2020年11月29日日曜日

2020年11月28~29日

27日夜

まどが浦沢直樹と諸星大二郎の対談番組を見ていたので、一緒に見る。諸星先生、終始「うぅ~ん」「あぁぁ~」とうなっている。なかなか深まらない。最高。ミヤモト惣菜店さんに行き、ビールとスモークカマンベールチーズで飲む。チラシを置いてもらった。帰って筋トレ、シャワー。早めに寝る。


28日

朝9時頃に起きる。まどとモーニング。小島信夫「別れる理由」3巻読み進める。もう少しで読み終わりそう。森敦が出てきたが、なぜか「『月山』の作者」と表記されている。延々と続く「群像」のパーティーで談笑していた(小説の途中からそういう場面になる)はずの藤枝静男、柄谷行人、大庭みな子、「別れる理由」主人公の前田永造、群像の編集長、小島本人もいつの間にかどこかへ行ってしまって、舞台が今パーティーなのかどうかもよくわからなくなり、森敦だけがいる?、のか、よくわからない。わからないし、実際文章もわからないというふうに書かれている。しかしそう書いているのは他でもない小島自身だ。

「一年も二年もつづいたパーティの会場には、そのまわりに何人かの人物がいなければならないはずである。『別れる理由』の作者が、やがてその主人公の前田永造が姿を消したあとも、たしかほかの人物は残っていた。ところが『月山』の作者が講演に出かけたときのことを語りはじめてからしばらくすると、意味ありげに居残っていたということになっていた編集長さえも、いるのかいないのかわからなくなり、もはや、ここはパーティなんかではなく、ただ『月山』の作者が語っているばかりのように思える。」(第3巻P420、146章冒頭)

帰って料理。まどは洗濯。タコミート、ほうれん草とエリンギのバター炒め、粉ふき芋を作る。ずっと切らしていたローズマリーをおととい買い足して、粉ふき芋にまぶす。

開店。お客さんの入りはふつう。チラシ作りなど一段落したので、品出しを進める。うーん、もっと買取が欲しい。出張・郵送買取も受け付けておりますので、tao.kuroinu@Gメールまでご一報ください。

夜20時からはさっこのライブ。今回はお客さんのスマホにカリンバの演奏を録音してもらい、各自動き回りながら任意のタイミングで再生、停止、録音を繰り返すというもの。お客さん飲み物もけっこう頼んでくれてうれしい。終わって時宅に行き、豚肉とナスの煮物をつまみにビールを飲む。さっこから島に住む猫の話を聞く。増えすぎてしまうので、猫を嫌う人も多いようだ。帰って筋トレ。シャワー浴びて寝る。


29日

朝8時頃に起きる。朝ごはんを食べて、小島信夫「別れる理由」3巻やっと読み終える。途中他の本もいろいろ読んではいたけれど、全部読むのに1ヶ月弱かかった。2段組み3巻で計1400ページ以上ある。しかしこの長さじゃないと表現できないものはやっぱりあるなあと思った。最後は小島と森敦の対談で終わるが、実際書かれた当時に「文藝」から対談(「文学と人生」。文庫化されている)を依頼されている。終わった後もさらに「文藝」の対談へ続いていくという流れ。この最後の部分は、対談前に2人が電話で話した内容が小説に生かされている、ということだろうか。実生活と小説との垣根が溶けていく。

「話すということは、小説の場合と同じように、気がせいていても、そうとは見せずに、現在にあそばさせ、あそぶことなのだわ。(中略)全体の構造についてはすこしも書かれていなくて、アイマイであって、構造は分らないことのために書かれているということをいいたいのじゃない?」(第3巻P456)

外出。スマートレターやレターパックを買い、スーパーで買い物。帰って料理。卵焼き、鳥軟骨のスパイス炒め、白菜の浅漬けを作る。

開店。少しずつ品出し。昨日馬場君から預かった霊霊霊(馬場君と岡山の行司君がやっているユニット)のzineも出す。休憩中、Spctator最新号「土のがっこう」読み始める。堆肥作りって面白そうだなあ。ネットでアラン・ロブ=グリエ「嫉妬」が安く出ていて、つい買ってしまう。

