2025年10月13日月曜日
データ整理、来客(2025年10月09~13日)
2025年10月8日水曜日
両方ある(2025年10月07~08日)
2025年10月6日月曜日
まどトーク(2025年10月05~06日)
04日(土)夜
閉店後、本の発送。ビールとチーズを買い、店で飲みながら山田勇男『Feel』(2004年)見る。作家本人の意識は60年代アングラなのかもしれないけど、モデルの女性の服装やヘアメイクがかなり2004年の雰囲気が強く、音楽はタンゴで、タイトルはFeelだし、なんとなくいびつな質感の作品になっている。当時の東京を思い出した。帳簿付け。
帰宅。まどが奥田亜紀子さんやメグマイルランドさんなど漫画家仲間の方々と作業通話している。横で聞いていると「漫画家の人達はこういうところが気になっているのか」と発見があり、とても楽しい。しかし自分が会話に入ったら絶対に変な空気になるので、気配を殺している。まどはたまに「今、夫が帰ってきました」と言ったりするけど、他の方々に気を使わせていないだろうか。風呂に入り、オマル・ハイヤーム『ルバイヤート』読み始め、寝る。
05日(日)
朝9時に起きる。寝すぎた。朝ごはん、お弁当の準備。まどはこの日高松市美術館で石田尚志さんとトーク。だいぶ緊張している様子。
外出。店に寄り、郵便局まで歩いて本の発送。くつわ堂に入って少し読書。
開店の準備をしていると、石田尚志さんが来店。店のこともご存知だったとは知らず、驚いた。ご挨拶できて良かった。そのまま開店。品出し、発送準備進める。兵庫のリトルレンズ文芸舎さんより、徘徊系フリーペーパー『クロウラー』が届く。今回届いたのは兵庫県加西市の大正生命ビル(もちろん、Tobira RecordsとVoidも取り上げられている)編のVol.4と、岐阜県岐阜市の繊維問屋街編のVol.5。街歩き好きの人には目に留まる内容だ。
14時になり、高松市美術館へと向かう。美術館入口のロビーにたくさんの椅子が並べられている。文芸批評家の安藤礼二さんがいらっしゃっていて、自分もご挨拶する。まどに促されて最前列の席に座る。トークは石田さんさすがしゃべり慣れているなと感じたけれど、まども積極的に話していた。淺井裕介と多摩美の授業でグラウンドに絵を描いた映像を見れたのが良かった。害虫駆除のアルバイトの話も、想像するとゾッとするけど、面白かった。壁一面に〇〇〇〇がいて波打っており、それを目の当たりにした石田さんは「視界の真横あたりにうごめいているものこそ描かなければいけないのではないか」と感じた、という話。
店に戻る。蒸し暑くて途中アイスを買った。品出し、均一本補充など。疲れたのか、夜にどうも気分が落ちてしまった。特に何も大きな失敗はしていないから、別にいいんだけど。
閉店後、本の発送。またビールを買って作業部屋へ。少し本を読んで絵の続きをやる。東京の都立家政にあるギャラリー『スタジオ35分』のやっているPodcastに、先日YOMSに来てくれた池野詩織さんが出演している回があったので聞いてみる。佐渡のことについてたくさん話していて(佐渡を撮影した写真を35分で展示したようだ)、自分もまた行きたいなと改めて思った。
帰宅、シャワー。まどは石田さんと晩ごはんを食べに行っていた。いろいろお話できたようだ。多摩美で石田さんが教えている生徒さんの中には漫画家志望の方も多いようで、まどの漫画をみんな知っていたそう。うれしいな。『ルバイヤート』読み終えて寝る。
06日(月)
朝7時半に起きる。二度寝せず、朝ごはんを食べながらアンリ・フェスクール『子供たちの遊び』見る。15分ほどの短い映画で、話もごくシンプルなもの。1913年作品。洗濯物をたたむ。
まどは家でネームをやるとのことで、1人で外出。売上金を銀行に預けて南へ。岸政彦、柴崎友香『大阪』読み始める。岸政彦さんは今度写真集も出版されるらしい。ノートにドローイング。まずまずうまくいく。作業部屋へ行き、絵の続き少しやる。
開店。品出し、発送準備進める。つくばの土田君より、新作のカセットテープが届く。リズムの少しぎくしゃくした感じも愛らしい、暖かいムードにあふれた宅録集。振り込みして早速店頭に出す。来週の東京での予定を立てるが、行きたいと思っていた展覧会がことごとく休みで驚く。まあしょうがないか。この日も多摩美の学生さんが寄ってくれた。
