2021年4月8日木曜日

こうもり(2021年04月08日)

日記を始めてもう2年ほどになりますが、今回から簡単なタイトルをつけていこうと思います。


07日夜

閉店後、風呂に入り、カーソン・マッカラーズ「結婚式のメンバー」読み終える。少し絵を進めて寝る。


08日

朝8時頃に起きる。菜の花とにんじんのおひたし作る。昨日作ったおかずの残りと、まどの作ってくれていたハマチの照り焼きで弁当はOK。最近料理の献立もマンネリ気味、少し変わったものが作りたくなってきた。絵の続き。ちょっとやっただけでかなり台無しになった。修正したらさらに裏目に出た。ここからどうなるだろうか。スーパーに行く。夜に麻婆春雨と炊き込みご飯を作ることにした。

家に食材を置いて再び外出。コンビニでSサイズのコーヒーを注文し、カップをセットしてボタンを押すが、間違えてMサイズのボタンを押してしまったことに気がつく。一応店員さんに「間違えてしまったんですけど」と報告するが、なすすべもなくコーヒーはカップに注がれていく。ジャバジャバあふれるかと思ったら、ひたひたのところで止まった。危ないところだった。

公園のベンチに座り、夏目漱石「行人」読み始める。

「窓は三つ共明け放ってあった。室が三階で前に目を遮るものがないから、空は近くに見えた。その中に燦(きら)めく星も遠慮なく光を増して来た。三沢は団扇を使いながら、『蝙蝠が飛んでやしないか』と云った。看護婦の白い服が窓の傍まで動いて行って、その胴から上が一寸窓枠の外へ出た。自分は蝙蝠よりも『あの女』の事が気に掛った。『おい、あの事は解ったか』と聞いてみた。」

窓〜部屋〜夜空〜星〜三沢〜団扇〜蝙蝠〜看護婦〜窓枠〜あの女
短い間にビュンビュン飛び回る描写が読んでいて本当に気持ちいい。「胴から上が〜」もなんだかよくわからない凄みがある。看護婦ではなく白い服のほうが主語になっていて、夜空の色との対比が幻想的。蝙蝠は話の筋とは関係なくて、別にヤモリでも白髪でもトイレ行きたいでもいいんだろうけど、主人公が蝙蝠に全然興味を持ってないことで「あの女」への興味がくっきりと際立ってくる。この蝙蝠みたいなものがたくさん入っている小説(そして絵も!)が自分は好きで、漱石はそういう作家の一人。

開店。お客さんは少なめ。どんどん品出しを進める。デート中らしきカップルが来店。雑誌を見ながら楽しそうに話している様子に、こちらもうれしい気持ちになる。

今日はこれから料理。

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