2024年7月31日水曜日

いろんなお話(2024年07月29~31日)

28日(日)夜

閉店後、ルヌガンガでphaさんのトークイベントを聞き終えたまどと合流し、一緒に帰る。シャワー。まどからトークイベントの模様などを聞く。文フリで買った『わたしの推し本屋』を読み終え、橋本倫史『観光地ぶらり』を少しだけ読み、寝る。


29日(月)

朝7時過ぎに起きる。朝ごはんを食べながらジャン=リュック・ゴダール『軽蔑』見る。フリッツ・ラングが本人役で出てくるのはずるいな。さすがの貫禄。海の青と木々の緑がとても美しい。真夏に見て良かった。

モノ・ホーミーさんの冊子『ちょっとした、ごはんの話。』読む。料理に関するエッセイマンガ。カレーにきゅうりをたくさん入れるといいとか、さつまいもの葉っぱはおいしいとか、読んでいて発見がたくさんあるし、楽しんでいるのが伝わってくる。

スーパーへ買い物に行き、料理。肉と野菜の炒め物と、卵焼きを作る。お弁当の用意。

外出。店の前に来ると百万年書房の北尾さんと藤井さんがいて、ご挨拶する。タイミング合わずご来店とはならなかったが、北尾さん「また近いうち来ますよ」とおっしゃってくれた。本を発送し、銀行でお金をおろす。ドラッグストアに寄って、店に戻る。

開店。暑さでぼーっとして眠い。京都より、梶谷いこさんからエッセイ集『細部に宿る』『あったらいいなはなくてもへいき』が届く。前者はどちらも梶谷さん個人の出版レーベル『ケイアイブックス』からの発行。梶谷さんの文章は以前から気になっていたけど、誠光社から出ている本はルヌガンガでも取り扱われているしなぁ…と、なんとなく迷ったまま時間が過ぎていた。今回も少し注文が出遅れてしまったけど、思い切って連絡した。さらにまた京都より、ディナミシャイスケさんのアパレルブランド”MINAMI wea"のTシャツが届く。シャイスケさんには、去年大阪のPOLで個展をやった時にチラシのデザインをやってもらった。京都にある雑貨店DOMAはMINAMI weaを扱っていて、入荷の投稿をSNSで見るたびにとても気になっていた。グラフィックは全て発泡インクでプリントされていて、とてもいい感じ。

閉店後、店でモノ・ホーミー『植物の部屋』読み終える。これは線画と、モノ・ホーミーさんの掌編シリーズ『貝がら千話』に収録されている植物に関するお話を組み合わせた冊子。

作業部屋に行き、絵の続き。明日予定している絵の撮影のために準備をしなければならないところ、絵にのめり込んでしまう。結果、無事に完成したけれど時計は午前1時をまわっていた。へろへろで帰宅。なんとかシャワーと歯磨きをして寝る。


30日(火)

朝9時に起きる。ご飯を食べ、店へ。撮影に使う絵を作業部屋から取ってきてまとめる。意外と早く終わった。暑すぎるので、1人で喫茶店。アーヴィング・ゴフマン『日常生活における自己呈示』続き読む。

「私たちはしばしば、集合体の正当な主張だと思っている事柄を推し進めるために偽りの自己呈示をする人や、偶然や間違いで偽りの自己呈示をしてしまった人、さらにはおふざけや冗談で偽りの自己呈示をする人に対しては、自身の心理的または物質的な利得のために偽りの自己呈示をする人に対するのとは違った感情を抱くことになる。」(p102)

店に戻り、愛媛からいらしたmeza(メーザー)の片岡さんと合流。片岡さんはグラフィックデザインと、ヨーロッパ買い付けの古物やオリジナルプロダクトの販売などをされている。とりあえず、お昼時なので燦庫でランチ。自分はカレーを頼む。デザートにオレンジもついて750円は安い。今時この価格はうれしいな。片岡さんといろいろ話す。片岡さんはデザインや扱っている商品もかっこよく、そして音楽にも詳しい。こないだもストーリーに上げたThrobbing GristleのブートVHSに反応してくれた。自分はその人の仕事とは直接関係のない部分でも何か共感する要素があると、ぐっとくるようだ。

燦庫を出て、中央公園などで絵の撮影。片岡さんは自分の絵をかなり気に入ってくれているようで、楽しそうにいろんな場所に置いて写真を撮っていく。うれしい。しかし暑い。すぐに熱中症になってしまいそうだ。休憩したいですね…となり、撮影も続けつつ、自然とDORSIA方面へと足が向かう。休憩中も「itouさんのニョロニョロ棒はすごい」など、なかなかする機会がなさそうな話をする。好きなデザイナーもけっこう共通していた。栗金商店に寄り、堀金君にも片岡さんを紹介して、店に戻る。明津設計デザインの本や浅沼弥沙さんの作品集を見せて、またいろいろお話。撮影が無事終わって良かった。仕上がりが楽しみだ。

少し店のレジで作業して、その後まどと合流し、久しぶりのヤンフーで晩ごはん。ファラフェルピタサンドとポテト、とてもおいしい。かなり重い話題にもなってしまったけど、まどと久しぶりにたくさん話せてよかった。ヤンフーの2人とも少し話す。9月に台湾に行くそうだ。台湾とか韓国とか、自分も行ってみたい。

YOMSのショップカードや「古本」の描き文字を作ってもらった鈴木哲生君の2017年のインタビューを読む。このインタビューは何度も読み返しているけど、本当に面白い。

帰宅、風呂。『日常生活~』続き読み、寝る。いろんな人とたくさん話して楽しい1日だった。


31日(水)

朝8時前に起きる。ごはんを食べて、おかず作り。小松菜のおひたしと豚の生姜焼きを作る。あまっていたカボチャの煮物も入れてお弁当の完成。洗濯物干す。文フリで買った、jukkoさんの中国旅行マンガを読む。jukkoさんはたまにyomsにフリーペーパーを持ってきてくれるお客さんで、この漫画は大学生の時に中国の東北部から西北部まで電車で旅行した時のエピソードを描いたもの。絵もかわいいし、とても面白かった。

外出。昨日撮影した絵を片づけて、絵の続きを少しやる。買い忘れていたものを思い出し、スーパーや100均などをまわる。

開店。暑さは相変わらず厳しいが、この日は意外とご来店が多かった。高知県四万十町にある『太陽の眼』の綾花さんと理論さんが来られ、高知の面白い場所を教えてもらう。以前からとても気になっていた窪川駅そばのジャズ喫茶『淳』は、太陽の眼からもほど近いようだ。発送準備など進める。愛媛の松山から螺旋の玉井さん来てくれる。高松市美術館で開催中の谷川俊太郎展に行ってきたそう。あまり時間がないようだったけど、またゆっくり話したい。夜にはアパッチさん来てくれて、いろいろお話。

今日は早めに家に帰って作業。

2024年7月28日日曜日

文フリ(2024年07月27~28日)

26日(金)夜

閉店後、本の出荷。作業部屋で絵の続きをやる。ざっくりと描き終えてしまおうと思っていた絵がそうもいかず、何層も重ねていく感じになっている。こうなると落としどころを見つけるのが難しく、なかなか終わらない。いっそ一部分を塗りつぶしてしまおうかと思っても、どこも捨てがたく思えてしまう。描きながら、午前中にサンポートで買ったレコードを聴く。どれも良い感じだ。

帰宅。風呂に入り、洗い物など。工藤吉生歌集『沼の夢』読み進め、寝る。


27日(土)

朝7時半頃に起きる。生ぬるい川の中で眠る夢を見た。水中で寝ていた。胎内回帰的な?

