本を発送して帰宅。「外骨の復習」のための文章を考えて、風呂に入る。濱口竜介『他なる映画と』1巻読み終えて寝る。
「世界は常に、個人の認識の範囲を超えたものである以上、真実を求めるには本来、気が遠くなるほどの長いプロセスが必要になるはずです。それが法に基づく裁判というものです。「私刑者」は拙速に真実を求めることでかえって誤謬を生み出しやすい。そのことは、彼らの意図が些細なアクシデント・偶然によって覆されてしまう事態に十分なリアリティを与えます。「私刑」をたくらむ人たちは、些細な偶然をご都合主義でなく映画に呼び込む上で、うってつけの登場人物だと言えるでしょう。」(p350)
07日(土)
朝8時に起きる。「外骨の復習」投稿。今回は外骨発行の『骨董雑誌』に東京日日新聞の創刊号が載っていた話。2号からは木製の活字を使っていたそうだけど、創刊号は版木を丸ごと1枚彫ってそれで刷っていたそうだ。外骨が古新聞の収集をしていたことは知っていたけど、骨董の雑誌で古新聞を取り上げるのが面白い。
朝ごはん、お弁当の用意。砂古口さんの新刊『ひまわりの迷宮 中原淳一評伝』読み始める。お金の心配が多少あるけど、来月高知と東京に行くことにした。展覧会をたくさん見る予定。諸々予約して、四万十町『太陽の眼』の綾花さんに高知の面白そうなお店を聞く。高知市の中心部に老舗のジャズ喫茶があるようだ。
外出し、作業部屋に行く。画用紙にカラーインクで久々に絵を描く。難しい。もっといろいろやってみないと面白いと思えるものが出てこなさそう。色がにじんで混ざるところがきれい。
開店。この日はとても寒く、雨も降ってなんだかだるかった。選挙の結果がどうなるかも気になって仕方がない。品出し、発送準備進める。ネットで発送用のビニール袋を注文。宇呂映作さんの昨年発行された作品集が届き、振り込み。PhotoshopかPainterで制作されたのだろうか、見つめていると遠近感や輪郭の結び目が歪んでくるような抽象的なイメージが展開されている。余白のページの多さも印象的。
閉店。帳簿付けは明日にまわし、本を発送してコンビニでお菓子を買う。作業部屋でまたカラーインク。午前中は塗り広げる感じでやってみたけど、今度は小さなパーツをちまちま描いてみる。やはり、あまりうまくいかず。キャンバスの切れ端にガッシュと合わせて塗ってみたりする。
帰宅。ヴァージニア・ウルフ『波』読み始める。これは角川文庫で出ただいぶ古い訳のもの。
08日(日)
朝8時半に起きる。寒いとふとんから出るのも遅くなりがち。朝ごはん、洗濯。『波』続き読む。
『宮武外骨解体新書』予約のお電話が入る。当日まであと2週間。どこまで予約が増えるだろうか。
外出、店に行く。少し在庫整理作業。そのまま開店。この日も品出しや発送準備、イベント関連のメール返信など。M君来て少し話す。店頭買取1件、小説や社会学関係など、良い本多い。
閉店後、帳簿付けをし、本を発送して帰宅。読書。シャワー。ノートにドローイング描く。香川1区の選挙結果は小川淳也が僅差で平井卓也を抜き、当選。全国的に見ると自民の圧勝。立民と公明の合流がまったく失敗に終わったように見える中、小川はよく当選したな(または、それでも負けるのか平井卓也)と思う。今回の衆院選とはあまり関係ないけど、SNSを見ていたら小泉進次郎が「赤ちゃんチャレンジ」というのをやっているのを知った。「いつも誰もが考えつかないようなことで人を笑顔にさせてくれるんだよな」というリプライがついていて、ショート動画時代の選挙戦略だなと思う。今、浮動票はこういうところに流れているんだろう。同様の戦略をいわゆる「リベラル」な野党は取ることができない。
09日(月)
朝9時前に起きる。寝すぎた。朝ごはんを食べ、お弁当の準備。「外骨の復習」の文章を練り、投稿。今回は滑稽新聞に掲載された社説を取り上げた。まどと政治の話。
店に行き、開店。外骨トークに関する連絡をしつつ、品出しや発送準備。今後の政治のことやイベントのことなど気にかかることが多く、ナーバスな気分になってしまう。夜は客足が引いたので、店内にある本を整理した。
閉店後も少し在庫整理をやり、本を発送して帰宅。風呂に入り、清水宏『按摩と女』見る。65分の短い映画だけど、とぼけた味に心がなごむ。清水宏の映画は画面真ん中にいる俳優が前後移動することが多いような気がする(『有りがたうさん』のバスと人のすれ違いなども含む)けど、気のせいか。
10日(火)
朝8時に起きる。朝ごはんを食べ、外出。レンタカーを借りて、店で台車などを車に積み込む。今日は先日亡くなってしまったコトン文庫のヒデさん宅で出張買取。ヒデさんは香川に引っ越して初めて自分にライブ出演を打診してくれた人でもある。
