2023年1月4日水曜日

年末年始(2022年12月28日~2023年01月04日)

28日(水)

この日の日中は発送準備と査定を進めた。夕方電車で太田へ。道中スケッチブックに絵を描く。ソローに到着、宮脇さんと宇多津の圓通寺へ行く。毎年恒例の護摩焚き。生で聞く太鼓の音は迫力がある。護摩焚きの後、境内で黒コショウさんが火吹きをやっていた。今年はルクスでの個展準備中に壁の掃除を手伝ってもらったり、何かと黒コショウさんにお世話になった。年の瀬にパフォーマンスを見れて良かった。その後も千葉さんが作ってきた餃子や珍しい穴子の肝などをいただいたり、地元の人でもなかなか知らないような貴重なお話を聞く。来年は何かお土産を持って来よう。


29日(木)

朝シャワー浴びる。午前中はバイトの人に渡すための本の準備。15冊ほど作る。昼ごはんはパスタ。ちょっと作りすぎた。午後、査定終えた分の買取1件振込み。発送準備進める。バイトYさんに10冊渡す。

外出。銀行や郵便局をまわる。くつわ堂でアイスカフェオレ。瀧口範子「行動主義 レム・コールハースドキュメント」(単行本版)、高橋源一郎「ジェイムス・ジョイスを読んだ猫」交互に読む。「行動主義」は単行本版だとハンス・ウルリッヒ・オブリストや伊東豊雄ら11人へのインタビューが掲載されているが、文庫版だとこれが収録されておらず、コールハースへのインタビューが大幅に加筆されているようだ。

夜はSyndicateの2人とジュノ君と矢野さんとで中華料理店にて忘年会。いろいろ話す。打ち合わせではないので、ラーメンの話とかができて良かった。久しぶりにけっこう飲んだ。家に帰り、キャンバス進めて寝る。


30日(金)

朝8時半に起きる。少しキャンバス。歩いて高松駅前のプロントへ。読書、ドローイング。無印、スーパー寄って帰る。昼ごはんはマルタイの棒ラーメン。また少し絵をやる。まども自分も元気が出ない。まどがお菓子を買ってくれた。発送準備進める。夜、スーパーで安くなっていた刺し盛を買って食べる。その後絵を進めていた気がするけど、なんとなくグズグズしていたような。

ルクスへ小鉄君企画のイベントを見に行く。お客さんは若い人やヒップホップ系の人が多く新鮮。小鉄君と堀金君のセッションは序盤に機材の接触不良?があったものの、復活した後半はとてもかっこよかった。また見たい。ゲストのCHIYORI×YAMAANのライブは平尾君もギターで参加。CHIYORIさんの作り出す大らかなムードがすごい。自分もポジティブに生きていきたい…と素直に思えた。

帰って、斎藤潤一郎「武蔵野」読み終えて寝る。


31日(土)

朝8時くらいに起きる。いよいよ大晦日、ライブイベント「新しい挨拶」当日。南珈琲でモーニング。「行動主義」読み進め、「ジェイムス~」読み終える。グレゴリー・ベイトソン「精神と自然」読み始める。

「「建築は形態ではなく、その中で起こること自体」、「計画するのではなく、人間の活動を並べること」、「建築はスローなものだが、都市は変化に対応する」」(「行動主義」p74)

「自然現象に映し出されていたのは、一概に言って、ヒトという種の抱え持つ一番野卑で単純で動物的で原始的な面なのではない。むしろ逆に、人間存在のなかの、複雑にして美的、精巧にしてエレガントな側面こそが、自然の姿を映し出していたのである。」(「精神と自然」p18)

まどはtooniceで昼からバイトとのことで、自分は一旦家に戻り、スーパーで買い物。カツオのたたきと余ったおかずで昼ごはん。午後はキャンバス続き。イベント開始が近づくにつれて気持ちがざわざわしてくる。