ごはんを食べながら、まどがTSUTAYAで借りてきていた宮崎駿『君たちはどう生きるか』を見る。ラストの、ドアを同時に開けるところが良かった。この流れでいろいろジブリ作品見るか。洗濯物を畳み、洗い物。コーヒーを淹れて、『沼の夢』読み終える。

まどと外出。店に行き、アルバイトMさんにやってもらうための本や雑誌を選ぶ。この日Mさんが本の受け渡しで来てくれるというのを忘れていて、慌ててストック作り。

開店。明日は文学フリマ香川。おそらく出展するのであろう方々が多くご来店され、売り上げは良かった。「あ、この人は買いに来たな」というのは雰囲気ですぐにわかる。真剣な表情で棚と向き合っているお客さんが店にいると、こちらも気が引き締まる。この日は店頭買取1件。品出し、発送準備進める。

閉店後、本の出荷。ビールとチータラを買い、店で飲みながらアーヴィング・ゴフマン『日常生活における自己呈示』読み始める。チータラを半分かじり、残った半分を机にそのまま置きたくないのでビール缶の隅に置き、うっかり新しいチータラに手をつけ、それも半分だけかじり、ビール缶の隅に置いた半分の上にさらに半分を重ねた。

Adobe Frescoを使って絵を描いてみる。変わったブラシ(?)が使えて面白い。いろんな効果が出せそう。とりあえず1枚完成、また描いてみよう。作業部屋に行って絵の続き。思い切って塗りつぶすが、たいしてうまくいかず。もう別のキャンバスかパネルに移ってしまったほうがいいのかもしれない。

帰宅。風呂に入り、洗い物や歯磨きをしてすぐに寝た。


28日(日)

朝7時半に起きる。ルヌガンガの涼子さんからいただいたブルーベリーをヨーグルトに入れて食べる。

まどと南へ行き、モーニング。『日常生活~』続き読む。

「ある職務をうまく遂行する時間と能力を持っている人間は、そうであるがゆえにこそ、その職務がうまく遂行されていることを観察者にはっきり見えるようにするための時間もしくは能力を持ち合わせていないだろう。そのため、ある種の組織は、実際にその職務を行うのではなく、その職務の意味を表現するために時間を使う専門家に演劇的な機能を公式に委託することを通じて、このディレンマを解決しているといえるだろう。」(p60)

南を出て、郵便局で本を発送し、レターパックなど買う。サンポートで行われている文学フリマ香川へ。暑い。会場に着くと、たくさんの方が既に並んでいた(後で聞いたところによると、約120人が並んでいたらしい)。店を開けなければいけないので30分ほどしか見れなかったけれど、面白かった。モノ・ホーミーさんが出展されていて、ご挨拶して2冊購入。去年、吉祥寺の百年さんで個展をやった際に見に来てくださっていたけど、お会いするのは初めて。まどは百万年書房の北尾さんに久しぶりに会えたようだ。まどは12,3年前に当時北尾さんがいた太田出版で少しアルバイトをしていたことがある。当時まどが漫画家になるとは誰も思っていなかったな(失礼)。

開店。自転車に乗って日焼けしたのか、首の後ろあたりが少しピリピリする。品出しなど進める。店頭買取1件、後日お支払いということになる。この日は夕方になるにつれお客さんが増えた。やはり文学フリマ後の方々だろうか。ルヌガンガでは夜にphaさんのトークイベントも開催。宇野の橋本さん、愛媛の三帆堂さん、久々に須鼻さんもいらっしゃった。仕事に疲れて、今日もFrescoで絵を1枚描く。楽しい。

今日はちょっと早めに帰りたい。

2024年7月26日金曜日

港のほうへ(2024年07月25~26日)

24日(水)夜

閉店後、本の発送。店に戻り読書。正宗白鳥『入江のほとり 他一編』(岩波文庫)読み始める。その後、過去絵の整理作業。いつの間にか200枚弱の画像が集まった。在庫整理を少しやり、絵の続き。キャンバスにとりあえず色を塗る。

帰宅。くたくたで、少し横になったらそのまま寝てしまいそうになった。起きてシャワー、歯磨き、洗い物。少しだけ本を読んで寝る。


24日(木)

朝9時に起きる。久しぶりに途中で起きてしまうようなこともなく、ぐっすりと眠れた。朝ごはんを食べ、お弁当の用意。

瓦町まで歩き、琴電に乗って築港まで行く。港のあたりは海風が涼しい。初めてORNE(今年できた、高松駅隣接の商業施設)に行ってみる。広いおみやげ屋さんやファストフード店、輸入食材店、無印良品などが入っている。3階のTSUTAYAはアート関係や写真集が充実していた。洋書もちらほら入れていて、これは海外観光客向けか。日本の小さな出版社から出ている画集や写真集もあり、詳しい人が誰か関わっているのかなと思わせた。高松駅の改札を通り過ぎると、18きっぷで旅行したい気分になった。

少し西のほうへ歩き、撤去されてしまっていた自転車を取りに行く。暑い。係員の方が、タイヤの空気を入れてくれて、車体を軽く濡れタオルで拭いてくれた。久々に自転車に乗るととても速く感じる。空調服を着て電動自転車に乗った、「最適解」といった感じのおじいさんが通り過ぎていく。高松駅の裏手に建設中の徳島文理大学校舎は『徳島』が取れて文理大学となっていた。さすがに高松駅の至近距離で徳島は無理があるか。

開店。品出し、発送準備など進める。以前高知から来てくださったお客さんが、家族でご来店。うれしい。茨城から来られたという留学生の方から、日本の短めの小説で何かおすすめはありませんか、と聞かれる。小山田浩子や村田沙耶香作品などがお好きとのことで、作風は違うけどリービ英雄『模範郷』と佐藤泰志『そこのみにて光輝く』をおすすめし、ご購入。夕方からまた頭痛。この辺は雨は降らなかったが、県内の別の場所では降ったところもあったようだ。そういえば、香川はあまり夕立に降られるということがない。東京にいた時は散々ゲリラ豪雨で足止めを食らっていたな。

閉店後、店で読書。『入江のほとり』読み終える。その後作業部屋で絵の続き。あと少しで完成か?というところまでくるが、もう少し突っ込んでもいい気がする。本を出荷して帰宅。シャワー浴びて洗い物など。穂村弘歌集『ドライ ドライ アイス』読み終え、寝る。


26日(金)

朝8時に起きる。まどの作ってくれていた味噌汁を飲み、お弁当の用意。2人で外出、南に入りモーニング。工藤吉生歌集『沼の夢』読み始める。この週末は香川文学フリマも開催されるし、詩歌関係が売れるような気がするけどどうだろうか。

まどと分かれて、自転車でサンポートまで行く。この日はCDレコードフェアの初日。会場では常連さんとも鉢合わせた。開店時間に間に合うギリギリまで見て、EM RecordsからリリースされているWicked WitchのLP、Sub Rosa VS 不知火、TROJANのシングル集を買う。福山にあるという邂逅レコードさんの箱には、EmeraldsやNAPPYNAPPAなど気になるものがたくさんあった。現在実店舗準備中のようだ。

開店。ネット出品していたものがそこそこ売れていて、いくらか気が楽な滑り出し。まさみさんが来てくれて、先日ライブで県外まで遠征した時の話を聞く。浜松では出会った人の多くが楽器関係の仕事をされていたそう。さすが浜松。この日は受託商品に関するお願いのメールをいろんな方々へ送った。どの商品も届くのが楽しみ。

今日はこれから絵を描く。

2024年7月24日水曜日

暑いけどうろうろ(2024年07月23~24日)

