2024年10月16日水曜日

よくやってる(2024年10月14~16日)

13日(日)夜

閉店後、ネットで売れた本を発送。車で店に行き本や絵を積み込む。久しぶりの出店のせいか、明らかに本の量が多い気がする。再び家へ。風呂に入って、鈴木しづ子、川村蘭太『夏みかん酢つぱしいまさら純潔など』少し読んで寝る。


14日(月・祝)

朝5時に起きる。軽く朝ごはんを食べて出発。高松西ICから四万十町中央ICまでは176kmほどで、川之江JCTから南へ行くのは今回が初めて。四国中央市の山奥は『霧の里』と呼ばれているようで、早朝という時間帯もあって実際霧がすごく、スピードをゆるめた。高知市を過ぎると1車線に。1車線の高速道路は舞鶴若狭道で経験済みだけど、なかなか緊張する。一部は無料区間になっていた。

8時頃に四万十町中央ICを出て、窪川駅方面へ。古本市の行われる『太陽の眼』とは逆方向だけど、窪川駅の近くには以前から行ってみたかった『淳』という古い純喫茶がある。駐車場を確認しようと電話をかけると、ネットの情報には8時開店と出ていたのが9時からだったことがわかる。少し早めに着いてしまったので、近くにある岩本寺を見物。ここは四国遍路の札所にもなっている。外国人のお遍路さんも多い。木彫りの阿吽の像(仁王像の顔の部分だけみたいな感じ)がごろっと無造作に置かれていたのが気になった。そして『淳』へ。建物の外側は分厚く蔦に埋もれている。中の壁には先代のご主人の書いたポップや標語が貼られ、たくさんの民芸品やアンティークが配置。モーニングはやってないがトーストはつけられるとのことで、ブレンドのホットをトーストつきで注文。堆積した時間の層に包まれているような感覚がとても心地よい。『夏みかん~』続き読む、店の雰囲気にとても合うな。四国はお遍路でけっこう辺鄙なところにも人の行き来があるから、古いお店があちこちにあるのかなと思ったりした。

『太陽の眼』は窪川駅のあたりから車で6kmほどの道路沿いにある。目立つ位置ではあるけど、車でないと行きづらい場所だ(この辺に住んでいる人はたいてい車生活だろうから、その点はたいした問題ではないだろう)。到着すると自分が一番乗りだった模様で、車から荷物をおろして設営。他の出店者さんも続々と来られる。高知市のMP Studioさんは、5年ほど前に熊本さん企画でyomsにてライブをやってくれたGhosts&Flowersの方だった。最近は古本も売っているらしい。なんとか開始の12時までに、古本ブースの設営と店内での絵の展示の設営が完了。

古本市開始。お客さんが来始める。しかし、ほどなく突風でテントが煽られ、雨が降り始めた。天気のことは難しい。なかなか過酷な状況だったけど、そんな中来られるお客さんはやはり熱いものを持っていて、けっこう買ってくださる。土佐市にお住まいの阿部航太さんもご家族で来られ、いろいろお話した。絵の反応もいろんな方からいただく。他のブースでも個人的に買い物。古本たかつかさんではレコードコレクターズが安価で売られていて、サーフィン/ホットロッド、戦前ミシシッピブルース、ガールズグループの号を購入。終わり際にセットコミックの高いものが売れたりもして、ありがたかった。

イベント終了し、太陽の眼の2人と、MP Studioさんと4人で近くの洋食店『コスモス』にてご飯。『オムライス』と『オムレツライス』があり、もちろん後者を注文。オムライスに鶏肉ときのこ入りのハヤシライスソースがかかった料理が出てきた。高知のいろんな人や場所の話を聞く。やはり住んでいないと入ってこない情報はたくさんあるなと改めて思った。

帰りは断続的な強い雨。ワイパーを最速にしても前が見えづらいほどで、高知市までは1車線だし、横風にも煽られて、緊張した。トンネルが多いのは雨がしのげてありがたい。途中2回ほど休憩をとり、3時間弱で高松に到着。雨は降っていない。店に行って荷物をおろし、帰宅。風呂に入って寝た。


15日(火)