今日はゆっくり風呂に入りたい。

2020年11月27日金曜日

2020年11月27日

26日夜

閉店後、本の出荷とスーパーに買い物。酒は買わず。帰って料理。豚の生姜焼き、にんじんともやしのナムル、ほうれん草おひたしを作る。筋トレ、シャワー。岡﨑乾二郎「視覚のカイソウ」読み進める。


27日

朝7時半に起きる。ごはん食べて、まどと外出。喫茶店で小島信夫「別れる理由」3巻読み進める。連載されている「群像」のパーティーで、藤枝静男や柄谷行人、大庭みな子らと、「別れる理由」主人公の前田永造があたかも作者の小島本人のように会話している。その会話に小島本人まで加わる。会話は章をまたいで長々と続くが、章の頭で「前回こう言ったかと思うが…」としゃべり出したりして、登場人物は小説内にいるにも関わらず小説の進行を意識しているらしいことがわかる。そのうち「こんなにこのパーティーの部分ばかり続けていて良いのか?」というようなことを言いだして、編集長まで登場する。

100均に寄って、油粘土と半紙を買う。家に帰って粘土をこねる。久しぶりにやってみると、「子供の頃はもっとうまくいったのに、こんなに難しかったっけなあ」と苦戦。

開店。お客さんは少ない。人の行き来が少ないと気持ちもだるくなってくるが、品出しを進める。工芸高校の生徒さんが作った雑誌「F」を出した直後、いつも来てくれる「F」の二人が偶然来店。キーファーの画集が気になったらしい。うれしい。

店にやってくるお客さんと「接客」という立場で(ここが重要)話していると、たいていこちらが聞き役にまわることになる。「そうなんですね」「なるほど」とずっと話を聞いていると、だんだんと意識が冴えてくるというか、自分が主張のないのっぺりした存在になっていくように感じることがある。しかしそれが楽しい。
段ボール何箱も買取があると、改めて「自分の好みや読書の範囲なんてほんとにちっぽけなもんだよな~」と、突然大自然が目の前に開けたような気分になる。それも楽しい。

今日は何しよう。

2020年11月26日木曜日

2020年11月26日

25日夜

閉店後、本の出荷。まどが弁当のおかず用に軟骨のから揚げと煮物を作ってくれた。もやしのナムルだけ作り足す。佐伯一麦「ア・ルース・ボーイ」読み始める。シャワー浴びて絵を進め、寝る。


26日

朝8時頃に起きる。ごはんを食べて絵の続き。キャンバス1枚完成。もう少し手を加えるかも。最近描いた数枚の絵は、なんというか、自分の手癖をわかっていてそれを活かそうとしているような感じのものが多い(と書いたところで、これは自分にしかわからないことかもしれない)。もっと自分が「これ大丈夫か?」とびっくりしてしまうような絵も描いてみたい。

コンビニでコーヒーを買って中央公園に行く。南新町に新しくセブンイレブンができたり、春風堂が移転しておしゃれになったり(30日オープン)、また雰囲気が変わってきている。「ア・ルース・ボーイ」読み終える。日なたのベンチでもけっこう寒く、あんまり座っていられない。早めに家に戻る。岡崎乾二郎「視覚のカイソウ」の解説部分を読み始める。作品のタイトルにはとても長いものもあるので、一部は別紙に記載されている。ほとんど散文だ。

開店。今日はそこそこお客さんが来る。神戸の山田さんから新刊取り扱いのメール届く。工芸高校の学生さんが雑誌「F」を納品しに来てくれる。宮脇さんとみかんちゃんが来てくれて、みかんちゃんからみかんとみかんジュースをもらう(宮脇さんに商品撮影をお願いしていたらしい)。年明けにやるイベントのチラシを印刷。プリンターのインクがなくなったので店を一瞬閉めてマルナカへ買いに行く。品出し。

まだ手を付けていないキャンバスの蓄えが、徐々に減ってきた。キャンバスも買うと値が張る。SNSに「キャンバスも買取します」と告知してみた。そういえばもう高松に引っ越して丸5年は経っている。東京に住んでいたのは約10年間だったから、その半分の時間を既に高松で過ごしていることになる。最初の3年くらいは忙しくていっぱいいっぱいだったけど、やっと最近余裕もできて、絵に打ち込めるようになってきた。

