2023年9月30日土曜日

お墓参り(2023年9月28~30日)

27日(水)夜

18時半に店を閉めて、店の近所にあるサウナ「ゴールデンタイム」に初めて行く。小ネタがいろんなところに仕込まれていて、独特な雰囲気。脱衣カゴに北野武、佐山聡、山田勝己など著名人の格言が添えられていた。サウナは熱くていい感じ。ここから頼酒店にはしごしたらとても良さそうだな。

マリンライナーに乗って岡山へ。後藤明生「小説 いかに読み、いかに書くか」読み始める。これは面白い。表紙の導入文を読むと小説の書き方入門という感じだけれど、実用書的な内容ではなく、明治から戦後すぐくらいまでの作品を題材にして、作家の歴史的立ち位置や文章の特色を鮮やかに解説している。志賀直哉についての章は読んでいて思わず電車の中でうなってしまった。

岡山でまどと合流。少し食べておくかとたこ焼き屋さんに入るが、なかなかたこ焼きが出てこない。新しく作ってくれていたようで、テイクアウトに変更してもらう。申し訳ない。

バスで東京へ。


29日(木)

新宿に8時前に到着。ベルクで朝ごはんを食べ、どこへ行こうか考える。いつもの旅行ではギチギチに予定を固めるところが、今回はだいぶふわっとしていた。

荻窪へ。文禄堂という本屋さんで、yomsのトートバッグに絵を描いてくれた花原史樹君のポップアップを見る。たくさんのグッズが売られていて、自分もクリアファイルを購入。リストを見るとだいぶ売れているようで、品切れの商品がたくさんあった。

菊川へ移動しStrangerでカサヴェテスを見て現美でホックニーを見ようかとも思ったけど、なんとなくやめにする。まどは高円寺へ行き、自分は吉祥寺へ移動。これから義理の家族に会うのに髪がだいぶ伸びていたので、QBハウスで切ってもらう。レア〜ユニオンとまわる。気になるレコードはあるけどちょっと高い。ユニオンで以前から買い直そうと思っていたCDが立て続けに安く見つかった。なんとなく、今回はCD運が良いのではという気がしてくる。

西荻窪へ移動して、盛林堂さんへ。委託棚にはまども古本を置いていたことがあった。牧野信一「バラルダ物語」購入。富士そば食べる。西荻に住んでた頃しょっちゅう行っていたソーセージとハムのお店「もぐもぐ」へ行き、自分たちへのおみやげを買う。ここのは安くておいしい。

中野へ行きユニオン見るが、特に買わず。CD運は別に高まってはいなかったようだ。

高尾へ向かう電車の中で「小説」読み終える。とても面白かった。中公文庫あたりで復刊しないだろうか。まどと合流して、バスで霊園へ。宗派を問わない、やたら整然とお墓の並んでいる様子は来るたびに東京を感じる。まどの家族はいろいろあり実家と呼べる家がなく、お墓参りの機会をとても大切にしている。急いで来たが自分たち2人が一番乗りだった。まどのおじさん夫婦とお姉さん夫婦が集合し、手を合わせる。タクシーでいつものお店へ移動、みんなで会食。yomsのショップバッグにおみやげのうどんと和三盆糖を入れて渡す。

まどは疲れて宿へ行き、自分は京王線に乗る。アンドレイ・タルコフスキー「映像のポエジア」読み始める。幡ヶ谷のforestlimitに到着。この日はidealaというリスニングイベントが行われていて、入るとGOFISHのライブの途中だった。ベルリンから一時帰国中の大城さんはいろんなフィールドレコーディング音源でDJをやっていて、ヒューンと何かが落ちたと思ったら大音量のカエルの合唱になったり、かなり良かった。来週ベルリンに戻るそうだ。考えてみたら大城さんと会ったのは8年以上ぶり、良いタイミングだった。すずえりさんとも10年近くぶりに会えてうれしい。白いシャツにレッドアイこぼした。

阿佐ヶ谷のホテルに帰って寝る。


29日(金)

朝7時前に起きる。この日もまどと別行動を取り、早めの出発。新宿で途中下車、またベルクで朝ごはんを食べて佐倉へと向かう。佐倉までは1時間20分ほど。「映像のポエジア」読み進める。

「なんの努力もなく観客に与えられる結論など、不要である。思考が誕生するときの苦しみと喜びを、作家と分かちもつことのない観客に、作家はなにかを語ることができるだろうか。」(p34)

「映画では時間のなかにばらまかれている事実はすべて使うことができる。生活のなかから好きなものを選んでくることができる。(略)この〈何でもどうぞ!〉は、小説という織物や、戯曲という織物にとっては、本質的なものでないが、映画にとってはもっとも本質的なものである。」(p106)

佐倉駅から無料送迎バスに乗り、川村記念美術館でジョセフアルバース展を見る。なぜか以前美術館からチラシを置いてくれませんかと電話があり、もちろんですと答えたらチラシと一緒に招待券も入っていた。ありがたい。アルバース展は思ったよりコンパクトにまとまっていたけど、資料も充実しており良かった。関連として常設展でソル・ルウィットやブリジット・ライリーも取り上げられている。ロスコもたっぷり見れたし、常設の素晴らしい美術館はいいなと改めて思った。Tシャツが思ったより安く、購入。

錦糸町まで戻ってまどと合流。まどはチェックアウトぎりぎりまで寝て、その後科博へ行ったそう。kndさんが以前行ってて気になっていた「コーピー」というお店に行く。エジプトの「コシャリ」という料理をメインに出している。米と細切れのパスタ、豆、フライドオニオン、トマトソースが基本で、よく混ぜてソースで辛味酸味を調整しつつ食べる。具材はいろいろ。おいしかった。カルダモンコーヒーがとても合う。

まどと再度別れて三ノ輪へ行き、wellの高原さんが働いている「リサイクルショップあうん」に行く。柔らかい照明のかわいいお店。高原さんはawnという名義で古着に少し手を加え、店内で販売している。Tシャツ1枚購入。ポップアップが来月中野で行われるそうだ。

あうんから三河島駅まで歩く。小さな商店や工務店がたくさんある。古いお菓子屋さんで普通に人形焼など売られていた。途中、「帝国湯」という銭湯を発見し寄ってみる。名前に迫力があるが、いつごろの創業なのだろう。建物内部の意匠も良かった。木製の大入札が掲げられていた。

下北沢へ移動。駅を出ると大きな月のバルーンが出ていて、お祭りのよう。ユニオンへ行くとVaporwaveカセットコーナーがあり、買いやすい値段のものもあったが、あまりこのジャンルには明るくなくあと少しのところで手が伸びなかった。古書ビビビに寄り、ここでも特に買わず。