朝7時頃に起きる。とても良い天気。この日はまども早起きで、2人で南でモーニング。『休みの集い』のチラシを階段に貼っていただく。

徳島市へ出張買取に向かう。途中鳴門へ寄り道し、Paper Talkにも何度も参加してくれている樺山さんから教えてもらったとある場所へ。いろんなものが落ちていた。

藍住の王王軒に行く。徳島ラーメンの人気店で、公認のカップ麺もコンビニで展開しているそうだ。とてもおいしかった。値段もそれほど高くないし、また来たい。その後『太陽と緑の会』でいろいろ見て、結局何も買わず。

買取先のお宅へ行く。今回のご依頼は10月末までに中にある本を空っぽにしてくれというもの。入ってみるとすごい量で、今日だけでは無理だと悟った。もう1回来なければ。内容は新しいものも古典もあり、ジャンルも幅広く、とてもありがたい。ひたすら結束して車に積み込んでいく。動いているとかなり汗をかいた。

早めに出て、高松へと戻る。案の定帰宅ラッシュで渋滞に。店で本をおろして、車を返す。帰宅して晩ごはん。なぜかそれほどお腹が減っていない。少し休憩して『夏みかん~』読み終える。

再び店へ行き、たまっていた発送準備を進める。その後、買い取った本の整理。思っていたよりも進んで良かった。帰ってシャワー。徳島でホコリにまみれて作業していたのでとても気持ちがいい。この日も早めに寝た。


16日(水)

朝8時に起きる。最近にしてはかなり遅めの起床。たっぷりと眠れた。朝ごはんを食べ、お弁当を用意して、早速店へ。家を出た瞬間に雨が降り始め、図書館への本とDVDの返却を明日に延ばす。2時間半ほど、ひたすら片づけ。だいぶきれいになったけれど、別に本が減ったというわけではない。移動しただけ。すごいことだ。我ながらよくやってるもんだなと思う。

開店。発送準備、出店に関しての連絡、品出しなど。高知での出店で一緒だったよろずやさんが来てくれて、少しお話した。その後、讃州堂さんの娘さんも来られる。今は選挙活動中だろうか?忙しい時期だ。

地道に真面目にやっていこうと思えた一日。

2024年10月13日日曜日

荷造り(2024年10月12~13日)

11日(金)夜

閉店後にtooniceへ行き、井川さんに『休みの集い』のチラシを渡す。ビールを買い、飲みながら買取で入った『前衛漫画傑作集』を読み終える。井上洋介、佐々木マキ、赤瀬川原平、林静一、つげ忠男、横尾忠則など。巻末の解説で、横尾忠則について佐藤忠男が『やくざ映画のポスターのような古風な情感のものを』と書いている。この本の出版は1971年。今までは学生運動華やかなりし時代にはやくざ映画が若い世代に人気だった…と思っていたけれど、この時点でアナクロなものとみなしていた人もいたのかと、意外に思った。佐藤忠男は1930年生まれで、団塊の世代とは20年ほど年が離れている。

mushroom recordのシャッター下にチラシを置き配し、帰宅。シャワー浴びて、赤木明登、内田鋼一、長谷川竹次郎『形の素』読み始める。24時前に寝る。


12日(土)

朝6時に起きる。『形の素』読み終える。

内田「民藝も、「用の美」とか言っているけれど、柳宗悦が選んでいるものの中に、用途のためにつくられたものがあるかというと、ぼくはほとんどないと思っている。そこが勘違いされているんだけど、用途よりも、実は祈りとか、信仰とか、呪術性とか、そっちのほうが本質的なんじゃないかな。そのために機能は多少なりとも犠牲にされるのが普通だった。」(p163)

朝ごはんを食べ、ホセ・ドノソ『ラテンアメリカ文学のブーム』読み始める。洗濯、お弁当の準備。スケッチブックにマーカーで少し絵を描く。久しぶりに本を集中して読めて楽しい。

まど起きてきて、外出。『休みの集い』チラシを持って、久しぶりにぱらいそへ行く。開店20分前くらいに着くが、既に13人待ちになっていた。すごい人気だ。1ターン待って入店。まどはジャークチキンとカフェオレ、自分はりんごのタタン風ケーキとコーヒー。飲み物は二人ともホットを頼んだ。ケーキは密度が高くて、お腹いっぱいになる。ぱらいそは食べ物もおいしいし、CD棚もすごい。LAFMSやTony ConradのBOX、TELLUSのカセットもある。ぱらいその大津さんには『休みの集い』でDJをやっていただく予定。楽しみだ。