今日はこれから明日の弁当を作る。お酒を飲もうか迷う。

2020年11月25日水曜日

2020年11月24~25日

23日夜

閉店後、軽く遅い晩ごはんを食べる。ケン・リュウ「紙の動物園」読み終え、手塚治虫「ばるぼら」読み始める。


24日

朝8時前に起きる。定休日。ゴミ出し、朝ごはん。黒沢清監督「カリスマ」見る。昼ごはん軽く食べて外出。郷東のマクドナルドで読書。ここはきれいな店内で、人も少なくて(ドライブスルーのお客さんが多いのだろう)好きだ。「ばるぼら」読み進める。安部公房、遠藤周作、ヴェルレーヌなどたくさん作家の名前が出てきて楽しい。

画家を語る時に「私小説的な」という形容が使われているのを目にするたびに、もっともっと一人称小説を読まなければ、という気持ちになる。「自分語り」と揶揄するのは簡単だけど、一人称の語りのレトリックはそう一筋縄でいくものではない。世界の認識をごりっとずらすような危険なものでもある。

あかね温泉に初めて行く。ゆっくりサウナであったまる。黒沢清の映画を最近よく見ているせいか、なんでもないようなひなびた銭湯の風景も、どことなく陰影が濃く思えてくる。有線の放送もなんだか趣深く感じる。遠くに見える2階の窓から突然女性がボトッと身を投げ出しそうな気がする。気持ちいい。休憩所でまた読書。売店でぜんざいが売られていて気になったけど、開店前だったので今回はやめにする。

商店街への帰り際に川沿いの道を通ると、水門があって、その後ろに紅葉した山がこんもりと見えていて、近所のはずなのになんだか旅情を感じた。「水門の後ろに山」という光景が自分の中に刷り込まれていないというだけなんだろうけど、なんでこういう感情が突然湧いてくるのか気になる。視界に入った下校途中の小学生の晩ごはんを想像したりする。

南でコーヒーとハムトースト。今まであまりハムトーストを頼むことなかったけどおいしい。小島信夫「別れる理由」3巻読み進める。藤枝静男と柄谷行人が出てきて、小島信夫ではなく、なぜか「別れる理由」主人公の前田永造と話し始めた。小島本人はそれをそばで見て、いぶかしく思ったり動揺したりしている。なんなんだろう。

宮脇で本を見ていると、まどから早く仕事が終わったというLINEがあり、急いで家に帰る。料理。とんかつとフライドポテトを揚げて晩ごはん。余っていた卵焼きと野菜炒めとスープも食べる。フライドポテトにカレーパウダーとクミンをまぶしたらおいしかった。まどは実はこの日休みだったのを間違えて出勤して作業を手伝う羽目になったそうで、かなり疲れている。

「ばるぼら」読み終え、イングマール・ベルイマン監督「魔術師」見る。冒頭の、太陽の光が刺し込む林の中を馬車が行くシーンが美しい。すごいな。


25日

朝8時前に起きる。寒くなった。焚火がやりたい気分。小松菜のおひたし作る。ごはんを食べて「別れる理由」読み進める。キャンバスの絵を進める。前の持ち主が描いた鉛筆の下書きの上から、マーカーの線や、絵の具を少しだけつけた筆のかすれを乗せていく。なんとなく良くなりそうな雰囲気。郵便局でお金をおろし、八百屋で買い物。

開店。連休明けの寒い日というのもあって、お客さんは少ない。先日見つかった家のトラブルの件、業者が決まって、今週中に下見に来てもらえることになった。福田さんが来てくれて、いろいろ話す。

年明けにやるとあるイベントのチラシ作り。チラシ作りは苦手だけど、使うイラストをなんでもいいからひとつ描いてみると、はずみのつくことが多い。今回も鏡もちと門松を描いたら全体のレイアウトがするっと決まった。

背中が痛い。姿勢が悪いからか。筋トレやらないと。今日はもう少し絵を描きたい。

2020年11月23日月曜日

2020年11月23日

22日夜

閉店後、ケン・リュウ「紙の動物園」読み進める。筋トレ、シャワー。少し腕立て伏せやるだけでもだいぶ違う。絵を進める。こないだ一旦完成させた絵を再度詰めた。新しいキャンバスにも少しマーカーなどで描き始める。