まどと合流して、BONUS TRUCKへ。友人の川口さんがBotanyという名前で火・金に出店している。いろんな果実やハーブを漬け込んだサワー屋さん。少しだけノンアルのメニューもある。この日は十五夜に関連したイベントが行われていて、川口さんはかなり忙しそうだった。Botany向かいにあるpianola recordで店長の國友さんといろいろお話し、CDを買う。pianolaでは高松で活動しているマサミさんのCDも売られている。ミヤジが一生懸命モチつきのスタッフをやっていた。桜木さんとも挨拶。初めてちゃんとお話した中村としまるさんから、徳島の角打ちをいろいろ教わった。まどBotanyTシャツを購入。帰り際にすずえりさんとも会うことができた。

新宿へ行き、バスで帰る。


30日(土)

8時前に岡山駅に着く。どうせなら岡山でモーニングを食べようとなり、ネットで検索して見つけた看板猫のいるらしいお店へと歩く。思ったよりもだいぶ遠かった。猫は残念ながら2階で寝ているとのこと。

マリンライナーで高松に戻る。まどに少し店番を頼み、久々に綿谷へ行くと、疲れのせいかうっかり大を頼んでしまう(綿谷の大はかなりのボリュームがある)。マルナカで夕ご飯や消耗品の買い出し。

店番交代。非常に眠く、お客さんがいなくなった隙にウトウトしていた。受託商品関連の作業をやる。田中菫さんの新しい本「MILKDISH」を品出し。導入部分には2022年夏から2023年夏に作った料理をまとめたとある。しかし、料理の写真が淡々と続く中に身辺のことも綴られた日記や制作中の絵画の写真が差し込まれており、それらを時系列で見ていくことで、田中さんの中にある「作ること」に対する思索の揺らぎを読み手も追体験するような内容になっている。田中さんのinstagramの投稿はずっと追っていたけれど、本にすると見え方がまた全然違う。改めて通して読みたい。

今日は小野君がルクスでイベントをやっているそうなので、一杯飲んで帰る。

2023年9月27日水曜日

うまくいかない(2023年09月25~27日)

24日(日)

閉店後、スーパーで買い出し。帰宅してビール。豆腐に野沢菜漬を乗せたやつをおつまみにする。曽根中生「夜をぶっとばせ」見る。主演の高田奈美江(中学生)は本物の不良。自分は不良に全然興味がないが、これは当時の不良が見たら盛り上がるだろうな、というテンションは伝わってくる。昔のマクドナルドや新宿DUGが見れて楽しい(しかしヤンキーがDUGに行くのだろうか)。渡辺えり子やなぎら健壱が判で捺したようなつまらない教師役で出演していて、はまっている。


25日(月)

朝8時に起きる。ハムエッグとトースト、コーヒーで朝ごはん。野呂邦暢「愛についてのデッサン」続き読む。もうあさっての夜に東京へ向かわなければいけないことに気が付き、まどと話し合い予定を立てる。外出、作業部屋へ。大きめの画用紙へ前に買ったハンディプリンターを試す。文字のプリントは問題なく可能だが、まっすぐ、行幅を均一に…となると難しいようだ。

開店。品出し、発送準備。お客さんそこそこ来られる。いまいちやる気が出ない。開き直ってゆっくり作業を進める。戦前のマッチラベルを検索したり、電車旅のブログを見たりして、気を紛らわす。夜になり、生物さんとまみさん来てくれる。まみさんの作った「自然観察新聞」を3種類受け取る。一番新しい号は変形菌特集で、五色台で採集したという菌の標本も見せてもらう。時間が経つにつれて少しずつ形が変化していくそうだ。来年はもっと山に行ったりとか、初めての街を散歩したりとか、余裕のある時間の使い方をしたい。

閉店後、作業部屋でハンディプリンター続き。うまくいっていない部分は修正テープで消す。いろんなディテールが重なってきて邪魔に感じる。苦しい。


26日(火)

朝7時半に起きる。朝ごはんはトースト。シャワーを浴びて洗濯。少し本を読んで、午前中はずっと旅行中の行程の整理と確認。思ったよりも時間がかかった。疲れた。スーパーで買い物して、料理。豚しゃぶおろしポン酢とゆで汁を使ったスープ、水菜と大根のごまマヨネーズサラダ、そうめん。今年最後のそうめんになりそう。まどがアイスを買ってきてくれた。

晩ごはん用のお弁当を準備して、外出。銀行や郵便局などをまわる。くつわ堂に入って読書、「愛に~」読み終える。香川みやげに和三盆糖を購入。作業部屋に行き、文章の作業の続きをやろうとするがどうも決め手にかけ、苦しくなる。Electro Hippies、Sore Throat、Heresyなどのハードコアパンクを久しぶりに聞く。なんもやる気せず。やっぱりハンディプリンターは使わない方向でいこうとなる。今後使うことはなさそうだし、ヤフオクで売るか。唐突に眉毛を全部剃ってしまおうかと考えるが、買い取り依頼が減りそうなのでやめる。

遠方の友人より連絡あり、絵のことで何か一緒にできないかとのこと。暗い気分だったこともあってシビアなお金の話になる。今後どういうふうに活動していこうか。

たこ焼きとビールを買って、田中絹代「女ばかりの夜」見る。こないだ見た溝口健二「夜の女たち」(田中絹代主演)のその後、という感じの映画。主演の原千佐子いい。しかしつらい話だ。

帰宅。シャワー。明日の出発のための準備。お弁当のおかずを作ろうと思っていたけど、寝てしまった。


27日(水)

朝7時半に起きる。お弁当用に豚の生姜焼きを作る。トーストで朝ごはん。洗濯物をたたんで旅行の準備。中原昌也「死んでも何も残さない」読み始める。この本が出た時の中原さんはちょうど今の自分の年と同じくらいだ。

外出。松下製麺所でおみやげ用のうどんを購入。また暑くなってきた。南へ行き読書。まどキャリーケースの持ち手部分が早速壊れた模様。東京に行ってから壊れるよりましだったかもしれない。

開店。ネットで高い本が売れてひと安心、この日は文章の作業をやっていくことにする。しかし、郵送やらドラッグストアまで歯ブラシなどを買いに行ったりしていたら時間がなくなり、作業できず。売れた本を探すのに手間取って汗をかいたのでサウナに行きたくなり、19時半の閉店予定を1時間繰り上げ、その旨SNSに告知。休憩で「死んでも~」読み終える。権威への嫌悪感など共感できるところは多いけど、読んでいてけっこう疲れた。

これからサウナに行き、まどと東京へ。

2023年9月24日日曜日

地球の肛門(2023年09月23~24日)

22日(金)夜

閉店後、本を発送してスーパーでお酒を買い、店で飲む。サミュエル・ベケット「ゴドーを待ちながら」読み終える。作業部屋で絵を描く。キャンバス1枚完成。まだいけるような気もするけど一旦止めておくことにする。帰宅、シャワー浴びて寝る。


23日(土)

