2025年1月6日月曜日

言わずとも(2025年01月05~06日)

04日(土)夜

閉店時間を過ぎてからもセットものの梱包と発送、帳簿付けなどをやり、家に帰ると23時を過ぎていた。昨日買ったおさつチップを食べる。まども自分も最近これにはまっているが、食べ過ぎになりそうで怖い。スケッチブックに少し絵を描いて寝る。


05日(日)

朝8時に起きる。朝ごはんを食べて、お弁当の準備。まどと一緒に外出し、久しぶりに南に入る。この日が新年最初の営業日だったけど、並ばずに入れた。荒川徹『ドナルド・ジャッド 風景とミニマリズム』続き読む。

「スミスとジャッドがモデルとする、20世紀の優れた「芸術」は、動的な機械工学ではなく、山のように動かない静的な土木工学の構造なのである。動かすことのできないその作品を見るために、むしろ、われわれの方が動いて見に行く必要がある。グリーンバーグはミニマル・アートが「観念化の芸当」にとどまっており、それが、感じられ、発見されたものではなく、演繹されたものであると批判していた。これはむしろ、これまで本論で検討してきたものとは反対である。」(p53)

まどがおつかいでレターパックを買ってきてくれることになり、自分は店に戻る。少し作業して、セール中のルーツレコードへ。手持ちのレコードを売ると、思った以上のお金になった。山原店長にご挨拶。60年代のサイケ/ガレージコンピ、60年代のフレンチ・チャチャチャのコンピ(この2枚は「私はコンピを軽視しない」と念じながら購入)、東京のノイズコアSTAGNATIONのCD(1、2回高円寺のドムスタでライブを見た)、HERESY『1985-’87』を購入。なんとなく以前からハードコアパンクをもっと真面目に聞かなければという気持ちがあり、このHERESYのCDは日本語の5000字ライナーノーツが掲載されたブックレットがついていて、じっくり読みながら聴けそうだと思い、買った。少しずつ買うジャンルの幅も広げていきたい。

開店。発送準備、品出し、均一本の補充。今治『森』のタケノさん、松山の三帆堂さん、徳島『うだつのあがる古本市』高木さんの3人が来てくれる。一緒に高松の書店/古書店をまわっているようだ。いろいろお話する。羊雲へ行くのは皆さん初めての様子。タケノさんはDAFやCANなどジャーマン系をけっこう聞くようだ。夜はアルバイト用の本の準備を進める。

閉店後、本の出荷。店の作業は切り上げて、久しぶりに作業部屋へ。午前中に買ったサイケ/ガレージのレコードとチャチャチャのCDを聴きながら、キャンバスの続き。どちらも良い感じだ。キャンバスは少し進めておこうくらいの気持ちで始めたけど、描いているうちに思ったよりも進み、完成。

家に帰ると24時をまわっていた。風呂に入って寝る。


06日(月)

朝8時前に起きる。外は久々の雨降り、濡れてしまった洗濯物を取り込む。朝ごはん、お弁当の準備。

外出。また南に入り、読書。『ジャッド』続き読む。店に行き、アルバイトの人にやってもらうための本の準備。

開店。O君やってきて、2階でネット出品作業をやってもらう。自分は受託商品のスリップつけ、均一本の補充、発送準備など。画家、綱田康平さんのドローイング作品集を品出し。綱田さんは東京にあるGallery TOWEDの運営メンバーの1人で、以前yomsにも来ていただいたことがある。作品集はここ10年の間に描かれたものから厳選した作品が掲載されており、伸びやかな線が気持ちいい。夜になり、店終わりのまどかさんが来てくれる。小物コーナーからいくつか買ってくれた。本以外の商品もいろいろあったほうが来やすいという人もいるかもしれない。O君はこの日時間の余裕があったようで、コンビニで晩ごはんを食べて夜まで作業してくれた。

店を始めた当初は新年の挨拶にちょっといいことをSNSに書こうとしてたな、と思い出す。一方今年は「がんばります」程度のことしか言ってない。気負いがなくなったのか、言わずともお客さんに伝わっていると感じる瞬間が増えて自信がついたのか。あまり緊張感が無さすぎるのも問題かもしれないけど、イライラするよりはいいか。

発送準備で残業中。

2025年1月4日土曜日

年末年始(2024年12月31日〜2025年01月04日)

30日(月)夜

それほど残業もせず閉店。ルクスではワカバ君が仕切りで忘年会が行われていたけど、なんとなく帰ってしまう。

ワインを飲みながら、”K/A/T/O Massacre Dictionary”続き読む。考えてみると、久しぶりに雑誌的なものを読んだ気がする。オカダダさんとspeedy lee genesisさんの対談が抜群に面白い。オカダダさんが普段のDJやパーティーで得ている感覚の延長線上でさらっと「俺は真実っていうのは物体じゃなく現象でしかないと思ってて」と言っていたりするのがとてもいい。