16時に燦庫へ行き、井川さんと打ち合わせや会場の設営を進める。マンジャルの兒島さん来て、カレーの準備。その後工藤冬里さん来られる。けっこう話してくださる。物販の音源が多く、テーブルに並べて準備。出版されたばかりの、ニューヨークで開催された陶芸作品の展覧会図録もある。ハードカバーの、とてもしっかりした本だ。遅れてさっこ来る。特にセッティングの変更もなく、そのままいこうということになった。冬里さんとさっこは早くもいろいろ鳴らしている。

20時になり、イベント開始。冬里さんソロ、さっこソロ、休憩、セッションという流れ。なんとなく長丁場になるのではと思っていたが、予想よりも早く終了。演者もお客さんたちもかなり長い間会場にいて、話したりお酒を呑んだりしていた。23時過ぎに撤収完了。お腹の空いたまどとさっこは時宅へ向かった。

ルクスへ行くと、小鉄君や平尾君、大三君と千葉さんがいた。いろいろ音楽の話などをする。生配信を何か見ようとなり、ハリウッドザコシショウの配信を見る。コウメ太夫も出ていて、全員いたって普通のテンションでしゃべっている。そのままなんとなく2023年に突入。平尾君の天狗話から水木しげるの元ネタ話になり、小鉄君から最近のK-POP事情を聞く。ウォッカのパイナップルジュース割を2杯飲んだ。いい感じ。帰って寝た。


1日(日)

午前中はごろごろしていた気がする。お昼に新年の抱負をSNSに投稿。今年は2月に東京での個展、2~3月に香川でのグループ展、6月に兵庫での個展、10~11月に大阪での個展。がんばりたい。しかし店の忙しさはそれほど変わらないだろう。業務の流れを引いたところから見て、自分に負担がかかりすぎないようにしないといけない。

午後、まどと歩いて石清尾八幡宮へ。30分ほど歩いていい運動。屋台がたくさん出ている。タコ焼き、フライドポテト食べる。境内に入ってみると、混んではいたけどすぐに列が進み賽銭箱のところまで誘導された。「健康でありますように」とお願いする。今のところまだコロナにもかかっていない。商店街のほうに戻り、グレコに入ってまどとしゃべる。

店で発送準備進める。今回は長めに年末年始休暇を取ったけれど、ネットでもそこそこ売れるので助かる。ブログを書く。

夜はまどの作った水炊き。おいしい。水炊きを食べた後にスーパーへ。秋味(ビール)が安く売られていて、うけたので買う。風呂。一人飲みながら、去年印象に残った出来事のうち結城さんと会ったことと冬里さんとのやり取りについて文章にまとめる。以下はinstagramに投稿した文章からの抜粋。

「2022年印象深かった出来事はたくさんあるんですが、10月に結城さんに会ったことと、冬里さんとのやり取りについて書いてみます。

結城さんは東京でギャラリーを運営していて、企画展をやりつつ、国内外のアートフェアに出展している。6年ぶりに会うと、齋藤さんの作品の展示の仕方は現代アートの文法からは外れたものだけど、それは結局齋藤さんがどういう方向でやっていきたいのかによるし、私は何が正しいとは言えない、というような話になった。自分は現代アートの場は特に目的地ではなく、絵で生活できる程度に稼ぎたいと思ったこともない(当然ですがこのことは現代アートの場で稼いでいる人を否定しません)。最初はそんな自分が美術の分野で忙しく働いている人に時間を割いてもらっていいのかなーと思ったりもしたけど、実際話してみて、異なるやり方で美術をやっている人間のことも視界に入っていて、考え続けているんだなと感じた。これは自分を受け入れてくれたからうれしいみたいな単純な話ではない。そもそもその人を受け入れたかどうかなんて当人たちにもわからない問題だ。