23日

朝8時半に起きる。朝ごはんを食べて、少しだけ小島信夫「別れる理由」3巻読み進める。まどと少し山を登って峰山ハチミツでモーニングを食べる予定だったけど、さっことさくらことようちゃん(さくらこの息子)との5人でまたkincoさんへ行くことにする。

店の前で集合し、kincoさんまで歩く。散歩にはちょうど良い距離。途中ようちゃんがなんどかぐずるが、さっこが飛んで行って話しかけたり肩車すると、すぐに泣き止んで笑いだす。本当にすごいな。モーニングを食べながら近況報告。さくらことさっこは、長野の大町に住んでいる淺井真至と3人で「まほうどう」というグループをやっている(一度自分も参加して、大阪のギャラリーopaltimesでのグループ展に出したりした)。まほうどうは12月に大阪で展示をやるらしく、忙しそうだ。茎の前を通って帰る。3人はこれから香西のほうへ海を見に行くらしい。

開店。発送準備作業を進める。店頭買取1件。この日はお客さんは来たものの、売上げはあまりいかず。連休最終日はみんなゆっくり自宅で過ごしているのだろうか。

夕方まどと店番を交代し、料理。豚しゃぶのすだちにんにく醤油、野菜炒め、卵焼きを作る。さっこが志々島でとれた唐辛子をたくさんくれたので、SNSに告知する。28日にやるライブも予約が入ってきている。

ソレイユでバート・スターン監督「真夏の夜のジャズ」見る。メンズデーなので500円オフ。最近ソレイユはマイルスやモータウンなど音楽ものをたくさんやっていてうれしい。映画は1958年に行われたニューポートジャズフェスティバルのドキュメンタリー。観客のたっぷりとした表情がたくさん捕らえられているのが良い。ヨットや水しぶきのカットも美しかった。

まどと再度店番を交代して、作業続き。店頭売上はそんなにいかなかったけどネットで売れている。今日は元々徳島へ行くために休む予定だったと考えれば、まずまずかもしれない。

今日はこれから本を読む。明日は定休日なので、まだ行ったことのないサウナに行こうかと思う。

2020年11月22日日曜日

2020年11月22日

21日夜

閉店後、売れた本の出荷。黒沢清監督「ニンゲン合格」見る。ラスト近くの、大杉漣がチェーンソーを振りかざすシーンは良い。人間賛歌という感じがする。登場する人物のほぼ全員がかなりおかしい。間違ったり、勘違いをしたり、秘密を持ったり、感情を昂らせたりしていく様子が淡々と、慈しむように描かれていく。シャワー浴びて寝る。


22日

朝8時頃に起きる。朝ごはん。鶏肉としめじのカレー炒めを作る。まどと外出。カレンダーを発送し、この日も喫茶店へ。小島信夫「別れる理由」3巻読み進める。登場人物たちが小説の枠を飛び越えて作者に直接(?)関与しようとしてくるところは、のちの「寓話」などにも通じる。しかしその要素が現れ始めるのも連載開始から10年以上が経ってからというのが、なんというか途方もない。まどと「ニンゲン合格」の話をする。そういえば、この映画も家族の話だし、唐突に馬が現れるのもなんだか小島作品と似たところがある。まどは昨日仕事先で知り合った友達とごはんを食べに行っていた。

スーパーに寄って一旦帰り、昼ごはんを食べる。紺屋町のコトマスさんへ、友人の濱口桜子とさっこのライブペイントを見に行く。とてもかわいい良い空間。さっこはカシオトーンや声などのいろんな録音を会場のいろんな場所から流し、それらとセッション。桜子はスケッチブックやコトマスの黒板に絵を描いたり、マスキングテープを貼りめぐらせたりしていた。2人ともちょっと固くなっているような気がした。断片のコラージュのようでもさっこの音は気持ち良い。

minamoへ、イラストレーターSAAYA MASAKIさんの個展を見に行く。minamoが目下制作中の高松お店マップにMASAKIさんはイラストを提供されていて、自分とまどの似顔絵も良い感じに仕上げていただいた。ご挨拶できてよかった。竹森と3人で少しマンガの話をする。

