2024年12月5日木曜日

せかせか日記(2024年12月02~05日)

01日(日)夜

閉店後、発送準備を進める。鈴木哲生カレンダーの梱包が完了。帰ってシャワー、ジム・トンプスン『天国の南』続き少し読む。


02日(月)

午前中、郵便局へ行きカレンダーなどの発送。これでカレンダーの発送はひと段落。店に戻って明津設計『予定表』『予定帳』にスリップをつけて棚へ出す。

ウェブショップでまどの『話の話』が売れている。ネット販売しているのがyomsだけとはいえ、想像以上だ。買ってくれている方々が東京などの大都市圏だけでなくいろんな地方にお住まいで、それもなんだかいい感じ。

開店。店頭買取1件。発送準備、品出し、査定など。受託商品のお金の振り込み。夕方、メグマイルランドさんの同人誌を5種類品出しする。つい焦り、ミスしてしまう。すみません。コミティアに出していた限定100部の新刊が数分で売り切れて驚く。夜になり、堀金君が来てくれる。『休みの集い』での諸々のお金を計算し、taishiji(堀金君のビートメイカーとしての名義)のアルバム『音楽よさようなら』を再び買い切りで仕入れる。

閉店後も発送準備を続けるが、いい加減いい時間なので打ち切り。翌日の出張買取の準備をして帰宅。


03日(火)

朝7時半に起きる。まどと南でモーニング。久しぶりに来たような。メグマイルランドさんの新刊『34.231895 135.1632732』を読む。和歌山県のとある場所に実在する建物を舞台にした「地産漫画」。すっきりと伸びやかな線が気持ちいい。作品の世界観とも合っている。

レンタカーを借り、出張買取へ。この日の現場は国分寺で、少し早めに向かい、『純喫茶ニューアスカ』へ行く。ここは純喫茶ファンにはけっこう知られているお店だそうで、しかし朝8~11時しか開いていない。以前来た時には閉まっていたけど、この日は無事に入ることができた。トースト、ゆで卵、コーヒーのセット。カラフルな店内には演歌が流れている。お店のお母さんからショップカードをいただく。Instagramのアカウントがあるようで、驚いて見てみると、お店のファンの方が運営されているようだ。カードもその方が作られたらしい。すごいな。

少し迷いつつ、買取先へ到着。ここ最近買取が続いていて、正直今回受けるべきか迷ったけれど、本を見せていただくとなかなか入ることのない写真集、デザイン、ファッション、クルマ関係の本や雑誌がたくさんあり、危なかった…来てよかった…と思った。値段の付きそうなものだけ持って行ってもらうで構わないとのことで、より分ける。半分ほど買い取らせていただくことになり、箱詰めと結束。暑い。ご家族の皆さんで運び出しを手伝ってくださり、かなり助かった。

買取先のお宅を出て、『てら屋』でかけ中とちくわ天。初めて来たけどわかめも乗せ放題で、おいしかった。その後ドラッグストアでアイスを買って休憩。ゆめタウンで少し買い物をして、店に本をおろしてレンタカーを返す。

店に戻り、発送準備の続き。件数が多く、なかなか終わらない。一旦家に帰り、晩ごはんはすき焼き。すき焼きは気持ちも充たされるし、野菜もたくさん摂れていい。再び店へ。発送ほぼ終える(まだ数件残った状態)。査定が終わったのでメールで連絡。うれしい連絡がInstagram経由で入ったので、やり取り。

24時前にひと段落ついたので、やっと帰れるなあと店を出ると、猛烈な腹痛。結局また店に戻る。そんなにこの店が好きなのか。なんとか家に帰って、腹痛に耐えながら寝る。


04日(水)

朝8時半に起きる。シャワーを浴びて朝ごはん、お弁当の用意。少しゆっくり過ごす。店に行き、在庫や昨日お預かりした本の整理。結果、少し店の空間にはみ出る。

開店。発送準備、査定、品出しなど。店頭買取1件。午前中に引き続き、そこそこゆっくりと作業。昨日メールした査定の金額、了承取れる。夕方、久しぶりにさっこが来てくれる。高知で古い神楽を見てきたらしい。ずっとぐるぐる回っていて、トランス状態を誘発しているように見えたとのこと。この日も『話の話』がよく売れ、めでたく在庫切れに。よって再発注。

閉店後、セットものの本の梱包。一部をコンビニで発送。こないだお客さんからいただいたビールを飲みながらブログを書く。久しぶりにお酒を飲んだからかよくまわる。しかし『休みの集い』が終わってからもずっと忙しい。ここ1週間くらい、毎日13~14時間働いている。

帰宅。まどと話し、少し読書して寝る。


05日(木)

朝8時前に起きる。朝ごはん。9時前になって、換気扇の修理業者来る。まどと県民共済やコープ共済の資料を見比べる。なんだかわかりにくい。

お弁当を用意して外出。郵便局へ行き、ネットで売れた本を2箱発送。その後南に入る。スケッチブックにドローイングをやり、その後読書。レベッカ・ソルニット『迷うことについて』読み始める。ネガティブ・ケイパビリティについて言及されてもいる。『天国の南』の続き少し読む。出て、店で在庫整理。段ボールから本を出して結束し、バックヤードへと運ぶ。空いた段ボールを店先でつぶす数秒間がなんとなく好きだ。

開店。発送準備、査定進める。この日もそこそこ発送件数が多い。夕方にかけて疲れが出始め、定時で上がろうと強く思う。夜になって羊雲さんや、ルヌガンガ中村さんが来ていろいろお話。

今日はさっさと帰りたい。

2024年12月1日日曜日

梱包梱包(2024年11月29日~12月01日)

28日(木)

閉店後、24時まで帳簿付けや梱包作業。帰ってシャワー。ワイン飲みながら、『柳宗理 エッセイ』読む。


29日(金)

朝9時前に起きる。寝すぎた。ご飯を食べ、お弁当を用意して外出。パッケージプラザや100均で梱包資材の買い足し。カレンダーなどの発送。店に戻って梱包作業続き。

開店。はっきりしない天気の日は妙にジャンクなものが食べたくなる。アルバイトMさん来てくれて、支払いと本の受け渡し。昨日入った昔のファッション雑誌の作業を早速やってもらうことにする。店頭買取2件。査定、品出し、均一本補充、発送準備。まどが『話の話』の増刷分を納品しに来てくれる。こないだまどは店の棚を見て「面白そうな本がたくさんある店だなあ」と言っていた。店に入るのがほとんど自分になってから、もうかなり経つ。藤谷さんが来月企画するライブイベントのチラシを持ってやってきた。仕事忙しい模様。お酒の話になり、藤谷さんの意外な酒豪ぶりに驚く。夜は堀金君が来てくれて、『休みの集い』やこないだ東京に行った時の話など。途中矢野君もやってきて、3人で話す。矢野君はクリスマスまで丸亀町グリーンでの出店で忙しいようだ。

閉店後、『休みの集い』でかかった経費を計算し堀金君に連絡。その後梱包作業をやるが、思ったほど進まず。23時で作業を切り上げ帰宅。風呂に入り、またワインと読書。『柳宗理 エッセイ』読み終える。

この日、京都の四条大町に『焚/TAKI』というスペースがオープンした。自分の作った冊子『人生は複数』を扱ってくださっている。『焚/TAKI』は四条河原町にある『VOU/棒』の新店舗で、築100年超という元染工場の物件をリニューアルし、軽い飲食もできるほか、アーティストブックなどを販売している。今後はオリジナルの商品なども展開していくとのこと。取り扱いに至ったきっかけは、昨年大阪のPOLにて行われていたNAZEさんの個展を焚の川良さんが見に行った際、POLの田窪さんがNAZEさんの前に個展をしていた自分の絵の片づけをしていたそうで、絵をたまたま見た川良さんが反応してくれたという流れ。川良さんはおそらくそれまで自分のことはまったく知らなかったはず。にも関わらず「扱いたい」と連絡をくださり、ありがたい。


30日(土)

朝8時半に起きる。できれば7時半くらいに起きたい。この日はトーストやドーナツで家モーニングをやる。洗濯物畳む。

先日東京へ行った際、浅沼弥沙さんに撮ってもらった写真が上がってくる。とても良い感じだ。SNSにアップしてみると反応が良かった。

外出。郵便局で浅沼さんへ謝礼の振り込み。八百屋でみかんを買う。店へ行き、梱包作業の続き。まずまず良いペースで進む。

開店。メグマイルランドさんへ同人誌のお金の振り込み。査定など進める。まどの『話の話』や、工芸高校美術家の生徒が作っている美術雑誌『F』を品出し。『話の話』がyomsでしかオンライン販売していないため、いきなりよく売れる。急に発送が忙しくなった。この日は店舗での売り上げが芳しくなかったため、売り上げ的にはとても助かった。

