18日(月)夜
閉店後、本を発送し、在庫整理をして帰る。筋トレ、シャワー。川崎長太郎『ひかげの宿/山桜』読み終え、エドマンド・バーク『崇高と美の起源』続き少し読んで寝る。
19日(火)
朝7時に起きる。まどと南へ。階段で店員のアイリーンさんに「おはようございまーす」と声をかけられ、ほとんど出勤しているような気分になる。『崇高と』続き。
レンタカーを借り、今治へ。ゆっくりめに、途中たこ焼きやポテトなど食べたりしながら向かう。これまでも2回ほど行ったことはあるけど、車で行くのは初めて。
今治に着き、B級グルメとして有名な焼豚玉子飯のお店『重松飯店』に向かうが、平日にも関わらず大行列でやめにする。その後も『白雅』は臨時休業、『来々軒』もなぜかやっておらずだめ。結局いつもの純喫茶『不二屋』に入り、カレーやパンケーキを食べる。川沿いの席を取れたし、今回はまどと一緒だし、まあ良かったかと思うことにする。
商店街のアーケードを通って今治市民会館へ行き、『丹下健三に学ぶ新しいまちづくり 世界のTANGEビジターセンター 海と都市のデザイン展』見る。有形文化財に登録されている今治ラヂウム温泉をはじめ、今治にはかなり古い建築物が残っているので、なんとなくあまり戦争の被害を受けていなかったのかなと思っていたけど、展示されていた空襲後の写真を見たら焼け野原だった。パネルでは年表とともに丹下建築の変遷をたどっていたけれど、やはり50~60年代の仕事が特別なものに思える。
今治市玉川近代美術館へ。ここは今治市街から少し離れた場所にあり、車でないと行きづらい。こちらでは『丹下健三と隈研吾』展が開催中。パネルの文章からは隈研吾の丹下建築への視点がうかがえ興味深い。美術館のコレクションと絡めた部屋があり、ピカソ、エルンスト、シャガール、ブラックなども見れた。
今治市街へ戻る。久しぶりに森へ。タケノさんといろいろ話し、フローズンヨーグルトを食べる。この日の夜、西条の闇罔(くらみつ)神社というところで盆踊りが行われるらしい。森では現在ART SANPOという企画の関連で、店内には高橋大輔さんの油彩画を展示中。古本コーナーにて吉田健一『金沢/酒宴』、エルンスト・グローセ『芸術の始原』購入。後者は戦前に出版された少し背の高い岩波文庫で、戦後重版はかかっていないらしい。芸術人類学のような内容で、さすがに古さを感じる箇所もあるけど面白そうだ。最近Hand Saw Press経由で導入したというリソグラフの機械も見せてもらった。
駅前にある『碧空』へ。ここももう3回目になるけど、以前からまどと2人で来たかったお店。飲茶セット、ウインナー、ビーフンなど食べる。おいしい。まどはなんだかアレルギーがひどいようで、ずっとくしゃみをしている。途中で薬を飲んでいた。
『かみとくの湯』という広いスーパー銭湯で風呂に入り(マッサージチェアが追加料金なしで使えた)、高松へと戻る。途中まどが眠気覚ましにガムなど買ってくれた。家に着くともう23時くらい。すぐに寝る。
20日(水)
朝8時頃に起きる。この日も臨時休業。朝ごはんを食べて早速出発。まどは家で作業。
姫路へ向かう。一昨年に加西市のVoidで個展をやった関係で、その辺までは何度も車で往復している。しかし久しぶりに行ってみるととても長く感じた。エアコンをつけていても車内が暑い。サービスエリアで買った『天狗の横綱あられ』が、香ばしくて塩加減もほどよく、おいしかった。途中通った料金所で、ETCカードのエラーが出た2台前の車が立ち往生した。係員が出てきて対応し、バーを上げて車を端に寄せていた。怖いな。
バイパスの複雑さに驚きつつ、姫路市街に着く。まずは姫路名物のえきそばで昼ご飯。えきそばは中華麺にそばつゆを合わせたもので、今回は冷やし梅えきそばを食べてみた。おいしい。梅と中華麺の組み合わせは初めて食べたかもしれない。
少し離れたところにあるリサイクルショップへ行くが、特にめぼしいものはなし。暑すぎてコンビニでアイスを買って食べる。また商店街のあたりに車を停め、『大陸本店』へ。姫路市内でもかなり歴史の長い喫茶店のようだ。アイスカフェオレと抹茶ロールケーキのセット。ケーキは甘すぎずおいしい。本を読みたいが、なんだか頭が回らずぼーっとしてしまう。
アーケードを歩き、あまかわ文庫へと向かう。アーケードは縦横に何本か通っていて、商店街の規模が大きい。若い人も多いし、閉店してそのままみたいなテナントは少ない。活気を感じる。あまかわ文庫は路地裏にあるシェアスペース?の2階にあった。きれいなお店で、品揃えも良い。店主の尾崎さんとお会いするのはかなり久しぶり。商売のことなどたくさんお話する。ユズキカズ『枇杷の樹の下で』(メグマイルランドさんの『棕櫚の木の下で』はここから取ったのか、と気が付く)と、現代詩文庫『時里二郎詩集』サイン入りを購入。良い本が買えてうれしい。建築の本にも良いものがあったけど、今回は手が出ず。
