2024年4月29日月曜日

スロースタート(2024年04月28~29日)

27日(土)夜

閉店後、本を発送してtooniceで行われているDJイベントへ行く。atsushi the wanさんも、京都からのゲストAFRさんもとても良かった。tooniceはいつもより低音が、というか音量自体大きかったような。久しぶりにたくさん踊った。


28日(日)

朝8時半に起きる。朝ごはんを食べて、食器や調理道具の片づけ。まどは体調が悪いようだ。スーパーで買い物をして料理。牛肉を焼いて、エリンギバターとサラダを作る。

開店。昨日お預かりした本の査定を終えて、品出しや発送準備、アルバイト用の本の準備など進めていく。連休中の割には静かな日曜日。やることはたくさんあるはずだけど、なかなかやる気出ず。明日は雨の予報。まさみさん来てくれて少し話す。篠田桃紅や黒柳徹子は本格的に(?)活動を始めたのが40代からだったそうだ。自分もまだまだやりたいことがたくさんある。

閉店後、本を発送して店でビール飲む。フォークナー『寓話』続き。フォークナー独特の読点の少ない執拗な描写には、お酒を飲みながらの読書が合っているような気がする。その後、作業部屋で絵の続き。こないだ買ったフィールドレコーディングもののコンピレーションや、Barnabas Von Geczyのタンゴのアルバムなどを聞く。ずっとサブスクで音楽を聞いていた生活から急にレコードやCDを聞くようになると、改めて「音楽を聞くのには時間がかかる」と当たり前のことに気が付く。絵は少しだけ手を加えただけに終わったけど、進んだ実感あり。


29日(月・祝)

朝8時半に起きる。ぼーっとしてスマホでヤフオクなどを見ていたらあっという間に1時間過ぎてしまったけど、なんかそんな時間も良かった。まどは体調少し回復した模様。南へ行きモーニング。歩いている途中で今日は祝日だったことを思い出した。二コラ・ブリオー『関係性の美学』続き読む。

「意味とは、社会的交換や集合的な合意形成に先行して決定済みのものと考える彼らにとって、積み上げられた紙は優れた作品として受け入れることの出来ないものだろう。世界は人類が言葉と形式をもって対峙するカオスそのものであるということを、彼らは決して認めたくないのだ。」(p95-96)

店に戻って、少しネット出品作業やる。

開店。小雨混じりのはっきりしない天気。最近こういう日が多い。アルバイトMさん来て、支払いと商品の受け渡し。今回は紙ものもいろいろお渡しした。品出しを少しずつ進め、頼まれていた文章を考える。限られた文字数の中で決まった内容を盛り込まなければならず、苦戦したけれど、なんとか完成。メールで送る。夜に大三君が来てくれて少し話す。その後、来月後半に富山や新潟へ行く旅程の連絡や、宿の予約など。県外に出る機会が続くけど、これでひと段落か。

今日はこれから映画を見たい。

2024年4月27日土曜日

連休(2024年04月26~27日)

25日(木)夜

閉店後、頼へ行く。ハートランドとガーリックトースト、その後にレモン酎ハイとわさび豆。フォークナー『寓話』読み始める。お母さんが話しかけてくれて、いろいろな話を聞いた。その後ルクスに行ってビール。金柑をひとつもらって食べてみる。皮が甘くておいしい。金柑は暖かい地方で育つらしく、地元の新潟ではまず出回らないのでなじみがなかった。香川ではけっこういろんなところで栽培されているようだ。

作業部屋へ行き、絵の続きをやる。なんとなくうまくいきそうな気がしてきたけど、どうだろう。レコードも聞く。シングル盤はすぐに終わるから作業しながら聞くには不向きだ。


26日(金)

朝8時に起きる。とても眠い。眠いけど、このまま起きてみることにする。朝ごはんを食べてシャワーを浴び、石川美南『砂の降る教室』読み終える。お弁当を用意して、まどと外出。まどは美容院へ行き、自分は店へ。ネット出品作業少しだけ進める。

開店。昨日品出しをがんばったので、若干ゆっくりめの営業。上海から若い男女のお客さんが来られ、女の子がとても楽しそうに写真集や建築関係の本を見ている。けっこうな量買ってくれた。国際郵便で送ってほしいとのことで送料を追加した金額を払ってもらうが、後で送料を少なく見積もっていたことに気が付く。たくさん買ってくれたので、サービスということにする。頼まれた文章の作業。半分ほど書き終えるが、限られた字数の中でバランス良く内容を盛り込もうとすると難しい。続きは後にする。夜になってカンデラの2人が来て、高松のお店の変遷などいろいろ話す。ついこないだまで自分はまだ新参者と思っていたけど、考えてみれば香川に引っ越してきた時から町の雰囲気やお店もずいぶん変わった。その後司書の矢野さん来て、またいろいろお話。フリーペーパーまた作って持ってきてほしい。

