2020年9月25日金曜日

2020年09月25日

昨日投稿した日記で、ゲルハルト・リヒターの本から引用しようと思って忘れていた。

「リヒターのグレイは、『なにもいうことがない』というよりは、『言う』という構造から絵画を解放し、そのことによって何か別のものの到来を待つための媒体である。と同時に、それは、その到来の不可能性を知悉したメランコリーの塊でもある。」(林道郎「灰色の絵画」)

「絵画の論理は、あとになって言語化されるものであって、それをあらかじめ構成することはできないのです。nach-denken(熟考する=後から・考える)というじゃないですか。」(林道郎「残像の回帰」より、リヒター自身の発言)


24日夜

東京に住んでいる友人の神田さんがこの日ライブで、配信もやっていたので見る。神田さんは2月に出張ついでで店へ遊びに来てくれた。ノートパソコンを何台も使い、同時にプログラムを作動させて互いの音や映像を干渉させているようだ(2月にも解説を聞いたけど、詳しいことは忘れた)。かっこよくて終わった瞬間思わず拍手してしまった。

シャワー浴びて、「茨木のり子詩集」(岩波文庫)読み進める。まどが肉じゃがを作ってくれた。映画を見ようかとも思ったけど、早めに寝た。


25日

朝7時半に起きる。外は雨。午後には止むらしい。朝ごはんを食べて、展示のアイディアを詰める。搬入まであと2週間。まどと一緒に家を出て、喫茶店で本を読む。天気のせいかお客さんが少ない。まだ少し空調が効いていて寒い。帰って描き終えたキャンバスの整理。少しだけ絵を進める。自分の作った絵を眺めて、あーでもないこーでもないと考えているのは楽しい。

開店。雨が弱くなってきたと思ったらまたザっと降ってきたりで、変な天気。本のご寄付を紙袋5つ分いただく。最近買取が少なかったのでうれしい。連休中は思ったより売り上げは伸びなかったけど、今日はかなり売れた。常連さんのありがたさ。明日はペーパートークなので、事前に印刷物を置きにきてくれる方も多かった。

店でもzineを扱っている河合浩さんから、大阪で10月に行うという個展のDMをいただく。添えられた手紙を裏返すと版画が刷られていた。かっこいい。河合さんは描いた絵をSNSによく投稿していて、チェックしているけれど、やっぱりナマの絵はかっこいい。

東京にいた頃によく通っていた人気の古本屋さんは、棚に本が過不足なくきれいに並んでいて、毎週来ても何かしらの発見があり、急にたくさん売れてもすぐ補充されていた(近いジャンルの本や均一本のストックが常にあるということだ)。自分で古本屋をやってみて、うちは明らかにそれらのお店より客数は少ないし商売のやり方も違うだろうけど、その3点を常に維持するだけでも並大抵のことではないなと感じる。小さなこの店でも手入れがなかなか大変だ。

今日はこれから本を読むか、絵を描くかする。

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