2024年12月30日月曜日

毎週来ても(2024年12月27~30日)

26日(木)夜

閉店後も発送作業や帳簿付けなどの作業をして、帰宅。シャワー。まどはこの日も最終回の作画をやっていて、とても忙しそう。今年いっぱい自分が料理をやることに。


27日(金)

朝7時半に起きる。朝ごはん、お弁当の準備。外出。喫茶店にも行きたいけどインフルエンザが怖い。この日も午前中はO君と作業。ネット出品をやってもらい、自分は店の改装したい部分の採寸、郵便局で発送、八百屋やスーパーへ買い出し。年末年始にやりたいことを頭の中で思い浮かべると、どうやらあまりゆっくりもしていられなそうだ。

お隣の理容用品店、たかまつさんが今日限りで閉業。いつもお菓子やお花のおすそわけをいただいていたので、カタリさんでドライフラワーのアレンジメントを買って贈る。お疲れ様でした。

開店。店頭買取1件。初回入荷分が完売していたジョンのサンのCDが追加で届き、立石さんへ振り込み。その後査定、発送準備など。ウェブショップに追加したCDが早速売れて助かった。

閉店後、本の発送。22時前に帰宅。ヨーグルトを食べて少し休憩。料理。ワサビ菜の胡麻和え、大根ともやしの味噌汁、野菜と鶏肉のオイスターソース炒めを作る。嘉村礒多『秋立つまで』少し読み進める。その年の最後に読んだ本が嘉村礒多になるのはなんか嫌だな、と思いつつ寝る。


28日(土)

朝8時に起きる。朝ごはん、お弁当の準備。12時間働いた後さらに料理もやるのはさすがに大変。明日の午前中の作業はなしにしようと決める。

この日も午前中はO君と作業。最初は今まで通りの作業をやってもらい、自分は在庫整理。途中から自宅作業用のやり方を教える。思ったよりも時間がかかってしまい(これは自分の時間配分の悪さが原因)、開店ぎりぎりになってしまった。急いでしまって申し訳ない。とりあえずO君に雑誌を10冊ほど持ち帰ってもらう。O君が来るようになってから手をつけていなかった在庫の処理がかなり速くなり、とても助かっている。

開店。査定をどんどん進める。夕方ごろに完了し、金額了承とれる。店頭買取も1件。この日は常連さんが次々と来店され、うれしい気分になった。常連さんといっても名前も知らない人がほとんどだけれど、そのくらいの距離感がいいかなと思っている。発送に取り掛かるのが遅れ、一部作業を明日にまわす。

夜に上海在住の日本人男性が来られ、いろいろ買ってくれた。日本に住んでいた時はバンドをされていたそうで、yomsでCDを扱っているju seiやジョンのサンのことも知っていた。地元が高知で、今回たまたま高松を経由することにしたそうだ。すごい偶然。中国はヌードなどに関しても検閲が厳しいようだった。アート写真集でもそういう表現を含むものは目を付けられるらしい。

閉店後、早めに帰宅。料理をまどがやってくれていた。風呂に入って、ワイン飲みながら久しぶりに映画を見る。フリッツ・ラング『恐怖省』。実は目の見える盲目の男、降霊会、大ぶりのハサミなど、不気味な登場人物やモチーフが立て続けに現れる。ラストが近くなるにつれていろんな要素が一つのストーリーとしてつながってくるが、話の筋の把握が苦手な自分は少し苦戦してしまった。最後の「兄は撃てまい」からの暗転と発砲の鮮やかさに唸る。


29日(日)

朝9時前に起きる。良く寝た。この日は午前の作業は無し。ご飯を食べ、お弁当を用意し、買い物。

開店。品出し、発送準備などを少しずつ進める。お客さんは日が暮れてから増えた。昨日もそんな感じだったけど、なんだろう。宮脇さんや栗金の2人が来てくれる。宮脇さんが既にデッドストックになっているらしいハーポ部長の本を持ってきてくれて、買う。ハーポさんは高円寺のあたりで遊んでいた時に少しお話したことがある。閉店間際に小物を組み合わせて遊ぶ。

スーパーに寄って帰る。ヨーグルトを食べて休憩。料理。青菜のおひたしと、鶏肉と根菜の柚子味噌煮を作る。シャワー。『秋立つまで』読み終える。これが今年最後に読み終えた本になるのは嫌だな。


30日(月)

朝8時に起きる。朝ごはんとお弁当の準備。この日はO君が来てくれるので早めの外出。ネット出品作業をやってもらい、自分は発送や買い物、在庫整理など。近所のドラッグストアに行くといつもより少ない人数で営業していて、改めて年末を感じる。

開店。焦らずのんびりと品出しなどをやる。アルバイトMさんがご家族で来られ、支払いと商品の受け渡し。帰省中のただひ一家が来て、先日買取で入った『ギークマム』をおすすめすると、買ってくれた。家族連れが多いな。海外からの観光客の方がCDを買ってくれたりと、うれしい出来事もあり。閉店間際、『K/A/T/O Massacre Dictionary』読み始める。加藤さんの「サポートしたい気持ちや行動自体は情熱的でもあると思ってて、でももっと仲良くなりたいという距離感にはならないですね」という発言に共感。

今年の営業はこれで終了。今年も本を買ってくださる/売ってくださるお客さんのおかげでなんとかやれた。来年も少しずつ変化を重ねていきながら、引き続き「毎週来ても何かしら発見のある店」を目指して、日々品出しをしていきたい。マーケットイベント『休みの集い』も、堀金君とのタイミングが合い次第だけれどまたやりたいなと思う。

2024年ありがとうございました。

2024年12月26日木曜日

忘年会(2024年12月24~26日)

23日(月)夜

閉店間際、長野のmountain bookcaseさんが久々に来店。今回も東京に住むお子さんと一緒。いつもは18きっぷで来るところが、18きっぷの仕様が変わった影響で飛行機で来たそう。この冬から3日もしくは5日連続でないと使えないことになったけれど、連休の取りづらい自分としても旅の選択肢が狭まり、悩ましい。

少し査定を進めて、22時前に閉店。帰宅。シャワーを浴び、斎藤潤一郎『武蔵野ロストハイウェイ』読む。今まで出た単行本は全部読んでいるけど、今回が一番染みた。ぶらつくような旅に出たい気持ちが高まっているからか。


24日(火)

朝8時に起きる。まどと外出し、南へ。大森荘蔵『流れとよどみ』続き読む。前半はあまり引っ掛からなかったけど、後半はハッとさせられる箇所が多い。

「私は立ち上がる。私の足は素足で砂浜を踏んでいるのが「見える」が、私の足の感触は靴下をはいた木の床の上の感触である。私はドアの方に向かおうとする。だが「見える」のは打ち寄せる波と紺青の空である。私は手探りせざるをえない。私は盲目よりも悪い立場にある。」(p178)

「経験が十人十色だからといって、それを理由に十の個室に別々に押しこめる必要はない、ということが示せたとすれば、幻覚もまた同等の権利で独房を拒否できるはずである。」(p220)

レンタカーを借り、この日は大掃除で出たものの片づけをしたり、ホームセンターに行ったりなど。昼ご飯は上原屋で釜揚げとコロッケ、磯辺揚げ。夕方ごろに作業はひと段落つき、まどを車に乗せてぽかぽか温泉に行く。ジョンのサンや堀嵜菜那さんのCDをかけると、まども気に入ってくれた様子。ぽかぽか温泉はクリスマスイブだからかなんなのか、とても空いている。外気浴の長いベンチに誰も寝ていなかった。車を返して、よって屋で小さく忘年会。初めて食べたすだち餃子がとてもおいしかった。全体的に安くておいしい。味付けがいいのかな。その後、半空へ。ミックスベリーの乗ったショートケーキとカフェオレ。ケーキはクリームが甘すぎず、とても食べやすかった。暖さんや外海書房の中川さん(半空で働いてもいる)と少し話し、中川さんから年始にソローで行う朗読会のチラシをお預かりする。

フリースタイルから発行されている『このマンガを読め!2025』に、フリー編集者の方がまどの『怪獣を解剖する』を取り上げていた。『読め!』は基本的に単行本になっているマンガが取り上げられるようで、まだ連載中のまどのマンガが挙げられているのは異例なのでは。うれしいことだ。

帰宅。この年末年始にやりたいことが頭の中でがちゃがちゃしている。読書あまり集中できず。


25日(水)

朝8時に起き、ご飯を炊きながら料理。キャベツとジャガイモの味噌汁、卵焼き、アジの照り焼きを作る。朝ごはんを食べてスーパーで買い物。ついでにごみ捨て。小松菜のおひたしを作り、お弁当の完成。ものの整理、洗濯など。

八百屋でみかんを買ったり、100均消耗品の買い出しなどをやり、店へ。そうじと在庫整理。まどが大掃除してくれたおかげで、レジスペース内にかなり余裕ができている。月曜にTさんが持ち込んでくれた本が収まった。また河合さんと森本さんが通りかかる。高松に2泊したのか。河合さんはこれからソレイユで映画を見て栃木に帰るとのこと。

開店。徳島のcueさんで河合さんの絵を購入したという方が来店され、月曜に河合さんから預かった個展のDMをお渡しする。本人にはすれ違いで会えず。この日は前日の疲れが抜けず、ずっとぼーっとしていた。発送件数が多く、少しずつ進める。ジョンのサンのCDがもう売り切れてしまったので、立石さんに連絡する。少し多めに発注。羊雲の2人が夕方に来てくれる。この日オープンしたまどかさんの古着屋FOOLに行ってきたそう。おとといの四国新聞で羊雲の取材記事が掲載され、自分のコメントも思ったより長く使われていた。2人が来る前に、ちょうど記者の方がその日の新聞を持ってきてくれた。

ぼーっとしていたら、やらなければいけない作業に手を付けていなかったことに気が付き、結局残業。こういう日もあると、焦らないよう自分に言い聞かせる。本を発送し、22時過ぎに帰宅。ワイン飲みながら『流れとよどみ』読み終え、嘉村磯多『秋立つまで』読み始める。以前読んだ新潮文庫『嘉村磯多集』と内容がかぶっているけど、かなりの部分忘れてしまっているし、もう一度読もう。


26日(木)

朝7時半に起きる。朝ごはん、お弁当の準備。早々に外出。段ボールなど紙ごみをまとめて捨てる。ここ数日、微妙に頭が痛い。

この日はまたO君と午前中から作業。店に行って準備する。O君来て、自分はネット出品していた本の梱包や発送、消耗品の買い出し、レターパックのスタンプ捺しなど。O君はだんだんと作業ペースが上がってきている。助かるな。

開店。査定、発送準備、在庫整理など進めていく。アルバイトMさん来てくれて、先日の作業分の支払いをして次にやってもらう本を預ける。夜にIDO CAFEの市原さんがチラシを持ってきてくれる。

今日はもう少し作業。インフルエンザがかなり流行っているようだ。

2024年12月23日月曜日

ふつうの日記(2024年12月22~23日)

21日(土)夜

閉店後、本を発送して帰宅。朝早くから働いて疲れた。まどとよって屋に行きたいねと話す。洗い物と風呂を済ませ、神代辰巳『恋人たちは濡れた』見る。空っぽの映画館で歌われる三波春夫、『淫獣』と大きく書かれたのぼりを立てた自転車、砂まみれの尻、ラスト近くの馬飛び…。どうしようもない、すれっからしの情けなさが胸に詰まる。


22日(日)

朝7時に起きる。昨日の晩にまどがモーニング行きたいと言っていたので早起きしたけど、やはりそう簡単には起きれない。朝ごはんとお弁当の用意を済ませて声をかけると、なんとかベッドから出てきた。

先に行くことになり、1人で南へ。レコード・コレクターズの1990年10月号、戦前ミシシッピブルース特集を読み始める。Charley PattonやSon Houseなどなど。普段はサブスクやYouTubeで断片的に聞くことが多く、それだけだと時代背景や影響関係がつながっていかない。大森荘蔵『流れとよどみ』続き読む。

店に戻る。眠い。準備を整え、アルバイトO君とこの日も午前中作業。O君が来始めてまだ4日目だけど、目に見えて手つかずだった在庫が減り始めている。いい感じだ。自分は在庫整理、消耗品の買い出し、昨日届いた小林一毅さんの作品集の品出しなど。BGMは前半戦前ブルースをかけ、後半はPink SiifuやSZAなど聴く。SZAの新しいアルバムとてもいい。

開店。品出し、ネット出品作業など進める。桃子さん来てくれて、鹿児島へ行った話や、『休みの集い』の感想など聞かせてくれる。ヒデさん来てくれて、裸のラリーズの水谷孝が亡くなった話になる。ヒデさんはラリーズの京大西部講堂のライブで照明をやったことがあるそうだ。天井裏にいると轟音で天井がバリバリ揺れて恐ろしかったとのこと。想像するだけで迫力がある。その流れで京都時代のいろんな思い出を話してもらう。村八分、ビートミンツ、Aunt Sally、INUなど、今では伝説のように語られているバンドをたくさん見ていた。また改めてゆっくりとお話を伺いたい。Tさんより電話で連絡あり、明日また本を持ち込んでくれるとのこと。ありがたい。

閉店後、作業部屋で絵を描く。30分くらいやるだけでもけっこう絵の雰囲気は変わる。ジョンのサン、ピエール・アンリのCDを聴きながらやる。後者は東京に行った時に買ったもので、ようやく聴けた。間が多いコンクレートで、とても良い感じ。帰宅。ワインを飲みながら『流れとよどみ』続き。

「一番問題となる視覚の場合をとってみよう。エピクロスによれば、すべての事物の表面から非常に薄い膜のようなもの(「映像(エイドロン)」と呼ばれる)が絶えず剥がれてあらゆる方向に飛び散っている。」(p100)

エピクロスは紀元前にこんなことを考えていたのか、すごいな。


23日(月)

朝8時前に起きる。朝ごはん、お弁当の準備。外出。この日もO君バイト。Mさんは私事が重なり、今年はもう来られなさそう。O君にネット出品をやってもらっている間、自分は梱包と発送、消耗品の買い出し、在庫整理など。いいペースで進む。

開店。在庫整理、発送準備など進める。今治ホホホ座での展覧会を先日終え、栃木に戻っていたはずの河合浩さんが突然現れて驚く。なんとなく旅行で高松まで来たらしい。高松を選んでくれたのがとてもうれしい。つくばで会った森本友さんも一緒で、森本さんは現在尾道のゲストハウスに住み込みで働いているとのこと。いろいろお話する。河合さん、来年は年明け早々から福島のいわきで個展の予定があるそうで、フライヤーをお預かりする。店頭にいろんな場所で行われる展覧会やイベントの告知物があるのはなんだか楽しい。2人が帰って少し経ち、Tさんが買取の本を持ってやってくる。トランクだけでなく後部座席にも段ボールが積んである。15箱お預かりし、後日ご連絡することに。夜は査定。とても疲れた。

今日はできれば早めに帰りたい。

2024年12月21日土曜日

なぞかけ(2024年12月20~21日)

19日(木)夜

閉店後、スーパーで買い物をして帰る。風呂に入り、明日税務署で聞くべきことを確認。ワイン飲みながらながしまひろみ『鬼の子』2巻、アンドレ・ブルトン『秘法十七番』読み終える。ブルトンの小説は『通底器』などは好きだったけど、これはいかにも自動筆記的な文章に感じてしまい、あまりピンとこなかった。


20日(金)

朝8時前に起きる。朝ごはん、お弁当の用意、洗濯。最近はまども起きるのが早い。

外出。税務署へ行き、届け出の用紙をもらっていろいろ質問する。係員の方々は自分のなぞかけのような質問にもいつも優しく対応してくれる。ありがたい。南でまどと合流し、税務署へ提出する書類の記入。拍子抜けするほどすぐに終わる。スケッチブックを数枚描き、大森庄蔵『流れとよどみ』読み始める。身近な生活のひとコマから哲学的問いを立ち上げるような文章で、想像していたよりも読みやすい。出て、シューレで友達へのプレゼントを買う。再び税務署へ行き、書類を提出。郵便局でお金をおろす。

開店。バンド『ジョンのサン』の立石さんよりCDが届いていたので、お金を振り込む。品出し、発送準備など進める。店頭買取が2件、うち1件は明日お支払いとなる。夜になって疲れが出たのか、気分が若干落ち込んでしまう。HAPPFATさんのポップアップに行く予定だったけど、やめにした。

閉店後、本の発送。コンビニでビールを買い、店で飲む。石川美南『物語集』読み終える。活版で短歌が印刷された45枚のカードによる歌集。これは第1版のもので、第2版では9首ほどが追加されているようだ。ものとしてのたたずまいが歌の内容とがっちり組み合っている。その後、久しぶりに作業部屋へ。CDを聞きながら絵の続き。1時間ほどやって、久しぶりに新しい絵が完成する。とても気持ちがいい。

店の一部を少しだけ改装しようかと考える。


21日(土)

朝8時に起き、朝ごはんとお弁当の準備。この日はO君が来てくれるので9時には出たい。なんだかこの時間帯に時計にせっつかれると、普通に賃労働をしていた頃のことを思い出す。

店に着き、アルバイト作業の準備。O君来る。自分は在庫整理、ネット出品作業など。二人で同時進行でやっていると、かなり早く進んでいる実感あり。

開店。ネット出品作業、在庫整理、発送準備進める。お客さんは観光客らしき人も来るが、国内よりは国外からの方が多め。仕事納め直前の時期だし、あまり観光するような時期ではないか。ジョンのサンのCDを品出し。早速ウェブショップで反応がある。考えてみればジョンのサンのメンバー(になる前に知り合ったけど)であるしわしわ、今回のCDのジャケットを手掛けている浅沼さんはyomsで以前からzineを扱っている。佐貫絢郁さんも、自身の個展の関連イベントとしてジョンのサンにライブをやってもらっていたな。周りで関わりのある人が多い。南方書局の富澤さんより、グラフィックデザイナー・小林一毅さんのドローイング集『言葉が立ち上がるまえに』が届く。これも扱えてうれしい一冊だ。この日は他に鈴木哲生さんへカレンダーのお金を振り込んだり、支払いが多かった。偶然タイミングが重なっただけだけど、なんとなく年末を感じる。夜、長野に住んでいる平間貴大と林香苗武に送るプレゼントを梱包。

今日はこれから本とプレゼントを発送して、帰って映画を見る。

2024年12月19日木曜日

アルバイト(2024年12月17~19日)

16日(月)夜

閉店後、発送作業続き。なぜかコンビニでチリトマトヌードルを買って食べる。帳簿付けをやり、本を発送して帰宅。シャワー浴びて、マリヲ『世の人』読み進めて寝る。


17日(火)

朝9時に起きる。良く寝た。まどと南へ行き、モーニング。『世の人』読み終える。印象的な部分を抜き出そうと思っても難しい。この本はそれほどに、ほとんど全てのページが凄まじい。スケッチブックに1枚ドローイング。

郵便局で本を発送し、消耗品を購入。混雑しないうちに綿谷で肉うどんとかぼちゃ天。最近贈り物をくれた友達へのお返しに、お土産うどんも買う。店に戻り、ネット出品作業の準備。今日は初めて来るアルバイトO君に作業手順を教える日。アルバイトMさんのパートナーの方が来られ、作業してもらっていた本と、帰省のお土産の下仁田ねぎをいただく。

13時になり、O君やってくる。O君はヒップホップなどが好きなので、The Alchemist関連のアルバムを薄くいろいろかけながら作業。ネット出品の作業手順を説明して、2度ほど横で見つつやってもらい、その後はもう一人でどんどん進めてもらう。自分は鈴木哲生カレンダーの梱包。無事にウェブショップ販売分を郵便局で発送。すぐ近くで作業をしている人がいると、自分もだれずに作業できる。この日は17時半まで作業し、謝礼を支払う。思っていたよりネット出品作業のほうも進んだ。O君はあさって木曜の午前中にも来てくれることに。

スーパーに寄って買い物し、帰宅。久しぶりに料理。もやしと豆腐の味噌汁、ほうれん草のおひたし、根菜としいたけの柚子味噌煮、鶏肉と玉ねぎのオイスターソース炒め(生姜、レッドペッパー入り)を作った。最近ありがたいことに知人やお客さんからのいただきものが多かったので、それらをできるだけ使った。オイスターソース炒め、アドリブで味付けしたわりにはおいしくできた。つま先までじんわり温かくなった。

風呂に入り、マキノ雅弘『決闘高田の馬場』見る。阪東妻三郎の、途中の酔っぱらいながらの殺陣、ラストの飛び跳ねるような動きの殺陣、どちらもすごい。ラストの導入部分、倒れた人を飛び越えて前に出た後にもう一人倒れ、その向こうで見えを切る妻三郎。次、衣笠貞之助『十字路』見る。ことごとく恐ろしい登場する人物の表情やドイツ表現主義的な手法に目がいくけれど、単純ながらストーリーもちゃんとある。まったく作風の違う2つの時代劇映画が見れていい日になった。


18日(水)

朝7時に起きる。朝ごはんを食べてお弁当の用意。ながしまひろみ『鬼の子』1巻読み始める。ながしまさんはまどと作業通話仲間でもあり、合同誌『もぐらホリデ~』にも参加している。そういえば、山下澄人『小鳥、来る』の装画もながしまさんだ。この日はまども早めの起床。

外出。銀行でお金をおろして店へ。昨日のネット出品作業の片づけや在庫整理などいろいろ。昨日は新しい試みが割にうまくいって、気分が良かった。自分一人でためこもうとしないことが大事らしい。

開店。発送準備、品出し、ネット出品作業など進める。夜になって、苦手なお金のことについてなどもやる。アルバイト用のマニュアルを改良。

閉店後、翌日のネット出品アルバイトの準備。通販を希望していた上海のお客さんとInstagramでメッセージのやり取り。花原史樹君とYON MAGAZINE日野さんに追加納品のメールを送る。

帰宅。最近足の先が霜焼けで赤くなったとまどに言ったら、『まるでこたつ』というレッグウォーマーのような靴下を買ってくれた。はいてみるとじんわりととても温かい。ヨーグルト食べる。『鬼の子』2巻途中まで読んで寝る。


19日(木)

朝8時過ぎに起きる。寒い。天気予報を見ると最高気温が10度、最低気温は1度。なんとなく「今年は暖かいな」と思っていたけど、そんなことはなかった。朝ごはん、お弁当の用意。

コートを着て外出。郵便局で本を出荷して店に行き、アルバイトのための準備。15分前から始めたけど、なんだかんだでギリギリになってしまった。O君来る。昨日改良したマニュアルを渡し、作業開始。自分は昨日に引き続き年末調整のことをやる。なかなかしんどい。1年前にも、同じようなことを調べていた気がする。

開店。寒さが厳しく、なんだかぼーっとしてしまう。年末調整のことも考えて、脳みそが油粘土のよう。近くの羊雲さんへ取材に行っていたらしき四国新聞の記者が、羊雲さんができたことに関してコメントを、と突然やってくる。古本に関してはそうそう品物がかぶって競合するようなことはないし、相乗効果のほうが大きいのでは、と伝える。昔からある書店が減っていく中で、独立系書店と呼ばれる本屋さんが増えていますが…と言われるが、記者の方の頭の中にある『独立系書店』も、商売としてやっているお店から本(または本のある場所)を何かのツールとして捉えているお店まで含めたかなりざっくりとしたものだのようだった。『書店』の概念が多様化しているのでは、みたいなことを答えた。記者の人としては「文化の火を絶やしてはならない」というような方向でまとめたいのかもしれないが、こっちはもっと泥臭くやっているのが実情。日が暮れて、ちょうど高松に遊びに来ていたというYON MAGAZINEの日野さんが来店。在庫が少なくなっていたところだったので、10部追加で買い切る。日野さんとは今までイベントの時にお会いすることが多く、今回初めてゆっくりとお話できた気がする。まどの『話の話』もお買い上げいただいた。

今日はこれから帰ってゆっくり風呂に入り、その後年末調整の作業続き。明日は午前中に税務署へ行く予定。

2024年12月16日月曜日

師走な毎日(2024年12月12~16日)

11日(水)夜

ブログ書き、帳簿付け、在庫整理などで23時過ぎまで残業。帰宅、シャワー。ワインを飲み、レベッカ・ソルニット『迷うことについて』読み終えて寝る。


12日(木)

朝7時半に起きる。朝ごはんを食べて、お弁当の準備。銀行の手続き。店でネット出品、在庫整理。

開店。発送準備、品出し、均一本補充。小野君と話す。まどかさん来てくれて『話の話』買ってくれる。東京の画家、市村柚芽さんよりzineが届き、お金を振り込む。

1962年発行の『ミセス』を出す。この前後の年のものも入荷していて、62年だけがなぜか表紙のロゴが違う(63年以降は現在のものとほぼ同じ)。細身のゴシック体で、すっきりとしていてかっこいい。よく見ると、62年の中でも1冊だけ文字が少し細いものがある。なんなんだろう。過渡期だったのか。

閉店時間を過ぎても品出しの続き。おかげで棚に本がいい具合に詰まってきた。帳簿付けをやって22時半頃に帰宅。風呂。蓮實重彦『ショットとは何か』読み始める。とても面白く、するすると読める。シーゲル、フライシャー、ベッケルなどが見たくなるし、早くも『歴史編』『実践編』も読んでみたくなってきた。最近映画を全然見てないな。年末は多少見れるだろうか。


13日(金)

朝8時に起きる。朝ごはん、お弁当の用意。少し読書。消耗品の買い足しなど済ませて、郵便局でゆうパック3件発送。その後買い取った本の査定を済ませ、金額をご連絡する。想定していた以上の金額になっていたようで、喜んでいただけた。良かった良かった。

開店。店頭買取1件。発送準備、ネット出品作業、アルバイト用の本の準備などを進める。明日からはSyndicateでヒマさんの個展が始まる。20時までオープニングパーティーをやっているそうなので、19時半に閉店して向かうことにする。Syndicateはyomsとオープン時間が丸かぶりなので、行き逃しがちだ。昨日届いた市村さんの冊子を品出しする。店頭売り上げは伸びなかったが、ネットに出していた単価の高い商品がひとつ売れて助かった。