22日(月)夜

閉店後、ケネス・アンガー『スコピオ・ライジング』『ルシファー・ライジング』2本続けて見る。自分の趣味趣向を考えると、今まで見たことがなかったのが不思議な感じ。どちらもセリフがなく、実験映画の範疇で語られることが多いのかもしれないけど、構図にはとても映画的なものを感じる。『スコピオ』のバイカー文化、オカルト、ホモセクシュアルなど様々な要素が、50~60年代のポップスやロックをバックにぶつかり合うさまに興奮。『ルシファー』のボビー・ボーソレイユによる音楽も良かった。

絵の続きをやる予定だったけど、疲れて帰る。つくばのPEOPLE BOOKSTOREより、ストリートカルチャーマガジン”DAWN”の3号と、たぬきをコンセプトにしたDJイベント『ぽんぽこ山』のCDRが届く。”DAWN”のデザインは富山でお世話になった高森君が手掛けている。シャワーを浴びて寝た。


23日(火)

朝8時頃に起きる。ごはんを食べて、掃除や洗濯。ミラン・クンデラ『可笑しい愛』続き読む。スーパーへ買い物。家に戻って久しぶりに料理。オクラの梅しそ和え、卵焼き、ひき肉と野菜の辛みそ炒めを作る。

お昼はそうめんにしようかと話していたら、出汁に使う鰹節を切らしていたことに気が付き、結局外で食べようとなる。久しぶりに田舎さんへ。2人ともざるそばを頼み、自分はさらにいなり寿司もつけた。田舎さんのいなり寿司はきれいだな。

まどは病院へ検診。自分は店へ。いろいろ思うところあり、コロナ禍以降に描いた絵の画像を集めて、パソコンに保存していく。思ったよりも量があった。描いた絵を見返すのは、自分の成長を確認できたり、逆に今自分に足りないものを発見したりと、いろんな発見がある。

陽も傾いてきたころ、石清尾八幡宮のほうへ歩く。暑い。公園で一人ブランコをしている女の子が目に入って、心配になる(すぐ近くの家の子のようだった)。宮脇町の古物店『ギフトショップモリ』さんへ。昨年開店されたお店で、店主さんはインテリアデザイナーとしても仕事をされているそう。店内にはレトロな雰囲気の家具や雑貨、民芸品、紙ものなどが独特の間合いでディスプレイされている。本や雑誌も少々。自分もR.a.k.u.e.N.のタイキさんやがふの長谷川さんに影響されて最近古物に興味があり、いろいろお話を伺う。ポストカード大のペーパークラフトや豆皿、プラスチックのコップを買った。

一旦店に寄ってシャツを着替え、瓦町駅でまどと合流。茎に行き、三豊の『カタチのブティック』さんのポップアップを見る。お茶の葉を入れてティーバッグにもできるし、それによって染めることもできるという布の袋を購入。若干疲れて頭がぼーっとしてしまい、たくさん説明をしていただいたにも関わらずあまり頭に入ってこなかった。すみません。2人でニューイハラ食堂さんへ行き晩ごはん。グリーンサラダ、アジフライ、サラダチキン、フライドポテト。安くてとてもおいしい。

まどと分かれて、自分は再び瓦町駅へ。堀金君とまいちゃんと合流して、たぬき横丁にあるバー、ヌーベルバーグへ行く。以前ヒマさんと山崎さんとDORSIAに行った際にたまたまヌーベルバーグのマスターがいて、「古本屋をやっています」と言ったらその日の夜に早速来てくれたということがあり、次は自分が行きたいなと思っていた。ジントニック2杯飲む。途中から大三君も合流。ヌーベルバーグは今年で29年目とのこと。場所もずっと変わらないらしい。昔の高松のことがいろいろ聞けて良かった。

堀金君帰り、大三君とルクスへ行く。トマトジュース飲む。『ロッキー』というレンタルビデオ店が高松周辺にたくさんあったらしい。

帰宅。風呂に入り、『可笑しい愛』読み終えて寝る。いろんなところに行った日だった。


24日(水)

朝8時前に起きる。朝ごはんを食べながら候孝賢『風が踊る』を見るが、冒頭から全く予想していなかった牛糞爆弾のシーンでゲーッとなる。映画は良かった。まどはネームをやりに早めの外出。以前買った雑誌『アイデア』の小林一毅さん特集、インタビュー部分をまだきちんと読んでいなかったので再読。

外出。店へ行き、ネット出品作業を少し進める。昨日のジントニックで頭が痛い。やはりお酒に弱くなってきているようだ。

開店。ゆっくりと品出し、発送準備など進める。ネット出品も少し。夜20時頃、ざっとにわか雨が降る。昼間はあんなに晴れていたのに、なんだか変な天気だ。東京は昨日大荒れの天気だったらしい。休憩時、一昨日届いた商品に同梱されていたフリーペーパーを読む。PEOPLE店主、植田さんの日記。モヤモヤも希望もストレートに書かれていて、元気が出た。

今日はこれから過去絵関係の作業をやって、まだ時間があるようなら絵の続き。

2024年7月22日月曜日

チャンバラ(2024年07月21~22日)

20日(土)夜

閉店後、またビールを買ってきて店で飲む。2日連続で飲んでいる。たまにはいいか。スケッチブック4枚ほど描き、2枚うまくいく。

帰宅。伊藤大輔『斬人斬馬剣』見る。1929年の映画で、今読んでいる永田哲朗『殺陣 チャンバラ映画史』によると、モンタージュの技法が駆使されているとある。内容も農民の反乱が扱われていて、ソ連映画からの影響を思わせるけど、実際どうなんだろう。この映画は長いことフィルムが現存しないとされていたのが、2004年になって25分間のみ発見、復元されたとのこと。主役・月形龍之介の、細身ながらも全身筋肉な体つきが鬼気迫る凄みを感じさせる。乗馬シーンのクローズアップはどう撮ったんだろうか。


21日(日)

朝8時頃に起きる。水風呂、ぬるめのシャワー。朝ごはんを食べ、『殺陣』続き読む。水筒に麦茶を入れ、ハードオフに行く。もう既に厳しい暑さ。カバンの中に折りたたみ傘が入っていたことを思い出して差してみると、少しましになった。レコードやCD見るが、特にめぼしいものなし。家に戻って、お弁当の準備をする。

開店。発送準備、品出し、均一本の補充。お客さんみんな「暑いですね」とおっしゃる。やしまーるの中條さんいらして、いろいろお話。昨日出したばかりの『さぬき美工』を見てもらうと、さすが漆芸家や書家に詳しく、勉強になる。冊子『高松まちなか人物伝』は、雑誌『せとうち暮らし』を作られていた方が手掛けたものだそう。夕方に大三君が「コミックビーム買ったよ」と報告しに来てくれる。写真を撮ってまどに送る。

閉店後、作業部屋でキャンバスと板パネルに下塗り。キャンバスのほうはお客さんからいただいたもので、もともと絵が描かれていた。少し読書して帰る。シャワー浴びてまた読書。寝る。


22日(月)

朝7時半に起きる。読書。『殺陣』読み終える。任侠映画の章がとても面白い。

「黒幕を叩っ斬る着流しやくざに、気にくわない奴をブッ殺したいという私怨も含めてゲバルトの代弁者として大衆は喝采を送った。」(P262)
「任侠映画を学生やインテリが支持したことによって、多様な解釈が生まれてきたが、「自分ではできないけど誰かがやってくれるといい」という大衆のエゴと、やくざを自分より社会的に低い人間だと見てエリート意識を満足させる傲慢さをヌキにして、その本質をとらえることはできまい。」(P263)

お弁当を用意して、まどと外出。南に入り、ミラン・クンデラ『可笑しい愛』続き読む。これは短編集で、長編作品と比べるとかなり読みやすく感じる。性愛を描いた箇所もどこか乾いた感触で、するすると読めてしまう。速読にこだわってもいないけど(というか、多分それほど速くもない)、自分は活字の上へ視線を滑らす快感に浸るような読書もけっこう好きだ。