朝9時過ぎに起きる。寝すぎた。また弁当箱を店に忘れたことに気が付く。最近忘れ物が多い。朝ごはんを食べ、コーヒーを飲みながら野呂邦暢「愛についてのデッサン」読み始める。最近フォークナー、大江、ベケットなど読んでいたので、端正な文章がとても落ち着く。

外出。とても涼しい。今日明日とコクアでフリマが開催されていて、レコードが気になるけど、時間がなく明日にする。店に行って在庫整理など。湿度のためか外よりも室内のほうが暑い。

開店。昨日お預かりした本の査定、品出しなど進める。明日またアルバイトの人が来てくれるので、そのための本の準備も。

閉店後、ルクスで行われているイベントへ行く。ゲストで来ていたDJ Strawberryさんはトルコの出身で現在はベルリンに在住とのこと。Footwork的なリズムを軸にアシッドなシンセが乗ったり、いろんな展開があった。一旦店に戻って、本を出荷。帰ってシャワーを浴び、まどが買っていた遠藤一同「発達障害かと思ったら統合失調症の一部でした」を読み終えて寝る。


24日(日)

朝8時に起きる。まどが早起きしてお弁当を作ってくれていた。朝ごはんを食べ、洗い物、洗濯物を畳んでまた洗濯。

ファミマでアイスカフェオレを買い、久しぶりに中央公園へ。マルシェ的な催しが行われるようで、たくさんのテントが立っている。仮説の小さな動物園まであり、リクガメやミミズク、イグアナなどがいる。「愛に~」続き読む。まどは図書館へ行った。公園を出る時、地面に「米」の字のような線が引いてあり、地球の肛門みたいだなと思って写真に撮った。撮影している自分の陰も入って、なんかいい写真になった。地球の肛門をスマホで撮影した。

KOKUA COFFEE ISLANDで行われているフリマへ行く。レコード、雑誌、古着などがあり、ちょうどこれからの季節に良さそうなスウェットを見つけ購入。ルーツレコードへ行き、ハワイアンの安いレコードを1枚買う。

開店。発送準備、品出し進める。4年前にyomsへ来たという女性から「今もあってうれしいです」とお声がけいただき、こちらもうれしくなる。この日は店頭買取2件と、以前お預かりしていた分の支払いが2件。夜になって猛烈な疲労がやってきてなんでだろうと不思議に思ったけど、よく考えてみれば12日間連続で働いているのだった。もっとダラダラする時間がほしい。

今日はもう帰って、お酒を飲みながら映画でも見ようと思う。早く寝てしまいたい。

2023年9月22日金曜日

商売(2023年09月21~22日)

20日(水)夜

21時半まで作業をやり、閉店。本を発送してお酒を買う。最近よく飲んでいる。作業部屋で市川沙央「ハンチバック」一気に読み終える。家に帰ってシャワーを浴びて寝る。


21日(木)

朝8時過ぎに起きる。朝ごはん。納豆ご飯にすだちが合う。まどが愛媛で買った工藤冬里さんの器にコーヒーをいれてくれた。飲みながら近藤ようこ「水の蛇」読み終える。これは2017年に出たビームコミックスだけど、収録されているのはいずれも30年近く前の作品(当然、ビーム以外の漫画雑誌に掲載)。

外出。酒屋とスーパーで買い出し。京都のシャイスケさんにフライヤーデザインの謝礼などを振り込む。

開店。展覧会フライヤーの発送準備。買取の査定金額了承取れ、振り込み。郵送買取で届いた本の状態を確認。受託商品に関しての連絡。たまっていた査定や振り込みの件がようやく全てひと段落ついた。レジスペース内が本でいっぱい。どんどん出していかないといけない。夜になり、マサミさんが新作CDを納品しに来てくれる。

閉店後、ヤンフーへ個展のチラシを置いてもらいにいく。久しぶりにいろいろお話。2人は出店も多くて常に忙しそうだけど、店のことと同時並行で物件の改装も進めているらしい。ついでにファラフェルとポテトのセットをテイクアウトする。400円。安い。出ると、こないだだいぶつれなくなっていると感じた猫が知らないカップルとじゃれていた。

店でファラフェルポテトを食べる。この日はお酒なし。食べ終えて作業部屋で絵の続き。どうなるかな。帰宅。シャワー浴びて、サミュエル・ベケット「ゴドーを待ちながら」読み始める。1時前ごろに寝た。


22日(金)

朝8時ごろに起きる。まどがお弁当のおかずを作るのを手伝う。外出し、南でモーニング。ベケット続き読む。スケッチブックに2枚絵を描く。郵便局まで歩いて本を出荷、スマートレターなど買い足す。作業部屋へ戻って、絵の続きを少しやる。

開店。昨日と比べるとだいぶ天気も安定して涼しくなり、お客さんは多い。店頭買取1件、後日お支払となる。10月に参加する古本市の連絡。品出し進める。マサミさんのCDも品出し。夜になって雨が降り始め、頭にねじれるような痛みが走る。

絵よりも古本のほうが商売としては自分に合っている。距離感の近い関係が苦手な自分にとっては、人付き合いが浅く広くなるところも合っていると思う。しかし絵を描いたり、それを世に出すことでしか考えられない抽象的な事柄はあまりにも多いので、そっちはそっちでやり続けたい。考えてみれば、自分は古本と絵という、世間から「そんなもので暮らしていけるわけがない」と思われているもので生活している。

今日はこれから文章の作業。

2023年9月20日水曜日

休日返上(2023日09月19~20日)

18日(月・祝)夜

21時半くらいまで帳簿付け作業などやり、閉店。本を出荷してスーパーでビールとコロッケを買う。作業部屋で飲みつつ、黒沢清「蛇の道」見る。これはすごい。いろんな角度から不穏さが突き付けられる。コメットさんのステッキを振り下ろす動き、銃撃シーンでの唐突な上下のアングルなどの緩急が印象に残った。「CURE」より好きかもしれない。「蜘蛛の瞳」も見なければ。


19日(火)

朝7時半に起きる。朝ごはん食べて料理。豚の生姜焼きとポテトサラダを作り、千切りのにんじんとブロッコリーをゆでる。シャワー浴びて、コーヒー飲みつつ沢山遼「絵画の力学」続き。外出。スーパー、八百屋、100均とまわって食材や消耗品の買い出し。

店に到着。定休日だけどやることがたまっているので店を開けつつ作業。いつもの開店時間より早くから開始。お客さんはチラホラと来られる。査定と、個展チラシの発送準備を進める。途中抜けて、郵便局でチラシを発送し、茎と栗金商店へチラシを置いてもらいにまわる。めぐさんと久しぶりにしゃべった。堀金君とマンガや映画の話をいろいろする。店に戻ってまた査定。