閉店後、火曜日に買い取った全集などをネット出品。冊数の多いものからやっていく。場所もとるので、正直早く売れてほしい。戦前発行の本について調べるのは少し面倒だけど楽しさもある。23時過ぎに帰り、シャワー。ワイン飲みながら『ショットとは何か』読み進めて寝る。


14日(土)

朝、まどとDORSIAへ行く。自分たちが到着した時はまだ空いていたけど、国内外の観光客グループですぐにいっぱいになる。小倉トーストモーニングでおなかもいっぱいに。消耗品を買って店へ。この日の午前中は年末大掃除の在庫整理。まどにも手伝ってもらい、どんどんやる。

開店。この日は以前お預かりした店頭買取や出張買取の支払いが続き、かなりの金額を支払った。正直お金が尽きるんじゃないかと焦った。まどの同人誌『話の話』追加発注分を品出しし、ウェブショップにも登録。早速反応がある。

19時半に早めの閉店。Syndicateでヒマさんの個展を見る。ヒマさんの個展はいつも潔いというか、ミニマルな構成で、個展をやる時に空間の密度を求めてしまう自分はつい「不安にならないのだろうか…」と思ってしまう。しかしヒマさん本人はいつも通りほがらかだ。この余裕を見習いたい。オープニングパーティーを終え、近くの居酒屋へ移動。他県からの方々も交えて、忘年会的に打ち上げ。獅子舞のるたん(踊る人がかぶる布)の染め物も手掛けるという染色工房の方と隣になり、いろいろお話を聞く。香川県には約800もの獅子舞があるそうだ。来年で香川に越して10年になるけど、獅子舞はまだほとんど見たことがない。見に行きたいな。


15日(日)

朝早めに家を出て、またモーニングに行く。南が混んでいたので別の純喫茶へ。なぜか食べ物とコーヒーが出てくるまでとても時間がかかった。以前来た時にはこんなことはなかったと思うけど、何かトラブルでもあったのだろうか。『ショットとは何か』読み終え、マリヲ『世の人』読み始める。最初の数ページで「これは本当にすごい本だ」と確信する。なんだろうこれは。

まどとまた在庫整理。本の山と格闘。昨日の段階ではうんざりしていたけど、終わりが見えてくるにつれて気持ちが明るくなってきた。昨日今日のバイト代を支払う。まどの同人誌を売って得たお金を、まどに手伝ってもらったバイト代として支払っている。持ちつ持たれつか。

開店。発送準備など進める。この日も支払いや店頭買取が多かった。鈴木哲生カレンダーの店頭追加分をウェブショップへと追加。待ち構えている方もいらっしゃったようで、1時間弱ほどで完売。まどの同人誌も売れており、せっせと発送準備を進める。夜に稲盛さん来てくれる。祖谷はもう雪が降ったそうだ。家にこもってお茶をひたすら飲み、いろりで飯盒を使って炊き込みご飯を作ったりもしつつ、黙々と仕事をしていたらしい。かなり理想の生活なのでは。宮脇さんも来てくれて、2人ともまどの同人誌を購入。その後少し頭がふらふらし、昨日の飲み会で風邪をもらったかなと焦るが、温かい飲み物を飲んでいたらすぐに良くなった。

閉店後も発送作業。ポストやコンビニを2往復ほどしてやっと終える。帳簿付け。23時半頃に家に帰ると、まどが奥田亜紀子さんと作業通話していたので混ぜてもらう。奥田さんは越後妻有トリエンナーレのアブラモヴィッチ作品に泊まったことがあるらしい。新潟の名物の話をいろいろした(のっぺ、塩引き鮭、栃尾の油揚げなど)。

シャワーを浴びて、ワインを少し飲んで寝た。


16日(月)

朝8時頃に起きる。この日は家で朝ごはん。お弁当を用意し外出。まどは先に店へと向かい、自分はパッケージプラザや銀行をまわる。在庫整理続き。だいぶ進んだ。こういうのは半年に1回くらいやったほうがいいな。コンビニでホットココアと『鈴焼き』というベビーカステラのようなお菓子を買う。甘い。

東京の友人が、昨日品出しした高めの本を通販してくれることになった。助かります。

開店。発送準備、品出し、ネット出品などゆっくりめに進める。進めている案件について業者とやり取り。一昨日の飲み会で一緒だった、三豊に住んでいるアーティストの佐野さんが来てくれる。夜になり、明日新しく来てくれるアルバイトの人のためのマニュアル作り。すぐに自己流で作業を進めてしまう自分のような人間には苦しい作業だけど、仕事をうまいこと進めていくには必要だ。ちょうど閉店時間直前に完成する。うまくいくかな。

今日はこれから発送準備続き。明日は鈴木哲生カレンダーの発送作業と、新しく来てくれるアルバイトO君への作業の説明。

2024年12月11日水曜日

見直す段階(2024年12月09~11日)

08日(日)夜

仕事を早めに切り上げて帰宅。ヨーグルト食べて風呂。中村稔『回想の伊達得夫』読み進めて寝る。


09日(月)

朝8時前に起き、朝ごはん、お弁当の用意。まどと一緒に外出。普段歩く道に見慣れない猫がいた。南へ行き、『回想の』読み終え、レベッカ・ソルニット『迷うことについて』続き読む。スケッチブックにも1枚絵を描く。店に行き、在庫整理作業。

明日にまた出張買取が決まり、レンタカーを予約。近場だけれど2件はしごする予定。しかし今年の年末は買い取りが多い。昨年末はこれほどではなかった気がするけど。これで3週連続出張買取。来週も何かあるだろうと覚悟しておいたほうが良いかもしれない。

開店。この日は店頭買取3件のほか、アルバイトMさんに支払いと受け渡し、愛知県から郵送買取が届いて着払い運賃と査定金額の振り込み、とある案件の謝礼(こう書くと闇バイトみたいだ)と、支払いの多い1日。品出し、発送準備進める。

閉店時間を過ぎても作業の続きをやり、帰ったのは24時前。まどと、明日も早起きしてモーニングに行こうかとなった。


10日(火)

朝7時過ぎに起きる。定休日だけど、この日も出張買取。これで3週連続、ずっと働いている。まどと一緒に外出し、また南へ。スケッチブック1枚描く。

レンタカーを借りて、1件目の買取先へと向かう。以前からとてもお世話になっているIさんのお宅へ。お預かりした本はIさんの祖父の方?の蔵書で、戦前に発行された個人全集や演劇関係の叢書などが多い。個人全集は逍遥、蘆花、桂月、樗牛など明治期に活躍した作家のもの。段ボールに詰め込み、さらにビニールひもで結束し、車へ積んでいく。事前にIさんから見せてもらった書棚の写真ではそれほど量があるようには見えなかったが、実際には奥に2段3段とさらに本が並べられており、小さめの車で来てしまったけど入るのだろうか…と内心焦る。しかし、無事に買取分の本はほぼ積み込めた。キャンバスも数枚いただく。Iさんからは5年ほど前にキャンバスを大量にいただいたことがあり、それらにはコロナ禍に入ってから手を付け始め、自分がまた絵を再開していくきっかけになった。

Iさん宅を出発し、三木町の『滝音』といううどん屋さんに初めて行く。駐車場が広く、人気店であることが窺える。12時前に来れて良かった。『まかないうどん』を注文すると、温泉卵、豚肉、わかめ、お揚げ、大根おろし、かまぼこなどの具材がたくさん載ったボリュームたっぷりのうどんが出てきた。満足。

一旦店に戻り、本をおろして整理。2件目の、木太町のお宅へと向かう。細い道の入り組んだ住宅街。こちらは禅を中心に仏教関係を4箱。お金は結構とのことで、ありがたくいただく。出発し、セブンイレブンで休憩。『チョコレートバーりんご』(うろ覚え)というアイスを食べる。おいしい。

店で再び本をおろす。毎度のことながらすごい量だ。バックヤードもそろそろやばい。レンタカーを返却し、レターパックなど購入。また南に入って読書。『迷うことについて』続き。哲学書というよりは、エッセイ?独特の私的な雰囲気が漂っている。まどからいろいろ連絡。日々の仕事にかまけて後手後手になっていた作業を進めてくれた。申し訳ない。

店でほんの少し作業して、スーパーで買い物をして帰る。夕ご飯のすき焼きの準備。まども帰ってきて、食べ始める。ビールも飲む。この日は長野の平間貴大と林香苗武とつないで遠隔鍋をやろうとなっていたのが、平間はどうやら忘れて寝ていたらしい。すき焼きを食べ終わったくらいにLINEでビデオ通話。2人はこのくらいの時間一度寝ることにしているとのこと。ここ最近の生活のことや共通の友達のこと、漫画のことなど話す。途中自分はお酒も飲んで眠くなってしまったけど、なんだかんだ3時間以上しゃべっていた。


11日(水)

朝8時頃に起きる。シャワー、洗濯、朝ごはん。お弁当を用意して出発。店の空間に積まれた、昨日買い取った本を整理。うーむ、これは早く手をつけなければというよりも、作業の流れを大きく見直さないといけない段階にきている。どうすべきか。

昨日まどがビジネス系のYouTube動画をいろいろ見ていたようで、思うところを話してくれた。自分はそういう人とはおそらくあまりウマが合わないけど、仕事の流れを引いた立ち位置から見て組み立て直す経営者の視点は見習いたい。

開店。査定、品出し、均一本補充、発送準備進める。定休日をはさんだので発送件数が多い。些末事福田さん、自分のお店を目下準備中のまどかさん来店。いろいろ話す。この日は夜の客足が鈍かった。外に出てみると小雨の降った跡が。頭も痛い。

今日はまだもう少し作業。在庫整理をやる。

2024年12月8日日曜日

動物園の絵葉書(2024年12月06~08日)

05日(木)夜

どうしても定時で上がりたい欲求に駆られ、帳簿付けを明日にまわして閉店。スーパーでおつまみなど買って帰宅。ビールやワインを飲みつつ、ダニエル・シュミット『書かれた顔』見る。2週間ぶりくらいに映画を見た。杉村春子の語りから唐突に横浜の夜景をバックにして踊る大野一雄。坂東玉三郎の所作もひとつひとつが美しい。


06日(金)

朝9時前に起きる。9時間近く寝た。朝ごはんを食べ、お弁当の用意をして外出。なんとなく歩いて行くことにする。店で査定続き。

開店。お客さんは少なめ。寒くなってきて、頭も体も動きが鈍い。店頭買取1件、こちら後日お支払となる。しぶとく品出しと査定を進めていく。島田さん来てくれる。

閉店時間を過ぎて、査定は完了。コンビニで山椒の効いた豆菓子を買い、ビールを飲みながら歩いて帰宅。ジム・トンプスン『天国の南』読み終える。シャワーを浴びて寝る。


07日(土)

朝8時前に起きる。いつもより少し早めに起きれた。朝ごはんを食べ、お弁当を用意し、まどが起きてくる前に外出(特に深い意味はありません)。南に入り読書。中村稔『回想の伊達得夫』、レベッカ・ソルニット『迷うことについて』交互に読む。

店に行き、Iさんへ電話し査定金額を連絡。昨日買い取った本の整理。なかなか重い。均一本の補充。ルヌガンガへ行き、井戸川射子『無形』購入。

開店。品出し、発送準備など進めていく。受託商品関係の連絡も。アルバイトMさん来てくれて、支払いと本の受け渡し。早めのペースで作業してくれることになりそう。自分もお客さんがいない隙にネット出品を少しやる。以前からたびたび来てくれるお客さん、栗林公園にあった動物園がどういうプロモーションをしていたのか調べたいらしく、絵葉書などで動物園の動物が被写体になっているものを探しているそう。そういえば、YOMSに入ってくる栗林公園(及び香川の観光名所)の絵葉書には動物園はなかったような。以前動物園の入場券が入ってきたことはあって(京都からその入場券のためにわざわざ新幹線で来られたお客さんが買ってくれた)、それにはゴリラが印刷されていた。「あの人に聞けばわかるかもしれない」という人が何人か浮かんだので、伝えられる範囲でお伝えする。この日は店頭買取1件、以前お預かりした分の支払いが1件。ほか、買取2件お預かりとなる。

閉店後、お預かりした分のうち1件の査定を進める。途中ビール飲んで休憩。亡くなったばかりのイギリスの実験映画作家、Malcolm Le Griceの1970年作品”Berlin Horse”見る。音楽はブライアン・イーノがやっていて、6分ほどだけれどとても美しい作品。その後帳簿付けをやり、査定も終わらせる。

帰宅。シャワーを浴びて、少し本を読んで寝る。


08日(日)

朝8時に起き、朝ごはんを食べ、お弁当の用意。YouTubeで物音系のノイズ聞く。昨日の夜おつまみに豆菓子を食べたせいか、若干胃がもたれているような。

作業部屋へ行き、久しぶりに板パネルに描いていた絵の続き。とても楽しい。ここをこうしたい、という点が次々と浮かんでくる。買ってそのままになっていた堀嵜菜那さんのアルバムもやっと聞けた。絵の作業は30分ほどで切り上げ、店へ。在庫や昨日買い取った本を整理し、ネット出品作業を進めていく。

開店。品出し、発送準備など進めていく。羊雲さん来てくれる。昨日聞かれた栗林公園動物園についての質問の件、以前郷土関連の絵葉書をお売りいただいたOさんにメッセージしてみる。しかし県外各所まで遠征して郷土関連の紙モノを集めているOさんでも、栗林公園動物園の絵葉書などは見たことがないとのことだった。この日は店頭買取2件。うち1件は昨日お持ち込みいただいた方で、まとめてお支払いする。受託関連などについてもメールのやり取り。アルバイト用の本の準備。

今日はかなり疲れてしまったので、早めに家に帰りたい。

2024年12月5日木曜日

せかせか日記(2024年12月02~05日)

01日(日)夜

閉店後、発送準備を進める。鈴木哲生カレンダーの梱包が完了。帰ってシャワー、ジム・トンプスン『天国の南』続き少し読む。


02日(月)

午前中、郵便局へ行きカレンダーなどの発送。これでカレンダーの発送はひと段落。店に戻って明津設計『予定表』『予定帳』にスリップをつけて棚へ出す。

ウェブショップでまどの『話の話』が売れている。ネット販売しているのがyomsだけとはいえ、想像以上だ。買ってくれている方々が東京などの大都市圏だけでなくいろんな地方にお住まいで、それもなんだかいい感じ。

開店。店頭買取1件。発送準備、品出し、査定など。受託商品のお金の振り込み。夕方、メグマイルランドさんの同人誌を5種類品出しする。つい焦り、ミスしてしまう。すみません。コミティアに出していた限定100部の新刊が数分で売り切れて驚く。夜になり、堀金君が来てくれる。『休みの集い』での諸々のお金を計算し、taishiji(堀金君のビートメイカーとしての名義)のアルバム『音楽よさようなら』を再び買い切りで仕入れる。

閉店後も発送準備を続けるが、いい加減いい時間なので打ち切り。翌日の出張買取の準備をして帰宅。


03日(火)

朝7時半に起きる。まどと南でモーニング。久しぶりに来たような。メグマイルランドさんの新刊『34.231895 135.1632732』を読む。和歌山県のとある場所に実在する建物を舞台にした「地産漫画」。すっきりと伸びやかな線が気持ちいい。作品の世界観とも合っている。

レンタカーを借り、出張買取へ。この日の現場は国分寺で、少し早めに向かい、『純喫茶ニューアスカ』へ行く。ここは純喫茶ファンにはけっこう知られているお店だそうで、しかし朝8~11時しか開いていない。以前来た時には閉まっていたけど、この日は無事に入ることができた。トースト、ゆで卵、コーヒーのセット。カラフルな店内には演歌が流れている。お店のお母さんからショップカードをいただく。Instagramのアカウントがあるようで、驚いて見てみると、お店のファンの方が運営されているようだ。カードもその方が作られたらしい。すごいな。

少し迷いつつ、買取先へ到着。ここ最近買取が続いていて、正直今回受けるべきか迷ったけれど、本を見せていただくとなかなか入ることのない写真集、デザイン、ファッション、クルマ関係の本や雑誌がたくさんあり、危なかった…来てよかった…と思った。値段の付きそうなものだけ持って行ってもらうで構わないとのことで、より分ける。半分ほど買い取らせていただくことになり、箱詰めと結束。暑い。ご家族の皆さんで運び出しを手伝ってくださり、かなり助かった。

買取先のお宅を出て、『てら屋』でかけ中とちくわ天。初めて来たけどわかめも乗せ放題で、おいしかった。その後ドラッグストアでアイスを買って休憩。ゆめタウンで少し買い物をして、店に本をおろしてレンタカーを返す。

店に戻り、発送準備の続き。件数が多く、なかなか終わらない。一旦家に帰り、晩ごはんはすき焼き。すき焼きは気持ちも充たされるし、野菜もたくさん摂れていい。再び店へ。発送ほぼ終える(まだ数件残った状態)。査定が終わったのでメールで連絡。うれしい連絡がInstagram経由で入ったので、やり取り。

24時前にひと段落ついたので、やっと帰れるなあと店を出ると、猛烈な腹痛。結局また店に戻る。そんなにこの店が好きなのか。なんとか家に帰って、腹痛に耐えながら寝る。


04日(水)

朝8時半に起きる。シャワーを浴びて朝ごはん、お弁当の用意。少しゆっくり過ごす。店に行き、在庫や昨日お預かりした本の整理。結果、少し店の空間にはみ出る。

開店。発送準備、査定、品出しなど。店頭買取1件。午前中に引き続き、そこそこゆっくりと作業。昨日メールした査定の金額、了承取れる。夕方、久しぶりにさっこが来てくれる。高知で古い神楽を見てきたらしい。ずっとぐるぐる回っていて、トランス状態を誘発しているように見えたとのこと。この日も『話の話』がよく売れ、めでたく在庫切れに。よって再発注。

閉店後、セットものの本の梱包。一部をコンビニで発送。こないだお客さんからいただいたビールを飲みながらブログを書く。久しぶりにお酒を飲んだからかよくまわる。しかし『休みの集い』が終わってからもずっと忙しい。ここ1週間くらい、毎日13~14時間働いている。

帰宅。まどと話し、少し読書して寝る。


05日(木)

朝8時前に起きる。朝ごはん。9時前になって、換気扇の修理業者来る。まどと県民共済やコープ共済の資料を見比べる。なんだかわかりにくい。

お弁当を用意して外出。郵便局へ行き、ネットで売れた本を2箱発送。その後南に入る。スケッチブックにドローイングをやり、その後読書。レベッカ・ソルニット『迷うことについて』読み始める。ネガティブ・ケイパビリティについて言及されてもいる。『天国の南』の続き少し読む。出て、店で在庫整理。段ボールから本を出して結束し、バックヤードへと運ぶ。空いた段ボールを店先でつぶす数秒間がなんとなく好きだ。

開店。発送準備、査定進める。この日もそこそこ発送件数が多い。夕方にかけて疲れが出始め、定時で上がろうと強く思う。夜になって羊雲さんや、ルヌガンガ中村さんが来ていろいろお話。

今日はさっさと帰りたい。

2024年12月1日日曜日

梱包梱包(2024年11月29日~12月01日)

28日(木)

閉店後、24時まで帳簿付けや梱包作業。帰ってシャワー。ワイン飲みながら、『柳宗理 エッセイ』読む。


29日(金)

朝9時前に起きる。寝すぎた。ご飯を食べ、お弁当を用意して外出。パッケージプラザや100均で梱包資材の買い足し。カレンダーなどの発送。店に戻って梱包作業続き。

開店。はっきりしない天気の日は妙にジャンクなものが食べたくなる。アルバイトMさん来てくれて、支払いと本の受け渡し。昨日入った昔のファッション雑誌の作業を早速やってもらうことにする。店頭買取2件。査定、品出し、均一本補充、発送準備。まどが『話の話』の増刷分を納品しに来てくれる。こないだまどは店の棚を見て「面白そうな本がたくさんある店だなあ」と言っていた。店に入るのがほとんど自分になってから、もうかなり経つ。藤谷さんが来月企画するライブイベントのチラシを持ってやってきた。仕事忙しい模様。お酒の話になり、藤谷さんの意外な酒豪ぶりに驚く。夜は堀金君が来てくれて、『休みの集い』やこないだ東京に行った時の話など。途中矢野君もやってきて、3人で話す。矢野君はクリスマスまで丸亀町グリーンでの出店で忙しいようだ。

閉店後、『休みの集い』でかかった経費を計算し堀金君に連絡。その後梱包作業をやるが、思ったほど進まず。23時で作業を切り上げ帰宅。風呂に入り、またワインと読書。『柳宗理 エッセイ』読み終える。

この日、京都の四条大町に『焚/TAKI』というスペースがオープンした。自分の作った冊子『人生は複数』を扱ってくださっている。『焚/TAKI』は四条河原町にある『VOU/棒』の新店舗で、築100年超という元染工場の物件をリニューアルし、軽い飲食もできるほか、アーティストブックなどを販売している。今後はオリジナルの商品なども展開していくとのこと。取り扱いに至ったきっかけは、昨年大阪のPOLにて行われていたNAZEさんの個展を焚の川良さんが見に行った際、POLの田窪さんがNAZEさんの前に個展をしていた自分の絵の片づけをしていたそうで、絵をたまたま見た川良さんが反応してくれたという流れ。川良さんはおそらくそれまで自分のことはまったく知らなかったはず。にも関わらず「扱いたい」と連絡をくださり、ありがたい。


30日(土)

朝8時半に起きる。できれば7時半くらいに起きたい。この日はトーストやドーナツで家モーニングをやる。洗濯物畳む。

先日東京へ行った際、浅沼弥沙さんに撮ってもらった写真が上がってくる。とても良い感じだ。SNSにアップしてみると反応が良かった。

外出。郵便局で浅沼さんへ謝礼の振り込み。八百屋でみかんを買う。店へ行き、梱包作業の続き。まずまず良いペースで進む。

開店。メグマイルランドさんへ同人誌のお金の振り込み。査定など進める。まどの『話の話』や、工芸高校美術家の生徒が作っている美術雑誌『F』を品出し。『話の話』がyomsでしかオンライン販売していないため、いきなりよく売れる。急に発送が忙しくなった。この日は店舗での売り上げが芳しくなかったため、売り上げ的にはとても助かった。

閉店後、梱包作業続き。いつまで続くのか。しかしだんだんと終わりが見えてきた。週明けにはひと段落させたいんだけど。ブログを更新して24時頃帰宅。ジム・トンプスン『天国の南』読み始める。様々な現場を放浪する労働者の話で、忙しく働いている最近の自分に合っている気がする。


01日(日)

朝7時半に起きる。夜のお酒をやめたらすっきり早起きできた。朝ごはんを食べ、少しサブスクで音楽を聞き、お弁当の準備。

早めに外出。店に寄って、梱包した商品を郵便局まで運ぶ。量が多い。今グリーンで飲食の出店をやっているからか、丸亀町商店街にテーブルとイスが出ていた。東京とかにはないおおらかさを感じる。郵便局で発送し、南に入る。久しぶりにスケッチブックに3枚ほどドローイング。1枚うまくいく。楽しい。『天国の南』続き。店に戻って梱包作業続き。あと少しでひと段落だ。

開店。発送準備、品出し、査定進める。発送件数が多く忙しい。Kさん久しぶりにいらっしゃる。高松文フリの時にお見かけしたんですが声をかけそびれました、と伝える。文フリには短歌、俳句関係の著名な方もいらっしゃっていたようだ。Kさんもシェア本棚に参加している、丸亀の城南書店街の取り組みについて話を聞く。以前いただいた出張買取についてのお問合せ、あさって火曜にお伺いすることに。どんな本があるだろうか。ほか店頭お持ち込み1件。80年代初期のプロレス雑誌がけっこうあり、これは相場の価格も高そう。後日連絡することになる。夜、明津設計デザインの『予定帳』『予定表』を品出し。「新しい時間感覚をさがす」をコンセプトに、1日24時間の他に月と太陽の満ち欠けや日の出/日の入りなどが視覚化されている。

今日はこれから梱包作業。何時に帰れるだろうか。

2024年11月28日木曜日

休みの集い(2024年11月23~28日)

ここ最近忙しいので、駆け足で書きます。


22日(金)夜

記憶なし。


23日(土)

午前中、明日の『休みの集い』でかけるCDを選ぶ。ポストパンク、エレクトロニカ、民俗音楽など。その後は夜の搬入に必要なものの準備。ジュノンさん(近所の美容院)からピザまんいただく。近所に新しく現れた黒猫(なでさせてくれた)、渋い顔をしていたので『しぶ』と命名。

開店。この日は18時半までの営業。発送準備、品出しも少しやる。出店の準備をしないといけないけど、まだ値付けしていない良い本が頭の中でちらつく。東京から川口さんと佐藤さんが来てくれる。川口さんは明日のイベントにも来てくれる予定。夕方から選書作業。ごちゃごちゃとやっている割にはお客さんが来てくれてありがたい。

閉店後、レンタカーを借りて、木材や板や絵を積み込む。燦庫へと搬入。この日はダブのイベントで開始が21時と遅く、ちょうどいい時間帯に運び込むことができた。2往復して本も運び込む(今考えてみると、このタイミングで運べていなかったらきつかったはず)。展示部分の設営開始。下フロアではブンブン低音が鳴り響いている。盛り上がっている中、一人で設営作業をしていると孤独な気分になってくるけど、なんとか気持ちを保つ。6時間ほどかけ、2時半くらいに設営完了。なんとかやれた。その後まいちゃんと連絡をとり、ルクスのDJ機材を燦庫へと運び込む。帰宅したのは3時半。


24日(日)

