2023年10月16日月曜日

古本市、居酒屋、ご相談(2023年10月14~16日)

13日(金)夜

閉店後、本を出荷して梱包作業の続き。プチプチを巻き終えた。帰ってシャワー浴びて寝る。


14日(土)

パンを買ってきて朝ごはん。先日オモコロでまどの漫画「話の話」シリーズの新作が公開になった。SNSを見ると単行本化してほしいという声も多いようだ。手塚治虫「奇子」続き読む。

開店。この日は郵送買取が1件到着し、店頭買取が2件。受託商品の振り込み。明日の徳島での出店に向けて値付け作業を急ぎで進める…などいろいろと忙しかった。開店時間中に選書作業をやろうとしたが、結局できず。18時半になってまどと店番を交代。レンタカーを借りて、ついでに買い物など。閉店時間の21時ちょうどくらいに店に戻る。スーパーで夜食を買って少し休憩。その後は出店に向けての選書や諸々準備。24時過ぎに終わる。帰ってシャワーを浴びて寝た。


15日(日)

朝6時に起きる。まどはこの日志々島へさっこの手伝いに行くことになっていて、自分よりさらに朝早く出て行った。ごはんを食べて車に乗り、徳島県の美馬市へ。美馬は山を越えたところにある町だけれど1時間ほどで行ける。193号線沿いの景色は起伏に富んでいて、走っていて楽しい。思ったよりも早く着いたので、「うだつの町並み」を少し散策。昔は藍と生糸の生産で栄えたとのこと。

8時半になり、会場への搬入が始まる。会場は「オデオン座」というところで、昔は芝居小屋や映画館として使われていたそう。美馬市指定の有形文化財にも指定されている。スタッフの皆さん熱心に手伝ってくださる。なんとなく前日箱詰めしている段階からうっすら気づいていて、設営し始めて改めて思ったが、本を持ってきすぎた。今までの出店で一番多かったかもしれない。

イベントは人の流れも多く楽しかった。主催側としては若干ライトなものを求めているのかなという感じもしたけど、児童書やライフスタイル系から民俗学や哲学まで、いろんなものが売れた印象。多く持ってきすぎたのが、結果的にはジャンルの幅が出て功を奏したかもしれない。文学好きのグループ客が楽しそうに後藤明生や大江健三郎の話をしていたり、若い女性が田中菫さんのMILKDISHを本当に気に入った様子で購入してくれたり、温かな気持ちになる瞬間がたくさんあった。イベント中はトークも2つ行われていて、特に甲斐かおりさんのお話は全国各地の街の拠点づくりの事例を豊富に紹介していて、とても興味深かった。

搬出を終え、オデオン座からすぐの「うだつ上がる」へお邪魔する。この日はこちらでも古本市が行われていたが、結局自分のブースにつきっきりで伺えず。「うだつ上がる」は建築家の高橋利明さんが運営している複合施設で、高橋さんの事務所も兼ねつつ、古本や古着、雑貨などが販売されている。お箸2膳と菜箸を購入。

終了後の懇親会には今回参加せず、早めに失礼して高松へと戻る。荷物をドカドカと店に運び、レンタカーを返却。頼酒店にでも行ってその後ラーメンかなと思ったら、そういえば今日は日曜だった、と思い出す(高松は日曜定休の飲食店がとても多い)。ぶらぶらと商店街を歩き、老舗の居酒屋さんへ入る。とても良心的な値段。たまたま隣に座っていたお客さんに話しかけられ、たくさんしゃべる。自分より10歳ほど年上の女性で、デパートで販売員をされているとのこと。商店街でのHow to surviveを教わり、自分も何かの拍子でウッと涙ぐんだ気もするが、なんでこみ上げたのか忘れた。あんたは真面目すぎる、でもそれでいいと思う、そのままでいろ、というようなことを言っていただき、普通に元気が出た。さすが販売員をされているだけあって、飴と鞭の加減が絶妙だとも思った。果たして自分が本当に真面目なのかはわからない。自営業というか、商店をやるようになってから、「他人には親切にしよう」のような至極当たり前の標語が妙に響く時があり、自己啓発本がこれだけ売れる理由もわかる気がした。自分は自己啓発本を買わないけど、買う人の気持ちはわかるし、馬鹿にしたくない。ちょうどyoms近くの喫茶店「グレコ」さんも飲んでいて、紹介してもらう。「こないだお客さんからyomsさんへの道を聞かれて教えましたよ」と言っていただき、うれしかった。ショップカード持っていきます!とお願いする。

居酒屋を出てルクスに行くと、ちょうど志々島から帰ったところだという大三君と稲盛さんがいた。いろいろ話す。途中服部さん来られる。聞くところによると服部さんはスマホを持っていないそうだ。

帰って、シャワー浴びて早めに寝る。


16日(月)

朝8時に起きる。朝ごはんはパン。まどから昨日の志々島での出来事をいろいろ聞く。グレコさんにショップカードを持っていこうとなり、外出。カフェオレを飲みつつ、大阿久佳乃「じたばたするもの」読み始める。序盤からソール・ベローやスタインベックなど、自分があまり読んできていない作家が取り上げられていて興味を引かれる。昨日居酒屋にいた方はおられないようだったが、カードは無事に置いてもらえた。

早めに店に行き、昨日の古本市に出した本を棚に戻していく。量が多く、全然終わらない。開店。昨日店を留守にした分、発送もたまっている。ゑでぃまあこんのお2人が来店され、ホリチさんのことなどいろいろお話する。6月に兵庫県加西市のVoidで個展をやった時、ゑでぃまあこんさん高橋幾郎さん頭士奈生樹さんのライブがあったのだけど、その時ゑでぃさん達はまわりにたくさんある絵がyomsの齋藤が描いたものだとはあまりわかっていなかったようで、今日ようやく「ああ、あの絵が!」と一致した。よかった。この日は店頭買取2件。ほか段ボール4箱来るが、これは後日連絡となる。新しい郵送買取の件も早く連絡しなければならない。しかしこの日は昨日おとといの分の帳簿付け、本を棚に戻す作業、発送準備で時間を使い果たしてしまった。

それとこの日は珍しく、古本屋の開業や出店に関する相談をお2人の方から別々にいただいた。特に開業についてはその人の人生に多大なコストがかかるので、どう答えようかいつも迷う。古本屋は楽しい。辛いことや腹の立つこともあるけどネットに書いたら引きずりそうだし、なるべく書きたくない。なので結果的にブログにも「ちょっといい話」ばかり書いてしまうが、精神的な報酬だけでは店は続かない。売る技術というのもあるにはあるけど、自分の中で他人へ伝えられるほどに整理できているわけではないし、まずはその人自身で1日いくら売る(そして、毎日売り続ける)にはどうすれば良いのかを考えてみてほしい気持ちもある。難しい…。と考えていたら、ルヌガンガの中村さんも、SNSに開業の相談に来られるお客さんへどう応えたら良いのか悩むという投稿をしていた。本屋や古本屋が増えないと読者の数も増えていかない。自分はこれから開業しようという人たちに対して少し厳しく考えてしまいがちなのかもしれない、と思った。

閉店後も発送準備をしてブログを書いていたら、24時前。もう帰って寝る。明日はキャンバスを箱に詰めて、大阪へ発送。

0 件のコメント:

コメントを投稿