開店。昨日プリンターが途中で動かなくなって何事だろうと思っていたら、どうやらただのインク切れだったようだ。ネットで注文。店で使っているプリンターはBrotherで、近くの店でインクカートリッジが売られていない。品出し、均一本の補充を進める。お客さんは少なくないはずなのに、なんとなく気持ちが焦ってしまうのはなぜだろう。久々にKさん来られる。高松市美術館で今日から始まった浮世絵展を見て、関連のトークイベントを聞いてきたとのこと。映画の話をいろいろする。「『悪名』を見たならぜひ『続悪名』も見てほしい」了解です。14日の出店について、『太陽の眼』の綾花さんとやり取り。今回は小規模ながら絵の展示もやらせてもらう。展示と古本販売を同時にやるのは初めてなので、若干緊張している。準備しておくべきものも多い。

閉店後、出店に向けての什器や絵の準備。絵は9点持って行くことにした。買うべきものや用意すべきものをメモ帳にリストアップして帰宅。シャワーを浴び、『ラテンアメリカ~』読み終えて寝る。


13日(日)

朝6時に起きる。ご飯を食べながらニコラス・レイ『危険な場所で』見る。前半の街と後半の田舎のシーンとでは映像のテンポが違う。後で調べてみると、撮影途中に病気で倒れてしまったニコラス・レイの代わりに主演でもあるアイダ・ルピノが監督を務めたらしい。しかしそこを含めてみても、かなり好きな映画だった。警官という職業にヒューマニズムをすり減らしていた主人公が同僚から「自分が心を開かなきゃ人生は開けない」と言われるシーンは泣けた。ジョージ秋山『アシュラ』も思い出した。なんだか最近時代劇とかノワールとか、メロドラマが好きになってきた自分がいる。これもTさんからの影響か。

お弁当を用意して外出(後で忘れたことに気が付く。まどが持ってきてくれた)。店に行き、出店の準備。まずは絵の展示のほうの作品リストを作る。PDFが完成したのとほぼ同時にプリンターインクが届いて、印刷。100均に行って消耗品を買い足し、店に戻ってチラシの袋詰めなど。その後、プリンターインク切れで昨日できなかった発送準備を進める。

開店。まず、「これはぜひ太陽の眼で売りたい」という本をささっと値付けしていく。その後出店に向けての選書。やり始めるとなんだかんだで時間がかかる。合間でさらに発送準備。18時半になり、1時間ほど店を閉めて車を借りに行く。店に戻ったらちょうどSyndicateでのグループ展を終えた大三君や千葉さんがやってきた。

明日は四万十町へ。早朝出発。そしてあさっては徳島市へ出張買取。

2024年10月11日金曜日

公園で読書(2024年10月10~11日)

09日(水)夜

閉店後、ルクスに行く。平尾君に絵の撮影をやってもらった後にはだいたいルクスに平尾君への飲み物代をプールしている(逆ツケ)のだけど、行ってみたら本人がいた。栗金商店の2人もいて、楽しく話す。いつもはビールやラムをパイナップルジュースで割ってもらって飲んでいるのを、この日はチャイにした。自分の知らない香川の情報をたくさん聞く。


10日(木)

朝7時に起きる。岡崎武志『古本大全』続き少し読んで、黒澤明『椿三十郎』見る。冒頭の会議のシーンのカット割りにぐいぐいと引き込まれる。ラストの居合いと血しぶきは現在となっては既に何べんも語られたものになっているけど、予備知識なしで見た人の驚きは相当だったろう。うちのお客さんのTさんは10歳の時に封切りで見たそうだ。『古本大全』読み終え、お弁当の用意をして小島信夫『静温な日々』読み始める。洗濯。

外出。作業部屋へ行き、ネット出品1件やる。その後絵の続き。なんとなく、次にやるべきことが見えてきている。少しじっくりやればすぐに完成しそうだけど、なかなかそう簡単にはいかない。

開店。アルバイトMさん来てくれて、本の受け渡しと支払い。店頭買取3件。納品書と請求書のPDFを作成して送付。Tさんからフェイバリットの映画と本を20ずつ挙げてもらったのがメールで届いたので、イラレのデータを組む。これで最終形。夜あたり疲れてしまったが、持ち直す。徳島市への出張買取の流れが固まる。ネット出品もやった。

