッフルを食べながらぽつぽつと話す。

2人と別れ、駅周辺を散歩。駅2階の売店で、まどへのおみやげに白桃味のきびだんごを買う。ギャラリーが終わった行司君と合流して、ベトナム料理の食材店2階にあるレストランへ。お客さんが100%ベトナム人だった。半生の牛肉が乗ったフォー、豚の耳が練りこまれたハム、川魚のフライのチリソースがけを頼む。2人ともウーロン茶。お酒を飲まずにゆっくり話すのが最近楽しい。

電車の中でレッシング「ラオコオン」読み始める。スケッチブックにボールペンで数枚描く。

帰ってまどといろいろ話し、シャワーを浴びて寝る。


19日

朝8時過ぎに起きる。朝ごはんを食べて、絵を描く。なかなかうまいこといかず。ミルクティーを飲みながら読書。個展は今日を入れてもう残り5日、早いもんだ。

開店。外は寒く、暖房をつけても良さそうなくらいだ。マフラーやひざかけが欲しくなる。お客さんは少ないが、ネット出品していた商品がよく売れる。発送準備、メール返信など作業進める。買取が少ない。もっとチラシをまいたりとか、宣伝をがんばらないといけない。

明日はtooniceで出店とライブ。今日はこれから料理をして、絵を描く。

2020年10月17日土曜日

2020年10月17日

16日夜

ライブの準備続き、持って行くものだいたい固まる。荷物少なめで済みそう。香山哲「ベルリンうわの空 ウンターグルンド」読み終える。本編もさることながら、合間のコラムが素晴らしい。筋トレ、シャワー。堀江敏幸「子午線を求めて」少し読み進めて寝る。

何年か連絡をとってなかった女友達にメールを送ってみたら、働いていたお店の店長になったそうで、いつの間にか結婚もしていた。元気そうで良かった。以前は絵を描いていて展覧会もやっていて、その絵がとんでもなく良かったんだけど、最近は描いていないらしい。絵を描いたり何かを作ったりすることが、あくまで生活の中のささやかな動機に支えられているために、ちょっとした環境の変化で制作を中断する人は多い。しかしそれがその人にとっては人生の大きな前進だったりもする。「作り続ける人こそが本物だ」という世界が通用しない次元にいる。また始めてもいい。いろんな在り方がある。


17日

朝8時過ぎに起きる。まどとモーニングへ。雨が降っていてかなり寒い。冬が近づいてきているのを感じる。読書進める。落ち着いた照明で、ある程度の広く、ソファ席のある喫茶店が好きだ。スーパーに寄って帰り、インゲン豆の胡麻和えを作る。

開店。雨がなかなか止まず、お客さんは少ない。こつこつ作業を進める。まどの元気がないので、なんでもない日だけどケーキを買って食べる。夜は「ウンターグルンド」刊行記念のトーク配信を聞きながら作業。次回作が早くも告知されていて、楽しみだ。パブリックマネーの話もしていた。

小説家の山下澄人さんが「作品さえよければ人間的な未熟さが許される時代は終わった、というようなツイートを見た、変化する倫理に対応しそこがクリアされればいぜん『よい作品』は残るということだろうか、どうせなら『よい作品』というゲームも終わればいいのに」とツイートしている。いいなあ。

今日はこれから本を読んで、少し絵も描きたい。

2020年10月16日金曜日

2020年10月16日

15日夜

まどと黒沢清監督「CURE」見る。小泉文夫「音楽の根源にあるもの」読み終え、料理。タコミートと、油揚げと野菜の炒め物を作る。堀江敏幸「子午線を求めて」少し読んで寝る。もっと映画が見たい。


16日

朝8時過ぎに起きる。半袖ではもう寒い。ごはんを食べて少しぼーっとする。

20日のライブに向けての準備をする。レコードプレーヤーにコンタクトマイクを付けて、ターンテーブルにいろいろくっつけたり、プレーヤーを傾けてみたり、振動モーターを当ててみたりする。1時間くらいああでもないこうでもないとやってみて、なんとか面白くやれそうな気がしてきた。

