2024年5月16日木曜日

姫路、大阪(2024年05月15~16日)

14日(火)夜

閉店後、すぐ帰宅。明日の準備をしてシャワー。ビール飲みつつ、ジャン・ルノワール『ピクニック』見る。40分ほどの短い映画。川がいい。嵐がやってきて、川面に大雨が降ってきたところを水面ぎりぎりのあたりで撮っているけど、あんなにうまくカメラに水滴が付かないよう撮れるものなのか。早めに寝る。


15日(水)

朝6時過ぎに起きる。まどが買ってくれていたスコーンを食べて出発。

7時前に出発する電車に乗り、姫路へと向かう。姫路までは3時間と少しで、車で行くのとあまり変わらない。電車だとずっと読書できるのもいい。途中まで読み終えていたフォークナー『寓話』下巻、中村光夫『風俗小説論』読み終え、市原研太郎『ゲルハルト・リヒター 光と仮象の絵画』読み始める。

姫路着。ホームにあるお店でえきそばを食べる。『えきそば』というのは駅のそば屋という意味ではなく、姫路ローカルのれっきとした食べ物の名前で、和風のあっさりした出汁に中華麺が入っている。中華麺はかなり細麺で、食べやすい。次に姫路に来たときは、他のお店でも食べてみたい。

山陽電鉄に乗り、的形というところへと向かう。山陽電鉄には初めて乗ったけど、そこそこ車輌数が多い。的形駅には各停のみ停まる。海のほうへと歩き、少し散歩して、M1997という場所へ。こちらはお茶屋さんでもあり、アーティストインレジデンスとその成果発表の施設でもあるようで、現在はYOMSでも画集を扱っている佐貫絢郁さんの展覧会が開催中。佐貫さんの展覧会は横浜で一度見ているけど、今回はその時とはまた違うモノクロームの作品。近づいて見ると顔料の凹凸がかなりはっきりと出ている。スタッフの方々の説明を聞くと、何度も工程を重ねられて作られた作品とのこと。

また電車に乗り、大阪へと向かう。兵庫県立美術館では『スーラージュと森田子龍』展も行われており、かなり気になったけど泣く泣くあきらめた。『ゲルハルト・リヒター』読み終え、萩原朔太郎『詩集 月に吠える・青猫・純情小曲集』読み始める。

大阪駅に着き、グランフロント大阪の広場で中谷芙ニ子『霧の彫刻』見る。コロナ禍でしばらく取りやめになっていたのが最近になって再開したようだ。スマホで録画しながら霧の中に入ってみると、かなり何も見えない。

地下鉄に乗り、谷町六丁目へ。ブラウンさんでナポリタン食べる。店主さん、自分のことも覚えていてくださりうれしい。しかしナポリタン本当においしい。香川の友達ともまた来たい。食べていたらオボコさんがやってきたり、田窪さんが上から降りてきたりで、いろいろお話する。2階のPOLではNOVO!が古着販売のポップアップを展開中。カトーさんが住み込みで店番をしていて、公園コンサートのことや香川移住のことなどお話。昨日は京都で朝まで遊んでいたらしく、エネルギーがすごい。良い柄の半袖シャツがあったので、1枚購入。この日の夜は難波BEARSでK/A/T/O Massacre大阪編。

イベントの開始まではまだ時間があるので、中津へと移動しレコード屋をまわる。以前から気になっていたFUN TRICKS RECORDSさんへ行ってみる。小さな飲み屋さんが多い通り沿い、2階にあるかわいいお店。sofhesoの12インチやsuwaWanderのCDR、30~40年代の映画のサウンドトラック集?を購入。SNSでの投稿内容からはニューウェーブや電子音楽などがメインなのかなと思っていたけど、歌謡曲などもあり取り扱いジャンルは幅広かった。店主さんとお話すると共通の知人も何人かいることがわかり、今度お会いする時は飲みましょうとなる。うれしい。歩いてMY RECORD(エムワイレコード)へ。こちらはオールジャンルで、お値段もやさしい。レゲエや台湾の歌謡曲、アフリカの音楽もいろいろある。3枚ほど購入。また時間に余裕をもって、改めて来たい。阪急の中津駅へ向かって歩いていると偶然『ぷれこぐ堂』さんが目に入り、10年以上ぶりに立ち寄る。『世界の映画作家』シリーズ中の、ゴダール/パゾリーニの巻を購入。

阪急高架下にある居酒屋『いこい食堂』へ行く。入り口の雰囲気が素晴らしい。生中とどて焼、ポテサラ、すじ焼きを頼む。自分が入った時は開店直後であまりお客さんはいなかったが、続々と常連さんがカウンターに座っていった。何も言わずとも日本酒が出てくる人もいて、なんか良かった。2杯目行こうか迷ったけど、切り上げてなんばへ向かうことにする。

BEARSへK/A/T/O Massacre大阪編を見に行く。ライブもDJもみんな良かった。お客さんが平日にも関わらずすごいボルテージで、明らかに振り切れたテンションで踊っているスーツ姿の人も何人かおり、素晴らしかった。個人的にはSOLID GRIME SETで以前から好きだった関西のグライムMCの方々の雄姿が見れたのが眼福。甲冑さんにも久しぶりに挨拶できてうれしかった。

イベントは別会場でさらにアフターパーティーが行われるようだったが、三ノ宮からの夜行フェリーで帰る。フェリーの待合所で朔太郎読み終えた。


16日(木)

朝5時過ぎに高松港着。無料送迎バスで高松駅まで行き、始発の高徳線に乗って帰宅。途中で井伏鱒二『釣師・釣場』読み始める。フォークナーをグリグリ読んだ後なのと眠気とで、ページの上を視線がつるつる滑っていくような感じがする。内容は入ってこないけど、これはこれで新鮮。シャワーを浴びて寝る。

9時頃に起きて、まどと南でモーニング。ノートに1枚絵を描く。もう1週間後は富山へ向かうのだと思うと早い。福井まで車で行ったことがあるという平尾君とこないだ話したら「意外と早く着いたな、と思いました」と言っていたけど、どんなもんだろうか。無印や無人古着屋で、寒い時に羽織るための薄手のジップつきパーカーを探すが見つからず。売る側としてはもうシーズンは過ぎているようだった。

店に戻ると、店の前で高校生がボーっと中を見ていて、「入っていいよ」と言うと1冊買ってくれた。開店。この日はなんだかやたらと風が強く、静かな1日。ゆっくり品出しと発送準備をした。

今日はこれから音楽聞きつつ絵を描く。自分の今後の活動についてここ最近ずっとウジウジ考えているけど、まずは作らないといけない。

2024年5月14日火曜日

果たして(2024年05月13~14日)

12日(日)夜

閉店後、本棚の組み立て続き。途中で木ネジがなくなり、後日に延期。作業部屋で絵の続き。先日個展をやらせてもらった、茨城県つくば市のカフェ『千年一日珈琲焙煎所CAFE』の店長土田君が作ったカセットを聞く。シューゲイザーなインストロック。山田宏一『友よ映画よ わがヌーヴェル・ヴァーグ史』読み終える。平凡社ライブラリー版は500ページほどの大ボリュームだったけれど、本当に面白かった。

帰宅。ゆっくり風呂に入り、フォークナー『寓話』下巻少し読み進めて寝る。


13日(月)

朝8時半に起きる。非常にぐっすりと眠れた。外は小雨、午後から止むとの予報。まどと歩いてDORSIAへ行き、モーニング。今回はホットドッグにした。読書続き。出て、銀行へ行き、完済のため払わなくてよくなった奨学金を引き出す。清々しい気持ち。

開店。アルバイトMさん来て、支払いと本の受け渡し。品出し、発送準備。

閉店後、先日亡くなったロジャー・コーマンの『リトル・ショップ・オブ・ホラーズ』見る。人食い植物よりも登場人物たちのほうがクレイジーすぎて、そっちが印象に残った。当時20代前半のジャック・ニコルソンも出演、しっかりニコルソンしている。連発される細かいギャグが決して全て笑えないのもよかった。

作業部屋で絵の続き。tegadeteruさんのmixCDを聞きながらやる。何枚かのキャンバスやパネルを同時進行で進めているけど、すんなりいかない。そんなものかもしれない。


14日(火)

朝8時過ぎに起きる。この日は臨時営業で、明日が代休。まどと外出、南でモーニング。読書続き。出て、郵便局でお金を少し預け、八百屋を見る。今果物は苺がシーズンのようで、思ったよりも安くて迷ったけど、もともとあまり苺が好きでないのでパスする。

作業部屋で絵の続き。思い切って塗りつぶしてみる。こんなんでいいのだろうか。monosのCDR”window"聞く。フィールドレコーディングを加工したドローンで、かすかに聞こえる鳥の声(アコーディオンのような音も聞こえるが、なんだろう)も今日みたいな五月晴れに合う。

開店。品出し、発送準備など進める。増設した映画本の棚はいっぱいになった。臨時で火曜営業した日はたいてい閑古鳥というジンクスがあったけど、この日の売り上げは悪くなかった。

たまに、今の場所で果たしていつまで営業を続けられるのだろうかと考えることがある。焦る必要もないけど、もう少し人通りの少ない通りにある大きめの物件に移転して、広めのバックヤードでわっせわっせとネット出品の作業をやりつつ買取依頼を受け付ける、というやり方もありか。いや、お客さんの来なさに打ちひしがれてしまうかもしれない。やっとここ最近になって若いお客さんもついてき始めたのに、もったいないよな。

明日はちょっと県外へ。

2024年5月12日日曜日

格言(2024年05月11~12日)

10日(金)夜

久しぶりにThe Contortionsをサブスクで聴く。大学の頃はGang Of FourやSuicide、This Heatなどをたくさん聴いていたけど、今はそれらも月にいくらか払えばサブスクですぐに聴くことができる。CDを買っておかないと、今後真剣に歌詞、演奏者やエンジニアのクレジットなどを見ながら、最初から最後まで通して聴くなんてことはない気がする。そのジャンルで定番のCDは今が底値かもしれない。しかし量を買い始めたらかなりの出費になるだろうな。

閉店後、本の出荷。店でビール飲みながら読書。気分を変えたくなり、中村光夫『風俗小説論』読み始める。その後、作業部屋で絵の続き。Derek Jerman”Blue"のサントラを聞きながら、2枚同時にやる。このアルバムは作業BGMに良いな。


11日(土)

朝8時過ぎに起きる。朝ごはんを食べ、食器の片づけやお弁当作りなど。まどがコーヒー淹れてくれて、山田宏一『友よ映画よ わがヌーヴェル・ヴァーグ誌』続き読む。

外出。郵便局で本の発送、レターパックの買い足し。ダイソーでビニール袋買う。店に戻って本棚作り。ほんの少し進む。思ったより時間がかかるな。

開店。天気が良く、暖かい。この日も均一本の補充。先日たくさん買い取って箱に入ったままだった映画関連本、なんとかスペースを作って木箱を並べて棚にし、どんどん出していく。あっという間にその棚も埋まっていった。夕方ごろからなんだか頭痛がしてきて、気分も落ち着かない。明日は雨の予報。

閉店後、せかせかした気持ちを発散させるため映画。羽仁進『不良少年』見る。1961年のキネ旬ベスト10では、黒澤明『用心棒』を抑えて1位になったそうだ。出演しているのは実際の元不良少年たちで、久里浜の少年院で撮影されている。主人公は銀座の時計店で強盗をして捕まるが、これは実際に起こった事件で「あの時やったように頼む」と指示したのだろうか?被害に遭った時計店の気持ちを考えると辛いものがある。街中でおそらくゲリラ撮影しているシーンでは通行人の目線がカメラのほうを向いていなかったり、まったく洗練されていない少年たちの口調なんかも含め、ヌーヴェル・ヴァーグみを感じる。トリュフォー『大人は判ってくれない』の公開は1959年だけど、見ていたのだろうか。武満徹の哀愁漂う音楽もいい。

結局この日は夜作業することはなく、少しぶらつきながら帰宅。シャワーを浴びて少し本を読んで寝た。


12日(日)

朝8時半に起きる。たっぷり寝たけど、夜微妙に蒸し暑かったせいで眠りは浅い。朝ごはんを食べて、お弁当を用意し、少し読書。外は曇り。

店へ。通販してそのまま置きっぱなしにしていた新しい換気扇を、ようやく付け替える。開店。アルバイトMさんが来るので新しくやってもらうものを準備。しかし結局諸事情で来れなくなってしまった。この日も映画本を中心に品出しを進める。天気は良くないがけっこうな量まとめ買いしてくださるお客さんがいらっしゃり、うれしい。平尾君と植松さん来てくれる。平尾君はこないだ仕事で東京に行ってきたそうで、渋谷にあるJames Blakeのファーストなどがかかっている24時間営業のカフェでCBDコーヒーを飲んだ話などを聞く。あまりにも渋谷で良い。

今年は本当に雨が多い。年をとってきたからなのか、以前より天候に気分を左右されやすくなった気がする。嫌なことを思い出しがちで気が滅入る。いつも来てくださるお客さんのことを忘れないようにしないといけない。古本屋生活になってから、こういうごく普通の「自営業格言」みたいな文章が自然と頭に浮かぶようになった。自営業の人が自己啓発やスピリチュアルに足を踏み込むのもわかる気がする。

今日はこれから本棚の組み立て続き。さっさと終わらせてしまいたい。

2024年5月10日金曜日

今後は豆腐(2024年05月09~10日)

08日(水)夜

閉店後、本の発送。コンビニで値段の下がっていた飴を買う。作業部屋で音楽を聞きながら絵の続き。新しい板パネルにも手をつけて、数枚同時進行でやっていく。

1時前に帰宅。学生支援機構から葉書が来ていて、もしやと開いてみると、待ちに待った完済のお知らせだった。やっと毎月の返済が終了。長かった。


09日(木)

朝8時に起きる。食器の片づけをやり、お弁当を用意して、まどの作ってくれていた味噌汁を飲む。外出。南でモーニング。山田宏一『友よ映画よ わがヌーヴェル・ヴァーグ誌』、フォークナー『寓話』下巻読み進める。分厚い本を読むのが楽しくなってきた。ダイソーで店用の消耗品を購入。店へ行き、棚に使うための木材を切る。ついでに階段の掃除など。

開店。品出しなど進める。奨学金返還用の口座に入れておいたお金が使えることになったので、諸々計画を立てる。昨日から始めた均一本半額セールの反応はそこそこ。もっと伸びてほしいけどどうなるだろう。とりあえず通りがかる人の目に留まるよう、補充していく。夜、新聞取材のゲラ確認。

閉店後、コンビニをぶらぶら。ビールを買おうか迷って、結局やめた。作業部屋で絵に集中。板パネルに描いていた絵が1枚完成する。やろうと思えばまだ描き込めるだろうけど、今回はざっくりしたままで留めておいた。

ルクスに行く。現在ちゃゆう君が個展を開催中。写真が主だけどドローイングもある。ウォッカをパインジュースで割ったものを飲みながら、まいちゃんと話す。本を発送して帰宅、シャワーを浴びて寝た。


10日(金)

朝7時前に起きる。二度寝しようかとも思ったけど、眠りが深かったのか頭は冴えていて、結局映画を見ることに。

ユ・ヒョンモク『誤発弾』見る。1961年作品。韓国映像資料院という国営施設がYouTubeに日本語字幕つきでアップロードしており、韓国映画を代表する名作とのこと。朝鮮戦争時に北朝鮮からソウルに移り住んだ一家の父親が主人公で、この主人公だけでなく、多くの登場人物に次々と悲劇や不運が襲い掛かる。しかし演出は派手にならず端正。飛び降り自殺のシーンも、銀行強盗のシーンも、その瞬間はあっさりしていて、音楽は控えめ。螺旋階段越しのキスシーンや、逃亡中のパースを活かした画作りも印象に残る。ラストの主人公のモノローグがとても良かった。

まどと外出。郵便局で本を発送して、中央公園で読書。『友よ映画よ』続き。公園ではハワイフェスティバルの準備中。乾燥しているのか日なたにいると暑く、日陰にいると寒い。

店に行き、本棚作り。木材に印をつけるだけでこの日は終了。明日あさってには完成させたいところ。

開店。この日も均一本をどんどん補充していく。発送準備、品出し。出せる本はたくさんあるのに、棚の空きがなくなりつつある。これ以上の増設は厳しい。神戸の旧グッゲンハイム邸の中にあるらしい”NIGHTMARK"という出版社からフリーペーパーが届き、店頭の配布コーナーに設置する。販売となると持ち込みは基本お断りすることになってしまうけど、フリーペーパーであればキャパの許す限り対応したい。

糖尿病の恐ろしさについて書かれた記事をWEBで読み、怖くなる。糖尿病になる人は太っているのかと思っていたら、やせていくものらしい。今日もつい飴を買ってしまった。今後はお腹が減ったら豆腐でも食べるか?

今日はこれから本を読んで、絵の続き。明日に棚を完成させてしまいたい。

2024年5月8日水曜日

バランス(2024年05月07~08日)

06日(月)夜

閉店後、コンビニに行き、なんとなく腸に良さそうということでピルクルを買う。数年ぶりに買った。店で飲みながら、フォークナー『寓話』上巻読み終える。その後在庫整理作業。思ったよりも早く終わり、作業部屋で絵の続き。新しい板パネルに手を付ける。最近あまり絵を描く時間が取れていない。もっと自分の感覚に潜り込まないといけない。映画を見る時間を削るべきか。帰宅、『寓話』下巻の訳者あとがきと解説だけ読んで寝る。


07日(火)

定休日。朝8時頃に起きて、軽くご飯を食べる。まどが起きてきて、モーニング行きたいと言うので南へ。佐渡で乗るレンタカーを予約する。少し高くついたけど仕方ない。

レンタカーを借りて出発。リサイクルショップに行き、シャツを1枚買う。サイズも色もちょうどいい。津田までドライブ。東のほうは緑が多く、山を越えると海も見えたり、車窓からの景色が多い。最近車を出すことはあっても近場での出張買取などが多く、津田のあたりまで来るのも久しぶり。SNSで見かけて以前から気になっていたPORTO PIZZAというお店に行き、ピザを食べる。マルゲリータとサラミ。ボリュームがあってとてもおいしい。お店は津田の松原のすぐ近くにあり、出てからもしばらく海の近くでスケッチをする。

さらに東へ。大川オアシスの喫茶室は火曜定休のようで、もう1軒立ち寄ったお店は入口は開いていたがお店の人が出てこず、なんとなくやめとこうとなり出る。結局白鳥のダンケへ。アイスコーヒーを頼み、山田宏一『友よ映画よ わがヌーヴェル・ヴァーグ誌』続き読む。どんどん映画が見たくなる。

高松方面へと戻り、途中志度寺へ立ち寄る。10年近く前に平賀源内記念館には行ったはずだけど、すぐ近くにある志度寺は通り過ぎていたような。門の向こうに生い茂る緑が良い。敷地内には様々な植物が鬱蒼としていて、ジャングルのようだ。屋島寺や八栗寺とはまったく違う独特な雰囲気。目当ての重森三玲作庭による「無染庭」も見ることができた。来てよかった。

西村ジョイで、本の在庫を置くための棚に使う材木の買い出し。同じ太さでも、長さ6フィートの木材のほうが3フィートよりも安いのはどういうことか。カットサービスの受付時間は過ぎていたので、自分で切ることにした。

木材を店に置いて、回転寿司を食べて、仏生山温泉に行く。ゆっくり温泉に浸かって、ロビーでゆっくり読書。プロデューサーから「1本撮ってくれないか」と持ち掛けられたトリュフォーとゴダールが「まずブレッソンに撮らせてくれ」と提案し、結果出来上がったのが『バルタザールどこへ行く』だった、という話に感動。

スーパーで買い物をして帰宅。ビールを飲みながらジョン・カーペンター『ザ・フォッグ』見る。まどはなぜかホラーとは思っていなかったようで、焦り始める。ラスト、神父が事の全てを説明しだすくだりに思わず笑いそうになってしまった。

休日らしい過ごし方をした1日だった。


08日(水)

朝8時前に起きる。朝ごはんを食べて洗濯機をまわし、外出。レンタカーを返却して郵便局へ。クレカ引き落としの際残高が足りなかったようで、催促のメッセージが来たので入金。それほどお金がなかったことを思い知る。

店に到着。昨日買って運び込んだ材木を2階に運び、切るところにボールペンで印をつける。滞っていた原稿を仕上げて送信。その後、新聞記者の方がいらして撮影。送った原稿もこの記事用のもので、香川の書店や本に関する取り組みを行っている人からの寄稿を月イチで掲載していくとのこと。撮影を終えてからもしばらく雑談。

開店。3月4月と買取が多かったし、連休明けの「ああ仕事か…」というタイミングで何かやったら良さそうだとも思い、久々に均一本半額セールをやることにする。終了のタイミングは在庫の状況次第。店頭買取1件。品出し、発送準備進める。この日はいつも来てくださる常連さんが多くいらっしゃった。均一本もそこそこ売れる。ソレイユで『悪は存在しない』を見終えたばかりの出石さん来てくれて、感想を話し合う。SNSで知らない誰かの考察を読むよりも、面と向かって「自分はこう感じた」と声に出すのがなんとなく健康的な感じがする。

今日はこれから絵をやる。最近いろんなものを見たり聞いたり、どこかに行ったりしてはいるけど、生活の中に制作が入ってないとどこかむなしい。バランスが大切。

2024年5月6日月曜日

はらいた(2024年05月05~06日)

04日(土)夜

閉店後、tooniceで行われているDJイベントsweetieに行く。sweetieはいつも女性のお客さんが多くて良い雰囲気だ。この日はずっとお腹が痛くてどうしようかなと思っていたけど、結局途中でルクスにも行ったりしつつ(服部さんがレゲエをかけていた)、割と遅くまでいた。ゲストのGenickさんもとても良かった。NOAH'S ARKではTHE BLUE HARBのライブもあり、そこから流れてきて踊ってる人が何人かいて、高松はイベントの数は少ないけど会場同士が近いのでこういう流れが生まれる面白さがあるなあ、と思った。


05日(日)

朝8時半に起きる。朝ごはんを食べて、まどと外出。公園へ行き、レジャーシートを広げて座る。フォークナー『寓話』続き。戦争の話がずっと続いていくのかと思っていたら、250ページほどで急に時代背景が切り替わり、文章の雰囲気もガラッと変わってきた。

「新しくさっぱりとして何一つ置かぬ机一つと堅くさっぱりした椅子三つとがあり、その机の後には一つの静謐で気高い顔があり、それは、つい昨日まで補給係りの軍曹の棚におかれていたという感じの淡青の歩兵伍長の制服の上に出た白いウールにつつまれており、そしてそのすぐ後には、ほとんど同じく新しくみえる仏軍中尉の制服と徽章とをつけた棒のようにやせた黒人の青年がおり、彼はその机ごしに彼らと相対したのだが、彼らの声もまた静謐でこころよく、夢のようにとりとめないものであった。」(p245)

「この物語、伝説は、不朽のものであって、そのかがやかしく悲劇的な豊穣さに寄与したいかなる一組によっても専有されるべきものでなく、ただ、呪われて家なくさまようものたちのそれぞれの運命によって用いられ、経験されるべきものであった。」(p251-252)

開店。昨日ほどではないけどお客さんはそこそこ来られる。以前お預かりした分の支払いが1件、同じ方からさらに段ボール2箱ご依頼いただき査定。昨日遊んだのもあってか、けっこう体が疲れている。胃の調子もあまり良くない。先日出した栗林公園動物園(20年前に閉園済み)の入園券を、わざわざ京都から新幹線に乗って買いに来られたお客さんがいた。パートナーの方ともども動物園史に大変興味があるそうで、こういった紙モノを集めているそうだ。最初はSNSを通して購入希望の連絡があり、通販もできますよと返答したが、「お店も見たいので」と来てくださった。いろんなお客さんがいる。その後ジュノ君や大三君、セガちゃんが来てくれる。カンクンのマスターも来てくれてありがたかった。また飲みに行きたいな。

閉店。コンビニでヨーグルトを買ってすぐに帰宅。へとへとに疲れたけど、なんとかヨーグルトを食べ、洗い物やり、風呂に入り、歯を磨いて寝る。


06日(月・祝)

朝8時半に起きる。まどが無印の白檀のお香を寝る前に焚いてくれていて、それが効いたのかとてもぐっすり眠れた。お弁当の用意、洗濯物の片づけ。

まどとDORSIAへ行き、モーニング。『寓話』続き。その後ソレイユで濱口竜介『悪は存在しない』見る。序盤の学童保育お迎えのシーン、主人公の車をとらえていたカメラがいつの間にかその車になっている(こう書くとわかりにくいが)長回しのワンカットが素晴らしい。途中のwebミーティングのシーンはテレビドラマのような退屈な構図と大仰な演技で、前後の映像の世界観との対比が際立っている。車内での会話やタバコ時間の長めの間合いが、物語に観客を引き込む。このリズム感で106分にまとめたのがすごい。ラストにはいろんな解釈があるだろうけど、自分にはしっくりくるものだった。映画館から出るとちょうどあづささんも出てきて、3人で感想を少し話す。