店番交代。この日はお客さんが多く、雑貨やZINEや古本など、いろんな品物が売れた。一箱の入れ替えと、品出しを少し進める。店頭買取1件。「ドローイングを見たい」というお客さんがいらっしゃって、スケッチブックを見てもらったら、一枚お買い上げいただいた。絵の話や、描いている時の精神状態の話などをする。興味を持って聞いてくださったので、突っ込んでいろいろ話してしまった。

明日はまどと午前中少し山に登る予定。

2020年11月21日土曜日

2020年11月20~21日

19日夜

閉店後、料理。ニンジンのおかか和えと、ナス、キャベツ、しめじ、鶏肉の辛みそ炒めを作る。バイトへ。帰ってシャワー。


20日

朝8時前に起きる。ゴミ出し。朝ごはんを食べて、まどと一緒に出る。昨晩また家のトラブルを発見してしまい、以前家の修繕をやっていただいた方から教わった方法が使えそうだったので、ホームセンターで材料を買って、自分なりにやってみる。トラブルは全て通過点に過ぎないとはわかっていても、どうにも気持ちが萎える。というか辛い。火曜にも貯水タンクの水漏れがあったばかりなのに。なんで自分ばっかり、という気分にもなってくる。良くない。なんとか開店時間には間に合った。

開店。テッツォカレンダーが一晩で20部完売。ひたすら梱包作業を進める。店を一瞬閉めて郵便局で発送。お客さんは夜になるにつれて増えた。

コロナの感染がまた拡大しているので、バイト先の社員さんに電話し、しばらくお休みをいただくことに。また始められそうだなと思ったら連絡ください、ということになる。理解のある会社で良かった。ありがたい。

閉店。お酒を飲もうかなと思ったけど、絶対寝てしまって後悔するのでやめにする。イングマール・ベルイマン監督「仮面/ペルソナ」見る。千種創一歌集「千夜曳獏」読み終えて、シャワー浴びて寝る。


21日

朝8時起き。まどとkincoさんへモーニング。いつものグラノーラではなく、パンや目玉焼きのセットにする。おから?がおいしい。サラダにジュースもついて500円は安い。小島信夫「別れる理由」3巻読み進める。このまま行くのかなあ…というところで、いきなり展開ががらっと変わるのでびっくりする。以下は第117章の冒頭で、この時点で10年以上連載を続けているのに、まるで根を上げたように、突然作者が読者へと問いかけ始める。妙な哀切とおかしみがある。

「読者よ、編集者よ、今しばらく読者とじかに話をすることを許されよ。こう呼びかけるだけで、『別れる理由』の作者は、まるで、ほんとうにすぐ眼の前に読者がいるような気がしてくるのである。すべては作者自身のせいではあるとはいえ、前には声をかけてきたものも声をかけなくなり、また新しく声をかけはじめたものも、その後私の横をだまって通りすぎるようになり、そうしてまた新しい読者があらわれたが、それも、このようにして私は群衆や通行人の中をひとり歩いているように思えてならない。見なれぬ帽子をかぶりよそ行きの服を着てとりすまして歩いているからだ。そんなものかなぐり捨てて普段着で行こうではないか。声がかからぬものなら、こっちからかけてみようではないか。」

家に帰り、昨日自分で修繕した跡を見てみるが、やはりうまくいっていない模様。いつもお世話になっている職人さんへ電話し、来てもらうことになる。ストレスでどうにかなりそうだけど、家のトラブルは小島信夫作品にもつきものだ。だからなんだ。まどがそうじや洗濯を始めたので、それを手伝うことで気を紛らわす。昼ごはんは隣の田中さんからいただいた魚の粕漬けと、野菜のトマト煮込み。

まどが前半少し店番をやってくれることになったので、アップタウンに行ってコーヒーを飲む。読書。ケン・リュウ「紙の動物園」読み始める。ストレスがおさまらず、頭の中でアーとかウーとか言う。帰ってスケッチブックに少し絵を描く。

店番交代。3連休といってもそれほどお客さんが多いわけではない。やはりコロナ拡大の影響だろうか。カレンダー梱包作業続き。品出しも進める。

今日も映画を見ようと思う。