閉店後、tooniceへチラシを持って行くが、この日はたまたまライブが入っていなかったのか、閉まっていた。ファミマでビールとつまみを買って、作業部屋で読書しつつ飲む。その後絵の続き。WAX GATEで買った富樫雅彦のレコード素晴らしい。かなり音数の少ない箇所があったり、バックに別の録音を流しながら演奏しているように聞こえる曲があったりと、いろんなことをやっている。外でいろんな環境音と混ぜながら聞いてみたい。

帰宅、風呂に入ってすぐに寝る。


11日(金)

朝7時に起きる。めっきり涼しくなり気分がいい。山に行きたい。朝ごはんを食べて『静温な日々』続き読む。

お弁当を用意して、早々に外出。まず店に寄って『休みの集い』のチラシを封筒に入れ、配布にまわる。公園で読書して休憩。かすかな草と土の匂い、そよ風、木洩れ日、車の音。『静温な日々』読み終える。前半少し単調に感じたけど、後半はどんどん切れが増していって、作者自身の体調をそのまま反映しているようにも読めて、面白かった。

「彼女が仰向けになって彼女が食後によく見せる姿勢でチェアに寝て、テレヴィを見ながら眠り、通りかかると、「音を小さくして」というときと同じ姿勢だ。ほんとうのところでは自分は妻のことを無視しないまでも、忘れていたのかもしれない。たとえ道に立っていたとしても、同じように忘れていたことに気づくかもしれない。彼女のことを念頭に置いているつもりであり過ぎるせいかもしれないと思った。そのことを、このフタバハギとイタドリが見えた場所にきたとき、一時間前にのぼってきた遠くに離れた反対側の道でのことを思い出した。」(p144)

ナルホドでスケッチブックを購入し、作業部屋へ。ネット出品2件ほどやる。午前中からそこそこ作業できた。

大学院の研究室への出張買取が決まる。店ももう8年目になるけど、買取で大学へ入るのは初めてのことだ。どんな本があるだろう。

開店。発送準備など進める。まどかさん来てくれて、映画の話。ついこないだ映画パンフをたくさん追加したところで、何枚かお買い上げ。その後は昨日買い取った本の品出し、海外絵本の買取希望メールに見積もりを出して返信、など。昨日出した玉川桜さんのカレンダーがなんと一晩で完売してしまい、再納品のお願いをする。

今日はこれから何しよう。

2024年10月9日水曜日

頭のスイッチ(2024年10月08~09日)

07日(月)夜

閉店後、明日梱包/撮影するための絵を選ぶ。今月14日の高知での出店と、来月24日に開催する『休みの集い』での展示用の絵。展示する前にブツ撮りを済ませておくべきだなと今更ながら思った(絵を描いている皆さんは、この辺どうされているんだろう)。とりあえず30枚ほどを1階に運んだ。


08日(火)

朝6時半に起き、大橋裕之『シティライツ』上下巻読み終える。大橋さんの漫画は時折ぽかんとした「間」のコマが入るのが好き。一歩引いた視点から現世を見ているような時間。こういう無常観の中にひたっていると、なんだか大橋さんが映画を撮り始めるのにも納得がいく気がした。

まど起きてきて、南でモーニング。伊藤紺『肌に流れる透明な気持ち』読み終える。行が曲線を描いていたり、文字の級数が途中で変わったり、ページ下の端で切れて続きが上の端から伸びたりと、かなり自由にやっている。短詩でこういうことをやるのはかなり勇気がいる気がするけど、どうなんだろう。デザインは脇田あすかさん。二人でモニターを見ながら本文デザインを進めていったのだろうか。岡崎武志『古本大全』続き読む。1950~60年代の新書の話はやはり楽しい。

一旦別れて、自分は店へ。ブログを書いたり、受託商品の作業を進めたり。その後再び合流して、燦庫で昼ご飯。大盛りカレーを食べる。ケーキもついていてお腹いっぱい、これで850円は安いな。

店に戻り、受託商品の作業続きや、絵の梱包作業。ドアの鍵を開けているとなんだかんだお客さんも来て、少し売れる。梱包ひと段落して、休みの集いのチラシ配布。FUZZ、WAX GATE RECORD、minamoに行く。FUZZでシャツ、WAX GATEで富樫雅彦のレコードを買い、minamoであづささんの個展を見た。あづささんとは短い時間でいろいろな話をしたけど、「今回の個展の会場BGMはとても悩んだ。祐平さんはいつもBGMどうされてますか?」と言っていて、自分は逆にBGMをかけるのが前提になっていることに驚いた(もちろん、人それぞれだと思います)。店に戻り、Tさんインタビューのイラレデータ作成。時間がかかると思いきや、1時間と少しで完成。晩ごはんを春風堂のパンで済ます。