開店。品出しなど進めていく。ゴールデンウィーク中とはいえ雨の最終日、客足は鈍いかと思っていたけど、思っていたよりお客さんは多かった。店頭買取1件。熊本さんや、帰省中のただひファミリーが来てくれる。そして、この日も断続的な胃痛と腹痛。一体なんなんだ。

休憩中、先日亡くなったというアルゼンチンの女性実験映画作家Narcis Hirschの作品”Aleph” ”Come Out"を続けて見る。前者は約1分の短い作品。ボルヘスに着想を得ているのだろうか。後者はSteve ReichのCome Outをレコードで再生しているのをただ撮っているだけのもので、11分ほど。YouTubeにはHirschのいろんな年代の作品をダイジェストで紹介している動画もあり、それを見る限りでは生殖や女性の身体なども重要なテーマに思えたけど、Wikipediaによれば本人はフェミニストと定義されるのを嫌っていたそうだ。

どこからかぽつぽつと雨漏りの音がして焦ったけど、Steve Reichの”Drumming Pt.1”が小さくかかっていただけだった。閉店間際に海外からのお客さん(日本語の勉強をしているそう)が文庫本を買ってくれた。

今日はこれから在庫整理。明日はホームセンターに在庫を置く棚用の材木を買いに行くので、そのための採寸もする。

2024年5月4日土曜日

晴れている(2024年05月02~04日)

01日(水)夜

閉店後、二コラ・ブリオー『関係性の美学』読み終える。90年代に書かれた本なので、NFTやChatGPT、SNSも登場せず、現在とはかなり前提としている環境が違うなと感じたけど、面白かった。

WAX GATE RECORDで買ったアフリカのカリンバを聞きつつ、絵の続き。作業部屋に入って目に入った瞬間は「お、良いね」と思えたのに、手を加えていくうちにだんだんとその良さを忘れていく。この感覚が本当に不思議だ。


02日(木)

朝8時前に起きる。ご飯を食べつつ、イジー・メンツェル『厳重に監視された列車』見る。チェコの小さな駅が物語の舞台で、隣国ドイツのナチスの脅威、カトリシズム、若者の性の悩みなどの題材が表れては引っ込んでいく。全編を通して画面の構図が素晴らしく、ナチスに主人公が連行されるシーンの、流れていく風景など(やけに温かい雰囲気の音楽も含め)とても印象に残った。ラストのあっけなさもいい。今のところ、今年見た中では一番かも。

洗濯、そうじ、お弁当の用意。コーヒーを飲んで、押し入れに入れている本の整理をする。何冊か抜いて、店に出すことにした。

開店。早速店頭買取で段ボール箱5箱ほどの持ち込みがあり、仕分けと査定。ここ最近何度も在庫の問い合わせを受けていた、幸田文の『木』があった。些末事福田さん来てくれて、久しぶりにいろいろ話す。岡山では美大に通っている若い人たちがいろんなところで展覧会などをやっているらしい。査定終了、金額了承取れる。

SNSでとある古書店さんがここ1年の売上額を公表していて、想像以上の額で驚く。他のお店はどのような業務の流れでもって、本を売り買いしているのだろうか。他の古書店での勤務経験のない、他店のノウハウを知らない自分としてはとても気になる。しかしお金の関わるデリケートな部分だし、気軽には聞けない。

閉店時間を過ぎてからも、店入り口ドアに貼る営業日の案内を書いたりなど少し作業。14日は火曜日で、本来定休日だけど営業。その代わり15日が休み。24~30日は1週間ほどの長い休みをとる。25日は「BOOK DAY とやま」で出店。その後新潟へ向かい、佐渡へ行ったり(小学校の修学旅行以来なので30年ぶり)、実家に置いてある絵を取りに行ったりする予定。合計何時間車を運転することになるのか。店を閉めて、武田百合子、野中ユリ『ことばの食卓』読み始める。

少し早めに帰宅。風呂に入り、『ことばの食卓』読み終え、意志強ナツ子『魔術師A』途中まで読んで寝る。


03日(金・祝)

朝8時半に起きる。朝ごはんを食べ、『魔術師A』読み終える。装丁は鈴木哲生君がやっていて、カバー裏表紙(表4)はバーコードが中央に据えられており、モノリスのような不穏な雰囲気を醸し出している。作品内容とマッチしている。

まどが起きてきて、お弁当を用意して外出。ルヌガンガへ行き、『つげ義春が語る 旅と隠遁』購入。その後南へ入り、山田宏一『友よ映画よ、わがヌーヴェル・ヴァーグ誌』読み始める。ゴダール、パゾリーニ、ベルトルッチと食事をしたとか、アンナ・カリーナの住むアパルトマンまで行ったとか、エピソードのスケールが大きい。近しい距離感で接していたからこその話がたくさん書かれている。

まどに店番をお願いして、昨日買い取った本の仕分け作業をやる。2時間弱でひと段落し、交代して昼ご飯。査定、品出し、5月後半の営業日の告知。まどは引き続き店の倉庫部分の整理をしてくれた。観光シーズンになると店の前で写真を撮って去っていく人も増えるものだけど、この日はじっくりと本を見てくださるお客さんも多く、うれしい。

閉店後、店でフォークナー『寓話』続き読む。その後作業部屋で絵。昔電子音楽の歴史みたいな壮大なテーマの3枚組CDなどをリリースしていたOHM Editionsというレーベルの、最初に出したコンピを聞く。コラージュや電子音、ライブラリーもののジングルみたいな曲などが99曲も入っている。アーティストはほぼ知らない人ばかり。ずっと聞いていると少し疲れるけど楽しい。その後シトラスのベスト盤聞く。ベスト盤だけど他のバンドの曲が入っていたりする。インナーに収録された対談も、メンバーではなくエンジニアとファンがしゃべっている。世代的に自分は渋谷系ど真ん中ではなく、その後に出てきたシトラスやADS、Buffalo Daughterとかを高校の頃によく聞いていた。シトラスは今聞いても音のバランスが変で好きだ。1時前までじりじりと絵を進め、完成。


04日(土)

朝8時半に起きる。食器の片づけ。まどがパンを買ってくれていて、焼いて朝ごはん。食べつつアレクセイ・ゲルマン『道中の点検』見る。途切れ途切れの鑑賞になってしまったけど、コントラストの強い白黒の陰影、ラストの列車のシーンなど良かった。

開店。この日は昨日よりもお客さんが多かった。店頭買取は3件、以前お預かりした分の支払いが1件。アルバイトMさん来てくれて、支払いと本の受け渡し。品出し、発送準備など進める。昨日はネット出品していたものにほぼ動きがなかったけど、この日は良かった。

晴れているというだけで仕事へのやる気が違ってくる、というのを実感する日々。

今日はこれからtooniceでivoryさんのイベント。

2024年5月1日水曜日

すき焼き(2024年04月30日~05月01日)

29日(月)夜

閉店後、ジャン・グレミヨン『曳き船』見る。80分もない短い映画だけど、ひゅっと部屋の中と外をまたいだり、嵐に揺られる船内での映像の動きなど、とても見どころが多かった。後半のメロドラマ部分が少しだけ長いように感じたけど、傑作だ。

自分はつくづく映像の面白さばかり見ているんだなと思う。『桜桃の味』とか『父パードレ・パドローネ』とか、ストーリーの一瞬の展開にぐっと心つかまれた経験も少なくはないけど。もっといろいろ見ないといけない。


30日(火)

朝8時半に起きる。買わないくせにヤフオクやメルカリでCDレコードを見る。気になったものをSpotifyやYouTubeで検索。

まどと外出。上海のお客さんが買ってくれた本を、郵便局から送る。重さ5キロを超えるとEMSでしか送れないのかと思っていたら、国際小包でもいけるようだった。なぜか勘違いしていた(お客さんからもらっていた送料を下回るようなことにはならなかった)。重さで細かく送料が分かれるようで、海外発送を頼まれた時に正確な送料を伝えるのはちょっと難しそう。できるだけ希望には応えたいけど。

またDORSIAへ。小倉トーストセットを食べつつ、panpanya『グヤバノ・ホリデー』読み始める。これが朝ごはんのはずで、昼ご飯は家で作ろうと思っていたけど、10時半くらいの中途半端な時間に食べることになってしまい、結局家に帰るのは無しになる。夕ご飯にすき焼きを作ることにした。

宮脇書店、銀行、スーパーなどまわる。ちょうど4割引になっている牛肉があってよかった。ここ数日の不安定な天気で下がりがちな気持ちを食で上げていきたい。店に行き、少し荷物の整理をする。

まどは耳鼻科へ行き、自分はWAX GATE RECORDへ。天草さんと買取についての話などをする。何枚かアフリカもののレコードがあり、視聴させてもらう。nonesuch explorerシリーズの、カリンバの演奏の入ったレコードを買った。作業部屋で絵の続きを少しやる。再び外出。久々にrocksteadyに行き、スタンドカラーの薄手のシャツを買う。その後栗金へ。動物柄のTシャツ買う。堀金君といろいろ話した。

雨の中、食材や服などをたくさん抱えて帰宅。まどは気分が良くないようでベッドに突っ伏している。自分は調子の悪い時でもついスマホを見てしまいがちだけど、まどみたいに完全に情報をシャットアウトしてしまうほうが良さそうだ。すき焼きを作る。手軽で栄養があるし、材料で高くつくのは牛肉くらい(それもたいてい割引価格のものを買っている)なので、今年に入ってからよく食べている。

ジャン・ヴィゴ『アタラント号』見る。昨日に引き続き船の映画。最初「これはどうなるんだろう、バッドエンドかな」と思っていたら…(以下自粛)。猫がたくさん出てくる。風呂に入り、『グヤバノ』読み終えて寝る。


01日(水)

朝8時半に起きる。食器など片づけ、ご飯を炊いてお弁当の準備。フォークナー『寓話』、二コラ・ブリオー『関係性の美学』続き。

・作品は、私が作品の前に存在する機会を与えてくれるのか。あるいは、その逆に私を主体として認めず、その作品構造において他者について考慮することを拒むのか。
・作品が暗示もしくは描写する時空間は、それを規定する諸法則とともに、私が現実生活の中で望むものに対応するのか。
・作品が批判するのは、私が批判できるものなのか。
・私は作品の時空間に対応する現実の時空間のなかで生きることができるのか。
(p101-102)

まど起きてきて、家の近所でプレオープン中のkid coffeeさんへ行ってみる。天井が高く、良いスピーカーが入っていて、とてもいい感じだ。偶然カンデラの2人もいた。コーヒーはガツンとくる深煎り。

開店。明日から天気は回復するようだけどこの日も雨。店頭買取1件。思っていたよりも査定にかなり時間がかかってしまい、結局後日に支払いをすることになる。すみません。韓国からのお客さんが来て、漱石の文庫はありますかと聞かれる。漱石作品は在庫切れで、代わりにと百閒、織田作、井伏と薦めてみたら3冊とも買ってくれた。うれしい。

今日はこれから本を読んで絵の続き。

2024年4月29日月曜日

スロースタート(2024年04月28~29日)

27日(土)夜

閉店後、本を発送してtooniceで行われているDJイベントへ行く。atsushi the wanさんも、京都からのゲストAFRさんもとても良かった。tooniceはいつもより低音が、というか音量自体大きかったような。久しぶりにたくさん踊った。


28日(日)

朝8時半に起きる。朝ごはんを食べて、食器や調理道具の片づけ。まどは体調が悪いようだ。スーパーで買い物をして料理。牛肉を焼いて、エリンギバターとサラダを作る。

開店。昨日お預かりした本の査定を終えて、品出しや発送準備、アルバイト用の本の準備など進めていく。連休中の割には静かな日曜日。やることはたくさんあるはずだけど、なかなかやる気出ず。明日は雨の予報。まさみさん来てくれて少し話す。篠田桃紅や黒柳徹子は本格的に(?)活動を始めたのが40代からだったそうだ。自分もまだまだやりたいことがたくさんある。

閉店後、本を発送して店でビール飲む。フォークナー『寓話』続き。フォークナー独特の読点の少ない執拗な描写には、お酒を飲みながらの読書が合っているような気がする。その後、作業部屋で絵の続き。こないだ買ったフィールドレコーディングもののコンピレーションや、Barnabas Von Geczyのタンゴのアルバムなどを聞く。ずっとサブスクで音楽を聞いていた生活から急にレコードやCDを聞くようになると、改めて「音楽を聞くのには時間がかかる」と当たり前のことに気が付く。絵は少しだけ手を加えただけに終わったけど、進んだ実感あり。


29日(月・祝)

朝8時半に起きる。ぼーっとしてスマホでヤフオクなどを見ていたらあっという間に1時間過ぎてしまったけど、なんかそんな時間も良かった。まどは体調少し回復した模様。南へ行きモーニング。歩いている途中で今日は祝日だったことを思い出した。二コラ・ブリオー『関係性の美学』続き読む。

「意味とは、社会的交換や集合的な合意形成に先行して決定済みのものと考える彼らにとって、積み上げられた紙は優れた作品として受け入れることの出来ないものだろう。世界は人類が言葉と形式をもって対峙するカオスそのものであるということを、彼らは決して認めたくないのだ。」(p95-96)

店に戻って、少しネット出品作業やる。

開店。小雨混じりのはっきりしない天気。最近こういう日が多い。アルバイトMさん来て、支払いと商品の受け渡し。今回は紙ものもいろいろお渡しした。品出しを少しずつ進め、頼まれていた文章を考える。限られた文字数の中で決まった内容を盛り込まなければならず、苦戦したけれど、なんとか完成。メールで送る。夜に大三君が来てくれて少し話す。その後、来月後半に富山や新潟へ行く旅程の連絡や、宿の予約など。県外に出る機会が続くけど、これでひと段落か。

今日はこれから映画を見たい。

2024年4月27日土曜日

連休(2024年04月26~27日)

25日(木)夜

閉店後、頼へ行く。ハートランドとガーリックトースト、その後にレモン酎ハイとわさび豆。フォークナー『寓話』読み始める。お母さんが話しかけてくれて、いろいろな話を聞いた。その後ルクスに行ってビール。金柑をひとつもらって食べてみる。皮が甘くておいしい。金柑は暖かい地方で育つらしく、地元の新潟ではまず出回らないのでなじみがなかった。香川ではけっこういろんなところで栽培されているようだ。

作業部屋へ行き、絵の続きをやる。なんとなくうまくいきそうな気がしてきたけど、どうだろう。レコードも聞く。シングル盤はすぐに終わるから作業しながら聞くには不向きだ。


26日(金)

朝8時に起きる。とても眠い。眠いけど、このまま起きてみることにする。朝ごはんを食べてシャワーを浴び、石川美南『砂の降る教室』読み終える。お弁当を用意して、まどと外出。まどは美容院へ行き、自分は店へ。ネット出品作業少しだけ進める。

開店。昨日品出しをがんばったので、若干ゆっくりめの営業。上海から若い男女のお客さんが来られ、女の子がとても楽しそうに写真集や建築関係の本を見ている。けっこうな量買ってくれた。国際郵便で送ってほしいとのことで送料を追加した金額を払ってもらうが、後で送料を少なく見積もっていたことに気が付く。たくさん買ってくれたので、サービスということにする。頼まれた文章の作業。半分ほど書き終えるが、限られた字数の中でバランス良く内容を盛り込もうとすると難しい。続きは後にする。夜になってカンデラの2人が来て、高松のお店の変遷などいろいろ話す。ついこないだまで自分はまだ新参者と思っていたけど、考えてみれば香川に引っ越してきた時から町の雰囲気やお店もずいぶん変わった。その後司書の矢野さん来て、またいろいろお話。フリーペーパーまた作って持ってきてほしい。

閉店後、ご近所のギャラリーCenterさんで行われているジュノ君の個展のオープニングパーティーへ行く。終わり際に行くことになってしまったけど、かえって少し人が引いたタイミングで見れて良かったかもしれない。ずっと挨拶しそびれていたU-TAさんにも改めてご挨拶できて良かった。卵かけごはん(今回の展覧会はジュノ君が三木町の養鶏場の壁画を制作したプロジェクトとも関連している)もいただいた。

作業部屋に戻って絵の続き。1枚完成。板パネルにコラージュも合わせていくのは面白そうだ、もう少し続けていこう。


27日(土)

朝8時前に起きる。ドーナツとコーヒーで朝ごはん。バスター・キートン『キートンの大列車追跡』見る。100年近く前に作られた映画なのにこんなに笑えるのはすごいな。洗濯、お弁当の準備。

まどが元気なさそうなので、2人で南に行く。二コラ・ブリオー『関係性の美学』続き読む。こないだ読んだ時はなんとなく気持ちがついていかなかったけど、この日は昨日ギャラリーで展覧会を見て美術のスイッチが入っていたのか、楽しく読めた(単純)。100均に寄ってから店へ。この日もネット出品作業を少し進める。

開店。ゴールデンウィーク初日とあってお客さんは多い。午前中に降っていた雨も止んだ。品出し、発送準備進める。店頭買取2件、うち1件は3箱ほどでお預かりとなる。石川県から来られたお客さんがいらっしゃり、来月に富山県で行われる『BOOK DAY とやま』に出店するんですよと言うと、偶然その方もZINEなどを販売されるとのことだった。香川で会って富山で再会することになりそうだ。富山での出店がてら、新潟にも5年ぶりに帰省する予定。

休憩中、DMMでDVDを3枚ほどレンタルしてみる。いつも宅配レンタルはTSUTAYAを使っているけど、DMMでしか借りれない作品もそこそこあるようだ。

今日はこれからtooniceで行われているDJイベントへ。

2024年4月25日木曜日

徐々に(2024年04月23~25日)

22日(月)夜

閉店後、在庫整理作業。早めに終わったら絵をやろうかと思っていたが、全然終わらない。結局ひと段落ついたのは24時過ぎ。ぼーっと帰り道を歩いていたらカンデラの矢野君と偶然一緒になり、しゃべりながら帰った。


23日(火)

朝8時に起きる。まどと南でモーニング。藤枝静男『虚懐』続き読む。これは短編集で、20ページほどの短い話の中で急に気が変わったように他の話題をし始めたり、短編同士が微妙につながっていたりと、とても面白い。藤枝は私小説作家を自認しているけど、「私」の置き所、「私」とその周囲にある世界の範囲を、とても広く見積もっているようなところがある。

レンタカーを借りて、1件用事を済ませる。この日のお昼ごはんは麦蔵でざるうどんと鳥天。来たのは初めてだったような。鳥天が4つもついていて、食べ応えがあった。待ち時間中に『虚懐』読み終える。ついでに郷東のハードオフでレコードを見る。以前行った時にはけっこう買えたけど、この日は100円のシングル盤1枚のみ。

14時半頃にレンタカーを返す。片原町駅に首輪をつけた猫がいた。ニューグランデみまつの日帰り温泉へ。天然温泉で、湯舟も広い。500円でサウナにも入れる(温度熱め、外気浴なし)。体がふにゃふにゃになった。その後また南に行く。今度は1人。ニコラ・ブリオー『関係性の美学』読み始める。久しぶりに現代美術批評の本を読んだけど、なんとなくとっつけず、気持ちが苦しくなってしまう。なぜだろう。

スーパーに寄って帰る。まどと協力して晩ごはんの用意(作るのはまど、自分は食器や道具の洗い物と片づけ)。2人ともあまり調子が良くない。奮発してカツオのたたきや、牛肉などを食べる。さすがに元気が出た。

まどがまたDORSIAへ行きたいとのことで、自分もついていく。夜のBGMはシティポップのようだ。ハイボールを飲みつつ長尾謙一郎『ギャラクシー銀座』再読。2巻まで読む。お客さん多い。

帰宅、篠田正浩『心中天網島』見る。音楽は武満徹で、近松を原作した映画なのに冒頭からガムランを使っていて最高。黒子の存在や、篠田桃紅の巨大な壁画が効いた不思議な形の民家のセットもいい。


24日(水)

朝8時に起きる。朝ごはん。卵焼きを作り足して、お弁当の準備。まどがコーヒーを淹れてくれる。『ギャラクシー銀座』3巻読み終える。

外出。小雨が降っていて、どうもはっきりしない梅雨の始めのような天気が続いている。店でセットものの出品。少しずつでも進めていきたい。

開店。品出し、発送準備進める。月曜にやってしまったミスはカバーできた。こちらの不手際にも関わらず、優しい言葉をかけていただく。休憩中に『ギャラクシー銀座』最終巻の4巻まで読み終える。以前は長尾謙一郎作品ではこれが一番好きだったけど、今は『クリームソーダシティ』かもしれない。買い直したい。

閉店後、本の出荷。作業部屋に行き、CDやレコードを聞きつつ絵の続きをやる。今まで進めていた感じからまたけっこう変わり、良い感じになってきた。紙にマーカーで描いた絵を切って貼ったりなどもやってみた。コラージュも面白いけど、すぐ誰かに似てしまいそうで少し怖いところもある。


25日(木)

朝8時に起きて、朝ごはん。久しぶりに晴れていて気持ちがいい。洗濯物を外に出す。石川美南『砂の降る教室』読み始める。歌集を読むのは久しぶりだ。

まどと外出。志度寺に行ってみようかと話す。この日オープンのセブンイレブン(高松の商店街アーケード内だけでセブンイレブンが5つある)でカフェオレを買い、公園で飲む。保育園児が遊んでいる。スケッチブックにボールペンで1枚ドローイング。作業部屋へ行き、昨日に引き続きネット出品作業。気がかりだったものを少しずつ消化していくのは気分がいい。

開店。この日は品出しをがんばり、セットものを店頭にどんどん出していく。一気に店内の密度が増した。夕方サチコさん来て、仏生山のお店の話をいろいろ聞く。自分の知らないお店もまだまだあるな。

今日はこれから少し飲みに行って、絵の続き。

2024年4月22日月曜日

震え(2024年04月21~22日)

20日(土)夜

23時頃まで作業し、帰宅。風呂に入ってすぐに寝た。


21日(日)

朝8時半に起きる。軽く朝ごはんを食べて、お弁当作り。アスパラをゆでて、煮物、鳥肉生姜焼きを作る。

まどと外出。北浜にある古着屋『青い羊』さんでハップさんがポップアップをやっているというので行ってみる。けっこう歩いた。深煎りコーヒーを頼む。まどはカフェオレとホットドッグを頼んでいて、このホットドッグを少し分けてもらったらとてもおいしかった。ハップさんの自信作らしい。青い羊さんは12時からの開店とのことで今回は寄れなかったけど、またの機会に古着も見に行きたい。ポップアップはいろんなお店に行くきっかけにもなって良いなと思った。フロイト『日常生活と精神病理』読み終える。

開店。雨が止んだり降ったりのはっきりしない天気。品出し、発送準備、均一本の補充。先日からやっている査定を進め、やっと完了。金額をお伝えして了承取れる。店頭買取1件。漫画全巻セットや最近発行された話題の本などいろいろ。ありがたい。南方書局の富澤さんより、新刊『工芸史 一号』も届く。夜に生物さんとまみさん来て、まみさんの作った『自然観察新聞』の最新号をいただく。今日も綾川で自然観察教室があったそうで、参加者が森や公園の中から音の鳴るものを拾ってきて、その音を和三郎さんがサンプリングして音楽を作ったらしい。面白そうだ。

数日分の売り上げにあたる金額を買取で支払った日は、軽く震えがくる。しかし何度かそういった経験を経て鍛えられたおかげで今古本屋で食べれているので、基本的に買取は歓迎。大量の在庫をいかに効率良く求めている人の手に渡していけるかを考えていくのも仕事の一部だ(と、わかってはいても、頭の切り替えが必要だったり、他の作業がいろいろあったりで難しいところ)。

閉店後、本を出荷して、閉店間際のスーパーで安くなっていたミニサイズのそばと助六寿司を買う。合計120円ほど。店で食べる。最近夜になると胃のムカムカと吐き気が起こることが多く、逆に何かお腹に入れてみようかと試した次第。結果、調子は良くなった。しかしこんなことを何度もやっていたら太りそうだ。その後、個展で売れた絵の梱包作業。前もって調達しておいた厚めの段ボールを使って箱を作る。24時半頃に終了、ヤマトに集荷依頼をする。


22日(月)

朝7時に起きる。洗い物、食器の片づけ。増村保造『刺青』見る。非常に殺伐とした話だけれど、ラスト近くの「俺なんて死んでしまえばいいんだー!」には笑ってしまった。あと、増村は画面の真ん中を柱や襖などで縦に分割するのが好きだなと思った。まど起きてきて、洗濯物をたたむ。お弁当の準備。