夜になり、東京の友人山口晋似郎さんとパートナーのみずきさん、画家の松園さん、シンガーソングライターのさわさんの4人が来てくれる。昼は豊島に行っていたそうだ。しんじろうさんに七幸を前もって教えておいたら行ったようで、楽しんでくれた様子。5人で頼酒店~丸亀鳥で飲む。丸亀鳥は堀金君から聞いていたお店で、自分もまだ行ったことがなかったけどいい感じのお店だった。骨付鳥もおいしかった。出て、しんじろうさんと松園さんと3人で缶チューハイなど飲みつつ少し夜の街を散歩。解散して、帰ってシャワーを浴びて寝た。


20日(水)

朝7時半に起きる。昨日買った食材や弁当箱を全部店に忘れたことに気が付き愕然。まどが鳥肉を焼いてくれて、あとは余っていたおかずとごはんをタッパーに盛り付け、お弁当にする。南でモーニング。「絵画の力学」読み終える。今回は再読で、前回読んだ時と微妙に引っ掛かる章が違ったような気がする。今回はアルバースとアンドレの章が印象に残った。出て、ルヌガンガへ行き、誕生日プレゼントにティム・インゴルド「応答、しつづけよ。」を買ってもらう。ありがとう。

早めに店に着き、開店。この日は発送がとても多かった。そしてありがたいことにお客さんも多かった。査定もどんどん進める。些末事研究福田さんがビールを飲みながら工芸高校の生徒さんが作った「F」を見ているのでいろいろ話していると、ちょうど工芸の女の子2人組がやってきて、4人で少し話す流れになる。2人とも美術科ではなかったけど、ノリがよく元気だ。漫画を買ってくれる。小説も読むとのことで、福田さん「これもどう?」とポール・オースターを買ってプレゼントしていた。閉店間近になって査定ひと段落つく。へとへと。

もう今日はゆっくりしたいけど、何しよう。明日もまた個展チラシの発送準備、京都は別件の査定、郵送買取や受託商品の連絡など、やるべき作業が多い。

2023年9月18日月曜日

改装フェス(2023年09月16~18日)

15日(金)夜

閉店後、帳簿付け、本の出荷。店に戻り出店に向けての選書作業。やはりすぐには終わらず、23時半ごろまでかかる。最近は出店時の什器の組みかたをその都度考えていて、けっこう悩みどころだったが、今回はすんなりと決定。今後の基本形ができた。帰宅。シャワーを浴びて寝る。


16日(土)

朝8時ごろに起きる。南へ行き、モーニング。スケッチブックに絵を描き、沢山遼「絵画の力学」続き読む。その後ドトールへ行きまた読書。運転中にも飲めるようにと大きめのアイスティーを買う。カフェイン強め。

レンタカーを借りて出発。yoms前でさっこと合流し、本や折りたたみ椅子などを積み込む。11時過ぎの時点で3人とも既にお腹がへっていて、早速ゆめタウンでパスタ。出てくるまでに時間がかかったけどおいしかった。

「おやつのカンデラ」でやっている上野あづささんの個展を見に行く。カンデラさんは開店してからこないだで1年が経ったけど、定休日がかぶっていて今まで伺えていなかった。民家がきれいにリノベーションされている。あづささんの個展は2階で行われていて、ペインティング作品と、今までzineなどで発表したイラストの原画が展示されていた。ドーナツを買って出る。

高松から松山までは、高速で1時間半ほど。こないだ18きっぷで高松から今治まで3時間半かけて行ったことを考えるとすごい差だ。いつも坂出から瀬戸大橋を渡って岡山へ出ていたので、今回のルートはほとんど初めて通る道だった。3人でいろいろ話しながら西へ進む。途中石鎚山SAで休憩。特に愛媛らしいもの買わず、どの山が石鎚山かもよくわからず。松山ICで下り、途中ナビに農道のような道を案内され迷いながら目的地へと向かう。

15時過ぎに工藤冬里さんのご自宅へ到着。あまり人の気配がなくどうしようとなっていると、冬里さんのお母さんが出てこられる。Voidのダイゴさんや冬里さんは買い出しに行ったそうだ。お母さんにダイゴさんがリノベを手掛けた部屋を見せてもらう。少し待たせてもらっていると関西方面からの出店者が続々到着し、ダイゴさんや冬里さんも帰ってきた。yomsは万が一雨が降ってきても大丈夫なよう、玄関脇のスペースでブースを組むことに。準備はすぐに終了。蒸し暑い中作業していて汗をかいた。車でドラッグストアに行き、アイスやお菓子、虫よけスプレーなどを購入。冷房が気持ちいい。戻ると陽もだいぶ傾き少し涼しくなっていた。

暗くなりイベント開始。今回のイベントは冬里さん宅の一部をダイゴさんがリノベして、その完成を祝う「改装フェス」。ライブが冬里さんのmaher shalal hash bazと、姫路からゑでぃまぁこん。出店が古本、カレー、コーヒー、冬里さん関連の音源や器。古本思ったよりも売れた。器をひとつ購入。フードもおいしい。この日のマヘル(初めて見た)はさっこや礼子さんも参加していて、かなり珍しい編成で見れた。どうやったらこういう音楽ができるんだろう。というか、「音楽ができる」って何だろう、と思わされた。

ライブが終わりひと段落したところで撤収し、挨拶して出発。あまりにも汗をかいたので、IC近くにある温泉へ行こうとなるが、ここでも迷う。いつもの車でなかったのでナビを見るのにも勝手が狂ってしまった。サウナにも入ってさっぱり。着替えのTシャツを持ってきておいて良かった。気持ちを切り替えて出発。まどがコーヒーをおごってくれた。

本の片づけは後にして、帰宅したのは1時前。疲れているにも関わらず、興奮していたせいかなかなか寝付けず。


17日(日)

朝8時頃に起きる。早々に出て、店に荷物をおろしてレンタカーを返す。この日も南でモーニング。読書進める。出て、きむらで弁当を2つ買い、店で本や道具の片づけ。

開店。この日はお客さんも買取も多かった。店頭買取3件。郵送買取の追加分がまた水曜に到着することになる。来月の大阪での個展のチラシが到着。京都のディナミシャイスケさんによるデザインで、自分の絵や文章がヴァイオレントに(褒めています)刻まれ絡められていて愉快だ。夜になって、昨日の改装フェスにも来ていたVoidスタッフのハヅキちゃんや京都の後藤さんが店に来てくれる。ハヅキちゃんに川上弘美の「ハヅキさんのこと」を薦めてみると、買ってくれた。

閉店後、ルクスにチラシを持っていく。レッドアイ飲んでまいちゃんと少し話す。まいちゃん大阪でDJの予定があるらしい。帰ってシャワー浴びて早めに寝た。スーパーのお弁当を2食続けて食べるのは胃腸に悪い。


18日(月・祝)

朝8時に起きる。トーストを食べ、ラジオ体操。洗濯物たたむ。まどと外出し、自分は店へ。この日はアルバイトの人が久しぶりに来てくれることになっており、午前中いっぱい在庫整理とそうじをやる。在庫置き場の棚が役に立った。暑くて汗びっしょり。