朝7時半に起きる。8時半に燦庫へ行くと、栗金商店の2人が商品などを運び込んでいるところだった。燦庫の井川さんも到着し、会場設営開始。9時に県外組のがふさんmezaさんが来ることになっているので、イスなどをどかして場所作り。各出店者の使うテーブルを確保。その後自分たちのブース設営にかかる。栗金はあっという間に終わっていた。自分は本の数が多く、並べるのにも手間がかかる。展示スペースの照明の調整もやる。そうこうしているうちに出店者が来てDJのリハも始まる。機材に慣れているアパッチさんがかなり早く来てくれていたのもあり、特に滞りなく進む。前回の『休みの集い』よりも30分早く設営を開始したけれど、このくらいがちょうどいい気がした。

『休みの集い』Vol.2開始。イベント中のことは無我夢中であまり覚えていない。yomsでは平積みしていたまどの同人誌やYON MAGAZINEなどがよく売れた。愛媛からYON MAGAZINE編集長の日野さんや、今治『森』のタケノさんが来てくれた。兵庫からはサンリンシャの蓮井さんも。高松の最近会っていなかった友達ともけっこう会えた。Tさんも来てくれた。自分の展示とがふ&mezaの古物販売という構成の上フロアは、がふやmezaの出店は初見というお客さんにも評判が良く、やって良かったなと思えた。より発展させた形でも何かやれそうだ。まどかさんがPaper Talkに出してくれたフリーペーパーきっかけで、堀金君と清水宏の話ができたのもうれしい。DJもみんな良かったけれど、大津さんのDJはSuicideやAlbert Aylerなど、個人的に思い入れのある曲が多くかかっていて思わず熱くなってしまった。The Velvet Underground "All Tomorrows Parties"がかかった時は「『休みの集い』だ!」という謎の感慨がわいた。

終わってみると、前回ほどではないものの、思ったよりもお客さんは来ていた。県外からの出店者もまずまずの売り上げだったようでひと安心。井川さんが上フロアの展示部分の撤収は翌日でいいですよと言ってくれる。スタッフや出演者の方々が手伝ってくださり、搬出はまずまず早く終わった。栗金の2人、平尾君、カナさん、ネグ君、小野君と7人でダントツに行く。偶然ちゃゆう君も来た。初めて混ぜラーメンを食べてみる、まろやかでおいしかった。

帰宅。シャワーを浴びて寝る。楽しい一日だった。


25日(月)

朝9時に綿谷で川口さんと佐藤さんと合流。まどと4人でうどんを食べる。綿谷のうどんはとてもボリュームがあるので、かけ小でもお腹いっぱい。観光客の中には大を頼んでびっくりしてしまう人も多いんじゃないか(小の3倍の特大もあるけど、頼んでいる人を見たことがない)。その後城の眼でコーヒー飲みながら話す。川口さんと佐藤さんのお店Botanyは梅が丘と東松原の間くらいにあるけど、そこに決まる前にも紆余曲折があったようだ。

店に戻り、昨日の出店に使った本の片づけ。間に合わないまま開店になる。ヒマさんとしおいりさんが赤ちゃんをベビーカーに乗せて来てくれたけど、狭苦しくて申し訳なかった。来月14日からSyndicateでヒマさんの個展が行われるそうだ。楽しみ。この日は発送件数が多く、千葉県から郵送買取の本が2箱届いたり、鈴木哲生さんデザインのカレンダーが届いたり、工芸高校の生徒が雑誌『F』を納品しに来てくれたりとかなり忙しかった。

閉店後、燦庫に展示の搬出へ。この日はナイトマーケットが行われていた。カンデラ矢野君やivoryさんに展示を見てもらう。搬出作業自体は2時間ちょいで終わり、車で店に運ぶ。家に帰って、疲れ果てて寝てしまった。


26日(火)

朝7時半に起きる。この日は午前中出張買取。朝9時に伺うとてっきり思っていたのが、メールを見返すと10時だった。少し読書。古井由吉『仮往生伝試文』読み終える。

買取先は大学院の研究室。店もなんだかんだで8年目だけれど、大学からの依頼は初めて。慣れない雰囲気に少し戸惑う。学生の方に研究室、というか倉庫のような部屋に案内していただき、本の詰まった段ボールを台車2台で運ぶ。なんとか16箱を積み込んだ。査定完了後にまたご連絡という流れになる。

店に本をドカドカと運び込む。昨晩に運んだ絵や材木もそのままになっていて、かなりの密度。とりあえず昼ご飯へ。久しぶりにまつはまへ行き、梅ながもうどんとさつま揚げ。しょうがを多めに入れる。あったかくてとてもおいしい。その後なごみの湯で風呂、サウナ。たまたまサウナ無料の日だった。

レンタカーを返し、南でまどと合流。忙しいとぼやいていたら、まどがレターパックの買い出しに行ってくれることになった。申し訳ない。店に行く途中、先日めでたく本オープンした羊雲へ行き、ギャラリーでの展示を見たりお店の2人と話したり。早川良一郎『さみしいネコ』購入。著者のことは知らなかったけど、カバー裏の解説に惹かれて買った。店に戻って発送準備や片づけを進める。この日も発送件数が多く、準備だけで時間がかかってしまう。晩ごはんはスーパーのお弁当とサラダ。先日お客さんからいただいた缶ビールに手が伸びそうになるが、やめる。夜は午前中に買い取った本を箱から出して、整理しやすいように結束。結局24時前まで作業していた。

帰宅。たくさん作業をして逆にハイになっているのか、あまり眠くない。ワインを飲みながらスマホをいじっていたら1時を過ぎてしまった。


27日(水)

朝7時半に起きる。ごはんを食べて、お弁当を用意して早速出発。パッケージプラザでカレンダー梱包用の緩衝材や袋を購入。店に行き、昨日買い取った本の整理。本を置くスペースが危うくなってきた。なんとか開店前までに通常営業できる状態になる。

開店。店頭買取2件。発送準備、品出し、一昨日届いた郵送買取分の査定を進める。夕方にまどとまどかさんが来てくれて、『休みの集い』のことなど話す。2人は商店街でばったり会ったそうで、その足でお茶して、まどかさんの来月オープンする実店舗の物件に行ってきたらしい。楽しみだ。店舗オープンのチラシもお預かりする。夜は鈴木哲生さんデザインのカレンダーを品出し。この瞬間は毎年緊張する。早速、ネットショップで続々と動きがある。

閉店時間を過ぎても作業。1件大事なメールを送り、郵送買取の査定を終えて金額を連絡する。22時半頃帰宅。シャワーを浴びて、この日もワインを飲む。『柳宗理 エッセイ』読んで寝る。


28日(木)

朝9時前に起きる。よく寝た。パン屋で食パンを買ってきて、家モーニングをやる。まどが作ってくれていた味噌汁も飲む。あったまるな。店が既にオープンできる程度に片付いていると、とてもゆっくりできる。

外出。郵便局で本の発送。銀行やスーパーに寄る。店に行き、昨日値付けした本を棚に出していく。郵送買取分の振り込み。

開店。品出し、発送準備、ブログの更新などをゆっくりめに進める。一箱も久しぶりに入れ替えた。先日冊子を送ってくれたメグマイルランドさんからのメールが迷惑メールに振り分けられていて、返信しそびれていたことがわかる(失礼しました)。久しぶりに宮脇さんやってくる。東京に行ってきたそうで、閉店前の気流舎へも寄ったそう。久しぶりにいろいろな話を聞く。夜になってからは、ウェブショップで売れたカレンダーの梱包準備。店頭買取で昔のメンズノンノが30冊ほど入る。

今日はこれから梱包作業続き。最近は開店前と閉店後のほうが忙しいかもしれない。

2024年11月22日金曜日

駆け足東京(2024年11月16~22日)

15日(金)夜

店を19時に閉めて、まどと合流。本を発送してことでんに乗り、高松駅へ。けっこう早めに着いた。待合室で『世界の映画作家』第5巻(ミケランジェロ・アントニオーニとアラン・レネ)読み進める。夜行バスに乗り込んで東京へと出発。まどは飛行機が苦手。


16日(土)

朝7時半頃、バスタ新宿に到着。新宿駅のコインロッカーに荷物を預けて、ベルクで朝ごはん。今回はホットドッグにした。ケチャップやマスタードなどはかけないのもおすすめ、とのことでそうしてみたけど、肉のうまみが存分に感じられてとてもおいしい。『世界の映画作家』読み終える。

まどと別れて、池袋へ移動。伯爵に入り、またコーヒーを飲んで読書したりスケッチブックを描いたり。ヴァージニア・ウルフ『自分ひとりの部屋』読み始める。

池袋駅から1時間ほど電車に乗り、画家・高橋大輔さんのアトリエへと向かう。車窓の景色はどんどん山深くなっていく。『自分ひとりの部屋』読み終える。駅に到着し、yomsでも本を扱っている田中菫さんと合流(本当は画家の方がもう一人来る予定だったけれど、体調を崩されてしまった)。高橋さんの車に乗せていただきアトリエへ。4メートルほどの高さがあり、壁には完成/未完成の状態のたくさんの絵が掛けられている。田中さんは高橋さんと以前から交流があったようだけど、自分は初対面。高橋さんの絵について以前から気になっていたこと、暮しのこと、美大でされている授業のことなど、いろんなお話を聞く。菫さんからも、先日まで行われていた個展のことや、関連イベントとして行われた小林正人さんとのトークのことなどを聞いた。高橋さんから絵についてうれしい言葉をいただく。ひと段落つき、近くのカレー屋で昼ご飯を食べて、車で少し行った川沿いの道を散策。

高橋さんに駅まで送っていただき、菫さんと電車の中でまたいろいろ話す。生活、絵、収入、そのバランスのとり方。途中で別れて、自分は新宿三丁目へと向かう。友人の画家、二艘木洋行がやっている『ロドス』へ。ロドスは新宿二丁目のバー『星男』を昼間に間借り営業して、食べ物飲み物を出している。まどと合流。二艘木は高橋さんと話したことがあるようだった。カフェオレを飲む。漫画家の藤井夏子さん、映画監督の草野なつかさんも合流。草野さんは以前ロドスに行った時に偶然知り合った。2019年制作の『王国』という作品(未見。香川で若手監督の作品を見るのは難しい…)が話題になったのは記憶に新しい。工藤冬里さんの作陶の様子を撮影した作品もある。藤井さんはまどと作業通話仲間で、自分は初対面だったけれど、草野さんとも以前から知り合いだそう。閉店時間以降も長居してしまい(二艘木ごめん)、1時間半ほど話す。花園神社では酉の市が行われていた。

新宿駅へ藤井さんと向かっている途中、偶然成瀬遠足とすれ違い驚く。

小田急で梅が丘へ向かい、下北沢BONUS TRACKでの営業を経て実店舗をオープンしたBotanyへ。最寄りは井の頭線の東松原で、閑静な住宅街の中にある。この日店長の川口貴大さんは手掛けていて、パートナーの佐藤さんがお店番をしていた。店内には現代音楽のBGMが流れていて、面白そうなアート関係の本もいろいろ置かれている。チキンオーバーライスとカカオサワーを注文。チキンオーバーライスはとても食べやすく、ボリュームもある。カカオサワーは初めて頼んだけど、想像したよりも飲みやすかった。

この日の宿は田端。あんまり降りたことのない駅だ。暗く細い道を行くとどうやらそれらしき建物があった。フロントの人などはいない、いわゆる民泊。ドアのキーを開けるのに手間取ったりと、少し面倒だったけど、なんとか入室。ふとんが柔らかい。荷物を置いて少し休憩し、徒歩10分くらいのところにある『千歳湯』へ。広くてゆったりした良い銭湯だった。


17日(日)

朝7時頃に起き、田端駅構内のベックスコーヒーで朝ごはん。電車で東京ビッグサイトへと向かう。この日はまどの初めてのコミティア出展。りんかい線に乗り換えると車内でiPadに絵を描いている人などが現れ、それらしい雰囲気が漂い始める。たくさんの人がビッグサイト目掛けて移動する様子は圧巻。会場に着いて、前もってまどが送っていた荷物をピックアップし、設営開始。周りの方々は慣れた様子で小さなのぼりを立てたり、一目でわかるような工夫をいろいろ凝らしている。まどの設営は商品が3つくらいなのですぐに完了。付き添いで来たものの、時間を持て余す。商品のポップを代わりに書き、メグマイルランドさんや石山さやかさん、福岡から来ている彌永さん(売り子で『その他の短編ズ』の板村瞳さんも来ていた)にご挨拶。彌永さんの漫画同人誌を購入する。ビッグサイトへ向かう人々をかわしつつ、早足で去る。暑い。この日はデザインフェスタも同時開催されていて人が多かった。

練馬へ。お台場の熱気からのどかな市街地へと移動する。古井由吉『仮往生伝試文』読み始める。住宅街の中にある『アルド』というカフェギャラリーで、市村柚芽さんの個展を見る。市村さんの画集はyomsでも扱っている。以前見た『背骨』での個展の時よりも、さらに色彩に深みが増していた。店内では様々な方が選書された本も販売されており、古本コーナーの中から柏原兵三『ベルリン漂泊』を安価で購入。お会計の時、お店の方が某出版社の方の旧蔵書であることを教えてくれた。流れでyomsの話にもなり、ショップカードを置いていただく。ありがたい。

中目黒へ移動。渋谷駅構内が入り組んでいて戸惑う。東横線と副都心線の改札が一緒になっていた。待ち合わせ時間より少し早めに着き、駅前でそばを食べる。Dessinというお店でアートブックをいろいろ見て、店内で浅沼弥沙さんと合流。浅沼さんは写真や絵をやっている。Dessinでは小林一毅さんと小玉良行さんによる2人展が開催中。お2人の手による大量のドローイングを、アクリルケースから取り出して直接触って見る。ギャラリースペースは小さく、自分はすぐに入れたがその後順番待ちになっていた模様。小林さんにご挨拶する。今回の2人展は小林さんの作品集『言葉が立ち上がる前に』の発刊記念展でもあり、この作品集はyomsでも扱わせていただく予定になっている。作品集のデザインは小林さんではなく浅田農(明津設計)さんが手掛けていて、発行所は富澤大輔さんの南方書局。小林さんと浅田さんは大学時代からのご縁のようで、雑誌『アイデア』の小林さん特集号のデザインも浅田さんによるもの。小林さんのデザインやグラフィックは以前から好きだったので、2人の関係を知った時にはとても驚いた。

学芸大学へ。浅沼さんと撮影に入る。今まで自分はしっかりとしたプロフィール写真を撮っておらず、いつも適当な似顔絵などでお茶を濁していたので、今回お願いした。浅沼さんの写真はスタティックな構成と柔らかな光が独特なバランスで、とてもかっこいい。
駅からほど近い『準備中』というギャラリーへ行き、松上剛さんの個展を見る。キャンバスを木枠に張らずピンで壁に刺していて驚く。筆致も大胆だ。ギャラリーを運営している小田原亜梨沙さんと浅沼さんは知り合いのようだ。荷物を置かせてもらえることになり、再び出発。小田原さんに教えていただいた、池のある公園まで歩く。その途中、何枚か撮影。公園に到着。子供がたくさん遊んでいて、池ではおじいさん達が釣りをしている。浅沼さんの「あの辺に行ってください」という指示に従い、なんとなくポーズをとる。「いい感じです」とのこと。準備中へと戻る。松上さんも在廊されていた。小田原さんは自身もアーティスト活動をしつつ、ギャラリーを2つ運営し、ゲストハウス?も経営しているらしい。すごすぎる。改めて詳しくお話を聞きたい。『マッターホーン』でサブレやフロランタンを買う。他にも学芸大学には寄りたいお店がいろいろあったけど、今回は時間切れ。

渋谷へ。友人のミヤジがブッキングを一部担当しているという、渋谷駅近くの屋外の広場で行われているイベントへ。しわしわと合流。ちょうどind-frisさんがライブ中。その前にライブをやっていた、Botanyの川口さんにも会えた。佐藤さんもいた。なんとなく東京にいた頃に顔を見た記憶のある人が何人かいて、不思議な気分。今年既に2度も会っている、『E.S.V.』や『ジョンのサン』のメンバーmadoさんのソロライブを見る。屋外の、人の流れのある場所で見れたのがとても良かったなと思う。

日が暮れて、madoさんのライブも終わり、浅沼さんと再び移動。中野へ行き、セントラルパークのあたりで再び撮影。公園を広々と使えるかと思っていたらロープが張られていて、少し残念。

東中野へ。しわしわ、madoさん、三鷹で『SCOOL』というイベントスペースを運営しているHEADZの土屋光さん、ソロやバンドで音楽活動をされている堀嵜菜那さん、サックス奏者のサトゥーさん、『すべての夜を思いだす』などの映画を製作されている清原惟さん、『ジョンのサン』のメンバーでパフォーマンスなどもやっている加賀田玲さんと9人でアフガニスタン料理店へ行く。最初はしわしわに「珍しい国の料理を出すお店に行ってみたい」と相談したのが、いつの間にか大所帯になった。清原さんと、昨日会った草野さんはお友達のようだ。サトゥーさんは新刊書店で働いているらしい。アフガニスタン料理は初めて食べたけど、羊肉が多いのか。スペインのどんぐりリキュールのソーダ割も甘くておいしかった。

しわしわおすすめの公園があるそうで、みんなで大久保から歩く。まあまあの距離を歩き、西早稲田のあたりの公園へ。『箱根山』という山が良いとのことだったけど、そのあたりはなぜか立ち入り禁止になっていた。早大生らしき若者たちがたむろっている。自分はもうお酒は飲まず、水を飲んでいた。清原さんと映画の話をする。イメージフォーラムで公開中のベット・ゴードン作品良かったそう。少し迷っていたけど、自分も見に行こうと決める。しわしわから、三崎の城ヶ島で渡し舟をやっている映画好きの男性?の話を聞く。加賀田さんと乗代雄介やヘンリー・ジェイムズの話。などなど。

この日の宿は阿佐ヶ谷。シャワーを浴びて寝る。まどはコミティアを終えて漫画家/イラストレーター友達とごはんに行っていた。お疲れ様。


18日(月)

朝8時頃に起きる。この日の夜も同じ宿に泊まるので、荷物を置いておけるのが楽だ。駅の中にある和カフェで朝ごはんを食べる。まどはこの日コミックビームの編集者さんと打ち合わせ。

吉祥寺へ。昨日はTシャツ姿の人も見かけるほどの暑さだったのに、この日はやたらと冷え込んだ。風邪をひいたら大変なので、ユニクロに駆け込んでヒートテックやマフラーを買う。パルコのトイレで着替えて、ディスクユニオンでCDを見る。香川から東京へと引っ越した小鉄君と合流。『ロゼ』が臨時休業で、『くぐつ草』へ。早めの昼ご飯。小鉄君とも知り合って割と経つけど、2人でご飯を食べたのなんて初めてだ。いろいろな話をする。その後ココナッツディスクへ行き、別れる。自分はピエール・アンリのコンクレートもの、コレット・マニ―、マンボがアメリカのR&Bにいかに影響を与えたかをたどる2枚組コンピ(60曲入っていて、そのほとんどの曲名に”Mambo”と入っている)を買った。その後百年へ。店内ではqpさんが左右社から出した写真集『喫茶店の水』の発刊記念展をやっていた。しかし本当に東京は展覧会が多いな。

中央特快で高尾へ。まどと合流して、バスで霊園に向かう。この日の午後はまど方の法事。早めにお墓に着き、そうじを済ませる。寒い。まどから、編集者さんとの打ち合わせについていろいろ聞く。ほどなくして親族が集い、お墓へ手を合わせる。その後料亭に移動して夕ご飯。商売のことを話すと、まどのおじさんも「割とうまくやってるじゃないか」と思ってくれたようだった。

阿佐ヶ谷に戻る。一度ホテルに戻って、着替えなどを準備して『天徳泉』という銭湯へと向かう。若い人が多い。サウナや、浴室内に寝転べる長椅子もあって良い感じ。入口には近藤聡乃『A子さんの恋人』や真造圭伍『ひらやすみ』などが並んでいた。『A子さん』には天徳泉が登場するようだ。その後、『よるのひるね』に行く。抹茶ミルクとチョコレートマフィン。まどはiPadで漫画の作業。忙しいようだ。まどの一哉『洞窟ゲーム』読み終える。阿佐ヶ谷の夜の雰囲気がとても良く、まどと「今後東京に来る時は阿佐ヶ谷を常宿にしよう」となった。

ホテルに戻り、荷物を整えて寝る。


19日(火)

朝7時半頃に起きる。新宿へ行き、コインロッカーに荷物を預け、またベルクで朝ごはん。まどは東京駅へ移動して漫画の作業をするとのこと。

電車を1時間ほど乗り継ぎ、某所へ向かう。車内で読書。浅田農さんと小内光さんのアトリエ『さく』にお邪魔する。一部改装された古い平屋の物件で、屋外には板や布にプリントされた小内さんの詩がいくつか配置されている。浅田さんといろいろ打ち合わせ。小内さんがコーヒーを淹れてくれる。浅田さんから面白いデザインの本をたくさん見せていただく。自分はあまり装丁や造本の面白さで本を買うことがないので新鮮。小内さんからは、参加していた長野の芸術祭での話を聞いた。今後やるべきことの方向性がとりあえずまとまる。

3人で最寄り駅へと歩く。細い道がくねくねと曲がった住宅地。道が急に開けたり、庭に気になるものが置かれていたり。小内さんが目に入ったものに対して反応し、浅田さんもそれに自然と応えている。単に目的地に向かうだけでなく、その途中にある視界に入ってくるものや聞こえる音に意識を向けていることが伝わってくる。以前お2人に北千住で会って荒川沿いを散歩した時にも、同じようなことを強く思った。

電車を乗り継いで表参道へと向かう。小内さんと浅田さんと散歩した後に読む『仮往生伝試文』は汗をかいた後に飲むスポーツドリンクのような、体に急速に染み込んでくるような感覚があり、興奮した。

ハイブランドを着込んだ人達や青学の学生などを見つつ、イメージフォーラムへ。ベット・ゴードン特集3作品のうち、短編『エニバディズ・ウーマン』と中編『エンプティ・スーツケース』の2本立てを見る。あまり前情報を調べずに行ったけれど、ゴードンは1970年代末から80年代にニューヨークで活動した映画作家だそう。映画の中で流れている音楽はパンク/ポストパンクが主で、出演している女性たちのファッションもかっこいい。アヴァンギャルドな作風ではあるけどとても詩的だ。『エンプティ~』のほうはシャンタル・アケルマンも思い出した。パンフレットを購入。

慣れない渋谷駅から高円寺へ向かう。古着と古物のお店DOMAへ行き、その後ロスアプソンへ。ロスアプソンはレコードやCDを主に扱うお店だけど、ともすればマニアックになりがちな音源をおおらかなムードでお客さんに提示する姿勢がとても素敵だな、といつも思う。自分もこうありたい。店主の山辺さんや中原昌也さんなどが参加しているThe Cooking Errchestra、山辺さんの変名ユニット存助&OM、チャーハンさんのミックスCDを購入。

まど、メグマイルランドさん、大橋裕之さん、花原史樹君、藤井夏子さんと6人で四文屋へ行く。自分以外全員漫画家。花原君は見るたびに体が大きくなっていて、身長も伸びているような気がする。大橋さんと漫画や映画のこと、共通の友人のことなどいろいろ話す。淡々としていてかっこいい。花原君はメグマイルランドさんの『棕櫚の木の下で』を読んでいたらしく、「本当に、漫画の歓びっていうか…」と言っていたのが印象的。自分も同意。最初は違うメンバーの予定だったけど、結果的に不思議で面白い組み合わせの飲み会になった。最近はまどから漫画家やイラストレーターのお友達の考えていることなどを面白く聞く機会も多く、楽しい。藤井さんは友人のライブへと向かい、メグさん大橋さんと花原君は2軒目に行った。

新宿へ行き、ロッカーから荷物を取ってバスに乗り込む。かっこいい人達は自分を慎重で静かな気持ちにさせてくれる。


20日(水)

高松に到着し、駅前のPRONTOで朝ごはんを食べる。立て続けに人に会った反動で絵が描きたくなり、スケッチブックに1枚描く。電車で帰宅。荷物を片付けて洗濯。アルバイトMさんがネット出品した本を置き配してくれる。

早めに店に行く。ネット出品していた本が売れており、発送がたまっている。結局この日はほぼ発送作業で終わった。ビッグサイトから着払いで発送されたメグマイルランドさんの冊子が届き、まどの『話の話』も入荷。店頭買取1件。ほかお預かりが1件。査定になかなか時間がかかった。

香港からやってきたというお客さんから「もう7年も続けてて、しかも古本屋からの収入だけで暮らしてるの?それはすごい。香港でそれはなかなか難しいよ」とほめられる。香港は家賃が高そうだな。高松はまだお店のやりやすい街なのだろうと思う。

この日は発送を途中で切り上げて早めに帰宅。風呂に入って寝た。


21日(木)

朝7時半に起きる。近くのパン屋さんで食パンを買い、まどのおばさんのサイノさんからいただいたブルーベリージャムを塗って食べる。コーヒーも淹れる。

この日も早めに店に行き、作業開始。昨日の帳簿付けや発送準備など。そのまま開店する。店頭買取は2件、ほか昨日お預かりした分の支払い。まどがこの日は参加した合同誌『もぐらホリデ~』第2号を納品しに来てくれる。『休みの集い』連絡も進める。各出店者が必要としているテーブルをきちんと把握していなかったことがわかり少し不安になったけど、燦庫の井川さん含めみなさん早く返信をくれて、なんとかなりそうなことがわかった。不安要素はできるだけ無くした状態で当日に臨みたい。夜、改めてSNSにイベントの告知。DJのタイムテーブルも公開する。

閉店後、ルクスへ行きまいちゃんとDJ機材の運搬について確認。当初想定していた流れが少し崩れることになりそうで、焦ってしまった。反省。一旦店に戻り作業をして、再度ルクスに行く。平尾君がDJの練習をしていた。トマトジュース飲む。