外出。一昨日に引き続き、またDORSIAでモーニング。今回はトーストとアイスコーヒーにしてみた。おいしいし、ボリュームの割にリーズナブルだ。偶然まいこさんがいて、いろいろお話する。今までは町ですれ違ってご挨拶する程度で、こうして落ち着いて話をするのはもしかしたら初めてだったかもしれない。

作業部屋へ行き、買ったレコードを数枚聞く。PENTAX(Mike Inkの弟Reinheld Voigt)の12インチシングルとても良い。こういうスカスカほくほくの、芋な質感のテクノを少しずつ集めたい。

開店。品出しなど進める。『工芸史 一号』の支払いをして、ウェブショップへ登録し、棚に出す。発送準備。ヤマトの集荷が来て、昨日梱包した絵の発送。東京からこんぴら歌舞伎を見に来たというお客様がご来店。郷土関連の本をたくさんご購入いただいた。高松はにぎわっていて良い街ですね、と言っていただきうれしい。

閉店後、帳簿付けの途中でミスに気が付く。やってしまった。

今日はこれから在庫整理。時間が余ったら少し絵をやりたい。

2024年4月20日土曜日

風通し(2024年04月18~20日)

17日(水)夜

閉店後、家に帰ってミケランジェロ・アントニオーニ『さすらい』見る。衝動的に行動する登場人物たちには共感できないけど、乾ききった雰囲気、もの悲しい音楽、悲劇的なはずなのにあっけないラストなど、良かった。アントニオーニの撮る夜の風景(『さすらい』には夜の場面はそれほど出てこないが)の、どこか懐かしいような、漠然とした寂しさはとても好きだ。

映画を見ている途中、スマホから地震警報。マンションの下まで降りる。珍しく愛媛県南部/高知県西部のあたりが震源で、震度5強だそう。高松は震度3(体感的には2くらいだったけど)。津波の心配はないようだ。


18日(木)

朝8時前に起きる。朝ごはんを食べて、お弁当の準備。昨日の地震、原発のある伊方は震度4だったそうだ。

まどと外出、南でモーニング。フロイト『日常生活の精神病理』続き読む。すいすいと読み進められる。哲学や科学の本よりは、やはり小説を読んでいる時の感覚に近い。この感覚は一体どこから来るんだろう。ルーツに行き、外の均一コーナーからシングル盤3枚ほど購入。

開店。アルバイト用の本の準備などをやる。品出し、発送準備。店頭買取1件。千葉県のお客さんより、郵送買取5箱到着。明日もう2箱届く予定。早速査定を進めていく。映画関連の良い本がかなりたくさんあり、うれしい。

なんとなく最近の自分が低調に感じるのは、季節の変わり目だからか、展覧会の予定などがなくなって何かプツンと切れてしまったからか。

閉店後、本の出荷。今自分がお酒を飲みたい気分なのかを確認するためだけにコンビニに寄り、右往左往して、何も買わずに出る。こういう日はたいてい何もできないもので、個展でご購入いただいた絵の梱包をやろうと思ったら梱包資材が足りないことに気がつき、作業部屋でスマホをいじり始めたら時間だけが過ぎた。

帰宅。気持ちを切り替えてシャワーを浴び、本を読んで寝た。


19日(金)

朝8時半に起きる。朝ごはんを食べてお弁当の準備。外に出ると遠くの屋島が黄砂でけぶっている。黄砂だと天気は良くても外を出歩く人が少なくて寂しい。まどと公園でカフェオレを飲みながらのんびり話す。ノートに少し絵を描いた。日頃疑問に感じていたことを素直に話せる相手がいるのはありがたい。郵便局で個展の売り上げの入金を確認する。

開店。アルバイトMさん来て、支払いや本の受け渡し。郵送買取さらに2箱届く。店頭買取1件。ゴールデンウィーク直前の今の時期は国内の観光客も少ないのかもしれない。査定や在庫整理を進める。

閉店後、ルクスで開催されているイベントに行く。ゲストはFumitake TamuraとRaays、お2人とも自分が以前から好きなLeaving Recordsというレーベルから作品をリリースしている。香川勢はまいちゃんと小野君がDJ、堀金君がライブ。ゲストのお2人の演奏は思ったよりもアンビエント寄りの演奏で、まったりと聞き入った。なぜかこの日はクワイエットルームの方がバーテンをやっていて、久しぶりにお会いしたというのもありいろいろ話す。最近は音楽活動もされているそう。麓健一さんとお知り合いだそうで、麓さんがyomsのことを言ってくれていたそうなのだけど、なぜうちのことをご存じなのだろうか?

帰宅。この日まどはシンボルタワーのあたりで行われていた土取利行のコンサートに行っていた。


20日(土)

朝8時半に起きる。軽くごはんを食べて、少し読書をし、お弁当を用意。

まどと外出。この日塩上町にオープンした喫茶店DORSIAに行ってみる。神戸に本店のある喫茶店で、高松は2号店とのこと。ヒマさん(平山昌尚さん)がカップや紙ナプキンなどにイラストを提供していて、仏生山温泉の方々も内装などで関わられているとのこと。ヒマさんやDORSIAの経営者の方もいて、お話しつつモーニングをいただく。小倉トースト、サラダ、ゆで卵、コーヒー。とてもボリュームがあり、おいしい。

開店。昨日に続きMさん来てくれて、本の受け渡しと支払い。たくさん作業を進めてくれて助かる。今週の平日は売り上げのふるわない日が続いて少し焦っていたけど、この日はお客さんも多く、良い感じだった。均一本の補充や査定の続きなどを進めていく。ヤマハラさん来てくれて、愛媛で行われた芸術祭に参加した話などを聞く。初めてサウンドインスタレーションの作品を作り展示したとのこと。夜には堀金君が来てくれて、生業(店)と自分の表現活動とのバランスの話。自分と堀金君とでは絵と音楽とでジャンルは違うけど、たまに県外でもやってみたい気持ちとあまり店を臨時休業にしたくない気持ちがせめぎ合うことが多かったり…といった課題は同じだったりする。

金曜夜から土曜にかけて、久しぶりにたくさんの人と落ち着いて話ができた。なんだか脳みその風通しが良い感じがする。

帳簿付けやブログの更新をしていたら23時になってしまった(いくらなんでものろますぎないか?)。もう帰って風呂に入って寝よう。


2024年4月17日水曜日

温かさ(2024年04月15~17日)

14日(日)夜

閉店後、本の出荷。缶チューハイを飲みながら、作業部屋でLt.CaramelやLawrence EnglishがキュレーションしたRoom40のコンピレーションなどを聴く。どちらも良かった。絵を描く。1枚の絵を描くついでに他のキャンバスや板パネルに描き加えたりしつつ、同時に3枚進めた。帰り際にGlenn Millerのレコードなども聞く(400円だった)。

帰宅。シャワー浴びて、千葉雅也『オーバーヒート』読み進めて寝る。


15日(月)

朝7時半に起きる。早起き成功。朝ごはんを食べながらジャン=リュック・ゴダール『アワーミュージック』見る。冒頭は戦争や虐殺のイメージが細切れになって繰り出され、朝ごはんを食べながら見る映画ではなかったと後悔(結局食べたけど)。

お弁当を用意して外出。店で能登半島地震義援金で集まったお金を数える。銀行で振り込みを依頼する際には書類に金額を記載しなければならない。小銭を持って銀行へ。ついでに売り上げ金も預ける。

開店。この日も品出しや発送準備をやりつつ、査定を進める。近々また郵送買取がかなりの量くる予定なので、早めにやっておかないといけない。店頭買取1件。アルバイトMさん来て本の受け渡し。少し雑談、Mさん最近やきものに興味が出てきたとのこと。夜に海外からのお客さんが来られ、けっこう買ってくれたが、どうもクレジットカードの扱いをミスして決済が行われていなかったようだ。ドアノブの件といい、最近なんだかヘマをしてしまうことが多い。花原史樹君のオリジナルイラスト入りバッジが在庫切れになったので、再発注する。

閉店間際、記事執筆の依頼が入る。こういうのもなんだか久しぶりだ。

閉店後、作業部屋でレコードを聴きながら絵の続き。3枚同時に進めているうちの1枚は完成が見えてきた。本を発送して帰宅。『オーバーヒート』少し読み進めて寝る。


16日(火)

朝8時に起きる。今日は久々のゆっくりとした定休日。『オーバーヒート』読み終え、藤枝静男『虚懐』読み始める。

まどと南でモーニング。フロイト『日常生活の精神病理』読み始める。けっこう分厚いけど、文章は身近な思い違いの事例をたくさん並べているような感じで、思っていたよりも読みやすい。

出て、ナルホドで筆、修正液、スケッチブックを買う。店の近所に最近できた蕎麦屋さんに行ってみる。おいなりさんも売りのようで、しそたくあん、竹の子、うなぎ入りなどいろんな具材のものがある。ざるそばとおいなりさん2つ(プレーン、しそたくあん)を食べる。そばも少しもちっとした食感でおいしい。

仏生山温泉に行く。神戸からフェリーに乗って来たというおじいさんがいて、地元のおじいさん方としゃべっている。ベンチに座りながら『虚懐』、温泉から上がって『精神病理』続き読む。ジャンルの違う本を同時進行で読んで、テンションがかみ合った時の快感はすごい。なんとなく、『精神病理』は小説を読むのに近い感覚で読める。出て、唐揚げを買って食べたりしつつ、ブックオフに寄る。阿部昭『未成年|桃』が110円で見つかり購入。

瓦町に戻り、自分は店へ。ブログの更新と発送準備、少し品出し。「ちょっと作業もやっておくか」と始めてみたら、あっという間に1時間半過ぎる。でも、やっておいて良かった。まどとraiさんで夕ご飯。

作業部屋で絵の続き。レコードも聞く。

帰宅、デヴィッド・リンチ『ロスト・ハイウェイ』見る。音楽は派手なロックが多く使われていてあまり好みではなかったけど、映画としては面白かった。マリリン・マンソンが出ていた。全体的に1997年ぽい。

この日はゆっくりしていたはずだけど、乱暴な人に立て続けに遭遇して(詳細は省く)、とても疲れてしまった。早めに寝る。


17日(水)

朝7時半に起きる。睡眠8時間くらいでは足りなかったのか、リビングのテーブルに突っ伏していた。朝ごはんを食べて料理。水菜のおひたしと、豚肉と野菜のみそ炒めを作る。お弁当の用意。探し物をしていたら、口座を作らなければと思っていた銀行の自分名義のキャッシュカードが出てきた。東京にいる頃に作っていたらしい。

外出。銀行へ行き、さっき見つけたキャッシュカードで残高を確認してみると、3万円入っていた。お金をおろして税務署へ行き、納税を済ます。無印でチノパンツ、ドラッグストアであずきバーを買って店に戻る。

開店。店頭買取2件。査定、品出しなど進めていく。査定完了し、金額をご連絡して了承取れる。まどかさん来てくれて映画の話。コミックビームをルヌガンガで買ってくれた。友達がビームを買ってくれた後に店まで報告に来てくれることが割とあり、うれしい気持ちになる。生きていると嫌な人にも出会うけど、そのことで友人知人の温かさを見失ってはいけないなと改めて思う。

bikiさんとkndさんがカトーマサカーに出ているので配信を見る。この2人のライブで歓声が上がっているのが新鮮。東京に行く時はたいてい火・水曜あたりなのでライブが見れないことが多いけど、何かのタイミングで週末にも行きたいな。

今日も帰って映画。

2024年4月14日日曜日

ドアノブ(2024年04月12~14日)

11日(木)夜

発送準備、帳簿付けなどをやって22時過ぎる。閉店後、本を発送して帰宅。そろそろ何か絵を描かないと…となり、ノートに少しだけドローイングやる。板パネルやキャンバスも進めなければ。光嶋裕介『ここちよさの建築』読み終えて寝る。


12日(金)

朝8時半に起きる。まどの作ってくれた味噌汁を飲み、外出。南でモーニング。『ヴァレリー詩集』読み終える。スーパーで食材を買って店に戻る。

開店。発送準備と少し品出しをやりつつ、査定進める。以前持ち込みいただいた分のお支払が1件。ジュノ君が来てくれて、今度Centerさんで開催する個展のDMを持ってきてくれる。お互いの近況や、最近の展示の話などをする。査定が思ったよりも良いペースで進むが、夕方ごろさらにどっさりと古本の持ち込みがある。まだまだ先は長い。

閉店後、本を発送し、スーパーに寄って帰宅。ビールを飲みながらオーソン・ウェルズ『審判』見る。カット割りのテンポの良さ、建築、光の演出。ジャンヌ・モローもロミー・シュナイダーも美しい。カフカが原作ということを考えると、『審判』は理性を持ってカフカの世界を映像で描写しようとしている感が強い。以前見たストローブ=ユイレの『階級関係』は、カフカ自身の世界の「感じ方」でもって映画を作ろうという姿勢があった。どちらも傑作。


13日(土)

朝9時に起きる。寝坊。朝ごはんを食べてお弁当を用意し、店へ。持ち込みの本が店内にあふれていて、とてもお客さんを迎えられる状態ではないので整理。

開店。この日は天気が良く、お客さんも多かった。昨日に引き続き、品出しや発送準備を進めつつ、査定を進める。店頭買取1件。千年一日の土田さんより、個展の売り上げの計算書が届く。思ったよりも売れていた。よかった。峰山往来文庫の選書の追加分の受け渡し。夜にカンデラの2人来て、いろいろ話す。詳細は省くが東京で「世間は狭いねえ」という出来事があった模様。閉店時間過ぎても作業を続け、やっと大口の査定が1件完了。メールで金額をご連絡し、了承取れる。また追加で買い取らせていただくことになりそうだ。

なんだかんだで1時間半ほど残業し、閉店。やっと作業部屋で過ごせる。東京で買ったレコードを聴きつつ、少し絵を進める。丸1日こういうことに時間を使いたい。高校生の時に買って手放していたレコード(Rephlexから出していたSlipperというユニットのアルバム)、ユニオンで400円で売られていたので買い直してみたら、今聞いてみてもそこそこ良かった。

ふと作業部屋のドアを閉めると、ドアノブが取れていたことに気が付く。あれ?と思ってハサミなどを隙間にグリグリと差し込むが、開かない。ネットで調べてみると、どうも閉じ込められてしまったようだ。仕方なく、風呂に入っていたらしいまどに電話をかけて、外側から開けてもらう。もう夜遅いのに申し訳ない。帰って、風呂に入って寝た。


14日(土)

朝9時に起きる。ドーナツとヨーグルト、小夏、紅茶で朝ごはん。紅茶は新宿ベルクの外にある物販スペースで売られていたもので、ノンカフェインで優しい香りのアールグレイ。

お弁当を用意して外出。ルヌガンガに寄り、注文していたエドマンド・バーク『崇高と美の起源』購入。店内ではPaper Talkにも参加してくれた森本さんの豆本展をやっていた。公園に行き、千葉雅也『オーバーヒート』読み始める。小説だけどほとんど著者自身がモデルになっているようだ。Syndicateのお2人とすれ違う。持ってきたぬいぐるみを公園に立たせて写真を撮ろうとするが、風でうまく立たない。

開店。久しぶりに集中して品出しに取り組む。店頭買取2件、工芸関連の展覧会図録や映画パンフレットなど。fragrantのカオリさん来てくれていろいろお話。この日は楽しそうに棚を見てくれるお客さんが多くて良かった。

ここ数日、友達がふらっとやってきて少し話すというのが続いていていい感じ。

今日はこれから絵をやる。明日は早起きして映画。

2024年4月11日木曜日

つくば、東京(2024年04月07~11日)

06日(土)夜

19時半に閉店、ことでんに乗り高松駅へと向かう。バスで東京へ。チェーザレ・パヴェーゼ『月とかがり火』読み終えて寝る。


07日(日)

バスの中で買っておいたおにぎりを食べ、朝8時前に東京駅に着く。総武本線に乗り佐倉へ。遠いけれど、下り方面なので空いている。さっきまで大混雑の東京駅にいたのが、あっという間に郊外感あふれるベッドタウンになり、畑や田んぼの景色が広がり出す。林哲夫『喫茶店の時代』読み始める。戦前の日本の文学者の話が多く、とても面白い。

佐倉駅に着き、無料送迎バスに乗って川村記念美術館へと向かう。日本の美術館では初のカール・アンドレ展。以前美術館より送っていただいた招待券で入場。キャプションや解説は配布されるリーフレットにまとめられており、展示室内での作品以外の要素は可能な限り排されている。自分はもう少し過去の展示記録写真などがあっても良い気がしたけど、これは単に好みの問題か。作品を間近に見てみると、鉄板の錆びや角材の割れ、ひとつひとつの素材の長さや角度の違いが気になってくる。それほど厳密ではないようだ。解説を読むと、時間の経過による素材の劣化も作品と一部としている(そういえばガラスが使われていない)ことや、日本の枯山水への共感、空間と彫刻の主従関係が逆転するような「場(プレイス)としての彫刻」への意識についても書かれていた。「作庭」という意識はあったのだろうか?完全なインストラクション作品としなかった理由や、一つの素材を自分の手で持てる範囲に抑えていた理由(作品も、プロジェクトと呼べるほどの大規模なものは無い)も気になった。

再び送迎バスで京成佐倉へ。東武線、つくばエクスプレスと乗り継いでつくばへ向かう。『喫茶店の時代』読み終える。

千年一日に着。早速拓人君とえっちゃん夫妻に会う。大阪でPal Joeyの出るイベントに行ったぶりだから、7年ぶりくらいか。アイスコーヒーを頼み、小沼丹『木菟燈籠』読み始める。ほどなくして、しわしわや蚊にちゃんが来てくれた。なんとなく2人とも10年弱ぶりに会ったような気がしたけど、しわしわは7年ぶり、蚊にちゃんは5年ぶりか。コロナ以降時間の感覚がおかしい。ESVのマドさん、なしさんも一緒。マドさんは東京にいた頃からいろんな場所でお見掛けしていたけど、初めてお話した。その後、河合さんが初日に続きまた来てくれて、福島からデザイナーの佐藤豊さんが新幹線で(!)来てくれる。佐藤さんはyomsでも扱っている河合さんの画集のデザインも手掛けていて、お互い作ったzineを送ったりというやり取りは今までもあったけど、お会いするのは初めてだった。仙台の古本屋さんでも働いているそうで、古本の話も少しできた。千年一日の隣にあるPeopleで、岩波文庫のヴァレリー詩集を購入。

夜になって18時をまわり、千年一日店内でたこ焼きパーティー。ちよりさんが道具や材料を持ってきてくれて、みんなで手伝う。最初はちよりさんとヤマーンさん、千年一日の土田君、People植田さん、自分とで5~6人になるのかなと思っていたら、近くでお花見をしている人達やお店をやっている人などが集まってきて、最終的に20人ほどになる。つくばの辺りにはいろいろな人がいて、いろんなお店があるんだなと改めて思った。たこ焼きも焼きそばもおいしかった。

この日は拓人君と、ちよりさんヤマーンさんのお家に泊まらせてもらった。拓人君ずっとしゃべっている。いいなあ。4人全員世代も近く、2時近くまで音楽を中心にいろんな話をした。


08日(月)

朝10時過ぎに起き、シャワーを浴びる。ヤマーンさんは仕事、拓人君も栃木県の自宅へ既に向かっていた。ちよりさんが玉子と梅入りのうどんを作ってくれていて、ありがたくいただく。とてもおいしい。車で再び千年一日へと向かう。ちよりさんは東京の某有名ジャズ喫茶でも週一で働いているそう。行ってみたいな。

個展最終日。今回の個展は初日と最終日が平日というのもあり、昨日から前乗りしたという流れ。『木菟燈籠』を読みながら在廊する。お昼ご飯はブッダボウル。いろんな野菜が入っていておいしい。香川から矢野君が、なんと自転車持参で来てくれる。新幹線に乗って、常磐線に乗り換え、土浦からつくばまでこいできたそうだ。矢野君の笑顔になごむ(茨城の皆さんもなごんでいた)。店の今後の展開などもいろいろ聞いた。その後成瀬さんが来てくれる。今日たまたま有給をとっていたらしい。

18時をまわり、個展終了。またPeopleへ行き、本を3冊ほど購入する。土田君と成瀬さんに手伝ってもらい撤収作業。思ったよりスムーズに進み、無事に完了。昨年から県外での個展が続き、声をかけてもらえるうれしさと、どうしてもかかってしまう諸経費の苦しさとで板挟みになっていたけれど、終わってみればいつも気持ちは満たされている。つくば駅近くの中華で晩ごはん、レバニラ定食を食べる。小説や映画の話。恋愛相談を受ける。恋愛について考えたのなんて何年ぶりだろうか?

この日の宿泊は新宿区役所前のカプセルホテル。お世辞にもきれいとは言えないが、フロントスタッフの対応が優しく、宿泊部屋は静かだった。アクセスも良い。サウナの温度は高め。とにかくいろんな国籍の人がいて面白かった。『木菟燈籠』読み終えて寝る。興奮していたのか、途中何度か目が覚めた。


09日(火)

朝8時頃に起き、チェックアウト。ベルクへ行き朝ごはん。植草甚一『映画はどんどん新しくなってゆく』読み始める。打ち合わせ1件。どうなるだろうか。

この日は東京でレコード店などをまわる。新宿駅のコインロッカーに荷物を預けて渋谷へ移動、すごい雨だ。

レコファンに行く。広々とした店内に大量のCDレコードがあり、早くも海外客がレコードを見始めている。とても全部は見切れないので、ジャンルを絞ってCDだけ見る。『キューバ歌謡創成期の歴史』というコンピレーション、渚十吾、里国隆を購入。他にも気になるものがあったけど、ちょっと高かったりした。

ムルギーに行こうとしたら、火曜日もしばらく定休日になりますと貼り紙がされていた。その場で他のカレー屋さんを調べ、初恋というお店へ。ちょうど開いたばかりのタイミングで空いていたけど、自分が座った後にどんどんお客さんが入ってきていっぱいになる。チキンとラムキーマの2種あいがけを食べた。おいしい。

雨が強く、道玄坂の路肩に水が川のように流れている。濡れながらディスクユニオンのクラブミュージック館へ。Childiscから出ている佐近田展康のアルバム、A.K.I.Productionsの12inchシングル、Rephlexから出ているSlipperというユニットのLP(高校の時一度買ったけど売ってしまった)を購入。レコードはどちらも400円くらい。これくらいの値段なら迷いなく買える。

道玄坂から少し入ったところにある、名曲喫茶ライオンへ。1926年創業。自分は古い喫茶店が好きだけど、東京にいた頃はそれらをめぐるほど熱心ではなく、入るのは今回が初めて。壁際に大きなスピーカーが設置されていて、椅子は全てスピーカーのほうを向いており、店内の抑え目の照明もあって教会のような雰囲気。一人客のおじいさんがみんな目をつぶってクラシック音楽に聞き入っている。店内の撮影はもちろん、私語も禁止。カフェオレを飲みつつ自分も音楽にひたる。ウェイターの若い男性が、レコードが終わるたびに作曲者や曲名などの解説を短く入れるのもいい。店内は読書が困難なほど暗いので、途中で小さな照明のある席に移動。素晴らしい時間を過ごすことができた。また来たい。

地下鉄に乗り、千駄木へ向かう。『映画~』読み終える。ヌーヴェル・ヴァーグ及びそれに影響されたヨーロッパの若手映画作家の動向、アメリカのアンダーグラウンド映画(ジャック・スミス、ケネス・アンガー、ジョナス・メカスなど)についての話題が中心。特に後者のほうはまったく知らない映画作家の名前が多い。いろいろ調べて見てみようか。

千駄木に着き、歩いてSCAI THE BATHHOUSEへ。10年ぶりくらいに来た。アピチャッポン・ウィーラセタクンの個展を見る。ドローイングとカード形の写真作品、奥に映像インスタレーションが1点。映像は差し込む抽象的な形の光が印象的で、プレスリリースを見るとハンス・リヒターの映画などを参照しているとあった。谷中駅へと向かう途中、たくさんのみかんが落ちているお寺を発見。写真に撮る。

お茶の水へ移動し、ユニオン。アフリカや東南アジアのレコードもたくさんあって楽しいが、どれも高い。この辺でCDやレコードへの欲求が少し煮詰まってきたのか、なかなか手が出ず。その後神保町へと歩き、富士レコード社へ行くが、買えず。@ワンダーに寄り、文芸文庫版『木山捷平全詩集』購入。神保町ユニオンに入り、EMBRYOとNO NECK BLUES BANDのセッションライブCDと、レコードでフレッチャー・ヘンダーソンとグレン・ミラーの戦前の録音のものを買う。こちらもレコードは2枚とも400円くらいで、安かった。