平尾君が車で来てくれて、梱包しておいた絵を積み込み出発。いろんな話をしつつ絵の撮影。今回は32枚。枚数も多く天気も雨模様だったので、車を出してもらえて本当に助かった。自分も疲れていたけど、平尾君もこの日は午前中から高知へ行き、その後徳島に行った後さらに会社で仕事をしていたらしく、ここ最近忙しい日々が続いているようだった。そんな中時間を作ってくれてありがたい。なんとか24時前に終える。平尾君は年末にとても楽しそうなイベントを計画しているそう。いいね。

再び絵を店の中へと運び込み、帰宅。


09日(水)

朝6時頃に起きる。二度寝しようかと思ったけど、なんとなく「いける」感じがあり起床。料理。野菜の焼き浸し、枝豆の梅おかか和え、卵焼き、鯖の塩焼きを作る。朝ごはんを食べつつ、ホン・サンス『イントロダクション』見る。登場人物たちの言動には疑問が多かったけど、ラスト近くのホテルから外を見つめる母親など、映像は良かった。散髪してシャワーを浴びる。コーヒーを飲みながら『古本大全』続き読む。

お弁当を用意して外出。店に行き、昨日運び込んだ絵を片づけたり、消耗品を買いに行ったりする。お客さんが中をうかがっていたので、見てもらった。「14日出店のため臨時休業、13日の18時半~19時半一時閉店」の旨、入口ドアに貼り紙で掲示する。

ここ最近、次にやるべき作業に頭のスイッチがすぐ切り替わる感じがあり、調子がいい。

開店。先日メッセージがきた徳島への出張買取の件、高知への出店の翌日15日に伺うことになる。出店に使った本をおろしたいし、一度高松に帰ることにしよう。この日は神奈川県からの郵送買取、追加注文していた円盤のレコブックシリーズ、北海道の玉川桜さんからの商品などたくさん届く。それだけ支払いも多かったけど、そういう一日。桜さんと知り合ったのももう13年くらい前のことになるけど、商品を扱わせてもらうのは今回が初めて。5年ほど前に一度yomsへ来てくれたこともあったし、うれしい。

以前作った文章の冊子『人生は複数』が、新しく県外のお店で取り扱われることになった。メールでのやり取りでありがたい言葉をたくさんかけていただく。しかしこの冊子も、作ったのはもう2年前になるのか。

少し残業して、今日届いた分の商品を棚に出す準備はほぼ整った。これからどうしようか。

2024年10月7日月曜日

原稿づくり(2024年10月06~07日)

05日(土)夜

閉店後、本の出荷。早めに家に帰る。ヨーグルトを食べて休憩した後、インタビュー文字起こしの続き。Tさんが紙にまとめてくれていた部分が終わり、次は録音を聴きながら肉付けしていく作業。そこそこ良いところまで進む。24時過ぎに寝る。久しぶりにこんな遅い時間に寝た。


06日(日)

朝7時に起きる。朝ごはんを食べつつ大橋裕之『シティライツ』上巻読み始める。改めて見ると、奥田亜紀子さんがけっこうトーンを貼っているようだ。

文字起こし続き。インタビューの録音は事前に紙でいただいていた回答と内容的にかぶる部分も多く、肉付けの作業にそれほど時間はかからなかった。しかしそれでもかなりの長さだ。A4サイズ1枚とかでは収まらないだろう。

お弁当を用意して外出。パッケージプラザに緩衝材のプチプチを買いに行こうと向かったら、なんと第1日曜は定休日とのことでお休み。銀行にお金を預けたり、100均で消耗品を買ったりする。涼しいのかと思ったら若干暑い。

作業部屋で絵の続き。レゲエやテクノがあまりはまらないので、レコードで古い録音のギリシャのフォークソングや、アルゼンチンタンゴなどを聴く。絵はそこそこ進んだ。

開店。Tさんへラフの原稿を送る。徳島のお客さんから出張買取の依頼が入る。ちょうどそっちのほうへ行く予定があったので、すぐに返信。なんだか疲れが出てきたのか、動きが鈍い。眠い。郵送買取のご依頼も1件、見積もりして返信。他にも絵の活動のほうでメールのやり取りを少し。夜はイラレ作業。もう少しでひと段落するか。なんだか今月は最初の1週間があっという間に過ぎた。『休みの集い』がある11月末まではこんな感じが続くだろう。おやつのカンデラの2人が来て、おいしそうな餃子屋さんを教えてもらう。