今日はこれからまた絵。明日は定休日、だらだらしたいけどどうなるか。
2025年10月4日土曜日
すぐどこかに(2025年10月03~04日)
2025年10月2日木曜日
福岡旅行(2025年09月28日~10月02日)
27日(土)夜
閉店後、コンビニで本の発送。店に戻り、荷物を取ってことでんで高松駅へと向かう。
22時半発の夜行バスに乗り、福岡へ。車内で植草甚一『ジャズは海をわたる』読み始める。ESPやBYGなど、自分の好きなレーベルについて多く語られていて楽しい。夜明け頃にちょうど壇ノ浦PAで休憩、関門海峡を見ることができた。
28日(日)
朝8時前、博多駅前に到着。とても大きな駅。今まで見た駅の中で一番くらい大きく感じる。近くのサウナで朝風呂。博多駅近くで割高だったけど、きれいなところだったしさっぱりできた。
佐賀から戻る途中で福岡に寄っていたメグマイルランドさんと喫茶店で待ち合わせ、いろいろお話。ギャラリーに勤めていた時のこと、アイルランド音楽、佐賀での幼少期のこと、漫画を描き始めたきっかけ、などなど。メグさんはいろんな物事に興味を持っている様子が作品にも反映されていて、今後どう展開していくのかわくわくさせられる。よく調べずに喫茶店を指定したらかなりたばこの匂いがするお店で、申し訳ない気分になった。すみません。
メグさんと分かれ、地下鉄に乗り天神中央公園へ。昨日からNOT NEW MARKETというイベントが行われており、鳥取のがふさんや久留米の鋤田収集事務所さんが出店中。がふの長谷川さんと久しぶりに話す。長谷川さんとは地元が近く、なんとなく勝手に新潟ぽい(北国ぽい?)人だなあといつも思っている。話すテンポの波長が合うというか、聞いていて落ち着く。ネットのポーチを購入。他のブースでも100円のシングルレコードを3枚買った。鋤田さんは諸事情あり設営中、明日また会うし挨拶だけして出る。
中央公園にあるアクロス福岡をささっと見学。先日九州大学の企画でレム・コールハースの講演が行われていた。設計はエミリオ・アンバース。正面から見た時の緑のボリュームと、側面・背面のガラスとの対比。正面の段になっている構造は建物内部の吹き抜けにも見られ、建物の中にまたいくつもの建物があるような視覚効果を生んでいる。
歩いて赤のれんというラーメン屋へ行く。後藤慎太郎さん(お会いしたことはない)がおすすめしてくれた。10人くらい並んでいたが回転が速く、すぐに入店。ラーメン、半チャーハン、餃子3つで780円。この立地で今時この値段は安い。ラーメンはあまりしつこくなく、とても食べやすかった。
再び地下鉄に乗り、六本松へ。古書店・徘徊堂さんに行く。店内にはところどころに在庫が積まれている。曽根中生自伝、いましろたかし/狩撫麻礼『タコポン』など欲しい本がたくさんあったが、絞って高野慎三『貸本マンガと戦後の風景』購入。ちょうど山田勇男の映画を見たところだったし、ちょうどいいタイミングだった。
天神に戻り、レコード店めぐり。一番行きたかったSEXTANSがなぜかお休みで残念だったけど、ボーダーラインレコーズでCD5枚ほど購入。SUGAR MINOTTのワッキーズからのアルバム、Staubgoldからのfaustの未発表音源集、ほか日本のインディーズのものを買った。
ホテルに荷物を預け、薬院へ。あまねや工芸店に行き、メキシコのグラスを買う。厚めでおおぶりのもの。店主さんは閉店15分に来た自分にもいろいろなことを話してくださった。近くのカフェで少し休憩。
本屋青旗に行き、TOKYO ART BOOK FAIRの東さんと合流。青旗スタッフの中村さんはYOMSのSNSをチェックしてくださっているようだ。店内では、oar pressから作品集出版に関連して木下理子さんの個展を開催中。デザインを手がけた明津設計さんの文章もリーフレットで配布されていて、とても良い。『小柳帝のバビロンノート 映画についての覚書4』購入。女性映画監督の特集で、面白そうだ。