とりあえず、帰ってまどと少し話して寝る。


22日(金)

朝8時に起きる。朝ごはんを食べてお弁当を用意し、早速出発。店でネット出品していた商品を2箱梱包して出荷。その後帳簿付け作業。

まどが店に来てくれて、一緒に六ろくのカナさんが新しく始めたお店『きゅう』へ行く。錦町のあたりは古い町並みがまだ残っているあたりで、ぽつぽつ新しいお店が増えているようだ。到着すると、六ろくとは全く違う白い壁の空間で驚く。中南米音楽のBGMは変わらず。エビ団子とほうれん草のカレーおいしかった。カナさんには『休みの集い』でもDJをやってもらう予定。楽しみ。

開店時間に数分遅れて、店に戻る。開店。店頭買取1件、発送準備。久しぶりに品出しも少しやる。イベントに関する連絡はもうOKなので、夜は自分が持って行くべき物のリストアップなど。Paper Talk用に集まった印刷物もまとめる。

これからもう少し作業。ゆっくり風呂に入りたい。

2024年11月15日金曜日

着々と準備(2024年11月12~15日)

11日(月)夜

ルクスに行こうか迷い、そういえば月曜定休だったなと思い出して、スーパーに寄って帰る。わさび柿ピーを食べつつビールを飲んで、ひたすら読書。『つげ義春 旅と隠遁』、石坂洋次郎『愛情・少女』読み進める。


12日(火)

朝7時過ぎに起きて、朝ごはんを食べながらエリック・ロメール『友だちの恋人』見る。休みの日の朝にゆっくり見るロメールは最高だな。明快ですっきりしていて、細かい動きにおかしみがある。

まどは11時から皮膚科に行くらしく、それまで若干時間があるので2人でDORSIAへ。読書を進める。その後別れ、自分は店に行って『休みの集い』に向けての準備を少し。早めに終わったのでキャンバスの続きをやる。小腹が減り、うどん屋へ入ってかけ小。

まどと再度合流し、瓦町のとあるビルの一室でやっているカフェ『るりろ』さんへ行く。以前は花園駅近くの『とりかご』さんで間借り営業されていたけど、場所が最近変わったようだ。小説を中心に本もいろいろとあり楽しい。ここでもまた読書。まいこさん偶然やってくる。『旅と隠遁』読み終える。『休みの集い』チラシ、ショップカードお渡しする。

まどは図書館へ行き、自分は中央公園へ。『愛情・少女』読み終え、前田利鎌『臨済・荘子』読み始める。スケッチブックも1枚描く。

作業部屋へ戻る。松山で買ったシングル盤を聞く。生活にはシングル盤をとっかえひっかえ聞くくらいの時間の余裕が必要だなと思った。キャンバスの続きをやる。いい感じになってきた。

スーパーに寄って帰宅。夕ご飯を作り始める。レタス、水菜、大根のサラダと、ミートソース大盛り。うまい。まどとコミティア出展についてなど話す。食べている途中、長野に住んでいる林香苗武と平間貴大からワインやジュースが届く。早速ミートソースに合いそうな赤ワインを飲んでみる。すっきりしていてとてもおいしい。LINEで長野とつなぎ、久しぶりにいろいろ話す。年末に映像を中継しつつ鍋をやろうということになった。

片付けて、シャワーを浴びる。もう1本映画。清水宏『簪(かんざし)』見る。原作井伏鱒二。1941年公開で、笠智衆も田中絹代も若い。歩く練習をするくだりは少し長いようにも感じたけど、思わず笑ってしまうほのぼのとしたユーモアは休日に見るのにぴったりだ。ロメールと清水宏を見れて良い定休日になった。

大橋裕之『音楽と漫画』読んで寝る。再読。


13日(水)

朝7時過ぎに起きる。ごはんを炊き、洗濯をし、お弁当のおかず用の麻婆豆腐を作る。白米に納豆、しらす、ネギを乗せて、すだちをかけて食べる。コーヒー淹れて少し読書。

外出。一旦店に寄り、酒屋でビールなどの買い出し。その後発送準備を進める。

少し早めの開店。発送件数がとても多く、一瞬店を閉めて近くのポストまで発送しに行ったり。あまり品出しはできず。この日は店頭買取が3件と多かった。出張買取の日程も1件決まる。東京滞在中に行く予定の居酒屋を予約。夜、『休みの集い』当日に会場壁に貼る掲示物(お客さんの誘導やDJのタイムテーブルなど)を作り、印刷する。

閉店後、2度目の本の発送。ルクスへ行き、まいちゃんとチャイを飲みつつ少し打ち合わせ。ねぐさんと初めてちゃんと話した。店に戻って、『休みの集い』で展示する作品のリスト作りを少し進める。家に帰って、東京での予定を確認。12時前に寝る。


14日(木)

朝7時前に起きる。なんだか早めに目が覚めた。シャワーを浴びて朝ごはん、洗い物、洗濯。お弁当の準備。

外出。コインランドリーで乾燥機をかけつつ、展示で必要な照明などを買い足し。南でまどと合流し、『臨済・荘子』読み進める。禅の思想の解説よりも、禅問答そのものを読んでいるほうがなんとなく元気が出る。

店に行き、発送準備を早めに進める。そのまま開店。店頭買取1件。アルバイトMさん来て支払いと本の受け渡し。査定などの合間に昨日からの作品リスト作業を進める。日が暮れる頃になって無事完成。これで東京に行くまでにやっておきたい準備は一通りできたかな。この日買い取りで入ってきた、レッドツェッペリン(71年)とディープパープル(72年)の初来日ツアーのパンフレットを早速品出しする。ツェッペリンのほうは巻末に一柳慧、篠山紀信、菊池武夫、山本寛斎というすごいメンバーの座談会も掲載されている。音楽家が一柳しかいない。

昨日忙しかった疲れが出たのか、猛烈に疲れた。家に帰って風呂。旅行準備。ワインを飲みながら読書。『臨済・荘子』読み終えて寝る。


15日(金)

朝7時半に起きる。朝ごはんを食べ、着替えて旅行の準備。『世界の映画作家』第5巻(ミケランジェロ・アントニオーニとアラン・レネ)読み始める。外出。うどん屋さんでお土産を買い、南へ行きまた読書。

開店。この日は買ったお弁当でごはんを済ます。『休みの集い』当日まで10日を切ったので、燦庫の場所などを改めて告知する。今まで燦庫に行ったことのない人も足を運んでほしい。品出しや発送などをゆっくりめに進める。なんだかレジに座ってばかりいると具合が悪くなってくる。おかしいなと思って外に出るとすぐに回復する。自律神経的な何かだろうか。

明日から東京。いろいろ楽しみ。

2024年11月11日月曜日

ほっつき歩く(2024年11月08~11日)

07日(木)夜

店で作業しようと思っていたけど、あまりにも寒いので早めに帰る。風呂に入り、スーパーで買ったしるこサンドやヨーグルトを食べる。Tさんインタビューのフリーペーパーをホチキス留め。思ったよりも早く完了。『つげ義春 旅と隠遁』少し読み進めて寝る。


08日(金)

朝7時に起き、朝ごはんを食べながら、レオ・マッケリー『吾輩はカモである』見る。マルクス兄弟主演のコメディ映画。矢継ぎ早に繰り出されるギャグ。帽子のくだりや鏡のくだりなど、一体いつまでやるの、というくらい延々やっているところが面白い。ラスト近くの動物たちが突進するところも笑った。

お弁当を準備し、洗濯物を畳んで干して、外出。南に入って、畠山直哉『話す写真』続き読む。店に戻って、買い取った本の整理。先日の出張買取分のお金を振り込み。

開店。ブログの更新やフリーペーパー作りがひと段落したので、品出しに専念。隙間の空いていた海外文学や、最近の日本文学を補充していく。写真や建築、デザインは手持ちの在庫が少なめ。困ったな。夕方になって、愛媛のトマト書房さんより松山ブックマルシェの売り上げについての電話。1日目が土砂降りだったけど、うちは意外と好調な売れ行きだったようだ。選書ほめていただけてうれしい。仕事の苦労話などもする。松山ブックマルシェは買う側としても楽しいし、来年も参加したいなと思う。しかしこの日も寒い。エアコンをつけて、電気毛布をひざにかける。

閉店後、本を発送して早めに帰る。シャワーを浴びて、『話す写真』読み終える。途中、著者なりのアーティストとしての心構えが語られ、確かになあと思うものの絵を描いている自分は少し肩が凝る。『旅と隠遁』をチェイサーとして少しずつ読みながら読了した。


09日(土)

朝7時に起きる。朝ごはんを食べて、コーヒー淹れて読書。『旅と隠遁』続き。最近は出店や出張買取で車を運転することが多いけど、やはり仕事が絡むと旅感は若干薄れてしまう(それでもこないだの松山はかなり良かったけど)。よく知らない街をほっつき歩くような旅がしたい。できれば電車がいい、本が読めるしお酒も飲める。石坂洋次郎『愛情・少女』(新潮文庫)読み始める。20~30ページほどの短めの短編が詰まった1冊。つげ義春と並行して読むのはちょうどいいかもしれない。

洗濯物を畳み、お弁当の用意をして外出。作業部屋へ行き、松山で買ったレコードを聴きながら『休みの集いVol.2』に出す絵をピックアップ。

開店。発送準備のほか、自分とまどの作品も掲載されているYON MAGAZINEが到着したり、11月後半の営業日の案内をしたりなど。品出しは雑誌や最近の日本の文芸書などを中心に補充する。まどかさんが来てくれて映画の話。うれしいことが決まったようだ。アルバイトMさんが11日月曜に来てくれることになり、次渡す本の準備をする。

閉店後、ルクスに行く。ゲストはgoatのメンバーでもある立石雷さん。到着するとHAPPFATさんがDJ中で、いつもと少し違うBPM遅めのハウス寄りの選曲でとてもいい感じ。立石さんのライブは笙や笛などの和楽器を使っての演奏。立石さんのライブを見終えたタイミングで、Studio 33/45にて行われているivoryさんのイベントSweetieへ移動。今回はドラムンベース回。さまーこさんのDJ間に合った。ゲストのKUL4KENさんのDJも良かった。ハイボール2杯を飲んで、出て、また少しルクスに行く。なんだか少し気持ち悪い。店に戻ってカフェ席の椅子に座り突っ伏す(店は真っ暗にしていたけど、通りを歩く人が自分に気づいたらさぞびっくりしただろう)。少しして、なんとか帰宅。


10日(日)

朝9時に起きる。眠い。朝ごはんを食べ、お弁当を用意して外出。ビールなどを買いに酒屋へ行ったら、日曜定休だったことを忘れていた。レターパックを買い足し、本の発送。店に行き、セットもののネット出品をやる。大判の本は重くて疲れる。

開店。この日は夜遅くに雨が降るとの予報で、昨日の疲れもあってかとても眠い。少しずつ品出しをやり、アルバイト用の本を準備したり、ネット出品を進めたりなど。夜になってから休憩に『旅と隠遁』少し読み進める。結局雨はそれほど降らず、小雨で済んだ。

閉店後、家に帰ってヨーグルト食べる。風呂。市川崑『果てしなき情熱』見る。服部良一作曲の曲を山口淑子(李香蘭)、笠置シヅ子、淡谷のり子と豪華な顔ぶれが歌い上げる。このうち登場人物としてストーリーに絡んでくるのは笠置シヅ子で、「よってに」など関西弁を使って演技している(笠置自身は香川県生まれ)。冒頭「服部良一の半生記ではない」というテロップが入るが、服部がこんなに自己愛の強い破滅型の男だったらショックだ。妻役の月丘千秋もよくついていくな。笠置の明るさが全体の雰囲気を救っていた。雨の流れる窓や陰影の演出は趣深い。


11日(月)

朝7時半に起きる。朝ごはんを食べて洗濯。少し読書。

まどと一緒に外出。南でモーニング。『休みの集いVol.2』で展示予定の絵の量が足りているのかをシミュレーションする。久しぶりにスケッチブックを数枚描く。楽しい。出て、作業部屋でシミュレーション続き。どうやら量は足りそうだ。新しいキャンバスを描き始める。楽しい。やっぱり絵でないと解決できないことがあるらしい。

開店。昨日一雨降ってからだいぶ暖かくなった。Mさん来て支払いと本の受け渡し。品出し、発送準備など進めていく。なんだか時間が進むのが早い。映画パンフレットを出していると映画が見たくなってしまうのが困る。

今日はこれから本を読むか、映画を見るかする。

2024年11月7日木曜日

おっさん元年(2024年10月31日~11月07日)

(前回「こつこつ」というタイトルの日記を投稿した後で、その少し前にも「こつこつやる」という日記を投稿していたことに気が付いた。「こつこつ」が自分の中で大切なことらしい。)


30日(水)夜

閉店後、本を発送してファイリング作業の続きをやり、ひと段落。家に帰る。ゆっくり風呂に入り、伊藤亜紗『どもる体』読み始める。こないだ読み終えた『エコラリアス』と内容が少しかぶる部分もあり面白い。


31日(木)

朝7時半に起き、ごはん。まどは今日は岡山まで出かけるそう。8時半頃外出、南でモーニング。モーリス・ブランショ『至高者』続き読む。なんともいえない閉塞感がひたすら続く文章だけど、最近の微妙な天気には合うかもしれない。

まどは岡山へ向かい、自分は作業部屋へ。『休みの集いVol.2』の展示で使う木材をベランダでカット。ついでにベランダの掃除。100均で結束用のラップを買って、切った木材をまとめる。午前中に終えてしまいたかった作業が無事完了してすっきり。

開店。ネットで注文していた電動ドライバー用のバッテリーやクリアファイルなどが届く。品出しや発送準備を少し進め、その後イラレデータ作業。思ったよりも早く完成し、プリント。途中少し店を閉めて、マルナカまでコピー用紙を買いに行く。なんとかプリント完了し、ファイリング作業。

閉店後、ルクスで急遽開催されているイベントに行き、ビールを飲みながら藤谷さんと話す。しゅう君のDJいい感じだ。ゲストの方のライブがなかなか始まらず、店に戻って作業。本を発送して帰る。


01日(金)

朝8時に起きる。朝ごはんを食べて、お弁当の用意。まどと外出。また喫茶店に入り、『至高者』続き読む。その後店に戻り、ファイリング作業続き。無事に完了し、郵便局で発送。長いことやっていた作業がひと段落ついた。

開店。明日からの出店に向けて選書。2,3日の松山ブックマルシェには硬派な古本好きのお客さんが多く集まるので、若干固めの選書をする。徳島での出店と合わせて3日間連続のため量も多めに。選書は良いペースで進んだ。夜にレンタカーを借りに出る。外は雨。いまいちな天気のせいかこの日は来店少なめだったけど、ネットに出していた商品がそこそこ動いた。

閉店後、本を出荷して車に本や荷物を積み込む。帰宅。シャワーを浴びて、着替えなどを用意して早めに寝る。


02日(土)

朝4時過ぎに起きる。さっさと松山へ出発。外は雨が降っている。コーヒーとガムで眠気を飛ばしながら運転。石鎚山SAまで走り、パンとサンドイッチを買って朝ごはん。タカキベーカリーの『瀬戸内レモンメロンパン』が懐かしいレモンケーキの味がしておいしい。

搬入開始時間の7時ちょうどに、会場の和光会館に着く。昔幼稚園だったところで、現在はイベント会場などとして活用されている模様。コンクリートではなく板の間なのがいい。スタッフの方に協力してもらって荷物をおろし、車をすぐ横の駐車場へ停める。イベントは10時開始でだいぶ時間の余裕があり、当日搬入でも問題なかった。他の出店者さんの荷下ろしなどを手伝う。

松山ブックマルシェ1日目開始。後で聞いたところによると開始前から入ってきてしまう人もいたようで、お客さんの熱を感じる(が、開場時間まではがまんしてくださいよ)。開始と同時に真剣な眼差しのお客さんが流れ込んできて、こちらの身も引き締まる。しかし、開始と同時に雨も強まり、ついには警報が出るほどに。何かあったら大変だということでイベントは一時中断となり、お客さんに呼び掛けて退出してもらう。こればかりは仕方ない。猛牛堂さんや愛媛堂さんなど愛媛の諸先輩方とお話したり、読書したりする。『至高者』読み終え、伊藤亜紗『どもる体』続き。自分も相手やシチュエーションによっては難発が出る(ウッ、と1,2テンポ遅れて言葉が出てくる感じ)ことがあるので、共感できる部分が多い。。読んでいるうちに天気は回復し、2時間弱の中断の後に再開。あれだけの土砂降りの後でもお客さんが絶えない。すごいことだ。自分も古本を予想以上に購入。会場にいる時間は長いからじっくり吟味しようと思っていたけど、吟味しても大変なほどたくさん良い本があった。口笛文庫さんからタンゴのCD、猛牛堂さんから歌謡曲のシングルレコードも購入。

1日目終了。フード出店者さんの撤収を手伝い、和光会館を出る。松山駅近くへと移動し、モアミュージックへ。30分ほど見て、NU GROOVEのコンピレーションアルバム(CD)と、sonigのコンピレーションアルバム(LP)を購入。どちらもとても安く、2枚で1000円ほどだった。

道後温泉近くのゲストハウスにチェックインし、車は駐車場に置いて、路面電車で大街道へ。豚足の店『清香園』に向かうが、なんと店主の方がケガで臨時休業中とのこと。近くの店に入ってお好み焼きとビール。『どもる体』は本のサイズが大きいので、畠山直哉『話す写真』文庫版を読み始める。いろんな場所での講演をまとめた一冊。以下の箇所に深く共感する。

「この写真に僕は何を見たのか。僕は少なくとも、「誰かの心」は見なかった。僕はむしろ、この世には心と関係のないものが、確かに存在している、と深く思いました。この実感は、普段から心に辟易している自分を自由にしてくれるものでした。」(p40)

道後温泉に戻る。本館に行くと長蛇の列。連休中はこんなに混んでいるのか。仕方なく別館へ。設備は普通の銭湯という感じだけれど、温まった。

少し散歩して、今回の松山の一番の目的でもある『ニュー道後ミュージック』へ。ここは中四国で唯一のストリップ劇場。入場料を払って中に入る(入口の看板の写真撮影にも快く応じていただいた)と、小さなライブハウスくらいのサイズの空間に回転するお立ち台とステージ、ダンス用のポール。お立ち台を取り囲むように客席が並んでいる。今回は22時半からの最終回を見た。お客さんは最終的に20人以上になり、ストリップ好きらしき方々や浴衣姿のカップル、お酒で上機嫌なおっちゃんグループ、その中でただ固まっている自分、など。踊り子さんは3名が順番に出てきて、最初は音楽に合わせて着衣で踊り、少しずつ衣装を取ってお立ち台でポーズを決め(ここが一番の見せ場で、ポーズが決まったタイミングで拍手をする。なんとなく歌舞伎みたいだ)、最後はポラロイド撮影のコーナー(おひねりを渡すと撮って持ち帰ることができる)、というのが1セットらしい。踊り子さんはそれぞれ見せ方を工夫している。男性スタッフの場内アナウンスやBGM含め、昭和感もとても良い感じだった。

ゲストハウスに戻って歯を磨き、12時頃ベッドに滑り込む。


03日(日)

朝7時半頃に起きる。よく眠れた。思ったより体力も回復している。道後温泉駅のスタバ(あまりスタバには入りたくないけど、朝早くやっている喫茶店が無かった)に入り、コーヒー飲みながら『どもる体』続き読む。

9時頃に和光会館へ。10時の開場まで、他出店者さんの設営の手伝いをする。

松山ブックマルシェ2日目。天気は台風一過の快晴で、続々お客さんが来られる。昼過ぎくらいにはレジに行列ができていた。昨日に引き続き、この日も古本を買う。楽しい。愛媛堂さんの動きを見習い、自分もお客さんに買い物かごをすすめる。それだけ何冊も買っていくお客さんが多い。立ちっぱなしは少々辛いが、目の前でどんどん本が売れていく様子を見るのは気持ちが上がる。なんとなく、うちのブースでは海外文学と写真集が売れ筋だった気がする。

2日目終了。撤収作業の手伝いを途中で切り上げさせてもらい、一足早く会場を後にする。古本、CD、レコード、たくさん買えて良かった。ガソリンを入れて、松山IC手前のすけろくで晩ごはん。『どもる体』読み終える。帰りの車中、早速口笛文庫さんのところで買った民謡をタンゴアレンジしたCDを聞く。なんだか優雅な気分になる。猥雑さと洗練が同居している。ドライブとタンゴは意外に合うかもしれない。

店に到着。翌日の徳島での出店に向けて本を補充。少し柔らかめの選書にしようかと思っていたけど体力が続かず、補充するに留まった。


04日(月・祝)

朝7時に起き、朝ごはん。この日は『うだつのあがる古本市』、車で美馬へと向かう。193号線をずっと行くと県境あたりにある『山の家』(名前が合っているかいまいち自信なし)という喫茶店が気になっていて、今日は行けるかなと思っていたら「定休日」という看板が立っていた。時間が早すぎたのかもしれない。この喫茶店は割と目立つのに、ネットに全然情報がないのが不思議だ。少し早めに着いたので、コンビニでお菓子を買って休憩する。

会場のオデオン座に着き、荷物をおろして設営。荷物をおろす途中、背中の筋を痛めてしまった。設営時間は1時間半ほどで、途中全体挨拶なども入り、なんとか10時の開始ギリギリに間に合った。1003の奥村さんやYON MAGAZINEの日野さんにも挨拶。日野さんからは完成したばかりのYON MAGAZINE Vol.2をいただく。今号には自分の絵とまどの漫画も掲載されている。自分のページのデザインは『休みの集い』にも出店いただくmezaの片岡さんによるもの。

古本市開始。お客さんの入りには波があるものの、波が来ている時はまずまずの勢いを感じる。マイクを使っての自己紹介タイムもあったので『休みの集い』の宣伝もする。阿南からはわざわざHKさん(yomsで扱っている映画zine、ORGASMにも寄稿されているナイスガイで映画マニア)が来てくれた。暇な時は『話す写真』の続きを読む。渋めの本も少し売れたけれど、いかにも古本好きというお客さんは少なめ。

今回トークや関連イベントのテーマがほぼ「メディア」や「場所」で(それぞれの内容自体は非常に興味深かった)、古本の話題が出なかったのにも表れていたと思うけど、主催側が「古本を売る」ことに関心があるのか、「古本市」という器に関心があるのかでイベントの性質はまるっきり変わってくるな、と思った。考えてみれば当たり前のことだけど。売る側も、品揃えがお客さんに向かっているのか、自分好みの理想のお店の実現に向かっているのかでは、日常的に取り組む対策(仕入れと売り方)が変わり、その積み重ねの結果、目に見えて棚に違いが現れる。正解は無いのかもしれないが、その辺をどうまとめ上げるかでイベントの特色ははっきりと出るし、そのまとめ方にお客さんは「このイベントに行けば何かあるはず」と何かを感じて足を運ぶはずだ。出店者の頭数を増やしさえすればジャンルや本の年代のバラエティ、ある程度の数のキキメの本が確保できるかと言えば、全くそんなことはない。

イベント終了。搬出を終えて、高松へと戻る。店に荷物をおろし、この日五色台へ自然観察会に行っていたまどを迎えに行く。2人で仏生山温泉へ。仏生山温泉は今はyomsと同じ火曜定休になっているので、かなり久しぶり。晩ごはんも温泉内の食堂で食べる。ぬるめのお湯は気持ちいい。

帰宅。スーパーでビールを買って、まどと話しながら飲む。自然観察会はyomsにも『自然観察新聞』というフリーペーパーを置きに来てくれるまみさん(五色台にあるビジターセンターの職員でもある)がやっているもので、とても楽しそう。自分も行ってみたい。


05日(火)

朝8時に起きる。昨日で3日連続の出店が終了したけれど、この日は午前中から出張買取。

ご飯を食べて出発する。近場でそれほど大量というわけでもなく、すぐにピックアップは完了。店に本を置いて、レンタカーを返却。まどに連絡するとDORSIAにいるというので、自分も合流して早めの昼ご飯。

店に行き、昨日の出店の帳簿付けや、たまっている発送準備を進める。こつこつやっていると、さぬき映画祭の十河さんが寄ってくれる。先月インタビューしたTさんと十河さんは50年ほどのとても長い付き合いで、完成したフリーペーパーも読んでくださったようだ。映画の話をいろいろ。加藤泰『沓掛時次郎 遊侠一匹』と山田耕作『関の弥太っぺ』をおすすめされる。今年はTさんと十河さんからの影響で、時代劇映画も楽しく見れるようになった。かわなかのぶひろとの交流についての話も大変興味深かった。十河さん帰り、その後たまたま時間のあったアルバイトMさんがやってきて、本の受け渡しと支払い。Mさんは浅草ロック座で1度ストリップを見たことがあるらしい。話を聞くと、道後とだいぶショーの内容は異なるようだ。

しかし出張先で一人で居酒屋と温泉とストリップに行き、時代劇映画も楽しめるようになってきたとか、どうも2024年は自分にとって「おっさん元年」のようだ。

途中で南へ行き、休憩。『つげ義春 旅と隠遁』読み始める。『つげ義春日記』の閉塞感は少し苦手だったけど、この対談集はさっぱりとしていていい。本人としてはサービスで明るく振る舞っていて、しんどいのかもしれないが。

発送をなんとかできるところまで終わらせて、帰宅。まどと晩ごはんを食べる。ビールも飲む。HKさんからいただいた、Ivan Passerという監督の『男の傷』という映画を見る。原題は"Cutter's Way"で、Cutterというのは登場する男の名前なのだけど、とんでもなくめちゃくちゃなキャラクター。しかし破天荒さよりも、映像のぬるっとした展開も相まって、終始どこかノワールな哀愁が漂っている。ラスト、馬で突撃してからの発砲シーンには泣けた。


06日(水)

