2019年11月12日火曜日

2019年11月12日

朝8時起き。この日はバイト以外特に用事なし。
ごはんを食べて、早速読書。「観光客の哲学」読み終える。ネットで売れた本の発送準備をする。

外出、仏生山温泉へ向かう。改めて調べると、この増税のタイミングで入湯料は100円増、ことでんの温泉乗車券は200円増となっていた。
瓦町駅着。電車に乗るつもりが、足はいつの間にか昨日も来たはずのジュンク堂の古書市へ。気持ちを抑え、高見順「三十五歳の詩人」(中公文庫)を購入。めくったそばから好きな詩が目に飛び込んできた。読むのが楽しみだ。昔の中公文庫は楽しいな。
電車の中で「山之口貘詩集」(岩波文庫)読み始める。

週末には人がいっぱいの仏生山温泉も、平日のオープン直後はさすがに空いている。室内の温かい湯舟に浸かった後に入る外の低温炭酸泉は本当に心地よく、顔をなでる晩秋の乾いた風は軽い旅愁すら醸し出す。中庭に植えられた紅葉の葉も、完全に色づいているというほどではないが、いかにも頼りなく枝にしがみついているといった体で、来たるべき冬をこちらに予感させている。なんだか文学的な気分になる。
温泉から上がり、コーヒー牛乳を飲みながら、入浴中に思いついたアイディアをもとに一つ漫画を描く。
「山之口貘詩集」読み進める。恋愛と貧乏についての詩は本当に情けなくて、これにひたりきってしまっても良いものかと躊躇してしまうけれど、すごく良い。

仏生山駅に隣接するカレー屋ヒッカリーさんで、鰆のケララカリー。ピクルスやアチャール(?)も5種類くらい乗った、とても手間のかかったカレー。ここ最近高松に南インド系のカレー屋さんが増えてきてうれしい。今度はまどと来たい。
駅の上りホームに来てみると、200円均一の古本コーナーがある。全て文庫本。青空市場的な雰囲気だけど、よく見ると堀田善衛や古山高麗雄の文庫本もある。今回は特に買わず。しかし、どなたが選書されているのだろうか。

瓦町駅に戻り、茎で花を買って、昨日開店されたトキワパーラーさんにお贈りする。じっくりお話をするのも今回がほぼ初めて。この通りもお店が増えてきたし、マップなんかがあったら良いですよねと話し合う。
スーパーに行き、まども帰ってきたので晩ご飯を作る。お好み焼きとナムル。うまい。
「山之口貘詩集」読み終え、小島信夫「美濃」読み始める。なんなんだろうこれは。真実なのか虚構なのか、真面目に書いているのかすら曖昧になってくる。「何それ?」「はぁ?」とか、つい声に出してしまった。しかし、本当に、むちゃくちゃ面白い。これはすごい。ずっと探してきた甲斐があった。
「あなたが私のことについて何を書かれていても私はいい、むしろ本望だ、というのは、あなたを信用しているからです。ただいくぶんかは、あなたが私どものあなたであるということが失われているように感じるものですから、この「信用」に実感がともなわないだけのことです」…いったいこの小説の何を信じれば良いんだろう。

今日はこれからバイト。「美濃」が面白すぎて、全然絵が描けていない。

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