閉店後、梱包作業続き。いつまで続くのか。しかしだんだんと終わりが見えてきた。週明けにはひと段落させたいんだけど。ブログを更新して24時頃帰宅。ジム・トンプスン『天国の南』読み始める。様々な現場を放浪する労働者の話で、忙しく働いている最近の自分に合っている気がする。


01日(日)

朝7時半に起きる。夜のお酒をやめたらすっきり早起きできた。朝ごはんを食べ、少しサブスクで音楽を聞き、お弁当の準備。

早めに外出。店に寄って、梱包した商品を郵便局まで運ぶ。量が多い。今グリーンで飲食の出店をやっているからか、丸亀町商店街にテーブルとイスが出ていた。東京とかにはないおおらかさを感じる。郵便局で発送し、南に入る。久しぶりにスケッチブックに3枚ほどドローイング。1枚うまくいく。楽しい。『天国の南』続き。店に戻って梱包作業続き。あと少しでひと段落だ。

開店。発送準備、品出し、査定進める。発送件数が多く忙しい。Kさん久しぶりにいらっしゃる。高松文フリの時にお見かけしたんですが声をかけそびれました、と伝える。文フリには短歌、俳句関係の著名な方もいらっしゃっていたようだ。Kさんもシェア本棚に参加している、丸亀の城南書店街の取り組みについて話を聞く。以前いただいた出張買取についてのお問合せ、あさって火曜にお伺いすることに。どんな本があるだろうか。ほか店頭お持ち込み1件。80年代初期のプロレス雑誌がけっこうあり、これは相場の価格も高そう。後日連絡することになる。夜、明津設計デザインの『予定帳』『予定表』を品出し。「新しい時間感覚をさがす」をコンセプトに、1日24時間の他に月と太陽の満ち欠けや日の出/日の入りなどが視覚化されている。

今日はこれから梱包作業。何時に帰れるだろうか。

2024年11月28日木曜日

休みの集い(2024年11月23~28日)

ここ最近忙しいので、駆け足で書きます。


22日(金)夜

記憶なし。


23日(土)

午前中、明日の『休みの集い』でかけるCDを選ぶ。ポストパンク、エレクトロニカ、民俗音楽など。その後は夜の搬入に必要なものの準備。ジュノンさん(近所の美容院)からピザまんいただく。近所に新しく現れた黒猫(なでさせてくれた)、渋い顔をしていたので『しぶ』と命名。

開店。この日は18時半までの営業。発送準備、品出しも少しやる。出店の準備をしないといけないけど、まだ値付けしていない良い本が頭の中でちらつく。東京から川口さんと佐藤さんが来てくれる。川口さんは明日のイベントにも来てくれる予定。夕方から選書作業。ごちゃごちゃとやっている割にはお客さんが来てくれてありがたい。

閉店後、レンタカーを借りて、木材や板や絵を積み込む。燦庫へと搬入。この日はダブのイベントで開始が21時と遅く、ちょうどいい時間帯に運び込むことができた。2往復して本も運び込む(今考えてみると、このタイミングで運べていなかったらきつかったはず)。展示部分の設営開始。下フロアではブンブン低音が鳴り響いている。盛り上がっている中、一人で設営作業をしていると孤独な気分になってくるけど、なんとか気持ちを保つ。6時間ほどかけ、2時半くらいに設営完了。なんとかやれた。その後まいちゃんと連絡をとり、ルクスのDJ機材を燦庫へと運び込む。帰宅したのは3時半。


24日(日)

朝7時半に起きる。8時半に燦庫へ行くと、栗金商店の2人が商品などを運び込んでいるところだった。燦庫の井川さんも到着し、会場設営開始。9時に県外組のがふさんmezaさんが来ることになっているので、イスなどをどかして場所作り。各出店者の使うテーブルを確保。その後自分たちのブース設営にかかる。栗金はあっという間に終わっていた。自分は本の数が多く、並べるのにも手間がかかる。展示スペースの照明の調整もやる。そうこうしているうちに出店者が来てDJのリハも始まる。機材に慣れているアパッチさんがかなり早く来てくれていたのもあり、特に滞りなく進む。前回の『休みの集い』よりも30分早く設営を開始したけれど、このくらいがちょうどいい気がした。

『休みの集い』Vol.2開始。イベント中のことは無我夢中であまり覚えていない。yomsでは平積みしていたまどの同人誌やYON MAGAZINEなどがよく売れた。愛媛からYON MAGAZINE編集長の日野さんや、今治『森』のタケノさんが来てくれた。兵庫からはサンリンシャの蓮井さんも。高松の最近会っていなかった友達ともけっこう会えた。Tさんも来てくれた。自分の展示とがふ&mezaの古物販売という構成の上フロアは、がふやmezaの出店は初見というお客さんにも評判が良く、やって良かったなと思えた。より発展させた形でも何かやれそうだ。まどかさんがPaper Talkに出してくれたフリーペーパーきっかけで、堀金君と清水宏の話ができたのもうれしい。DJもみんな良かったけれど、大津さんのDJはSuicideやAlbert Aylerなど、個人的に思い入れのある曲が多くかかっていて思わず熱くなってしまった。The Velvet Underground "All Tomorrows Parties"がかかった時は「『休みの集い』だ!」という謎の感慨がわいた。

終わってみると、前回ほどではないものの、思ったよりもお客さんは来ていた。県外からの出店者もまずまずの売り上げだったようでひと安心。井川さんが上フロアの展示部分の撤収は翌日でいいですよと言ってくれる。スタッフや出演者の方々が手伝ってくださり、搬出はまずまず早く終わった。栗金の2人、平尾君、カナさん、ネグ君、小野君と7人でダントツに行く。偶然ちゃゆう君も来た。初めて混ぜラーメンを食べてみる、まろやかでおいしかった。

帰宅。シャワーを浴びて寝る。楽しい一日だった。


25日(月)

朝9時に綿谷で川口さんと佐藤さんと合流。まどと4人でうどんを食べる。綿谷のうどんはとてもボリュームがあるので、かけ小でもお腹いっぱい。観光客の中には大を頼んでびっくりしてしまう人も多いんじゃないか(小の3倍の特大もあるけど、頼んでいる人を見たことがない)。その後城の眼でコーヒー飲みながら話す。川口さんと佐藤さんのお店Botanyは梅が丘と東松原の間くらいにあるけど、そこに決まる前にも紆余曲折があったようだ。

店に戻り、昨日の出店に使った本の片づけ。間に合わないまま開店になる。ヒマさんとしおいりさんが赤ちゃんをベビーカーに乗せて来てくれたけど、狭苦しくて申し訳なかった。来月14日からSyndicateでヒマさんの個展が行われるそうだ。楽しみ。この日は発送件数が多く、千葉県から郵送買取の本が2箱届いたり、鈴木哲生さんデザインのカレンダーが届いたり、工芸高校の生徒が雑誌『F』を納品しに来てくれたりとかなり忙しかった。

閉店後、燦庫に展示の搬出へ。この日はナイトマーケットが行われていた。カンデラ矢野君やivoryさんに展示を見てもらう。搬出作業自体は2時間ちょいで終わり、車で店に運ぶ。家に帰って、疲れ果てて寝てしまった。


26日(火)

朝7時半に起きる。この日は午前中出張買取。朝9時に伺うとてっきり思っていたのが、メールを見返すと10時だった。少し読書。古井由吉『仮往生伝試文』読み終える。

買取先は大学院の研究室。店もなんだかんだで8年目だけれど、大学からの依頼は初めて。慣れない雰囲気に少し戸惑う。学生の方に研究室、というか倉庫のような部屋に案内していただき、本の詰まった段ボールを台車2台で運ぶ。なんとか16箱を積み込んだ。査定完了後にまたご連絡という流れになる。

店に本をドカドカと運び込む。昨晩に運んだ絵や材木もそのままになっていて、かなりの密度。とりあえず昼ご飯へ。久しぶりにまつはまへ行き、梅ながもうどんとさつま揚げ。しょうがを多めに入れる。あったかくてとてもおいしい。その後なごみの湯で風呂、サウナ。たまたまサウナ無料の日だった。