まどは海を見に行くらしく、港のほうへ向かった。自分は作業部屋へ。ネット出品作業を少し進める。まだまだ本がある。

開店。品出し、発送準備進める。最近買取は少ない。なぜかずっとお腹が痛かった。最近は厳しい暑さの影響で日が暮れてからの来店が多い。この日も海外からの観光の方がキェシロフスキやアルモドバル、青山真治のチラシやパンフなどを買ってくれたり、うれしいことがあった(できることなら映画の話をしたいところだけど、英語力が追い付かず)。茎で展示?ポップアップ?をされるというお2人がご来店、紙マッチのような形状のチラシをお預かりする。壺のようにして種を植えることのできるぬいぐるみを作られているとのこと。

宮脇町にある古道具店『ギフトショップモリ』さんに、instagramからメッセージを送ってみる。明日お休みとの告知だったけど、少しお邪魔させてもらえることになった。ありがとうございます。

今日はこれから映画、その後絵の続き。

2024年7月20日土曜日

やるべきこと(2024年07月18~20日)

17日(水)夜

閉店後、しゅう君から教えてもらったKoala Samplerというアプリで少し遊ぶ。解説動画も見ずに適当にいじるだけでも、けっこうおもしろかった。作業部屋へ行き、新しいキャンバスに手を付ける。割と良い具合に進み、あともう少しで完成するんじゃないかというところまでいけた。帰宅、シャワー。水木しげる『貸本版河童の三平』1巻読み終えて寝る。


18日(木)

朝8時半に起きる。朝ごはんを食べて、お弁当を用意して外出。消耗品やレターパックなど買い出し。燦庫へ行き、井川さんと打ち合わせ。先日ルーツレコードさんとお話されたそうで、2月の『休みの集い』での売り上げが良かったとおっしゃっていたと聞く。うれしい。燦庫は今月からランチ営業をやっていて、カレーや定食のプレートなどがお手頃な値段で食べられる。今度行ってみよう。

開店。関東や東海地方は梅雨明けした模様。四国はなぜかまだのようだけど、晴れている。しかし本当に暑い。もうずっと真夏日が続くようだ。発送準備、品出し。夕方あたりから、気圧の変化か頭が痛くなる。だれるが、ひと踏ん張りして作業。

閉店後、作業部屋で絵の続き。完成。かなりあっけなくできたけど、このへんで今回は止めておこう。時間をかけすぎない絵も作っていきたい。帰宅。もう夜も暑い。まどのゲラチェックをやり、『河童の三平』2巻読み終え、永田哲朗『殺陣 チャンバラ映画史』読み始める。シャワー浴びて寝る。


19日(金)

朝7時半に起きる。ロバート・ダウニー『パトニー・スウォープ』見る。まともな登場人物が全然いない。突然社長に成り上がる主人公が黒人男性で、大統領夫妻が低身長症の男女だったりと、アイロニーがふんだんに盛り込まれているけど、いまいち乗り切れず。

お弁当を用意して、まどとモーニング。『河童の三平』3巻読み終える。ずいぶん前に貸本版でないほうは読んだことがあったけど、元々はこんなに突拍子もない展開の話なのか。行き当たりばったりの可笑しさと、三平のどんどん過酷になっていく人生から漂う哀愁の対比がいい。『殺陣』続き読む。時代は明治末期から始まり、初期の時代劇映画が歌舞伎と比較されていた話など、とても面白い。また見たい映画が増えそう。

店に戻る途中、ヤンフーの洋輔君とすれ違う。作業部屋でネット出品作業を少しやる。

開店。四国も梅雨明けした模様。2ヶ月くらい猛暑の日々が続くのか。暑さはしんどいけど、良い本もたくさん入ってきているので売れてほしいところ。品出し、発送準備など進めていく。店頭買取1件。この日は昨日来てくれた海外観光客の方がまた来たり、一旦出たお客さんが数時間経ってまた来て買ってくれたりなど、再訪のお客さんが多かった。屋島西町の珈琲焙煎所ビオスさんで働いているという方も来られ、少しお話。

閉店後、本を発送して、久しぶりにビールとおつまみを買う。店で飲みつつ読書。『殺陣』続きを読み、yomsで扱っている富澤大輔さんの写真集『平行写真』『遊回』を再読。

当たり前のことだけど、表現と呼ばれるようなことを何もやっていなくても、SNSで何も発信していなくても、面白い人はたくさんいる。古本屋でいろんな人と淡く付き合っていると、特にそう思う機会が多い。

帰宅、風呂。うとうとしながら『河童の三平』最終巻の4巻読み終え、寝る。


20日(土)

朝8時頃に起きる。ごはんを食べて、洗濯とお弁当の用意。

1人で喫茶店に入る。『殺陣』読み進め、やるべきことや行きたい場所などをノートに書き出し、頭の中を整理。とても落ち着く。今年自分で企画する展覧会やイベントはあと1つだけで、特に無理して予定を増やす必要もないし、別件で進めないといけないものもある。じっくりやっていきたい。ミラン・クンデラ『可笑しい愛』読み始める。

店に行き、梅雨も明けたので入口テントの拭き掃除。ちょうど薄曇りで、それほど汗をかくこともなく完了。ネット出品した雑誌の在庫整理もやる。

開店。暑い。アルバイトMさん来て、本の受け渡しと支払い。店頭買取1件。なんか今後の生き方をいろいろ考えて、またやることの優先順位がつかなくなり、頭がこんがらかった。午前中に整理できたと思ったのに。最近日によって売り上げの上下が激しい。心臓に良くない。

今日はこれから何をしよう。絵を描いたほうがいい気がする。絵は健康に良い。

2024年7月17日水曜日

いろんな動き(2024年07月15~17日)

14日(日)夜

1時間弱、帳簿付けなどで残業。お客さん来て少し売れる。作業部屋へ行き、齋藤なずな『ぼっち死の館』読む。絵の続きも少し。帰宅。シャワーを浴びて、『ぼっち死の館』読み終える。素晴らしかった。


15日(月・祝)

朝7時に起きる。あまり深く眠れず朝方に何度も起きてしまったけど、二度寝せずそのまま起床。朝ごはんを食べながら、黒澤明『蜘蛛巣城』見る。槍で刺す瞬間は映さず、生首を巻いた布は取られない。三船敏郎も山田五十鈴も表情に狂気がみなぎっている。ラストの動く森と弓矢の迫力。

まどが起きてきて、お弁当を用意して外出。喫茶店に入り、ジョージ・クブラー『時のかたち』続き読む。車だとやっぱり旅行気分はいまいち味わえない、やっぱり電車かバスがいい、などと話す。

開店。品出し、アルバイト用の本の準備など進めていく。夕方に、2月の『休みの集い』にも出店してもらった福岡のタイキさん(R.a.k.u.e.N.)と彌永さんが来店。京都まで倉俣史朗展を見に行ったそうで、その帰りらしい。こないだがふの長谷川さんと会ったことなど、いろいろお話。タイキさんの古物話はいつも元気が出る。福岡に行きたい気持ちがより強まった。今年中に行けるだろうか。彌永さんのオリジナルキャラ『かきもちくん』のLINEスタンプを購入。

閉店後、また絵の続き。まずまず良い具合に進む。少し読書、帰って風呂。


16日(火)

朝7時半に起きる。朝ごはんを食べながらジャン・ユスターシュ『ママと娼婦』見る。3時間40分もあり、定休日でもないとなかなか見れない長い映画。途中掃除や食事を挟みながら見た。退廃的な3人のやり取りが続く。時折挟まれる音楽にも惹き込まれる。ラスト良かった。