外出。ジュンク堂へ。ありがたいことに絵が売れているので、まだ展覧会期間中だけど自分へのごほうびに岡﨑乾二郎「視覚のカイソウ」を購入。今年に発売されたばかりで既に品切れ・重版未定になっているそうだ。冬に豊田市美術館で行われた個展は行けなかったのでうれしい。八百屋に寄って帰る。

開店。ネット出品作業を進める。久しぶりにくりたろうが来て、スポーツの話(自分は詳しくないのでほぼ聞き役)や小説の話をした。

香山哲さんの新刊「ベルリンうわの空 ウンターグルンド」がイーストプレスより到着。前作「ベルリンうわの空」はかなりたくさん売れたので、今回もたくさん注文した。「次回作もyomsで買いたい」と言ってくれているお客さんも何人かいる。もっともっと売れてほしい。

今日はこれからライブの準備の続きをやって、当日持って行くべきものをしぼる。本も読みたい。

2020年10月15日木曜日

2020年10月13~15日

12日夜

「稲垣足穂コレクション1 一千一秒物語」(ちくま文庫)読み終え、料理。まどが鮭を焼いてくれていたので、青梗菜とニンジンのおひたし、ポテトサラダを作る。ポテサラに塩を入れすぎてしょっぱくなってしまった。筋トレして、シャワー浴びて寝る。


13日

朝7時半に起きる。定休日。ゴミを捨てて、朝ごはん。カレル・チャペック「チャペックの犬と猫のおはなし」読み始める。まどと一緒のタイミングで家を出て、お金をおろして国保を払う。喫茶店に行って読書。

帰って絵をやる。キャンバス2枚(8号と20号)を白く塗り、鉛筆やガッシュで描いていく。なんとなく、また絵の描き方にくせがついてきたように感じる。

昼ごはんを食べて、zoomで取材を受ける。zoomを使うのは初めてだったけど、問題なくいけた。東京から高松へ引っ越すまでの経緯や、東京に住んでいた頃はどんな活動をしていたのかなど、けっこう詳しく聞いていただいてうれしい。今後の展望を聞かれて、少し迷って、常に変化しているお店にしたい、と答える。

茎に向かう。瓦町駅の改札前でいろんな味の大福が売られていたので、3個買う。今日はマルテの近藤君が展示風景の撮影をやってくれた。大福を食べつつ、めぐさんと3人でいろいろ話す。描いている時の精神状態?の話など、けっこう抽象的な話題にも興味を持って聞いてくれてうれしい。この日もたくさんの方がいらっしゃって、何枚か売れていた。ありがたい。手が出なかった高い本をごほうびに買おうか迷う。

仕事の終わったまどと合流して、久しぶりに六ろくへ行く。カレーとポテトとウインナーとビール。マンガの話をする。大嶋宏和「LOW LIFE」読み終える。

家に帰り、眠気をこらえながら料理。塩気の強すぎたポテサラにふかしたじゃが芋を追加して、味を整える。手羽先の酢醤油炒めも作った。早めに寝る。たくさん人としゃべって楽しい一日だった。


14日

朝7時半起き。胃が重いので、朝ごはんはヨーグルトを食べて済ませる。パソコンで映画を見ようとしたら動きが遅いので、いらないアプリをアンインストール。溝口健二監督「浪華悲歌」見る。小泉文夫「音楽の根源にあるもの」読み始める。

絵をやる。昨日手を付けたキャンバスの一部をまた白いペンキで塗りつぶしていく。いい感じになってきた。

開店。また少し涼しくなった気がする。半袖で歩いてる人もまだちらほらいて、ちょっと寒そう(自分は新潟の出身だけど、まどよりも寒がりだ)。店頭買取1件。少しずつ品出しを進める。けっこうお客さんが多い。

西荻窪の「旅の本屋のまど」さんがご来店。丸亀のご出身とのことで、短い滞在時間の中で本屋さんを回られているそうだ。西荻窪に住んでいた頃は、のまどさんにもよく行っていたのでうれしくなる。東京の状況をいろいろお伺いする。やはり東京と比べれば香川はだいぶゆるいようだ。店へのお客さんの入りもコロナ前の感じに戻ってきている。

閉店、本を出荷してスーパーに行く。帰って読書。筋トレ、風呂、絵少し描いて寝る。


15日

朝7時半に起きる。だいぶ涼しい。ゴミ捨て。卵焼きを作る。ごはんに納豆としらすを乗せて、ゆかりをかけて食べる。おいしい。まどと27日の予定について話し合う。この日はまどの誕生日の翌日で、二人でドライブに行く予定。時宅が営業を再開するそうなので、予約することにした。