レンタカーを返し、南でまどと合流。忙しいとぼやいていたら、まどがレターパックの買い出しに行ってくれることになった。申し訳ない。店に行く途中、先日めでたく本オープンした羊雲へ行き、ギャラリーでの展示を見たりお店の2人と話したり。早川良一郎『さみしいネコ』購入。著者のことは知らなかったけど、カバー裏の解説に惹かれて買った。店に戻って発送準備や片づけを進める。この日も発送件数が多く、準備だけで時間がかかってしまう。晩ごはんはスーパーのお弁当とサラダ。先日お客さんからいただいた缶ビールに手が伸びそうになるが、やめる。夜は午前中に買い取った本を箱から出して、整理しやすいように結束。結局24時前まで作業していた。

帰宅。たくさん作業をして逆にハイになっているのか、あまり眠くない。ワインを飲みながらスマホをいじっていたら1時を過ぎてしまった。


27日(水)

朝7時半に起きる。ごはんを食べて、お弁当を用意して早速出発。パッケージプラザでカレンダー梱包用の緩衝材や袋を購入。店に行き、昨日買い取った本の整理。本を置くスペースが危うくなってきた。なんとか開店前までに通常営業できる状態になる。

開店。店頭買取2件。発送準備、品出し、一昨日届いた郵送買取分の査定を進める。夕方にまどとまどかさんが来てくれて、『休みの集い』のことなど話す。2人は商店街でばったり会ったそうで、その足でお茶して、まどかさんの来月オープンする実店舗の物件に行ってきたらしい。楽しみだ。店舗オープンのチラシもお預かりする。夜は鈴木哲生さんデザインのカレンダーを品出し。この瞬間は毎年緊張する。早速、ネットショップで続々と動きがある。

閉店時間を過ぎても作業。1件大事なメールを送り、郵送買取の査定を終えて金額を連絡する。22時半頃帰宅。シャワーを浴びて、この日もワインを飲む。『柳宗理 エッセイ』読んで寝る。


28日(木)

朝9時前に起きる。よく寝た。パン屋で食パンを買ってきて、家モーニングをやる。まどが作ってくれていた味噌汁も飲む。あったまるな。店が既にオープンできる程度に片付いていると、とてもゆっくりできる。

外出。郵便局で本の発送。銀行やスーパーに寄る。店に行き、昨日値付けした本を棚に出していく。郵送買取分の振り込み。

開店。品出し、発送準備、ブログの更新などをゆっくりめに進める。一箱も久しぶりに入れ替えた。先日冊子を送ってくれたメグマイルランドさんからのメールが迷惑メールに振り分けられていて、返信しそびれていたことがわかる(失礼しました)。久しぶりに宮脇さんやってくる。東京に行ってきたそうで、閉店前の気流舎へも寄ったそう。久しぶりにいろいろな話を聞く。夜になってからは、ウェブショップで売れたカレンダーの梱包準備。店頭買取で昔のメンズノンノが30冊ほど入る。

今日はこれから梱包作業続き。最近は開店前と閉店後のほうが忙しいかもしれない。

2024年11月22日金曜日

駆け足東京(2024年11月16~22日)

15日(金)夜

店を19時に閉めて、まどと合流。本を発送してことでんに乗り、高松駅へ。けっこう早めに着いた。待合室で『世界の映画作家』第5巻(ミケランジェロ・アントニオーニとアラン・レネ)読み進める。夜行バスに乗り込んで東京へと出発。まどは飛行機が苦手。


16日(土)

朝7時半頃、バスタ新宿に到着。新宿駅のコインロッカーに荷物を預けて、ベルクで朝ごはん。今回はホットドッグにした。ケチャップやマスタードなどはかけないのもおすすめ、とのことでそうしてみたけど、肉のうまみが存分に感じられてとてもおいしい。『世界の映画作家』読み終える。

まどと別れて、池袋へ移動。伯爵に入り、またコーヒーを飲んで読書したりスケッチブックを描いたり。ヴァージニア・ウルフ『自分ひとりの部屋』読み始める。

池袋駅から1時間ほど電車に乗り、画家・高橋大輔さんのアトリエへと向かう。車窓の景色はどんどん山深くなっていく。『自分ひとりの部屋』読み終える。駅に到着し、yomsでも本を扱っている田中菫さんと合流(本当は画家の方がもう一人来る予定だったけれど、体調を崩されてしまった)。高橋さんの車に乗せていただきアトリエへ。4メートルほどの高さがあり、壁には完成/未完成の状態のたくさんの絵が掛けられている。田中さんは高橋さんと以前から交流があったようだけど、自分は初対面。高橋さんの絵について以前から気になっていたこと、暮しのこと、美大でされている授業のことなど、いろんなお話を聞く。菫さんからも、先日まで行われていた個展のことや、関連イベントとして行われた小林正人さんとのトークのことなどを聞いた。高橋さんから絵についてうれしい言葉をいただく。ひと段落つき、近くのカレー屋で昼ご飯を食べて、車で少し行った川沿いの道を散策。

高橋さんに駅まで送っていただき、菫さんと電車の中でまたいろいろ話す。生活、絵、収入、そのバランスのとり方。途中で別れて、自分は新宿三丁目へと向かう。友人の画家、二艘木洋行がやっている『ロドス』へ。ロドスは新宿二丁目のバー『星男』を昼間に間借り営業して、食べ物飲み物を出している。まどと合流。二艘木は高橋さんと話したことがあるようだった。カフェオレを飲む。漫画家の藤井夏子さん、映画監督の草野なつかさんも合流。草野さんは以前ロドスに行った時に偶然知り合った。2019年制作の『王国』という作品(未見。香川で若手監督の作品を見るのは難しい…)が話題になったのは記憶に新しい。工藤冬里さんの作陶の様子を撮影した作品もある。藤井さんはまどと作業通話仲間で、自分は初対面だったけれど、草野さんとも以前から知り合いだそう。閉店時間以降も長居してしまい(二艘木ごめん)、1時間半ほど話す。花園神社では酉の市が行われていた。

新宿駅へ藤井さんと向かっている途中、偶然成瀬遠足とすれ違い驚く。

小田急で梅が丘へ向かい、下北沢BONUS TRACKでの営業を経て実店舗をオープンしたBotanyへ。最寄りは井の頭線の東松原で、閑静な住宅街の中にある。この日店長の川口貴大さんは手掛けていて、パートナーの佐藤さんがお店番をしていた。店内には現代音楽のBGMが流れていて、面白そうなアート関係の本もいろいろ置かれている。チキンオーバーライスとカカオサワーを注文。チキンオーバーライスはとても食べやすく、ボリュームもある。カカオサワーは初めて頼んだけど、想像したよりも飲みやすかった。

この日の宿は田端。あんまり降りたことのない駅だ。暗く細い道を行くとどうやらそれらしき建物があった。フロントの人などはいない、いわゆる民泊。ドアのキーを開けるのに手間取ったりと、少し面倒だったけど、なんとか入室。ふとんが柔らかい。荷物を置いて少し休憩し、徒歩10分くらいのところにある『千歳湯』へ。広くてゆったりした良い銭湯だった。


17日(日)

朝7時頃に起き、田端駅構内のベックスコーヒーで朝ごはん。電車で東京ビッグサイトへと向かう。この日はまどの初めてのコミティア出展。りんかい線に乗り換えると車内でiPadに絵を描いている人などが現れ、それらしい雰囲気が漂い始める。たくさんの人がビッグサイト目掛けて移動する様子は圧巻。会場に着いて、前もってまどが送っていた荷物をピックアップし、設営開始。周りの方々は慣れた様子で小さなのぼりを立てたり、一目でわかるような工夫をいろいろ凝らしている。まどの設営は商品が3つくらいなのですぐに完了。付き添いで来たものの、時間を持て余す。商品のポップを代わりに書き、メグマイルランドさんや石山さやかさん、福岡から来ている彌永さん(売り子で『その他の短編ズ』の板村瞳さんも来ていた)にご挨拶。彌永さんの漫画同人誌を購入する。ビッグサイトへ向かう人々をかわしつつ、早足で去る。暑い。この日はデザインフェスタも同時開催されていて人が多かった。

練馬へ。お台場の熱気からのどかな市街地へと移動する。古井由吉『仮往生伝試文』読み始める。住宅街の中にある『アルド』というカフェギャラリーで、市村柚芽さんの個展を見る。市村さんの画集はyomsでも扱っている。以前見た『背骨』での個展の時よりも、さらに色彩に深みが増していた。店内では様々な方が選書された本も販売されており、古本コーナーの中から柏原兵三『ベルリン漂泊』を安価で購入。お会計の時、お店の方が某出版社の方の旧蔵書であることを教えてくれた。流れでyomsの話にもなり、ショップカードを置いていただく。ありがたい。