映画を見終えて、読書。『時のかたち』読み終える。「あ、ここはなんかわかるぞ」と思ったらそれもひゅっとすぐに逃げていくようで、なかなか読むのに苦労した。本文中、芸術の展開をとらえるために用いられるわかりやすい尺度として「ある芸術家の一生」が何度か挙げられる。著者はこの本の中で、その人間本位(資本主義的、とも言えるか?)の時間軸から一旦離れて、ある造形の中に含まれる影響関係や展開それ自体(本文中ではシークエンスという語が用いられる)を、通常の時間軸に代わって芸術をとらえるための尺度として用いよう、と働きかけているように感じた。うーん、こんな理解で合っているだろうか。

「ひとりの画家の作品において私たちがそれをつかまえたかと思うと、それはいつも画家の先駆者や後継者による遠くの作品群の背景へ溶け込んでしまう。それはひとりの画家が単独で描いた作品においてさえ同様である。だから逆に、その人物のいかなる一枚の絵であれ、その画家の青年期と老年期、ひいてはその人物の師や弟子たちの作品をも見透かすような、潜在力ある化石となる。」(p248)

外出。銀行でお金を降ろし、国保の支払い。こんな高かったっけか。作業部屋に行き、絵の続き。良い具合に進む。

帰宅。まどの料理の手伝い。この日は枝豆の和え物、牛肉とごぼうの炒め、野菜の揚げびたし。どれもおいしい。お腹いっぱい食べて、まどに髪を切ってもらう。シャワー。再び外出。涼しくて、夜の散歩にちょうどいい。

再び絵の続き。The Exoticsの7インチを聴く。なぜか変名になっているが、曲はTake Rodriguezのもの。レーベルもSonic PlateではなくTenguとなっている。『マンボティンバルンバ』を33回転で聴けるのがうれしい。いろいろいじって絵は無事に完成。次やるべきアイディアも浮かんだ。

帰宅。小島信夫『変幻自在の人間』続き少し読んで寝る。


17日(水)

朝7時半頃に起きる。この日は9時過ぎから胃がん検診のため朝食はその後になる。出発の時間まで1時間半ほど読書。検診は待ち時間が多く、その間もずっと本を読んでいた。バリウムを飲むのはかなり久々。周りはお年寄りの人ばかりだった。『変幻自在の人間』読み終える。

帰宅。遅めの朝食をとり、麦茶をたくさん飲む。水木しげる『貸本版 河童の三平』1巻読み始める。水中の描写、この季節に読むと涼しげでいいな。

開店。この日はネット出品していた商品に動きがあり、発送件数が多かった。どんどん発送準備を進める。店頭買取1件。愛媛より郵送買取の紙ものも届く。高校生の女の子2人組がいろんな場所にある本を手にとっては「ほら見てこれ!すごい!」と言っているが、何の本のことを言っているのか見えず、とても気になった。工芸高校の子たちが久しぶりにフリーペーパー『F』を持ってきてくれる。山川冬樹さんのインタビューが載った号もある。後で読もう。

姫路のあまかわ文庫さんが、姫路駅前に9月移転オープンされるとのこと。おざきさんからは古本屋一本でいけたらという話を以前も聞いていたけど、いよいよか。楽しみ。

今日もこれから絵をやる。

2024年7月14日日曜日

三連休(2024年07月12~14日)

11日(木)夜

閉店後、本の発送。お酒と軽いつまみを買って、シャンタル・アケルマン『一晩中』見る。何組かの男女の恋愛の断片が、交差していくでもなく、夜の闇夜に浮かんでは消えていくような映画。濃い闇に浮かび上がる人影が美しい。

見終えて、絵の続きをやる。帰りがけにまた本を発送して家へ。シャワーを浴びて寝る。


12日(金)

朝7時半に起きる。朝ごはんを食べて、コーヒー淹れて読書。ジョージ・クブラー『時のかたち』続き読む。

「歴史的な時間の方は断続的であり変化しやすい。一つひとつの行為も、連続的というよりも断続的に起こることが多い。また、行為と行為の間隔もそれら持続の長さや内容においてどこまでも可変的である。行為の終わりと始まりを確定することもまた難しい。」(p38)

まどはたいてい自分よりも数時間多く寝ているが、朝ごはんを食べると早速仕事に取り掛かっていて、仕事をしている時間は自分よりも長い。

外出。ボールペンのシミがついてしまったズボンをクリーニング屋へ持って行く。そこそこのお金がかかりそう。もうボールペンはポケットに入れないようにしよう。作業部屋に行き、絵の続き。どうも決め手が見つからない。ネット出品作業少しやる。

開店。発送準備、ネット出品作業など進める。ここ数日ネット出品作業も少しずつ進めることができていて、いい感じだ。この調子でやっていきたい。

閉店後、火曜日に買ったレコードを聴きながら絵の続き。Studio Oneのコンピレーションアルバムと、ギリシャのフォークソング集(?)聞く。どちらもとても良い。ギリシャの音楽はメロディも拍子も独特だな。キャンバス完成。家に帰って、風呂に入って寝る。


13日(土)

朝7時半に起きる。朝ごはんを食べながらジャン・グレミヨン『白い足』見る。人物を追ってストーリーを把握するのが苦手な自分にも、キャラクター造形の素晴らしさが伝わってくる。俳優の演技も、それぞれの違いが際立っていて良かった。

外出。作業部屋で絵。新しい板パネルに手を付ける。昨日完成した絵はけっこう時間がかかったけど、スパッと少ない手数でも仕上げてみたい。ネット出品作業も1件。

開店。品出し、均一本の補充など進める。店頭買取1件。小説や文学評論など、たくさんお売りいただく。最近良い本が入荷しているけど、その分お金も出ていく。売れてほしいところ。実家から送られてきたとうもろこしをまどがご近所に配ってくれた。

閉店後、絵の続き。マオリ族のラブソング集聞く。なんとなく想像してしまいがち(失礼)なプリミティブな感じではなく、ギターや電子キーボードも入った、現代的なフォークソングとして聞ける内容。

帰宅。『時のかたち』続き読み進め、小島信夫『変幻自在の人間』読み始める。こちらはエッセイ集で、美術関連のものも多い。読んでいるうちにうとうとしてしまった。


14日(日)

朝7時半に起きるが、二度寝して9時半。たまにはいいか。クリーニング店から電話。朝ごはん、少し読書。

開店。この日は店頭買取2件。DVDやBlu-rayも多めの、ありがたい買取が入る。意外とあまり入らない、スタジオジブリ関連のものもある。雨が降ったり止んだりの変な天気で、頭が痛い。品出し、発送準備、均一本の補充をどんどん進める。夜にjukkoさん来てくれる。この日は女木島でハップさん企画のイベントが行われていて、アパッチさんもDJしていた。jukkoさんも行った模様。

今日はこれから絵の続き。

2024年7月11日木曜日

ふられ旅(2024年07月09~11日)

08日(月)夜 

閉店後、在庫整理をやるつもりが、がまんできずに絵の続き。1時間ちょいやる。その後在庫整理をやるが、やればやるほど次の作業が見つかり、なかなか終わらない。とりあえずここまでかな、というところで切り上げて帰宅。シャワーを浴びて寝る。


09日(火)

朝7時半に起きる。南でモーニング、『マンスフィールド短編集』読み進める。

この日は車で徳島に行った。いくつかのお店に目星をつけて向かったが、なんとそのうち3つにふられるという結果に。今回はふんわり計画を立てていて、かなり行き当たりばったりにうろうろしていたのがまずかった。時間の余裕があるものと思っていたけど、全然そんなことはなく、慌てる結果に。しかし夕方になって到着した徳島市のオーディオ/中古レコード店『AVスポットフジ』さんは素晴らしかった。在庫も想像以上に多く、気軽に試聴できて、とても安い。Studio Oneのコンピやマオリ族のラブソング集、ギリシャのフォークソング?集などを購入。ぜひまた来たい。