朝7時半に起きる。シャワーを浴びて朝ごはん、お弁当の用意。

外出。松山の出店くらいからお尻に違和感があり、さわってみるとどうやらイボができているようで、yomsの近くにある肛門科へ行く。運転と外食が増えた影響か。肛門科を受診するのは初めて。年配の先生にいきなり指を突っ込まれうろたえるが(しかもいつの間にか写真まで撮られていた。本人確認用なので必要なものだけど)、診察はすぐに終了。たいしたことはないようで安心した。薬を1週間分もらう。尻を冷やさないようにして、アルコールは控えたほうが良いようだ。

ルヌガンガへ行き、中村さんと少し話す。『カフカ断片集』購入。

店に行き、出店で持って行った本を棚へと戻していく作業。それほど時間はかからず。棚に本が戻ると、改めて「この辺の本が売れたんだな」ということがわかる。

開店。この日もなんだか発送件数が多く、忙しい。売れるのは良いことだ。先日買取でお世話になった、現在お遍路中の森哲平さんが来店。買取の書類を書いてもらう。お遍路全体の行程としては香川はかなり後半のようだ。自分は香川に住んでいるのにお遍路のことを何も知らないなと思った。空海にしてもそうだ。もっと関係する本を読んでみよう。夜になり、よく来てくださるお客さんが増えてきて、なんだか落ち着いた気分になる。先日出した、黒瀬珂瀾歌集『黒耀宮』サイン入りについてお問い合わせいただいたお客さんが来店。ご購入いただく。ご自身でも短歌をされているそう。香川の方に買っていただけて良かった。こういう細い糸をつないでいくような出来事があると、店をやっていて良かったなと思える。

たまっていたブログを書いていると、いつの間にか22時半。書ききってはいないけれどなんだか体力の限界が来てしまい、帰宅。ヨーグルトを食べる。『旅と隠遁』少し読み進めて寝る。


07日(木)

朝8時半に起きる。ご飯を食べて、お弁当の用意。まどと外出。昨日梱包しておいたレターパックプラスとゆうパックの小包を発送して南へ。『休みの集い』に向けてやるべきことをまとめ、その後読書。東京での過ごし方なども話し合う。

まどは港のほうで漫画素材の写真を撮りに行くとのことで、自分は店へ。先日通販した電動ドライバー用のバッテリーを充電して使ってみる。すぐ満タンに充電できて驚いた。問題なし。

開店。Tさんインタビューのフリーペーパーを印刷しつつ、ブログの続き。やっと書き終えて発送準備や品出しを進める。夜来てくれたお客さん、お子さんが新潟県の大学に進学されたようで、新潟話で盛り上がる。自分は地元に対する愛憎入り混じる気持ちから、新潟は地味で寂しい街というイメージだけど、お客さんは良い街ですねぇとおっしゃっていた。

今日はこれからフリーペーパーのホチキス留め作業。

2024年10月30日水曜日

こつこつ(2024年10月28~30日)

27日(日)夜

閉店後、Tさんインタビューのフリーペーパーを印刷しつつ読書。意外と印刷に時間がかかるので、早めに終わらせてしまいたい。東京に行った時にも会った人に渡そう。ル・コルビュジエ『エスプリ・ヌーヴォー』読み終える。

本を出荷し、雨の中帰宅。ヨーグルトを食べ、室生犀星『随筆 女ひと』読み進める。


28日(月)

朝7時に起きる。気温がだいぶ下がって肌寒く、個人的にはこのくらいがちょうどいい。朝ごはんを食べて『女ひと』読み終え、モーリス・ブランショ『至高者』読み始める。お弁当を用意し、まどと外出。郵便局で本を発送してこの日も南へ。『休みの集いVol.2』での展示プランを考えつつ読書。スケッチブックに1枚ドローイング。

久しぶりにルヌガンガへ。実家から送られてきた柿をおすそわけする。文鳥のおもちちゃんも柿が好物だそう。棚を見ているといろいろ発見があり、やっぱりたまにでも新刊書店に行かないとなと思えた。

開店。均一本の補充、出店関係の連絡、発送準備など進める。アルバイトMさん来て、支払いと受け渡し。以前から買取でお世話になっていて、大量のキャンバスを譲っていただき自分が再び絵をがんばるきっかけを作ってくれたIさんご来店。シャルロット・ぺリアンや村山知義の話などをする。ご実家にはIさんの祖父(明治生まれ)の蔵書がたくさんあるそうで、戦前のものも多いようだ。年末にまた出張買取でお伺いすることになりそう。

閉店後、スーパーに寄って帰る。ビールを飲みながらオタール・イオセリアーニ『歌うつぐみがおりました』見る。『ザ・シネマ』の解説にはイオセリアーニ版ヌーヴェルヴァーグと書いてあるけど、確かに音楽の使い方などはゴダールっぽさを感じる。


29日(火)

朝8時に起きる。シャワー。朝ごはんを食べ、料理。実家から送られてきた四角豆(うりずん豆とも言うそうで、沖縄のほうでよく食べられているらしい)とオクラをゆでて、梅肉とかつお節であえる。ほか鶏肉と野菜の辛みそ炒めを作る。お弁当の準備。なんだかんだで11時を過ぎてしまった。

外出。店に行って荷物をおろし、久しぶりにルーツレコードに行く。ノアルイズマーロンタイツのCDと、詳しいことはよく知らないが試聴したら良かったクラシックのレコードを買った。後者はクラリネット2本とバスーンのみの編成で、モーツァルトを演奏している。

店に戻ってお弁当を食べ、再度外出。レターパックを買い足して喫茶店に入る。この日はファイリング作業。気分転換に『至高者』読み進めつつ、作業を進める。喫茶店を出て、おやつを買って作業部屋でまたファイリング。さらにまた別の喫茶店に入って続き。一人でずっと作業していたら、なんだか自分のダメな部分に意識がいってしまい気が滅入ってきた。天気が悪いせいもあったかも。

作業を切り上げて、スーパーに寄り帰宅。浦山桐郎『私が棄てた女』見る。原作は遠藤周作で、本人も医師役で出演している。過去にさいなまれ続けるどうしようもない主人公と、クールで美しい浅丘ルリ子の対比。唐突なラストに驚く。少しフェリーニも感じた。


30日(水)

朝9時前に起きる。寝すぎた。朝ごはんを食べて洗濯と掃除、お弁当の用意。まどの淹れてくれたコーヒーを一口飲んで外出。2階作業部屋の片づけをやる。『休みの集い』が終わったらしばらく片づけと在庫整理に集中しよう。

開店。発送準備、品出しなど進める。出張買取の依頼が入り、徳島での出店の翌日に向かうことになった。電動ドライバーのバッテリーがやせてすぐ切れてしまうので、新しいものをネットで購入。些末事福田さん、MOTIFのお2人、ムサビに通っているというzineを作っている女の子、ハップさん、栗金商店の2人など、いろんなお客さんが来た。お客さんと少しずつ話すのはとても落ち着く。

こつこつ地味にやることの楽しさを噛み締めたい。今日はこれから帰って、少しゆっくりする。

2024年10月27日日曜日

出店、買い出し(2024年10月26~27日)

25日(金)夜

店を一旦閉めて車を取りに行き、明日の出店用の荷物を積み込んで帰る。


26日(土)

朝6時半に起きる。朝ごはんを食べて出発。店に忘れ物を取りに行ってから屋島へと向かう。少し早めに山頂の駐車場へ着いた。朝の光に照らされた景色がきれい。会場へはたくさんの車を寄せることができないので、2台ずつ交代していく形での搬入出。自分はその中でも一番最初の順番だった(県外からの方々は後の方の順番になるよう配慮されている)。スタッフの方々の協力のもと、さっと荷物を降ろし、早速設営を開始する。前回の高知での出店ではちょっと本を持って行きすぎてしまったけど、今回はまずまずちょうどいい量だった。設営それほど時間がかからず完了。かなり時間に余裕があったので、雨が降った時のことを考えて商品を少し移動。

イベント開始。週末の屋島なんて何年ぶりだろう。普段はずっと店にいるので新鮮な気分。たくさんの人が来ていて、なんべんもぐるぐるブースを見てくれるお客さんが多かったのも印象的だった。古本たかつかさんで大橋裕之『音楽と漫画』、五車堂さんで福原麟太郎『本棚の前の椅子』(装丁花森安治)、斑猫軒さんでブランショ『死の宣告』を購入。こうして挙げてみると、全部岡山から来られたお店だ。四国の出店者は大きめのブースを出しているところでもあまり本の年代やジャンルに厚みが感じられず、個人的には少し物足りない。単に好みの問題だし、日ごろから商売でやっている人ばかりではないし、人それぞれと言われればそれまでだけど、本への入り口を通過してより深い読書体験を求めている潜在的なお客さんは、売る側の想像以上に多いはずだ。自分はそれに応えたい。

イベントは天気も好転して、つつがなく終了。売れた手ごたえもあり。荷物を店に置いて、家の近くの駐車場に車を停める。まどと合流して、よって屋で夕ご飯。この日はまどの誕生日なので、食べて飲んでお祝いする。2人だとたいてい居酒屋にいる時よりも、行き帰りの歩いている時のほうが話がはずむ。

スーパーに寄って帰宅。アイスを食べながら久しぶりに映画。F.W.ムルナウ『サンライズ』見る。文字が英語だなと思ったら、ハリウッドで撮影された作品らしい。ドイツ表現主義的なコラージュが展開する序盤から引き込まれる。主人公が草むらを歩き回るカット。終盤の豪華なセットの迫力。ムルナウの今まで見た作品と雰囲気がかなり異なり、もっといろんな作品を見なければと思った。

風呂に入って寝る。


27日(日)

朝7時に起きる。ご飯を食べて早速外出、車でホームセンターに行く。『休みの集いVol.2』にて行う自分の絵の展示に使う木材などの買い出し。カットサービスは9時からだったようで時間を持て余すが、その分材料を見ながらじっくり計画を練る。

店に木材を運び込み、レンタカーを返却。店内の片づけをやらないといけないけど、どうしても一息つきたくなり、南に入る。ル・コルビュジエ『エスプリ・ヌーヴォー』続き読む。

「私は、建築の力(建築の潜勢力)は住宅の様々な構成要素の集合における秩序を決定する精神の内に積分されるものであり、建築は発現されるものであって、着物を着るものではなく、布というよりはむしろ匂い、包み込む面というよりむしろ集合の状態であろうと考えているのである。」(p164)

店に戻り、片づけ。そのまま開店。本を棚に戻す作業は思ったよりも早く終わった。その後は発送準備、昨日の出店の帳簿付けなど。1日開けたため発送件数が多い。

今日は本を読み終えてからまた少し作業。

2024年10月25日金曜日

丸腰(2024年10月24~25日)

23日(水)夜

閉店後、本の出荷。量が多い。家の近くのスーパーに行ったら偶然まどがいた。ヤンフーの洋輔君ともすれ違う。帰ると、実家から柿が届いていた。少し柔らかくなっているものから選んで、2個食べる。ヨーグルトも食べる。まどはマンガの続きに入り、自分はファイリング作業。プリントしてあるものから選んでどんどんファイルに入れていったら予想していたよりも削る方向に向かっていき、クリアファイルのポケットが余る結果になった。


24日(木)

朝7時半に起きる。台湾を電車で旅行する夢を見た。

朝ごはんを食べていろいろ考え事。選挙運動に関するデザインやエコーチェンバーについて。選挙の時に何か働きかけないといけないサイレントマジョリティの一部分はマイルドヤンキーで、基本的にはリベラル嫌いだろう。自分の生活を演出することに熱を上げるライフスタイル保守派も、根っこは同じな気がする。どちらにもリベラル層の訴えは自分の生活を邪魔するノイズとして忌避されてしまう。そこに対してどうアプローチすればいいのか、どういうデザインが最適なのかと考えると、とても難しい。

長袖シャツの季節だなと思って服を見たら、リブがぼろぼろになっているものばかり。午前中から服の帰る場所へ行き、1枚購入。店へ。品出し少しやる。

店に行くまでに買取でお世話になったお客さんに2人も遭遇して、楽しい気分になった。

開店。午前中考え事をしてなんだか頭がぐるぐるしていたけど、高めの本が序盤で2冊ほど売れ、売り上げはなんとかなりそうだと気分が落ち着いた。高校生が映画zine”ORGASM”を買ってくれる。お客さんに「何が誰に売れるかわからないもんだ」と思わされた日はいい日。東京の知人が本を通販してくれたりもした。

徳島の森さんからお預かりした本の査定が完了し、1時間と少し残業して閉店。本の発送。ビールを買おうかと思って、やめて、帰宅。シャワー浴びて実家から送られてきた柿を食べ、室生犀星『随筆 女ひと』少し読んで寝る。


25日(金)

朝7時半に起きる。朝ごはんを食べて、お弁当の準備など。実家に電話。マイコプラズマ肺炎が流行っているから気をつけろとのこと。自転車でホームセンターへ行き、厚めの半透明ビニールシートを購入する。明日の出店は天候がどうやら微妙な感じなので、万が一のために予防策。

一旦家に戻ってから、まどと一緒に外出。瓦町FLAGで期日前投票を済ませ、南に入る。ル・コルビュジエ『エスプリ・ヌーヴォー』読み進めつつ、まどといろいろ話す。スーパーから段ボールをもらって店に戻る。前もって買っておいたクリアケースに『休みの集いVol.2』のチラシを入れ、交番裏の掲示板に貼る。

開店。発送準備を進め、途中から出店準備へ。高知での出店の際は本を持って行きすぎたので、今回は抑えめを心掛ける。お客さん思ったより来られる。最近週末よりも平日のほうが売り上げが良いかもしれない。

閉店後、プレオープン中の羊雲さんへ。本オープンまではあと3週間ほどだけど、もう既にお客さんが多く、表には大きな看板も出ていてかなり目立つ。看板を作ってお金が吹き飛んだというようなことを言っていたけど、丸腰でもがいている人は応援したくなる。とりあえず乗代雄介『パパイヤ・ママイヤ』を新刊で購入。

これから車に明日の出店用の荷物を積み込む。

2024年10月23日水曜日

こつこつやる(2024年10月21~23日)

20日(日)夜

残業して閉店、コンビニに寄るが特に何も買わず。いきなり寒くなったからか妙に食欲がある。間食したところで余計腹が減るのはわかってるんだけど。帰宅。ヨーグルトを食べて風呂。ダニエル・ヘラー=ローゼン『エコラリアス』読み終えて寝る。


21日(月)

朝7時半に起きる。ごはんを食べて、お弁当を用意して外出。いつも南へ行くところ、この日はナポレオンに入る。先日プリントしたものをファイリング。楽しい。ル・コルビュジエ『エスプリ・ヌーヴォー』読み始める。

「一 建築ーー「雨よけ」を建設すること。
二 雨よけーー壁の上に屋根を架けること。
三 屋根ーー自由な空間を残すべく、径間を飛び越えること。
四 雨よけを採光するーー窓を開けること。
五 窓ーー径間を飛び越える。」
(p13)

室生犀星『随筆 女ひと』読み始める。老年に入った著者自身の、こらえがたい若い女性への欲求/情動を書いている。

この日もスーパーで段ボール箱をもらって、店へ。アルバイトMさんが来てくれることになっているのに次にやってもらう本を全く準備できていないので、急いでやる。なんとか間に合った。

開店。発送準備、査定進める。良い本が入ってきているが、まだ出せないのがもどかしい。Mさん来て、本の受け渡しと支払い。夕ご飯のタイミングでやっと査定がひと段落。しかし明日また同じ買取先からたんまりと本を運び込む予定。

閉店後、翌日の買取のための準備。ビールと豆腐を買って帰る。まどが明日も普通に店の営業日だと思っていたようで、おかずを作ってくれていた。その中から麻婆ピーマンを豆腐にかけて、ビールのあてにする。うまい。『随筆 女ひと』少し読み進め、シャワーを浴びて寝る。


22日(火)

朝7時半に起きる。朝ごはんを食べて外出。レンタカーを借りて徳島まで出張買取。この日のお昼ごはんは徳島駅近くのカレー屋さん『カルダモン』に行こうと思っていたのが、どうやら第4火曜日は休みのようで、閉まっていた。近くに以前も通りがかって気になっていた純喫茶があり、入ってみる。生卵を混ぜて食べるタイプの喫茶店らしいカレーと、ブレンドコーヒー。デザートに果物が出た。

買取現場に行き、作業開始。たくさん用意してきた段ボール箱を組み立て、どんどん本を入れていく。しかしこれも意外とすぐになくなり、それ以降はまたひたすらビニールひもで結束。なんとか車の荷台に載った。夕方からは小雨。そして頭痛。車内に蚊。徳島市街の道路は帰宅ラッシュで混雑。なかなかハードだったけど、21時過ぎに最低限のやるべきことは終えられた。

今回の買取依頼は森哲平さんからのもの。森さんは香山哲さんと長い付き合いの方でもあり、香山さんと『資本論』の読書会?をしていたのを聞いて、その存在を知ったような記憶がある。現在は四国遍路中で、このタイミングで蔵書のかなりの部分を整理しようと思い立ったようだ。実は今までも何度か森さんからは依頼をいただいていて、そのたびに読書量と幅広さに圧倒されてきた。昨今話題になっているトピックから古典まで読まれている。今回もご依頼をいただけてとてもうれしかった。

クルマの中ではcitrusのベスト盤をずっと聴いていた。遠藤さんに絵をほめてもらえたことを思い出すだけで、しばらくいろんなことを続けることができそうな気がする。citrusの曲は聴けば聴くほどいろんな発見がある。

まどと一緒に、久しぶりにぽかぽか温泉へ行く。深夜ラジオのように流暢にしゃべる二人組がいて面白かった。家に帰って、ファイリング作業の続きを少しやって寝る。


23日(水)

朝7時に起きる。朝ごはんを食べてファイリング作業しつつ、洗濯やお弁当の準備など。家を出て、レンタカーを返却。南に入り、昨日聴いていたcitrusベスト盤のライナー(エンジニアの方とファンとの対談?)を読む。ファイリング作業。コルビュジエ少し読んで、気が散ったのですぐにやめる。

スーパーでサラダを買い、店へ。昨日運び込んだ本の整理。思ったよりもすぐに終わり、品出しなど進める。

開店。品出し、均一本補充、査定、発送準備。出店の件の連絡なども。休み明けなので発送件数が多い。最近よく来てくれるお客さんの辻さんがzineを献本してくださる。Paper Talkをやる来月24日は台湾にいるそうだけど、間に合えばぜひ印刷物を預けていってほしい。この日はじっくりと棚を見てくださる(おそらく初来店のはず、という方も何人か)方が多かった。夜には疲れが出てしまい若干スローペースに。少し休んでから査定を再開。

今日は早めに帰って、ファイリング作業の続き。今月ももうあと1週間しかない。

2024年10月20日日曜日

あっという間の週末(2024年10月17~20日)

16日(水)

1時間半ほど残業し、昨日預かった本の査定を進める。本を出荷して帰宅。まどはレイトショーで『ジョーカー2』を見に行った様子。シャワーを浴びて洗い物。ダニエル・ヘラー=ローゼン『エコラリアス』読み始める。言語哲学の本だけど文章は平易で、雑学的な興味からでもとっつきやすい。文学的な香りもある。

「自らが発することのできないと思い込んでいた、異質な音を発することで、言語は本来の意味で「exclamation」、つまり「外への呼びかけ」(ex-clamare, Aus-ruf)として理解されうる。言語の外へ、または言語の手前に、人間のものではない言葉の持つ音の中に、かつてそこにいたという記憶を思い出すことも完全に忘却することもできないまま。」(p19)


17日(木)

朝7時に起きる。昨日カフェインもとらずによく動いたからか、眠りが深かった。朝ごはんを食べながら、高知で買ったレコードコレクターズのサーフィン/ホットロッド特集を読む(1986年7月号)。巻頭には大瀧詠一と山下達郎の対談が掲載されていて、ビーチボーイズの特殊性や日本におけるロックとポール・アンカとの関連など、とても面白い。いろいろ聞いてみたくなってしまう。

まども起きてきて、南でモーニング。『休みの集い』のチラシを入口階段の良い位置に貼ってくださっていた。『休みの集い』での絵の展示プランを考える。頭の中に2つアイディアがあって、1つは以前も何度かやったことのあるもの、もう1つは未経験のもの。後者のほうが見栄えが良くなるだろうけど、今回は設営に使える時間がかなり限られている。悩ましい。

1人で図書館へ行き、本やDVDを返却。銀行に売上金を預け、レターパックを買い足す。店へ。レターパックにハンコ捺し、在庫整理、セットもののネット出品1件。

開店。品出し、発送準備、均一本補充など進める。この日は均一本が良く売れた。お客さんからアリナミン錠の差し入れいただく。外国からのお客さんが暮しの手帖などをけっこう買っていってくれた。査定も進めないといけないが、なかなかそこまでたどり着かない。

閉店後、本を出荷してスーパーに寄り、早めの帰宅。ビールを飲みながらタル・ベーラ『ファミリー・ネスト』見る。1977年、ベーラ22歳の時のデビュー作。当時のブダペストの住宅難から起こる家族の中の軋轢を、セミドキュメンタリータッチで110分間映し続ける。若くして撮ったとはにわかに信じられないようなグロテスクさ。クローズアップの多用からか、初期のカサヴェテス作品も思い出した。


18日(金)

朝7時に起きる。シャワーを浴びて朝ごはん。レココレ読み終える。シティ・スリッカーズやMighty Sparrowのことも載っていて、かなり自分好みの号だった。『エコラリアス』続き読む。まどとBL漫画について話す。

お弁当を用意して外出。作業部屋へ行き、ネット出品作業少し進める。

開店。久しぶりに豊島からよしのさんと聖さん来られる。お2人にはぜひ見てほしかったので、フライングだけれど『休みの集い』で配布予定のフリーペーパーを印刷してお渡しした。その後、品出しと発送準備をやりつつひたすら査定。

窪川の喫茶店『淳』で過ごした時間のこと。「傾向と対策」から離れた場所で磨かれる何かについて考える。

1時間半ほど残業して閉店。帰宅、シャワー。少し読書して寝る。


19日(土)

朝7時過ぎに起きる。朝ごはん。外は曇りで、気温はそれほど高くはないけど湿気がある。まども起きてきて、南でモーニング。『エコラリアス』続き。

「ある言語が死んだということを立証する試みは、良かれ悪しかれ言葉とはほとんど関わりなく、むしろ、言葉の守護者たらんとするものの欲求によって維持されているからだ。」(p77)

「言語は、それを話す者がいようといまいと、時を通じて残る、同じ言語として残ることはないにしても。言語は、別の言語としてのみ生き続ける。」(p144)

スーパーで消耗品を買い、作業部屋へ。久しぶりに40分ほどキャンバスを描く。途中まで進めていた絵にマーカーで線を引いてみる。楽しい。最近なかなか忙しくて絵に取り掛かれないけど、少しずつ進めていきたい。労働の合間のわずかな時間で制作しているひうち棚さんみたいな人が評価されているのを見ると、とても勇気づけられる。在庫整理作業。

開店。この日は雨模様。査定を進める。だんだん終わりが見えてきたか。小雨が降ったり止んだりの一日で、お客さんは昼間よりも夜のほうが多かった。商店街のほうから太鼓の音が聞こえるなと思ったら、この週末はお祭りだったらしい。そんな一日の割には売れた気がする。店頭買取1件。

閉店後、本の出荷。お酒とつまみを買ってきて、店で飲みつつ、以前作成したイラレデータをプリントしつつエリア・カザン『暗黒の恐怖』見る。殺された被害者がペストに感染していたことがわかり、すると逃走中の犯人も感染している可能性が高い…これは恐ろしいことになる…、というノワール+パニック映画。甲板での横移動長回しのシーンなど良かった。ラスト近く、ジャック・パランスのキレのある動きが素晴らしい。プリントが用紙切れにより中断したので、なんとなく家に帰りたくなり足早に帰宅。酒を飲んだ後妙に早足になるのが鈍ってきたのは歳のせいかもしれない。

映画を見終えてから、なんとなく今年見た映画や読んだ本のベストをいち早く考えてみる。映画はすぐに思い浮かぶが、本が微妙。今年はあまり読書に熱心になれていないかもしれない。


20日(日)

朝8時に起きる。こんな時間に起きたのは久しぶりだ。朝ごはんを食べて、洗濯や掃除をやりつつ、『エコラリアス』続き読む。

お弁当を用意して外出。スーパーでコピー用紙を買って店に行き、昨日中断したプリントの続きをやりつつ在庫整理。

開店。いつものように査定、発送準備、均一本補充など進める。店頭買取1件、こちらは後日お支払となる。玉川桜さんのカレンダー追加注文分が到着する。この日は店頭でよく売れて気持ちの良い一日だった。時宅のモモさんが『人生は複数』を買いに来てくれたのもうれしい出来事。

閉店後、本を発送してスーパーに段ボールをもらいに行く。今週はなんだか時間があっという間に過ぎて行った。

これから帰って本を読む。

2024年10月16日水曜日

よくやってる(2024年10月14~16日)

13日(日)夜

閉店後、ネットで売れた本を発送。車で店に行き本や絵を積み込む。久しぶりの出店のせいか、明らかに本の量が多い気がする。再び家へ。風呂に入って、鈴木しづ子、川村蘭太『夏みかん酢つぱしいまさら純潔など』少し読んで寝る。


14日(月・祝)

朝5時に起きる。軽く朝ごはんを食べて出発。高松西ICから四万十町中央ICまでは176kmほどで、川之江JCTから南へ行くのは今回が初めて。四国中央市の山奥は『霧の里』と呼ばれているようで、早朝という時間帯もあって実際霧がすごく、スピードをゆるめた。高知市を過ぎると1車線に。1車線の高速道路は舞鶴若狭道で経験済みだけど、なかなか緊張する。一部は無料区間になっていた。