閉店後、ご近所のギャラリーCenterさんで行われているジュノ君の個展のオープニングパーティーへ行く。終わり際に行くことになってしまったけど、かえって少し人が引いたタイミングで見れて良かったかもしれない。ずっと挨拶しそびれていたU-TAさんにも改めてご挨拶できて良かった。卵かけごはん(今回の展覧会はジュノ君が三木町の養鶏場の壁画を制作したプロジェクトとも関連している)もいただいた。

作業部屋に戻って絵の続き。1枚完成。板パネルにコラージュも合わせていくのは面白そうだ、もう少し続けていこう。


27日(土)

朝8時前に起きる。ドーナツとコーヒーで朝ごはん。バスター・キートン『キートンの大列車追跡』見る。100年近く前に作られた映画なのにこんなに笑えるのはすごいな。洗濯、お弁当の準備。

まどが元気なさそうなので、2人で南に行く。二コラ・ブリオー『関係性の美学』続き読む。こないだ読んだ時はなんとなく気持ちがついていかなかったけど、この日は昨日ギャラリーで展覧会を見て美術のスイッチが入っていたのか、楽しく読めた(単純)。100均に寄ってから店へ。この日もネット出品作業を少し進める。

開店。ゴールデンウィーク初日とあってお客さんは多い。午前中に降っていた雨も止んだ。品出し、発送準備進める。店頭買取2件、うち1件は3箱ほどでお預かりとなる。石川県から来られたお客さんがいらっしゃり、来月に富山県で行われる『BOOK DAY とやま』に出店するんですよと言うと、偶然その方もZINEなどを販売されるとのことだった。香川で会って富山で再会することになりそうだ。富山での出店がてら、新潟にも5年ぶりに帰省する予定。

休憩中、DMMでDVDを3枚ほどレンタルしてみる。いつも宅配レンタルはTSUTAYAを使っているけど、DMMでしか借りれない作品もそこそこあるようだ。

今日はこれからtooniceで行われているDJイベントへ。

2024年4月25日木曜日

徐々に(2024年04月23~25日)

22日(月)夜

閉店後、在庫整理作業。早めに終わったら絵をやろうかと思っていたが、全然終わらない。結局ひと段落ついたのは24時過ぎ。ぼーっと帰り道を歩いていたらカンデラの矢野君と偶然一緒になり、しゃべりながら帰った。


23日(火)

朝8時に起きる。まどと南でモーニング。藤枝静男『虚懐』続き読む。これは短編集で、20ページほどの短い話の中で急に気が変わったように他の話題をし始めたり、短編同士が微妙につながっていたりと、とても面白い。藤枝は私小説作家を自認しているけど、「私」の置き所、「私」とその周囲にある世界の範囲を、とても広く見積もっているようなところがある。

レンタカーを借りて、1件用事を済ませる。この日のお昼ごはんは麦蔵でざるうどんと鳥天。来たのは初めてだったような。鳥天が4つもついていて、食べ応えがあった。待ち時間中に『虚懐』読み終える。ついでに郷東のハードオフでレコードを見る。以前行った時にはけっこう買えたけど、この日は100円のシングル盤1枚のみ。

14時半頃にレンタカーを返す。片原町駅に首輪をつけた猫がいた。ニューグランデみまつの日帰り温泉へ。天然温泉で、湯舟も広い。500円でサウナにも入れる(温度熱め、外気浴なし)。体がふにゃふにゃになった。その後また南に行く。今度は1人。ニコラ・ブリオー『関係性の美学』読み始める。久しぶりに現代美術批評の本を読んだけど、なんとなくとっつけず、気持ちが苦しくなってしまう。なぜだろう。

スーパーに寄って帰る。まどと協力して晩ごはんの用意(作るのはまど、自分は食器や道具の洗い物と片づけ)。2人ともあまり調子が良くない。奮発してカツオのたたきや、牛肉などを食べる。さすがに元気が出た。

まどがまたDORSIAへ行きたいとのことで、自分もついていく。夜のBGMはシティポップのようだ。ハイボールを飲みつつ長尾謙一郎『ギャラクシー銀座』再読。2巻まで読む。お客さん多い。

帰宅、篠田正浩『心中天網島』見る。音楽は武満徹で、近松を原作した映画なのに冒頭からガムランを使っていて最高。黒子の存在や、篠田桃紅の巨大な壁画が効いた不思議な形の民家のセットもいい。


24日(水)

朝8時に起きる。朝ごはん。卵焼きを作り足して、お弁当の準備。まどがコーヒーを淹れてくれる。『ギャラクシー銀座』3巻読み終える。

外出。小雨が降っていて、どうもはっきりしない梅雨の始めのような天気が続いている。店でセットものの出品。少しずつでも進めていきたい。

開店。品出し、発送準備進める。月曜にやってしまったミスはカバーできた。こちらの不手際にも関わらず、優しい言葉をかけていただく。休憩中に『ギャラクシー銀座』最終巻の4巻まで読み終える。以前は長尾謙一郎作品ではこれが一番好きだったけど、今は『クリームソーダシティ』かもしれない。買い直したい。