下北沢へ移動。成瀬さんと馬場君とでBotanyへ行く。馬場君とBotanyの川口さんは、2人ともimmesurableというレーベルから音楽作品をリリースしている。会うのは初めてだったようで、機会を作れて良かった。みかんの花を漬け込んだサワーを飲み、いろんなおかずの乗っているプレートごはんを食べる。おいしい。すぐ近くのpianola recordsに寄り、bananaさんのCDRと、たぬきがテーマのDJイベント『ぽんぽこ山』のCDRを買う。ミヤジ、かえでさん、栗原さん、秋山さん、ここでもいろんな人に会えた。栗原さんからCDRいただく。時間があまりなく、1時間と少し経ったところで新宿に向かう。次はもっとゆっくり来たい。

バスに無事乗り込み、Peopleで買った『ヴァレリー詩集』読み始める。今回はいろんな人に会ったし、本もたくさん読めた。


10日(水)

朝8時過ぎに高松駅到着。とても寒い。まどと南で落ち合い、モーニング。つくばや東京での出来事や、まどのここ3日間の出来事などを話したり聞いたり。ネーム苦戦しているようだ。店に荷物を置いて、再び外出。銀行と100均に寄り、お弁当を買う。

今回の旅ではいろんな人に会えたし、気になっていたお店にも行けて、そのうれしさと同じくらい「谷中のお寺にたくさんのみかんが落ちていた」のが気になっている。先月につくばへ行った時に見た、輪っかをぐにゃぐにゃ曲げて作ったような遊具。去年大阪で個展をやった時に居酒屋で食べた、ハムが上になったハムエッグ。こないだyomsの近所の路上に落ちていた「場」の文字。なんとなく見過ごされて忘れられるけど、目にした瞬間「なんか良いなぁ」と思わせる物たち。これらを「路上観察」とか「アノニマスな造形」とか言ってしまえば話はすぐに終わってしまうけど、なぜ自分が「良い」と思ってしまったのかを粘り強く考えていくことは、「店づくり」にも「展覧会やイベントの企画」にも「絵画の構成」にも良い作用がありそうだ。

開店。この日は久しぶりの営業だったせいか、お客さんが多かった。海外からの方も来られる。ネットに出していた高めの商品もいくつか売れた。発送、少し品出しや均一本の補充。東京で買ったCDを聞きながら作業する。夜になり、先日出張買取にお伺いしたSさんがご来店。映画や小説の話をする。買取では文学関連を中心にお売りいただいたけど、今度また映画関連などもお売りいただけることになりそうだ。その後、堀金君が来てくれる。ちょうど堀金君がライブをする19日のルクスでのイベントを予約したところだった。ここでも映画の話をいろいろ。

早めに帰るつもりが、帳簿付けなどで結局22時を過ぎてしまう。帰宅、荷物を片づけて風呂。ウイスキー飲みつつ、光嶋裕介『ここちよさの建築』読み始める。1時ごろに寝た。


11日(木)

朝9時過ぎに起きる。ぐっすり眠れた。朝ごはんを食べる。個展の時お土産にもらった山本山の味付け海苔が、とてもきれいでおいしい。お弁当の用意、掃除、洗濯。

外出。店に荷物を置いて、本の発送、スマートレターの買い出し、酒屋へ飲み物の買い出し。飲み物の買い出しは疲れる。

開店。この日はブログの更新や品出しなど。Yさん来られ、高松オルネの話などをする。まだ行けてないな。お土産を買う時のお店の選択肢が増えたのはうれしい。

今日はまだこれから少し作業。

2024年4月6日土曜日

買取は続く(2024年04月04~06日)

03日(水)夜

たまっていたブログを更新していたら22時を過ぎてしまう。閉店、作業部屋で絵の作業。先日通販で買った板パネルとキャンバスにガッシュを塗ったりこすり合わせたり。絵具の乾いていないキャンバス同士をこすり合わせるのはしばらくの間控えるようにしていたけど、塗りについて試行錯誤したここ1年くらいを踏まえた今なら少し変わったものができるような気がして、またやってみた。

帰宅。小野寺拓也、田野大輔『ナチスは「良いこと」もしたのか?』読み終えて寝る。


04日(木)

朝8時半に起きる。朝ごはんを食べてお弁当の用意。洗濯。昔の韓国映画について調べていたら、韓国映像資料院(KOFA)という国立の施設がYoutubeにたくさんの映画をアップロードしていることを知る。いくつかの作品には日本語字幕もついているようだ。

まどと外出。勝手にマロと呼んでいるとあるお家の猫、冬の間は姿を見かけなかったが(窓際に毛布が敷かれており、そこが指定席になっている)、最近また見るようになった。いつも寝ている。寒い時期は窓際ではなくこたつにでもいるのだろうか。

銀行でお金をおろして、年金の支払い。月始めで家賃も支払ったばかりで、一気にお金がなくなった。稼がなければ。まどと合流して南へ。チェーザレ・パヴェーゼ『月とかがり火』読み始める。

「故郷とは一人っきりでないということを、そこに住む人のなか、そこに生えている草や木のなか、その土地のなかに何かしら自分と同じものがあって、自分がいなくとも、いつもそこに待っているものがあると自覚できることなのだ。」(p11-12)

開店。品出し、発送準備進める。以前お持ち込みいただいた買取の支払いが1件、ほか店頭買取3件。4月に入ってからも買取が多い。どんどん出していかなければ。夕方ごろ、東京・下北沢にあるpianola recordsの國友さんより連絡が入る。高松に来ているそうで、これからyomsにも来てくれるとのこと。ほどなく来店、いろいろお話。國友さんは現在ダムタイプの活動初期に制作された音楽作品の復刻に携わっていて、関連する展示が大阪であり、そのついでに親族のいる香川に来られたとのこと。

閉店後に頼酒店へ行き、飲みながらさらにお話。取り扱っている商品のジャンルは違っても、古物の話は楽しい。途中からまさみさん(まさみさんのCDはpianolaでも取り扱っている)も合流。國友さんとまさみさんは初対面だったようで、良い機会になった。

帰宅。シャワー浴びて寝る。


05日(金)

朝7時過ぎに起きる。準備してまどと外出。店で買取のための道具などを準備して南でモーニング。『月とかがり火』続き読む。

レンタカーを借りて出張買取へ。今回は何度も買取でお世話になっているTさんからのご紹介で依頼いただいた流れ。ありがたい。映画のポスターやDVD、ほかは小説が多く、純文学やミステリが主。映画のポスターの買取は初めてだ。段ボール箱に本を詰め、車に積んでいく。ひと段落して、お茶をいただきながらお話。出版社にいた頃のお話やTさんとの思い出、某監督の自宅へ伺った時のエピソードなどを聞く。

出発して、店に本をおろす。ちょうどTさんから電話ある。tomoさんでお弁当を購入。

開店。昨日おとといと店舗での売り上げは芳しくなかったけれど、この日は常連さんもいらっしゃり助かった。特におしゃべりするわけでなくても、いつも来てくれているな…というお客さんが増えていくのは楽しい気持ちになる。マンジャルの兒島さんも来てくれる。この日は店頭買取2件。品出し、発送準備進める。夜になってさすがにここ最近の疲れが出てきた。

閉店後、本の発送。少し絵を進めて帰宅。シャワー浴びて少し読書、寝る。


06日(土)

夜、何度か水分の抜けきったカラカラの体で起きる。そのたびに少し塩を入れたお茶を飲んで再びベッドに入っていたけど、起きてみたら微熱。疲れが出てしまったのか。店の開店を遅らせて、夕方まで寝る。熱下がり、コープでお弁当や飲み物などを買って店へ。千円くらいのユンケルを買って飲んでみる。かなり効き目があり、だるいのが緩和された。

開店。発送準備などを進める。この日も店頭買取1件。大三君が農文協の方々を連れてきてくれた。移民労働者のコミュニティについての話を聞く。

2024年4月3日水曜日

持ち込み、小旅行(2024年03月31日~04月03日)

30日(土)夜

kokuaのラストイベントに行く予定が、いまいち体調優れず、結局映画。ピエル・パオロ・パゾリーニ『テオレマ』見る。映像の美しさと、充満するエロティシズムとデカダンスに惹きつけられる。起こっていることはアンモラルで超現実的だけど、何が起ころうと身を任せたくなるような映画。帰宅、仲正昌樹『今こそアーレントを読み直す』読み終えて寝る。

最近は良い映画がたくさん見れてうれしい。5日に出張買取で伺うのも映画関係の方で、どんなお話が聞けるか楽しみだ。


31日(日)

朝8時前に起きる。ハニーナッツを入れたヨーグルトや、おみやげで送ってくれたおまんじゅうなどを食べる。家族にお礼のLINEやメール。お弁当の用意。井戸川射子『共に明るい』読み始める。

まども起きてきて外出。南でモーニング。『共に明るい』読み終える。今までの井戸川さんの単行本の中では一番好きかもしれない。作業部屋へ行き、棚の組み立てを少し進める。こないだ完成したのはレコードやCDなどを入れておくための棚で、こちらは書き上げたキャンバスを収納するためのもの。

開店。品出し、発送準備をゆっくり進める。ネット出品していたものもそこそこ売れ、熱心に棚を見てくださるお客さんもいらっしゃり、ありがたい。夜に”Perfect Days"を見た帰りのKさん来られてお話。清水宏のカメラワークや、ジャズについてなど。

zineの持ち込みについて考える。自分は作る側の人間でもあるので、そっけなく取り扱いを断られたり、店に置いてもらって1年間全く売れず、心苦しい思いをした経験もある。一生懸命作ったものが響かなかった時は辛い。今では店側の辛さもわかる。取り扱いを断るのは毎度苦しい気持ちになるし、言うべきことを探っている間は何かを試されているような気分にもなる。創作物を介した関係は、店と客という関係から一歩踏み越えたデリケートなものだ。今では基本自分が気になった作家に直接連絡を取って仕入れさせてもらっているけど、絶対に持ち込みはやめてくださいと敷居をこちらから上げるのも、何か違う気がする。難しい。

閉店後、棚作りの続き。途中バッテリーが切れ、充電している間に野見山暁治『四百字のデッサン』読み始める。棚は無事に完成。帰宅、シャワーを浴びて寝る。


01日(月)

朝早く目が覚める。時計を見ると6時過ぎで、二度寝しようかとも思ったけど、明日も遠出するため早起きしないといけないし、そのまま起きることにする。

朝ごはんを食べながら三隈研次『斬る』見る。70分ほどの短い映画だけど、市川雷蔵と天地茂の細かい表情の揺れ、交互にクローズアップされる剣先と喉元、延々開け続けられる襖など、たくさんの見どころが詰まった作品だった。再度見てもさらに発見がありそう。脚本は新藤兼人。

お弁当を用意して外出。本を発送して、銀行や郵便局をまわり、チケットショップで18きっぷのレンタル。公園のベンチに座り、ノートにマーカーで1枚絵を描く。作業部屋で片づけ。棚が完成して、以前から部屋にあった家具や道具のどれが必要かが見えてきた。余っている木材を使って作業用のテーブルを作る。高さと奥行きが40cm、幅が1mほど。座ってみると高さもちょうどいい。作業部屋は畳だし、今後小さい絵はこのテーブルで描くことにしよう。

自分は片づけが苦手だけど、何かしら「作る」作業を組み合わせるとモチベーションが上がるようだ。それなら片づけも「空間を作る」ことと捉えたらいいのでは…という気もするけど、なかなかうまくいかない。

開店。店頭買取1件。ネット出品、発送準備など進める。アルバイトMさん来てくれて、給与の支払い。また何冊か本を持って行ってもらう。海外からの観光客の方が高い写真集を買ってくれた。最近は欧米からのお客さんもまた少し増えている。

閉店後、作業部屋の片づけをして帰る。シャワーを浴びて早めに寝た。


02日(火)

朝6時に起きて、朝ごはんを食べて外出。18きっぷで姫路へ向かう。県境を越える電車というのは平日だとたいてい閑散としているものだけど、岡山~兵庫は割と利用者が多く、電車の本数もそこそこある。桜が山に点々と咲いていた。松本零士『蛍の泣く島』読み終える。

姫路着。レンタサイクルを借りて出発。小春日和に自転車は気持ちがいい。時間に余裕があったら城も見てみようかと思っていたけれど、城内の敷地は広く、だいぶ歩くことになりそうで、早々にあきらめる。姫路文学館に到着し、木山捷平展見る。近年に発見された初公開の資料も含んだ、とても見ごたえのある展示。ほとんど罵倒のような内容の父親からの手紙に背筋が伸びる。木山捷平の字は文章の印象に近い、どこか朴訥とした丸みがあって好きだ。

事前に調べておいたカレー屋の前に行ってみると、思ったより新しい感じの小ぎれいな店で、なんとなく違うなと思い、途中で見かけた純喫茶に入る。ブレンドとベーコンエッグトースト。トーストは丁寧に作られていて、ボリュームがある。辛子が効いていておいしい。おばさんグループがしゃべっている。知り合いが飼っている豚が逃げてしまい、1ヶ月ほど経って帰ってきたが、なんとイノシシとの子どもを妊娠していたとのこと。

岡山へ。『四百字のデッサン』読み終え、小野寺拓也、田野大輔『ナチスは「良いこと」もしたのか?』読み始める。わかりやすく面白い。

またレンタサイクルを借り、県立美術館で走泥社展見る。作品数も多く、同時代の美術家(ピカソ、イサム・ノグチ、フォンタナなど)の陶芸作品や美術雑誌の記事も展示されたとても充実した内容。後期(といっても、今回の展覧会は走泥社の活動の一部分に焦点を当てたもの)になるほど、陶芸というよりは現代美術への意識が強い作品が増えているように感じた。解説を読むと、前衛いけばなとの関連に触れた箇所もあり、重森三玲の名前も出ている。この辺もう少し詳しく知りたい。

美術館を出て、レコード店めぐり。しかし最初に入ったレコード屋で「すいません、あと10分で閉店します」と言われてしまう。せっかく来たし少しだけでも…とレコードを見て、結局何も買えず、「また来ます」と挨拶したら、無言。聞こえなかったのだろうかともう一度挨拶すると、ものすごい顔でにらまれた。「あと10分」というのは「もう今日はやめにしてくれ」という意味だったのかもしれない。行くのを楽しみにしていたお店だったのに、とても残念。鬱々とした気分で、他の店でレコードやCDを見て気を紛らわす。この日は結局3枚ほど購入。「手水」(岡山で活動していたアシッドフォークデュオ)のCDが買えてよかった。

成田家へ行く。一人で来たのは初めて。ビール、鳥酢(ここの名物)、ナスの味噌煮(一度揚げているようで、皮がパリっとしている)、揚げ出したこ焼き(明石焼き)。どれもおいしい。飲みながら安西水丸『青の時代』読み終える。この時の気分にすごくはまった。会計の時、お店のお母さんが少し話してくれる。お花見の季節、河川敷のあたりで焼肉屋さんが肉やコンロを用意して後片付けまでしてくれる、というサービスをやっているらしい。

マリンライナーで高松へ。帰宅、キム・ギヨン『下女』見る。ポン・ジュノやスコセッシも影響を受けた作品らしい。韓国昼ドラ的なドロドロした人間関係と、ホラー映画のような過剰な演出と音楽。メイド役のイ・ウンシムの強烈な存在感。ヒッチコックみもあるような。そして呆気に取られるオチ。すごかったけど、こんなに疲れるとは思わなかった。あと見てる途中でイスの足が音を立てて壊れた。

充実していて、悲しくもあり、圧倒されたり、感情が忙しい1日だった。


03日(水)

朝8時に起きる。シャワー。お弁当のおかずを作ろうとしたら肉や魚がなく、スーパーへ買いに行く。豚の生姜焼き、春菊の胡麻和え、卵焼きを作る。お弁当を準備して、軽く朝ごはん。栗林駅から電車に乗り、高松駅近くのチケットショップで18きっぷを返却。歩いて店へ向かう。

開店。この日はずっと雨で、お客さんは少なかった。自分もあまり調子出ず、本当に少しずつ作業を進める感じ。店頭買取1件、絵本や児童書が段ボール2箱。わざわざ小豆島から持ってきてくださったとのことで、ありがたい。ivoryさん来てくれていろいろお話。自分が最近気になっていることについても親身に話を聞いてくれてうれしかった。

今日はこれから少し絵を描きたい。気分が上がるような気がする。

2024年3月30日土曜日

棚を作る(2024年03月28~30日)

27日(水)夜

閉店後、ルクスに昨日忘れたレコードを取りに行く。本を発送して帰宅。なんだか疲れてしまい、だらだらしていたら時間が過ぎてしまった。早めに寝る。


28日(木)

朝8時に起きる。朝ごはん。音楽聞きながら料理。小松菜のおひたしと卵焼き、白菜、しめじ、にんじん、もやし、ひき肉のオイスターソース炒めを作る。

外出。スーパーと八百屋で買い物をして作業部屋へ。棚のために買った板に目印をつけていき、電動ドライバーのバッテリーを充電。

開店。この日は夕方から雨との予報で気分もなんとなく重い。発送準備、品出し。単純作業で進められることをやる。天気が悪い割にはお客さんは来た。まどはこの日締め切りで大変だったようだけど、無事に一区切りついたらしい。良かった。

閉店後、棚の組み立て。電動ドライバーのバッテリーの持ちが悪くなっているような気がする。そろそろ替え時だろうか。途中、棚板の採寸を1か所間違えていたことに気が付く。4cm切り落とさなければならない。面倒だけどやるしかないか。

早めに帰宅。お酒は飲まず。仲正昌樹『今こそアーレントを読み直す』読み進め、シャワー浴びて寝る。


29日(金)

朝7時半に起きる。朝ごはんを食べて、鮭を焼いてお弁当の準備。

外出。作業部屋で棚作りの続き。採寸を間違えた板を丸ノコで切り落とし、組み立て。棚を置く場所を作るために物を動かしていたら、大掃除がやりたくなってしまい、思っていたよりも大がかりなことに。ほうきがけ、コロコロ。とりあえず棚は置けた。

開店。店頭買取2件。出張買取のご依頼メールが届く。発送準備、品出し。お客さんの数が時間帯によってかなりムラのある日だった。夜、本の中身をスマホで撮影した人がいたので反射的に注意してしまう。なんかこういうこと久しぶりにやったな…と思ったら中国からの方だったようで、あまり意味がわかっていなかった模様。しかし買ってくれた。ありがとうございました。

閉店後、本の発送。お酒飲みつつ、清水宏『有りがたうさん』見る。1936年作品。一台のバスがのんびりと天城峠を走り、バスの乗客や車窓から見える人々の人生模様が見え隠れする…という、ただそれだけの映画。家庭の貧困から東京へと売られていく娘、故郷へと帰ることになり墓の世話を主人公に頼む朝鮮人の娘など、当時の暗く重い世相が反映されているが、清水宏独特のユーモアセンスや運転手の連呼する朗らかな「ありがとーっ」の声のおかげか、見終えた後の印象はメロドラマ的な湿っぽさがなく、明るくさっぱりとしている。素晴らしい映画だった。主人公の上原謙はもちろん、不良娘?の桑野通子が良い。太平洋戦争勃発の5年前に、女性をこう描いている映画があることを知れたのも新鮮だった(といってもこの時期の日本映画をあまり見ているわけではないので、今後いろいろ見ていきたい)。

帰宅。実家からいろいろ届いていて、珍しく弟2人もおみやげやら送ってくれていた。風呂に入り、『アーレント』少し読み進めて寝る。

「ヒトとして生まれただけですばらしいということにすると、ヒトは「人間」になるべく、討論・説得の技法とか人文主義的な「教養」のようなものを身に付ける努力を怠るようになる。それどころか、「教養」的なものを、"生来のすばらしき人間性"を覆い隠す、あるいは、抑圧するものと見なし、排除する傾向が生まれてくる。」(p121-122)


30日(土)

朝8時に起きる。弟がおみやげに送ってくれたきんつばを食べる。あんこ好きなのでうれしい。掃除と洗濯。

まどと外出。かなり暖かい。南へモーニングに行こうとしたら臨時休業。グレコへ行き『アーレント』続き。ここ最近まども朝ごはんを食べたらすぐに机に向かうという生活をしていたので、こういう時間も久しぶりだ。

「心底から"善人"であるかどうかではなく、「良き市民」という役割を、公衆の面前で演じ切れているかどうかが問題なのである。そこを取り違えると、「偽善的な『見せかけ』を破壊すれば、自然本性が復活する」という幻想に囚われ、西欧文明において「人間性」という理念を支えてきたものを次々と破壊することになる。」(p142)

久しぶりにルヌガンガへ。平凡社ライブラリーの近刊、エドマンド・バーク『崇高と美の起源』を注文する。

開店。この週末は天気も回復するようで、なんとなく気が軽い。来週につくばと東京へ行く際の予定を固めつつ、品出しと発送準備を進める。

今日はこれからkokuaで行われているイベントに行く。

2024年3月27日水曜日

近所をぐるぐる(2024年03月26~27日)

25日(月)夜

閉店後、在庫整理作業の続きをやり、作業部屋に行って棚の設計。今回はCD、レコード、プレイヤー類と音楽鑑賞関係のものをまとめる棚と、描き終わったキャンバスや板パネルなどを置いておくための棚と2つ作る。時間がかかってしまい、終わったら24時半をまわっていた。


26日(火)

朝7時半に起きる。定休日。着替えてすぐに外出、南で1人モーニング。クロード・シモン『路面電車』読み進める。シモンの文章は物語として捉えようとすれば一瞬で意味がわからなくなるようなものだけど、読点や句読点の少なさゆえの密度もあって、ページをめくるたびに壁のように迫ってくる感覚がある。

レンタカーを借りて出発。買取でたまっていた段ボール板を捨てて、先日下見に伺った出張買取先へと向かう。写真関係の雑誌を中心に漫画も少し。昔に発行された撮影技法書などもあり、こちらは昭和な雰囲気が良い感じ。ビニールひもで結束し、3階から1階の車まで10往復ほどして積み込み。外は豪雨。ビル1階のガレージに駐車できて助かった。

出て、屋島のほうにある『高松家』という家系ラーメン屋へ初めて行く。以前小鉄君から話に聞いたことがあって気になっていたお店。開店直後のタイミングにも関わらず、店内にはファミリーや昼休憩の方々が並んでいる。家系ラーメンを食べるのなんて10年以上ぶりなんじゃないか。のり増しで食べる。おいしかった。

西村ジョイへ行き、棚に使うための木材を選んでカットしてもらう。値段の高騰化や、1×4よりも2×4のほうが安いのを見てなんとも言えない気持ちになる。カット中に店用の消耗品や、安いB級品のデコポンなどを購入。棚は思っていたよりも高くついたけど、自分の使いやすいように設計したしまあこんなもんか、と納得できた。

雨やむ。郷東のブックオフとハードオフをまわり、CDやレコードを見る。このブックオフにあったメキシコのフォークソングのCDを以前買い逃していて、今回無事に購入。330円。ハードオフでは『ドラム・ドラム・ドラム』シリーズやグロリア・ラッソ、ハリー・べラフォンテ、アルプスのヨーデル、日本の昔の俗曲集(でかんしょ、ぎっちょんちょんなどが入っている)、子供のためのピアノ曲のレコードなど買う。レコードはほとんど110円。タイミングが良かったのか、気になるものがけっこうあった。うれしい。

店に買ったものを置いて、車を返却。ソレイユに行き、ビクトル・エリセ『瞳をとじて』見る。エリセ30年以上ぶりの新作。3時間ある長い映画だけど、終始一定のペースで淡々と物語が進んでいき、高まっていく。退屈するなんてことはなかった。ラスト近くの、ドライヤー『奇跡』への言及もぐっときた。スクリーンで見れて良かったなと思う。

トキワ新町の『おでんや ゆう』さんに初めて行ってみる。小さなカウンターのみの、こじんまりとしたお店。カウンターにいた女性の方が荷物とコートの世話をしてくれて、店主のお母さんなのかなと思っていたら、途中で帰られたのでどうも常連のお客さんのようだった。温かい雰囲気。菜の花とメンマのナムル、おでんは大根と牛すじと新たまねぎ。ビール飲む。お料理どれもとてもおいしかった。隣に座っていた会社員らしき男女が「この辺いい感じの古本屋さんとかもあるもんね」と話していて「おっ」とうれしくなった(藤井さんとこのことかもしれませんが)。もっと開けた雰囲気の、面白い店にしていきたい。まだまだやるぞ。

店に戻り、買ったものの整理。レコードを持ってルクスに行く。こないだ買ったJeff Millsをかけさせてもらう。ほかいろいろ聞き比べてみる。コルトレーンの”Bahia”をかけると、最初の出音から録音の奥行や個々の楽器の音のきめ細かさが全然違い、驚いた。


27日(水)

朝8時前に起きる。朝ごはんを食べながらモンテ・ヘルマンの初監督作『魔の谷』見る。制作総指揮はロジャー・コーマンで、製作はその弟ジーン・コーマン。『断絶』とは似ても似つかないチープなホラー映画。巨大グモのような生物が出てくるが、全体像は映ることなく、足だけがゆらゆら揺れて人間を攻撃する。そういったいかにも低予算なB級要素よりも、犯罪者グループがお互いの腹を探ったり分裂していく様子が面白かった。