開店。この日も日曜ほどではなかったがお客さんが多かった。この日も店頭買取3件。うち1件は徳島からで段ボール4箱、後日振り込みとなる。明日の定休日を使ってどんどん作業を進めていこう。殺人的な暑さの8月は買取が少なかったが、少し涼しくなって依頼が増えてきたか。アルバイトMさん来てくれて作業。たまにバイトの人が来てくれると良い緊張感が出る。ほか受託商品や、買取に関するメールを送る。買取のほうは遠方だが、郵送にするか出張にするか迷っている。とりあえずお売りいただける本の画像を送っていただくことにした。

今日はこれから映画を1本見ようと思う。

2023年9月15日金曜日

大阪で個展(2023年09月14~15日)

13日(水)夜

閉店後、ヤフオクで買ったハンディプリンターを試す。最初全くインクが出ず焦るが、ネットで改善方法を調べてノズルクリーニングを数回やると、問題なく文字が出力できた。これで文章をいろんなものにプリントしてみようと思う。

本を出荷し、スーパーでビールとチーズを買って店で飲む。千種創一「砂丘律」読み始める。歌集を読むのもなんだか久しぶりな気がする。キャンバスの続き。午前中マーカーの線を無理やり入れてみて、どうなるもんかと思ったけど、どうにかなりそうだ。12時半頃に帰り、シャワーを浴びて寝る。


14日(木)

朝7時半に起きる。トーストを食べて、洗い物や掃除、洗濯、ごみ捨てなど。お弁当の準備。京都のディナミシャイスケさんから個展のチラシのデザインが送られてきたので、SNSに告知。

齋藤祐平個展「君に途中」
会期:2023/10/21(土)〜11/5(日)(水、木曜休み)
会場:POL(大阪府大阪市中央区谷町六丁目18-29-2F)
開場時間:月、火、金曜…13〜18時、土、日曜…12〜19時





















外出。レンタカーを借りて久しぶりの出張買取。マンションの1室に到着し「この棚に入っているものをお願いします」とご案内いただく。事前に聞いていたよりもたくさんの本がありうれしい。早速結束に入り、1時間と少しかかって完了。台車を3往復して車へと運び込む。汗をかいたので一旦家に着替えを取りに行き、店で本をおろす。レンタカー返却。

13時過ぎにまどと店番を交代。午前中に展覧会の告知と出張買取と集中力のいる作業をして、疲れた。早速買い取った本の査定を進めていく。夜になり、埼玉から来られたご夫婦(男性はラッパー小林勝行さんのドキュメンタリー映画「寛解の連続」を取られた方で、女性は去年のミモカアイでも展示をされていた画家の方)や、長野からよく来てくれる石垣さん、宮城から4年ぶりに来てくれたユリさんなどいろんな方が来店。皆さん丸亀の中園孔二展をご覧になったそう。中園展を目当てに県外からいろんな人が来るので、もう1年くらいやっていてほしい。

発送準備で30分ほど押して閉店。本を出荷してスーパーでビールを買う。店でユリさんからもらったあられをつまみに飲み、「砂丘律」読み進める。帰宅。シャワーを浴びて早めに寝た。


15日(金)

朝8時過ぎに起きる。たっぷり眠れた。この日も朝ごはんはトースト。洗い物とお弁当の準備をして読書。「砂丘律」読み終え、沢山遼「絵画の力学」続きへと戻る。

10時過ぎに2階作業部屋へ。真夏の時期は4階が暑くてクーラーをつけても耐えられないくらいだったけど、少し涼しくなったので道具やキャンバスなどを4階へ移動して掃除。18日にはまたアルバイトの方がネット出品作業をやってくれる予定。

開店。お客さんはそこそこ多い。店頭買取2件。郵送買取の見積もり1件。まどかさん来てくれて、映画の話をいろいろ。ソレイユでウェスアンダーソンの新作見たとのこと。DVDを貸してくれた。夜になって、アートコレクターのMさんが来店。Mさんは自分の絵も一枚買ってくれたことがあり、今年の2月に吉祥寺でやった個展にも来ていただいた。会ったのは10年ぶり。久しぶりにお話しして、東京からわざわざ本を持ってきて売ってくださり、とてもうれしかった。「かなり絵が変わりましたよね」と感想をいただく。確かに東京にいた頃と比べるとかなり変わったな。Mさんと入れ替わりで堀金君が来てくれて、いろいろお話。堀金君は11月にルクスでK-BOMBさんをゲストにイベントを企画している。最近イベントが増えてきて楽しい。

明日は愛媛県某所にある工藤冬里さんのお家で行われるイベントで出店。これから選書をする。

2023年9月13日水曜日

新鮮さ(2023年09月11~13日)

10日(日)夜

疲れてしまい、本棚作り中止。スーパーに寄って帰宅。カレーを作る。シャワー。スケッチブックに絵を描き、「大江健三郎自選短編」読み進めて寝る。


11日(月)

朝7時半に起きる。朝ごはんを食べて、お弁当の用意。早めに外出し、店の不燃ごみを捨てる。ソレイユで森達也「福田村事件」見る。月曜はメンズデーで、ちょうど午前中に見終わる(=店の開店に間に合う)回があった。細かい感想は実際に見た人と話したい。自分は少なくとも必要な映画とは思えても良い映画とは思えなかった。

開店。開店直後からお客さんが来られ、気持ちがいい。週末のお客さんが少なくなったのは、少し涼しくなって外で遊ぶ人が増えたからかもしれない。15時半頃からにわか雨。「福田村事件」のモヤモヤを少しでも晴らすべく、Stan Brakhage ”Desert”見る。1976年作、10分ほどの作品。ブラッケージ久しぶりに見たけど、良かった。品出し、発送準備進める。はっきりしない天気の割にはお客さんが多い。夜に小野君来てくれて、いろいろ話す。

閉店後、2階本棚作りの続き。なかなかスムーズにいかない。残りの作業を明日にまわして、キャンバスの続き。このまま進めても、あまり新しいことがやれなさそう。どうするべきか。少し早めに作業部屋を出て、セブンイレブンでハイボールとカルパスを買うと、ちょうど馬場君がやってきて、お酒もちょうど買ったところだとのことで、ベンチに座って飲む。ここ最近馬場君はだいぶ言葉が辛口になっている気がする。実は元からだったのかもしれないが。少し前から頭の中でつかえていたことが話せた。いつの間にか1時半になり、帰ってシャワーを浴びて寝る。


12日(火)

朝7時半に起きて、朝ごはんを食べる。大江健三郎読み進める。スーパーへ買い物。帰ってみるとまどがいない。この日てっきり家でアシスタントのバイトかと思っていたら、別の場所での仕事だった。悪いことをしてしまった。午前中はずっと読書。昼ご飯は煮込みラーメンとイカ天。ラーメンはあまり何も考えずに買ったら袋に「激辛」と書いてあり、ひるむ。

