2023年10月11日水曜日

雨のち晴れ(2023年10月08~11日)

07日(土)夜

閉店後、本の出荷。作業部屋で森敦「意味の変容」読み終える。この本はとある古書店で安く見つけて勢いで買った。読み終わるくらいのタイミングで、柄谷行人や中上健次が寄稿している付録冊子が欠けていることに気が付く。残念。価格のところにでも注記しておいてほしかった。キャンバスの続き。いい感じに進んでいる。帰ってシャワー浴びて寝る。


08日(日)

朝8時に起きる。朝ごはんを食べ、さぎ「ふあんをまるめて星にする」読み始める。さぎさんは東京に行った時に下北沢で友人に紹介されて、ちょうどすぐそばにあった「日記屋月日」さんでこの本が販売されていた。その時は買わなかったけど、結局香川に帰ってから気になって月日のウェブストア経由で購入。

外出。消耗品やレターパックを買い、作業部屋でキャンバスの続き。県外で1回個展をやるとだいたい何にどれくらいお金がかかるのか、大まかに頭の中で計算してみる。展覧会をやるといくらかの売り上げはあるが、それが自分の活動を持続していけるだけのものかは、けっこう微妙なところだ。じゃあどうするのか、落としどころをじりじりと考えていきたい。

開店。開店早々「さすがにこれはいかんだろ」という出来事が発生し、疲れてしまう。うーん。ここ数日晴れてはいてもなんとなく頭が痛くて調子が出なかったが、今日は夕方から小雨。お客さんは少ない。郵送買取の査定、品出し、ネット出品など進める。郵送買取、価格了承取れる。夜になり、東京のギャラリーTOWEDのメンバーでもある画家の綱田さん来られる。現在岡山のギャラリーOFにてグループ展に参加中とのこと。いろいろお話する。たくさん買ってくれるお客さんも来られて、売り上げはどうにかなった。

閉店後、キャンバスの続きをやる。とりあえず塗り重ねていくが、いまいち着地点が見えない。個展までにもう1、2枚完成できるといいんだけど。気に入っていたCDがやたらと音飛びするなと思っていたら、外側からひび割れたように劣化していて、一部の曲が聞けなくなっていた。CD-RではなくプレスCDで発売からは20年と少し経ったくらいのはずだけど、こんなに早く劣化するものだろうか?

帰る途中、昼間にあった腹の立つ出来事をボヤこうかと思って友達がやっている店の前を通るが、他にもお客さんがいたのでやめた。歩いているうちに「ボヤくために行くなんて微妙だな」と思い直す。子猫が雨に濡れていた。お酒を買って帰り、「ふあんを」読みながら飲む。あまり飲めずに3分の1くらい捨ててしまった。シャワー浴びて寝る。


09日(月・祝)

朝8時過ぎに起きる。まど味噌汁とハムエッグを作ってくれた。朝ごはんを食べて読書。「ふあんを」読み終える。日記は面白い。日記の面白さを、こないだ読んだ後藤明生「小説 いかに読み、いかに書くか」の志賀直哉の章を頭の中で引き合いに出しつつ、文章の一人称性についていろいろ考える。店に行き、昨日買い取った本や雑誌の整理。

開店。メルカリで買ったプライヤー(キャンバス張り器)届く。店頭買取1件。お客さんは昨日に比べれば多かったが、店頭売り上げは振るわず。ネット売り上げに助けられた日。

閉店後、増村保造「黒の超特急」見る。タイトルほど超特急はフィーチャーされていない。田宮二郎の、喜怒哀楽がごった煮になったような震え声の迫力がすごい。加東大介のえげつない悪党ぶりもいい。登場人物全員が保身と復讐のために、ラストまで狂気を加速させていく。面白かった。

本を出荷して帰る。


10日(火)

朝7時半に起きる。朝食はパン。シャワー浴びて料理。手羽と余り物野菜(白菜、にんじん、もやし、玉ねぎ)を使ったうま煮、オクラときゅうりの梅和えを作る。

お弁当を用意して外出。中央公園のベンチに座り、スケッチブックに絵を描く。やっぱりこのベンチは落ち着く。保育園児もたくさん遊んでいる。Jeph Jermanなどガサゴソした物音系のローファイノイズを周囲の音と混ぜて聞く。公園でこういう音楽のリスニングDJイベントをやったら楽しそうだ。12時をまわり、市役所に続く地下道から公務員の人たちがぞろぞろ出てきた。古井由吉「夜の香り」読み始める。

「二十何年かぶりで目にした駅前の風景は、当然のこと、昔とすっかり変っていた。いや、変ったなどというようなものではなくて、昔、広場のあったところに、今も広場がある、のに過ぎなかった。」(p25)

お弁当を食べ始めるとバラバラとにわか雨が降ってきた。南珈琲に逃げ込み、読書続き。とても混んでいる。

作業部屋へ。公園で思いついた文章をIllustratorでPDFにまとめる。これでようやく個展に出すための文章が全て完成。コンビニに行ってプリントする。ドーナツやお茶を買い、ナルホドでマスキングテープや虫ピンを買って、再び中央公園へ行きおやつを食べる。ここ最近、公園や喫茶店にいるととても調子がいいのに、店や作業部屋に行ったとたん気分がだるくなるという日が続いている。どこか遠くに行きたくなる。天気も不安定だし、季節の変わり目だし、そんな時期なのかもしれない。

レジに戻って少し発送作業。以前お預かりした本の査定金額、了承取れる。静岡県富士宮市の「虹霓社」さんより、よしのももこさんの新刊サンプル届く。

夜は個展に出す絵の選別作業。ギャラリーの図面を見直し、念のため多めに持っていくことにする。選び終わったところで、疲れのせいかなんなのか、吐き気が出てくる。絵の続きをやりたかったが帰宅。少し本を読んで寝た。


11日(水)

朝7時半に起きる。まどがお弁当のおかずと朝ごはんの支度をしてくれている。パンを食べて、お弁当を準備して外出。猫を見かけるが避けられる。また南へ行き、読書の続き。まどの新作が明日オモコロに載るようで、一足早く見せてもらう。

まどと別れて、スーパーで養生テープを買って帰る。プチプチのロールも持ってきて、絵の梱包の準備。

開店。店頭買取2件。写真集など多くありがたい。この日は発送件数が多く、なかなか忙しかった。些末事の福田さんや安岐さんも来て、お客さんと少しずつおしゃべりできたのもよかった。ヒジャブを巻いた女性が「イスラムについての本ありませんか」と訪ねてきたので、大三君の本を見せると「これテレビで見ました!」ととてもうれしそうにしていた。インドネシアの方で、フィカルさんのモスクにも行ったことがあるそうだ。発送準備終えて品出し、均一本の補充。ここ数日均一本がそこそこ売れている。この日はなかなか良いペースで作業ができた。

今日はこれから絵の梱包。大きめの段ボール箱を調達したい。

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