ヒデさん宅はYOMSからもそれほど離れていないところにある古い戸建て。1階には本やCDがたくさんあり(前日にルクスのまいちゃんが全て運び出したようだった)、ヒデさんはここをコトン文庫としてひっそり営業していた。自分は話には聞いていたけど、実際に来るのは初めて。2階は生活空間で、服やカバン、本、雑貨などいろいろ。京都から来ている姪の方と少しお話し、2階から作業に取り掛かる。この日一緒になった古物業者さんが、偶然知り合いだった。大三君や、手伝いでまども来てくれる。まどが来てくれたおかげで作業が早く進む。本の内容は音楽、サブカルチャー、アート、文学、漫画、映画、バイクなど様々。特に音楽雑誌は阿木譲関連やプログレ期のMARQUEE、ロック画報などありがたいものがあった。たくさんのスタジオボイスや、Spectator、なんとHEAVENもある。Subsequenceもあったりするところは(失礼だけど)若いなあと思わせられる。ヒデさんは70代だったけど、コレクションの時代の幅が2世代分くらいある感じ。少し雑貨も買い取らせていただくことに。たまたまヒデさんと仲の良かった同級生の方も通りかかり、事情をお知らせすることができた。
16時過ぎくらいに作業は完了し、店に戻って荷下ろし。19時までに図書館へ本を返しに行きたいので、とりあえず1階の店部分に大量の本や雑誌を置いた。汗だくになる。
まどと車に乗り込み、県立図書館で本の返却。また『宮武外骨此中にあり』を5冊ほど借りる。レインボー通りのお好み焼き屋で晩ごはん。今日買い取った本の中に、トークイベントでも必要だった別冊太陽の外骨特集があったのは助かった。お好み焼きを食べながらパラパラと眺める。徳島県北島町の小西昌幸さん(ミニコミ『ハードスタッフ』発行人でもある)から電話あり、少しお話。「今日の買取先で、『ハードスタッフ』11号やBEAT MINTS(京都の喫茶店六曜社のオクノ修さんや、アーントサリー/ラブジョイのビッケさんらがいたバンド)のデモテープとかがあったんですよ」と話すと、大変驚いていた。ヒデさんと小西さんはパンク、幻想文学、特撮など共通の趣味がたくさんあるにも関わらず意外にも会ったことがなかったそうだけど、お二人の会話を聞いてみたかったなと思う。
ヒデさんは京都に住んでいた時期も長く、西部講堂で行われた裸のラリーズのライブで照明をやったり、『どらっぐすとぅあ』(ロック喫茶)にも出入りしていたようなので、その辺のことをもっと突っ込んで聞くべきだったなと思う。もう遅い。できるだけ早く動かないとだめだ。
ぽかぽか温泉に行く。この日は祝日前だからかとても混んでいた。家に帰り、小西さんから送っていただいた『創世ホール通信』No.7(1995年8月1日発行)を読む。徳島県北島町立図書館の中にある創世ホールのフリーペーパーで、この号は小西さんが香川県綾南町にて行われた宮武外骨没後40年記念フォーラムに参加した際のレポートが掲載されている。赤瀬川原平、南伸坊、松田哲夫、吉野孝雄の4氏が登壇し、砂古口さんも挨拶をされたようだ。当時の綾南町長は外骨にも理解のある方だったそうで、イベントの情報が書かれたうちわを町内の全てのお家に配布したとのこと。90年代外骨ブームの勢いを感じる。読みながら、「外骨の復習」の文章をまとめた。
この日は頭の中が変に興奮して、まったく眠れなかった。
11日(水・祝)
朝7時半に起きる。しかしベッドに入ってはいたものの、ほとんど寝ていない。「外骨の復習」投稿し、昨日ヒデさんの姪の方から差し入れにもらったハンバーガーを温めて食べる。ハンバーガー久しぶりに食べたな。
レンタカーを返却して商店街を歩いていると、丸亀町の宮脇書店本店の壁に、小西さんが21日に徳島で企画している南陀楼さんの講演会のポスターが貼られていた。驚いて早速店員さんに『宮武外骨解体新書』のチラシも掲示いただけませんかとお願いすると、すんなりOKが出る。もっと早めに頼めば良かった。YOMSまでチラシを取りに行き、A4をA3に拡大コピーしてまたお願いしに向かう。これは効果があるんじゃないか。銀行へ売上金を預けに行き、スーパーで弁当のおかずを買う。
店に戻り、1階に置いた大量の本や雑誌を移動。休み休みやるが、また汗だくになる。なんとか普通に買い物ができるくらいの状態にできた。そのまま開店。外骨トークの連絡、品出し、発送準備、ブログ更新。この日はあまり査定はできなかった。灸まん美術館学芸員の西谷さんが立ち寄ってくださる。ロジャー・ニコルスなどソフトロックを聞く。冬の時期なら晴れていても雨が降っていてもなんとなく合う気がする。
BEAT MINTSのテープをinstagramのストーリーで投稿したところ、福島在住のグラフィックデザイナー佐藤豊さんより反応あり、少しメッセージのやり取りをする。佐藤さんは仙台市の古書店でも働いていて(もうすぐ辞めるそうだけど)、そこの店長さんがこのブログを読んでくださっていると教えてくれた。あまり変なことを書かないよう注意したい。
今日はこれからルクスに行く。
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