8時頃に四万十町中央ICを出て、窪川駅方面へ。古本市の行われる『太陽の眼』とは逆方向だけど、窪川駅の近くには以前から行ってみたかった『淳』という古い純喫茶がある。駐車場を確認しようと電話をかけると、ネットの情報には8時開店と出ていたのが9時からだったことがわかる。少し早めに着いてしまったので、近くにある岩本寺を見物。ここは四国遍路の札所にもなっている。外国人のお遍路さんも多い。木彫りの阿吽の像(仁王像の顔の部分だけみたいな感じ)がごろっと無造作に置かれていたのが気になった。そして『淳』へ。建物の外側は分厚く蔦に埋もれている。中の壁には先代のご主人の書いたポップや標語が貼られ、たくさんの民芸品やアンティークが配置。モーニングはやってないがトーストはつけられるとのことで、ブレンドのホットをトーストつきで注文。堆積した時間の層に包まれているような感覚がとても心地よい。『夏みかん~』続き読む、店の雰囲気にとても合うな。四国はお遍路でけっこう辺鄙なところにも人の行き来があるから、古いお店があちこちにあるのかなと思ったりした。

『太陽の眼』は窪川駅のあたりから車で6kmほどの道路沿いにある。目立つ位置ではあるけど、車でないと行きづらい場所だ(この辺に住んでいる人はたいてい車生活だろうから、その点はたいした問題ではないだろう)。到着すると自分が一番乗りだった模様で、車から荷物をおろして設営。他の出店者さんも続々と来られる。高知市のMP Studioさんは、5年ほど前に熊本さん企画でyomsにてライブをやってくれたGhosts&Flowersの方だった。最近は古本も売っているらしい。なんとか開始の12時までに、古本ブースの設営と店内での絵の展示の設営が完了。

古本市開始。お客さんが来始める。しかし、ほどなく突風でテントが煽られ、雨が降り始めた。天気のことは難しい。なかなか過酷な状況だったけど、そんな中来られるお客さんはやはり熱いものを持っていて、けっこう買ってくださる。土佐市にお住まいの阿部航太さんもご家族で来られ、いろいろお話した。絵の反応もいろんな方からいただく。他のブースでも個人的に買い物。古本たかつかさんではレコードコレクターズが安価で売られていて、サーフィン/ホットロッド、戦前ミシシッピブルース、ガールズグループの号を購入。終わり際にセットコミックの高いものが売れたりもして、ありがたかった。

イベント終了し、太陽の眼の2人と、MP Studioさんと4人で近くの洋食店『コスモス』にてご飯。『オムライス』と『オムレツライス』があり、もちろん後者を注文。オムライスに鶏肉ときのこ入りのハヤシライスソースがかかった料理が出てきた。高知のいろんな人や場所の話を聞く。やはり住んでいないと入ってこない情報はたくさんあるなと改めて思った。

帰りは断続的な強い雨。ワイパーを最速にしても前が見えづらいほどで、高知市までは1車線だし、横風にも煽られて、緊張した。トンネルが多いのは雨がしのげてありがたい。途中2回ほど休憩をとり、3時間弱で高松に到着。雨は降っていない。店に行って荷物をおろし、帰宅。風呂に入って寝た。


15日(火)

朝7時頃に起きる。とても良い天気。この日はまども早起きで、2人で南でモーニング。『休みの集い』のチラシを階段に貼っていただく。

徳島市へ出張買取に向かう。途中鳴門へ寄り道し、Paper Talkにも何度も参加してくれている樺山さんから教えてもらったとある場所へ。いろんなものが落ちていた。

藍住の王王軒に行く。徳島ラーメンの人気店で、公認のカップ麺もコンビニで展開しているそうだ。とてもおいしかった。値段もそれほど高くないし、また来たい。その後『太陽と緑の会』でいろいろ見て、結局何も買わず。

買取先のお宅へ行く。今回のご依頼は10月末までに中にある本を空っぽにしてくれというもの。入ってみるとすごい量で、今日だけでは無理だと悟った。もう1回来なければ。内容は新しいものも古典もあり、ジャンルも幅広く、とてもありがたい。ひたすら結束して車に積み込んでいく。動いているとかなり汗をかいた。

早めに出て、高松へと戻る。案の定帰宅ラッシュで渋滞に。店で本をおろして、車を返す。帰宅して晩ごはん。なぜかそれほどお腹が減っていない。少し休憩して『夏みかん~』読み終える。

再び店へ行き、たまっていた発送準備を進める。その後、買い取った本の整理。思っていたよりも進んで良かった。帰ってシャワー。徳島でホコリにまみれて作業していたのでとても気持ちがいい。この日も早めに寝た。


16日(水)

朝8時に起きる。最近にしてはかなり遅めの起床。たっぷりと眠れた。朝ごはんを食べ、お弁当を用意して、早速店へ。家を出た瞬間に雨が降り始め、図書館への本とDVDの返却を明日に延ばす。2時間半ほど、ひたすら片づけ。だいぶきれいになったけれど、別に本が減ったというわけではない。移動しただけ。すごいことだ。我ながらよくやってるもんだなと思う。

開店。発送準備、出店に関しての連絡、品出しなど。高知での出店で一緒だったよろずやさんが来てくれて、少しお話した。その後、讃州堂さんの娘さんも来られる。今は選挙活動中だろうか?忙しい時期だ。

地道に真面目にやっていこうと思えた一日。

2024年10月13日日曜日

荷造り(2024年10月12~13日)

11日(金)夜

閉店後にtooniceへ行き、井川さんに『休みの集い』のチラシを渡す。ビールを買い、飲みながら買取で入った『前衛漫画傑作集』を読み終える。井上洋介、佐々木マキ、赤瀬川原平、林静一、つげ忠男、横尾忠則など。巻末の解説で、横尾忠則について佐藤忠男が『やくざ映画のポスターのような古風な情感のものを』と書いている。この本の出版は1971年。今までは学生運動華やかなりし時代にはやくざ映画が若い世代に人気だった…と思っていたけれど、この時点でアナクロなものとみなしていた人もいたのかと、意外に思った。佐藤忠男は1930年生まれで、団塊の世代とは20年ほど年が離れている。

mushroom recordのシャッター下にチラシを置き配し、帰宅。シャワー浴びて、赤木明登、内田鋼一、長谷川竹次郎『形の素』読み始める。24時前に寝る。


12日(土)

朝6時に起きる。『形の素』読み終える。

内田「民藝も、「用の美」とか言っているけれど、柳宗悦が選んでいるものの中に、用途のためにつくられたものがあるかというと、ぼくはほとんどないと思っている。そこが勘違いされているんだけど、用途よりも、実は祈りとか、信仰とか、呪術性とか、そっちのほうが本質的なんじゃないかな。そのために機能は多少なりとも犠牲にされるのが普通だった。」(p163)

朝ごはんを食べ、ホセ・ドノソ『ラテンアメリカ文学のブーム』読み始める。洗濯、お弁当の準備。スケッチブックにマーカーで少し絵を描く。久しぶりに本を集中して読めて楽しい。

まど起きてきて、外出。『休みの集い』チラシを持って、久しぶりにぱらいそへ行く。開店20分前くらいに着くが、既に13人待ちになっていた。すごい人気だ。1ターン待って入店。まどはジャークチキンとカフェオレ、自分はりんごのタタン風ケーキとコーヒー。飲み物は二人ともホットを頼んだ。ケーキは密度が高くて、お腹いっぱいになる。ぱらいそは食べ物もおいしいし、CD棚もすごい。LAFMSやTony ConradのBOX、TELLUSのカセットもある。ぱらいその大津さんには『休みの集い』でDJをやっていただく予定。楽しみだ。

開店。昨日プリンターが途中で動かなくなって何事だろうと思っていたら、どうやらただのインク切れだったようだ。ネットで注文。店で使っているプリンターはBrotherで、近くの店でインクカートリッジが売られていない。品出し、均一本の補充を進める。お客さんは少なくないはずなのに、なんとなく気持ちが焦ってしまうのはなぜだろう。久々にKさん来られる。高松市美術館で今日から始まった浮世絵展を見て、関連のトークイベントを聞いてきたとのこと。映画の話をいろいろする。「『悪名』を見たならぜひ『続悪名』も見てほしい」了解です。14日の出店について、『太陽の眼』の綾花さんとやり取り。今回は小規模ながら絵の展示もやらせてもらう。展示と古本販売を同時にやるのは初めてなので、若干緊張している。準備しておくべきものも多い。

閉店後、出店に向けての什器や絵の準備。絵は9点持って行くことにした。買うべきものや用意すべきものをメモ帳にリストアップして帰宅。シャワーを浴び、『ラテンアメリカ~』読み終えて寝る。


13日(日)

朝6時に起きる。ご飯を食べながらニコラス・レイ『危険な場所で』見る。前半の街と後半の田舎のシーンとでは映像のテンポが違う。後で調べてみると、撮影途中に病気で倒れてしまったニコラス・レイの代わりに主演でもあるアイダ・ルピノが監督を務めたらしい。しかしそこを含めてみても、かなり好きな映画だった。警官という職業にヒューマニズムをすり減らしていた主人公が同僚から「自分が心を開かなきゃ人生は開けない」と言われるシーンは泣けた。ジョージ秋山『アシュラ』も思い出した。なんだか最近時代劇とかノワールとか、メロドラマが好きになってきた自分がいる。これもTさんからの影響か。

お弁当を用意して外出(後で忘れたことに気が付く。まどが持ってきてくれた)。店に行き、出店の準備。まずは絵の展示のほうの作品リストを作る。PDFが完成したのとほぼ同時にプリンターインクが届いて、印刷。100均に行って消耗品を買い足し、店に戻ってチラシの袋詰めなど。その後、プリンターインク切れで昨日できなかった発送準備を進める。

開店。まず、「これはぜひ太陽の眼で売りたい」という本をささっと値付けしていく。その後出店に向けての選書。やり始めるとなんだかんだで時間がかかる。合間でさらに発送準備。18時半になり、1時間ほど店を閉めて車を借りに行く。店に戻ったらちょうどSyndicateでのグループ展を終えた大三君や千葉さんがやってきた。

明日は四万十町へ。早朝出発。そしてあさっては徳島市へ出張買取。

2024年10月11日金曜日

公園で読書(2024年10月10~11日)

09日(水)夜

閉店後、ルクスに行く。平尾君に絵の撮影をやってもらった後にはだいたいルクスに平尾君への飲み物代をプールしている(逆ツケ)のだけど、行ってみたら本人がいた。栗金商店の2人もいて、楽しく話す。いつもはビールやラムをパイナップルジュースで割ってもらって飲んでいるのを、この日はチャイにした。自分の知らない香川の情報をたくさん聞く。


10日(木)

朝7時に起きる。岡崎武志『古本大全』続き少し読んで、黒澤明『椿三十郎』見る。冒頭の会議のシーンのカット割りにぐいぐいと引き込まれる。ラストの居合いと血しぶきは現在となっては既に何べんも語られたものになっているけど、予備知識なしで見た人の驚きは相当だったろう。うちのお客さんのTさんは10歳の時に封切りで見たそうだ。『古本大全』読み終え、お弁当の用意をして小島信夫『静温な日々』読み始める。洗濯。

外出。作業部屋へ行き、ネット出品1件やる。その後絵の続き。なんとなく、次にやるべきことが見えてきている。少しじっくりやればすぐに完成しそうだけど、なかなかそう簡単にはいかない。

開店。アルバイトMさん来てくれて、本の受け渡しと支払い。店頭買取3件。納品書と請求書のPDFを作成して送付。Tさんからフェイバリットの映画と本を20ずつ挙げてもらったのがメールで届いたので、イラレのデータを組む。これで最終形。夜あたり疲れてしまったが、持ち直す。徳島市への出張買取の流れが固まる。ネット出品もやった。

閉店後、tooniceへチラシを持って行くが、この日はたまたまライブが入っていなかったのか、閉まっていた。ファミマでビールとつまみを買って、作業部屋で読書しつつ飲む。その後絵の続き。WAX GATEで買った富樫雅彦のレコード素晴らしい。かなり音数の少ない箇所があったり、バックに別の録音を流しながら演奏しているように聞こえる曲があったりと、いろんなことをやっている。外でいろんな環境音と混ぜながら聞いてみたい。

帰宅、風呂に入ってすぐに寝る。


11日(金)

朝7時に起きる。めっきり涼しくなり気分がいい。山に行きたい。朝ごはんを食べて『静温な日々』続き読む。

お弁当を用意して、早々に外出。まず店に寄って『休みの集い』のチラシを封筒に入れ、配布にまわる。公園で読書して休憩。かすかな草と土の匂い、そよ風、木洩れ日、車の音。『静温な日々』読み終える。前半少し単調に感じたけど、後半はどんどん切れが増していって、作者自身の体調をそのまま反映しているようにも読めて、面白かった。

「彼女が仰向けになって彼女が食後によく見せる姿勢でチェアに寝て、テレヴィを見ながら眠り、通りかかると、「音を小さくして」というときと同じ姿勢だ。ほんとうのところでは自分は妻のことを無視しないまでも、忘れていたのかもしれない。たとえ道に立っていたとしても、同じように忘れていたことに気づくかもしれない。彼女のことを念頭に置いているつもりであり過ぎるせいかもしれないと思った。そのことを、このフタバハギとイタドリが見えた場所にきたとき、一時間前にのぼってきた遠くに離れた反対側の道でのことを思い出した。」(p144)

ナルホドでスケッチブックを購入し、作業部屋へ。ネット出品2件ほどやる。午前中からそこそこ作業できた。

大学院の研究室への出張買取が決まる。店ももう8年目になるけど、買取で大学へ入るのは初めてのことだ。どんな本があるだろう。

開店。発送準備など進める。まどかさん来てくれて、映画の話。ついこないだ映画パンフをたくさん追加したところで、何枚かお買い上げ。その後は昨日買い取った本の品出し、海外絵本の買取希望メールに見積もりを出して返信、など。昨日出した玉川桜さんのカレンダーがなんと一晩で完売してしまい、再納品のお願いをする。

今日はこれから何しよう。

2024年10月9日水曜日

頭のスイッチ(2024年10月08~09日)

07日(月)夜

閉店後、明日梱包/撮影するための絵を選ぶ。今月14日の高知での出店と、来月24日に開催する『休みの集い』での展示用の絵。展示する前にブツ撮りを済ませておくべきだなと今更ながら思った(絵を描いている皆さんは、この辺どうされているんだろう)。とりあえず30枚ほどを1階に運んだ。


08日(火)

朝6時半に起き、大橋裕之『シティライツ』上下巻読み終える。大橋さんの漫画は時折ぽかんとした「間」のコマが入るのが好き。一歩引いた視点から現世を見ているような時間。こういう無常観の中にひたっていると、なんだか大橋さんが映画を撮り始めるのにも納得がいく気がした。

まど起きてきて、南でモーニング。伊藤紺『肌に流れる透明な気持ち』読み終える。行が曲線を描いていたり、文字の級数が途中で変わったり、ページ下の端で切れて続きが上の端から伸びたりと、かなり自由にやっている。短詩でこういうことをやるのはかなり勇気がいる気がするけど、どうなんだろう。デザインは脇田あすかさん。二人でモニターを見ながら本文デザインを進めていったのだろうか。岡崎武志『古本大全』続き読む。1950~60年代の新書の話はやはり楽しい。

一旦別れて、自分は店へ。ブログを書いたり、受託商品の作業を進めたり。その後再び合流して、燦庫で昼ご飯。大盛りカレーを食べる。ケーキもついていてお腹いっぱい、これで850円は安いな。

店に戻り、受託商品の作業続きや、絵の梱包作業。ドアの鍵を開けているとなんだかんだお客さんも来て、少し売れる。梱包ひと段落して、休みの集いのチラシ配布。FUZZ、WAX GATE RECORD、minamoに行く。FUZZでシャツ、WAX GATEで富樫雅彦のレコードを買い、minamoであづささんの個展を見た。あづささんとは短い時間でいろいろな話をしたけど、「今回の個展の会場BGMはとても悩んだ。祐平さんはいつもBGMどうされてますか?」と言っていて、自分は逆にBGMをかけるのが前提になっていることに驚いた(もちろん、人それぞれだと思います)。店に戻り、Tさんインタビューのイラレデータ作成。時間がかかると思いきや、1時間と少しで完成。晩ごはんを春風堂のパンで済ます。

平尾君が車で来てくれて、梱包しておいた絵を積み込み出発。いろんな話をしつつ絵の撮影。今回は32枚。枚数も多く天気も雨模様だったので、車を出してもらえて本当に助かった。自分も疲れていたけど、平尾君もこの日は午前中から高知へ行き、その後徳島に行った後さらに会社で仕事をしていたらしく、ここ最近忙しい日々が続いているようだった。そんな中時間を作ってくれてありがたい。なんとか24時前に終える。平尾君は年末にとても楽しそうなイベントを計画しているそう。いいね。

再び絵を店の中へと運び込み、帰宅。


09日(水)

朝6時頃に起きる。二度寝しようかと思ったけど、なんとなく「いける」感じがあり起床。料理。野菜の焼き浸し、枝豆の梅おかか和え、卵焼き、鯖の塩焼きを作る。朝ごはんを食べつつ、ホン・サンス『イントロダクション』見る。登場人物たちの言動には疑問が多かったけど、ラスト近くのホテルから外を見つめる母親など、映像は良かった。散髪してシャワーを浴びる。コーヒーを飲みながら『古本大全』続き読む。

お弁当を用意して外出。店に行き、昨日運び込んだ絵を片づけたり、消耗品を買いに行ったりする。お客さんが中をうかがっていたので、見てもらった。「14日出店のため臨時休業、13日の18時半~19時半一時閉店」の旨、入口ドアに貼り紙で掲示する。

ここ最近、次にやるべき作業に頭のスイッチがすぐ切り替わる感じがあり、調子がいい。

開店。先日メッセージがきた徳島への出張買取の件、高知への出店の翌日15日に伺うことになる。出店に使った本をおろしたいし、一度高松に帰ることにしよう。この日は神奈川県からの郵送買取、追加注文していた円盤のレコブックシリーズ、北海道の玉川桜さんからの商品などたくさん届く。それだけ支払いも多かったけど、そういう一日。桜さんと知り合ったのももう13年くらい前のことになるけど、商品を扱わせてもらうのは今回が初めて。5年ほど前に一度yomsへ来てくれたこともあったし、うれしい。

以前作った文章の冊子『人生は複数』が、新しく県外のお店で取り扱われることになった。メールでのやり取りでありがたい言葉をたくさんかけていただく。しかしこの冊子も、作ったのはもう2年前になるのか。

少し残業して、今日届いた分の商品を棚に出す準備はほぼ整った。これからどうしようか。

2024年10月7日月曜日

原稿づくり(2024年10月06~07日)

05日(土)夜

閉店後、本の出荷。早めに家に帰る。ヨーグルトを食べて休憩した後、インタビュー文字起こしの続き。Tさんが紙にまとめてくれていた部分が終わり、次は録音を聴きながら肉付けしていく作業。そこそこ良いところまで進む。24時過ぎに寝る。久しぶりにこんな遅い時間に寝た。


06日(日)

朝7時に起きる。朝ごはんを食べつつ大橋裕之『シティライツ』上巻読み始める。改めて見ると、奥田亜紀子さんがけっこうトーンを貼っているようだ。

文字起こし続き。インタビューの録音は事前に紙でいただいていた回答と内容的にかぶる部分も多く、肉付けの作業にそれほど時間はかからなかった。しかしそれでもかなりの長さだ。A4サイズ1枚とかでは収まらないだろう。

お弁当を用意して外出。パッケージプラザに緩衝材のプチプチを買いに行こうと向かったら、なんと第1日曜は定休日とのことでお休み。銀行にお金を預けたり、100均で消耗品を買ったりする。涼しいのかと思ったら若干暑い。

作業部屋で絵の続き。レゲエやテクノがあまりはまらないので、レコードで古い録音のギリシャのフォークソングや、アルゼンチンタンゴなどを聴く。絵はそこそこ進んだ。

開店。Tさんへラフの原稿を送る。徳島のお客さんから出張買取の依頼が入る。ちょうどそっちのほうへ行く予定があったので、すぐに返信。なんだか疲れが出てきたのか、動きが鈍い。眠い。郵送買取のご依頼も1件、見積もりして返信。他にも絵の活動のほうでメールのやり取りを少し。夜はイラレ作業。もう少しでひと段落するか。なんだか今月は最初の1週間があっという間に過ぎた。『休みの集い』がある11月末まではこんな感じが続くだろう。おやつのカンデラの2人が来て、おいしそうな餃子屋さんを教えてもらう。

閉店後、本を出荷して、スーパーでビールととうふを買って帰宅。風呂、洗い物を済ませ、ビールを飲みながら熊井啓『帝銀事件 死刑囚』見る。なんとなくズシンとくるものが見たかった。伊福部昭の重厚な音楽、記者たちのざわざわとした動き、登場人物たちそれぞれの戦争への考え。信欣三のぬるっとした演技。もたれるような感じはなく、ぐいぐい引き込まれる。


07日(月)

朝7時に起きる。Tさんから原稿の修正依頼が届いたので反映させ、自分でも気になった部分を修正していく。小一時間ほどで完了。

朝ごはんを食べながら、フランク・ボーゼージ『問題のある男』見る。以前見た2作はこれといった物語の起伏もない、奇妙な後味の残る映画だったけれど、この作品はそれに比べればまとまりがある。といっても、派手ではない。崖の上に向かって発砲するシーンにはハッとさせられた。

コーヒーを飲みながら、SNSに投稿した自分の文章をピックアップしていく作業。なんか以前にも同じ作業をやった記憶があるけど、とにかくやっていく。

外出。パッケージプラザで緩衝材のプチプチと養生テープを購入。店に荷物を置いて、南に入る。『休みの集い』で行う自分の展示についてアイディアを練る。そこそこの出費になりそうだけど、気を抜くわけにはいかない。岡崎武志『古本大全』続き読む。なんとなく古本エッセイには都会的な雰囲気を感じる(1日で3軒以上個人経営の古本屋をめぐるという行為が、なかなか都会以外ではできないし)。東京の空気を懐かしく思い出す。

開店。ほどなくして雨が降り始め、今日はどうもいまいちかもしれない…となるが、意外にお客さんが来られる。観光の方がzineやCDなどたくさん買ってくれたりもした。品出し、イラレ作業など進める。来週14日は高知県四万十町『太陽の眼』で出店なので、改めてSNSで告知。『休みの集い』の入場者へ配布するおまけ缶バッジのデータを入稿。11月頭に参加する『うだつのあがる古本市』からのアンケートの依頼に回答。Tさんから原稿OKの返事が来て、決定稿が完成。思ったよりも早くできた。

明日は定休日で夜から絵の撮影。これから撮るべき絵を選んで、明日の昼間に梱包をやる。

2024年10月5日土曜日

こつこつ作業(2024年10月03~05日)

02日(水)夜

閉店後、本の発送。イラレ作業を1時間弱進める。帰ってシャワーを浴びて、23時過ぎに寝る。最近夜すぐに寝るからか、お酒を飲みたいと思うことがあまりなくなった。お金も節約したいし、良い傾向だ。


03日(木)

朝6時に起きる。ボリス・バルネット『帽子箱を持った少女』見る。1927年作品。バルネットはエイゼンシュテインやヴェルトフと同時代に活躍したソ連の監督。宝くじ付きの国債が発行されていたり『住宅委』が居住の実態を調べに来たりと、その時代特有の要素は出てくるけど、プロパガンダ色は少なく、ほのぼのとしたコメディになっている。この時代のソ連にもこういう温かい映画があったんだな。

30分ほど二度寝して、洗濯物を畳み、ズボンにアイロンがけ。まどのMacBookを借りて、一昨日のTさんへのインタビューを文字起こし。事前に用意した質問への答えをTさんがある程度文章にしてくれていたので、かなり助かる。ここにインタビューでの話などを付け足しつつ時系列を整理すれば、それなりの長さになりそうだ。

まど起きてきて、お弁当を用意して外出。こないだ読み終えた『ネガティブ・ケイパビリティ』に書いてあった、人間の物事を楽観的に考えようとする習性についてなど話す。南でモーニング。『髙岡重蔵活版習作集』読み始める。

「結婚式のマナーとか、数の数え方とか、よく知ってるでしょ。組版とデザインの技術だけでなく、こういうことがわからなきゃダメなの。当たり前すぎて本なんかには出てこない、向こうのなにげない習慣ってものを、徹底して覚えてなきゃ駄目なんだ。じゃなきゃ、本場に通用するタイポグラフィはできない。」(p142)

少し早めに開店。品出し、発送準備など進める。受託商品についての連絡なども。15時頃から断続的に雨。お客さんはさすがに少ないが、その分ネット出品作業などを進める。休憩中『活版習作集』読み終える。

閉店間際、久しぶりに宇野澤さんが来てくれる。宇野澤さんとはもう知り合って20年弱で、最初高円寺で出会い、自分が香川に引っ越してきた時もなぜか豊島に住んでいて、秋田へ行ったかと思ったら、今は東京に住んでいるらしい。ついこないだ中崎さんに会ったことなどを話す。萩田洋文さんが作ったzineに寄稿したそうで、そのコピー(いいのか)をもらう。オオヤミノルさんの話や、もうすぐ滋賀で始まるらしいガリ版の展示などの話もした(後で調べてみたら、近江八幡市に『ガリ版伝承館』という施設があるようだ)。

閉店、本を出荷して帰る。シャワーを浴びて、ヨーグルトを食べる。岡崎武志『古本大全』続き少し読んで寝た。


04日(金)

朝7時に起きる。起きる時間はこれくらいがちょうどいいかも。かわなかのぶひろ”Kick The World"見ながらごはん。自由の女神や凱旋門など、世界各国の名所がミニチュアで再現されている公園(都筑響一の本で見たことがあるような)で、コカ・コーラの空き缶を蹴りながら歩き回るというもの。最小限の機材とアイディアで作られている。

洗濯などやりつつ、Tさんインタビューの文字起こし続き。根気のいる作業だけど、これはなんだろうと固有名詞を調べているうちに勉強になることも多く、楽しい。3割ほどが終了。