またアーケードを通り、尾崎さんに教えてもらった喫茶店『フリーダ』へ行く。店構えは風格を感じさせるが、お客さんも店員さんも皆若い。店内にはフリーダ・カーロやピカソ、マグリットなど飾られていて落ち着いた雰囲気。席同士の間隔が広めに開けられているのも良い。店内には古本コーナーもあり、石牟礼道子や上林暁もあった(後でこれは尾崎さんが委託販売している本だったことを知る)。アイスレモンティー飲みながら、『崇高と美の起源』読み進める。
車を走らせ、姫路城の北東あたりにある『明和温泉 姫湯』へ。歴史のありそうな外観だけれど中は改装されており、きれいだった。2人入ればいっぱいになるほどの小さな浴槽が3つほどと、水風呂、あとは大きめ(といっても定員4人くらいか)の浴槽が一つ。サウナもある。コンパクトな中にいろいろ趣向が凝らされていて楽しい。
姫路市役所からほど近い場所にあるTRUDE RECORDSへ。昼は10時半から15時、夜は18時から深夜1時までやっている(月曜は14時から20時。土日は10時半から深夜1時までぶっ続け)。こんなに長時間営業しているレコード屋さんは他にあまりないのでは。品揃えはパンク、ハードコア、メタルなどに強いようだ。店内はけっこう広い。いろいろ見て、『NEW WAVE SURF PARTY!』というコンピレーションアルバムを購入。ジャケットはニューウェーブ風だけど、ポップには「単音ファズにトカトカドラム」と書かれていて、ガレージ寄りの内容のようだった。聴くのが楽しみ。
夕ご飯は『力丸』という回転寿司。少し高めだけどとてもおいしかった。
帰りの道のりは、行きよりも短く感じた。喫茶店にいた時は「運転だるい、さっさと帰りたい」と思っていたけど、眠気もたいしたことなく、平気だった。しかしSAで大きなトラックが何十台も停車している(おそらく運転手の人達はみんな寝ている)のを見ると、すごいなと思う。古物関係の方は車中泊しながら年中いろんなところを車でまわっているような人もいるけれど、自分には向いていない。
自宅に23時前に到着。荷物を片付け、『崇高と』読み終えて寝る。
21日(木)
朝8時に起き、お弁当の準備。レンタカーを返して南へ。昨日買ったユズキカズ『枇杷の樹の下で』を早速読み終える。のどかで幻想的なようだけど、とても怖い。メグマイルランドさんはやはりこの本を持っているようだった。台湾版も持っているとのこと。少しネットでの相場を調べると、ユズキカズの単行本はどれも高くなってるようだ。しかしこれは売らずにしばらく自分で持っておこう。高橋新吉『ダダと禅』読み始める。
自治会費とアンケートの収集完了。会長のソレイユ詫間社長へアンケート用紙を持って行く。
開店。辻さんが来てくれて、TAKAMATSU ZINEを20部追加納品。店頭でもウェブショップでも好評だけど、20部あればしばらくもつだろう。店頭買取2件。2連休のおかげでたまっていた発送をもりもりやる。ブログの更新。羊雲の寺澤君来て、商売の話などする。
まどから、次に発表する漫画のネームを読ませてもらう。とても良い感じ。
閉店後、本の発送。疲れて早めに帰宅。風呂。ヨーグルト食べる。だらだらしながら、来月末の旅行の予定を考える。昨日の姫路旅行、本当はVoid、日本玩具博物館、poyarn、白浜温泉に行く予定だったのが、定休日、展覧会会期、営業時間変更などを見間違えていたせいで、まるで行けなかった。こんなに自分で立てた旅行の予定がボロボロだったのは初めて。誰かに迷惑をかけたわけではなかったのがせめてもの救いだけど、次はきちんとしないとまずい。
22日(金)
朝8時におきる。朝ごはんを食べて、洗濯物を畳む。お弁当の準備。筋トレ。
アルバイトN君が作業に来てくれるので、早めに出発。在庫整理と掃除。暑い。
開店。N君どんどんネット出品を進めてくれる。自分も少しセットものの出品をやった。品出し、発送準備、均一本補充、アルバイトに頼む本の準備。東京造形大学内の、CSLABという学生主体の施設(?)で企画などをされている大澤さんが来店。大澤さんは去年春につくばで行った個展を見に来てくださっていた。今回が初対面。最初はYOMSに興味を持ってくださって、それから「店主は絵も描いているのか」と認知してくれたらしかった。最近よく来てくれているデザイナーの梶原さんとも知り合いらしい。小説の話などもした。その後、市川絢菜さん来られる。市川さんもつくばの個展を見てくれた方(しかもその時絵を買ってくれた)で、西讃のご出身だ。西のほうは県外からの移住者が増えてきているとのこと。サンドマンと島田さん来てくれる。サンドマン来月に工藤冬里さんをゲストに呼んで企画をやるそう。
ネット出品がだいぶ進んで助かった。今日はこれからどうしよう。