来年10月に予定していた個展の予定を一旦白紙にさせてもらう。声をかけてくれたのはもう10年以上の付き合いになる友人で、申し訳ないけれど、どうしても良い展覧会が作れそうな気がせず断ってしまった。良い出来事(展覧会でもイベントでも)はたいてい新鮮な関係性や人の流れを含むもので、どこかに甘えや馴れ合いを残したまま進むとあっという間に腐ってしまう。

作業部屋へ行き、本棚作りの続き。柿内正午さんのPodcastを聞きながらやる。2.5次元演劇(好きな人は「テンゴ」と略すようだ)の話が面白かった。本棚なんとか完成して、設置。2×4材は重い。今まで段ボール箱にしまってドカドカと置いていた本を棚に並べると、だいぶ部屋がすっきりしてきた。少しキャンバスを進め、南でアイスカフェオレとハムトースト。読書。

スーパーに寄って家に帰り、料理。ハマチの煮つけ、だし巻き玉子、イカ天入り野菜炒めを作る。まどが帰ってきて、余っていたカレーを出汁で少しのばし、カレーうどんを作る。お腹いっぱい食べたら、疲れと前日の夜更かしのせいか眠くなってきた。

風呂に入り、「大江健三郎自選短編」読み終える。勅使河原宏「砂の女」見る。ロケ地は静岡県の浜岡砂丘というところらしい。断続的に砂が流れたり砂山が崩落したりする映像が挿入され、その豊かな表情がどこか生き物のようで不気味だ。岸田今日子の主人公の体への視線がなまめかしい。

来月大阪でやる個展の初日まで40日を切った。早く告知したい。


13日(水)

朝8時前に起きる。トーストを食べ、お弁当を準備して早々に外出。2階作業部屋で本の整理。こないだヤフオクで買った新しい道具についていろいろ調べる。キャンバスの続き。このまま進めていくといつもの感じで終わりそうな気がして、全然違う線を乗せてみる。やった瞬間「うわあ」となるが、どうなるだろう。

開店。風はだいぶ秋めいてきているが昼間はまだ暑い。品出し、発送準備進める。まどの参加した合同誌「もぐらホリデ~」がウェブショップでも売れていて、発送作業が忙しい。夜に大三君と千葉さんが来て、こないだのライジンでのイベントや「福田村事件」についていろいろ話す。

今日はこれから新しい道具(ハンディプリンター)を試す。その後はキャンバスの続き。明日は午前中から出張買取。

2023年9月10日日曜日

平日と週末(2023年09月08~10日)

07日(木)夜

ブログを書いて投稿。家に帰って、疲れて寝てしまう。風が涼しく、だいぶ秋めいてきた。

6日の夜、佐貫さんと浅見さんと飲んだところにヒマさんも来てくれたのはかなりうれしい出来事だったなと噛み締める。自分が「絵ってほんと不思議なタイミングで完成するよな…」となんとなしに考える時、よく頭に思い浮かぶのは佐貫さんとヒマさんの絵だった。


08日(金)

朝7時頃に起きる。軽く朝ごはんを食べて料理。オクラと長芋の梅和え、豚肉と野菜としめじの辛みそ炒めを作る。まどと外出、南へ。「大江健三郎自選短編」続き読む。400ページと少しまで読み、これでやっと半分くらい。出てまどと猫のいそうな場所をまわるが、おらず。朝早い時間帯は寝ているようだ。作業部屋へ行き、本棚作りの続き。思ったよりも時間がかかる。展覧会チラシ入稿完了。

10年ほどお会いしていなかった方から、突然うれしい連絡あり。楽しみだ。

開店。この日もお客さんが多く、ネット出品していた本もそこそこ売れる。店頭買取1件。市村柚芽さんの画集「花」を品出し。これは先日出版されたばかりの本で、2020年から描かれた花の絵のシリーズと、市村さんによる詩と日記が収録されている。ハードカバー函入りのとてもしっかりしたつくり。市村さんの本のデザインはいつも浦川彰太さんというデザイナーの方が手がけている。yomsで扱っている小内光さんや富澤大輔さんの本は、浅田農さんによるデザイン。作家とデザイナーとのやり取りを、作られたものを通して継続的に感じるのは楽しい。夜になって郵送買取の件で連絡。査定金額了承とれ、お支払する。

閉店後、本の発送。ジャン=ピエール・メルヴィル「賭博師ボブ」見る。終盤、賭博に急に熱中しだすボブに「おい!なぜ今?」となるが、ラストとても良かった。見終えて、少しキャンバスを進めて帰る。外がシャワー浴びて寝た。


09日(土)

朝7時半に起きる。朝ごはん食べながらビクトル・エリセ「エル・スール」見る。タヴィアーニ兄弟の映画でもよく見たオメロ・アントヌッティが出ている。顔に差す影や、漂うたばこの煙の美しさが印象的。ストーリーは謎めいた部分が多いが、もともとは3時間の長編として構想されていたのが約半分の長さになってしまったらしい。お弁当を用意して作業部屋へ。本棚作りの続きをやる。やっと1つ完成。残りもう2つ。

開店。この日は店頭買取2件。うち1件は医学関連の専門書の買取で、一度キャンセルとなったものの、再度持ってきていただけた。買い取った本がたまってきたのでこの日はひたすらに品出し。最近は売り上げもお客さんの数も、週末より平日のほうが多いような。ちゃゆう君がキーツを買ってくれてうれしかったり、まどかさんと映画の話を少ししたりなど。

21時きっかりに閉店、早足でgoatのライブへと向かう。途中で前売りチケットを忘れたことに気が付き、ダッシュで戻る。なんとか始まったばかりのところに間に合った。会場にはたくさんの人が詰めかけていて、別に自分は運営に関わっているわけでもないのにうれしくなった。ライブ最高に良かった。神戸から来ていた蓮井さんや、みきちゃんにまどかさん、ヤマハラさんとかと話す。まみさんから「自然観察新聞」をもらう。よく知らなかったけど五色台でネイチャーガイド?をされているそうだ。ライブイベントで音楽と全然関係のないものをもらうのはなんだか楽しい。

帰宅。シャワーを浴びて1時半頃寝た。


10(日)

朝8時半に起きる。お弁当を用意してまどとまた南へ。大江健三郎続き読む。100均で消耗品を購入。作業部屋で本棚作りの続き。またひとつ完成する。

開店。お客さんは少なく、夕方から雨が降り始める。この日も品出しを進めていく。まどが参加した合同誌「もぐらホリデ~」を品出し。この合同誌に集まった11人の方々は普段モクリというアプリで作業通話をしている仲とのこと。作業しながら気を紛らわすためにおしゃべりする漫画家やイラストレーターの人はけっこういるそうだ。まどが「合同誌を作ることになったよ」と言い出してから冊子が完成するまでは相当早かった気がする。