閉店後、本の出荷。作業部屋に行き、CDやレコードを聞きつつ絵の続きをやる。今まで進めていた感じからまたけっこう変わり、良い感じになってきた。紙にマーカーで描いた絵を切って貼ったりなどもやってみた。コラージュも面白いけど、すぐ誰かに似てしまいそうで少し怖いところもある。


25日(木)

朝8時に起きて、朝ごはん。久しぶりに晴れていて気持ちがいい。洗濯物を外に出す。石川美南『砂の降る教室』読み始める。歌集を読むのは久しぶりだ。

まどと外出。志度寺に行ってみようかと話す。この日オープンのセブンイレブン(高松の商店街アーケード内だけでセブンイレブンが5つある)でカフェオレを買い、公園で飲む。保育園児が遊んでいる。スケッチブックにボールペンで1枚ドローイング。作業部屋へ行き、昨日に引き続きネット出品作業。気がかりだったものを少しずつ消化していくのは気分がいい。

開店。この日は品出しをがんばり、セットものを店頭にどんどん出していく。一気に店内の密度が増した。夕方サチコさん来て、仏生山のお店の話をいろいろ聞く。自分の知らないお店もまだまだあるな。

今日はこれから少し飲みに行って、絵の続き。

2024年4月22日月曜日

震え(2024年04月21~22日)

20日(土)夜

23時頃まで作業し、帰宅。風呂に入ってすぐに寝た。


21日(日)

朝8時半に起きる。軽く朝ごはんを食べて、お弁当作り。アスパラをゆでて、煮物、鳥肉生姜焼きを作る。

まどと外出。北浜にある古着屋『青い羊』さんでハップさんがポップアップをやっているというので行ってみる。けっこう歩いた。深煎りコーヒーを頼む。まどはカフェオレとホットドッグを頼んでいて、このホットドッグを少し分けてもらったらとてもおいしかった。ハップさんの自信作らしい。青い羊さんは12時からの開店とのことで今回は寄れなかったけど、またの機会に古着も見に行きたい。ポップアップはいろんなお店に行くきっかけにもなって良いなと思った。フロイト『日常生活と精神病理』読み終える。

開店。雨が止んだり降ったりのはっきりしない天気。品出し、発送準備、均一本の補充。先日からやっている査定を進め、やっと完了。金額をお伝えして了承取れる。店頭買取1件。漫画全巻セットや最近発行された話題の本などいろいろ。ありがたい。南方書局の富澤さんより、新刊『工芸史 一号』も届く。夜に生物さんとまみさん来て、まみさんの作った『自然観察新聞』の最新号をいただく。今日も綾川で自然観察教室があったそうで、参加者が森や公園の中から音の鳴るものを拾ってきて、その音を和三郎さんがサンプリングして音楽を作ったらしい。面白そうだ。

数日分の売り上げにあたる金額を買取で支払った日は、軽く震えがくる。しかし何度かそういった経験を経て鍛えられたおかげで今古本屋で食べれているので、基本的に買取は歓迎。大量の在庫をいかに効率良く求めている人の手に渡していけるかを考えていくのも仕事の一部だ(と、わかってはいても、頭の切り替えが必要だったり、他の作業がいろいろあったりで難しいところ)。

閉店後、本を出荷して、閉店間際のスーパーで安くなっていたミニサイズのそばと助六寿司を買う。合計120円ほど。店で食べる。最近夜になると胃のムカムカと吐き気が起こることが多く、逆に何かお腹に入れてみようかと試した次第。結果、調子は良くなった。しかしこんなことを何度もやっていたら太りそうだ。その後、個展で売れた絵の梱包作業。前もって調達しておいた厚めの段ボールを使って箱を作る。24時半頃に終了、ヤマトに集荷依頼をする。


22日(月)

朝7時に起きる。洗い物、食器の片づけ。増村保造『刺青』見る。非常に殺伐とした話だけれど、ラスト近くの「俺なんて死んでしまえばいいんだー!」には笑ってしまった。あと、増村は画面の真ん中を柱や襖などで縦に分割するのが好きだなと思った。まど起きてきて、洗濯物をたたむ。お弁当の準備。

外出。一昨日に引き続き、またDORSIAでモーニング。今回はトーストとアイスコーヒーにしてみた。おいしいし、ボリュームの割にリーズナブルだ。偶然まいこさんがいて、いろいろお話する。今までは町ですれ違ってご挨拶する程度で、こうして落ち着いて話をするのはもしかしたら初めてだったかもしれない。

作業部屋へ行き、買ったレコードを数枚聞く。PENTAX(Mike Inkの弟Reinheld Voigt)の12インチシングルとても良い。こういうスカスカほくほくの、芋な質感のテクノを少しずつ集めたい。