晩ごはんは『中華そば 萬里』で肉玉子入りの小。意外と食べれたので、替え玉を注文する。徳島ラーメンには茶系や白系などいくつか種類があるようなので、また足を伸ばした際には違うお店にも寄ってみたい。

帰りの徳島から高松への道のりは、何度も通っているはずなのにとても長く感じた。強い日差しに当てられて疲れてしまったらしい。鳴門にきれいな道の駅ができていて、キャンピングカーがいくつか停まっていた。

まどを途中で乗せて帰宅すると、もう22時を過ぎていた。ぽかぽか温泉に行こうかとか言っていたけど、遅くなるのでやめにする。風呂に入り、『マンスフィールド短編集』読み終えて、早めに寝。


10日(水)

朝7時半に起きる。洗濯と掃除。レンタカーを返して、またモーニング。スケッチブック3枚ほど描く。なんとなく背筋が伸びるような、ラジオ体操をしたような気分。

まどと分かれて、tomoさんでお弁当を買って作業部屋へ行く。キャンバスの続き。それまで手数を重ねてきた絵を、今度はどんどん塗りつぶして削る。最終的にどうなるだろうか。ちょうどいいところで止まればいいけど。

開店。品出しなど少しずつ進めていく。この日は観光の方のご来店が比較的多く、山下清からフランシス・アリスまで芸術系の本がいろいろと売れた。常連Yさん来てくれて、昔の商店街の話を聞く。夜にはまどかさんが来てくれて、『蛇の道』の感想から始まり黒沢清話をいろいろ。これからルヌガンガで行われるスズキナオさんと藤井さんとのトークイベントを聞きに行くとのこと。気になるが、自分は店番で行けず。

田中菫さんの新刊”DIET AND OIL PAINTING"が到着、棚に出す。菫さんはこのところお昼はサラダにすることが多いようだ。自分がサラダを作ったとしたら同じようなものばかりになってしまう気がするけど、菫さんのサラダはクスクスを混ぜたり、たくさんのフルーツが入っていたり、とても工夫されている。おいしそう。おおげさすぎず、卑屈にもならず、自分の気持ちをまず出発点にして、やれることの範囲内で物事を積み重ねているのが文章から伝わってくる。無理していない。

閉店後、東京の友達とLINE通話。最近やりたいと思っていることについて、いろいろと話を聞いてもらう。かなり取っ散らかった感じになってしまったけど、話せてよかった。

帰宅。雷雨がすごい。風呂に入り、香山哲『レタイトナイト』1巻読み終えて寝る。


11日(木)

朝8時過ぎに起きる。軽く朝ごはんを食べる。まどが淹れてくれたコーヒーを飲みつつ、菫さんの”DIET~”読み終える。おととい、チノパンのお尻のポケットにボールペンを入れていたらできてしまったシミを、洗剤でもみ洗いして落とせないかとやってみる。部分洗い洗剤も塗ってしばらく置き、洗濯機にかけてみたけど、うまくいかず。クリーニング屋に出すか。

ジョージ・クブラー『時のかたち』読み始める。言わんとしていることは言葉にしにくいし、まだ読み始めたばかりだけど、とても面白い。

「ある言語の初期段階に発生した「音素a」が後期段階において「音素b」となるとき、その変化は意味とは関係なくその言語の音韻構造を支配している規則にのみ従う。」(p6)

開店。品出し、発送準備、ネット出品作業など進めていく。井川さんに連絡を取り、来週18日に改めて燦庫の下見をさせてもらうことに。IDO CAFE市原さんがライブのフライヤーを持ってきてくれる。市原さんはいつもライブの企画で動いているイメージがある。

今日は1本映画を見たい。

2024年7月8日月曜日

適当に(2024年07月06~08日)

05日(金)夜

閉店後、本の発送。店でいろいろ考え事をする。いつの間にか23時前。帰宅、シャワー浴びてシモーヌ・ヴェイユ『自由と社会的抑圧』読み終え、寝る。


06日(土)

朝8時過ぎに起きる。友人の経営するイベントスペースにオンライン出演する予定が、起きたら既に出演時間を過ぎており、スマホを見ると友人からの着信履歴がすごい数入っていて焦る、という夢を見た。

朝ごはんを食べてお弁当を用意し、外出。一旦店に寄って、酒屋までビールやジンジャーエールなどの買い出しに行く。なかなか重い。

店に戻る。キャンバスや画材を、暑すぎる作業部屋から、新しいエアコンの入った日差しの弱い部屋へと移動。絵の続きを1時間ほどやる。どんどん精神が充実してきて、集中力も高まっていく。本当に楽しい。自分の栄養分を自分で生み出せる方法を理解していることだけでも、自分は幸福だなと思える。

開店。品出し、アルバイト用の本の準備などを進める。夜になって少し気持ちがだれてしまうが、少しずつやる。BGMにOmni Gardensをかけていたら、たまたま店内にいた静岡から来たという若いお客さんが反応してくれて、音楽の話をいろいろした。アンビエントのDJもされているそうだ。ジュノ君の個展に行った際にyomsのことを聞いたらしく、これからルクスへ行くとのこと。こないだも京都から来た若いお客さんが吉村弘の本を買っていったし、最近アンビエント話に花が咲くことが多い。

閉店後、映画を見るか迷って、やめて絵の続き。作業自体はスムーズに進むが、落としどころがわからなくなってきた。少し時間を置いてみようか。150円で買ったKEN ISHIIのInnerelementsを聴く。25年ぶりくらいに聴いたような。中学時代に聞いた時も今回も、「これってテクノって言っていいんだろうか」と、同じようなことを思った。変なタイミングで打ち込まれたキックにデトロイトっぽいシンセとか、94年だ。30年も前か。


07日(日)

朝8時に起きる。お弁当を用意し、まどが漬け込んだ梅シロップを割って梅ジュースを作り飲む。甜菜糖を使っていてシロップは濃い色をしているが、水で割ると透き通ってきれい。味はいつもの梅ジュース。

外出、2人で南へ行く。今日も混んでいて、外国人観光客も多い。島や高松駅近辺と比べれば、まだ全然少ないか。植本一子、金川晋吾、滝口悠生『三人の日記 集合、解散!』読み始める。2023年の元旦から、週に一度、同じ日につけられた三人の日記を掲載した自主制作の冊子。お互いの生活や創作がたまに交差することもあり面白い。滝口氏の日記の文章が、ほぼ小説を読んでいる時に近い感触を与えてくれることに驚く。

南を出て、ルヌガンガへ行く。香山哲さんの新刊『レタイトナイト』1巻を購入。自分の店でも入れようか迷ったけど、こちらは大きな出版社から出ている本だし、うちよりも至近距離にあるルヌガンガでたくさん売れるほうがいいんじゃないかと思って、やめにした。うちでは香山さんが自費出版している『心のクウェート』『すこし低い孤高』を引き続き取り扱い中。

開店。店頭買取3件。都知事選のことを気にしていたら、なんだか気持ちがだれてきてしまった。しかし少しずつ作業。品出し、均一本補充、発送準備、ネット出品。均一本半額セールももうずいぶん長いことやっている。買取がありがたいことに途切れないので、まだもう少し続けていくつもり。

閉店。すぐに帰宅。途中、ビールとおつまみを買って帰る。1週間ぶりのお酒。飲みながらヴェルナー・ヘルツォーク『ノスフェラトゥ』見る。1922年にムルナウが撮った作品のリメイク。ポポル・ヴ―の音楽も照明もロケーション(ラストシーンの美しさ!)も素晴らしい。ひきつけのような笑い声の怪人物は『ファンタスティック・プラネット』のローラン・トポールだった。大量の鼠にぞっとする。