閉店後、本を出荷して、スーパーでビールととうふを買って帰宅。風呂、洗い物を済ませ、ビールを飲みながら熊井啓『帝銀事件 死刑囚』見る。なんとなくズシンとくるものが見たかった。伊福部昭の重厚な音楽、記者たちのざわざわとした動き、登場人物たちそれぞれの戦争への考え。信欣三のぬるっとした演技。もたれるような感じはなく、ぐいぐい引き込まれる。


07日(月)

朝7時に起きる。Tさんから原稿の修正依頼が届いたので反映させ、自分でも気になった部分を修正していく。小一時間ほどで完了。

朝ごはんを食べながら、フランク・ボーゼージ『問題のある男』見る。以前見た2作はこれといった物語の起伏もない、奇妙な後味の残る映画だったけれど、この作品はそれに比べればまとまりがある。といっても、派手ではない。崖の上に向かって発砲するシーンにはハッとさせられた。

コーヒーを飲みながら、SNSに投稿した自分の文章をピックアップしていく作業。なんか以前にも同じ作業をやった記憶があるけど、とにかくやっていく。

外出。パッケージプラザで緩衝材のプチプチと養生テープを購入。店に荷物を置いて、南に入る。『休みの集い』で行う自分の展示についてアイディアを練る。そこそこの出費になりそうだけど、気を抜くわけにはいかない。岡崎武志『古本大全』続き読む。なんとなく古本エッセイには都会的な雰囲気を感じる(1日で3軒以上個人経営の古本屋をめぐるという行為が、なかなか都会以外ではできないし)。東京の空気を懐かしく思い出す。

開店。ほどなくして雨が降り始め、今日はどうもいまいちかもしれない…となるが、意外にお客さんが来られる。観光の方がzineやCDなどたくさん買ってくれたりもした。品出し、イラレ作業など進める。来週14日は高知県四万十町『太陽の眼』で出店なので、改めてSNSで告知。『休みの集い』の入場者へ配布するおまけ缶バッジのデータを入稿。11月頭に参加する『うだつのあがる古本市』からのアンケートの依頼に回答。Tさんから原稿OKの返事が来て、決定稿が完成。思ったよりも早くできた。

明日は定休日で夜から絵の撮影。これから撮るべき絵を選んで、明日の昼間に梱包をやる。

2024年10月5日土曜日

こつこつ作業(2024年10月03~05日)

02日(水)夜

閉店後、本の発送。イラレ作業を1時間弱進める。帰ってシャワーを浴びて、23時過ぎに寝る。最近夜すぐに寝るからか、お酒を飲みたいと思うことがあまりなくなった。お金も節約したいし、良い傾向だ。


03日(木)

朝6時に起きる。ボリス・バルネット『帽子箱を持った少女』見る。1927年作品。バルネットはエイゼンシュテインやヴェルトフと同時代に活躍したソ連の監督。宝くじ付きの国債が発行されていたり『住宅委』が居住の実態を調べに来たりと、その時代特有の要素は出てくるけど、プロパガンダ色は少なく、ほのぼのとしたコメディになっている。この時代のソ連にもこういう温かい映画があったんだな。

30分ほど二度寝して、洗濯物を畳み、ズボンにアイロンがけ。まどのMacBookを借りて、一昨日のTさんへのインタビューを文字起こし。事前に用意した質問への答えをTさんがある程度文章にしてくれていたので、かなり助かる。ここにインタビューでの話などを付け足しつつ時系列を整理すれば、それなりの長さになりそうだ。

まど起きてきて、お弁当を用意して外出。こないだ読み終えた『ネガティブ・ケイパビリティ』に書いてあった、人間の物事を楽観的に考えようとする習性についてなど話す。南でモーニング。『髙岡重蔵活版習作集』読み始める。

「結婚式のマナーとか、数の数え方とか、よく知ってるでしょ。組版とデザインの技術だけでなく、こういうことがわからなきゃダメなの。当たり前すぎて本なんかには出てこない、向こうのなにげない習慣ってものを、徹底して覚えてなきゃ駄目なんだ。じゃなきゃ、本場に通用するタイポグラフィはできない。」(p142)