開店。品出しなど進める。『工芸史 一号』の支払いをして、ウェブショップへ登録し、棚に出す。発送準備。ヤマトの集荷が来て、昨日梱包した絵の発送。東京からこんぴら歌舞伎を見に来たというお客様がご来店。郷土関連の本をたくさんご購入いただいた。高松はにぎわっていて良い街ですね、と言っていただきうれしい。

閉店後、帳簿付けの途中でミスに気が付く。やってしまった。

今日はこれから在庫整理。時間が余ったら少し絵をやりたい。

2024年4月20日土曜日

風通し(2024年04月18~20日)

17日(水)夜

閉店後、家に帰ってミケランジェロ・アントニオーニ『さすらい』見る。衝動的に行動する登場人物たちには共感できないけど、乾ききった雰囲気、もの悲しい音楽、悲劇的なはずなのにあっけないラストなど、良かった。アントニオーニの撮る夜の風景(『さすらい』には夜の場面はそれほど出てこないが)の、どこか懐かしいような、漠然とした寂しさはとても好きだ。

映画を見ている途中、スマホから地震警報。マンションの下まで降りる。珍しく愛媛県南部/高知県西部のあたりが震源で、震度5強だそう。高松は震度3(体感的には2くらいだったけど)。津波の心配はないようだ。


18日(木)

朝8時前に起きる。朝ごはんを食べて、お弁当の準備。昨日の地震、原発のある伊方は震度4だったそうだ。

まどと外出、南でモーニング。フロイト『日常生活の精神病理』続き読む。すいすいと読み進められる。哲学や科学の本よりは、やはり小説を読んでいる時の感覚に近い。この感覚は一体どこから来るんだろう。ルーツに行き、外の均一コーナーからシングル盤3枚ほど購入。

開店。アルバイト用の本の準備などをやる。品出し、発送準備。店頭買取1件。千葉県のお客さんより、郵送買取5箱到着。明日もう2箱届く予定。早速査定を進めていく。映画関連の良い本がかなりたくさんあり、うれしい。

なんとなく最近の自分が低調に感じるのは、季節の変わり目だからか、展覧会の予定などがなくなって何かプツンと切れてしまったからか。

閉店後、本の出荷。今自分がお酒を飲みたい気分なのかを確認するためだけにコンビニに寄り、右往左往して、何も買わずに出る。こういう日はたいてい何もできないもので、個展でご購入いただいた絵の梱包をやろうと思ったら梱包資材が足りないことに気がつき、作業部屋でスマホをいじり始めたら時間だけが過ぎた。

帰宅。気持ちを切り替えてシャワーを浴び、本を読んで寝た。


19日(金)

朝8時半に起きる。朝ごはんを食べてお弁当の準備。外に出ると遠くの屋島が黄砂でけぶっている。黄砂だと天気は良くても外を出歩く人が少なくて寂しい。まどと公園でカフェオレを飲みながらのんびり話す。ノートに少し絵を描いた。日頃疑問に感じていたことを素直に話せる相手がいるのはありがたい。郵便局で個展の売り上げの入金を確認する。

開店。アルバイトMさん来て、支払いや本の受け渡し。郵送買取さらに2箱届く。店頭買取1件。ゴールデンウィーク直前の今の時期は国内の観光客も少ないのかもしれない。査定や在庫整理を進める。

閉店後、ルクスで開催されているイベントに行く。ゲストはFumitake TamuraとRaays、お2人とも自分が以前から好きなLeaving Recordsというレーベルから作品をリリースしている。香川勢はまいちゃんと小野君がDJ、堀金君がライブ。ゲストのお2人の演奏は思ったよりもアンビエント寄りの演奏で、まったりと聞き入った。なぜかこの日はクワイエットルームの方がバーテンをやっていて、久しぶりにお会いしたというのもありいろいろ話す。最近は音楽活動もされているそう。麓健一さんとお知り合いだそうで、麓さんがyomsのことを言ってくれていたそうなのだけど、なぜうちのことをご存じなのだろうか?

帰宅。この日まどはシンボルタワーのあたりで行われていた土取利行のコンサートに行っていた。


20日(土)

朝8時半に起きる。軽くごはんを食べて、少し読書をし、お弁当を用意。

まどと外出。この日塩上町にオープンした喫茶店DORSIAに行ってみる。神戸に本店のある喫茶店で、高松は2号店とのこと。ヒマさん(平山昌尚さん)がカップや紙ナプキンなどにイラストを提供していて、仏生山温泉の方々も内装などで関わられているとのこと。ヒマさんやDORSIAの経営者の方もいて、お話しつつモーニングをいただく。小倉トースト、サラダ、ゆで卵、コーヒー。とてもボリュームがあり、おいしい。