栗林公園に行く。公園の周りは今どき珍しく、常駐の係員さんがのんびりしているタイプの駐車場がちらほらある。いつものベンチに座る。池の向こうの森から聞こえてくる鳥の鳴き声や茂みの音と、近くで時折鳴る、木の実が落ちるポトッという音の距離感の違いが、なんとも言えず良い。「音楽の~」読み進める。谷川俊太郎との対談面白い。ピンキーとキラーズやかまやつひろし、ぴんからトリオなどのヒット曲を例にして、メロディが日本古来のわらべうたに通ずるものであり、近代化のもと導入された西洋音楽教育に真っ向から対立するものだと述べている。

帰って、20日にtooniceでやるライブの準備をする。レコードプレイヤーを使う予定で、いつもと違う見せ方でやりたいけど、どうしよう。

開店。店頭買取1件。配布用のチラシの増刷。買取募集の文言を枠で囲って強調する。ネット出品の作業を進める。

今日はこれからまどと一緒にDVDを見ようと思う。

2020年10月12日月曜日

2020年10月11~12日

10日夜

ゆっくり風呂に入って、木山捷平「大陸の細道」読み終える。早めに寝た。


11日

朝8時過ぎに起きる。ぐっすり眠れた。気持ちいい。キャベツの浅漬けをごはんに載せ、ちりめん山椒をかけて、お茶漬けにして食べる。

絵をやる。油絵の描かれているキャンバスを白いペンキで塗りつぶし、乾かないうちに鉛筆で線を引いていると、油絵具が割れてポロポロ崩れてきた。紙で拭きとるついでに色を伸ばしていく。さらに鉛筆やシャープペンシルで線を引いていく。どうなるだろうか。

料理。ひき肉と野菜をみそや生姜などで炒める。「稲垣足穂コレクション1 一千一秒物語」(ちくま文庫)読み始める。

開店。店頭買取3件。お客さんは多い。ネット出品作業などを進める。

閉店後、栗林のマクドナルドへ行く。スケッチブックにボールペンで絵を描く。スケッチブックに描いていると、頭の中に気になる形や線のストックがたまっていくようでいい。読書。帰ってシャワー。午前中にやったキャンバスを進める。途中までやるつもりが、やっているうちにどんどん進んでいき、完成。疲れたけど良い感じ。


12日

朝7時半に起きる。不燃ごみ捨てる。ごはんを食べて、スケッチブック1枚描く。

外出。銀行に寄って電気代を払う。今日は郷東町のマクドナルドへ。広くて空いててきれい。本を読む。ブックオフに寄って、色川武大「怪しい来客簿」、上林暁「聖ヨハネ病院にて/大懺悔」購入。帰宅してお弁当を準備。まどが作ってくれた大学いもがすごくおいしい。サツマイモは実家から送られてきたもの。

開店。品出しを進める。最近はここ10年くらいの日本の小説がよく売れている気がする。店頭買取1件。明日は昼間にインタビューがあるので、zoomをダウンロードする。初めてだけどうまくいくだろうか。

今日は疲れた。料理して早く風呂に入りたい。明日はインタビューの後、15時半頃に茎に行って閉店までいる予定。

2020年10月10日土曜日

2020年10月08~10日

07日夜

まどと一緒にベンさんの店に行く。ラムのジンジャー割とスモークウィンナー。隣に座った方が偶然仏生山のへちま文庫の方で、いろいろお話した。展覧会のチラシを置いてもらう。


08日

朝7時半起き。料理。卵焼きとキャベツの浅漬けを作る。胃の調子がよくないので朝ごはんはヨーグルトのみ。まどと一緒に外出し、喫茶店へ。木山捷平「大陸の細道」読み始める。100均に寄って帰宅。久しぶりに大きめのスケッチブックにインクで絵を描いてみる。うまくいかず。

開店。雨。お客さんは少ない。台風が一番接近するのはどうやら明日のようで、展覧会初日のあさっての天気は雨のち曇りとなっている。早いとこ過ぎ去ってほしい。店頭買取1件。