冬里さんと大晦日のイベントに向けてメールのやり取りをしていて、1ヶ月半ほど前になって「「新しい挨拶」というイベントタイトルには、「2022年までに使われた言葉が全て破壊/更新されたとして、2023年最初に放つ言葉を人類は新しい新年の挨拶として認識できるのか。」という意識(?)があります。」と伝えたところ、「僕が考えた香川の挨拶は「いかがわしい𣘸bendvent」です」という返信があった。ここで自分は「言語の壊れた状態」をあらかじめイメージして、それを象徴するような言葉(「新しい挨拶」)に置き換え、さらにその意図を伝えている。しかし冬里さんは「言語の壊れた状態」そのものとなって相手にかぶさってくる。冬里さんに惹かれる人はそこに対する受け入れの準備がいくらかできているはずで、もちろんできていなくてもいい。そういう人を受け入れる準備が冬里さんにはいくらかできているはず。

ある対象が(自分と関係なく)何かに向かおうとしていて、そこにある程度自分との距離があり、その距離へひたすら目を凝らすことに何かがある。ダサいとかかっこいいは関係ない(のは忘れられがちな問題)。注視すべき距離はどこにだって転がっているし、絶えず変化していく。そのことを体現していくためには現代アートだけでは足りない。それは美術に関わっている人たちが一番よくわかっているはずだ…という希望を自分は捨てることができない。」

ベッドに入ってもなぜか断続的に悪夢?を見て何回も起きてしまった。


2日(月)

朝ごはんは餅。餅は楽でおいしい。家事やる。ほとんど午後に差し掛かった時間帯から、青山真治「サッド・ヴァケイション」見る。なぜか元々の音量のレベルがとても低く、Bluetoothのスピーカーをセットしたり一苦労。映画はよかった。最後にアイラ―のゴーストが流れて「おっ」となった。

まどと外出。一福でかけ小+ちくわ天。TSUTAYAまで歩く。ぽかぽかしてきてコートを脱ぎたくなる。今回の年末年始は暖かい。タリーズに入り、マンゴースムージーを飲む。冷える。篠田正浩「はなれ瞽女おりん」借りる。今年は時代劇や西部劇も見ていきたいと思っているけど、どれだけ映画が見れるやら。「行動主義」続き読む。コールハースはこの時60歳手前のはずだけど、目まぐるしく動き回っている。すごいな。

帰ってまどとすき焼きを作る。買ってあったかまぼこも切る。食べながらスタンリー・キューブリック「シャイニング」見る。前に一度見たはずだけど、20年くらい前かもしれない。怖いけど、それ以上に、本当にしゃれてるわーと思いながら見た。ほぼ寝落ちのように、9時半頃に寝てしまった。


3日(火)

朝9時頃に起きる。11時間半も寝た。おかげでかなり体力は回復した。朝ごはんは餅。

振り返ってみると、全然やりたかった作業が進んでいなかった。店を休むと遊ぶ予定が入ってしまう(それはそれでうれしいことだけど)。疲れもたまっていたようだ。

この日は1日作業。朝の10時頃から始め、ごはん休憩をはさみながら、夜の23時頃まで発送以外は家から一歩も出ずにずっとやっていた。当然、かなり進んだ。風呂に入り、スケッチブックに少し絵を描いて寝た。


4日(水)

朝8時前に起きる。ゴミ出し。南珈琲でモーニング。ここ3日南が休みで、それだけで路頭に迷ったような気分になるのは自分の生活習慣のほうに問題がある。エミさん「今年もよろしくお願いします」と挨拶してくださる。やるべきことの整理と、DM配布についてのお願い、グループ展に関しての連絡。

店に戻り、ネットで売れた本の梱包作業。段ボール4箱を着払いで送ることに。まどにてつだってもらった。

開店。まだ正月休みの方も多いのか、たくさんのお客さんでにぎわった。品出し、発送準備進める。年末にあったとある件少し進む。夕方頃に讃州堂さんの奥さん来られ、古本業の話をする。考えてみれば普段在庫をどうするかとか話す同業者はほとんどいない。夜に去年Syndicateで展示をやっていた山之井さんと、ご友人の市川さんご来店。市川さんはつくばに住んでいたそうで、PEOPLEなどその辺のお店の話も聞く。平尾君も来てくれていろいろ話した。

スーパーでビールを買ってきて、飲みながらたまっていたブログを書き終えた。キャンバスの下塗りだけでもやって寝たい。

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