中目黒へ移動。渋谷駅構内が入り組んでいて戸惑う。東横線と副都心線の改札が一緒になっていた。待ち合わせ時間より少し早めに着き、駅前でそばを食べる。Dessinというお店でアートブックをいろいろ見て、店内で浅沼弥沙さんと合流。浅沼さんは写真や絵をやっている。Dessinでは小林一毅さんと小玉良行さんによる2人展が開催中。お2人の手による大量のドローイングを、アクリルケースから取り出して直接触って見る。ギャラリースペースは小さく、自分はすぐに入れたがその後順番待ちになっていた模様。小林さんにご挨拶する。今回の2人展は小林さんの作品集『言葉が立ち上がる前に』の発刊記念展でもあり、この作品集はyomsでも扱わせていただく予定になっている。作品集のデザインは小林さんではなく浅田農(明津設計)さんが手掛けていて、発行所は富澤大輔さんの南方書局。小林さんと浅田さんは大学時代からのご縁のようで、雑誌『アイデア』の小林さん特集号のデザインも浅田さんによるもの。小林さんのデザインやグラフィックは以前から好きだったので、2人の関係を知った時にはとても驚いた。

学芸大学へ。浅沼さんと撮影に入る。今まで自分はしっかりとしたプロフィール写真を撮っておらず、いつも適当な似顔絵などでお茶を濁していたので、今回お願いした。浅沼さんの写真はスタティックな構成と柔らかな光が独特なバランスで、とてもかっこいい。
駅からほど近い『準備中』というギャラリーへ行き、松上剛さんの個展を見る。キャンバスを木枠に張らずピンで壁に刺していて驚く。筆致も大胆だ。ギャラリーを運営している小田原亜梨沙さんと浅沼さんは知り合いのようだ。荷物を置かせてもらえることになり、再び出発。小田原さんに教えていただいた、池のある公園まで歩く。その途中、何枚か撮影。公園に到着。子供がたくさん遊んでいて、池ではおじいさん達が釣りをしている。浅沼さんの「あの辺に行ってください」という指示に従い、なんとなくポーズをとる。「いい感じです」とのこと。準備中へと戻る。松上さんも在廊されていた。小田原さんは自身もアーティスト活動をしつつ、ギャラリーを2つ運営し、ゲストハウス?も経営しているらしい。すごすぎる。改めて詳しくお話を聞きたい。『マッターホーン』でサブレやフロランタンを買う。他にも学芸大学には寄りたいお店がいろいろあったけど、今回は時間切れ。

渋谷へ。友人のミヤジがブッキングを一部担当しているという、渋谷駅近くの屋外の広場で行われているイベントへ。しわしわと合流。ちょうどind-frisさんがライブ中。その前にライブをやっていた、Botanyの川口さんにも会えた。佐藤さんもいた。なんとなく東京にいた頃に顔を見た記憶のある人が何人かいて、不思議な気分。今年既に2度も会っている、『E.S.V.』や『ジョンのサン』のメンバーmadoさんのソロライブを見る。屋外の、人の流れのある場所で見れたのがとても良かったなと思う。

日が暮れて、madoさんのライブも終わり、浅沼さんと再び移動。中野へ行き、セントラルパークのあたりで再び撮影。公園を広々と使えるかと思っていたらロープが張られていて、少し残念。

東中野へ。しわしわ、madoさん、三鷹で『SCOOL』というイベントスペースを運営しているHEADZの土屋光さん、ソロやバンドで音楽活動をされている堀嵜菜那さん、サックス奏者のサトゥーさん、『すべての夜を思いだす』などの映画を製作されている清原惟さん、『ジョンのサン』のメンバーでパフォーマンスなどもやっている加賀田玲さんと9人でアフガニスタン料理店へ行く。最初はしわしわに「珍しい国の料理を出すお店に行ってみたい」と相談したのが、いつの間にか大所帯になった。清原さんと、昨日会った草野さんはお友達のようだ。サトゥーさんは新刊書店で働いているらしい。アフガニスタン料理は初めて食べたけど、羊肉が多いのか。スペインのどんぐりリキュールのソーダ割も甘くておいしかった。

しわしわおすすめの公園があるそうで、みんなで大久保から歩く。まあまあの距離を歩き、西早稲田のあたりの公園へ。『箱根山』という山が良いとのことだったけど、そのあたりはなぜか立ち入り禁止になっていた。早大生らしき若者たちがたむろっている。自分はもうお酒は飲まず、水を飲んでいた。清原さんと映画の話をする。イメージフォーラムで公開中のベット・ゴードン作品良かったそう。少し迷っていたけど、自分も見に行こうと決める。しわしわから、三崎の城ヶ島で渡し舟をやっている映画好きの男性?の話を聞く。加賀田さんと乗代雄介やヘンリー・ジェイムズの話。などなど。

この日の宿は阿佐ヶ谷。シャワーを浴びて寝る。まどはコミティアを終えて漫画家/イラストレーター友達とごはんに行っていた。お疲れ様。


18日(月)

朝8時頃に起きる。この日の夜も同じ宿に泊まるので、荷物を置いておけるのが楽だ。駅の中にある和カフェで朝ごはんを食べる。まどはこの日コミックビームの編集者さんと打ち合わせ。

吉祥寺へ。昨日はTシャツ姿の人も見かけるほどの暑さだったのに、この日はやたらと冷え込んだ。風邪をひいたら大変なので、ユニクロに駆け込んでヒートテックやマフラーを買う。パルコのトイレで着替えて、ディスクユニオンでCDを見る。香川から東京へと引っ越した小鉄君と合流。『ロゼ』が臨時休業で、『くぐつ草』へ。早めの昼ご飯。小鉄君とも知り合って割と経つけど、2人でご飯を食べたのなんて初めてだ。いろいろな話をする。その後ココナッツディスクへ行き、別れる。自分はピエール・アンリのコンクレートもの、コレット・マニ―、マンボがアメリカのR&Bにいかに影響を与えたかをたどる2枚組コンピ(60曲入っていて、そのほとんどの曲名に”Mambo”と入っている)を買った。その後百年へ。店内ではqpさんが左右社から出した写真集『喫茶店の水』の発刊記念展をやっていた。しかし本当に東京は展覧会が多いな。

中央特快で高尾へ。まどと合流して、バスで霊園に向かう。この日の午後はまど方の法事。早めにお墓に着き、そうじを済ませる。寒い。まどから、編集者さんとの打ち合わせについていろいろ聞く。ほどなくして親族が集い、お墓へ手を合わせる。その後料亭に移動して夕ご飯。商売のことを話すと、まどのおじさんも「割とうまくやってるじゃないか」と思ってくれたようだった。

阿佐ヶ谷に戻る。一度ホテルに戻って、着替えなどを準備して『天徳泉』という銭湯へと向かう。若い人が多い。サウナや、浴室内に寝転べる長椅子もあって良い感じ。入口には近藤聡乃『A子さんの恋人』や真造圭伍『ひらやすみ』などが並んでいた。『A子さん』には天徳泉が登場するようだ。その後、『よるのひるね』に行く。抹茶ミルクとチョコレートマフィン。まどはiPadで漫画の作業。忙しいようだ。まどの一哉『洞窟ゲーム』読み終える。阿佐ヶ谷の夜の雰囲気がとても良く、まどと「今後東京に来る時は阿佐ヶ谷を常宿にしよう」となった。

ホテルに戻り、荷物を整えて寝る。


19日(火)

朝7時半頃に起きる。新宿へ行き、コインロッカーに荷物を預け、またベルクで朝ごはん。まどは東京駅へ移動して漫画の作業をするとのこと。

電車を1時間ほど乗り継ぎ、某所へ向かう。車内で読書。浅田農さんと小内光さんのアトリエ『さく』にお邪魔する。一部改装された古い平屋の物件で、屋外には板や布にプリントされた小内さんの詩がいくつか配置されている。浅田さんといろいろ打ち合わせ。小内さんがコーヒーを淹れてくれる。浅田さんから面白いデザインの本をたくさん見せていただく。自分はあまり装丁や造本の面白さで本を買うことがないので新鮮。小内さんからは、参加していた長野の芸術祭での話を聞いた。今後やるべきことの方向性がとりあえずまとまる。