今から10年前の2010年ごろは、自分が今までやってきたことをやたらと説明しようとしていた。やりたいことがなんとなくつかめてきた時期だった。その後、自分で説明するのはなんだかかっこ悪い気がして、展覧会の時にプロフィール文だとか自分について書いてもらった本だとかを会場に置くことはほとんどしていない。今回は高松へ越してからやってきた中でも一番良い展示になりそうな気がするし、ここでもう一度振り返ってみるのも良いかな…と思って文章を書き始めたら、いろんなことを思い出しすぎて気持ち悪くなってしまった。東京と高松という場所の違いを過剰に意識してしまいそうにもなる(そういうのは、意識したところで面白い発想が生まれることが少ない)。今やっていることに集中しよう。

23時頃まで展覧会に出す作品リストを作り、早めに寝る。


09日

朝7時半に起きる。外は雨。ごはんを食べて搬入の準備。今までの展覧会や参加したイベントのチラシもあったので、箱に入れて、会場に置くことにする。気持ちが落ち着かず、少し作業をしては休んでの繰り返し。昼はうどん。

雨の中、台車で2往復して絵や木材を運び込む(搬出は茎のめぐさんが車を出してくれることになった)。大きな窓のところに木材であみだくじ状の格子を作り、絵の展示できるスペースを増やす。持って行った30枚のキャンバスは全て展示できた。天井からテグスでドローイングのコピー本もぶら下げて、19時半頃に作業終了。仕事を終えたまどもやってきた。

めぐさんに、近くのTempelというお店に連れて行ってもらう。店主さんが、屋島でひだまりカフェというお店をやっていた方だった。屋島西町に住んでいた時にモーニングをよく食べに行っていたお店だ。めぐさんと以前からお知り合いだったらしい。偶然の再会に驚く。鮭のムニエルや生春巻きなどの定食おいしい。

帰って芳名帳のデータを作る。シャワーを浴びてすぐに寝た。


10日

朝8時起き。「大陸の細道」続き読む。まどと喫茶店でモーニング。戻って掃除と洗濯。

まどに店番を頼んで、茎に行って展示を微調整する。また今日も昼ごはんはうどん。展覧会にどんどんお客さんが来てくれてありがたい。ドローイングのコピー本が湿度と重力でへたっていたので、黒い厚紙で表紙を作って補強する。

店番を交代。店頭買取1件。映画関係、マンガなど。発送準備を進める。少し品出し。閉店間際に友達が来てくれて、個展の感想を聞かせてくれる。とてもうれしい。この日は早くも絵が2枚売れた。すごいな。香川でも個展を年に一回くらいのペースでやれたらいいなと思う。作品が変化していく様子を継続的に見てもらいたい。

今回の個展で出している絵は全て今年に描いたもので、白地にいろんな線や色や形を散らした絵が多い。下書きの鉛筆の線だとか、塗りつぶそうとして途中でめんどくさくてやめたとか、修正しようと白く塗ったけどうっすらと下に透けているとか、そういった本来なら排除する部分をどんどん取り込んでいこうという姿勢で取り組んだ。それを繰り返していると、失敗と成功の垣根が曖昧になっていって、一筆一筆の全てがOKな感じになってくる。いくらでも続けられそうな気がしてくるけど、それでも「完成」が突然やってくるのが、なんだか不思議だ。

今日は疲れたので、ゆっくり風呂に入って本を読む。

2020年10月7日水曜日

2020年10月06~07日

05日夜

ジャック・ターナー監督「過去を逃れて」見る。シャワー。SNSでショックな投稿を見てしまい、気持ちがざわついてなかなか寝付けず。


06日

朝7時半起き。定休日。眠い。「オーウェル評論集」(岩波文庫)読み進める。

展覧会の会場に置く作品リストに載せるための写真を撮る。日当たりの良い白い壁にフックを貼付け、キャンバスをひっかけてスマホで撮影。普段は照明の明かりの下で描いていて、また最近の絵は薄塗りやかすれた鉛筆の線が多いせいか、こうして自然光に当てて見てみるとかなり印象が違う。茎の店内ではまた違ってきそう。水平をとりづらいなと思ったら、どうもキャンバス自体少し歪んでいるようだ。裏面に描かれたタイトルと完成した日付、使用した素材などもメモをとりつつ作業を進める。2時間半ほどかかって終了。