文学フリマが来年高松で開催されるとのこと。四国では初めてらしい。盛り上がりそうだ。

今日はこれから本棚作りを終わらせて、家に帰って料理。

2023年9月7日木曜日

人が流れる(2023年09月05~07日)

04日(月)夜

3階の在庫整理と絵の続きをやろうと思っていたけど、明日まどが食べるおかずを作らなければいけないことを思い出し、スーパーで買い物をして帰宅。麻婆豆腐、小松菜のおひたし作る。トマトも切っておく。トマトに塩をふってビール。「大江健三郎自選短編」読み進め、小山田浩子、大竹昭子「嘘がつけない人」読み終える。

小山田「たとえば工場で働いていたときのことを書いていると、自分がした覚えのないことも思い出されてくるんです。それが思い出せたら書けるんです。」(p13)

シャワーを浴びて寝る。


05日(火)

朝7時半に起きる。早々に着替えて店に行き、燃えるゴミを捨てる。南珈琲でモーニング。スケッチブックに絵を描き、沢山遼「絵画の力学」続き読む。ジョゼフ・アルバースやラウシェンバーグ、バーネット・ニューマンなど、やっぱりこの辺が最近の自分の関心と重なって面白い。

レンタカーを借りて、西村ジョイへ。木材売り場(とても暑い)で、在庫を置く本棚のためのアイディアを練る。7年前、店用の本棚を作るために使ったパイン集成材の値段を見てみると、今は倍くらいの値段になっていた。値上がりが深刻だ。大量の2×4材を買ってカットしてもらう。2×4材はあまり好きではないけど、お客さんの目に触れるところでもないしいいだろう。

朝日町の「かじかわ」というお店に行く。ここはうどんとそうめんの両方を出している珍しいお店。両方をひとつのどんぶりにミックスすることもできる。冷やし梅そうめんとかき揚げを食べる。ホームセンターで汗をかいた体に濃いめの出汁がしみる。

リサイクルショップやGUをまわり、ズボンや下着を買う。郷東町のハードオフでレコードを見る。大量の松山千春やかぐや姫、アリスなどをかきわけてムード音楽のLP2枚と台湾の観光みやげ10インチ、ザビエル・クガート参加のタンゴの10インチを購入。ペラジャケの10インチはなんかかわいい。

まどから仕事が早く終わったと連絡あり、店へ戻って木材をおろす。合流して、城東町のあたりにある「倚水軒」という中華料理店に初めて行く。中華料理のお店に行くのがかなり久しぶりだ。青椒肉絲定食を食べる。まどは水餃子、ライス、ポテトフライ。おなかいっぱいになってしまう。まど参加のマンガ合同誌「もぐらホリデ~」読む。先日行われたコミティアではほぼ完売したらしく、めでたい。いろいろなタイプの作品が収録されていて、その中でもまどのマンガは簡潔で他の作品ととりわけ異なる味わい。

ぽかぽか温泉へ行く。温泉に入った後、座敷で「絵画の力学」続き。11時ごろに帰り、この日は早めに寝た。


06日(水)

朝8時ごろに起きる。お弁当を準備してレンタカーの返却。ガソリンスタンドに行ったらリッター190円になっていた。この日も南に行き、スケッチブックに絵を描いて読書。店へ。2階にあるものをどかして棚を組み立てるためのスペースを作り、昨日1階に置いた2×4材を2階へと移動。

開店。この日はにわか雨が降ったりと変な天気だったけど、お客さんは多かった。Tさん久々に来られ、フォークナーや三隈研次の話などいろいろ。Tさんは時代劇映画にも詳しく、聞いていて勉強になる。これからソレイユに「福田村事件」を見に行くそう(見終わった後にもう一度来られ「良かった」とのこと。自分も見に行きたい)。この日は品出しをがんばった。ヤフオクで買った道具や郵送買取の本、注文していた自主制作の商品などが次々届き、今日は全ての作業は無理そうだと早々にあきらめる。夜になり、yomsでも画集を扱っている佐貫絢郁さんと編集者の浅見旬さんが来店。佐貫さんのinstagramストーリーで丸亀の中園孔二展を見に行っているのに気づいていたので、なんとなく気配は感じていた(そして、はたきを念入りにかけた)。お二人とは7月に横浜で会っていろいろ話したばかりだけど、その時は主に佐貫さんの作品について話したので、今回はまた違う話をいろいろ。浅見さんがメンバーのwell(アパレルや冊子の発行などいろんな活動をされている)についてもいろいろ聞く。途中藤谷さん来てくれて、ポータブルのレコードプレイヤーを譲っていただく。今自分が持っているプレイヤーはおそらくピックアップに問題があり、異様に音が小さかった。こちらは問題なさそう。

飲みに繰り出した佐貫さん浅見さんに「合流しても良いですか」と連絡したら「ぜひ」とのお返事をいただいたので、ダメ元でヒマさんも誘ってみると、なんとちょうど二人が飲んでいる店の近くにおられたようで、4人で飲むことになる。よって屋で合流。閉店ギリギリまでビールやハイボールを飲みながらお話する。ヒマさんと浅見さんは神戸が地元で、ディープな話が楽しい。佐貫さんや浅見さんの話を聞いて、なんとなく関西のいろんな点が線で少しつながった感じがした。2軒目は某アーティストも高松に来た際にはよく行くというバーへ。久しぶりにウイスキーのロックなど飲む。結局2時くらいまでずっとしゃべっていた。


07日(木)

朝6時半くらいに一度起き、また寝て9時過ぎに起きる。久しぶりに2日酔い。シャワーを浴びて朝ごはんを軽く食べる。昨日まどにおかずは作るよ宣言をしたにも関わらず、まどはパパっと手際よく豚しゃぶと、小松菜とにんじんのおひたしを作っていた。申し訳ない。個展チラシの関係の連絡をやる。

開店。店頭買取1件。この日は発送が多く、なかなか忙しかった。個展チラシの発注枚数とデザイン固まる。初日の1ヶ月前までには各所への発送を終えたい。来週に出張買取1件入る。

夜、池田若菜さんがパートナーの方とお二人で来てくれる。池田さんとは共通の友人が多いけどお話するのは初めて。吉祥寺の「百年」で今年の2月に個展をやった際には、絵を1枚買ってくれた。前々から絵を好きでいてくれたそうだけど、共通の友人が多いというのはそんなに知らなかったようだ。池田さんがフルートとボーカルで参加しているバンドThe Ratelはかっこいい(アルバムのジャケットデザインを、yomsのショップバッグもやってくれた加瀬透君が手掛けている)。東京の小伝馬町に「ツバメスタジオ」というギャラリーを併設した面白い録音スタジオがあるとのこと。これからごはんを食べに行くようで、自分もご一緒したいところだったが、やることがたまっていて泣く泣く断念。また東京に行った時にお会いしましょう。