洗濯、スーパーへ買い物。『路面電車』読み終える。ノートに1枚マーカーで絵を描く。急遽入った用事を済ませる。念のため店の開店時間が30分~1時間ほど遅くなるかもしれないと告知しておいたけど、想像していたよりもかなり早く終わり、12時前に店に着くことができた。

開店。品出し進める。この日は久々の晴れということもあってか、お客さんが多かった。若い方がかなり古い柳田国男の単行本や織田作之助の西鶴本などを買ってくれて、うれしくなる。夕方から発送準備。ネット出品していた本がけっこう動いている。夜になってKさん来る。エリセ見てきたようで、そこからドライヤーやニコラス・レイの話など。

店を開けつつK/A/T/O Massacreの配信見る。tegadeteruさんのDJはほがらかな雰囲気の曲が多くていい感じだ。

今日はこれから本を発送して、その後棚作り。家に帰って余裕があったら明日のお弁当のおかずを作る。

2024年3月25日月曜日

そんな季節(2024年03月23~25日)

22日(金)夜

閉店後、本の出荷。お酒を買って店に戻り、飲みながら石井輝男『ならず者』見る。1964年作品、高倉健と丹波哲郎がギャング役で出ていて加賀まりこも出演。これは面白いに違いないと思い見てみた。香港、マカオ撮影。高倉健の引き金を引く指に手を添える三原葉子、高倉×丹波のマカオの砲台跡での格闘シーンなどが熱い。この時代の高倉×加賀の駆け引きのシーンが見られるのも眼福。自分の好きな、鏡を使った演出もいくつかあった。

帰宅。ル・コルビュジエ『建築をめざして』読み終える。


23日(土)

朝8時半に起きる。朝ごはんを食べて、お弁当の用意。

外出。店のご近所で出張買取の下見。元写真スタジオだったところで、ご依頼人の方はロックやジャズなど音楽好きでもある。四人囃子のライブを見たことがあるとおっしゃっていた。とある事情であまり外へ出ることができないそうで、この機会にとたくさんお話。買取の内容は雑誌が中心で、ほか漫画などが少し。外に出ると雨足が強まっていた。

濡れながら店に着き、開店。店頭買取1件。この日はネットのほうはあまり動かず。その間に品出しなどをどんどん進めていきたいところだけど、また天気が悪くなったせいか調子出ず。ゆっくりやる。まどかさん来てくれて映画の話。今日はケリー・ライカートとギャスパー・ノエと2本見てきたそうだ。後半になって少し調子が出てきて、品出しやネット出品作業など。

閉店後、本の発送。店の2階で仲正昌樹『今こそアーレントを読み直す』読み始める。

「[党派間の取引=政治]という理解が常識になると、各人の利害を越えた(政治共同体にとっての)「善」とか「正義」を追求する「討議」など無意味になる。"政治"の言葉は、「善」や「正義」をめぐる個別利害を超えた討議のための言葉ではなくて、「私たちの仲間になった方が得ですよ」という勧誘と、"敵"に対する罵倒の言葉だけになっていく。」(p15)

買取分の振り込み。ネット出品少し進める。帰宅。シャワー浴びて、ノートにマーカーで1枚絵を描いて寝る。


24日(日)

朝8時に起きる。朝ごはんを食べてお弁当の用意。

一人で外出し、南へ。この日は商店街近辺のライブハウスが会場となる回遊型のイベント『サヌキロックコロシアム』が行われており、Tシャツにレギンス姿の方も歩いている。カフェオレ飲みながら『今こそ~』続きを読み、一区切りついて、クロード・シモン『路面電車』の平岡篤頼による解説を読む。シモンはジャン・デュビュッフェと交流があったそうで、書簡集も出版されているらしい。ほかシモン関連の未訳本を調べ、『クロード・シモンと視覚芸術』など興味深い本がいろいろと出ていることを知る(シモンは絵画作品も制作している)。

商店街に出て、スマートレターや消耗品を買い足す。コロナ後、ZARAがドンキになり、CDショップのDUKEは最近ジムになった。BOTTEGA VENETAがもうじき閉業。商店街に高級ブランドや貴金属買取の店が増えている。今後どう変わるだろうか。

店に戻り、開店。品出し、発送準備。Illustratorでスリップのデータを作る。ほんの数分でできる予定が苦戦。店頭買取1件。馬場君がまた来てくれて、引っ越しで荷物になるからとレコードプレイヤーとスピーカーを譲ってくれた。ありがたい。Kさん来てくれて映画の話。Kさんはこのブログを見てくれているので、あれ見たこれ見たの話が早い。その後どろん堂さんも来てくれる。Kさんもどろん堂さんも、この日ソレイユで上映される今敏『千年女優』を見に行くとのことだった。これは香川大学の学生さんによる自主企画。テレビでも取材され、立ち見が出るほどの盛況となったようだ。

閉店後、早速譲ってもらったレコードプレイヤーをつないで聞いてみる。いい感じだ。少し絵も進める。こちらもなんだかうまくいきそう。

kokuaへ行く。この日はアパッチさんがVinylのみで5時間DJプレイをするというイベント。到着すると栗金商店の2人やイモスケさんもいた。コーヒー焼酎トニック、カルダモンハイと飲む。どちらもおいしい。残り1時間のところでアパッチさんとハップさんとのB2Bに切り替わり、2人の息の合い方が楽しかった。


25日(月)

朝9時半頃に起きる。寝坊した。朝ごはんを食べ、お弁当を用意して外出。作業部屋で絵を少し進め、レコードやプレイヤーの採寸。

開店。この日も雨。こう悪天候が続くと古本屋のような商売にはしんどいものがある。ひたすら在庫整理作業。ネット出品も少しやる。店頭買取2件。最近は引っ越しを控えている方からの買取が多い。小鉄君来てくれて、いろいろお話。閉店後、本の発送。セットものの発送があり、雨の中段ボール箱を抱えコンビニまで持って行った。

これから在庫整理作業の続きと、作業部屋に置く棚の設計。明日は午前中に出張買取へ行き、その後ホームセンターで木材などの買い出し。

2024年3月22日金曜日

きれいな溝(2024年03月21~22日)

20日(水)夜

閉店間際に馬場君来てくれて、一緒に餃子屋へ。外がかなり冷える。レコード屋やリサイクルショップの話などをした。別れて、自分はルクスへ。まいちゃんと話す。家に帰ると、まどが漫画家の友達とモクリでおしゃべりしていた。横でル・コルビュジエ『建築をめざして』を読みながら聞き耳を立てる。話題になっている作品への視点や、自身の作品の進め方など、感覚的な部分の話がすごく興味深い。自分も少し参加(奥田亜紀子さんと初めてしゃべった)したけど、お酒を飲んでしまったからかあまりまともにしゃべれなかった。


21日(木)

朝8時半ごろに起きる。まどはこの日病院で胃カメラ。自分も定休日に講習会が入ったりと忙しいが、まども用事が多い。朝ごはんを食べてお弁当の用意をし、久しぶりに桜町のハードオフに行く。Jeff MillsのPurpose Makerからの12インチシングルが110円だったので買う。ほかシングル盤2枚ほど購入。こちらも110円。スーパーや100均で買い物をして店へ。

開店。品出し、査定など進める。寒さのせいか、頭も体もあまり動かない。途中お茶とチョコレートを買いに行く。自分の調子は良くなかったけど、それでも常連さんがいろいろと買ってくださり、売り上げは悪くなかった。調子の悪い時に、スマホを見ず一人でじっと静かに過ごす癖を身に付けたい。

閉店後、作業部屋で午前中に買ったレコードを聴く。Jeff Millsをポータブルのプレイヤーで聴くと、とてもいけないことをしている気分になる。テクノのレコードは溝が一定できれいだなとか、吞気なことを考えた。帰って風呂。この日は早めに寝た。


22日(金)

朝8時過ぎに起きる。9時間くらい寝て、外も晴れているし、なんだか良い日になりそうな気がした。朝ごはんを食べて料理。ブリの煮つけ、春菊のおひたし、卵焼き、カボチャの素焼き。まどのいれてくれたコーヒーを飲みながら『建築をめざして』続き読む。コルビュジエの文章はたくさん訳されているけど、かなり独特な調子の散文のためか、あまり文庫化されていない気がする。外出。八百屋でデコポン買う。店に到着し、在庫整理作業。

開店。品出し、均一本の補充などやる。査定完了してご連絡、金額了承とれる。出張買取のご依頼の電話入る。ご近所だけど、そこそこの量がありそう。明日の午前中に下見に伺うことになった。レンタカーを予約。休憩中、YouTubeでアメリカの写真家/実験映像作家Hy Hirshの1954年作品”Gyromorphis"見る。色とりどりの照明を当てて回転させた立体物を撮影し、さらにその映像を重ね合わせた作品。

今日はいいペースで作業できた。これから映画を1本見る。

2024年3月20日水曜日

本人以上(2024年03月18~20日)

17日(日)夜

たまっていたブログも書き終えて更新し、本を出荷してスーパーに寄って帰宅。

ビールを飲みながらサミュエル・フラー『ショック集団』見る。映画を見るのもなんだか久しぶりだ。冒頭のコンスタンス・タワーズのダンスシーンが美しい。詐病で精神病院に潜入取材した新聞記者が、徐々に精神を崩壊させていくというストーリー。思っていたよりもフラー独特の暴力描写は控えめに感じた。

なんとなくもう1本何かしら見たくなり、Werner Nekes"T-WO-MEN"見る。1972年の作品。ネケス作品は日本でもソフト化されている”Film Before Film"(Slapp HappyのAnthony Mooreによる音楽が圧巻)は見たことがあったけど、自身の手掛けた実験映画は初めて見た。セピア色の色彩の中でたわむれる若い女性2名。顔はあまり映らないが食事のシーンやストッキング越しの足、臀部などが続く。レズビアン的な雰囲気。20分もないけれど、とても美しい映画だった。


18日(月)

朝9時頃に起きる。よく寝た。まどはこの日病院で診察があり、早めに外出。朝ごはんを食べながらまたWerner Nekes作品を見る。1973年の”Hynningen"という作品。郊外の一軒家を離れた場所から撮ったり、窓の向こうに見える空と窓の前を往復する女性を撮ったり。ずっと鳴っている持続音も心地良い。こちらも20分弱。

お弁当を用意して外出。八百屋で買い物して店へ。そうじして開店。この日は県外からの観光らしきお客さんが多かった。zineがけっこう売れた。アルバイトMさんが来て、今回は本を渡して家で作業してもらうことになる。買い取った本がたまっているので作業進める。昨日お預かりした本の査定もどんどんやる。友人知人はMさん以外来ず、少し寂しい日。人と会わずにネット専業でやるのは向いてないなと改めて思う。

店にスマホを忘れていったご年配の女性の方がいて、自宅からスマホに電話をかけて自分も気が付き「あ、古本屋の者です。お預かりしておきます」と返事をすると、偶然うどん屋さんを経営されている方で、おいなりさんをもらった。名前も知らないんだけど、「あの時間はよかったな」という感触が残るだけでもだいぶいいなと思った。こういう時、私の中でおばあちゃんはおばあちゃん本人以上の何かになっているかもしれない。名前も知らないけれど。

閉店後、Amazon Primeに見たい映画はないかといろいろ探していたら、いつの間にか時間が経っていた。作業部屋へ行き、少し本でも読もうかと何冊か開くが、集中できず。絵を少しだけ進める。

帰宅。シャワーを浴びる。Youtubeにアップロードされている実験映画をプレイリストに登録していたら、”T-WO-MEN”の90分ほどのバージョンを見つけた。昨晩見たものは抜粋で、こちらのほうが本来の長さのようだ。改めて見るか。さらに、買いもしないのにヤフオクでCDやレコードを見て夜更かし。


19日(火)

朝7時過ぎに起きる。朝ごはんを食べて外出。この日はレグザムホールで食品衛生講習会。会場に着いてみると、なんと財布をどこかに置き忘れてきてしまったことに気が付く。顔写真入りの身分証がないと修了証を発行してもらえない。係員の方に事情を伝えると、講習の終る16時までに身分証を持ってきてもらえれば大丈夫とのこと。まどに電話して持ってきてもらうことに。申し訳ない。前日からどうも気持ちがゆるんでいるようだ。

講習は昨日夜更かししてしまったこともあり眠かったけど、無事に修了。お昼の休憩中にまどから身分証を受け取り、田中小実昌『自動巻時計の一日』読み始める。受講中、5月末に遠方へ出店する際のスケジュールを考えていた。1週間ほどの長い旅になりそうだ。

終了後、まどと待ち合わせてkokuaへ行く。今月末で閉店予定というのもあってか、平日にも関わらずお客さんが多い。カフェオレを頼んで読書。

「金があるからハッピイ(しあわせ)とか、家族みんなが、なかがいいからハッピイというのではなく、ただしあわせになることを、ぼんやりおもってきた。ただしあわせというようなことはありえないんだろうか?」(p33-34)

店内で販売されていたエセル中田(日本人のハワイアン歌手)のペラジャケ10インチを買う。ハップさんは今後しばらくは出店やポップアップの形態で活動していくそうだ。

時宅へ。自分たちが入った時はまだ開店直後で空いていたけれど、すぐに席が埋まる。近藤君や矢野君がその後来たけど入れず。4種プレートと瓶ビールを頼む。小さいサイズのカレーを食べて、その後ウインナーやオムレツ、いぶりがっこチーズをつまみに飲む。とてもちょうどいい。

出て、まどと別れて店へ。峰山往来文庫へ追加納品するための選書作業をやる。作業部屋へ行き、早速エセル中田のレコードを聴く。とても良い。絵を少しだけ進める。スーパーに寄って帰り、料理。菜の花のおひたし、麻婆豆腐、長ネギとジャガイモの味噌汁を作る。その後読書、『自動巻時計の一日』読み終える。作者自身の日常が綴られているのかと思いきや、いつの間にか翻訳している小説の話がそのまま本編となり、日常に戻ったらGIの話ばかりになって小説と日常との境目がよくわからなくなる。


20日(水・祝)

朝8時に起きる。外は台風並みの強風が吹き荒れていて、寒い。瀬戸大橋線が止まっているらしい。

ごはんを食べながら、アキ・カウリスマキ『コントラクト・キラー』見る。ジャン=ピエール・レオがあまり大仰な身振りをせずに英語をしゃべっていて新鮮。イギリスが舞台だし、他のカウリスマキ作品と少し違う雰囲気で良かった。

お弁当を用意して外出。店で選書作業続き。箱詰めとリスト作りまで完了、後は渡すだけだ。そのまま開店。品出し、発送準備などゆっくりめに進めていく。この日は店頭買取が2件。少なくなってきていた音楽や映画、人類学関連なども入りうれしい。

今日はこれから3月末で香川から東京へと引っ越すという馬場君と少し飲む。

2024年3月17日日曜日

個展が始まった(2024年03月12~17日)

11日(月)夜

閉店後、本を出荷して帰宅。シャワーを浴びて、個展会場に貼る文章の作業を少しやる。持って行くものを準備し、モバイルバッテリーを充電して寝る。


12日(火)

朝7時過ぎに起きる。空港へのバスはこの時間帯たくさん出ているのでまどと早々に出る。外はかなりの勢いで雨が降っており、飛行機が苦手なまどはかなりナーバスになっている。

空港に着き、カフェで朝食。ホットドッグとコーヒー。飛行機を待ちつつ、ティム・インゴルド『応答、しつづけよ。』読み進める。空港にはかなり霧が出ていたけど、無事離陸し、成田へ着く。いつもは東京駅行きのバスを使っているところ、京成線に乗ってみることに。第3ターミナルから京成線のある第2ターミナルへはかなりの距離がある。乗り心地はいいけど、どちらもあまり変わらないかなという感じがした。東京に着いても雨は降り続いている。

蔵前に行き、隙間というギャラリーでヒマさん(平山昌尚さん)の個展を見る。ARTという文字と右矢印の書かれたドローイングが点在していて、横に立てば誰でもARTになれる。このギャラリーは、作家が作品を1点譲渡する代わりに個展開催の機会を提供し、売れた場合は作家へ全額バックされるという珍しいシステムのもと運営されているようだ。

新宿へ移動。友人のアーティストニ艘木洋行が二丁目の『BAR星男』にて『喫茶と軽食 ロドス』という名前で間借り営業していて、ごはんを食べに行く。ひどい雨だけど、平日の14時くらいにも関わらずお客さんがいた。水餃子ランチと、アイスコーヒーとチーズケーキを食べる。水餃子は皮から作っているらしい。二艘木はカフェで長年働いた後にラーメン屋でも働いたりと、かなり幅広い料理に取り組んで頑張っていたので、なんだか感慨深かった。偶然、映画『王国(あるいはその家について)』の監督草野なつかさんがいらっしゃり、いろいろお話する。映画の評判はSNSなどでよく目にしていたけど、香川近辺での上映予定は今のところないそう。見たいな。

まどは九段下のKADOKAWAへ向かい、自分はディスクユニオンへ。久々に6階のノイズアヴァンギャルドコーナーを見る(自分が大学生だった20年前からこの場所にある。その頃と比べると少し規模は縮小しているけど、すごいことだ)。フランスのコラージュアーティストLt.Caramel、シュトックハウゼン、KOMPAKTから出ている良く知らないユニット(300円だった)を買う。ユニオン中古センターへ移動。SUN RAのいかにも廉価版なジャケットの4枚組CD(安い。アルバム6枚分くらい入っている)、Evan ParkerがECMから出したエレクトロアコースティックもの、Richie Hawtinのコンセプトシリーズ、Mike InkのSTUDIO 1コンピレーションなど購入。レコードや、もっといろんなジャンルのコーナーも見たかったけど、時間の都合で断念。

高円寺へ移動。駅のホームで浅沼弥沙さんと合流し、るすばんばんするかいしゃへと向かう。るすばんさんは本来定休日だけど、店主の荒木さんは中で作業していた。市村柚芽さんとも合流。浅沼さんと市村さんは、お2人とも以前から冊子をYOMSで扱わせてもらっていて、まだお会いしたことはなかった。荒木さんにはYOMS開店直後の6年ほど前にご挨拶したことがあり、今回かなり久々にお会いできた。荒木さんは市村さんの画集を出版されてもいる。るすばんさんは以前2階にあったのが同じ建物の1階に移転していて、奥のほうにも店舗の空間が広がっている。とても素敵だった。きくちちきさんのポストカードを買う。るすばんさんの隣にある書店ヤンヤンさんでは、前日までYOMSで写真集を扱っている富澤大輔さんの展示も行われていた。これは全くの偶然。行けず残念だ。

るすばんさんからすぐ近くの『新しい人』というお店へ、市村さん浅沼さんと3人で行く。小内光さんの詩集を扱っているお店ということで、以前から気になっていた。古着や古道具が面白いバランスで展示販売されている。浅沼さんは店主さんと以前から少しお知り合いだったようだ。お店オリジナルの手ぬぐいを購入。YOMSショップカードと個展のDMも置いていただいた。

さらに、昨年2月に市村さんの個展を見に行った古物店『背骨』にも行く。市村さんなぜかずっと恐縮していて面白い。背骨やはり素晴らしい空間だ。ガリ版刷りの考古学の個人研究誌?があり、買ってみると、偶然明日向かうつくばのことがいろいろと載っていた。出て、3人でサイゼリヤに入るが、自分は時間がなくドリンクバーを頼み少しだけ飲んで出る。お2人は一緒に晩ごはんを食べたようだ。市村さんも浅沼さんもなんだか一緒にいてとても楽な感じがしたので(といっても、初対面だったので、向こうにかなり気を使わせていたかもしれないが)またお会いしたい。

水道橋へ行き、ムンド不二でまど、ju seiのせいさん、浦君、呉さんとごはん。ムンド不二はいろんな友人が行っていて、前から気になっていた。個展のDMも置いていただく。何を食べてもおいしかったし、浅沼さんもおすすめしていたミントレモネードも最高だった。せいさんからアピチャッポン・ウィーラセタクンのVR作品を体験した話を聞く。大がかりなインスタレーション作品のようで、東京はやっぱりいろんなものが見れるなあと改めて思った。

この日は大久保駅近くの安ホテルに宿泊。シャワーを浴びてすぐに寝た。


13日(水)

朝7時に起き、新宿へ移動してベルクで朝ごはん。いつもながらおいしい。秋葉原からつくばエクスプレスに乗って、つくばへと向かう。コンビニで搬入に使う道具を買う。

まどのお母さんと合流し、下妻へと向かう。先日まどの母方のおばあちゃんが亡くなったので、お墓参り。お家にある位牌に線香をあげて、お寺へ移動する。途中、まどのおじさん(お母さんのお兄さん)と合流。その後ファミレスで食事。お母さんとおじさんは80年代から音楽や演劇をやっていて、おじさんはバンド『連続射殺魔』で一時期ボーカルを担当(琴桃川凛とのダブルボーカル)、ガセネタのメンバーとも交流があったそうだ。当時のことをいろいろ聞いた。

まどは漫画家やイラストレーターの友達と会うために再び東京へ。自分はいよいよ個展の搬入。会場の千年一日珈琲焙煎所はけっこう広く、多めに絵を送ったけれど壁面に余裕をもって展示することができた。最初はスムーズに進むものの途中から微調整に入り、思ったよりも時間はかかった。結局、PEOPLEの植田さんが店を終える20時ギリギリまで作業。

植田さん、千年一日の土田さんと3人で居酒屋へ。送迎会の季節だからか筑波大生らしき若者が多い。2人はビールをすごい勢いで飲んでいた。メヒカリのフライやマグロぶつ、生ハムサラダ、揚げ出し豆腐などつまむ。だいたい音楽の話をしていた気がする。植田さんがPEOPLEを始める前のことを聞いてみると、00年代には高円寺のドムスタあたりでも遊んでいたようで、自分と少し行動範囲がかぶっていたことがわかり面白かった。

この日は土田さんの家に泊まらせてもらった。レコードやCDを見ていろいろ話した。


14日(木)

朝起きて、土田さんと少し散歩。キジの鳴き声が聞こえた。茨城は平らで(というか、香川に起伏がありすぎるのかもしれない)、畑や田んぼが遠くまで広がっていて、新潟を思い出す。冷える。霜柱が立っている。

つくば駅に行き、展示の記録写真を撮影してもらう皆藤君と合流。千年一日の大坪さんのかっこいいVOLVOでカフェへと向かう。まだ開店前ということもあり、シャッターを閉めた状態と開けた状態とで撮影。皆藤君は用事がつかえているようで、少し話した後に東京へ戻った。自分は少し早めの昼ご飯。野菜のたくさん入ったブッダボウルがおいしい。まども早い時間帯に来る予定だったが、場所を間違えたようで遅くなり、皆藤君とは会えず。残念。しかし昨日の東京での会は楽しかったとのこと。

個展オープン。レコードをかけながら在廊。自分のことを知らないであろうカフェのお客さんも、思ったより真剣に絵を見てくれていてうれしい。高松で一度ライブを見たCHIYORIさんYAMAANさん、栃木県鹿沼市のCenterご一行、河合さん、まどのお友達の漫画家やイラストレーターの方々。なんだかんだでずっとしゃべっていた。レコードを変えるたびに土田さんが反応してくれるのもうれしかった。途中Peopleへ。古本がかなり安い。富士正晴やヘンリー・ジェイムズ、トマス・ウルフなど買う。ジョルジュ・ベルナノス『田舎司祭の日記』(ブレッソン映画の原作)が買えたのもうれしかった。土田さんが最近リリースしたカセットも買う。

18時をまわり、バスと電車を乗り継いで東京へ。寒い。秋葉原で立ち食いそばを食べる。まどとは別のタイミングで予約したため違う夜行バス。東京駅の掘っ立て小屋のような待合所から出発した。


15日(金)

帰りの道中『応答、しつづけよ。』読み終え、ヘンリー・ジェイムズ『アスパンの恋文』続きを読み始める。久々に文庫を読むと進みが早く感じられる。南珈琲でモーニング。ノートにボールペンで絵を描こうとするがうまくいかず、結局読書。

作業部屋へ行き、東京で買ったCDを聞きつつキャンバスを進める。展覧会がひと段落した後はたいてい間が開いてしまうので、すぐに手をつけてみた。いい感じだ。tomoさんへお弁当を買いに行く。YOMSのことをご存知だったようで、うれしい。

開店。この日は発送作業がたまっており、ずっと梱包をしていた。店頭買取は3件。休み明けだからか、平日にしては件数が多い。3件のうち1件は段ボール5箱。在庫整理もわっせわっせとやる。大三君が来てくれて、東京やつくばでの話をする。まどが作業通話アプリでよく同業の人たちと話している、と言うと羨ましそうにしていた。ライター仕事は孤独なのだろうか。矢野さん来てくれて、先月やったPaper Talkの話など。ヒマさん夫妻来て、個展見ましたよという話や、その他いろいろ。あれよと楽しくお話している間に時間は過ぎ、ブログの更新もやろうかと思っていたけど、とてもそんな余裕はなく23時くらいまで作業。