こないだ買った毛玉取り機を使って、ズボンについた毛玉を刈る。そこそこうまくいった。お弁当を用意して外出。スーパーでサラダを買って、作業部屋へ。ネット出品作業1件。

開店。暑いのか寒いのか微妙な天気。おととい昨日と品出しに集中して棚の隙間に本がそれなりに詰まったので、この日は営業時間中にもイラレ作業を進める。思ったよりも進み、ひと段落ついた。よかった。昔描いた絵をまとめて見ていると、なんだかんだ成長しているなと感じるし、今ではやれていないことを発見する機会にもなるしで、良いことずくめだ。夕ご飯を食べてから、台湾出店に出していたzineに値札をつけて店頭に出していく作業をやる。閉店間際に少しネット出品作業。

閉店後、本を出荷し、スーパーでヨーグルトを買って帰る。風呂。眠気に襲われて寝る。眠気のやってくるタイミング?法則?がいまいちわからない。この日記には書けないような汚い内容の夢を見た。あとyomsマスコットの猫が地元のチラシイラストでパクられている夢も見た。冷えるのでこの日は毛布をかぶって寝た。


05日(土)

朝6時過ぎに起き、オタール・イオセリアーニ『落葉』見る。最初はなんとなく話に苦手意識を感じたけど、克服しなければならないと思いがんばって見た。よくソ連でこれを作れたなと思う(当初は公開禁止となったそうだ)。こないだ見たイジー・メンツェル『つながれたヒバリ』との流れから、社外主義体制下での映画製作環境に興味が出てきた。

インタビュー文字起こし作業続き。いいペースで進んでいる。思ったよりも早くTさんへラフを送れるかもしれない。けっこうな長さだけど、どんなふうにフリーペーパーにまとめようか。

お弁当を用意して外出。この日から長袖。夏が終わって冬に向かっていく空気が好きだ。作業部屋で絵の続き。肩の力を抜いて描いてみたら、どんどん書き進めていきたい感じに絵が転がっていく。いい感じ。ネット出品1件やる。かなり大きなセットもの。

開店。涼しくなって、チェットベイカーなど聞いているとそれだけで満ち足りた気分になる。みきちゃんが刷り上がったばかりの『休みの集いVol.2』フライヤーを持ってきてくれた。前回よりもだいぶ多めに刷ったし、足りる…はず。早速県外各所へ発送の準備。夕方、南新町商店街(アーケード内!)にて来月16日にオープンされる書店/ギャラリー『羊雲』さんが来られ、ショップカードをお預かりする。現在お店づくりに励んでいる真っ最中で、お忙しそう。本は新刊と古本を半々くらいの割合で扱う予定とのこと。

今日は早めに帰って、文字起こしを一区切りつけてしまおう。

2024年10月2日水曜日

インタビュー(2024年10月01~02日)

30日(月)夜

閉店後、帰宅。洗い物をしてシャワー。ブッツァーティ『ある愛』少し読み進めて寝る。


01日(火)

朝6時半に起きて、田中徳三『悪名』見る。若い頃の中村玉緒はなぜこんなに魅力的なのか。勝新との混浴シーンは見ているこっちが恥ずかしくなってくる。…と現を抜かしていたら、終盤の浪花千栄子の恐ろしさに背筋が伸びた。

まどが起きてきて、外出。郵便局で本の発送。この日からレターパックやスマートレターが大幅に値上げとなるので、不足料金分の切手を買う。南に入りモーニング。『ある愛』、岡崎武志『古本大全』続き読む。その後まどは病院での検診に行き、自分は店で切手貼り。

昼ご飯は瓦町駅近くのチャローさんでグリーンカレー。ショップカードも置いていただく。店主さんといろいろお話。タイも軍部が強い力を持っていて、町を歩くだけでもその雰囲気を感じるようだ。おやつのカンデラのあきちゃんと、美容室/カフェkruhのスタッフの方が偶然来られ、少しお話する。あきちゃんは最近アクセサリーなどハンドメイドでいろいろ作っている。相談されたので、業者の情報などを共有した。

くつわ堂に入る。お客さんのTさんにインタビュー。Tさんは1952年生まれで私の父親より歳上だけど、店を始めてから来てくれたお客さんで一番小説や映画の趣味が合う方で、吉田喜重やブレッソン、小島信夫やムージルなどの話をよくする。この日も60年代のテレビ時代劇や、天井桟敷で寺山修司に会った時のことなど、いろんな話を聞いた。Tさんは吉田喜重の『エロス+虐殺』を高校生の時に高松の映画館で見たそう。お客の入りは渋かったらしい。インタビューの内容は、フリーペーパーにまとめて『休みの集いVol.2』で行うPaper Talkに出す予定。早めに作業を進めておきたい。

Tさんと少し商店街を歩き、スーパーで買い物をして店へ。発送準備を進める。おかげさまでネット出品していたものがそこそこ売れている。

本を発送して帰宅。料理。豆腐とキャベツと長ネギの味噌汁、親子丼、かぼちゃの素焼き、小松菜のおひたしを作る。思ったより時間がかかった。まどと一緒の夕食も久しぶりだ。

加藤泰『阿片台地 地獄部隊突撃せよ』見る。タイトルがすごい。主演は安藤昇で、ヒロインはペギー藩という俳優。満州での日本軍の行いを風刺してはいるけど、「あれ?今なんかコマ飛ばなかった?」という妙な編集、セットとロケが交互に切り替わる橋のシーン、ペギー藩のカタコトなのに凝った言い回しを多用するセリフなど、いろんな種類の強引さが詰まった珍な映画だった。加藤泰ならではのローアングルも頻出するが、加藤自身は本作を失敗作と捉えていたようだ。人におすすめはできないけど、「変わったの見たなあ」という感慨はあった。

眠気が出てきたので、風呂に入って飛ばす。『ある愛』少し読み進めて寝た。


02日(水)

朝6時過ぎに起きる。朝ごはんを食べて読書。『ある愛』読み終える。途中までは「小悪魔的な少女の魅力に翻弄されるおじさんの話か…うーむ」と微妙な印象だったけど、ラストでその少女幻想が木端微塵に叩きのめされていて、良かった。いきなり読点も句読点も無しに書き連ねるなど、独特な文章のリズムはとても心地よい。

お弁当を用意して、早めの外出。店に行き、ネット出品して売れた商品の梱包。2個口でけっこう時間がかかる。郵便局へ行き発送。その後図書館へ。借りていたDVDや本を返却し、またデザイン関係の本など借りる。DVDも2本ほど借りた。

作業部屋へ行き、絵をやろうとするが、なかなかうまく切り替えできず。とりあえず新しい板パネルにマーカーで線を引いてみた。

開店。夕方ざっと雨が降ったりで不安定な天気だったものの、お客さんは思ったよりも来られた。店頭買取2件。セットコミックやDVDなど。創作折り紙の本など、珍しいものも入る。品出し、発送準備進める。発送忙しい。午前中に面倒な梱包のものを済ませておいて正解だった。

今日はこれからイラレ作業。

2024年9月30日月曜日

休みの集いVol.2(2024年09月28~30日)

27日(金)夜

閉店後、本を発送し、スーパーでビールと豆腐を買って早めに帰る。飲みながら、巧藝舎『世界の美しい民藝』続き読む。


28日(土)

朝7時に起きる。よく寝た。昨日見た、シャンタル・アケルマンの18歳の頃の作品がアップされていたcinemateque.frというサイトにはフランスのサイレント期の映画や実験映画もたくさんあり、掘り甲斐がありそう。その中から、Emile Malespineという作家の”Jeux d'ombres"という実験映画を見てみる。万華鏡のような装置をピントをわざと合わせずに撮ったり、コラージュしたり。その後、ご飯を食べつつイジー・メンツェル『つながれたヒバリ』見る。社会主義体制が進むチェコで、政治犯として鉄工所で働かされることになった人々の愛や抵抗の姿を描いている。荒涼とした鉄工所と、人間らしさを失うまいとする人々の対比が美しい。1969年に製作されたものの、内容ゆえに20年もの間公開禁止になっていたそうだ。

去年個展をやらせていただいた大阪のギャラリーPOLの田窪さんより、うれしい連絡あり。

お弁当を用意して外出、南に入る。イベントの告知文を考え、下書き。その後作業部屋で絵の続きをやる。いろんな考え事をしながら少しずつ絵を進めていくのは楽しい。

開店。品出し、アルバイト用の本の準備、均一本の補充などを進めていく。先日佐藤泰志をおすすめして買ってくれた、日本語を勉強中の外国人のお客さんが再びご来店。こないだ読み終えてとても良かったです、と言ってくれた。日が暮れてすぐごろに激しいにわか雨。

夜になって、11月24日に開催するマーケットイベント『休みの集い Vol.2』の告知をSNSに投稿。これはいろんな人に来てほしい。

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栗金商店&yoms presents「休みの集いVol.2」

開催日時:2024年11月24日(日)12〜19時
会場:燦庫(高松市亀井町8−8−2F)
入場料:500円+ワンドリンクオーダー(入退場自由/小学生以下入場無料/先着50名にオリジナル缶バッジつき)

〈出店〉
⚫︎food
・やをら(12~17時)
・Tipsy Cookie(16~19時)
⚫︎古着
・FOOL
・栗金商店
⚫︎古本
・yoms
⚫︎古道具
・がふ(from鳥取)
・meza(from愛媛)
⚫︎生花
・茎
⚫︎似顔絵
・くりもとみき

〈DJ〉
・DJO2
・カナ
・Apache
・Daichi Hirao
・生物(from地球)
・pheme
・Lilyard

・自作印刷物イベントPaper Talkを同時開催(今回は参加者でなくても持って帰ってOK)
・古本yoms・齋藤祐平による絵画作品の展示を同時開催

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県外からの出店ゲストは古道具がお2人、鳥取からがふさんと、愛媛からmezaさん。DJには高松でお店をやっている先輩、天国喫茶ぱらいその大津さんと六ろくのカナさんにもお願いした。

1時間ほど残業して閉店。本を発送して帰宅。ヨーグルトを食べて洗い物。風呂に入ってすぐに寝た。


29日(日)

朝7時起き生活を目指しているはずが、5時半に目が覚めてしまい、昨日イベント告知をしたせいもあって興奮して二度寝できず。『世界の美しい民藝』読み終える。お弁当を用意して洗濯機をまわす。

外出。店に行き、昨日の分の帳簿付けを済ませる。郵便局でお金を預ける。夜に絵を見てもらう用件があり、作業部屋から見繕う。11月のイベントや東京行の連絡。

作業部屋へ行き、久しぶりにじっくり(といっても、1時間程度)集中して絵を描く。いい感じだ。途中のまま放っていた絵にも手を付けてみると、いい具合になった。どちらももう少しで完成しそう。

開店。発送準備、品出しなど進める。この土日は均一本をたくさん買ってくださるお客さんが何人かいらっしゃり、補充にも力が入る。夕方ごろからやっと火曜の出張買取で仕入れた本の作業。古本は出張買取に行ってからも査定、支払い、汚れていたらクリーニング、ネット出品または値付けして棚出し…で、売れたら(ネット出品したものはさらに梱包)やっとお金になる。こうして書き出すと割と時間がかかるもんだなと思う。

夕方、よく杖をついてyomsに来てくれる男性が1冊買って話しかけてくれる。なんと、高松に引っ越して初めてライブに誘ってくれたコトン文庫のヒデさんだった。今まで何度も店に来てくれていたのに気が付かなかった。ヒデさんも顔と名前が一致していなかったようだ。入院されていろいろ大変だったそうだけど、今はリハビリでたくさん歩くようにしているとのこと。うれしくなって、写真を撮ってまいちゃんや大三君に送る。

閉店後、今度オープンするお店に絵を飾りたいという方がいらっしゃり、午前中に見繕った絵を見てもらう。2枚ほど買ってもらえることになりそう。かなり迷ってくれてうれしくなる。途中コンビニに行こうかと外へ出ると、安岐さんと、美術家の中崎透さんに偶然会う。中崎さんとは一度水戸のキワマリ荘で画家の淺井裕介やキュレーターの遠藤水城さんと共にお会いしたことがあり、それがおそらく12年ほど前。その時自分は調子が出ず、全然きちんとお話できなかったが、中崎さんは驚くほど自分のことを詳しく覚えてくれていた。今後ちょくちょく香川へと来られるようで、また会いましょうとなる。

店を閉めて帰宅。たくさん人としゃべったおかげか、いつもの眠気は少ない。風呂に入って寝る。


30日(月)

朝6時に起きる。カート・ニューマン『蠅男の恐怖』見る。話のアイディアはシンプルだけど構成が良かった。複眼に映る妻の顔がインパクト大。朝ごはんを食べて外出。南に入り読書。ブッツァーティ『ある愛』読み始め、岡崎武志『古本大全』続き読む。午前中の南は外国人観光客が多い。

昨日出したキャンバスを片づける。裏面にタイトルや日付の入っていないものにはマーカーで記入。ネット出品した本の整理。作業部屋で絵の続きをやり、完成。完成したことはわかるけど、何が「描けた」のかはまったくわからない絵ができた。均一棚に補充するための本を見繕う。

開店。均一本補充、ネット出品作業、発送準備、品出し。ここ数日頭痛や肩こりがある。天気もはっきりしない日が続いている。夜に久々にイラレ作業。少しずつ終わりが見えてきたか。夜に台湾人の女の子(京都の美大に通っていたらしい)が来てくれて、迷いつついろいろ買ってくれた。

閉店後、BASEの送料更新。明日からスマートレターやレターパックなどの料金が大幅値上げ。痛い。

今日は家に帰って本を読もうと思う。明日は大事なインタビュー。

2024年9月27日金曜日

早く起きすぎ(2024年09月26~27日)

25日(水)夜

22時過ぎまで残業する。家に帰り、ヨーグルトを食べて歯を磨いて寝る。


26日(木)

朝6時に起きる。軽くシャワーを浴び、ごはんを食べながらジャン=リュック・ゴダール『万事快調』見る。労働運動と、映画製作に関する自己言及的な問いを扱った作品。途中何度か挟まれるカメラに向かっての独白シーンは少し退屈に感じたけど、ラスト近くの長尺のカメラ横移動(トラッキング、で良いのでしょうか)がとても面白かった。色彩も豊かで楽しい。

料理。鯛のバター醤油焼き、きゅうりの梅おかか和え、大根とにんじんとれんこんの煮物を作る。鯛は3分の1くらい身が崩れてそぼろ状になってしまった。弁当には入れやすかったけど。

コーヒーをいれて読書。巧藝舎『世界の美しい民藝』、帚木蓬生『ネガティブ・ケイパビリティ』続き読む。後者の本の、プラセボ効果に関する章はとても面白い。プラセボにも副作用ってあるんだな。知らないことばかりだ。

外出、店へ。在庫整理をやり、作業部屋で少し絵の続き。こないだネットで買ったWorld Music Library中のひとつ”Percussin of India"を聴きながらやる。タブラなどの太鼓類もだけど、特に口琴の音がすごい。

開店。東京の田中菫さんから「成果発表会」のチラシが届いたので、店頭に設置。菫さんとは11月久々に会う予定。品出し、発送準備進める。開店前から少し作業を進めてはいたけど、それでも発送件数が多く、なかなか査定までたどり着かない。

閉店後、本の発送。帰宅。シャワー。眠気がやや収まり、少し本を読んでから寝る。


27日(金)

朝6時半に起きる。最近早起き生活が続いているけど、24時に寝て7時に起きるくらいにしたい。『ネガティブ・ケイパビリティ』読み終え、岡崎武志『古本大全』読み始める。朝ごはん。食べながらシャンタル・アケルマンが18歳の時に撮ったという映像作品を見る。フランスのとあるサイトにオフィシャルでアップロードされていた。9分ほどの尺の中に4本の映像がつながっており、どれも特にストーリー性はないラフスケッチ的な内容。洗濯。『世界の美しい民藝』続き読む。

お弁当を用意して外出。火曜に運び込んだ出張買取の本の査定を終わらせ、お客さんに電話する。了承取れて振り込み。再び外出。レターパックやスマートレターを買い足す。燦庫で井川さんと打ち合わせ。こちらはすぐに終わる。作業部屋に戻り、絵の続き。吉原すみれのCDを聴きながらやる。クセナキスや武満徹の曲を演奏している。

開店。この日はなんだか忙しかった。11月に予定しているイベント関係の連絡や、東京の遠藤さんから映画zine"ORGASM"の追加納品分が届いたのでその作業など。品出しはあまりできず。息抜きに出張買取で入った映画パンフレットを見てみると、アメリカンニューシネマものなども多く、うれしくなる。夜になって稲盛さんと宮脇さんが久しぶりに来てくれる。稲盛さんは仕事がフルリモートになり、祖谷に行きやすくなったようだ。

11月のイベントの告知用素材がまとまる。よし。

今日は疲れたので、さっさと家に帰ろうと思う。

2024年9月25日水曜日

出張買取(2024年09月22~25日)

21日(土)夜

閉店後、作業部屋で絵の続きをやる。しかし眠気を感じて早めの中断、帰宅。風呂に入って寝る。考えてみれば最近は朝6~7時くらいに起きることが多いし、23時くらいに眠くなってしまうのは自然なことだ。


22日(日)

朝6時に起き、野村芳太郎『花嫁のおのろけ』見る。いろんな衣装できめた岡田茉莉子が見れるし、伊藤雄之助演じる占い師もはまっている。テンポも悪くないはずなのに、なんだか終始上滑りしている感じのする映画。テンポは速いが見せ場に欠けるのか。1950年代末期のファッションやインテリアがカラーの映像で見れるのは楽しい。リビングのソファや照明につい目がいってしまった。

朝ごはんを食べて、コーヒーを飲みながら谷口ジロー・遠﨑史朗『K』読み終える。山岳レスキューの世界はすごいな。洗い物をして、お弁当の用意。

外出。店に行くと、警察官と中国かららしき観光客グループが話している。どうやらyomsの向かいにある居酒屋回さんに重要な物を忘れてしまったようだ。連絡を取れないかと聞かれるが、どうにもできずもどかしい。

台車や段ボールなどを準備し、近場まで出張買取。番町にある取り壊し前のお宅に伺い、2箱分ほどの本と古物を持ち帰る。戻ろうとするタイミングで雨が降りだし、ズボンを濡らしながら店に帰る。

開店。この日はほぼ1日中雨が降っている不安定な天候だったにも関わらず、なぜか買取の依頼が多かった。5件の店頭買取依頼があり、うち2件は後日の清算となる。夜に午前中お預かりした分の支払い。品出しや発送準備などいつもの作業をやりつつではあったけど、久しぶりにずっと査定をしていたな、という一日になった。

閉店後、本の出荷。外が涼しい。久しぶりにルクスに行きビールを飲む。まいちゃんと少し話して帰宅。


23日(月)

朝6時過ぎに起きる。ご飯を食べて、昨日届いた『ジョルジュ・ブラック回顧展』図録を読み始める。丸亀でも巡回展が行われた、1998年開催の展覧会。図版もけっこう大きく載っている。

お弁当の用意をして外出。店へ行き、ネット出品して売れた本の梱包作業。2個口なので時間がかかる。昨日買い取った本の整理も。

ひと段落ついた後、南に入る。スケッチブックを何枚か描き、帚木蓬生『ネガティブ・ケイパビリティ』読み始める。文章がとても読みやすく、今までに読んでネガティブ・ケイパビリティの語が出てきた本では軽く紹介されるのみだったキーツのことも、この本では丁寧に触れられている。ネガティブ・ケイパビリティを精神医学の世界に紹介したビオンは、サミュエル・ベケットを患者として診察していたそうだ。いろいろ検索してみると、雑誌『imago』の1992年10月号にはフランスの精神分析医ディディエ・アンジューによる『ビオンとベケット』の翻訳が掲載されているらしい。

大工町に新しくできたアンティークショップporteに行く。rocksteadyさんやironmongerさんなどと同じビルにあり、海外買い付けの日用品やフォークアートなどが展示販売されている。価格のシールにはどこの国のものかも併せて書かれており、見る前に「これはどこのものかな」と予想するのも楽しかった。デザインやフォークアート関連の洋書も充実。今回は青白ストライプの布を購入。店の飾りつけに使おう。

開店。連休最終日で、涼しくなったのもあり、お客さんは多い。品出し、査定など進めていく。イベント関係のやり取りや、東京行の連絡なども。この秋の予定が立て込んできたので、手帳にメモを取る。

閉店後、在庫整理作業を10時半くらいまでやる。帰宅、シャワー浴びて寝る。


24日(火)

朝6時頃に起きる。ご飯を食べて、『ジョルジュ・ブラック回顧展』図録読み終える。巻末の年譜も面白かった。『ネガティブ~』続き少し読む。

外出。店に寄ってからレンタカーを借りに行く。この日は車で20分ほど行ったところにあるお宅へ出張買取。昨日の朝に梱包した2箱を郵便局で発送し、現場へと向かう。ここかな?というところまで行き電話すると、お客さんが出て来てくれた。かなり細く急な坂道を登ったところにある古い平屋のお家。今回ライトバンが取れず、若干小さめの軽自動車だったのだけど、バンだったら道が通れなかったかもしれない。今回はお亡くなりになられた方の蔵書が3部屋+物置に本がバラバラに置いてあり、かなり量がある。しかし最初はもっとあったそうで、これでもだいぶ捨ててしまったとのこと。残っている本からは熱心な映画ファンであったことも伝わってくるが、DVDも全部捨ててしまったそうで、残念だ。気持ちを切り替え、箱詰めと結束を進めていく。風は涼しいが動いていると暑い。お客さんの話を聞いていると、「バカモノめ」などと言ってはいるけれど、亡くなられたパートナーへの愛情が伝わってきてなんとも言えない気持ちになる。4時間弱ほどかけて車への積み込みが終わる。なんとか1往復で運べる量だった。

現場を後にして、コンビニで手を洗ってアイスを食べ、回転寿司で遅い昼ご飯。店で本をおろし、給油してレンタカーを返す。南に入って休憩。この時間は若いお客さんが多いらしい。読書。店に戻り、出店する予定の古本市に関する連絡と、発送準備を少し。11月東京にいる間、楽しみな予定がまたひとつ決まる。

帰宅。まどが料理中。洗い物など手伝う。晩ごはんを食べて、スーパーに行ってヨーグルトなど買う。戻って映画。熱中症気味の体に氷枕を当てつつ、マリオ・バーヴァ『知りすぎた少女』見る。1963年作品。モノクロで毒々しい色彩はなく、お話もホラーというよりはスリラー映画という感じ。しかしにじみ出るヒッチコック愛、美しい陰影、派手なズームや音楽を使った演出、強引なオチなど、とても楽しかった。なんとなくイタリアのホラー映画が見たくなり借りたけど、ジャッロ映画の原点とされている作品のようだ。見てよかった。

ゆっくり風呂に入り、早めに寝る。


25日(水)

朝6時に起きて、巧藝舎『世界の美しい民藝』少し読む。朝ごはんを食べて、お弁当の準備。

店で在庫整理。店内にはまだ昨日買い取った古本が山積みの状態になっている。バックヤードにある本を整理して置き場所を作り、そこへ買った本を移動。掃除もやりつつ進めていったけれど、思ったよりもスムーズに作業できた。自分は多動なところがあり、ひとつの作業をしている時に他の作業へと気持ちがぶれがちだけれど、今回はうまいこと軌道修正ができた気がする。開店までまだ余裕があったので、発送準備も少し進めた。

週に一度在庫整理を思いっきりやる日を作ると、かなり良さそう。

開店。査定や品出し、発送準備、均一本の補充を進める。この日は定休日明けということもあり、発送件数が多い。お預かりしていた分の支払いが2件。ドラッグストアで安売りになっていた、ココアパウダーをまぶしたナッツがおいしい。夜になって気分を切り替え、レジ前のあたりを少し模様替えする。ドリンクメニューを描いた黒板を少し上に移動し、porteさんで買った布を張る。布にバッジをつけてカラフルに。これでお客さんの目線を黒板が邪魔することがなくなった(と思う)。栗金商店の2人が来てくれて、新居浜の美術館で行われている三沢厚彦展や、愛媛のけんか祭りの話など。

今日もまたうれしい連絡が入る。友人知人を大事にしよう。

これから本の発送をやって帰る。

2024年9月21日土曜日

充実した時間(2024年09月19~21日)

18日(水)夜

閉店後、少しイラレ作業。地道に進めていかないと後になって焦りそうだ。家に帰ると、またどうしようもない眠気。

来週また東京から友達が来てくれることになり、とても楽しみ。


19日(木)

朝4時半に目が覚めて、二度寝しようとしてもうまくいかず、映画を見る。カール・テオドール・ドライヤー『牧師の未亡人』。1920年作品、スウェーデンロケ。ドライヤーはいまだに『吸血鬼』と『裁かるるジャンヌ』しか見ていないけど、『牧師の未亡人』は大らかなユーモアの流れる作品(明らかなエイジズムの箇所もあるが…)で、こういう作風もあるのか、と新鮮に感じた。

6時に映画を見終えて、もう一度寝る。なんだか嫌な夢を見たような。7時半にまた起きて、朝ごはんを食べてコーヒー飲みつつ『22世紀の荒川修作+マドリン・ギンズ』続き読む。お弁当の準備をして、洗濯物をたたむ。

外出。スーパーに寄って店へ。飲み物を買い足しに酒屋へ行く。作業部屋へ戻り、在庫整理とネット出品作業。毎日コツコツやって、未処理本が少しずつ片付いていく(本当に?)のは気持ちがいい。

11月の東京滞在で、とても楽しみな予定が決まる。

開店。品出し、発送準備進める。昨日は久しぶりに県外から通販の依頼が入った。通販や選書の依頼は歓迎。まとめ買いしていただければ同梱で送料を安く抑えられる場合もあるだろうし、選書の依頼で誰かのために本を選ぶ作業は楽しい。予定しているイベントのフライヤー配布先や印刷すべき枚数などを考える。連絡を取り合い、誰がどこに何枚配布していくかを決めていく。いい感じだ。

