2025年9月8日月曜日

発送発送(2025年09月07~08日)

06日(土)夜

仕事終えて、ビール飲みながら映画。勅使川原宏『白い朝』見る。こないだ聴いた『ゼーロンの背中』でも取り上げられていた一本。激しい音と映像のカットアップに、かなり実験的な作品なのかなと最初は思わせられるが、だんだんと物語が浮かび上がってくる。トリュフォー『大人は判ってくれない』と同じ、遠心力を利用したアトラクションが登場。女の背中に手を触れて拒まれる男のシーンが良い。次、ヴィム・ヴェンダース『リヴァース・アングル』見る。1982年に撮影された、ヴェンダース初のアメリカ映画『ハメット』の製作過程をとらえたドキュメンタリー。

帰宅。シャワーを浴び、アンナ・カヴァン『愛の渇き』読み進めて寝る。


07日(日)

朝起きて、ご飯を食べようと思ったらお米を炊いていなかった。お弁当用にとりあえず炊いて、まどに喫茶店に行こうかと声をかけるが、乗り気でないようだ。筋トレ。

南に入る。ノエル・キャロル『批評について 芸術批評の哲学』読み始める。

「わたしの考えでは、芸術作品の価値は、作家がその作品によって何を達成したのか、に結びついている。この価値を「成功価値」と呼ぼう。わたしが擁護するのは、この成功価値はいわゆる「受容価値」ーーすなわち鑑賞者が作品経験から引き出してくる価値ーーよりも優先されるべきだ、という考え方である。」(P12)

作業部屋に行き、キャンバスの続きを少しやる。自分がいろんな時期に試した要素をパッチワークのように一つの画面で組み合わせてみる(見る人がどう思うのかはわからないが)。いい感じ。

開店。品出し、発送準備進める。店頭買取1件。18時になり、丗界さんの『稿本 作者胎内十月圖 上』をウェブショップに30冊登録。同志社大学の「コテリキの会」で丗界さんがインタビューを受けた直後ということもあり、かなりの速さで売れていく。閉店後もできるところまで発送準備を進めた。

帰宅、シャワー。『愛の渇き』読み進める。『氷』や『アサイラム・ピース』は、自分が精神的に不安定だった頃の状態をフラッシュバックさせるような内容(特に『氷』)で、すごい作品だとは思うものの、正直読むのが辛かった。『愛の渇き』はそれらに比べるとだいぶ読みやすく感じる。それか、自分の精神状態が好転してうまく向き合えるようになったのだろうか?


08日(月)

朝8時に起きる。朝ごはんを食べながら、黒沢清の『蛇の道』(2024年版)配信開始に合わせて行われたインタビュー動画を見る。90年代のVシネ作品についても多く語られていて、特に哀川翔の、自身の立ち姿についての意識の話が面白かった。あえて目立たないはずの後ろのほうに立って全身の姿が映るようにするのは、バストショットなどよりも自身の立ち姿こそが映えることをわかっているからだ、という話。

お弁当の準備、筋トレ。外出。まどとルヌガンガへ行き、注文していたガブリエレ・グエルチョ(編)『哲学以後の芸術とその後 ジョゼフ・コスース著作集成 1966-1990』購入。税込なんと8800円。半額を誕生日プレゼントとしてまどに出してもらった。最近の水声社のアート関連本はどれも興味深いが、かなりの値段。品切れになる前にコツコツ買っておきたいけどお金が間に合わなさそう。しかし、最近は結構アート関連の本を読んでいるな。

店レジで、7月末(!)に行ったTさんSさん対談の文字起こし続き。いつの間にかだいぶ時間が経ってしまっていてまずい。映画を見ている暇なんかないのかもしれない。

開店。アルバイトMさん来て、支払いと商品の受け渡し。商売の話もする。仕入れに苦労しているようだ。この日は丗界さんの冊子の発送を主にやり、他は少し品出しなど。冊子の注文は全国各地から届き、心待ちにされていたことが伝わってくる。閉店後、レシートの入力と整理、ブログの更新。

明日は尊敬する古物業者さんの現場に入らせてもらい、古本のピックアップ。その後まどと丸亀の大竹伸朗展に行く予定。

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