16日(土)

朝9時過ぎまでたっぷりと寝た。朝ごはんを食べてお弁当の用意。まどがコーヒーをいれてくれる。この日からルーツレコードの周年記念セールが始まっていて、行きたかったけど時間がなくやめにした。Tさんより電話。お知り合いの方が本の買取を希望しているらしく、近々連絡がいくと思うとのこと。映画のポスターなどもあるようで、楽しみだ。

開店。店頭買取1件、ほかお持ち込みが段ボール7箱。この日も発送件数が多かった。花原史樹君の『ね、この素晴らしき世界』が在庫切れになったので再発注。大学を卒業して4月から地元の島根県(勤務先は隠岐島だそう)で先生になる春木君が来てくれて、いろいろお話。ルヌガンガで買ったばかりの、春木君の短歌が掲載された『現代短歌』の最新号を見せてくれる。乾遥香×瀬戸夏子の対談でも春木君の短歌はポジティブな感触と共に語られており、瀬戸さんの批評を好んで読んでいる自分としても感慨深かった。お客さんは多く、国内外からの観光客が多かった印象。

21時をまわり、帳簿付けやレジのお金の整理。閉店、本の出荷。久しぶりにビールを買って飲みつつ、たまっているブログを書く。今日中に終わるだろうか?とか考えながら書いていたら、24時半をまわっても半分ほどしか書けず。帰ってシャワー浴びて寝た。


17日(日)

朝8時に起きる。ご飯を食べて料理。豚の生姜焼き、ほうれん草のおひたし、もやしとにんじんのナムルを作る。

まどがいれてくれたコーヒーを飲みながら読書。『アスパンの恋文』読み終える。昨日、この本の表紙の画像をSNSに投稿したら、バンド『ジョンのサン』の方が「後半がとても面白いです」とリプライをくれた(ジョンのサンはメンバーに友人が2人ほどいるが、この方はおそらく話したことがない。ライブは10年ほど前に一度見たきりなので、また何かの機会に見たい)。確かに後半へ進むにつれて心理描写が細かくなり、とても笑える。どこか小島信夫の『抱擁家族』あたりの作品に通じるような部分もある。

「あなたが他人でなくなれば、わたしと同じ立場になるわけですわ。わたしのものはすべてあなたのものになって、お好きなようになされますわ。そうなればわたしはあなたのなさることを邪魔するわけにいきませんし、お好きなようになされるでしょう」(p172)

外出。小雨が降り始める。ルーツレコードの開店29周年セールへ行く。中古のCDとレコードが2割引。ルーツは11時開店で、YOMSが12時開店なので、ある程度見るジャンルを絞っていかなければならない。いろいろ見て、Harry Belafonteが世界各国のお酒にまつわる民謡を取り上げて歌っているレコードと、Enoch Lightがビッグバンドでブラジル音楽を演奏しているレコードを買った。ペラジャケっていいですね。

開店。この日は以前お預かりした分の支払いが2件と、郵送買取の振り込みが1件。さらに店頭買取が1件。発送件数は少なく、久しぶりに品出しや均一本の補充などを進める。アパッチさんが来て、フライヤーをいただく。kokuaで5時間レコードのみでDJをやるそうだ。kokuaは今月末で閉店の予定。もう何回か行っておきたい。

今日はこれから久々に映画を見る。

2024年3月11日月曜日

共鳴(2024年03月09~11日)

08日(金)夜

閉店後、冊子『人生は複数』増刷のための作業。裁断を終えてページ順に紙を並べる。あとは製本だ。本を出荷して帰宅。


09日(土)

朝8時過ぎに起きる。お弁当の用意をして外出。

南でまどとモーニング。小島信夫、森敦『文学と人生』読み終える。後半の第11章から、短編と長編との違いや私小説についての議論を軸に展開していく対話は小島作品の核心に迫る内容だった。これを踏まえると、なんだかのんべんだらりとしているようにも読めた第10章までの2人の対話も、新しく柔らかな輝きを持ち始める…というか、まぎれもない小説であったことに気が付く。

南を出て、無印でベルトを買う。旅行の前はなんだかんだいろんなものが必要に思えてきて、つい出費してしまう。八百屋でデコポンを買う。

開店。この日は店頭買取で持ち込み1件。かなり量が多く、昨日も買取があったため店内に本があふれるが、小一時間ほどでより分けて結束し、移動。発送準備、少し品出し、均一本の追加。12日に東京で会う友達への連絡なども。ちゃゆう君や、カンデラの矢野夫妻が来てくれて少し話す。閉店時間を過ぎても発送準備や個展関係の作業。いつもは開けていても売れるということはまずないが、この日はお客さんが来てくださり、何冊か売れた。ありがとうございました。

『人生は複数』製本作業を進めようと思っていたけど、店の作業をやっていたらいつの間にか23時半。帰ってまどと話す。まんが原稿の進行が気になっている様子。つくばから帰ってきたら自分ももっと料理をやるようにする。風呂から上がってヘンリー・ジェイムズ『アスパンの恋文』をぱらっとめくる。面白すぎて眠れなくなる予感がして、解説だけ先に読んで寝た。


10日(日)

朝8時に起きる。お弁当を用意して久々にコーヒーをいれる。朝ごはんはドーナツとヨーグルト。

早々に外出して店へ。在庫整理をして、ナルホドへ行くが休みだった。ソレイユの前を通ると、15日からビクトル・エリセの新作をやるそうだ。夕方から夜の上映だったら、19日の定休日に見に行けそう。『人生は複数』製本作業に手をつける。

開店。製本作業を進めつつ、少し品出し、発送準備。岡山からの郵送買取が段ボール1箱届く。他は店頭買取で個人全集の買取と、二玄社の日本名跡叢刊を中心に書道関係の本4箱の買取の2件。わっせわっせと整理。昨日に引き続き、熱心に棚を見て買ってくださるお客さんが多かった。この日岡山では文学フェスティバルも行われており、もしかするとそことはしごした方もいたのかもしれない。サチコさんとくりたろうが来る。製本作業しながらだったので少しだけしゃべった。

閉店後も作業。製本作業は最後の一部で背表紙に使うマスキングテープが足りなくなりストップ。ウルトラマンみたいな声が出た。帳簿付けを終えるとまた23時過ぎ。個展会場に貼る文章のデータ作成もやろうと思っていたけど翌日にまわす。帰ってシャワーを浴びて寝た。


11日(月)

朝7時に起きる。朝ごはん。明日からの旅行(というより、遠征か?)の準備を少しやる。一人で南へ行き、文章をもっと出せないだろうかと頭をひねる。ティム・インゴルド『応答、しつづけよ。』続き少し読むが、なんとなく引っ張られてしまいそうな気がしてすぐにやめた。文章いくつか完成。去年から文章と絵の展示を組み合わせる方法をいろいろ試していて、今回は内容のほうを少し変え、絵の制作と古本の仕事が交差した(ように思えた)瞬間を中心に文章にしている。ナルホドでマスキングテープ、コンビニで炭酸水を買って帰る。

開店。製本最後の1冊を完成させる。今回の作業で39冊できた。文章のデータをillustratorへ流し込み、プリント。合間に発送準備と品出し。この日は小鉄君とルヌガンガ中村さんが来てくれた。小鉄君にこないだ買ったタケロドリゲスのCDを貸し、アートリンゼイと、キップハンラハン周辺のパーカッショニストのCDを借りる。人種差別を含む音楽表現の流通の話などをした。なんだかんだ友人以外にもお客さんは来られ、ネットでも商品が動き、いい具合だった。

先日のとある買取の話。「実家に置いてた本を持ってきた」というお客さん。文庫が段ボール5箱ほどあり、見てみると某新古書店の均一で購入されたものがとても多い。しかも古本屋的にうれしい作家のものばかり。査定しているうち「これを均一からとは、やりますね!」と、驚きとともに古本魂が共鳴してきた。そして100円+税で買われた本の多くを私は100円で買い取った。ありがたかった。

今日はこれから明日以降の準備。明日はまどの『天井裏に誰かがいる』第2話が掲載された、コミックビーム4月号が発売。

2024年3月8日金曜日

ラジオ出演(2024年03月07~08日)

06日(水)夜

閉店後、本の出荷。営業中に作った作品リストの価格と、作業部屋にある絵を実際に見比べて微調整。少し梱包も進めて帰る。ビール飲みつつ小島信夫、森敦『文学と人生』続き読む。関東へ向かうまでに読み終えられるだろうか。


07日(木)

朝8時半に起きる。シャワー。食器の片づけ。朝ごはんを食べてお弁当を用意して外出。作業部屋で梱包の続き。LINEで集荷の依頼。

開店。作品リストの価格を修正してプリント。これでやっと完成。発送準備進める。

14時過ぎにまどと店番を交代し、ラジオ局へと向かう。この日はRNCラジオのCHIT CHAT RADIOという番組への出演。RNCには5年ほど前に『ラジオスローリー』という番組でお世話になった。今回も同じスタジオでの放送。生放送ということもあり緊張したけど、まあまあうまく話せた。春に読みたい1冊、ということで安西水丸『ちいさな城下町』を紹介する。

汗をかいて店へと戻る。途中100均や無印で買い物。丸亀町に立ち飲みコーナーができていたり、タコ焼き屋さんがセールをしていたり、誘惑が多い。春風堂であんバターフランス買う。店に戻り、灯油を買いに行く。

まどと店番を交代して、給料を支払う。あんバターフランスで糖分を摂取したせいか猛烈に眠い。少しずつ作業。立て続けに店頭買取の問い合わせが3件入る。どちらも以前何度か買取でお世話になっている方で、それなりの量がありそう。明日、明後日、つくばから帰った15日に店まで持ってきていただける予定。年度末を感じる。

閉店。眠気のほか、どうも体の節々が痛く、帰ることにする。途中、コンビニでヤマトの伝票をもらう。


08日(金)

朝8時半に起きる。体調回復。いつもの軽い風邪か。朝ごはんを食べてお弁当を用意し、温めた豆乳にはちみつを入れて飲む。まどと外出。天気が良くて猫も多い。店に行き、つくばへ送る絵の梱包。昨日すぐに帰ってしまったので間に合うだろうかと思ったけど、それほど時間はかからず、開店までに終えることができた。

開店。以前にも買取でお世話になったお客さんが雑誌をたくさん持ってきてくださる。これもどんどん査定していこう。4月に搬出でつくばへ行く際の諸々を予約。今回の個展は初日も最終日も平日で、最終日前日は日曜。この個展以降は少し展覧会をお休みする予定なので、多めに在廊しようと思う。15時頃にヤマトの集荷が来て、絵の発送。思ったより送料がかかる。女の子3人組が来て、本当に楽しそうに本を買ってくれて(外でそれぞれの買った本を出して写真に撮っていた)うれしくなる。夜は冊子『人生は複数』の裁断作業。

今日はこれから裁断作業続き。早く個展準備をひと段落させて、映画でも見たい。

2024年3月6日水曜日

いろんなやり方(2024年03月05~06日)

04日(月)夜

閉店後に作品リスト用の画像作成作業をやり、帳簿付けをして帰宅。小島信夫、森敦『文学と人生』続き少し読む。


05日(火)

朝8時に起きる。料理。マッシュポテトのバジルマヨネーズ味、ほうれん草おひたし、豚肉と野菜の辛みそ炒めを作る。お弁当の用意。自分で料理をした時にはよくお弁当の写真をInstagramに載せていて、たまに褒められるとうれしいけど、そうやって気持ちに余裕のある状態で料理できるのは日ごろまどがほとんど料理をやってくれている(まどは料理の画像はSNSに上げない)おかげということを考えると、なんだか無邪気な自分がばからしく思える。こういうことを書くのも良いパートナーをアピールすることになる、とか、考え始めたらきりがないけど。

まどと久しぶりに南でモーニング。スケッチブックに絵を描く。今後の活動について考える。今回の個展が終わったら、少し展覧会はお休みして店のことをじっくりやろう。県外で展覧会やるのはお金もかかるので、その辺をどううまくやりくりしていくかも考えたい(声をかけていただくのはありがたいけど、金銭的に譲歩してもらわないと正直けっこうしんどい)。しかし別に絵を描いているからといって、展覧会という発表形式にこだわる必要はないんじゃないかとも思う。自分は別に絵を生業にしたいわけでもないし。いかにも美術らしい場から離れた、街イベントのテンプレみたいな方法に分け入る方向性にも何かしら活路がありそう。友達から「知り合いが絵飾りたいって言ってるんだけど…」って言われたら、いろいろ取り決めを交わした上で一年いくらで貸すとかでもいいし。中古レコードや古物、無店舗(市、ネット、出店メイン)で古本屋をやっている人たちのやり方にも学びたい。

ティム・インゴルド『応答、しつづけよ。』読み始める。奥野克己による翻訳が平易でとても読みやすい。

「もし思想があなたの精神にとって予期された訪問者であり、アポイントを取ってノックして来るのだとすれば、そんなものは、そもそも考えなのでしょうか?」(P14)

その後、『文学と人生』続き。本はたいてい2冊並行して読んでいて、1冊は小説やエッセイ、もう1冊は美術や哲学関連というパターンが多く、その間にマンガや詩集、歌集などが入る。2冊の内容がたまに共鳴し合うとものすごい高揚感が得られるが、『応答、しつづけよ。』と『文学と人生』はまさにそんな組み合わせだ。久しぶりに喫茶店に長居して、いろんな方向に考えを散らすことができた。

店に行き、ブログを書く。店内の照明もつけておくとお客さんが入ってきてくれて、何冊か買ってくださった。若い方が多い。定休日にのぞいてくれるお客さんはやはり本に前向きなのか、買ってくれることが多い。調子に乗ってひっそり営業することに。木曜に出演するラジオ番組の台本が届く。質問部分に追記して返信。冊子『人生は複数』裁断作業。ネットで売れていた本の発送。

作業部屋で、過去一度完成させた絵の修正作業をする。2枚進めて、1枚は2度目の完成までいったけど、もう1枚はどうもうまくいかず、あきらめた。次回の展示までにはどうにかしたい。この日は昼も晩もごはんはお弁当。

今回の個展では、会場の千年一日珈琲焙煎所CAFEの店長土田さんからのリクエストにより、在廊中自分がレコードをかけることになっている。何をかけようと考えていたら、いつの間にか足はルーツレコードへ向かっていた。1920年代の録音がたくさん入ったアルゼンチンタンゴと、南アフリカの歌のコンテスト?のレコードを買う。店員さんと少しお話。16日から周年セールが始まるとのことで、また来ようと思う。

戻り、展覧会場に設置する作品リスト用データ作り。画像撮影漏れなどは特になく、7割くらいできた。

帰宅。まどに髪を切ってもらい、風呂に入る。上がって、まどが漫画家の知人からいただいたクラフトビールを飲む。香りが華やかでおいしい。少し本の続きを読むが、すぐにやめて、個展会場に展示する文章を作る。ゼロから考えるわけではなく、常日頃から考えていたことや一度SNSに投稿した文章を整理してスマホのメモにまとめていくだけなのでそれほど苦労はしない。とりあえず4つほど完成。


06日(水)

朝7時過ぎに起きる。早起き。昨日は寝る前に文章を練ったせいか、興奮してなかなか寝付けなかった。二度寝はやめて、文章の作業をする。さらに6つほどできる。朝ごはんを食べてお弁当の準備。

9時前に早めの外出。スーパーで梱包用の養生テープを買う。作業部屋で在廊中にかけるレコードを選ぶ。ジャズ、レゲエ、タンゴ、サーフ/ガレージ、オールディーズ、エレクトロニカ、歌謡曲など様々。楽しい。昨日買った2枚もいい感じだった。再び外出し、レターパックなど買い足す。戻って、梱包のための準備を少しやる。

開店。この日はお客さんが少なめだったけど、発送件数が多かった。花原史樹君の缶バッジ、再納品分が到着。早速品出しする。発送準備を済ませて、作品リストデータ作り。夜にやしまーるの中條さんが久々にご来店。これからソレイユにヴェンダースを見に行くとのこと。

今日はこれから作品リスト仕上げと、絵の梱包。あさってにつくばへと発送する予定。

2024年3月4日月曜日

個展の準備(2024年03月02~04日)

01日(金)夜

22時前に閉店。本の出荷。作業部屋へ行き、個展に出す絵を選ぶ。なんだか久しぶりにこういう作業ができた気がする。帰宅、シャワー。小島信夫、森敦『文学と人生』続き少し読んで寝る。


02日(土)

朝8時に起きる。朝ごはんを食べて、お弁当を用意して外出。果汁100%ジュース、みかん、マスクなど買う。店へ行き、途中だった査定を済ませて金額を連絡する。作業部屋で絵の選別作業続き。

開店。ウェブショップに出した商品がたくさん売れていて、主にその発送作業を進めた。店頭買取1件。花原史樹君が作ってくれた缶バッジの在庫がなくなりそうなのでメールしてみると、追加生産してくれることになった。お客さんはけっこう多い。久しぶりに欧米からの観光客も来られ、購入されたいくつかのローカルな商品からはこの店での出会いを楽しんでくれたことが伝わってきてうれしかった。夜に平尾君と植松さん来てくれて、いろいろ話す。家に本棚を作ろうとしているらしい。

先日お越しいただいたお客さんから、うれしいアイディアをメッセージでいただく。実現に向けて動くとなるとけっこう大がかりなことになりそうだけど、どうなるだろうか。

閉店後、本の出荷。ついでにビール買う。ILIAN TAPEのbandcampからいろいろ聞きつつ、飲みながら帳簿付けやブログ更新をやっていると、いつの間にか23時を過ぎていた。作業部屋へ移動し、個展会場に置いておく作品リスト用の画像を撮影。しかし途中でペンキ缶を落としてぶちまけてしまう。やってしまった。しばらくお酒を飲むのはやめよう。


03日(日)

朝8時に起き、朝ごはん。お弁当を準備して作業部屋へ。画像撮影の続き。途中で展示する絵を変えたくなってしまい右往左往。

開店。店頭買取1件。昨日に引き続き良い本が入ってきている。冊子『人生は複数』増刷分のプリントを進めながら作業。発送が少なく、品出しをたっぷりと進めることができた。売り上げは昨日ほどではないけど、昨日かなり売れたからまあ、いいか。夜にe-tax経由で確定申告書の提出。

友人知人や、知り合いの知り合いくらいの人たちがたくさん関わっている案件についての、信じられないようなひどい事実を偶然目にしてしまい、気が遠くなる。

この日は甘いものを買って早めに帰り、まどと食べる。まども最近体調がいまいちの様子。風呂に入り、仕事中にプリントしたものの裁断を進めて寝る。


04日(月)

朝9時に起きる。朝ごはん。ポンカンやヨーグルトも食べる。お弁当を用意して外出。スーパーと八百屋で買い物。作品リスト作りのための作業を少しやる。最近全然本読んだり映画見たりできていないが、準備が整うまでは辛抱しないといけない。

開店。この日も品出しをプリント作業と並行して進めるが、ここ数日続いている頭痛(風邪ではなく気圧によるものか)がこの日は特にひどく、あまり進まず。売り上げは夜にかけて伸びた。

閉店後、Photoshopで作品リスト用の画像の切り抜きと調整。

2024年3月1日金曜日

満身創痍(2024年02月27日~03月01日)

26日(月)夜

個展に向けて絵を選ぶ作業をやろうと思っていたけど、源泉徴収の件で不備が見つかり、まどと連絡とりつつ確認や修正をやる。終わったらもう夜遅くになっていた。在庫整理作業をやって帰り、さっさと寝る。


27日(火)

朝7時に起きる。まどはまだ寝ている。一人で南へ行きモーニング。小島信夫、森敦『文学と人生』続き読む。各章の最後に付け加えられた小島信夫による追記が全体の流れを引き締めている。スケッチブックにドローイング。

レンタカーを借りて出発。たまっていた段ボールを捨て、出張買取へ行く。今回は割と近場の事務所へ。大きめの段ボール7箱に工芸、郷土、文学関連など。特に工芸関係が多くありがたい内容。車にどんどん積み込んで、店に運ぶ。

まどと合流しドライブへ。牟礼の道の駅にあるじゃこやで昼ご飯。道の駅には何度か来ているはずだけど、ご飯を食べるのは初めて。漬けハマチ丼大盛りと味噌汁。かなりのボリュームだった。裏の公園を少し散歩して、売店で不知火買う。その後八栗のあたりにある『蒼島』という、石材屋さんのショップ(ギャラリー?)で『LOCAL DESIGN OF KAGAWA 金子正則とその時代』という展示を見る。現在やしまーるで活躍されている中條さんによる企画展。当時の雑誌や新聞記事、記録写真などがかなりの量展示されている。偶然ルヌガンガの中村さんもいらっしゃり、びっくり。

久しぶりにぽかぽか温泉へ。ゆっくりお湯に浸かってかなり体がほぐれた。五右衛門風呂に入って見上げる空がかなり良かった。上がって畳の部屋で少し本を読み、寝る。

レンタカーを返して、時宅で晩ごはん。まどとマンガや漫画家の話などする。自分は今年の後半は少し展覧会を減らして、いろんな県外のお店なんかをまわってみたい、という話もした。最近新潟へ帰省したという近藤君と少し話す。ビルボードプレイス(万代という繁華街にある商業施設。25年くらい前からある)の中で行われたzineイベントに参加したそうで、その話などを聞いた。

店に戻り、まどと午前中に引き取った古本を箱から出して結束し、バックヤードへ移動。動いているうちに暑くなってくる。改めて良い本が多いなと実感。ブログを書く。

岡山県立美術館で走泥社展が始まっている。いつ頃に行こうか。


28日(水)

朝8時半に起きる。朝ごはんを食べて、洗濯物たたむ。まどがカレーを作ってくれた。市販のルーで作るでも、S&Bの赤缶カレー粉を入れるとまたさらにおいしくなるようだ。

外出。マルナカでコピー用紙を買い、銀行や郵便局をまわる。酒屋で飲み物の買い出し。瓶のサイダーやオレンジジュースの値段を聞いてみると、思ったよりも安かった。

そうじを終えて、開店。週半ばではあるけどそこそこお客さん来る。ご近所で古物(アンティークや服など)を扱っているという方も来られ、いろいろお話する。品出し、発送準備。浅田農さん(明津設計)より、注文していた商品が届く。

少し体調悪いので、閉店後スーパーでヨーグルトやチーズ、生姜湯の素などを買い、すぐに帰る。消化の良さそうなものをいろいろ飲んだり食べたりして、すぐに寝る。


29日(木)

朝9時半頃に起きる。朝ごはんはお粥と梅干し。マイナンバーカードを使い、e-taxで確定申告書を送付しようとするが、なんだかうまくいかず。どうやら電子証明書の期限が誤記されていたようで、実際は期限切れになっていた模様。市役所まで更新に行くことになった。

開店。ゆっくりと品出しや査定、発送準備などを進める。熱はないが体はぐったりしていて、雨も降っているし帰ろうか迷うが、ありがたいことに発送も多く、結局通常営業していた。昨日届いた明津設計デザインの「予定帳」「予定表」を品出し。日付や時刻と一緒に日の出日の入りの時刻や月の満ち欠けも記載され、自分の生活の内と外にある時間スケールを同時にとらえるような構成になっている。

閉店後、本の出荷。この日も早めの帰宅。風呂に入って寝た。


01日(金)

朝8時半に起きる。寝てばかりで時間の経つのが早く感じる。体調はかなり回復した。今考えると、朝ごはんを多めに食べる。

まどと外出。ネットで注文した炭酸ジュースを台車に乗せ運ぶ(住所を間違えて家の方に指定していた)。市役所へ。確定申告の期限間近だし、マイナンバー関係は混雑しているだろうと思っていたが、ほとんど待っている人はおらず、すぐに手続きは終わった。『人生は複数』増刷のための材料を買いにナルホドへ行き、きむらで果汁100%のジュースを買う。

開店。この日はお客さんがそこそこ多く、売り上げも良かった。のどの痛みもだいぶましになっている。査定、発送準備。花原史樹君がyoms限定イラスト入りで製作してくれた缶バッジをウェブショップに登録。

8日までにつくばへ絵の発送、それに向けて梱包資材の調達、並行して作品リストの製作。絵と並べて展示する文章の準備。冊子『人生は複数』の再製作。香川を出るのは12日の朝。あと10日ほどの間にできるのだろうか。

2024年2月26日月曜日

切り替え(2024年02月25~26日)

24日(土)夜

帳簿付けや在庫整理、均一本の補充などやっていたら23時前。ついでにずっと開けていたら、外国からの観光客の方がzineなど買ってくれた。本を発送して店に戻り、アメリカの実験映画作家Larry Gottheimの1970年作品”Fog Line”を見る。定点でとらえた、霧深い丘の風景。映るのは数本の木と電線のみで、それらを包み込む霧が約11分の間薄くなったり濃くなったりを繰り返すだけの作品。