3人で最寄り駅へと歩く。細い道がくねくねと曲がった住宅地。道が急に開けたり、庭に気になるものが置かれていたり。小内さんが目に入ったものに対して反応し、浅田さんもそれに自然と応えている。単に目的地に向かうだけでなく、その途中にある視界に入ってくるものや聞こえる音に意識を向けていることが伝わってくる。以前お2人に北千住で会って荒川沿いを散歩した時にも、同じようなことを強く思った。

電車を乗り継いで表参道へと向かう。小内さんと浅田さんと散歩した後に読む『仮往生伝試文』は汗をかいた後に飲むスポーツドリンクのような、体に急速に染み込んでくるような感覚があり、興奮した。

ハイブランドを着込んだ人達や青学の学生などを見つつ、イメージフォーラムへ。ベット・ゴードン特集3作品のうち、短編『エニバディズ・ウーマン』と中編『エンプティ・スーツケース』の2本立てを見る。あまり前情報を調べずに行ったけれど、ゴードンは1970年代末から80年代にニューヨークで活動した映画作家だそう。映画の中で流れている音楽はパンク/ポストパンクが主で、出演している女性たちのファッションもかっこいい。アヴァンギャルドな作風ではあるけどとても詩的だ。『エンプティ~』のほうはシャンタル・アケルマンも思い出した。パンフレットを購入。

慣れない渋谷駅から高円寺へ向かう。古着と古物のお店DOMAへ行き、その後ロスアプソンへ。ロスアプソンはレコードやCDを主に扱うお店だけど、ともすればマニアックになりがちな音源をおおらかなムードでお客さんに提示する姿勢がとても素敵だな、といつも思う。自分もこうありたい。店主の山辺さんや中原昌也さんなどが参加しているThe Cooking Errchestra、山辺さんの変名ユニット存助&OM、チャーハンさんのミックスCDを購入。

まど、メグマイルランドさん、大橋裕之さん、花原史樹君、藤井夏子さんと6人で四文屋へ行く。自分以外全員漫画家。花原君は見るたびに体が大きくなっていて、身長も伸びているような気がする。大橋さんと漫画や映画のこと、共通の友人のことなどいろいろ話す。淡々としていてかっこいい。花原君はメグマイルランドさんの『棕櫚の木の下で』を読んでいたらしく、「本当に、漫画の歓びっていうか…」と言っていたのが印象的。自分も同意。最初は違うメンバーの予定だったけど、結果的に不思議で面白い組み合わせの飲み会になった。最近はまどから漫画家やイラストレーターのお友達の考えていることなどを面白く聞く機会も多く、楽しい。藤井さんは友人のライブへと向かい、メグさん大橋さんと花原君は2軒目に行った。

新宿へ行き、ロッカーから荷物を取ってバスに乗り込む。かっこいい人達は自分を慎重で静かな気持ちにさせてくれる。


20日(水)

高松に到着し、駅前のPRONTOで朝ごはんを食べる。立て続けに人に会った反動で絵が描きたくなり、スケッチブックに1枚描く。電車で帰宅。荷物を片付けて洗濯。アルバイトMさんがネット出品した本を置き配してくれる。

早めに店に行く。ネット出品していた本が売れており、発送がたまっている。結局この日はほぼ発送作業で終わった。ビッグサイトから着払いで発送されたメグマイルランドさんの冊子が届き、まどの『話の話』も入荷。店頭買取1件。ほかお預かりが1件。査定になかなか時間がかかった。

香港からやってきたというお客さんから「もう7年も続けてて、しかも古本屋からの収入だけで暮らしてるの?それはすごい。香港でそれはなかなか難しいよ」とほめられる。香港は家賃が高そうだな。高松はまだお店のやりやすい街なのだろうと思う。

この日は発送を途中で切り上げて早めに帰宅。風呂に入って寝た。


21日(木)

朝7時半に起きる。近くのパン屋さんで食パンを買い、まどのおばさんのサイノさんからいただいたブルーベリージャムを塗って食べる。コーヒーも淹れる。

この日も早めに店に行き、作業開始。昨日の帳簿付けや発送準備など。そのまま開店する。店頭買取は2件、ほか昨日お預かりした分の支払い。まどがこの日は参加した合同誌『もぐらホリデ~』第2号を納品しに来てくれる。『休みの集い』連絡も進める。各出店者が必要としているテーブルをきちんと把握していなかったことがわかり少し不安になったけど、燦庫の井川さん含めみなさん早く返信をくれて、なんとかなりそうなことがわかった。不安要素はできるだけ無くした状態で当日に臨みたい。夜、改めてSNSにイベントの告知。DJのタイムテーブルも公開する。

閉店後、ルクスへ行きまいちゃんとDJ機材の運搬について確認。当初想定していた流れが少し崩れることになりそうで、焦ってしまった。反省。一旦店に戻り作業をして、再度ルクスに行く。平尾君がDJの練習をしていた。トマトジュース飲む。

とりあえず、帰ってまどと少し話して寝る。


22日(金)

朝8時に起きる。朝ごはんを食べてお弁当を用意し、早速出発。店でネット出品していた商品を2箱梱包して出荷。その後帳簿付け作業。

まどが店に来てくれて、一緒に六ろくのカナさんが新しく始めたお店『きゅう』へ行く。錦町のあたりは古い町並みがまだ残っているあたりで、ぽつぽつ新しいお店が増えているようだ。到着すると、六ろくとは全く違う白い壁の空間で驚く。中南米音楽のBGMは変わらず。エビ団子とほうれん草のカレーおいしかった。カナさんには『休みの集い』でもDJをやってもらう予定。楽しみ。

開店時間に数分遅れて、店に戻る。開店。店頭買取1件、発送準備。久しぶりに品出しも少しやる。イベントに関する連絡はもうOKなので、夜は自分が持って行くべき物のリストアップなど。Paper Talk用に集まった印刷物もまとめる。

これからもう少し作業。ゆっくり風呂に入りたい。

2024年11月15日金曜日

着々と準備(2024年11月12~15日)

11日(月)夜

ルクスに行こうか迷い、そういえば月曜定休だったなと思い出して、スーパーに寄って帰る。わさび柿ピーを食べつつビールを飲んで、ひたすら読書。『つげ義春 旅と隠遁』、石坂洋次郎『愛情・少女』読み進める。


12日(火)

朝7時過ぎに起きて、朝ごはんを食べながらエリック・ロメール『友だちの恋人』見る。休みの日の朝にゆっくり見るロメールは最高だな。明快ですっきりしていて、細かい動きにおかしみがある。

まどは11時から皮膚科に行くらしく、それまで若干時間があるので2人でDORSIAへ。読書を進める。その後別れ、自分は店に行って『休みの集い』に向けての準備を少し。早めに終わったのでキャンバスの続きをやる。小腹が減り、うどん屋へ入ってかけ小。

まどと再度合流し、瓦町のとあるビルの一室でやっているカフェ『るりろ』さんへ行く。以前は花園駅近くの『とりかご』さんで間借り営業されていたけど、場所が最近変わったようだ。小説を中心に本もいろいろとあり楽しい。ここでもまた読書。まいこさん偶然やってくる。『旅と隠遁』読み終える。『休みの集い』チラシ、ショップカードお渡しする。

まどは図書館へ行き、自分は中央公園へ。『愛情・少女』読み終え、前田利鎌『臨済・荘子』読み始める。スケッチブックも1枚描く。

作業部屋へ戻る。松山で買ったシングル盤を聞く。生活にはシングル盤をとっかえひっかえ聞くくらいの時間の余裕が必要だなと思った。キャンバスの続きをやる。いい感じになってきた。

スーパーに寄って帰宅。夕ご飯を作り始める。レタス、水菜、大根のサラダと、ミートソース大盛り。うまい。まどとコミティア出展についてなど話す。食べている途中、長野に住んでいる林香苗武と平間貴大からワインやジュースが届く。早速ミートソースに合いそうな赤ワインを飲んでみる。すっきりしていてとてもおいしい。LINEで長野とつなぎ、久しぶりにいろいろ話す。年末に映像を中継しつつ鍋をやろうということになった。

片付けて、シャワーを浴びる。もう1本映画。清水宏『簪(かんざし)』見る。原作井伏鱒二。1941年公開で、笠智衆も田中絹代も若い。歩く練習をするくだりは少し長いようにも感じたけど、思わず笑ってしまうほのぼのとしたユーモアは休日に見るのにぴったりだ。ロメールと清水宏を見れて良い定休日になった。

大橋裕之『音楽と漫画』読んで寝る。再読。


13日(水)