昼ごはんを食べて外出。こないだ友人の二艘木洋行が最近作った画集を通販したので、郵便局で振り込む。仏生山へ。いつも温泉の後にブックオフへ寄っていたけど、今日は順番を逆にする。ノヴァーリス「青い花」、夏目漱石「彼岸過迄」「行人」購入。温泉でゆっくりする。清潔で広い空間で、湯上りの体を風にさらしているだけで気持ちがいい。

街へ戻り、ジャズ喫茶のUP-TOWNさんに初めて入る。良い音でジャズを聞きながら読書。「オーウェル評論集」読み終える。ユダヤ人差別に関しての章が今とまったく重なってしまうことにぞっとする。「タラブックス インドのちいさな出版社、まっすぐに本をつくる」読み始める。

スーパーに寄り帰宅。洗濯物をたたむ。料理。ミートソースと、翌日の弁当用にゆかりをまぶした里芋煮を作る。まどが帰ってきてごはん。

夜は午前中に撮った写真の切り抜き作業。iPhoneから画像を取り込んだらHEICという形式で保存されていた。JPEGに変換するのにひと手間かかる。終わった頃にはいつの間にか深夜になっていた。歯を磨いてすぐに寝た。


07日

朝7時半に起きる。もう肌寒い。油断すると風邪をひいてしまいそうだ。

銀行に売上金を預けて、栗林公園に行く。ベンチに座って山を見ていると、山肌に立つ木々の枝がざわざわと揺れていて、ぼーっと眺めてしまう。修学旅行?の学生や、団体客が多く目に入った。「タラブックス」読み終える。

開店。お客さんはそれほど多くない。藤井さんが、旧グッゲンハイム邸の森本さんを案内して来てくれる。アートコレクターのみそにさんが撮影した、堀浩哉のトークイベントの動画を流して音だけ聞く。

頭がふらふらするなあと思ったら、雨が降ってきた。台風が近づいてきている。明日以降3日間くらい雨が続くようだ。香川でこんなに雨が続くなんて珍しい。展覧会の搬入日も初日も雨か。しょうがないけど、雨に濡れないように絵を運ぶのは面倒だな。

ご近所のライブハウスtooniceの井川さんから連絡があり、20日に行われる物販メインのイベントに参加することになった。DJやライブも行われるとのことで、自分も本を売る他にライブもやる。かなり久しぶり。何やろうかな。

今日はこれからまどとベンさんの店に行く。

2020年10月5日月曜日

2020年10月05日

04日夜

閉店後、疲れて一休み。「オーウェル評論集」(岩波文庫)読み始める。少し机に突っ伏して視界を真っ暗にし、何も考えないようにしてみる。5分くらいこれをやるだけでだいぶ気分がリセットされる(人に見られると心配をかけるので注意が必要)。明日の弁当用にカレーを作る。少し絵の続き。展覧会には間に合わないかなと思っていた絵がいきなり進む。楽しい。


05日

朝8時前に起きる。外の天気はどんよりと曇っていて、ベランダは濡れている。これから晴れるらしい。ごはんを食べて、喫茶店に行き読書。「オーウェル評論集」読み進める。

「こういう調子が出るたびに、小説全体の調和ががたつくのだ。だが、ディケンズはあきらかに全体よりも部分のほうがすぐれている作家なのであって、こんなことはたいした問題ではない(中略)あとになって首尾一貫しない行動に出るような人物を作るところで、だんぜん才能を発揮するのである。」(「チャールズ・ディケンズ」)

八百屋に行って帰り、絵をやる。完成。午前中のうちに喫茶店で本を読んで、一枚絵が完成すれば、今日はもうかなり良い日なんじゃないかという気がしてきて、古本屋の仕事にもはずみがつく。昨日のうちにカレーを作っておいて良かった。

昨日いらした常連のお客さんが、おつれの方に「齋藤さんはアーティストが本業なんですよ」と言うと、その方はへぇーっという顔になった。自分は「本業…どうなんですかね」と言って、なぜ自分ではぐらかすのかわからなくなり、こういう逡巡が高松に来て本当に欲しかったものだったんだ、と気が付く。絵を描いていることで、絵にも描けないような経験をする。絵描きは絵という自分の言語を既に持っていて、あえてその経験を言葉にすることは少ない。絵は言葉の一割も表現できないし、言葉は絵の一割も表現できない。しかし作れば作るほど語彙と視界はぐんぐん広がり、経験は増えていく。