予定よりも仕事が遅くなってしまい、結局この日税務署へ提出する書類の作成はできず。


25日(日)

朝9時過ぎに起きる。もう少し早く起きたい。朝ごはんを食べて、まどの漫画のゲラチェック。雑誌に掲載され始めた頃は、まどがどれに掲載される予定の作品の作業をどこまで進めているかまでわかっていたけど、今はほぼわかってない。もっとパートナーの仕事に興味を持ったほうがいいんじゃないかと思うこともあるけどまあいいか。お弁当の用意をして外出。

この日も少し早めの開店。気温も低く雨が降ってはいるがお客さんはそこそこ多く、ありがたい。店頭買取はお預かりで段ボール5箱ほど。徳島から川人さん来店。鳥取に行ってきたそうで、汽水空港にも寄ったとのこと。自分はまだ鳥取駅周辺にしか行ったことがない。他の街にも行ってみたい。お客さんがいない間に、明日税務署へ持って行く書類を準備する。割とすぐに完成。明日無事に受理なるか。夜になるとお客さんは少なくなり、先日届いた小内光さんの新しい冊子を品出しする。これは昨年夏に小内さんが長野県で滞在製作と展示をされた際の記録をまとめたもの。デザインは明津設計こと浅田農さんによるもので、表紙に差した(ように見えるデザイン)光と影が美しい。yomsでの販売分は、冊子単独での販売と別に展示で使用された陶器作品のついた限定エディションも製作してくださった。お気遣いいただきありがたい。

ここ最近、疲れからかなんなのか、唇から血の気が引くような感じと呼吸の浅さが同時にやってくることがちょくちょくある。過呼吸か、自律神経の何かによるものか。今日はお客さんに愛想のない対応をしてしまった気もする。反省。

閉店後、本の出荷。作業部屋でビール飲みつつ、村上さんから買ったミャンマー竪琴のCDを聞く。いい感じだ。ミャンマーはクーデター前から海外発送に関して厳しい規制があり、CDも直接現地まで行って買い付ける必要があるとのこと。キャンバスの続きをやり、完成。

帰宅、風呂。『今和次郎採集講義』読み終えて寝る。


26日(月)

朝8時に起きる。朝ごはんを食べてお弁当を用意し、早速外出。以前日の出タクシーの営業所があったところを通り過ぎると、新しいお店ができるようで、工事が行われていた。古い建具を使っている。和食メインの定食屋さんだろうか。

税務署へ行き書類の提出。特に問題なく、思ったよりも早く終了。税務署の窓口業務の方々は、日々いろんな人が来るだろうにいつも穏やかに対応してくださる。自分も見習いたい。まどと南へ行く。小島信夫、森敦『文学と人生』読み始める。小島信夫『別れる理由』終了後に行われた対談をまとめたものだけど、内容としてはほとんど続きに近い。出てまどと分かれ、作業部屋で個展に向けての準備。

開店。気持ちを入れ替えて、お客さんに明るい声で挨拶するよう心掛ける。店頭買取1件。品出し、発送準備、査定進める。小鉄君来てくれて、ラーメンや音楽の話などする。昨日お預かりした段ボール5箱査定完了。やるべきことを少しずつ終えることができて気持ちがいい。広島へ異動になった小林記者が久しぶりに来店。裁判の取材?か何かで香川へ出張があったとのこと。仕事忙しいようだけど、そんな中うちに寄ってくれたのがありがたい。おととい来て花原君のイラスト集を買ってくれた海外からの観光客の方が、友達へのプレゼントにともう1冊買ってくれた。

日記を見返してみると、友人知人が来ない日のほうが少ないようだ。レジに座ってばかりいると気持ちがふさいでしまいがちだけど、たくさんの人に支えられてなんとかここまでやってこれているのだということを忘れないようにしたい。

今日はこれから在庫整理作業と、個展に向けての準備。

2024年2月24日土曜日

ミャンマー音楽トーク、連休(2024年02月22~24日)

21日(水)夜

閉店後、本の出荷。雨に降られてしまう。店に戻り、源泉徴収について調べもの。帰ってビール、サルトル『嘔吐』少しだけ読む。


22日(木)

朝8時過ぎに起きる。この日はミャンマー音楽トーク当日。なぜかトークのお客さんがルヌガンガに殺到し、中村さんに聞いても「私も齋藤さんからそう(ルヌガンガでの開催と)聞いてましたよ」との返事で、ルクスへ行ってみるとお客さんはゼロ。まいちゃんは謎に誕生パーティーのような派手な飾りつけをしていて「今すぐ全部外してくれ」と言う夢を見た。こういうハラハラする夢を見ることが昔から多い。

朝ごはんを食べて、源泉徴収続き。国税局にも何回か電話をかけ、なんとか提出すべき書類はまとめられそう。間違っている気しかしないけどどんなもんだろう。まどからドーナツもらう。お弁当を用意して外出し、みかんを買って店へ。

開店。天気は相変わらず良くないが、雨が降っていないだけましか。イベント準備の関係で16時半までの営業だったけれど、意外とお客さんも来られて売り上げもあり、うれしい出張買取依頼も入った。イベント前に村上さんも寄ってくれた。今回の西日本ツアーで、村上さんは2週間以上に渡りほぼ毎日様々な都道府県をまわっている。毎回旅先での新しい発見をお聞きするのも楽しみのひとつだ。

16時半にyomsを閉め、帳簿付けなどをやってルクスへ行く。まいちゃんが早めに来て会場設営をやってくれていたようで、椅子がきれいに並んでいた。少しして村上さんが到着し、セッティング。余裕を見て早めに始めたけど、懸念していたプロジェクターの設置なども難なく終わり(村上さん持参のプロジェクターが自動でピント合わせも台形補正もやってくれる優れものだった)、隣のうえまつ食堂で軽く晩ごはんを食べた。

イベントは前回と比べて新しい話題が多く、村上さんがミャンマーのご友人と昨晩(!)やりとりしたメッセージも紹介されたりと、毎回見ている自分もかなり聞きごたえがあった。悪天候の割にお客さんにも恵まれ、無事に終えることができた。物販も売れていたようだ。終了後のお客さんからの質問もかなり多く、こちらもうれしい気持ちになる。yomsのキャパを越えるお客さんが集まったし、ルクスでやってみて良かった。


23日(金)

朝9時半に起きる。朝ごはんを食べて洗濯物を干す。

開店。祝日で3連休初日ということもあり、お客さんが多い。

京都でdeepblueseabooksという古書店を運営されている方が来られる。東京の友人、川口貴大さんからyomsのことを聞いていて、高松での打ち合わせがてら寄っていただいたようだ。話をすると共通の友人知人がとても多く、映画祭や展覧会の企画など様々な活動をされているとのこと。現在も国内外を飛び回っていて、とても刺激になった。またお会いして、企画の進め方など伺ってみたい。

京都から友人の画家はまぐちさくらこが来てくれる。以前来た時に「香川で展覧会をやりたい」と言っていて、何か決まったのかなと思っていたら、普通に観光で来たようだ。まどと合流して商店街へ行った。今度は一緒にご飯でも食べたい。

大三君が、現在高知にお住まいの阿部航太さんご一家と一緒に来てくれる。阿部さんはグラフィックデザインや文化人類学を軸に様々な活動を行っていて、ブラジルのストリートカルチャーに取材した映画『街は誰のもの?』も発表している。お話すると、yomsのSNSでの投稿をチェックしていただいているようで、このブログもご覧になっているそう。思わず「読んでる人、いるんだ…」と言ってしまった。すみません。大三君もたまに読んでくれているらしい。うれしい。

まさみさんと林田さん来て、英語どうやったらうまく話せるようになりますかね、という話。間違っててもいいから店に来た外国人客にガンガン話しかけるのが良いだろうか。

閉店後、本の発送。韓国のりをつまみにビールを飲みつつ、読書。こないだヤフオクで買った『beat jazz』という怪しげなジャケットのコンピレーションアルバムを聞く。コールマン・ホーキンスやサン・ラ、ジャック・ケルアック、ムーンドッグなどが入っている。全体的にジャズではあるけどスタイルは様々。『嘔吐』読み終え、絵の続きをやる。もう少しで完成しそうだけど、なかなか決め手がつかめない。帰って風呂に入って寝る。


24日(土)

朝8時半に起きる。雲は出ているけど久しぶりにまずまずの良い天気。食器片づけなど。お弁当を用意して外出、南でモーニング。『今和次郎採集講義』読み始める。この本は展覧会に合わせて発行されたもので、東京にいた時に買ったものの火事でだめになってしまったのだけど、先日また買取で入った。ネットでは高くなっているようだ。図版が豊富でうれしい。この展覧会が開催された2011年末から2012年始めにかけては、府中市美術館で石子順造展、お台場の日本科学未来館で梅棹忠夫展も開催されていて、とても楽しかった記憶がある。

まどと分かれて店へ戻り、そうじ。30分ほど早く開店。この日もお客さんは多い。店内が満員になったと思ったらゼロになったり、波が激しい。以前お預かりした分の支払いが1件、さらに店頭買取2件。まどかさん来て、『哀れなるものたち』の感想など話し合う。ラストの展開について意見が一致。なぜかロリータファッションの話もする。買取で入った雑誌『remix』の2009年7月号をめくっていたら、去年高松でもライブをやっていたK-BOMBさんのインタビューが載っていた。かっこいい。

「スピーディーにものごとが変わっていくのがやなんだよな。それをやればある程度のとこまでいけるとしても、俺にはそれは必要ない。俺は遠回りしてそこにいく。それが俺のペースなんだ。」
「売れるものを売れるようにやることは、当たり前にできる立場にいたからね。でもだったらダメだって言われてるものを良いって言わせたほうが、よっぽど俺の価値になるんだよね。裏を知れば知るほどそう思っちゃったね。東京をどうにかしてやるってね。」

夕方ごろ、今日tooniceでライブの蓮井さんが竹内さんと来てくれる。少しお話。夜には愛媛の三帆堂さんが来られる。松山にも久しぶりに行きたい。

最近ずっと、絵と古本屋と、どのようなバランスでやっていくかを考えている。県外から展覧会の依頼があるのはうれしいけど、なかなか支出も多いし、臨時休業ばかりではお客さんに申し訳ない。どうにか工夫して楽しくやっていきたいが。もっと生業と表現をすり合わせていくようなことはできないだろうか。

今日はこれから税務署へ提出する書類の仕上げ。

2024年2月21日水曜日

すき焼き(2024年02月20~21日)

19日(月)夜

閉店後、頼酒店に飲みに行く。いつもはビールとガーリックトーストを頼むけど、今回はレモンサワーにしてみた。1杯目はじゃこ天、2杯目はわさび豆と魚肉ソーセージで飲む。角打ちでサルトル『嘔吐』を読むとまるでダジャレになってしまうので、店にちょうど入荷していたすぎむらしんいち『SSSS』を読む。2杯目を飲み終わるくらいのタイミングでちょうど読み終わった。

作業部屋に戻って絵の続き。いい具合に進む。


20日(火)

朝7時半に起きる。まどと近くのスーパーのパン屋へ行き、フォカッチャにフランクフルトを挟んだやつを買う。スーパーの開店は9時半だけど、パン屋とそのイートインコーナーは7時半からやっている。このあたりはモーニングをやっているような喫茶店がない。イートインで考え事や読書などしつつ、スーパーが開いたら買い物して帰宅、というのもありか。

瓦町駅から少しだけ電車に乗って沖松島まで行き、イオンシネマへ。かなり久々。平日の朝10時までに始まる映画は1300円で見れるそうだ。いいことを知った。ヨルゴス・ランティモス『哀れなるものたち』見る。まどかさんが店に来てくれた時強くおすすめしていて、ちょうどまども見ようと思っていたタイミングとのことだったので、2人で見た。いろんなテーマが扱われている。衣装の雰囲気などまどかさん好きそうだ。イメージは絢爛、演出もダイナミックで、ふだんあまり見ないタイプの映画だけど、広角の画が多いしイオンの大画面で見れてよかったなと思う。

歩いて片原町~兵庫町まで行き、『さぬき麺業』でとり天ざるセット。なんとなく観光客向けのお店なのかなと思って今まで行ったことがなかった。とり天が揚げたてで、重くない。油が良いんだろう。その後皇帝に入り、サルトル『嘔吐』続き読む。まどは途中で散歩に出かけた。出て、レターパックなどを買い、宮脇書店でニーバー『道徳的人間と非道徳的社会』買い、スーパーで夕ご飯の材料を買う。

作業部屋へ行き、絵の続き。昨日に引き続きいい感じで進むが、途中違う色を入れてみたら失敗した。日も暮れ始めてきたので帰宅。少し休憩して晩御飯のすき焼きの準備。すき焼きは簡単でいい。どの具が好きか、とか他愛もない話で気分良くなれるのもいい。

風呂に入り、源泉徴収の作業。まどは確定申告について、自分は源泉徴収のことを進めている。そんなに進んではないが調べるべきことに当たりをつけて、また『嘔吐』続き。後半、「実存」という言葉が頻出し始めるあたりから面白くなってきた。


21日(水)

朝8時に起きる。朝ごはんを食べてお弁当を用意し、外出。眠い。源泉徴収続き。ほんの少しだけ絵も進めた。

開店。この日も雨。自分が香川に引っ越してきた頃よりも雨の日が確実に増えている。お客さんは少なめだけど、単価の高い商品が売れたりでうれしい。均一本の補充、発送作業。小内さんや田口さんから商品が到着し、その振り込みや事務作業。お客さんが来なくても作業は多いし、それなりにお金が出たり入ったりする。しかし普通のお客さんからは「このお店、暇そうだけどどうやって成り立ってるんだろう」と思われているに違いない。結局、ゆっくりやろうと思っていた源泉徴収の作業に入るころには夜になっていた。そして夜になってからお客さんが増え、なんだかんだと売り上げはあった。どんな日にお客さんが来るかはわからない。

閉店後、本を発送してまた店へ戻り、書類作業。またこれから帰って続きをやる。

2024年2月19日月曜日

団塊か(2024年02月18~19日)

17日(土)夜

なんだかんだでこの日も1時間ほど残業。何か映画を見たくなり、アメリカの実験映画作家Larry Gottheimの1987年の作品”Mnemosyne Mother of Muses”を見る。これは音もミュージック・コンクレートのようでとても良かった。

ルクスへ行き、22日のミャンマー音楽トークについて軽く打ち合わせる。これから新しくやっておかなければいけないことは特になさそう。偶然居合わせた大三君と黒コショウさんといろいろ話す。黒コショウさんのご先祖の話などを聞いた。

帰ってシャワー。サルトル『嘔吐』読み始める。さわりだけ20ページほど読んで寝た。


18日(日)

朝8時に起きる。朝ごはんを食べながらジャン=リュック・ゴダール『中国女』見る。20年以上前に見た時にはとても退屈に感じてしまい、途中で寝た記憶がある。その時の印象から2時間半くらいあると思い込んでいたけど、実際は93分だった。今回はさすがに寝なかった。コーヒー淹れて『嘔吐』続き読む。ゴダール見てサルトル読むとか、俺は団塊か。

お弁当を用意して外出。野菜を摂りたくなり、スーパーでサラダを買う。100均で消耗品も買い足した。

少し早めの開店。東京の友人から郵送買取の本が届く。前もって見積もりは出していたけど、状態確認して最終的な査定金額を連絡。お金はパレスチナか能登への義援金にまわしてくれとのこと。店頭買取2件。買取についての問い合わせも店頭やお電話で何軒かいただき、なんとなく年度末の雰囲気を感じる。3年前くらいだったか、3月に入っても全然買取の依頼が入らず、あわててことでんの駅にポスターの掲示を依頼したことがある。今年はどうなるだろうか。夕方生物さん来て、伊勢に行った時の話など。5月に車で遠出する予定があることを伝えると、「渋滞に入るとかなり時間を取られるから、余裕をもって行ったほうがいい」と助言をもらう。そういえば自分が今まで高速道路で行ったことがあるのは加西、尾道、松山くらいで、大阪などの大都会は通ったことがない。ほかやしまーるの中條さんのお知り合いの方など、いろんな人が来た。

閉店後、本の出荷。作業部屋で絵の続き。詳細は控える(書いたところで「なんでそこまで?」と思われるだけなので)けど、店の営業中、どうしようもなく心のシャッターが閉まってしまった出来事があり、気を紛らわせようと疲れ果てるまで絵に集中する。さすがに進んだ。

美術家のエゴを内面化してしまった人と付き合うのは疲れる。


19日(月)

朝9時に起きる。眠い。天気が悪い。朝ごはんを食べてお弁当を用意し、外出。また絵の続きをやる。

開店。ほどなく雨が降り始める。発送準備や品出しなど少しずつやるが、昨日の出来事が尾を引いてやる気出ず。まあこんな日もたまにはいいか(と、自分に思い込ませる)。絵を一枚買ってもらえることになり、請求書を発行。関東への遠征前のタイミングにありがたい。

これからちょっと飲みに行こうかと思う。明日はまどと朝から映画を見に行く予定。

2024年2月17日土曜日

いい夜(2024年02月16~17日)

15日(木)夜

メールを送ったり、発送で2往復したりでこの日も1時間ほど残業となる。まだ体調も万全とは言えないので帰宅。ゆっくり風呂に入り、郡司ぺギオ幸夫『生きていることの科学』読み終えて寝る。


16日(金)

朝8時起床。ぐっすり眠れて体調もかなり回復。以前から風邪か?と思って結局大したことないというのが何度も続いている。どういうことなのだろう(悪化しないだけましか)。朝ごはんを食べて、諸星大二郎『トゥルーデおばさん』読み始める。お弁当を用意して外出。作業部屋でキャンバスの続き。

開店。暖かい。発送準備、ネット出品などゆっくりめに進める。店頭買取2件。海外文学や音楽関連の良い単行本が入ってきた。郵送買取の査定、振り込み。郵送買取は日曜にも東京から1件到着する予定。松山から研修(新卒の方だろうか)で来ているという若い方がご来店。「前から行ってみたかったんです」と言ってくださり、うれしい。大三君が来てくれて、いろいろ話す。この日は夜に熱心に棚を見てくださるお客さんが多くいらっしゃり、うれしかった。

閉店後、本の出荷。前日に、昨年個展をやらせてもらった大阪のギャラリーPOLの田窪さんから「明日高松行きます」と連絡をもらっていて、メッセージしてみると、イラストレーターの白根ゆたんぽさんと一緒にいるとのこと。合流して3人でカンクンで飲む。白根さんには10年前に自分が東京で企画した「Circle X 2」(yomsのショップカードのデザインや「古本」の描き文字をやってくれた鈴木哲生君、yomsでzineを扱っている河合浩さんや蚊にちゃん(福士千裕)などに参加してもらった)をご覧いただいたことがある。改めてそのお礼を伝えて、いろいろお話。来月の展覧会のDMも渡す。と、それを見たカンクンのマスターの方が「それ何?」と興味を持ってくれて、いろいろ話すと、お店の壁に貼ってくれた。yomsのこともご存じだったようで、うれしい。カンクンはとあるアーティストの方がたまに来ているお店で、その方が選曲したBGMをかけてくれた。1時半くらいまで飲んで話して、楽しい夜になった。


17日(土)

朝9時に起きる。シャワーを浴びてお弁当を用意し、外出。南でモーニング。『トゥルーデおばさん』読み終える。八百屋でポンカンを買って店へ。片づけと掃除。

開店。アルバイトMさん来てくれて作業。けっこうな量をこなしてくれて助かった。この日は店頭買取が3件と以前お預かりしていた分の支払いが1件。さらにお預かりが1件。マンガや雑誌が多かった。東京在住の画家市村柚芽さんより、追加注文していた商品と新作の冊子が届く。市村さんの製作物は昨年より取り扱っているけど、まだお会いしたことはない。しかし来月つくばでの個展の関係で東京へ行くついでに、ようやく会えそうだ。楽しみ。夕方にまどかさん来てくれて、映画の話。昔の怪奇映画をいろいろ見ているらしい。ランティモスの新作を推される。お客さんも多くて忙しく、それなりに売れたけれど、買取や市村さんへの振り込みで支払いも多かった一日。

今日はこれから絵の続きをやり、ルクスに行ってミャンマー音楽トークの打ち合わせ。決めておくべきことの抜けはないはずだけど、どうだろう。

2024年2月15日木曜日

花原君(2024年02月14~15日)

13日(火)夕方~夜

ブログを更新し、作業部屋で絵の続き。集中して2、3時間描き続けると何かしら進展がある。最近は音楽を聞きながら描きがちだったけど、BGMもなしでただじーっと途中の絵を見ているのが良いようだ。

まどと合流し、raiさんで晩ごはん。えびとアボカドのサラダ、鮭チャーハン、フライドポテト。ビール1杯だけ飲む。昼はYOMSの2件隣の田舎さんで食べたし、徒歩数分の範囲においしいお店がたくさんあるもんだなと思った。

作業部屋に再び戻り、絵の続きをやる。1枚完成。個展の搬入まであとどれくらいできるだろうか。


14日(水)

朝8時過ぎくらいに起きる。朝ごはんを食べ、郡司ぺギオ幸夫『生きることの科学』続き読む。お弁当の用意をして外出。作業部屋に行き、新しいキャンバスを1枚張る。

開店。この日は忙しかった。ネット出品していた本の発送がたまっていて、かなり時間を取られる。店頭買取1件。隣の市にお住まいの美術家の方(ご高齢の方のようで、お知り合いの方が本を預かって売りに来られた)からで、ご自宅にたくさん本や雑誌がある模様。いろんな人がいる。

KADOKAWAより花原史樹君の新刊『ね、この素晴らしき世界』が届き、ほどなく花原君からも新刊の特典として製作してくれたYOMS限定の缶バッジが届く。届いたすぐ後に若いカップルから「花原史樹さんのバッジありますか」と聞かれ、その場で箱を開けて売った。その後も花原君関連の商品をまとめて買ってくれるお客さんが何人かいらっしゃった。香川でも彼は人気のようだ。自分が最初に会ったのは多分2010年くらい、彼がまだ学生の頃で、今考えると信じがたいがその時は猫の絵を描いていなかった(!)。翌年まどと結婚してパーティーをやった時には、当時沖縄に住んでいた花原君とネットで映像をつなぎ紙芝居をやってもらった。懐かしい。懐かしついでに、花原君の出演しているカネコアヤノのPVも見る。花原君のタバコを吸う時の姿はさまになる。

閉店後も作業や連絡がたまっていて22時過ぎまで残業。当初やろうと思っていた査定は1冊も進まなかった。夜になってから頭痛や体の重さ、なんとなく寒気もしてきて、作業せず帰る。途中馬場君に偶然会った。


15日(水)

朝8時に起きる。9時間ほど寝て、体調まあまあ回復。最近は胃腸炎、インフルエンザ、コロナ、よくわからないが長引くらしい風邪、などいろいろ流行っているようだ。朝ごはんを食べて少し読書。そうじ、洗濯物たたむ。お弁当を用意して外出。ドラッグストアでポカリスエットやのど飴を買って店へ。

開店。この日は雨が降ったり止んだりのおかしな天気だったけど、意外にお客さんは多かった。店頭買取2件。昨日やれなかった査定を一気に進めて、やっと完了。金額も了承とれる。ほか発送準備、均一本補充など。夜に、竹森が大阪で工芸品のショップとギャラリーを運営されている方を連れて来てくれる。竹森もそこで自分の商品を展示販売したことがあるそうだ。

22日にルクスで行う『ミャンマー音楽の謎めいた世界へ』まであと1週間になった。村上さんとまいちゃんと、当日の流れなど打ち合わせる。

+ + +

「ミャンマー音楽の謎めいた世界へ 西日本ツアー2024」in香川

2/22(木)19時開場19時半開始
会場:電子音楽喫茶LUX(高松市常磐町1-7-19)
料金:1500円(要1ドリンクオーダー)

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村上さんは昨年末にもミャンマーへ行ったそうで、新しい話題がたくさんあるらしい。今回はミャンマーマンドリンの演奏もあるし、楽しみだ。予約まだ受け付けています。

今日は体力の余裕があれば絵を描きたいけど、やっぱり帰るかも。

2024年2月13日火曜日

かつ丼(2024年02月11~13日)

10日(土)夜

閉店後、本の出荷。スーパーでビールと安くなっていた餃子を買って帰り、安西水丸『ちいさな城下町』続き。旅のエッセイを読むこと自体がかなり久しぶりな気がする。気持ちが落ち着く。作業部屋でいろいろCDを聞きつつ、絵の続き。帰ってシャワー浴びて寝る。


11日(日)