朝7時過ぎに起きる。ごはんを炊き、洗濯をし、お弁当のおかず用の麻婆豆腐を作る。白米に納豆、しらす、ネギを乗せて、すだちをかけて食べる。コーヒー淹れて少し読書。

外出。一旦店に寄り、酒屋でビールなどの買い出し。その後発送準備を進める。

少し早めの開店。発送件数がとても多く、一瞬店を閉めて近くのポストまで発送しに行ったり。あまり品出しはできず。この日は店頭買取が3件と多かった。出張買取の日程も1件決まる。東京滞在中に行く予定の居酒屋を予約。夜、『休みの集い』当日に会場壁に貼る掲示物(お客さんの誘導やDJのタイムテーブルなど)を作り、印刷する。

閉店後、2度目の本の発送。ルクスへ行き、まいちゃんとチャイを飲みつつ少し打ち合わせ。ねぐさんと初めてちゃんと話した。店に戻って、『休みの集い』で展示する作品のリスト作りを少し進める。家に帰って、東京での予定を確認。12時前に寝る。


14日(木)

朝7時前に起きる。なんだか早めに目が覚めた。シャワーを浴びて朝ごはん、洗い物、洗濯。お弁当の準備。

外出。コインランドリーで乾燥機をかけつつ、展示で必要な照明などを買い足し。南でまどと合流し、『臨済・荘子』読み進める。禅の思想の解説よりも、禅問答そのものを読んでいるほうがなんとなく元気が出る。

店に行き、発送準備を早めに進める。そのまま開店。店頭買取1件。アルバイトMさん来て支払いと本の受け渡し。査定などの合間に昨日からの作品リスト作業を進める。日が暮れる頃になって無事完成。これで東京に行くまでにやっておきたい準備は一通りできたかな。この日買い取りで入ってきた、レッドツェッペリン(71年)とディープパープル(72年)の初来日ツアーのパンフレットを早速品出しする。ツェッペリンのほうは巻末に一柳慧、篠山紀信、菊池武夫、山本寛斎というすごいメンバーの座談会も掲載されている。音楽家が一柳しかいない。

昨日忙しかった疲れが出たのか、猛烈に疲れた。家に帰って風呂。旅行準備。ワインを飲みながら読書。『臨済・荘子』読み終えて寝る。


15日(金)

朝7時半に起きる。朝ごはんを食べ、着替えて旅行の準備。『世界の映画作家』第5巻(ミケランジェロ・アントニオーニとアラン・レネ)読み始める。外出。うどん屋さんでお土産を買い、南へ行きまた読書。

開店。この日は買ったお弁当でごはんを済ます。『休みの集い』当日まで10日を切ったので、燦庫の場所などを改めて告知する。今まで燦庫に行ったことのない人も足を運んでほしい。品出しや発送などをゆっくりめに進める。なんだかレジに座ってばかりいると具合が悪くなってくる。おかしいなと思って外に出るとすぐに回復する。自律神経的な何かだろうか。

明日から東京。いろいろ楽しみ。

2024年11月11日月曜日

ほっつき歩く(2024年11月08~11日)

07日(木)夜

店で作業しようと思っていたけど、あまりにも寒いので早めに帰る。風呂に入り、スーパーで買ったしるこサンドやヨーグルトを食べる。Tさんインタビューのフリーペーパーをホチキス留め。思ったよりも早く完了。『つげ義春 旅と隠遁』少し読み進めて寝る。


08日(金)

朝7時に起き、朝ごはんを食べながら、レオ・マッケリー『吾輩はカモである』見る。マルクス兄弟主演のコメディ映画。矢継ぎ早に繰り出されるギャグ。帽子のくだりや鏡のくだりなど、一体いつまでやるの、というくらい延々やっているところが面白い。ラスト近くの動物たちが突進するところも笑った。

お弁当を準備し、洗濯物を畳んで干して、外出。南に入って、畠山直哉『話す写真』続き読む。店に戻って、買い取った本の整理。先日の出張買取分のお金を振り込み。

開店。ブログの更新やフリーペーパー作りがひと段落したので、品出しに専念。隙間の空いていた海外文学や、最近の日本文学を補充していく。写真や建築、デザインは手持ちの在庫が少なめ。困ったな。夕方になって、愛媛のトマト書房さんより松山ブックマルシェの売り上げについての電話。1日目が土砂降りだったけど、うちは意外と好調な売れ行きだったようだ。選書ほめていただけてうれしい。仕事の苦労話などもする。松山ブックマルシェは買う側としても楽しいし、来年も参加したいなと思う。しかしこの日も寒い。エアコンをつけて、電気毛布をひざにかける。

閉店後、本を発送して早めに帰る。シャワーを浴びて、『話す写真』読み終える。途中、著者なりのアーティストとしての心構えが語られ、確かになあと思うものの絵を描いている自分は少し肩が凝る。『旅と隠遁』をチェイサーとして少しずつ読みながら読了した。


09日(土)

朝7時に起きる。朝ごはんを食べて、コーヒー淹れて読書。『旅と隠遁』続き。最近は出店や出張買取で車を運転することが多いけど、やはり仕事が絡むと旅感は若干薄れてしまう(それでもこないだの松山はかなり良かったけど)。よく知らない街をほっつき歩くような旅がしたい。できれば電車がいい、本が読めるしお酒も飲める。石坂洋次郎『愛情・少女』(新潮文庫)読み始める。20~30ページほどの短めの短編が詰まった1冊。つげ義春と並行して読むのはちょうどいいかもしれない。

洗濯物を畳み、お弁当の用意をして外出。作業部屋へ行き、松山で買ったレコードを聴きながら『休みの集いVol.2』に出す絵をピックアップ。

開店。発送準備のほか、自分とまどの作品も掲載されているYON MAGAZINEが到着したり、11月後半の営業日の案内をしたりなど。品出しは雑誌や最近の日本の文芸書などを中心に補充する。まどかさんが来てくれて映画の話。うれしいことが決まったようだ。アルバイトMさんが11日月曜に来てくれることになり、次渡す本の準備をする。

閉店後、ルクスに行く。ゲストはgoatのメンバーでもある立石雷さん。到着するとHAPPFATさんがDJ中で、いつもと少し違うBPM遅めのハウス寄りの選曲でとてもいい感じ。立石さんのライブは笙や笛などの和楽器を使っての演奏。立石さんのライブを見終えたタイミングで、Studio 33/45にて行われているivoryさんのイベントSweetieへ移動。今回はドラムンベース回。さまーこさんのDJ間に合った。ゲストのKUL4KENさんのDJも良かった。ハイボール2杯を飲んで、出て、また少しルクスに行く。なんだか少し気持ち悪い。店に戻ってカフェ席の椅子に座り突っ伏す(店は真っ暗にしていたけど、通りを歩く人が自分に気づいたらさぞびっくりしただろう)。少しして、なんとか帰宅。


10日(日)

朝9時に起きる。眠い。朝ごはんを食べ、お弁当を用意して外出。ビールなどを買いに酒屋へ行ったら、日曜定休だったことを忘れていた。レターパックを買い足し、本の発送。店に行き、セットもののネット出品をやる。大判の本は重くて疲れる。

開店。この日は夜遅くに雨が降るとの予報で、昨日の疲れもあってかとても眠い。少しずつ品出しをやり、アルバイト用の本を準備したり、ネット出品を進めたりなど。夜になってから休憩に『旅と隠遁』少し読み進める。結局雨はそれほど降らず、小雨で済んだ。

閉店後、家に帰ってヨーグルト食べる。風呂。市川崑『果てしなき情熱』見る。服部良一作曲の曲を山口淑子(李香蘭)、笠置シヅ子、淡谷のり子と豪華な顔ぶれが歌い上げる。このうち登場人物としてストーリーに絡んでくるのは笠置シヅ子で、「よってに」など関西弁を使って演技している(笠置自身は香川県生まれ)。冒頭「服部良一の半生記ではない」というテロップが入るが、服部がこんなに自己愛の強い破滅型の男だったらショックだ。妻役の月丘千秋もよくついていくな。笠置の明るさが全体の雰囲気を救っていた。雨の流れる窓や陰影の演出は趣深い。


11日(月)

朝7時半に起きる。朝ごはんを食べて洗濯。少し読書。

まどと一緒に外出。南でモーニング。『休みの集いVol.2』で展示予定の絵の量が足りているのかをシミュレーションする。久しぶりにスケッチブックを数枚描く。楽しい。出て、作業部屋でシミュレーション続き。どうやら量は足りそうだ。新しいキャンバスを描き始める。楽しい。やっぱり絵でないと解決できないことがあるらしい。