開店。昨日に続きMさん来てくれて、本の受け渡しと支払い。たくさん作業を進めてくれて助かる。今週の平日は売り上げのふるわない日が続いて少し焦っていたけど、この日はお客さんも多く、良い感じだった。均一本の補充や査定の続きなどを進めていく。ヤマハラさん来てくれて、愛媛で行われた芸術祭に参加した話などを聞く。初めてサウンドインスタレーションの作品を作り展示したとのこと。夜には堀金君が来てくれて、生業(店)と自分の表現活動とのバランスの話。自分と堀金君とでは絵と音楽とでジャンルは違うけど、たまに県外でもやってみたい気持ちとあまり店を臨時休業にしたくない気持ちがせめぎ合うことが多かったり…といった課題は同じだったりする。

金曜夜から土曜にかけて、久しぶりにたくさんの人と落ち着いて話ができた。なんだか脳みその風通しが良い感じがする。

帳簿付けやブログの更新をしていたら23時になってしまった(いくらなんでものろますぎないか?)。もう帰って風呂に入って寝よう。


2024年4月17日水曜日

温かさ(2024年04月15~17日)

14日(日)夜

閉店後、本の出荷。缶チューハイを飲みながら、作業部屋でLt.CaramelやLawrence EnglishがキュレーションしたRoom40のコンピレーションなどを聴く。どちらも良かった。絵を描く。1枚の絵を描くついでに他のキャンバスや板パネルに描き加えたりしつつ、同時に3枚進めた。帰り際にGlenn Millerのレコードなども聞く(400円だった)。

帰宅。シャワー浴びて、千葉雅也『オーバーヒート』読み進めて寝る。


15日(月)

朝7時半に起きる。早起き成功。朝ごはんを食べながらジャン=リュック・ゴダール『アワーミュージック』見る。冒頭は戦争や虐殺のイメージが細切れになって繰り出され、朝ごはんを食べながら見る映画ではなかったと後悔(結局食べたけど)。

お弁当を用意して外出。店で能登半島地震義援金で集まったお金を数える。銀行で振り込みを依頼する際には書類に金額を記載しなければならない。小銭を持って銀行へ。ついでに売り上げ金も預ける。

開店。この日も品出しや発送準備をやりつつ、査定を進める。近々また郵送買取がかなりの量くる予定なので、早めにやっておかないといけない。店頭買取1件。アルバイトMさん来て本の受け渡し。少し雑談、Mさん最近やきものに興味が出てきたとのこと。夜に海外からのお客さんが来られ、けっこう買ってくれたが、どうもクレジットカードの扱いをミスして決済が行われていなかったようだ。ドアノブの件といい、最近なんだかヘマをしてしまうことが多い。花原史樹君のオリジナルイラスト入りバッジが在庫切れになったので、再発注する。

閉店間際、記事執筆の依頼が入る。こういうのもなんだか久しぶりだ。

閉店後、作業部屋でレコードを聴きながら絵の続き。3枚同時に進めているうちの1枚は完成が見えてきた。本を発送して帰宅。『オーバーヒート』少し読み進めて寝る。


16日(火)

朝8時に起きる。今日は久々のゆっくりとした定休日。『オーバーヒート』読み終え、藤枝静男『虚懐』読み始める。

まどと南でモーニング。フロイト『日常生活の精神病理』読み始める。けっこう分厚いけど、文章は身近な思い違いの事例をたくさん並べているような感じで、思っていたよりも読みやすい。

出て、ナルホドで筆、修正液、スケッチブックを買う。店の近所に最近できた蕎麦屋さんに行ってみる。おいなりさんも売りのようで、しそたくあん、竹の子、うなぎ入りなどいろんな具材のものがある。ざるそばとおいなりさん2つ(プレーン、しそたくあん)を食べる。そばも少しもちっとした食感でおいしい。

仏生山温泉に行く。神戸からフェリーに乗って来たというおじいさんがいて、地元のおじいさん方としゃべっている。ベンチに座りながら『虚懐』、温泉から上がって『精神病理』続き読む。ジャンルの違う本を同時進行で読んで、テンションがかみ合った時の快感はすごい。なんとなく、『精神病理』は小説を読むのに近い感覚で読める。出て、唐揚げを買って食べたりしつつ、ブックオフに寄る。阿部昭『未成年|桃』が110円で見つかり購入。

瓦町に戻り、自分は店へ。ブログの更新と発送準備、少し品出し。「ちょっと作業もやっておくか」と始めてみたら、あっという間に1時間半過ぎる。でも、やっておいて良かった。まどとraiさんで夕ご飯。

作業部屋で絵の続き。レコードも聞く。

帰宅、デヴィッド・リンチ『ロスト・ハイウェイ』見る。音楽は派手なロックが多く使われていてあまり好みではなかったけど、映画としては面白かった。マリリン・マンソンが出ていた。全体的に1997年ぽい。

この日はゆっくりしていたはずだけど、乱暴な人に立て続けに遭遇して(詳細は省く)、とても疲れてしまった。早めに寝る。


17日(水)