青旗を出て、東さんと川崎さんと少し歩き、居酒屋へ入る。小さいがいろんなお魚が食べられる小料理店といった雰囲気のお店で、アワビや鯨など普段あまり食べることのない海鮮をいただいた。建築や海外の出版/アートブックフェア事情、エディトリアルデザインなど、貴重な話がいろいろできた。川崎さんと商売の話も少しする。
ホテルに戻る。道中に見かけた屋台は想像よりもおしゃれな雰囲気だったが、もっとディープな雰囲気の場所もあるのだろう。シャワーを浴びてランドリーで洗濯。乾燥機なかなか時間がかかる。新潟のホテルでも同じ失敗をしたような。『ジャズは海をわたる』読み終え、向井一太郎・向井周太郎『ふすま』読み始める。なんとか洗濯物が乾いた頃にはもう1時。さっさと寝る。
29日(月)
朝7時半に起きる。顔を洗って荷物をまとめ、さっさと出る。ホテル近くの『弥太郎うどん』に行くが、以前24時間営業だったのが最近変わってしまったようで、開いていなかった。この時間帯朝ごはんにうどん食べたい人は多そうだけどな。しゃれた雰囲気の天神地下街にあるうどん屋さんで食べる。
西鉄に乗って大宰府へ。天満宮への参道を、梅が枝餅を買って食べながら歩く。雨降りそう。藤本壮介設計の太宰府天満宮仮殿を見る。御帳と几帳のデザインはMame Kurogouchi。この仮殿は現在改装中の本殿に代わり建てられたもので、来年解体される予定。屋根の上には草木が生い茂っている。海外からの観光客が多い。おみくじ引く、大吉。遊園地の入り口付近にあるローレンス・ウィナー作品も見る。ライアン・ガンダー作品は現在非公開になっている模様。大宰府天満宮で見れる現代美術作品はコンセプチュアルな作風のものが多い。昨日東さんと川崎さんに聞いた話でも、天満宮側がかなり意欲的な方々のようだった。アートブックフェアをやった時も感触が良かったらしい。
大宰府駅近くにある喫茶店『風見鶏』でアイスオレを飲み休憩。店内はオルゴールが流れている。『ふすま』続き読む。言葉遊びのような言い回しが多く、どうも気持ちが入っていかない。表紙にモホイ=ナジのドローイングが使われていて期待したのにな。
再び西鉄に乗り、久留米へと向かう。雨が強くなってきた。『ふすま』読み終える。タイキさんと合流し、車に乗せてもらってMINOU BOOKSへ行く。鋤田さんは少し遅くなる模様。本見て、カフェスペースで近況など話す。INA『20光年』購入。まどもそういえば読みたがっていたなと思い出し、お土産も兼ねて買った。鋤田さんと合流し、ピーコックという老舗の洋食屋でランチ。その後鋤田さんのお店へ。タイキさんと鋤田さんの会話を聞いているだけでも面白い。2人の問題意識は共感できる。塗装のはがれが良い加減になっている犬の置物を購入。
鋤田さんは福岡市まで出店の片付けに向かい、自分はタイキさんにJR久留米駅まで送ってもらう。駅前の駐車場で立ち話。タイキさんは特に商売というわけでもなく日々いろんなモノをいろんなところから買い付け、それを信頼できる人に安価で売るか、譲るかしている。タイキさんのモノと貨幣経済の関係性についての考えはこの世の中では非常に独特なのかもしれないけど、自分はすごくまっとうなことを言っているように感じるし、背筋が伸びる気持ちになる。この日はアート周辺の経済について話した。なんとなく横須賀の朝田翔一郎さんのことを思い出したので、朝田さんのことも「こんな人がいるんですよ」と伝えた。
JRで2時間ほどかけ、小倉へと向かう。車窓に田園風景が広がっている。『20光年』を早速読み終え、松下竜一『豆腐屋の四季』読み始める。徘徊堂さんにも松下竜一の本が何冊かあって気になったけど、松下は大分生まれだった。電車は下校/退勤の時間帯の割にそれほど混まず、快適。
小倉着。想像以上に大きな駅。夜行バスの発車場所を確認し、九州唯一のストリップ劇場『A級小倉』で一番最後の回の開始時間を確認。店先のおじいさんに聞いてみると「21時半かそんくらい。前後もするけどまあ21時15分に来てたら間違いない」とのこと。とりあえず「グリーンランド」というサウナへ行き、汗を流す。館内着のハーフパンツが脱衣所に畳んで重ねられていて、サウナに入る時や脱衣所で休憩する時はそれをはくようだったので、そうした。出て、少しふらふらと歩く。老舗の角打ちは割と早めに閉まるようで、夜になると開いているのは新しめのお店ばかりになる。資さんうどんを見つけ、よく聞く名前だなと気になって初訪問。安いしおいしかった。福岡のうどんは香川と全然違うけど良いな。A級小倉のほぼ隣にある、24時間営業の焼肉居酒屋『白頭山』に入る。カウンターに座り赤星と枝豆、鶏の唐揚げ。お通しはキムチ。一人で飲みながらゆっくり本が読める。