開店。昨日一雨降ってからだいぶ暖かくなった。Mさん来て支払いと本の受け渡し。品出し、発送準備など進めていく。なんだか時間が進むのが早い。映画パンフレットを出していると映画が見たくなってしまうのが困る。

今日はこれから本を読むか、映画を見るかする。

2024年11月7日木曜日

おっさん元年(2024年10月31日~11月07日)

(前回「こつこつ」というタイトルの日記を投稿した後で、その少し前にも「こつこつやる」という日記を投稿していたことに気が付いた。「こつこつ」が自分の中で大切なことらしい。)


30日(水)夜

閉店後、本を発送してファイリング作業の続きをやり、ひと段落。家に帰る。ゆっくり風呂に入り、伊藤亜紗『どもる体』読み始める。こないだ読み終えた『エコラリアス』と内容が少しかぶる部分もあり面白い。


31日(木)

朝7時半に起き、ごはん。まどは今日は岡山まで出かけるそう。8時半頃外出、南でモーニング。モーリス・ブランショ『至高者』続き読む。なんともいえない閉塞感がひたすら続く文章だけど、最近の微妙な天気には合うかもしれない。

まどは岡山へ向かい、自分は作業部屋へ。『休みの集いVol.2』の展示で使う木材をベランダでカット。ついでにベランダの掃除。100均で結束用のラップを買って、切った木材をまとめる。午前中に終えてしまいたかった作業が無事完了してすっきり。

開店。ネットで注文していた電動ドライバー用のバッテリーやクリアファイルなどが届く。品出しや発送準備を少し進め、その後イラレデータ作業。思ったよりも早く完成し、プリント。途中少し店を閉めて、マルナカまでコピー用紙を買いに行く。なんとかプリント完了し、ファイリング作業。

閉店後、ルクスで急遽開催されているイベントに行き、ビールを飲みながら藤谷さんと話す。しゅう君のDJいい感じだ。ゲストの方のライブがなかなか始まらず、店に戻って作業。本を発送して帰る。


01日(金)

朝8時に起きる。朝ごはんを食べて、お弁当の用意。まどと外出。また喫茶店に入り、『至高者』続き読む。その後店に戻り、ファイリング作業続き。無事に完了し、郵便局で発送。長いことやっていた作業がひと段落ついた。

開店。明日からの出店に向けて選書。2,3日の松山ブックマルシェには硬派な古本好きのお客さんが多く集まるので、若干固めの選書をする。徳島での出店と合わせて3日間連続のため量も多めに。選書は良いペースで進んだ。夜にレンタカーを借りに出る。外は雨。いまいちな天気のせいかこの日は来店少なめだったけど、ネットに出していた商品がそこそこ動いた。

閉店後、本を出荷して車に本や荷物を積み込む。帰宅。シャワーを浴びて、着替えなどを用意して早めに寝る。


02日(土)

朝4時過ぎに起きる。さっさと松山へ出発。外は雨が降っている。コーヒーとガムで眠気を飛ばしながら運転。石鎚山SAまで走り、パンとサンドイッチを買って朝ごはん。タカキベーカリーの『瀬戸内レモンメロンパン』が懐かしいレモンケーキの味がしておいしい。

搬入開始時間の7時ちょうどに、会場の和光会館に着く。昔幼稚園だったところで、現在はイベント会場などとして活用されている模様。コンクリートではなく板の間なのがいい。スタッフの方に協力してもらって荷物をおろし、車をすぐ横の駐車場へ停める。イベントは10時開始でだいぶ時間の余裕があり、当日搬入でも問題なかった。他の出店者さんの荷下ろしなどを手伝う。

松山ブックマルシェ1日目開始。後で聞いたところによると開始前から入ってきてしまう人もいたようで、お客さんの熱を感じる(が、開場時間まではがまんしてくださいよ)。開始と同時に真剣な眼差しのお客さんが流れ込んできて、こちらの身も引き締まる。しかし、開始と同時に雨も強まり、ついには警報が出るほどに。何かあったら大変だということでイベントは一時中断となり、お客さんに呼び掛けて退出してもらう。こればかりは仕方ない。猛牛堂さんや愛媛堂さんなど愛媛の諸先輩方とお話したり、読書したりする。『至高者』読み終え、伊藤亜紗『どもる体』続き。自分も相手やシチュエーションによっては難発が出る(ウッ、と1,2テンポ遅れて言葉が出てくる感じ)ことがあるので、共感できる部分が多い。。読んでいるうちに天気は回復し、2時間弱の中断の後に再開。あれだけの土砂降りの後でもお客さんが絶えない。すごいことだ。自分も古本を予想以上に購入。会場にいる時間は長いからじっくり吟味しようと思っていたけど、吟味しても大変なほどたくさん良い本があった。口笛文庫さんからタンゴのCD、猛牛堂さんから歌謡曲のシングルレコードも購入。

1日目終了。フード出店者さんの撤収を手伝い、和光会館を出る。松山駅近くへと移動し、モアミュージックへ。30分ほど見て、NU GROOVEのコンピレーションアルバム(CD)と、sonigのコンピレーションアルバム(LP)を購入。どちらもとても安く、2枚で1000円ほどだった。

道後温泉近くのゲストハウスにチェックインし、車は駐車場に置いて、路面電車で大街道へ。豚足の店『清香園』に向かうが、なんと店主の方がケガで臨時休業中とのこと。近くの店に入ってお好み焼きとビール。『どもる体』は本のサイズが大きいので、畠山直哉『話す写真』文庫版を読み始める。いろんな場所での講演をまとめた一冊。以下の箇所に深く共感する。

「この写真に僕は何を見たのか。僕は少なくとも、「誰かの心」は見なかった。僕はむしろ、この世には心と関係のないものが、確かに存在している、と深く思いました。この実感は、普段から心に辟易している自分を自由にしてくれるものでした。」(p40)

道後温泉に戻る。本館に行くと長蛇の列。連休中はこんなに混んでいるのか。仕方なく別館へ。設備は普通の銭湯という感じだけれど、温まった。

少し散歩して、今回の松山の一番の目的でもある『ニュー道後ミュージック』へ。ここは中四国で唯一のストリップ劇場。入場料を払って中に入る(入口の看板の写真撮影にも快く応じていただいた)と、小さなライブハウスくらいのサイズの空間に回転するお立ち台とステージ、ダンス用のポール。お立ち台を取り囲むように客席が並んでいる。今回は22時半からの最終回を見た。お客さんは最終的に20人以上になり、ストリップ好きらしき方々や浴衣姿のカップル、お酒で上機嫌なおっちゃんグループ、その中でただ固まっている自分、など。踊り子さんは3名が順番に出てきて、最初は音楽に合わせて着衣で踊り、少しずつ衣装を取ってお立ち台でポーズを決め(ここが一番の見せ場で、ポーズが決まったタイミングで拍手をする。なんとなく歌舞伎みたいだ)、最後はポラロイド撮影のコーナー(おひねりを渡すと撮って持ち帰ることができる)、というのが1セットらしい。踊り子さんはそれぞれ見せ方を工夫している。男性スタッフの場内アナウンスやBGM含め、昭和感もとても良い感じだった。

ゲストハウスに戻って歯を磨き、12時頃ベッドに滑り込む。


03日(日)

朝7時半頃に起きる。よく眠れた。思ったより体力も回復している。道後温泉駅のスタバ(あまりスタバには入りたくないけど、朝早くやっている喫茶店が無かった)に入り、コーヒー飲みながら『どもる体』続き読む。

9時頃に和光会館へ。10時の開場まで、他出店者さんの設営の手伝いをする。

松山ブックマルシェ2日目。天気は台風一過の快晴で、続々お客さんが来られる。昼過ぎくらいにはレジに行列ができていた。昨日に引き続き、この日も古本を買う。楽しい。愛媛堂さんの動きを見習い、自分もお客さんに買い物かごをすすめる。それだけ何冊も買っていくお客さんが多い。立ちっぱなしは少々辛いが、目の前でどんどん本が売れていく様子を見るのは気持ちが上がる。なんとなく、うちのブースでは海外文学と写真集が売れ筋だった気がする。

2日目終了。撤収作業の手伝いを途中で切り上げさせてもらい、一足早く会場を後にする。古本、CD、レコード、たくさん買えて良かった。ガソリンを入れて、松山IC手前のすけろくで晩ごはん。『どもる体』読み終える。帰りの車中、早速口笛文庫さんのところで買った民謡をタンゴアレンジしたCDを聞く。なんだか優雅な気分になる。猥雑さと洗練が同居している。ドライブとタンゴは意外に合うかもしれない。