この日はまどが在庫整理作業をしてくれた。自分も閉店後作業に加わる。帳簿付けなどやって帰宅。風呂。『22世紀』読み終え、寝る。


20日(金)

朝7時半に起き、朝ごはん。川端康成『水晶幻想/禽獣』続き読み、『柚木沙弥郎 92年分の色とかたち』読み始める。外出。南に入ってさらに読書。『色とかたち』読み終える。濱田庄司の四男・能生のガラス、ぼてっとした量感がとてもいい。ネット販売されているものの価格を調べてみると手が出ないほどの価格でもないし、いつか手元にほしいな。

作業部屋へ。出張買取依頼のお電話があり、日程を調整して早速次の火曜日にお伺いすることに。かなりの量があり、本以外の古物もあるとのことだけれどどうなるだろうか。自分の今後やりたいことについて、部屋で一人考えをめぐらす。充実した時間。

開店。今日のごはんはtomoさんのお弁当。ビビンバおいしい。品出し、発送準備進める。イベント関係の連絡も少し。店頭買取についてのお問合せが2件ほど入る。店頭買取1件。夜にちゃゆう君が来てくれて、音楽の話などをする。maru coffeeさんも来てくれて、しみじみと「古いものはいいですねえ」と話ができて良かった。徳島の昭和湯、良さそうだ。

閉店後、本の出荷。イラレ作業を30分ほどやり、作業部屋へ。途中で止めていたキャンバスの続きをやる。以前進めていた方向を壊してみた。どうなるかな。帰宅。シャワー浴びて歯を磨き、早めに寝る。


21日(土)

朝6時に起きて、トマーシュ・バインレプ/ペトル・カズダ『私、オルガ・へプナロヴァ―』見る。最初は自分のあまり触れられたくない琴線に触れてくる感じの苦手な作風かなと身構えたけど、だんだんと映像の乾いた世界観に引き込まれた。ぶった切るようなラストの2カットが鮮烈。見終えて、コーヒー飲みながら『水晶幻想』続き読む。お弁当の準備。

まども起きて、今日オープンの雑貨・民芸品店porteさんへ行こうとなり、外出。途中スーパーでトイレットペーパーやコピー用紙を買う。カフェに入ってまどの漫画のゲラチェック。『水晶幻想』読み終える。出て、歩いている途中にふとSNSを見ると、そういえばporteさんは今日初日は13時オープンと告知していたことを思い出す。yomsは12時からなので今日は無理だ、残念。しかし近くまで来たしと、百間町の民芸福田へ行く。まどは和紙で作られたちりとりを購入。自分は来年の芹沢銈介カレンダーを購入。このカレンダーは2025年で生産打ち止めとなってしまうらしく、買うなら今ですと勧めていただいた。

開店。品出しを進めていく。店頭買取もなく、ネット出品していたものの動きも少なかったので、ずーっと品出しをやっていた。たまに均一本の補充。夜になって少しイラレ作業。東京や松山行の旅程を決めていったり。

今日はこれから絵の続きをやる。

2024年9月18日水曜日

早寝早起き(2024年09月17~18日)

16日(月)夜

閉店後、特に作業せず帰宅。風呂に入って寝る。もうしばらく早寝早起き生活にしようか。


17日(火)

朝6時に起き、ごはんを食べながらアーサー・ペン『俺たちに明日はない』見る。頭から無軌道なアウトロー人生が特に大きなきっかけもなく始まり、最初は陽気なカントリー音楽とともに乾いた感じで続いていくのが、強盗、殺人と罪を重ねるにしたがって徐々に重さを増していく。終盤、登場人物の親族が(幻想の中で)登場するシーンにつかまれる。強盗や銃撃戦シーンのショットの構成がどれも素晴らしい。そして壮絶なラスト。

まどが起きてきて、梨をむいて食べる。掃除機をかけて、自分は外出。南に入って読書。『22世紀の荒川修作+マドリン・ギンズ』、川端康成『水晶幻想/禽獣』続き読む。

作業部屋に行き、絵の続き。Meditationsで買った、ローラースケートリンクでかかっていたというダンスホールレゲエのコンピのカセットを聴きながらやる。古い録音の復刻のせいか異様に音の歪んだ部分もあるけど、それがかえって良い感じになっている。

外出、この日のお昼は瓦町駅そばの洋食屋さん『おなじみ』で名物のオムライス。有名店だけど入るのは初めて。人気のある老舗は引っ越して早い段階で行っておかないとそのままズルズル過ごしてしまうな。オムライスはかなりボリュームがあっておいしかったし、安い。タイムランチは700円とのことだった。

栗金商店へ。堀金君と、京都へ行った時の話や古着、古物の話などする。自分の店にももう少し古物の展示販売スペースを作れないものだろうか。古本は今後もずっとやっていきたいし、大切なものだけれど、たまには店に新しい風を吹き込んでモチベーションを上げたい。木片にステンシルで色が塗られたかわいい人形を購入。

OHLOYさんでビールを買って飲みながら帰ろうかと思ったら、どうやらyomsと同じ火曜定休の模様。スーパーで買い物をして店に戻る。発送がたまっていたので4件ほどやり、ブログを書く。それなりに時間がかかる。お客さんが入って来られたので「良かったらご覧ください」とうながすと、本を数冊とジュースを買ってくれた。

帰宅して料理。オクラと長芋の梅肉和え、キャベツとねぎともやしの味噌汁、にんじんとかぼちゃの煮物を作る。カツオのたたきを切って晩ごはん。お腹いっぱい食べる。スーパーでビールを買ってきて、シャワーを浴びてから映画。オタール・イオセリアーニ『田園詩』見る。田舎の農村へやってきた四重奏楽団?の演奏家たちと農村の人々の交流を描いた、散文詩的な映画。農作業をする人々はコルホーズ(集団農場)へ向けてトラックにぎゅうぎゅう詰めに乗り出発する。楽団の演奏がとてもいい。少し読書して寝る。

なんとなく、早寝早起き生活で進めていくべきことがはっきりしてきた。


18日(水)

朝6時に起き、『22世紀の~』続き読む。お弁当用に鮭ときのこのホイル焼きを作る。

骨董的な価値のある紙ものや、友人アーティストの作ったオブジェ、その他古物なんかをもっとうまく見せられる方法はないものかと考える。まだうまくやれることはあるはず。

お弁当の用意をして出発。店へ行き、軽く発送準備やブログの更新、在庫整理など。その後再び外出、郵便局で本を発送し図書館へ。借りていた本とDVDを返してまた借りる。郷土資料コーナーで本を見ていると、成合町の方がまとめた『蓄音機・平円盤広告考』という本が目にとまる。これは明治末期から昭和30年代半ばほどにかけて、四国新聞などの香川県の地方紙に掲載されたレコードに関する広告を可能な限り集めたというもの。全て著者の手による切り貼りで作られたと思われるコピー誌で、熱量を感じる。記事のみ抜き出した『記事考』もあり。美空ひばりや笠置シヅ子の記事も多いが、砂古口さんはお持ちだろうか。その後、こないだ読んだ『はじめまして農民芸術』に記載のあった小豆島・池田の『小豆島郷土芸術社』について調べるが、特に見つからず。

店に戻り、少しネット出品作業をする。アルバイトMさんも作業を進めてくれているようだ。

開店。早速店頭買取が1件。来月から出店が続くので、ありがたい。品出し、発送準備進める。領収書ハンコおし。些末事福田さん来てくれて、追加納品分の支払い。お酒弱くなったという話などをする。アルバイトMさん来てくれて、支払いと本の受け渡し。

11月に東京へ行く時の予定を少しずつ決めている。楽しみだ。

今日はこれから少しイラレ作業。

2024年9月16日月曜日

交配(2024年09月14~16日)

13日(金)夜

閉店後、コンビニで無糖のカフェオレを買う。最近どうも夜眠くていけない。絵の続き。進めていたキャンバスをとりあえず止めて、板パネルを下塗り。帰宅。風呂に入って寝る。

いろんなものをディスプレイして遊ぶための白い壁の部屋がほしい。あわよくばそこで何かを売りたい。


14日(土)

朝6時半に起きる。朝ごはん食べながら五所平之助『煙突の見える場所』見る。音や影、鏡を使ったきめ細かい演出。内容は重いけれど、隣人たちの温かい人柄や人間くさい仕草が軽さを持たせていて染みる。戦後すぐはこういうトラブルが多かったのだろうかと思うと辛いな。工藤冬里さんの器でコーヒーを飲みながら、オオヤミノル『喫茶店のディスクール』続き読む。

「もらったら返すんだけど違う人に返す。もらった分より少なく返すんだけど、揉め事を避け、権力の逆転表現としてへりくだってもらうのではなくって、誰に返すのかとか、どういうパターンで返すかっていうので、協調性みたいなものが表現されるという。」(p98)

「作品がどのように美しいのかとか、自分にとってなぜいいのかをコミュニケーションする場が、喫茶店であり本屋であり、嗜好品を扱う店だよね。それを求めた結果が、消費だけでなく、美意識の交換や、コミュニティ形成ができる、本屋や喫茶店のような共有財産への渇望だったはず。」(p110)

洗濯とお弁当の用意をして外出、店へ。均一棚用の本を見繕う。

開店。均一本の補充、品出しなど進める。DJの生物さんが来てくれて、いろいろ話す。生物さんリリース予定があるとのこと。楽しみだ。

しわしわから届いていた合同誌『ちゃくりんぐ しっぽ』とラップユニット『消極的レジャー』の1st CDR”GIGANT WATER"を出す。前者はしわしわの他に、yomsでも以前から冊子を扱っている蚊にちゃん、藤想さん、まどさん(音楽ユニット『E.S.V.』『ジョンのサン』などでも活動されている方で、サイトウマドとは別人)、おなしさんの5名によるマンガやイラストが掲載されている。『消極的レジャー』はしわしわとおなしさんの2人によるユニット。もんやりした音像の、曇りの日をあえて慈しむような雰囲気が良い感じ。こちらのCDRにも冊子が付いている。

今日記を書いていて、自分の知り合いは変わった名前の人ばかりだなと改めて思った。閉店間際にヒウラ君やヤマハラさんが来てくれて、楽しそうに本を買ってくれた。

閉店後、ルクスへHAPPFATさんのDJするイベントに行く。ブラジルものからヒップホップ、日本の歌謡曲までめまぐるしく変化するプレイ。かっこよかった。

睡魔に襲われ、ふらふらと歩いて帰る。


15日(日)

朝7時半に起きる。シャワーを浴びて朝ごはん。『喫茶店のディスクール』読み終える。咀嚼にはまだ時間がかかりそうだけど、読めて良かった。

こないだ平安蚤の市に行って、500円くらいかな?と思った小さな玉が聞いてみると2000円だったりした後に、OASIS2で店主の方と古本と古着と古物についていろいろ話したのがとても良かった。モノ、相場、価格、演出などについて考えた。『喫茶店のディスクール』は終盤アート作品とそこに発生するお金の流れにも言及している。自分は相場のはっきりした古本を売りつつ、モヤモヤした相場の上で流通させることになる絵を描いていて、今はそれらの売り方、見せ方(と、そこから派生する出来事←本当はここが一番重要)を交配する手段はないかと考えている。

「作品がどのように美しいのかとか、自分にとってなぜいいのかをコミュニケーションする場が、喫茶店であり本屋であり、嗜好品を扱う店だよね。
それを求めた結果が、消費だけでなく、美意識の交換や、コミュニティ形成ができる、本屋や喫茶店のような共有財産への渇望だったはず。」(p110)

「買う人は「価値があるから」って言うのね。その場合の「価値」ってなんだろう。アーティストの事情に課金できる社会的理由。そんなもん絵に感動することと何も関係がないよね。」(p131)

お弁当の用意をして、まどと外出。まどはこの日イラストレーターのタケウマさんが主催する野外スケッチ会に参加。自分は店へ行き、絵の続き。板パネルの側面を塗る。ただのベタ塗りでも意外に時間はかかる。

開店。品出し、発送準備を進める。この日もなかなか発送が忙しかった。こずえちゃんが来てくれたり、2日連続でヒウラ君が来てくれたり。観光の方が多い時期は、やはり日が暮れてからのご来店が多くなる。

結局この日は1時間半ほど残業。本の発送をし、スーパーで2個600円の梨を買ってみる。帰宅。まどと梨を食べると、また猛烈な眠気。本を読もうと思っていたけど、仕方なく寝る。


16日(月)

朝6時に起き、シャワーを浴びて、増村保造『動脈列島』見る。よくしゃべる情熱的な梶芽衣子が新鮮。しかしレールにサラダ油を塗るだけで新幹線のブレーキが利かなくなってしまうなんて…おいおい。捜査網の指揮を執る田宮二郎の言うことも論理性に欠け、なんだか全体的にゆるい印象を持ってしまった。ほぼ2時間きっかりある映画全体のちょうど半分まできたタイミングで指名手配捜査の発表になって映画の雰囲気が変わり、残りちょうど30分あたりでクライマックスに突入するのには、背筋が寒くなるような、妙な時間構成へのこだわりを感じた。

朝ごはんを食べ、お弁当を用意してまどと外出。南に入って読書。『22世紀の荒川修作+マドリン・ギンズ』続き読む。荒川の手掛けた住宅の住民による座談会が面白い。現在の住宅建築で自明とされている利便性が、住民の中で既にかき回されていることがよくわかる。川端康成『水晶幻想/禽獣』読み始める。川端の幻想文学系作品は、短い一文だけを取り出してみても切れ味がすごい。

「河波の上の呼声でほうと眠りから覚めると、私の眼に船の帆が白い渡鳥の群のように浮びました。そうです。白帆を見た瞬間の私は、その胸に鳥を飛ばせている時の青空のように無心でした。」(P9、『青い海黒い海』)

まどは図書館へ。郵便局で本を発送し、作業部屋で絵の続きをやる。

開店。3連休最終日。品出しを重点的にやっていく。この日はあまり面倒な梱包はなく、発送準備はそれほど手間がかからなかった。この連休は「香川に住んでいて、前々から来たいと思っていたんですけど今回やっと来れました」という方も多くうれしい。来週も3連休で、さらに来月からは県内外で出店が続く。

明日は定休日。最近滞っていたイラレ作業を進める予定。

2024年9月13日金曜日

久々の京都(2024年09月11~13日)

10日(火)夜

この日は早めの19時で閉店。本を発送し、少しだけキャンバスを進める。家に帰ってシャワーを浴び、明日の京都行のための準備。冷凍庫にあったご飯を解凍して、朝ごはん用のおにぎりを握る。早めに就寝。映画でも見ようかなとか思っていたけど、時間が足りなかった。まあそんなもん。


11日(水)

朝4時半に起きる。高松駅5時半発のバスに乗り、大阪へ向けて出発。朝吹真理子『TIMELESS』を少しずつ読みつつ、寝たり起きたり、おにぎりを食べたり。大阪駅に着いて、新快速で京都へ。9時過ぎにしては混雑もしておらず、普通に座れた。『TIMELESS』読み終え、オオヤミノル『喫茶店のディスクール』読み始める。

京都着、地下鉄に乗り東山へ。平安神宮にて毎月行われている平安蚤の市へ向かう。暑い。高松よりは直射日光の厳しさがいくらかましな気はするけど、湿度が高く、あっという間に汗をかく。既にたくさんの人が集まっていてにぎやか。がふの長谷川さんを探し、少しお話。今回は芝生の上に白いテーブルを設置し、カラフルなプラスチックものをたくさん置いている。やはり独特だ。がふが出店しているあたりには他にもitouさんなど気になっていた古物店さんがブースを出していて、それぞれが老舗の古物店とはまた違った見せ方を展開していてかなり面白く、勉強になる。滋賀の『古物至る』さんのブースも良かった。というか、なんでも面白く見えた。値段を聞いて想像の数倍だったりしても、「そうなんだ!」と新鮮な気持ちになる。目利きのお客さんとお店の方との会話も興味深い。まわっている途中、京都のモアレさんらしき人がいるな…と思ってじっと見てしまう。やはりモアレさんだったようで、がふさんのブースに戻ったところで再会。以前お会いしてからもう7年くらい経っていた。ここ数ヶ月蚤の市には出していないようだ。いろいろお話する。

12時前に蚤の市を抜け、レンタサイクルを借りてお昼ごはんへ。『珉』という中華料理店に行き、エビ卵炒めの甘酢あんかけと鳥天のセットを食べる。優しい味でとてもおいしい。そして安かった。他のメニューも食べてみたい。

また少し自転車を走らせ、レコード店Meditationsへ。店内は良いお香の香りに満ちている。電子音楽、レゲエ、ジャズ、インド映画のサントラなどなどが少し変わった視点からセレクトされている。今回はDeath Is Not The Endから出ている、80年代前半のジャマイカのローラースケートリンクでかかっていたダンスホールレゲエのコンピレーション?のカセットと、まどへのお土産にお香を購入。

さらに自転車で北へと向かう。暑すぎるので途中コンビニに入ってあずきバーを食べる。6本パックで売られているものよりも単品のほうがあずきの密度が濃いことに気付く。Tシャツを替える。

予約していた古着屋”OASIS2”へ行く。お店は奥まった場所にあり、長屋のようになっていた。店主の方は神保町のとある古書店で働いていたり、岡山出身だったりで、話がはずむ。緊張してしまいがちな自分でも楽しくお話できた。店内には古着だけでなく古物も置かれていて、なんとなく相場が決まってしまいがちな(それだけに、商売としてはやりやすいとも言える)古本という商品の特性について考えたりもした。オリジナルのグラフィックがプリントされたTシャツを購入。

再び南下。100000tとpoco a pocoをまわり、CDやレコードを見る。100000tで前々から欲しかったAMEPHONEさんのアルバムを見つけ、購入。イノダコーヒー本店に行き休憩。スタッフの方に「本館と別館とありますが、どちらにされますか」と聞かれ、ソファ席のある別館へ行く。他のお客さんの話し声が全く響かない空間で、とても落ち着く。どういうつくりになっているんだろう。

VOUへ行き、ジュノ君と後藤武久さんの2人展を見る。お2人は高校時代からの長い関係のようで、今回はコラボレーション作品も展示。後藤さんの作品を乗せた什器も面白い構造で、スタッフの方に許可をいただき、展示風景と一緒に撮影させてもらう。ショップスペースのカウンターには、香川の友人こずえちゃんの版画が使われていた。

レンタサイクルを返し、コンビニのトイレで着替えて外に出ると、予想外のにわか雨。仕事帰りの人達はみんな傘をさしているのを見ると、あらかじめ予報されていた雨だったのだろうか。弱まるまで少し粘り、脱いだTシャツを頭にかぶって早足で歩く。

シャイスケさんと矢島さんと合流し、『水月亭』という焼き肉屋へ。豚肉が主役の、韓国式のお店。お2人がどんどん頼んですごい量が来たけれど、意外なほどにすいすい食べれてちょうどよくお腹に収まった。シャイスケさんとは最初に会ってから10年以上経つし、最近ちょくちょくyomsには来てくれていたものの、こうやってご飯を食べるのは初めて。共通の知人も多いので、いろんな話ができた。最後のほうで飲んだサンラハンという韓国焼酎がすっきりとした後味でおいしかった。

閉店時間となり、シャイスケさんの家に移動してさらに話す。矢島さんも楽しんでくれたようで良かった。自分もだいぶ前に買ったものの、火事に遭ってだめになってしまっていた『ASOKOマガジン』を譲ってもらう。これは昔東京の高円寺にあった『ASOKO』という場所(自分が花原史樹と会ったのは、思えばASOKOがきっかけだった。13年前くらいか)をやっていたダブ丸とフキンが作った雑誌で、全部リソグラフで刷られた、相当熱量のこもったもの。シャイスケさんのロングインタビューも収録されている。矢島さんが古書店で偶然購入したらしく、2冊あるから譲っても問題ないとのこと。これはかなりうれしい。大切にしよう。

新快速で三ノ宮まで行き、ジャンボフェリーで帰る。


12日(木)

朝5時に高松に着き、自転車で帰宅。シャワーを浴びて再び寝て、起きると10時。お弁当を用意して外出。

開店。この日は発送件数が多く、しかも梱包に手間のかかるものがいくつかあり、手間取った。途中店を少し閉めて郵便局へ発送に行く。ヤフオクで落札していたCDが届く。徳島の眼鏡屋さん『光陽眼鏡店』さんがいらっしゃり、徳島の喫茶店やマルシェイベントのことについてなど、いろんな話を聞く。この日は均一本がよく売れた。結局閉店時間も過ぎて、22時半まで作業する。

閉店、帰宅。洗い物などして、シャワー浴びて寝る。


13日(金)

朝7時半に起きる。ご飯を食べて、お弁当を用意して出発。用事をひとつ済ませ、南に入って『喫茶店のディスクール』続き読む。スケッチブックに1枚ドローイング。その後作業部屋へ行き、CDを聴きながらキャンバスの続き。京都で買ったAMEPHONEさんのアルバム素晴らしい。最近CDはYouTubeで試聴しつつヤフオクで買うことも多い。安くてなんとなく気になるものを検索・試聴して調べながら買うのは、それはそれで楽しい。サブスクで聴けるものでも、内容が良くてある程度安ければ買ったりもする。

開店。この日も梱包が忙しく、品出しや均一本の補充はそれほどできず。また途中で郵便局へ行ったりもする。明日からは三連休か。

今日はこれから少し絵。明日の朝は映画が見たい。

2024年9月10日火曜日

次はこうして(2024年09月08~10日)

07日(土)夜

閉店後、本を出荷して帰宅。風呂に入り、甘酒を冷えた豆乳で割って飲む。朝吹真理子『TIMELESS』続き少し読んで寝る。


08日(日)

朝8時前に起きる。8時間以上もぐっすりと深く眠れた。お弁当の用意。スケッチブックに少し絵を描く。

まどと外出し、高松駅方面へ。自分は自転車で先に行き、店に寄ったり、駅のバスターミナルで高速バスのチケットを買ったりする。まどとプロントで合流してモーニング。スケッチブックの続き。最初はうまくいかなくても、何枚か続けているととっかかりが見えてくる。

サンポートで行われている蚤の市へ。昨年自分が参加した時は古本の出店者がとても少なかったけど、今年は少し増えていた。古物の出店者も若干増えていたような。ギフトショップモリさんも出していた。古物の方々の値付け、勉強になる。ぐるっと見るだけ見て、なんとなく渋ってしまい今回は買わず。ハップさんのところでまどがカフェオレを買い、少し分けてもらった。

開店。査定、品出し、発送準備進める。査定完了、ご連絡して了承取れ振り込み。他にもこの日は店頭買取が1件。少し珍しい内容の買取だった。夜になり、東京の友人柳沼君とともビッチが来てくれる。柳沼君は『もっと!!いい状態!』という名義でシルクスクリーンをやっていて(最近シルク印刷業者として個人事業主になったようだ)、ともビッチ(日記にこんな軽くビッチとか書いていいのかわからないけど、みんなともビッチと呼んでいるのでこのままいきます)はラップをやっている。香川に越して少ししたくらいに会ったきりなので、8年ぶりくらい。昨日は尾道の音楽イベントで出店していたらしい。閉店後も焼き鳥屋に入り、ハイボールを飲みつついろいろ話す。長く会っていない知人友人の話なども聞いた。

かなり酔っぱらって帰宅。なんとかシャワーを浴びて歯をみがき、寝る。


09日(月)

朝8時頃に起きる。軽く朝ごはんを食べて、まどと南へ行く。『22世紀の荒川修作+マドリン・ギンズ』続き読む。養老天命反転地にて行われたワークショップで、一番寝心地の良い場所と姿勢を探ろうというものがあり、自分も固い床に寝転がってもぞもぞするのが好きだったことを思い出した。スケッチブック1枚描く。集中してできるだけきれいな線を引こうとすると、なんだか気持ちが落ち着いてくる。

まどと分かれて、自分は作業部屋へ。こないだ買ったCDを聴きつつ、新しいキャンバスに手を付ける。キャンバスやパネルに3日も描いていないと、どうも調子が狂う。その分店の作業が進んだり、本がたくさん売れたり、友達とたくさん話したりしていても、大事な何かがポロっと抜け落ちている感じがする。絵(スケッチブックよりも、できればキャンバスかパネルが良い)を描いている最中の「ここうまくいったな」や「次はこうしてみるか」などが、自分の場合はそのまま前向きに生きるためのエネルギー、短期目標になるようだ。「生きる気力がわく」などと書くとなんだか重いけど、他の人にとってみればこれがジョギングやナイター観戦、友達とのランチだったり、いろいろだろう。

開店。品出しを進めていく。意外とお客さんは多く、改めて最近は平日も週末も関係ないなと思う。最近洋画にも興味が出てきたというお客さんからおすすめを聞かれ、アマプラに入っているとのことだったので、少し前に見たアンリ=ジョルジュ・クルーゾー『密告』を薦める。後でもっとわかりやすい映画が良かったんじゃないか?と思ったりもした。ルビッチ『極楽特急』とか(もしこの日記を読んでいたら、ぜひ見てみてください)。この日は他にもTさんご夫妻、安岐さん、常連のMさんなど来てくれてにぎやかだった。店頭買取も1件あり、品出しもまずまず良い具合に進んだと思う。

閉店後、また柳沼君とともビッチと居酒屋に入り、いろいろ話す。2人は明日直島へ行くそう。若干途中から疲れてしまったけど、会って話せてよかった。


10日(火)

朝8時過ぎに起きる。シャワー、朝ごはん。少しゆっくりめに過ごし、お弁当を用意して店へ。絵をやろうかと思っていたけど、結局仕事を始めてしまう。在庫整理、ネット出品。

開店。品出し、発送準備をどんどんやる。しわしわから新作のzineとCDが届き、振り込み。

明日は京都へ。