08日(月)

朝7時半に起きる。朝ごはんを食べてゆっくり準備。この日は久しぶりの喫茶店へ行く。常連のお爺さん方が昨日の都知事選の結果について話している。「蓮舫なんかクソ嫌いや、中国人がでかい顔して」「石丸さんは立派やな」などなど。以前見たCRASSのドキュメンタリーで、メンバーがダイヤルハウスのあり方について語っていた部分を思い出す。店にはどんな政治的信条を持っている人も、特に持っていない人も、適当に来てほしい(そう簡単に風通しの良い場ができるものとは思っていませんが)。店を「文化的なシェルター」のように考えるよりも、店の中で起こっている商品や人間の流動性を大事にしたい。『集合、解散!』読み終える。店へ行き、ネット出品作業続き。1時間弱やり、思ったよりも進んだ。

開店。少しずつネット出品や品出しの作業を進める。アルバイトMさん来てくれて、品物の受け渡しと支払い。こう暑いとやはりだれるが、きちんと作業を進められるかどうかが大事だ。

今、ここ3日の日記を見直してみたら、毎日「だれる」という言葉を使っていることに気が付いた。日記はそれぞれ別の日に書き進めている。無意識に同じ言い回しを使っていたらしい。

今日はこれから在庫整理をして、時間に余裕があるようなら絵の続きをやる。

2024年7月5日金曜日

あぶない暑さ(2024年07月04~05日)

03日(水)夜

閉店後、友達がinstagramのストーリーに「最近豆菓子にはまっている」と投稿しているのを見て、自分もコンビニで柿の種のネギ塩だれ味を購入。季節限定のものらしい。酸味が効いている。作業部屋で絵の続き。30分だけでもいいから、少しずつ進めていきたい。絵のことを考えている間に流れている時間は独特のもので、長ければ長いほどいい。

まどは家で漫画家やイラストレーターの友人の方々と作業通話しながら描いていて、いつも楽しそうだ。自分もやってみたいけど、絵を描いている時は単純作業よりも次の一手をどうしようかと考えあぐねている時間が多いし、結局話に集中できなくなりそうな気もする。

帰宅、シャワー。シモーヌ・ヴェイユ『自由と社会的抑圧』続き読む。

「『イリアス』の真の主題、それは戦争による戦士の掌握であり、戦士という媒介を用いた戦争による万人の掌握である。なにゆえ、死を招くだけの無目的な戦争のために、だれもが自己を犠牲にするのか、さらには親族をことごとく犠牲にするのか、その理由を知る者はいない。だからこそ全編をつうじて、平和交渉を頓挫させ、敵対行為の火種をたえずかきたて、理性の一瞬の閃きのなかで闘いをやめようとする戦士をふたたび戦場へと追いやる不可解な影響力は、神々に帰せられるのである。」(p57)


04日(木)

朝7時半に起き、ドン・シーゲル『抜き射ち二挺拳銃』見る。80分弱という短い尺の中で、非常にテンポよく物語が展開していく。馬の死体のグロテスクさ。悪女が本性を現す瞬間。ラストのアクションシーンのリズム。パンを焼いて、まどと朝ごはん。洗濯物をたたむ。『マンスフィールド短編集』(新潮文庫)続き読む。

外出、作業部屋へ。30分ほど絵の続きをやる。良いペースで進んでいる。

開店。品出し、均一本、発送準備進める。ネット出品作業も。店頭買取3件。11月に予定しているイベントに関するやりとりをする。暑さでだれていた気持ちがしゃきっとした。閉店間際にPaper Talkの告知。次回は参加していない人も印刷物を持ち帰れるようにして、遠方からの郵送参加も受け付けようと思う。

閉店後、本の発送。作業部屋に行くと、部屋の温度がえらいことになっていた。昼間の日光で熱気がこもっていて、エアコンをつけてもなかなか下がらない。少しだけ進めてこの日はやめにする。ルクスへ行き、まいちゃんにいろいろ相談する。

帰宅、風呂。早めに寝た。


05日(金)

朝7時に起きる。軽く朝ごはんを食べてお弁当の用意。8時に外出して少し用事を済ませ、郵便局で本の発送。喫茶店に入り、イベント関係の連絡。その後作業部屋へ。やはり暑く、作業にならないどころか、熱中症の危険も感じた。そういえば真夏はあまり陽の当たらない別の階で作業していたよな、と思い出す。しばらく逃げるか。

開店。連絡を進めつつ、発送準備や少し品出し。店頭買取1件。暑さでお客さんは少なめだけど、だれずに作業を進めることができた。香山哲さんより、『心のクウェート』『すこし低い孤高』の追加納品分が届く。納品書を確認して振り込み。『ベルリンうわの空』シリーズや『プロジェクト発酵記』が胸に響いた人の元へももっと届いてほしい。夜になってお客さんはじわじわと増え、栗金商店の2人も来てくれた。

今日はこれから少し本を読んで、絵の続きをやる。

2024年7月3日水曜日

BGMの正解(2024年07月02~03日)

01日(月)夜

閉店後、ジャン・ユスターシュ『サンタクロースの眼は青い』見る。『わるい仲間』の延長線上にあるような作風だけど、緊張感や寂寥感はこちらのほうが断然増している。疲れてしまい、絵は描かずに帰宅。いつもの帰り道にどうやら子猫が潜んでいる模様。やたらと鳴いている。親猫とはぐれていなければいいけど。シャワーを浴びて寝た。


02日(火)

朝8時ごろに起きる。ご飯がなかったので、近所のスーパーにあるパン屋のイートインへ行くが、閉まっていた。以前は朝7時半からだった開店時間を変更してしまったらしい。仕方なくコンビニで菓子パンをひとつ買って食べる。久々にコンビニのパンを食べたけど、味がずいぶん落ちていて驚いた。

病院で健康診断。高松市からの補助で無料で受けられる。身長体重、心電図、採血など簡単に一通りやり、特に問題なしとのこと。採血の結果は来週通知される予定。

思ったよりもかなり早く終わり、帰宅しようとするとエレベーターでまどと出くわす。引き返してスーパーで買い物。家に帰ってコーヒーを淹れて読書。尹雄大『聞くこと、話すこと。』読み終える。野菜スープとミートソーススパゲティを作って昼ご飯。お腹いっぱいになった。

外出。中央公園の芝生の養生期間が終わり、青々としている。ナルホドへ行き、アクリルガッシュを3本ほど買い足す。しかし暑い。たまらず南へ行き、アイスオレ飲みつつ読書。『マンスフィールド短編集』(新潮文庫)、シモーヌ・ヴェイユ『自由と社会的抑圧』読み始める。

作業部屋へ行き、絵の続き。Skamから出ているSensationalとKoyxenのコラボ作、EricM、以前買ったEvan Parkerのエレクトロアコースティックもの(ECMから出ている)などを聞きながらやる。数時間集中してやっているとだいぶ調子も乗ってくる。絵が急に良くなってきた時の興奮は、いつになってもたまらない。

まどと再び合流し、ソレイユへ黒沢清『蛇の道』を見に行く。1998年の作品のセルフリメイク。黒沢清作品は、自分は『CURE』と『蛇の道』が甲乙つけがたく、その次が『ニンゲン合格』。今回の『蛇の道』は、やはり日本が舞台のほうが、日本人の自分にとっては日常の延長線上という感じがしてじめじめした怖さを感じただろうけど、柴咲コウ良かったし、ラストもきれいに終わっていた。西島秀俊や、ラストのガンアクションのシーンは…。

raiでまどと軽く晩ごはんを食べ、再び作業部屋で絵の続き。なんとか1枚完成。疲れた。集中しすぎて若干気持ちが悪い。帰宅、風呂に入って寝た。


03日(水)