店に到着。翌日の徳島での出店に向けて本を補充。少し柔らかめの選書にしようかと思っていたけど体力が続かず、補充するに留まった。


04日(月・祝)

朝7時に起き、朝ごはん。この日は『うだつのあがる古本市』、車で美馬へと向かう。193号線をずっと行くと県境あたりにある『山の家』(名前が合っているかいまいち自信なし)という喫茶店が気になっていて、今日は行けるかなと思っていたら「定休日」という看板が立っていた。時間が早すぎたのかもしれない。この喫茶店は割と目立つのに、ネットに全然情報がないのが不思議だ。少し早めに着いたので、コンビニでお菓子を買って休憩する。

会場のオデオン座に着き、荷物をおろして設営。荷物をおろす途中、背中の筋を痛めてしまった。設営時間は1時間半ほどで、途中全体挨拶なども入り、なんとか10時の開始ギリギリに間に合った。1003の奥村さんやYON MAGAZINEの日野さんにも挨拶。日野さんからは完成したばかりのYON MAGAZINE Vol.2をいただく。今号には自分の絵とまどの漫画も掲載されている。自分のページのデザインは『休みの集い』にも出店いただくmezaの片岡さんによるもの。

古本市開始。お客さんの入りには波があるものの、波が来ている時はまずまずの勢いを感じる。マイクを使っての自己紹介タイムもあったので『休みの集い』の宣伝もする。阿南からはわざわざHKさん(yomsで扱っている映画zine、ORGASMにも寄稿されているナイスガイで映画マニア)が来てくれた。暇な時は『話す写真』の続きを読む。渋めの本も少し売れたけれど、いかにも古本好きというお客さんは少なめ。

今回トークや関連イベントのテーマがほぼ「メディア」や「場所」で(それぞれの内容自体は非常に興味深かった)、古本の話題が出なかったのにも表れていたと思うけど、主催側が「古本を売る」ことに関心があるのか、「古本市」という器に関心があるのかでイベントの性質はまるっきり変わってくるな、と思った。考えてみれば当たり前のことだけど。売る側も、品揃えがお客さんに向かっているのか、自分好みの理想のお店の実現に向かっているのかでは、日常的に取り組む対策(仕入れと売り方)が変わり、その積み重ねの結果、目に見えて棚に違いが現れる。正解は無いのかもしれないが、その辺をどうまとめ上げるかでイベントの特色ははっきりと出るし、そのまとめ方にお客さんは「このイベントに行けば何かあるはず」と何かを感じて足を運ぶはずだ。出店者の頭数を増やしさえすればジャンルや本の年代のバラエティ、ある程度の数のキキメの本が確保できるかと言えば、全くそんなことはない。

イベント終了。搬出を終えて、高松へと戻る。店に荷物をおろし、この日五色台へ自然観察会に行っていたまどを迎えに行く。2人で仏生山温泉へ。仏生山温泉は今はyomsと同じ火曜定休になっているので、かなり久しぶり。晩ごはんも温泉内の食堂で食べる。ぬるめのお湯は気持ちいい。

帰宅。スーパーでビールを買って、まどと話しながら飲む。自然観察会はyomsにも『自然観察新聞』というフリーペーパーを置きに来てくれるまみさん(五色台にあるビジターセンターの職員でもある)がやっているもので、とても楽しそう。自分も行ってみたい。


05日(火)

朝8時に起きる。昨日で3日連続の出店が終了したけれど、この日は午前中から出張買取。

ご飯を食べて出発する。近場でそれほど大量というわけでもなく、すぐにピックアップは完了。店に本を置いて、レンタカーを返却。まどに連絡するとDORSIAにいるというので、自分も合流して早めの昼ご飯。

店に行き、昨日の出店の帳簿付けや、たまっている発送準備を進める。こつこつやっていると、さぬき映画祭の十河さんが寄ってくれる。先月インタビューしたTさんと十河さんは50年ほどのとても長い付き合いで、完成したフリーペーパーも読んでくださったようだ。映画の話をいろいろ。加藤泰『沓掛時次郎 遊侠一匹』と山田耕作『関の弥太っぺ』をおすすめされる。今年はTさんと十河さんからの影響で、時代劇映画も楽しく見れるようになった。かわなかのぶひろとの交流についての話も大変興味深かった。十河さん帰り、その後たまたま時間のあったアルバイトMさんがやってきて、本の受け渡しと支払い。Mさんは浅草ロック座で1度ストリップを見たことがあるらしい。話を聞くと、道後とだいぶショーの内容は異なるようだ。

しかし出張先で一人で居酒屋と温泉とストリップに行き、時代劇映画も楽しめるようになってきたとか、どうも2024年は自分にとって「おっさん元年」のようだ。

途中で南へ行き、休憩。『つげ義春 旅と隠遁』読み始める。『つげ義春日記』の閉塞感は少し苦手だったけど、この対談集はさっぱりとしていていい。本人としてはサービスで明るく振る舞っていて、しんどいのかもしれないが。

発送をなんとかできるところまで終わらせて、帰宅。まどと晩ごはんを食べる。ビールも飲む。HKさんからいただいた、Ivan Passerという監督の『男の傷』という映画を見る。原題は"Cutter's Way"で、Cutterというのは登場する男の名前なのだけど、とんでもなくめちゃくちゃなキャラクター。しかし破天荒さよりも、映像のぬるっとした展開も相まって、終始どこかノワールな哀愁が漂っている。ラスト、馬で突撃してからの発砲シーンには泣けた。


06日(水)

朝7時半に起きる。シャワーを浴びて朝ごはん、お弁当の用意。

外出。松山の出店くらいからお尻に違和感があり、さわってみるとどうやらイボができているようで、yomsの近くにある肛門科へ行く。運転と外食が増えた影響か。肛門科を受診するのは初めて。年配の先生にいきなり指を突っ込まれうろたえるが(しかもいつの間にか写真まで撮られていた。本人確認用なので必要なものだけど)、診察はすぐに終了。たいしたことはないようで安心した。薬を1週間分もらう。尻を冷やさないようにして、アルコールは控えたほうが良いようだ。

ルヌガンガへ行き、中村さんと少し話す。『カフカ断片集』購入。

店に行き、出店で持って行った本を棚へと戻していく作業。それほど時間はかからず。棚に本が戻ると、改めて「この辺の本が売れたんだな」ということがわかる。

開店。この日もなんだか発送件数が多く、忙しい。売れるのは良いことだ。先日買取でお世話になった、現在お遍路中の森哲平さんが来店。買取の書類を書いてもらう。お遍路全体の行程としては香川はかなり後半のようだ。自分は香川に住んでいるのにお遍路のことを何も知らないなと思った。空海にしてもそうだ。もっと関係する本を読んでみよう。夜になり、よく来てくださるお客さんが増えてきて、なんだか落ち着いた気分になる。先日出した、黒瀬珂瀾歌集『黒耀宮』サイン入りについてお問い合わせいただいたお客さんが来店。ご購入いただく。ご自身でも短歌をされているそう。香川の方に買っていただけて良かった。こういう細い糸をつないでいくような出来事があると、店をやっていて良かったなと思える。

たまっていたブログを書いていると、いつの間にか22時半。書ききってはいないけれどなんだか体力の限界が来てしまい、帰宅。ヨーグルトを食べる。『旅と隠遁』少し読み進めて寝る。


07日(木)

朝8時半に起きる。ご飯を食べて、お弁当の用意。まどと外出。昨日梱包しておいたレターパックプラスとゆうパックの小包を発送して南へ。『休みの集い』に向けてやるべきことをまとめ、その後読書。東京での過ごし方なども話し合う。

まどは港のほうで漫画素材の写真を撮りに行くとのことで、自分は店へ。先日通販した電動ドライバー用のバッテリーを充電して使ってみる。すぐ満タンに充電できて驚いた。問題なし。

開店。Tさんインタビューのフリーペーパーを印刷しつつ、ブログの続き。やっと書き終えて発送準備や品出しを進める。夜来てくれたお客さん、お子さんが新潟県の大学に進学されたようで、新潟話で盛り上がる。自分は地元に対する愛憎入り混じる気持ちから、新潟は地味で寂しい街というイメージだけど、お客さんは良い街ですねぇとおっしゃっていた。

今日はこれからフリーペーパーのホチキス留め作業。