開店。お客さんはちょっと少ない。からっとした薄曇りで、過ごしやすい天気。雑誌の引き取り1件。来年に店で予定している企画のメール連絡をする。いつも毎回緊張するけど、わくわくする。どうなるかな。

若い男の子がトートバッグを買ってくれて、しばらくするとまたやってきた。友達にあげてしまったのでもう一つくださいとのこと。うれしい。

明日は定休日。今日はこれから映画を見る。

2020年10月4日日曜日

2020年10月04日

03日夜

売れた本の出荷、ついでにスーパーで買い物。お酒を飲みながら安藤俊介「アンガーマネジメント入門」読む。普段引っかかりの多い文章ばかり読んでいるからか、すらすら読める。なりたい自分を、まわりがどういった部分に変化した自分を感じ取ってくれるのかも含めてイメージするのが良いらしい。「悪魔の首飾り」もう一回見る。急に疲れと眠気が襲ってきて、早めの就寝。


04日

朝9時半に起きる。ごはん、シャワー、料理、洗濯とやるべきことをやっていたら、あっという間に開店が迫ってくる。今日の弁当は豚肉の生姜焼き、キャベツの浅漬け、オクラのおかか和え。「アンガーマネジメント入門」読み終える。一人酒は良いことない。

インスタグラムを見ていたら、誰かが投稿した人物の写真に、誰かが「(写っている人は)旧友です!よろしく伝えてください」とコメントしていた。自分は「旧友」という言葉を誰かに対して使ったことがない気がする。第三者として「旧友」という言葉に接した時はどこか懐かしく甘いニュアンスを感じるけど、自分が使うとなると、どこか相手を自分の周りから離れて行ってしまった人のように扱っているのではないか、と思ってしまう。「旧友」と呼び合うような関係って何だろう。話し合うべきことがもう何も無いことをお互いが理解し合って、その瞬間に笑顔がこぼれるような感じもある。

開店。お客さんの中にはアートブックフェア帰りの方も多いように感じる。品出しを進める。

岩手の村上巨樹さんから、「刻まれた音楽とノイズ ミャンマーのレコード事情」が届く。村上さんには、去年ミャンマー音楽についてのトークイベントをやっていただいた。これは録音メディアとミャンマー音楽の関係の歴史について書かれた冊子と、様々な音源を収録したCD(詳細な解説つき)のセット。CDに入っている音源は古典音楽やお芝居の劇伴などいろいろで、生活の中でレコードがどんな存在だったのかをうかがい知れるような内容になっている。https://yoms3110.thebase.in/

まどが旅行から帰ってきた。おみやげにきびだんごとおいしいパンをもらう。

今日はこれから絵を描く。疲れているけどがんばろう。

2020年10月3日土曜日

2020年10月03日

02日夜

まどが借りていた「世にも怪奇な物語」見る。エドガー・アラン・ポ―の原作を元にロジェ・ヴァディム、ルイ・マル、フェデリコ・フェリーニが監督した3作が収められたオムニバス形式の映画。フェリーニ監督の「悪魔の首飾り」、冒頭からラストまでものすごいテンションで突っ走る。もう一度見よう。

シャワーを浴びて料理。キャベツの浅漬け、小松菜とニンジンの炒め物、手羽先の酢醤油炒めを作る。1時過ぎに寝た。


03日

朝7時半に起きる。今日まどは遠出してクリストファー・ノーラン監督「TENET」のIMAX上映を見に行くので、高松駅前のプロントで一緒に朝ごはんを食べる。まどよりも自分のほうが日ごろいろんなところに行っているけど、やっぱり身近な人が旅行前に楽しそうにしているとうらやましくなってくる。まどは「たまにはお店休んでどこか行ったら?」と言ってくれるけど、いつも来てくれるお客さんのことを考えると臨時休業はあまりやりたくない。駅まで見送り。港のベンチに座って、磯﨑憲一郎「肝心の子供/眼の太陽」読み進める。