31日(火)

大晦日から3日までは年末年始休暇。8時くらいに起き、朝ごはんはもち。だらだらと過ごす。スーパーで買い物して、昼ごはんはミートソーススパゲティ。

外出。コンビニでカフェオレを買い店へ。以前からやりたかった、店の改装作業に手をつける。といってもそれほど大部分ではなく一部だけ。zineの閲覧コーナーをとっぱらい、板を外し、L字金具を取り付ける。なんでかもたもたしてしまい、時間がかかる。『休みの集い』での自分の展示で使った木材を電ノコで切断。その後はネットで売れた本の発送作業。

帰宅。まどが年越しそばを作ってくれることに。鶏肉やかまぼこ、三つ葉なども入れたボリュームのあるそばになる。お腹いっぱい食べ、まどはマンガの作業に戻る。自分は映画。ダグラス・サーク『翼に賭ける命』見る。原作はフォークナー。事故のシーンでカメラに向かってパイロットが飛んでくるカットはすごいな。

年越しの瞬間まで、ずっとスケッチブックにドローイング。まどは漫画家友達と楽しく作業通話をしていた。スケッチブックは落ち着く。絵を描いてないと自分は本当に精神状態が悪化してしまう。こう書くと何やら深刻だけど、とりあえず描いてさえいれば問題ない。要するに(絵が描けるくらいの)時間的余裕がありさえすれば良いということか、というとそうでもなく、ただ遊びまくってても何かを作っていないとすぐに虚しい気持ちになってしまう。

2024年、映画15

オタール・イオセリアーニ『四月』

ヴェルナー・ネケス “T-WO-MEN”

清水宏『有りがたうさん』

ピエル・パオロ・パゾリーニ『テオレマ』

イジー・メンツェル『厳重に監視された列車』

F.W.ムルナウ『サンライズ』

ユ・ヒョンモク『誤発弾』

ニコラス・レイ『危険な場所で』

ベット・ゴードン『エンプティ・スーツケース』

伊藤大輔『斬人斬馬剣』

ケネス・アンガー『スコピオ・ライジング』

シャンタル・アケルマン『家からの手紙』

ダニエル・シュミット『書かれた顔』

神代辰巳『恋人たちは濡れた』

マリオ・バーヴァ『知りすぎた少女』


2024年、本15

瀬戸夏子、服部真里子、平岡直子、望月裕二郎、土岐友浩、吉岡太朗『歌集 町』

エルンスト・ユンガー『大理石の断崖の上で』

井戸川射子『共に明るい』

マリヲ『世の人』

大森荘蔵『流れとよどみ』

石川美南『物語集』

小島信夫『静温な日々』

レイ・オルデンバーグ『サードプレイス』

仲正昌樹『今こそアーレントを読み直す』

山田宏一『友よ映画よ わがヌーヴェル・ヴァーグ誌』

永田哲朗『殺陣 チャンバラ映画史』

メグマイルランド『棕櫚の木の下で』1巻

伊藤亜紗『どもる体』

斎藤潤一郎『武蔵野ロストハイウェイ』

『K/A/T/O Massacre Dictionary』



01日(水)


年末年始休暇2日目。朝9時半ごろに起きる。たっぷり寝た。朝ごはんはこの日ももち。伊達巻きやかまぼこなども食べる。


まどと外出し、八幡まで初詣に行く。今年は屋台が少なかった。フライドポテトを買って食べる。参拝客の行列ができていたけど、それほど長く待つようなことはなかった。


商店街まで戻り、グレコに入る。元旦もやっているのはありがたい。お客さんが多い。ここでもスケッチブック描く。少しの空き時間ができたら描くようにして、自分の中に線や形を貯め込んでいきたい。


出て、近くの神社でおみくじを引く。自分は中吉、まどは末吉。この神社はそういえば2025年の干支である蛇を祀っている。スーパーで買い物。


まどと別れ、店へ。実家へあけましておめでとうの電話。在庫整理をやったり、ディスプレイ用のひな壇を作ったり。ひな壇は昨日切った木材を使った。2つ完成。在庫整理の続きと掃除は明日の午前中にまわすことにする。途中コンビニにお菓子を買いに行ったら、いつもいる黒猫が珍しく自分から近寄ってきた。お腹が空いているのだろうか。


