30日夜
シャワー浴びて、高橋源一郎「一億三千万人のための小説教室」読み始める。保坂和志も「書きあぐねている人のための小説入門」でこの本に触れていたはず。とても面白い。
「なぜ、人は、いや小説家は、他の小説家をまねようとするのでしょうか。その答は、なぜ、ことばを覚えるのか、という問いへの答と同じです。」
小説家の部分を画家や音楽家に替えてもいけそうだ。
31日
朝8時前に起きる。本を読みながら、実家から送られてきた餅をストーブで焼いて食べる。塩ゆでされた豆が入っていておいしい。「一億~」読み終える。途中「なんだこれ?」というような変わった文章が引用されていて、気になっていたら、武者小路実篤だった。まどがコンタクトを買いに行った。こないだ完成したキャンバスの側面を塗る。スケッチブックにボールペンで何枚か絵を描く。ペーパートークの返送準備作業進める。発送ついでにスーパーへ買い物。帰ってカレーを作る。甘とうがらしや大根なども入れてみる。こないだまどの買った牛肉が少し余っていたので、焼いて添えた。小栗虫太郎「黒死館殺人事件」読み始める。
まどに店番をお願いして、昨日instagramでフォローしていただいたVACANT 101さんに行く。今回は運営されている藤井さん自身の個展。偶然Zunzun-planCの矢野さんと、Zunzunで明日から展覧会をされる三輪さんも来ていた。ここは本来藤井さんとパートナーの高橋さんが運営しているゲストハウスで、その一室をギャラリーにしている。藤井さんの今回の作品はコラージュやスプレーペイントの行程も含んだ写真作品。5人でいろいろお話した。
ある種の小説を読んでいると、強烈に絵を描いている時の感覚が思い出される時がある。高橋源一郎や保坂和志もそうだし、他にもたくさんある。事象に対する認識の在り方みたいなものが共通しているのか。自然と絵について考えることになる(そういえば保坂和志はどこかで「画家がキャンバスに絵の具を置くようにして小説を書きたい」と言っていた)。一方、少し前の日記のように、絵を描いている時に湧いてくる考えをつらつらと言葉にしてみると、これはけっこうめちゃくちゃな文章で面白いのでは?と思えることもある。こないだ参加したグループ展では肩書きを「古書店主」にした。現在の自分は画家として小説を読んでいて、古書店主として絵を描いている。こういうことが以前からやりたかった。肩書きなんてどうでもいいような気もするけど、古本屋は画家のように自分の趣味趣向へ思い切り針を振っていたら成り立たない仕事で、古書店主として絵を描いて発表するというのはやはりどこか今までと姿勢が違う。
店に戻り、まどと店番を交代する。今日はなぜかお客さんがびっくりするくらい来ない。なんでだろう。発送準備やネット出品の作業を進める。
今日はこれから絵を描きたい。
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