少し早めに開店。品出し、発送準備など進める。受託商品についての連絡なども。15時頃から断続的に雨。お客さんはさすがに少ないが、その分ネット出品作業などを進める。休憩中『活版習作集』読み終える。

閉店間際、久しぶりに宇野澤さんが来てくれる。宇野澤さんとはもう知り合って20年弱で、最初高円寺で出会い、自分が香川に引っ越してきた時もなぜか豊島に住んでいて、秋田へ行ったかと思ったら、今は東京に住んでいるらしい。ついこないだ中崎さんに会ったことなどを話す。萩田洋文さんが作ったzineに寄稿したそうで、そのコピー(いいのか)をもらう。オオヤミノルさんの話や、もうすぐ滋賀で始まるらしいガリ版の展示などの話もした(後で調べてみたら、近江八幡市に『ガリ版伝承館』という施設があるようだ)。

閉店、本を出荷して帰る。シャワーを浴びて、ヨーグルトを食べる。岡崎武志『古本大全』続き少し読んで寝た。


04日(金)

朝7時に起きる。起きる時間はこれくらいがちょうどいいかも。かわなかのぶひろ”Kick The World"見ながらごはん。自由の女神や凱旋門など、世界各国の名所がミニチュアで再現されている公園(都筑響一の本で見たことがあるような)で、コカ・コーラの空き缶を蹴りながら歩き回るというもの。最小限の機材とアイディアで作られている。

洗濯などやりつつ、Tさんインタビューの文字起こし続き。根気のいる作業だけど、これはなんだろうと固有名詞を調べているうちに勉強になることも多く、楽しい。3割ほどが終了。

こないだ買った毛玉取り機を使って、ズボンについた毛玉を刈る。そこそこうまくいった。お弁当を用意して外出。スーパーでサラダを買って、作業部屋へ。ネット出品作業1件。

開店。暑いのか寒いのか微妙な天気。おととい昨日と品出しに集中して棚の隙間に本がそれなりに詰まったので、この日は営業時間中にもイラレ作業を進める。思ったよりも進み、ひと段落ついた。よかった。昔描いた絵をまとめて見ていると、なんだかんだ成長しているなと感じるし、今ではやれていないことを発見する機会にもなるしで、良いことずくめだ。夕ご飯を食べてから、台湾出店に出していたzineに値札をつけて店頭に出していく作業をやる。閉店間際に少しネット出品作業。

閉店後、本を出荷し、スーパーでヨーグルトを買って帰る。風呂。眠気に襲われて寝る。眠気のやってくるタイミング?法則?がいまいちわからない。この日記には書けないような汚い内容の夢を見た。あとyomsマスコットの猫が地元のチラシイラストでパクられている夢も見た。冷えるのでこの日は毛布をかぶって寝た。


05日(土)

朝6時過ぎに起き、オタール・イオセリアーニ『落葉』見る。最初はなんとなく話に苦手意識を感じたけど、克服しなければならないと思いがんばって見た。よくソ連でこれを作れたなと思う(当初は公開禁止となったそうだ)。こないだ見たイジー・メンツェル『つながれたヒバリ』との流れから、社外主義体制下での映画製作環境に興味が出てきた。

インタビュー文字起こし作業続き。いいペースで進んでいる。思ったよりも早くTさんへラフを送れるかもしれない。けっこうな長さだけど、どんなふうにフリーペーパーにまとめようか。

お弁当を用意して外出。この日から長袖。夏が終わって冬に向かっていく空気が好きだ。作業部屋で絵の続き。肩の力を抜いて描いてみたら、どんどん書き進めていきたい感じに絵が転がっていく。いい感じ。ネット出品1件やる。かなり大きなセットもの。

開店。涼しくなって、チェットベイカーなど聞いているとそれだけで満ち足りた気分になる。みきちゃんが刷り上がったばかりの『休みの集いVol.2』フライヤーを持ってきてくれた。前回よりもだいぶ多めに刷ったし、足りる…はず。早速県外各所へ発送の準備。夕方、南新町商店街(アーケード内!)にて来月16日にオープンされる書店/ギャラリー『羊雲』さんが来られ、ショップカードをお預かりする。現在お店づくりに励んでいる真っ最中で、お忙しそう。本は新刊と古本を半々くらいの割合で扱う予定とのこと。