朝8時に起きて、パンを焼きコーヒーを淹れる。食べながらフリッツ・ラング『M』見る。実際に起こった連続殺人事件を扱ったサスペンス…というよりは、警察も民間人も含め、人間の業や集団心理をえぐるように描いてみせる作品だった。朝からどっぷり疲れた。お弁当を用意して外出。ガソリンスタンドまで灯油を買いに行く。

開店。この日は店頭買取が4件と多く、お客さんもたくさんいらっしゃった。昨日に引き続き棚を見る視線に明らかな気合を感じるお客さんが多く、こちらも背筋が伸びる。買取は四国中央市からの方やご近所の今年90歳になる方までいろいろ。どんどん買い取った本がたまっていく。どんどん出すから、売れてほしい。

19時半に閉店し、tooniceへ行く。この日は小鉄君企画のイベント。ピクニックディスコ久しぶりに見た。平尾君もギター弾きまくりでとても良かった。ゲストのMilk Talkもかっこいいパフォーマンス。まさみさんも終盤のハウスっぽい展開など良かった。…なんだか投げやりな文面になったけど、総じて良かった。mellowbeatsさんのフォカッチャサンドもおいしくいただいた。

店に戻り、ブログの更新や帳簿付けなどをやる。


12日(月・祝)

朝8時過ぎに起きる。朝ごはんを食べて洗濯。コーヒー飲みながら『城下町』続き。お弁当を用意して外出。作業部屋で絵の続きをやる。ここのところ、キャンバスへの1手目はとりあえず「よし」と思えても、大抵その後すぐ「やってしまった」と頭を抱えるような展開がやってくる。今この絵がそんな感じ。

開店。この日は後日支払いの店頭持ち込みが1件。まだまだお家にあるようで、今後もしばらく持ってきていただけそうだ。査定をしつつ、品出し、発送準備、均一本補充を進める。この日は日が暮れるにつれてお客さんは減ったけれど、その分作業は進んだ。コーナーによっては本が棚からあふれてきそうになっている。買ってほしい。

閉店後、スーパーでビール、韓国のり、豆腐を買って帰る。飲みながらジョン・カサヴェテス『チャイニーズ・ブッキーを殺した男』見る。カサヴェテスの映画には大抵何かに突き動かされて理解しがたい行動に出る人物が登場し、人間のどうにもままならない部分を鑑賞者に向けて投げ出す。『アメリカの影』を図書館の視聴覚ブースで見た時は途中で涙が止まらなくなり焦ったけど、あの感覚は今でも取り戻せるだろうか。もう一回見る必要がありそうだ。

風呂に入り、『城下町』読み終えて寝る。


13日(火)

朝9時前に起き、まどと外出。南でモーニング。スケッチブックに1枚ドローイング。郡司ぺギオ幸夫『生きていることの科学』続き読む。

「消失点を加えることで、各々は、全体の風景の中に位置づけられ、全体の中での意味、すなわち、近景、中景、遠景を持つことになる。消失点は、すなわち全体を担う点だよね。(略)哲学の本とか読んだとき、一字一句はわかるけど、全体として何が言いたいのかわからないってとき、あるよね。この全体はもちろん、部分である各々の文の総和じゃない。じゃあ全体としての把握って何かっていうと、一つのキーワードが浮かんだり、一つの風景、図形が浮かんだりすることだよね。そのときの全体って消失点と同質の概念装置なんじゃないかな。」(p83)

店に行き、まどと一緒に在庫整理作業。まどは1つの作業に集中して取り組むことが得意だ。途中、田舎さんへ行き昼ご飯。自分はかつ丼、まどは玉子そばを食べる。かつ丼は火・金曜はなんと550円。衣もサクサクしていておいしい。松山の方から郵送買取の品物が届く。

今日はこれから絵を描いたり、発送準備を進めたり。お酒はやめておこう。

2024年2月10日土曜日

楽しい気分(2024年02月08~10日)

07日(水)夜

閉店後、本の出荷。早めに帰って、モンテ・ヘルマン『断絶』見る。とろけた頭で見るのにちょうどよかった。


08日(木)

朝8時に起きる。朝ごはんを食べて、やるべきことを箇条書きにして整理。午前中は連絡や来月のための飛行機の予約など。やっと少し頭がはっきりしてきた気がする。店に行って物の整理。

千葉県の川村記念美術館で行われるカール・アンドレ展が気になっていたところに、前回のジョセフ・アルバース展に続きチラシが届いた。しかしなぜ香川県の古本屋に送っていただいたのだろうか。いや、うれしいけど。

開店。受託商品や展覧会関係の連絡を進めつつ、発送準備、品出し、均一本の補充などを進める。しゅう君が来てくれて、最近の音楽活動の話などをいろいろ聞く。店頭買取1件、さらにお預かり分1件。大きめの袋に2つほど。査定やる。

閉店後、レコード聞きながら絵の続きをやる。帰宅、滝口悠生『水平線』続き読んで寝る。


09日(金)

朝8時に起きる。この日の朝ごはんはトースト。『水平線』読み終え、お弁当を用意して外出。銀行へ行き、能登半島地震の義援金の振り込みと売り上げ金の預け入れ。今回は石川県が開設している口座へ振り込んだけれど、全国銀行協会加盟金融機関の窓口からの振り込みは手数料が免除となるらしい。その後100均で消耗品、八百屋でみかんを買う。ルヌガンガへ行き、買いそびれていた井戸川射子『共に明るい』を購入。

開店。ルヌガンガの涼子さんが来てくれて、児童文学の本を買ってくれる。先日買っていただいた本の感想も聞かせてくれた。この日は買い取りで忙しく、店頭買取3件。さらに大きめの段ボール5箱分ほど来る。去年徳島で行われた『うだつの上がる古本市』でYOMSを知ったというお客さんも来てくれた。郵送買取の相談をいただく。発送準備、品出し、査定進める。来月の個展で関東へ行くため、ホテルを予約。商品を扱っているがまだお会いしたことのない作家さんとも会えそうで楽しみだ。展覧会のDMも発送。

査定や帳簿付け、ブログの更新などで、結局店を閉めたのは23時過ぎ。疲れた。本を出荷し、作業部屋でビール。飲みながら安西水丸『ちいさな城下町』読み始める。一番最初の章が新潟県の村上だった。村上春樹と一緒に来たこともあるらしい。ほんの少し絵を進めて帰る。


10日(土)

朝8時に起きる。シャワーを浴び、洗い物。昨日からの「残業がんばる→がんばったからビール→それでも絵を描く→疲れてすぐ寝る→朝シャワーで体がだるくなる→その日の作業に支障をきたす」という流れは、何度も繰り返しているはずなのについやってしまう。

南へ行きモーニング。『城下町』続き読む。スケッチブックにドローイング。出て、少し本屋さんをぶらつく。P+D BOOKSで小沼丹が出ていて、買いそうになるががまん。

開店。この日は3連休初日、天気もそこそこ回復しお客さんは多かった。昨日たくさん本を持ち込んでくれたお客さんが、さらに3箱ほど持ってきてくれる。他にも、奈良県の実家にある映画パンフレットを郵送で送りたいというお客さんもいらっしゃる。いろいろな依頼があって楽しい。この日は品出しや均一本の補充を中心に進めた。なタ書の藤井さんが久しぶりに来てくれた。

今日はこれから絵の続き。しかしビールを飲みたい気持ちもある。個展は近いけど、常に自分がある程度楽しい気分でないと、つらい気持ちで絵を描いていてもどこか白々しい気分になってしまう。

2024年2月7日水曜日

休みの集い(2024年02月04~07日)

04日(日)

いよいよ『休みの集い』当日。朝7時過ぎに起きる。思ったより早く起きれた。ご飯を食べて9時前に家を出る。今回は店と会場とを2往復して商品を運び込む。会場入り時間は9時半だけど早めに2往復して運び終えてしまおうか…ととりあえず向かってみると、燦庫の井川さんはもう到着していて、鍵を開けてくれた。

2往復目にかかろうとした時、偶然この日に下のtooniceでライブだという元envyの飛田さんを井川さんに紹介してもらう。飛田さんのパートナーのさきよさんとは何度か東京でお話していて、そこに実は飛田さんもいたんです…と話すと、なんとその時のことを覚えてくださっていた。もう10年以上前のことだ。そしてなぜかYOMSのことも知ってくださっていた。誰から聞いたんだろう?とにかくうれしい。2往復目、つつがなく完了。

堀金君と、ワカバ君しゅう君が到着し、4人で会場設営作業をやる。若い2人が来てくれたおかげでスムーズに作業が進む。DJリハや出店者の搬入が進んでいくのを確認しつつ、自分の出店ブースの設営も進める。イベント開始時間10分くらい前にはちょうど準備が完了した。

イベントは盛況だった。来場者先着50名に配布する缶バッジは開始1時間ほどでなくなり、最終的には162名の来場者にお越しいただけた。多少の波はあったものの、終始お客さんは途切れることはなく、一人あたりの滞在時間が長かった。入場料を設定したのが逆に良かったようだ。最後のまいちゃんのDJでみんなちょっと踊っている感じも良かった。

Paper Talkのほうは今回は郵送参加なしでやってみたけれど、予想以上にたくさんの印刷物が集まり、企画して良かったなと思えた。次やる時は不参加の人も手に取れるようにしておいたほうが盛り上がるかもしれない。

終了後、搬出を終えて残ったメンバーでカレーを食べに行く。福岡から来てくれたタイキさんから面白い古物話をいろいろ聞いた。コンビニでビールを買って帰り、ゆっくり風呂に入った。

無事に終わって良かった。関わっていただいた皆さん、お客さん、ありがとうございました。


05日(月)

朝10時頃まで寝ていた気がする。この日のお弁当のおかずは惣菜を買って済ます。

『休みの集い』では、自分の古本出店ブースに2つだけ小さな絵を飾ってみた。買ってくれる人がいるならその場で売ってみたい気持ちもあった。こういうのを拡大して展開できたら、絵を描いている自分と古本屋の自分とが面白い形で交わる気がする。

開店。昨日まで張っていた緊張の糸がほぐれて、寒さもあって体が冬眠しようとしている。ぼーっとした頭でタイキさんからおみやげにもらったおせんべいや干し柿などをつまむ。栗田さんが来てくれて、宇野の最近の動きなどについていろいろとお話を聞く。リソグラフの使える場所ができたそうだ。出店に使った本の片づけ、お金の計算、発送準備、査定…とやっていたら深夜0時近くになっていた。


06日(火)

朝8時に起きる。まどと南でモーニング。滝口悠生『水平線』続き読む。

レンタカーを借りて出発。買い取りで入った大量の段ボールを捨てる。初めてやしまーるへ。定休日がYOMSとかぶっているために今まで行けてなかったけど、この日は臨時営業。おみやげに豆菓子を買う。山頂には三毛猫もいた。ブックオフへ行き、330円のCDと武田百合子『日日雑記』購入。昼ご飯に行こうと思っていたラーメン屋が早じまいしていて、回転寿司を食べる。

大窪寺へ初めて行く。お遍路の札所になっているお寺。曲がりくねった山道を延々と行くがほぼ2車線なので気楽だ。お寺の周りは土産もの屋やうどん屋などがあり、屋島とはまた全然雰囲気が違う。山中の冷え込んだ空気の中お参り。お寺の後ろにそびえ立つ山もすごい。売店に入り、『仙ぐり』という栗の甘露煮のようなものを買う。

レンタカーを返却し、まどとドトールへ入る。イベントで出た収益と支出の計算など。堀金君と合流し、3人でごんなへ行きラーメンを食べる。おいしいし、安い。その後ルクスへ。イベントの感想やら雑談。途中から来たお客さんがとある古物店(とても特殊な立地のお店)で昔アルバイトをしていたらしく、その時のお話もとても面白かった。なんだかんだで深夜1時近くまで話し込んでしまう。

『休みの集い』をまたやってくださいという声を早速いただいているけど、次にいつやるかは未定。雑誌でも展覧会でも2号/第2回までやってなんとなくフェードアウトというのはよくあるし、やるにしてもじっくりと練りたい。


07日(水)

朝8時過ぎに起きる。朝ごはんを食べてシャワー。ほうれん草のおひたしと、豚肉とにんじんと玉ねぎのカレー炒めを作る。緊張の糸がゆるんでいるせいか、いろんなアイディアや記憶の断片、友人知人との思い出が頭の中をふわふわと漂っていて落ち着かない。

開店。この日もスローペース。ゆっくりと片づけや発送準備、品出しを進める。午前中晴れて午後に小雨というパターンが最近多い。休みの集いの時にルーツレコードさんで買ったArrow Tourのアルバム”Postcards from...”がとても良かった。

今日はたっぷり寝たいので早めに帰る。

2024年2月3日土曜日

いよいよ明日(2024年02月02~03日)

01日(木)夜

帳簿付けなどをやり、閉店。本を出荷してルクスへ行く。2/4のイベントでルクスからDJ機材を借りる予定で、前日にまいちゃんが会場に運び入れることになっているけど、どうも機材の量が多いんじゃないかという気がしている。まさみさんがDJの練習をしていた。林田さんも来る。4人でいろいろな話。


02日(金)

朝8時半に起きる。まどとモーニングへ行き、滝口悠生『水平線』続き読む。スケッチブックにドローイング。出て、店に行き在庫整理作業をやる。いざやってみると、他人事のようだけどすごい量だ。

開店。天気は回復したけれどお客さんは少なめ。Paper Talkに出すフリーペーパーの製本を終わらせ、品出しや展覧会DMの発送準備などを進める。Paper Talkの印刷物お預かりも何人か来られた。夜に堀金君が来てくれる。イベントへの最終調整的なことはだいたい済んでいるので、映画の話などをした。

閉店後、本を出荷して早めに帰る。ゆっくり風呂に入り、『水平線』を読んで寝た。北欧の国にいる夢を見た。深く眠れた時には、夢の中の世界の色がとても瑞々しく感じる。


03日(土)

朝8時過ぎに起きて朝ごはん。食べ終えて準備して外出。近所のkruhという美容室の2階で行われている展覧会に行くが、オープン時間は過ぎていたものの設営が押しているようで、あきらめる。燦庫の外観の写真を撮影。この間のレコ寄席で、何人かのお客さんから場所がわからなかったという声があったので、事前告知用。作業部屋へ。キャンバスを新しく張って少し手を付ける。

開店。4時半くらいまでは普通に営業。その間もPaper Talkの印刷物が届いたり、連絡関係をいろいろ。5月に県外での出店が入る予定で、そちらも面白くなりそう。夕方からぼちぼち選書作業に入る。前回の出店は徳島での『うだつの上がる古本市』で、あの時はだいぶたくさんの本を持って行ったけど、今回もかなりの量になってしまった。しかし古本の出店はうちと岡山の古本たかつかさんだけなので、お客さんに見ごたえのある棚を提供できるようがんばりたい。閉店時間を過ぎて、ルクスからまいちゃんとCDJスタンドを燦庫へ運ぶ。店に戻って本の箱詰め続きや帳簿付け、発送準備。

いよいよ明日は『休みの集い』だ。このイベントは自分の絵の活動に対しても面白い影響があるんじゃないかという気がしている。

2024年2月1日木曜日

同時進行(2024年01月30日~02月01日)

29日(月)夜

22時頃までフリーペーパーの原稿作りや帳簿付けなど。フリーペーパーとりあえず完成。本の出荷ついでにビールとつまみを買い、作業部屋で音楽を聞きながら飲む。キャンバスの続き。もうあとひとがんばりで完成しそうだ。


30日(火)

朝8時頃に起きる。朝ごはんを食べながら、五社英雄『人斬り』見る。勝新太郎、石原裕次郎、仲代達矢、三島由紀夫など豪華な出演陣。仲代達矢がついこの間見た岡本喜八『斬る』と真逆のような役をやっている。勝新の殴りつけるような斬りっぷりに思わず笑顔になり、終盤の裏切りの後の表情に泣けた。あっという間の135分。YouTubeで五社英雄がテレビ時代劇の効果音について語った短い映像を見つける。昔のテレビは映像が荒く、視聴者をなんとか惹きつけるために派手な効果音をつけたとのこと。

料理。春菊の胡麻和え、卵焼き、豚の生姜焼き、長ネギと大根の味噌汁を作る。ネット注文した木箱が店でなく家に届いてしまう。配送先の指定を間違えていた模様。昼ご飯。まどと一緒に外出し、銀行などをまわって栗金商店へ行く。週末のことを軽く打ち合わせ、厚手のシャツを1枚購入。まどと堀金君は映画の話をしていた。

くつわ堂に入って、コーヒーとチーズケーキ。スケッチブックにドローイングを描き、滝口悠生『水平線』、郡司ぺギオ幸夫『生きていることの科学』読み進める。出て、スーパーと八百屋で少し買い出し。

作業部屋へ行き、絵の続き。レコードをいろいろ聞きながらやる。3月の個展の時に良かったら在廊中レコードをかけてくれませんかと言われていて、できるかなと思っていたけど、なんだかやれそうな気がしてきた。木箱を店に運ぶために台車を押しながら帰る。

晩ごはんは昼に作ったおかずとまどの作り置きの煮物、カツオのたたき。食べ終えて、台車を押してまた店へ。途中たこ焼きとビールを買う。仕事をやろうか迷って結局絵のほうにした。たこ焼きうまい。2時間ほど作業して絵が無事に完成。

帰宅。ゆっくり風呂に入り、お茶を飲みながらアマプラ配信終了間際になっていた高橋洋『霊的ボリシェヴィキ』見る。タイトルのインパクトがすごいし、見てみたら本当にそういう映画(?)で、2度驚いた。把握不可能な絶対的ルールの支配するシチュエーションでは何が起こるかわからない。足元に流れてくる水が良かった。

深夜、消防車の音で目が覚めて窓を開けてみると、家からほど近い場所で巨大な火と煙の柱が上がっていて驚く。大火事だ。2階建て木造住宅が燃えたらしい。火事は怖い。


31日(水)

朝8時に起きる。朝ごはんを食べて用事ひとつ済ませる。まどがいれてくれたコーヒーを飲みながら『水平線』続き読む。掃除、洗濯、お弁当の準備。外出。昨日の火事の現場横を通って見る。全焼していた。店に到着し、荷物整理やアルバイト用の本の準備など。

開店。発送準備、査定、品出しなど進める。査定が1件完了して、金額も了承取れた。別のお客さんからさらに段ボール5箱持ち込み。どんどんやっていこう。天気が不安定でお客さんは少なめ。夕方に久々の元常連さんが来られ、たくさん買ってくださり助かった。閉店時間を過ぎてからも延長して作業しているとお客さんが来られて、この方もけっこうな金額買ってくださった。なんだかんだで運が良かった。週末のPaper Talkや、来月22日のミャンマー音楽トークの件についてもいくつか連絡、予約が入る。

買取がたくさん入ったのもあって、22時近くまで作業。閉店後もアルバイト用の本の準備を進める。絵をやろうとも思っていたけど気が乗らず帰宅。家でウイスキーを少しずつ飲みながら『水平線』続き読む。この小説には鍵括弧が出てこない。読み進めるうちに時間や生死の境界も飛び越えて、誰がいつ何をしゃべり出すのかわからない雰囲気がたちこめてくるが、不穏な感じはあまりしない。


01日(木)

朝8時半に起きる。朝ごはんを食べて『水平線』続き。まどと話して、今度ドライブにでも行こうかという話になる。レンタカーの予約。お弁当を用意して外出。作業部屋へ行き、完成した絵の裏側にタッカーをさらに打ち込んで補強。

開店。天気がどんどん悪くなり、空が重く暗い。品出し、査定、発送準備、Paper Talkに出すフリーペーパーの製本など進める。ソレイユで映画を見終えたまどかさんが寄ってくれた。3月個展のDMも到着。会場の千年一日珈琲焙煎所CAFEへ送る準備をする。夜になって、ルーツレコードの宮崎さん寄ってくださる。ルーツレコードにも4日の『休みの集い』に出店いただく予定で、スタッフの皆さんも楽しみにしてくださっているようだ。うれしい。

友人のニ艘木洋行が、新宿二丁目にあるバー『星男』の昼の時間帯に間借りして『喫茶と軽食ロドス』という屋号で3月1日より営業を始めるとのこと。3月個展の関係で少し東京へ行くし、寄れたらいいな。

今日はこれからルクスに行って、余裕があれば少し絵を進めたい。

2024年1月29日月曜日

個展、原稿(2024年01月27~29日)

26日(金)夜

3月の個展DMデータ作成作業をやりつつ、22時過ぎまで開ける。閉店後、本を出荷して店でお酒を飲む。友達に電話し、税理士関係の相談に乗ってもらう。『好きなことはやらずにはいられない 吉阪隆正との対話』読み終える。DMデザインも完成したので、SNSで個展の告知。

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齋藤祐平個展『膝がかゆい』
会場:千年一日珈琲焙煎所CAFE(茨城県つくば市天久保3丁目21-3 星谷ビル1F/G)
会期:2024年03月14日(木)~04月08日(月)(会期中火、水曜休み)
開場時間:11~18時

私は普段古書店を経営しながら絵を描き、発表している。
店は、お客さんとしゃべっていて「アートのことはよくわからないんですけど、齋藤さんて絵も描いてるじゃないですか」と言われた時に「僕もアートのことがよくわからないんですよ、よかったら一緒に考えませんか」と答えるきっかけを与えてくれる。
アーティストとしての振る舞いは、その人間が美に従事していることを保障しない。
しゃべっているうち、そのお客さんの中にあったアーティスト像を支える膝のあたりが崩れ始めて、私はやっと個人になる。

(photo of work: Daichi Hirao)

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結局絵の作業をやるまでは至らず、帰ってシャワー浴びて寝る。久しぶりにお酒を飲んだからか、吐き気で目が覚めた。どうも弱くなっているらしい。


27日(土)

朝8時に起きる。ご飯を食べてコーヒー、郡司ぺギオ幸夫『生きていることの科学』読み始める。お弁当を用意して外出。八百屋でみかんを買い、店で在庫整理作業。ここのところ毎日20~30分くらいやっていて、いい感じに進んでいる。

開店。品出し、発送準備進める。日が暮れた頃にDMデータを入稿。この日は昼間はお客さんが少なかったものの、夜になって増えた。昨日お預かりした本の分の支払いと、新たに店頭買取1件。

閉店後、ルクスでやっているDJイベントへ。来週末に燦庫で企画するマーケットイベントにも出てもらう小野君、ヤマハラさん、ワカバ君がDJをやっている。ワカバ君は元々ダンスをやっていた人で、友達のダンサーの人たちがずっと踊っていて見ていて楽しい。ヒップホップが軸にあるんだろうけど、コンテンポラリーな感じもあったり、狭い中でブレイキングもやっていて攻めていた。ちゃゆう君ともいろいろ話せてうれしかった。出て、本を出荷して帰る。ゆっくり風呂に入って寝た。


28日(日)

朝8時半に起きる。深く眠れて気分すっきり。朝ごはんを食べて少し読書。洗濯物たたむ。お弁当を用意して外出、途中チョコレートを買って店へ。在庫整理少しやり、絵の続き。途中の絵にマーカーで線を入れてみたらなんとなくいい感じになった。

開店。品出しをもりもりやっていく。昨日は週末にしてはお客さんが少なかったが、この日は多かった。品出しにも精が出る。ほか発送準備、2/4イベント用の掲示物作りなど。出店用の木箱をネットで注文する。店頭買取3件、うち1件は大きめの紙袋5袋ほどで後日お支払となる。5月に出店するイベントの詳細が届く。これは体力的にちょっとハードな出店になりそうだけど楽しみだ。

帳簿付けなどやり、22時前に閉店。本の出荷ついでにコンビニでアイスを買って食べる。その後、店のパソコンで週末のPaper Talkに出すためのフリーペーパー原稿作り。6つくらいテーマをしぼって書いた文章を載せることにする。Paper Talkやるのはかなり久しぶりだけど、印刷物はたくさん集まるだろうか。少ないとちょっと寂しい。24時過ぎまで作業して、原稿半分まで進める。


29日(月)

朝9時に起きる。まどと南でモーニング。滝口悠生『水平線』読み始める。500ページ弱ある長い作品だけど、先が楽しみ。スケッチブックにボールペンで絵を描き、1枚うまくいく。スーパーと八百屋で買い物。デコポンが出始めているがまだ高い。店に戻って少し在庫整理。

開店。品出しや発送準備、査定をやりつつ、会計事務所への問い合わせや昨日の原稿作業続きなど。原稿割とすぐ終わるかと思いきや、ネタが尽き始め(早い)難航する。この日は丁寧に棚を見てくれるお客さんが多かった印象。入るなり「はぁ~ここほんと好き」と言ってくれるお客さんもいて、泣いたろかという気分にもなった。夜に小野君が来てくれて、ついこないだPPUからリリースのあったTAMTAMという東京のバンドを一緒に聞いたりした。TAMTAMとても良い。小野君はシールを作りたがっている。

今日はこれから原稿を完成させて、キャンバスの続き。