閉店後、ゴーチエ「死霊の恋・ポンペイ夜話 他三篇」(岩波文庫)読み終える。バイトに行き、小島信夫「別れる理由」2巻を読み進める。59章(それでもまだ半分もいってない)の冒頭は「どうも夢くさいぞ」となっており、このあたりから登場人物が突然黒人になったり、主人公が女になったり、ロバがしゃべりだしたりする。まだ600ページ近くある。長いなあ。シャワー浴びて寝る。
12日
朝7時半に起きる。段ボールをゴミに出してすっきり。朝ごはんを食べる。
外出。郵便局と銀行をまわる。喫茶店に入り、「別れる理由」読み進める。並行して森田真生「数学する身体」読み始める。岡潔「数学する人生」の編纂もされていた方だ。荒川修作についても書かれている。1時間くらい喫茶店でずっと本を読んでいると、体調や状況にもよるけど、意識が軽くなってじわーっと周囲に溶け出していくような感覚になる。自我をぽーんと遠くに投げやっているような、ゆっくり自分と時間を扱えているような気分。
「周囲の環境と対立し、それを克服すべきものと捉えるのではなく、むしろ環境を問題解決のためのリソースとして積極的に行為の中に組み込んでいく。マグロにとって周囲の水の流れは、運動のためのリソースであって、障害ではない。」
帰って絵をやる。気持ちの余裕ができている時はうまく進む。ここ数日描いては消してを繰り返していた絵が完成。本を読んでいたら絵が描けるようになった。
開店。寒くなってきて客足が鈍くなるかなと思っていたら、それでもお客さんが来てくれてほっとする。NPO法人柑橘ソムリエのみかんちゃんが来てくれて、激レア柑橘という「柚香(ゆこう)」をおみやげにいただく。ゆずと橙の自然交配種と推定されている品種のようだ。みかんちゃんは本当にいつも何かしらの柑橘を持ち歩いている。すごいな。
以前買取でお伺いしたお客さんがいらして、「展覧会行きましたよ。ずいぶん個性的な絵ですね、また展覧会やる時には教えてください」と名刺をいただく。香川の美術協会の会員だそうで、驚く。今まで美術団体の方とは関わりがなかったので、なんだか不思議な気分。しかしこういうやり取りも、古本屋を並行してやっていたから生まれたのかもしれない。古本屋は本当にいろんな方々と関わる仕事だなと思う。うれしい。
今日もこれからバイト。だるいなあ。
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