せっかく駅前まで出てきたので、玉藻公園飛雲閣でやっているSETOUCHI ART BOOK FAIRに行ってみる。去年に比べるとコロナの影響でかなり規模は縮小されているけれど、一般参加のコーナーにはたくさんのzineが集まっていて、特に台湾の方々が作ったzineにはつくりの凝ったものが多かった。

帰って少し休憩し、開店。少しずつ品出し、均一本の補充、一箱入れ替え。店頭買取1件。チョコチップクッキー食べたらニキビ出た。休憩中に「肝心の子供/眼の太陽」読み終える。買取で入ってきた「アンガーマネジメント入門」気になる。読んでみようかな。

出雲から木次線経由で高松に帰ろうとすると、終電は昼の11時になるらしい。

今日はもう一回「悪魔の首飾り」を見て、絵を描きたい。

2020年10月2日金曜日

2020年10月01~02日

30日夜

閉店後、商品の発送。コンビニに寄って、いこさんという方が制作された「環世界1」をネットプリントで印刷する。3編の短い文章が掲載されていて、表紙の絵は先日MOTIFで個展が開催されていた南田真吾さん。帰って読む。「川」という文章の中で、人生を井戸のような浅い深いではなく、川のように横に流れるものとして捉えたい、というようなことが書かれている。田島列島「子供はわかってあげない」読み終える。告白のシーン良かった。

いつも展覧会をやる前には方々へお知らせのメールを送っていたけど、ここ数年はおろそかになっていた。久しぶりに送る。展覧会は10月10日からなので、もう近い。今は古本屋をやっていますとか、ほとんど近況報告のような文章になった。送信すると、案の定いくつかのメールアドレスは無効になっていたようで、エラーメールになって返ってきた。


01日

朝8時に起きる。ごはんを食べて、まどと一緒に外出。栗林公園へ。昨日のお知らせメールに何人かの友人から返信をもらったので(うれしい)、さらに返信。田中小実昌「港みなと」読み始める。様々な港町への旅の記録を収めた一冊。

この日は前に来た時と同じベンチに座って過ごした。たった数日の違いなのに、鳥やセミの鳴き声、池に住む亀の泳ぐ音、木の実の落ちる音など、だいぶ聞こえる音の種類が異なることに気づく。大きい蓮の葉が風に揺られてゴソゴソと擦れる音も良かった。

帰宅。まどが蒸し鶏とおひたしを作ってくれていた。粉ふき芋を作り足して弁当の完成。

開店。平日にも関わらずお客さんは多い。品出しを進める。しわしわのzineがいくつかウェブショップに未登録だったので、登録し、展覧会の情報と一緒にSNSへ投稿する。平尾君が来てくれて、いろいろ話す。

閉店、本の出荷ついでにスーパーで買い物。帰ってアイス食べる。本読んで筋トレ、風呂。少しだけ絵を進めて寝る。


02日

朝7時半に起きる。けっこう寒い。ごはん食べて読書。「港みなと」読み終える。外出、電気代を払って買い物。乾物屋さんで出汁節を買う。帰って絵の続き。かすれや塗り残し、下書きの線で画面をいっぱいにしてみたい。展覧会までにもう1枚できるだろうか。腕立て伏せ少しやる。

開店。涼しくなったからか今日もお客さんは多い。均一本がよく売れる。さっこの月例ライブを再開するので、SNSに告知。今回は10月31日土曜日の開催で、予約優先で先着5名のみ、入場料500円。休憩中、磯﨑憲一郎「肝心の子供/眼と太陽」読み始める。

「港みなと」には津軽半島や三陸、根室の話も載っていた。冬が少しずつ近づいているせいか、北へ意識が向かう。なんとなしに「釧路 駅前」で検索すると、駅前の景色も駅舎の雰囲気もどことなく新潟に似ていた。「根室 駅前」で検索。想像以上に殺風景。「稚内 喫茶店」で検索。「珈琲洞北門館」という喫茶店があるらしい。店構えがすばらしい。電車旅がしたい。高松から松江は鈍行で6時間半ほどのようだ。小泉八雲記念館、出雲民芸館、出雲大社、そば。日本海側の曇り空は良い。

今日は疲れた。絵を描きたいけど、どうしよう。