2021年11月19日金曜日

空気の密度(2021年11月18~19日)

17日夜

閉店後、本の出荷。まどは編集の人と打ち合わせをしていた。冷蔵庫を開けてみるとおかずが余ったままになっていて、まどに聞いてみると夕ご飯をほとんど食べていなかったので、食べてもらう。何かに集中しすぎると食がおろそかになるらしい。そのまま二人で洗濯物を干し、翌日のおかず作り。まどはハマチ大根といんげんのおひたしを作り、自分は卵焼きとサツマイモのサラダを作る。フアン・ルルフォ「ペドロ・パラモ」読み終える。シャワーを浴び、少し絵を進めて寝る。


18日

朝8時前に起きる。玄米を炊いて、買い取った本の整理。朝ごはん食べる。全集もののネット出品作業。40冊ちょい進める。郵便局で本の出荷、八百屋とスーパーで買い物。帰ってハンス・ツィッシュラー「カフカ、映画に行く」読み始める。絵少し進める。

開店。少し暖かい。品出し進める。昨日に引き続き今日も知り合いのお客さんが多い。戸田さん、益子の陶芸家寺門さん、ラウンジカド成田さん来てくれる。いろいろ話せてうれしい一日。閉店間際かなり疲れてしまい、発送準備作業を一部明日にまわす。

閉店。まどがおかずを作ってくれていた。ルイス・ブニュエル「忘れられた人々」見る。ストーリーに救いがなく、悪夢のシーンや、卵を投げるシーン、ラストの犬など、視覚イメージも強烈な映画。メキシコが舞台。「ペドロ・パラモ」を読み終えたばかりのタイミングで見れて良かった。シャワー浴びて、少し絵を進めて本を読んで寝る。


19日

朝8時起き。ストレッチ、ゴミ捨て、朝ごはん。疲れがたまっているが、県立ミュージアムへ。「多度津ものがたり」は鉄道、経済、建築など様々な角度から多度津の歴史を紹介する展示。同時開催の「私の町にも映画館があった」は香川県の映画館の歴史を資料と共に紹介している。1950年代には県下に100を超える映画館があったらしい。粟島や伊吹島にもあったそうだ。どちらも小さい島だけれど、漁業の繁栄で娯楽も盛んだったのだろうか。善通寺の「世界館」は2階席もあったそうで、外観も面白い。津田で映画館を経営されていた方のインタビュー動画も。充実した展示だった。喫茶店に移動し読書。「カフカ、映画に行く」読み終え、スケッチブックに少し絵を描く。

開店。ネット出品した商品が動いている。発送準備を進める。疲れのせいで体も頭も動きが悪く、日暮れの時間帯にはだんだん気が詰まってくる。休憩中「柳宗悦随筆集」読み始める。まどのマンガがnoteの公式アカウントでおすすめされて、いくつか編集者からの連絡も入っている模様。すごい。

自分はあまり自分の商売を街や文化に寄与していると言うほうではないけど、誰かからそう言われれば(恥ずかしいけど)悪い気はしないし、そういう部分もあるのかもしれないとは思う。でも親以上に年の離れたお客さんとゴダールの話をした時の、なんとも言えずその場の空気の密度がシーンと増す瞬間とかのほうが、対象がはっきりしていて好きだ。古本屋をやっていると「この人、こういう話は家族にもしたことがないんだろうな」という話をよく聞くことになる。うれしい。プライベートすぎてブログに書けないようなこともある。逆にしょせん金儲けでしょ?とうがった見方をされても、それも大切な一部分なので反論する気はない。解釈は自由にしてくれていいし、その分こちらも自由にやらせてもらう。

今日はゆっくりしようと思う。お酒が飲みたい。

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