朝7時半に起きる。睡眠8時間くらいでは足りなかったのか、リビングのテーブルに突っ伏していた。朝ごはんを食べて料理。水菜のおひたしと、豚肉と野菜のみそ炒めを作る。お弁当の用意。探し物をしていたら、口座を作らなければと思っていた銀行の自分名義のキャッシュカードが出てきた。東京にいる頃に作っていたらしい。

外出。銀行へ行き、さっき見つけたキャッシュカードで残高を確認してみると、3万円入っていた。お金をおろして税務署へ行き、納税を済ます。無印でチノパンツ、ドラッグストアであずきバーを買って店に戻る。

開店。店頭買取2件。査定、品出しなど進めていく。査定完了し、金額をご連絡して了承取れる。まどかさん来てくれて映画の話。コミックビームをルヌガンガで買ってくれた。友達がビームを買ってくれた後に店まで報告に来てくれることが割とあり、うれしい気持ちになる。生きていると嫌な人にも出会うけど、そのことで友人知人の温かさを見失ってはいけないなと改めて思う。

bikiさんとkndさんがカトーマサカーに出ているので配信を見る。この2人のライブで歓声が上がっているのが新鮮。東京に行く時はたいてい火・水曜あたりなのでライブが見れないことが多いけど、何かのタイミングで週末にも行きたいな。

今日も帰って映画。

2024年4月14日日曜日

ドアノブ(2024年04月12~14日)

11日(木)夜

発送準備、帳簿付けなどをやって22時過ぎる。閉店後、本を発送して帰宅。そろそろ何か絵を描かないと…となり、ノートに少しだけドローイングやる。板パネルやキャンバスも進めなければ。光嶋裕介『ここちよさの建築』読み終えて寝る。


12日(金)

朝8時半に起きる。まどの作ってくれた味噌汁を飲み、外出。南でモーニング。『ヴァレリー詩集』読み終える。スーパーで食材を買って店に戻る。

開店。発送準備と少し品出しをやりつつ、査定進める。以前持ち込みいただいた分のお支払が1件。ジュノ君が来てくれて、今度Centerさんで開催する個展のDMを持ってきてくれる。お互いの近況や、最近の展示の話などをする。査定が思ったよりも良いペースで進むが、夕方ごろさらにどっさりと古本の持ち込みがある。まだまだ先は長い。

閉店後、本を発送し、スーパーに寄って帰宅。ビールを飲みながらオーソン・ウェルズ『審判』見る。カット割りのテンポの良さ、建築、光の演出。ジャンヌ・モローもロミー・シュナイダーも美しい。カフカが原作ということを考えると、『審判』は理性を持ってカフカの世界を映像で描写しようとしている感が強い。以前見たストローブ=ユイレの『階級関係』は、カフカ自身の世界の「感じ方」でもって映画を作ろうという姿勢があった。どちらも傑作。


13日(土)

朝9時に起きる。寝坊。朝ごはんを食べてお弁当を用意し、店へ。持ち込みの本が店内にあふれていて、とてもお客さんを迎えられる状態ではないので整理。

開店。この日は天気が良く、お客さんも多かった。昨日に引き続き、品出しや発送準備を進めつつ、査定を進める。店頭買取1件。千年一日の土田さんより、個展の売り上げの計算書が届く。思ったよりも売れていた。よかった。峰山往来文庫の選書の追加分の受け渡し。夜にカンデラの2人来て、いろいろ話す。詳細は省くが東京で「世間は狭いねえ」という出来事があった模様。閉店時間過ぎても作業を続け、やっと大口の査定が1件完了。メールで金額をご連絡し、了承取れる。また追加で買い取らせていただくことになりそうだ。

なんだかんだで1時間半ほど残業し、閉店。やっと作業部屋で過ごせる。東京で買ったレコードを聴きつつ、少し絵を進める。丸1日こういうことに時間を使いたい。高校生の時に買って手放していたレコード(Rephlexから出していたSlipperというユニットのアルバム)、ユニオンで400円で売られていたので買い直してみたら、今聞いてみてもそこそこ良かった。

ふと作業部屋のドアを閉めると、ドアノブが取れていたことに気が付く。あれ?と思ってハサミなどを隙間にグリグリと差し込むが、開かない。ネットで調べてみると、どうも閉じ込められてしまったようだ。仕方なく、風呂に入っていたらしいまどに電話をかけて、外側から開けてもらう。もう夜遅いのに申し訳ない。帰って、風呂に入って寝た。


14日(土)

朝9時に起きる。ドーナツとヨーグルト、小夏、紅茶で朝ごはん。紅茶は新宿ベルクの外にある物販スペースで売られていたもので、ノンカフェインで優しい香りのアールグレイ。