中園孔二展が最終日間近ということもあり、最近割と近しいところにはいたけどあまり話したことのなかった方が店に来てくれることが多い。とてもうれしい。人が流れているのを感じるのが好きだ。

閉店後、本を出荷してスーパーで買い物。ブログをまとめて書く。これから帰って料理。

2023年9月4日月曜日

朝に映画(2023年09月02~04日)

01日(金)夜

閉店後本を出荷して、スーパーでビールとおつまみを買い、店で「大江健三郎自選短編」読みつつ飲む。店の外からの目が多少あるからか、集中できる。区切りをつけて作業部屋でキャンバスの続き。前までああでもないこうでもないといじくりまわしていた絵が、意外とすぐに完成。どうなるかわからないもんだ。家に帰り、シャワーを浴びて、サンダルを洗って寝る。


02日(土)

朝7時半に起きる。この日も二度寝しないよう気を張って持ちこたえる。朝ごはんを食べ、洗濯などをする。読書。「自選短編」と沢山遼「絵画の力学」を交互に読む。気持ちがいい。お弁当の準備。

まどと外出。この日は前半まど店番で、自分は2階で早めの昼ご飯。来月の大阪での個展のアイディアを練る。絵の他に文章を組み込む予定で、それらをどのように空間へ構成するのかがまとまらない。下手をすると、絵だけで良かったのではないか…ということになりかねない。いろいろと考え、ひとついけそうなアイディアが浮かび、必要な道具を検索。高かったのでヤフオクに出品されていたものをとりあえず入札。どうなるかな。本の在庫の整理をやる。

店番交代。展覧会への不安を引きずり、いまいちやる気出ず。こんなことではいけない。店と絵、それぞれの仕事や活動が、他の一方がうまくいかない時の言い訳になっていないか。品出し少し、発送準備。

閉店後、本の発送。映画を見ようと思ったらWiFiの調子が悪いようで、結局読書。キャンバスを進めて、帰ってシャワー浴びて寝る。


03日(日)

朝8時に起きる。ごはんを食べつつ、溝口健二「夜の女たち」見る。1948年公開。西成や天下茶屋のあたりが舞台で、町はまだボロボロ。田中絹代と、その妹役の角田富江の途中からの豹変ぶりがすごい。田中絹代は売春婦を演じても周りの不良娘たちと明らかに雰囲気が違い、かえって根っこにある品の良さが浮き出ている感じがした。田中絹代が監督した「女ばかりの夜」はこの作品のその後とも呼べる内容のようだ。お弁当を用意して外出。作業部屋でネット出品作業を少しやる。

開店。お客さんは日曜にしては少なめ。発送準備、品出し、郵送買取の見積もりなど。気になっていた自主制作本の取り扱いについてのメールも送る。この日はあまり間を置かずきっちりと仕事ができた。ヤフオクで入札していた制作用の道具、無事に落札。

閉店後、本を出荷してルクスへ。パイナップルジュースを飲み、堀金君と諸々打ち合わせ。楽しくなりそうだ。帰ってシャワーを浴びて寝る。


04日(月)

朝7時半に起きる。ジャン=リュック・ゴダール「男性・女性」見ながら朝ごはん。シャンタル・ゴヤ美しい。コーヒー飲む。店2階の倉庫部分に本棚を作ろうと思い、明日ホームセンターに行こうと決める。レンタカーを予約。

お弁当を用意して外出。湿度が低くなって気持ちがいい。銀行にお金を預けると、思っていたよりも残高がありほっとした。100均で消耗品を買う。作業部屋でキャンバスの続き。スムーズに進んでいるけど、この辺でもう少し違ったことをやってみるべきかもしれない。昨日話し合ったことをまとめて堀金君にLINEで送る。

開店。お客さんは少ない。この日は発送準備の後、在庫整理を進める。2階に本棚を作るため採寸、必要な木材や道具を割り出す。受託商品や郵送買取の連絡も少し。

今日はこれから3階の在庫整理も少しして、キャンバスの続き。

2023年9月1日金曜日

お祝い(2023年08月31~09月01日)

30日(水)夜

閉店後、チャールズ・ロートン「狩人の夜」見る。ミッチャム怖い。銃を構えるリリアン・ギッシュのかっこよさ。顔への照明が効果的。ラストも良かった。キャンバスを進める。うまいこといき、なかなか家に帰れない。12時半ごろ帰宅し、シャワーを浴びて寝た。


31日(木)

朝8時過ぎに起きる。ご飯を炊いてお弁当の用意。コーヒーの粉がちょうどなくなったし、南に行こうとなる。外は妙に湿度が高い。南に入って、再度まどの原稿チェック。ほぼほぼ完成か。まどは来月バイトがたくさん入っているようで、忙しそうだ。「大江健三郎自選短編」読み始める。最近は長めのものをコツコツ読むのが好きだ。作業部屋へ行き、少しキャンバス進める。

開店。発送準備、品出し、均一本の補充など進める。外は小雨が降ったり止んだりで、どうも気分が上がらない。店頭買取2件。

15時になり、一旦閉店。まどと合流して外出。一昨日誕生日だったので、お祝いに服を買おうということになり商店街へと出る。夏休み最終日で高校生が多い。出てから、Rocksteadyも栗金商店も休みだということに気が付き愕然とする。無人古着屋にも入ってみるがやはりだめで、とりあえずぱらいそに入り、いちじくのパフェを食べる。プリンやゼリー、アイス、パウンドケーキ?などが何層にも重なっていて、味の変化が楽しい。FUZZに行く。オータカさんに挨拶するのも久しぶりだ。服を見るがなかなか決まらず、結局別の日に持ち越しにした。

営業再開。たまたま前を通りかかって店の存在に気が付いた様子の方がけっこう買ってくださった。うれしい。以前お預かりしていた買取の査定金額、了承とれる。

閉店後、集中してキャンバスの続きを進める。やはりある程度時間をかけて進めると次やるべきことが見えてきやすい。1枚完成。本を発送して帰り、シャワーを浴びて寝る。


01日(金)

朝7時半に起きる。朝にスマホを見て時間が過ぎるのがもったいないので、ごはんを食べながら映画を見ることにする。吉田喜重「戒厳令」見る。三國連太郎主演で、2.26事件が題材。派手な演出はなく、とても低予算で作られている。観念的な会話が続くが、映像の構図の美しさで冗長には感じず、2時間弱引っ張られてしまう。さすがだ。

お弁当を用意して外出。作業部屋の片づけ。以前手を付けて放っていたキャンバスの続きをやる。大幅に塗りつぶすことに。

開店。お客さんは少なめ。品出しなど進める。店頭買取1件、郵送買取の見積依頼1件。夕方になり、若いお客さんがちらほらと来る。みんな一人客。藤谷さんが来て、フライヤー持ってきてくれたついでにビール飲んで本を買ってくれた。

今日は店で少し本を読んで、キャンバスの続きをやる。