今日は早めに帰って、文字起こしを一区切りつけてしまおう。

2024年10月2日水曜日

インタビュー(2024年10月01~02日)

30日(月)夜

閉店後、帰宅。洗い物をしてシャワー。ブッツァーティ『ある愛』少し読み進めて寝る。


01日(火)

朝6時半に起きて、田中徳三『悪名』見る。若い頃の中村玉緒はなぜこんなに魅力的なのか。勝新との混浴シーンは見ているこっちが恥ずかしくなってくる。…と現を抜かしていたら、終盤の浪花千栄子の恐ろしさに背筋が伸びた。

まどが起きてきて、外出。郵便局で本の発送。この日からレターパックやスマートレターが大幅に値上げとなるので、不足料金分の切手を買う。南に入りモーニング。『ある愛』、岡崎武志『古本大全』続き読む。その後まどは病院での検診に行き、自分は店で切手貼り。

昼ご飯は瓦町駅近くのチャローさんでグリーンカレー。ショップカードも置いていただく。店主さんといろいろお話。タイも軍部が強い力を持っていて、町を歩くだけでもその雰囲気を感じるようだ。おやつのカンデラのあきちゃんと、美容室/カフェkruhのスタッフの方が偶然来られ、少しお話する。あきちゃんは最近アクセサリーなどハンドメイドでいろいろ作っている。相談されたので、業者の情報などを共有した。

くつわ堂に入る。お客さんのTさんにインタビュー。Tさんは1952年生まれで私の父親より歳上だけど、店を始めてから来てくれたお客さんで一番小説や映画の趣味が合う方で、吉田喜重やブレッソン、小島信夫やムージルなどの話をよくする。この日も60年代のテレビ時代劇や、天井桟敷で寺山修司に会った時のことなど、いろんな話を聞いた。Tさんは吉田喜重の『エロス+虐殺』を高校生の時に高松の映画館で見たそう。お客の入りは渋かったらしい。インタビューの内容は、フリーペーパーにまとめて『休みの集いVol.2』で行うPaper Talkに出す予定。早めに作業を進めておきたい。

Tさんと少し商店街を歩き、スーパーで買い物をして店へ。発送準備を進める。おかげさまでネット出品していたものがそこそこ売れている。

本を発送して帰宅。料理。豆腐とキャベツと長ネギの味噌汁、親子丼、かぼちゃの素焼き、小松菜のおひたしを作る。思ったより時間がかかった。まどと一緒の夕食も久しぶりだ。

加藤泰『阿片台地 地獄部隊突撃せよ』見る。タイトルがすごい。主演は安藤昇で、ヒロインはペギー藩という俳優。満州での日本軍の行いを風刺してはいるけど、「あれ?今なんかコマ飛ばなかった?」という妙な編集、セットとロケが交互に切り替わる橋のシーン、ペギー藩のカタコトなのに凝った言い回しを多用するセリフなど、いろんな種類の強引さが詰まった珍な映画だった。加藤泰ならではのローアングルも頻出するが、加藤自身は本作を失敗作と捉えていたようだ。人におすすめはできないけど、「変わったの見たなあ」という感慨はあった。

眠気が出てきたので、風呂に入って飛ばす。『ある愛』少し読み進めて寝た。


02日(水)

朝6時過ぎに起きる。朝ごはんを食べて読書。『ある愛』読み終える。途中までは「小悪魔的な少女の魅力に翻弄されるおじさんの話か…うーむ」と微妙な印象だったけど、ラストでその少女幻想が木端微塵に叩きのめされていて、良かった。いきなり読点も句読点も無しに書き連ねるなど、独特な文章のリズムはとても心地よい。

お弁当を用意して、早めの外出。店に行き、ネット出品して売れた商品の梱包。2個口でけっこう時間がかかる。郵便局へ行き発送。その後図書館へ。借りていたDVDや本を返却し、またデザイン関係の本など借りる。DVDも2本ほど借りた。

作業部屋へ行き、絵をやろうとするが、なかなかうまく切り替えできず。とりあえず新しい板パネルにマーカーで線を引いてみた。

開店。夕方ざっと雨が降ったりで不安定な天気だったものの、お客さんは思ったよりも来られた。店頭買取2件。セットコミックやDVDなど。創作折り紙の本など、珍しいものも入る。品出し、発送準備進める。発送忙しい。午前中に面倒な梱包のものを済ませておいて正解だった。

今日はこれからイラレ作業。