お弁当を用意して外出。ルヌガンガに寄り、注文していたエドマンド・バーク『崇高と美の起源』購入。店内ではPaper Talkにも参加してくれた森本さんの豆本展をやっていた。公園に行き、千葉雅也『オーバーヒート』読み始める。小説だけどほとんど著者自身がモデルになっているようだ。Syndicateのお2人とすれ違う。持ってきたぬいぐるみを公園に立たせて写真を撮ろうとするが、風でうまく立たない。

開店。久しぶりに集中して品出しに取り組む。店頭買取2件、工芸関連の展覧会図録や映画パンフレットなど。fragrantのカオリさん来てくれていろいろお話。この日は楽しそうに棚を見てくれるお客さんが多くて良かった。

ここ数日、友達がふらっとやってきて少し話すというのが続いていていい感じ。

今日はこれから絵をやる。明日は早起きして映画。

2024年4月11日木曜日

つくば、東京(2024年04月07~11日)

06日(土)夜

19時半に閉店、ことでんに乗り高松駅へと向かう。バスで東京へ。チェーザレ・パヴェーゼ『月とかがり火』読み終えて寝る。


07日(日)

バスの中で買っておいたおにぎりを食べ、朝8時前に東京駅に着く。総武本線に乗り佐倉へ。遠いけれど、下り方面なので空いている。さっきまで大混雑の東京駅にいたのが、あっという間に郊外感あふれるベッドタウンになり、畑や田んぼの景色が広がり出す。林哲夫『喫茶店の時代』読み始める。戦前の日本の文学者の話が多く、とても面白い。

佐倉駅に着き、無料送迎バスに乗って川村記念美術館へと向かう。日本の美術館では初のカール・アンドレ展。以前美術館より送っていただいた招待券で入場。キャプションや解説は配布されるリーフレットにまとめられており、展示室内での作品以外の要素は可能な限り排されている。自分はもう少し過去の展示記録写真などがあっても良い気がしたけど、これは単に好みの問題か。作品を間近に見てみると、鉄板の錆びや角材の割れ、ひとつひとつの素材の長さや角度の違いが気になってくる。それほど厳密ではないようだ。解説を読むと、時間の経過による素材の劣化も作品と一部としている(そういえばガラスが使われていない)ことや、日本の枯山水への共感、空間と彫刻の主従関係が逆転するような「場(プレイス)としての彫刻」への意識についても書かれていた。「作庭」という意識はあったのだろうか?完全なインストラクション作品としなかった理由や、一つの素材を自分の手で持てる範囲に抑えていた理由(作品も、プロジェクトと呼べるほどの大規模なものは無い)も気になった。

再び送迎バスで京成佐倉へ。東武線、つくばエクスプレスと乗り継いでつくばへ向かう。『喫茶店の時代』読み終える。

千年一日に着。早速拓人君とえっちゃん夫妻に会う。大阪でPal Joeyの出るイベントに行ったぶりだから、7年ぶりくらいか。アイスコーヒーを頼み、小沼丹『木菟燈籠』読み始める。ほどなくして、しわしわや蚊にちゃんが来てくれた。なんとなく2人とも10年弱ぶりに会ったような気がしたけど、しわしわは7年ぶり、蚊にちゃんは5年ぶりか。コロナ以降時間の感覚がおかしい。ESVのマドさん、なしさんも一緒。マドさんは東京にいた頃からいろんな場所でお見掛けしていたけど、初めてお話した。その後、河合さんが初日に続きまた来てくれて、福島からデザイナーの佐藤豊さんが新幹線で(!)来てくれる。佐藤さんはyomsでも扱っている河合さんの画集のデザインも手掛けていて、お互い作ったzineを送ったりというやり取りは今までもあったけど、お会いするのは初めてだった。仙台の古本屋さんでも働いているそうで、古本の話も少しできた。千年一日の隣にあるPeopleで、岩波文庫のヴァレリー詩集を購入。

夜になって18時をまわり、千年一日店内でたこ焼きパーティー。ちよりさんが道具や材料を持ってきてくれて、みんなで手伝う。最初はちよりさんとヤマーンさん、千年一日の土田君、People植田さん、自分とで5~6人になるのかなと思っていたら、近くでお花見をしている人達やお店をやっている人などが集まってきて、最終的に20人ほどになる。つくばの辺りにはいろいろな人がいて、いろんなお店があるんだなと改めて思った。たこ焼きも焼きそばもおいしかった。

この日は拓人君と、ちよりさんヤマーンさんのお家に泊まらせてもらった。拓人君ずっとしゃべっている。いいなあ。4人全員世代も近く、2時近くまで音楽を中心にいろんな話をした。


08日(月)

朝10時過ぎに起き、シャワーを浴びる。ヤマーンさんは仕事、拓人君も栃木県の自宅へ既に向かっていた。ちよりさんが玉子と梅入りのうどんを作ってくれていて、ありがたくいただく。とてもおいしい。車で再び千年一日へと向かう。ちよりさんは東京の某有名ジャズ喫茶でも週一で働いているそう。行ってみたいな。