朝8時に起きる。軽くご飯を食べて料理。親子丼、カボチャとにんじんといんげんの煮物を作る。こってりした感じになってしまったので、お弁当にはレタスもたくさん入れた。まどと外出、南へ行き読書。昨日読み始めた2冊の続きを読み進める。まどは歯科検診へ行き、自分は作業部屋へ。戦前録音のキューバ音楽のCDを聴きながら、以前途中まで描いて放っていたキャンバスの続きをやる。

開店。この日の最高気温は34℃。暑い。品出し、発送準備進める。以前お預かりした分の支払いが1件。まだまだ古本やDVD、レコードなどがあるようで、またお伺いすることになりそうだ。

この日BGMにモダンジャズをかけていたら、年配のお客さんから「今日は普通の音楽かけてるけど、いつもすごい変わった音楽かけてるよね」との声が。そんなことないと思うけど、どうなんだろう。店内BGMで電子音楽やアンビエントなどをかけている古本屋は考えてみれば少ないし、珍しいのかもしれない。多いのはSSWやローファイヒップホップだろうか。考えれば考えるほど正解がわからない。お客さんはいろんな地方の民謡などを聴かれるようで、ジャズにもお詳しい様子だった。また改めて音楽の話がしたい。

開店中に少し嫌なことがあったけど、こらえて絵の続きをやる。お酒は飲まない。

2024年7月1日月曜日

聞いて感じる(2024年06月30日~07月01日)

29日(土)夜

閉店後、映画を見ようとしてやめる。まだ体力に余裕もあるし査定の続きをやることに。23時半頃に完了する。本を出荷して帰宅。蒸し暑い一日だった。ゆっくり風呂に入り、西村賢太『随筆集 一日』続き読んで寝る。


30日(日)

朝8時過ぎに起きる。軽く朝ごはんを食べ、『一日』読み終え、尹雄大『聞くこと、話すこと。』続き。上間陽子さんとの対話に、なんとも言い難い感情が湧く。お2人に対する尊敬の気持ちと同時に、自分は果たしてどれだけ相手の内なる声に耳を傾けることができるのだろうか?と考え始めると、甚だ心もとなくもある。これは劣等感なのか。

DORSIAへ。昨日山崎さんとCenterで話していたら、ヒマさんとは共通の知人は多いけど話したことはあまりなかったそうで、それならと2人をお茶に誘った。誘った自分は財布を忘れてしまい、一番最後に到着。瓦町駅そばにあるバー『ヌーベルバーグ』のマスターもおられて、3人で話している。ヒマさんはヌーベルバーグに何回か行ったことがあるらしい。マスターを囲んで、お酒のエピソードなどを3人で聞く形になる。ヒマさんも山崎さんも聞き上手だ。マスターは小説もよく読むそうで、永井荷風、檀一雄、色川武大などがお好きらしい。

そうこうしている間に開店の時間が迫り、店へと急ぐ。この日もいろんなお客さんが来てくださり、良い感じに忙しい一日になった。この日は店頭買取2件。

岡山から古本たかつかさんが来てくれて、いろいろお話。たかつかさんが運営メンバーの、津山・喫茶曲がりで行われているがふさんのポップアップはこの日が最終日。がふの長谷川さんとの会話で出たという話題、今の自分にもとても考えさせられるものがあった。

何度か本を売ってくださったことのあるお客さんと、初めて話す。蟲文庫の田中さんとも長くお知り合いの方だった。四国のいろんなところに住まわれていて、現在は高松とのこと。高知の『かたりあふ書店』さんの店主さんが1年半ほど前に亡くなっていたことを知る。かたりあふ書店には5年前の夏に1度行った。とさでんの終点の『桟橋通五丁目』駅から、こんなところに古本屋があるのだろうか…と思わざるを得ないような郊外の道を20分ほど歩くと、中に本がぎゅうぎゅうに詰まった店があった。シャッターは半分閉まっていたような覚えがある。中にいる店主さんに声をかけると開けてくれて、木山捷平や高井有一の文庫などを買った。買い終わると、「これから歩いて駅まで行くの?車で送るよ」と言ってくださり、なんと店を閉めて(!)はりまや橋のあたりまで送ってくださった。「時間があれば、このままうずまき舎さんまで行けたらいいんだけどねえ」とも言っていた。その日の暑さも相まって、強く記憶に残っている。ご冥福をお祈りします。SNSで検索すると、かたりあふ書店は土佐市で再開の準備を進めているとの投稿を見つけた。また行ってみたい。

四国学院大学にいらっしゃるケニア人の先生に教わっていたという方と話す。この先生は日本のスワヒリ語コミュニティの間では知られた存在のようで、初めてケニアの国費で日本へ留学した方だそうだ(80年代の話)。KALDIの商品をアレンジして作るごはんの代わりの料理は、米とパンの中間のような食感で、骨付鳥とも合うらしい。

夕方、この日ルクスでDJのTKDさんがご来店。TKDさんはコミックビームでコラムを連載されている。まどのことは大三君から聞いていたようで、うれしい。

ヌーベルバーグのマスター来てくださり、映画や小説の話などする。「お店今度行きます」と言うと「来んでええ」と言うので、余計行きたくなった。

閉店後、本の出荷。ルクスへ行くとしゅう君がDJ中。00年代初頭を思わせるハードテクノをかけていて、2002年生まれのしゅう君が自分が生まれた頃のテクノをかけているわけだなと思うと、自分との年齢差を改めて感じた。ラムコーク2杯飲む。3週間ぶりにお酒を飲んだ。まいちゃんと大三君と、今度一緒にヌーベルバーグに行ってみようということになる。

雨に降られて帰宅。シャワーを浴びて早めに寝る。たくさん人と話した日だった。


01日(月)

朝7時半に起きる。蒸し暑くてあまりよく眠れなかった。朝ごはんを食べて、健康診断の予約。早速、明日の午前中近所の内科へ行くことになる。洗濯。『聞くこと』続き読む。

うちでも既刊を扱っていたナマエミョウジさんが、7年ぶりに新刊を出すとのこと。京都の誠光社で展示も行うそうだ。楽しみ。

外出。銀行や郵便局をまわり、作業部屋で絵の続きをやる。一筆加えて「あ、失敗した」と思ったけど、やっているうちになんとかなった。

開店。アルバイトMさんが来て、支払いや本の受け渡し。店頭買取1件。品出し、発送準備など進める。この日はお客さん少なめ。ソレイユで黒沢清『蛇の道』を見終えた後にいらした男性の方もいた(この日ソレイユはメンズデー)。自分は明日見に行く予定。

ブログを書いていたら、ヌーベルバーグのマスター、かたりあふ書店の店主さんのこと、ケニア人の先生、ナマエさんの7年ぶりの新刊など、なんだかいろいろあり、人生について途方もない気持ちになってきた。古本屋という職業柄なのか、もしかすると年をとったせいかもしれないけど、20代の頃と比べて『自分が何を成し、世に問うか』よりも、『自分がいかに周りの人達の話を聞き、人生を感じるか』に比重が移ってきているような気がする。どれだけ実践できているのかはわからないが。そもそも『何かを成す』ってなんなのか、いまだによくわからない。自分が何かを成すことよりも、周りの人が少しずつ変化している様子のほうが興味深く思えることも、よくある。

昨日久しぶりにお酒を飲んだせいで、やはりまた少し飲みたい気分になっている。でも飲まない。今日は映画を見て、その後絵の続き。