帰宅、料理。もやしと長ネギの味噌汁、三つ葉入りだし巻き玉子、鶏肉と根菜のゆず味噌煮を作る。明日の弁当のおかずにもできるよう多めに作った。晩ご飯。


余っていたウイスキーを炭酸で割って飲みつつ、ドン・シーゲル『白い肌の異常な夜』見る。原題は”The Beguiled”で、かなりシンプル。南北戦争時の、南部の森の中にある女子学校が舞台。クズなイーストウッドと、背徳行為を重ねていき嫉妬にまみれる女性たちのドロドロ劇。元旦からげっそりする映画を見てしまった。


まどに髪を切ってもらい、風呂に入る。荒川徹『ドナルド・ジャッド 風景とミニマリズム』少し読み、スケッチブックに絵を描いて寝る。



02日(木)


朝9時頃に起きる。朝ごはんを食べ、お弁当の用意をしてさっさと外出。


店の2階、ネット出品作業部屋の片づけを始める。この日はO君と作業の日になっていて、2階でやってもらう予定なのだけど、まだ片づけが途中。この部屋は去年夏ごろまでMさんに浸かってもらっていたのが、買取が増えてしまい物置状態になっていた。やっとスペースを空けられる状態になったので、取り掛かる。在庫を移動してほうきがけ。けっこう時間がかかり、ぎりぎりになってしまった。急いでお弁当を食べる。


昼過ぎになってO君到着し、新しい作業を教えてやってもらう。自分はO君にやってもらう本の準備や、売れた本の梱包や発送、消耗品の買い出しなど。O君は初めてやった作業の割にはそれほどミスもなく、ペースも速かった。最近は時間の融通もきくようだし、たくさんやってもらうことになりそう。


O君帰り、自分は発送準備の続き。量が多くて終わりそうにない。夜早めに帰って料理をする予定だったけど、まどに連絡して明日朝にやらせてもらうことにする。晩ごはんは結局お弁当(いつもの癖で2食分用意してしまっていたのが、逆に助かった)。本を発送し、売れた分の帳簿付けをする。


ただひ夫妻と合流し、半空へ行くが案の定満席。結局安いチェーンの居酒屋に入る。最近一戸建てを購入した話や、東京にいる共通の知人の話などする。なんだかんだで割と長い時間話した。



03日(金)


朝9時頃に起きる。朝ごはんを食べて料理。サバの塩焼き、ほうれん草胡麻和え、卵焼きを作る。お弁当の用意。


外出。瓦町FLAGの手芸用具店で布を買う。店に着き、お弁当を食べて作業開始。小物や紙モノの販売用スペースの設営をする。買った布を張ってピンで留め、一昨日作ったひな壇に色を塗る。ここで福岡から帰省中の浜吉さんが到着。高松に帰るのは2年半ぶりだそうで、久しぶりにいろいろ話す。高松から出た頃と比べて明るくなったような。最近は肉体回帰傾向にあるそうで、ボクシング、禅、フィギュアスケートといろいろやっているらしい。相互にいい影響があるそうだ。浜吉さん帰り、作業続き。商品を配置していく。集中してやっていたらかなり疲れてしまった。


まどと合流し、porteさんへ久々に行く。まどは初めて来た。店のカウンターなどの配置も変わり、商品も増えている。数百円の買いやすい品物もあってうれしい。柄物の、深めのお皿を購入。煮物などを入れるのに良さそうだ。その後、まどかさんが年末にオープンした古着屋FOOLに行く。置いている商品はレディースのみなので、まどと一緒に来たかった。思ったより広いお店で、これからまたどんどん変わっていきそう。映画の話なども少しする。


帰宅。少し遠くのスーパーまで買い物。ついお菓子をたくさん買ってしまう。ビールも購入。家に戻ってカレーを作る。自分の夕ご飯は余りもののおかずで済ませ、カレーは明日のお弁当にまわした。porteで買ったお皿を早速使ってみたけど、内側に柄の書かれたお皿も割といいもんだ。


風呂にゆっくり入り、ビールを飲みながら映画。フランソワ・トリュフォー『ピアニストを撃て』見る。ラフなようでいて計算されたカメラの動き。自分の好きな作風どまんなかの映画で、幸せな気分になった。



04日(土)


朝7時半に起きる。この日から新年の営業初日。朝ごはんを食べて、お弁当を用意してさっさと外出。


店に着き、道具や使わなかった材木などを片づける。掃除。小物スペースの商品に値段のシールを貼る作業。ナルホドへマスキングテープを買いに行くが、まだ開いていなかった。なんとか開店までに準備が間に合う。


開店。店頭買取2件。発送件数が非常に多く、ほぼ1日梱包をやっていた。こずえちゃんやネグ君が来てくれて、新年の挨拶。小物スペースはSNSでの反応はそこそこあり(香川の古物業者の方々からもいいねをいただき恐縮)、商品も少し売れた。まめに補充して流れのあるコーナーにしていきたいけど、どうなるかな。


今日はこれからもう少し作業して帰る。