風呂に入ってさっぱりし、お腹も満たされたところで、A級小倉に入る。前にストリップへ行ったのは松山ブックマルシェ出店時のニュー道後ミュージックで、約一年前のこと。劇場内は広く、既にたくさんのお客さんがいる。女性も数名。道後よりも入場料が割高だけれど、その分出演する演者さんの数が多い。バスの時間もあり全てのパフォーマンスを見ることはできなかったけど、5人中4人を見ることができた。それぞれ演出に趣向が凝らされている。暗転から照明がついてオタクっぽい?キャラクターの演者さんが登場した瞬間、最前の常連のお客さん数名がいつの間にか公式のハチマキをつけていたのには「すごい」と感心(しっかりオタ芸もやっていた)。ほか、天井から吊り下げた布に体を絡ませて回ったりと幻想的な演技が特徴的な方もいた。ストリップはユーモアも多く、「別に脱がなくても楽しめるんじゃないか」と思える瞬間もあるけど、エロ込みで成立しているはずだし、それゆえに大真面目に語られづらいのもまた面白い。不思議な位置にある芸能だなと思う。
バスに乗って高松へ。
30日(火)
朝8時頃に高松に着き、電車に乗って帰宅。荷物を片づけて、10時過ぎまでベッドで寝る。
まどと大宰府で買ったお土産の梅が枝餅を食べるが、ちょっと固い。南へ行き、旅行中のことなど話す。読書。ノートにドローイングも描くが、最近あまり描いてないせいかいまいち調子出ず。出て、パンを買ってグリーンのベンチで食べた。
店へ。発送がたまっているので進める。メールの返信。ついでに開けていると、お客さんがやってきて少し売れた。買取についての相談も受ける。ripple coffeeさんが「深夜珈琲」に出していた本や雑誌を車で持ってきてくれた。助かります。前回よりも反応があったようでうれしい。今後も続けていくとのこと。
18時過ぎに店を出て、スーパーに寄って帰る。まどが味噌汁と豚しゃぶを作ってくれていた。自分は空心菜炒めを作る。晩ごはんはネギトロ丼と空心菜炒めと味噌汁。豚しゃぶは明日のおかずに取っておく。
風呂に入り、内田吐夢『血槍富士』見る。先日聞いた『ゼーロンの背中』でも言及されていて気になった映画。中国より復員した内田吐夢の戦後第一作で、企画がマキノ雅弘の弟・マキノ満男、企画協力が伊藤大輔、小津安二郎、清水宏、溝口健二とものすごい面子。90分ほどの尺で登場人物たちのキャラクターが細かく描かれていて、特に子供たちの愛らしさが印象に残る。終盤の立ち回りの無残さ。
01日(水)
朝9時頃に起きる。朝ごはんを食べ、根菜の煮物を作る。お弁当の用意。洗濯。まどは先に外出し、自分は先月分のレシートの整理と家賃の振り込み。
外出、店へ。在庫整理を進める。そのまま開店。瀬戸芸の秋会期はあさって3日からだけど、既に国内外から観光客が増えてきているようだ。この日は少しだらけたのと、冷蔵庫に入れていたペットボトルのお茶が少し悪くなっていたようで胃を痛めてしまい、あまり作業進まず。
閉店。胃の調子が回復してきたので、ブログの更新など23時過ぎまでがんばる。帰宅、風呂に入って寝る。
02日(木)
朝8時に起きる。朝ごはん、洗濯、お弁当の用意。まどと南へ行き、『豆腐屋の四季』続き読む。ノートにドローイング。この日も調子は相変わらずいまいち、しかしなんとか1枚完成させる。
開店。本の査定と在庫整理を進める。BOOK WEEKENDが終わって以降棚への補充がままならず、ところどころ隙間が開いてしまっている。早く埋めてしまいたい。最近は均一本がよく売れている。まめに来てくれる常連さんも増えた気がする。もっと期待に応えられるようなお店にしたい。
SNSを見るといろんな情報が入ってくる。今月のちくま学芸文庫はどれも面白そう。来週末、三木町で鎌倉芳太郎に関するシンポジウムが行われるようだ。東京都現代美術館で年末からソル・ルウィット展が始まる。
今日はこれから在庫整理の続きをやり、少しゆっくりする。