個展最終日。今回の個展は初日と最終日が平日というのもあり、昨日から前乗りしたという流れ。『木菟燈籠』を読みながら在廊する。お昼ご飯はブッダボウル。いろんな野菜が入っていておいしい。香川から矢野君が、なんと自転車持参で来てくれる。新幹線に乗って、常磐線に乗り換え、土浦からつくばまでこいできたそうだ。矢野君の笑顔になごむ(茨城の皆さんもなごんでいた)。店の今後の展開などもいろいろ聞いた。その後成瀬さんが来てくれる。今日たまたま有給をとっていたらしい。

18時をまわり、個展終了。またPeopleへ行き、本を3冊ほど購入する。土田君と成瀬さんに手伝ってもらい撤収作業。思ったよりスムーズに進み、無事に完了。昨年から県外での個展が続き、声をかけてもらえるうれしさと、どうしてもかかってしまう諸経費の苦しさとで板挟みになっていたけれど、終わってみればいつも気持ちは満たされている。つくば駅近くの中華で晩ごはん、レバニラ定食を食べる。小説や映画の話。恋愛相談を受ける。恋愛について考えたのなんて何年ぶりだろうか?

この日の宿泊は新宿区役所前のカプセルホテル。お世辞にもきれいとは言えないが、フロントスタッフの対応が優しく、宿泊部屋は静かだった。アクセスも良い。サウナの温度は高め。とにかくいろんな国籍の人がいて面白かった。『木菟燈籠』読み終えて寝る。興奮していたのか、途中何度か目が覚めた。


09日(火)

朝8時頃に起き、チェックアウト。ベルクへ行き朝ごはん。植草甚一『映画はどんどん新しくなってゆく』読み始める。打ち合わせ1件。どうなるだろうか。

この日は東京でレコード店などをまわる。新宿駅のコインロッカーに荷物を預けて渋谷へ移動、すごい雨だ。

レコファンに行く。広々とした店内に大量のCDレコードがあり、早くも海外客がレコードを見始めている。とても全部は見切れないので、ジャンルを絞ってCDだけ見る。『キューバ歌謡創成期の歴史』というコンピレーション、渚十吾、里国隆を購入。他にも気になるものがあったけど、ちょっと高かったりした。

ムルギーに行こうとしたら、火曜日もしばらく定休日になりますと貼り紙がされていた。その場で他のカレー屋さんを調べ、初恋というお店へ。ちょうど開いたばかりのタイミングで空いていたけど、自分が座った後にどんどんお客さんが入ってきていっぱいになる。チキンとラムキーマの2種あいがけを食べた。おいしい。

雨が強く、道玄坂の路肩に水が川のように流れている。濡れながらディスクユニオンのクラブミュージック館へ。Childiscから出ている佐近田展康のアルバム、A.K.I.Productionsの12inchシングル、Rephlexから出ているSlipperというユニットのLP(高校の時一度買ったけど売ってしまった)を購入。レコードはどちらも400円くらい。これくらいの値段なら迷いなく買える。

道玄坂から少し入ったところにある、名曲喫茶ライオンへ。1926年創業。自分は古い喫茶店が好きだけど、東京にいた頃はそれらをめぐるほど熱心ではなく、入るのは今回が初めて。壁際に大きなスピーカーが設置されていて、椅子は全てスピーカーのほうを向いており、店内の抑え目の照明もあって教会のような雰囲気。一人客のおじいさんがみんな目をつぶってクラシック音楽に聞き入っている。店内の撮影はもちろん、私語も禁止。カフェオレを飲みつつ自分も音楽にひたる。ウェイターの若い男性が、レコードが終わるたびに作曲者や曲名などの解説を短く入れるのもいい。店内は読書が困難なほど暗いので、途中で小さな照明のある席に移動。素晴らしい時間を過ごすことができた。また来たい。

地下鉄に乗り、千駄木へ向かう。『映画~』読み終える。ヌーヴェル・ヴァーグ及びそれに影響されたヨーロッパの若手映画作家の動向、アメリカのアンダーグラウンド映画(ジャック・スミス、ケネス・アンガー、ジョナス・メカスなど)についての話題が中心。特に後者のほうはまったく知らない映画作家の名前が多い。いろいろ調べて見てみようか。

千駄木に着き、歩いてSCAI THE BATHHOUSEへ。10年ぶりくらいに来た。アピチャッポン・ウィーラセタクンの個展を見る。ドローイングとカード形の写真作品、奥に映像インスタレーションが1点。映像は差し込む抽象的な形の光が印象的で、プレスリリースを見るとハンス・リヒターの映画などを参照しているとあった。谷中駅へと向かう途中、たくさんのみかんが落ちているお寺を発見。写真に撮る。

お茶の水へ移動し、ユニオン。アフリカや東南アジアのレコードもたくさんあって楽しいが、どれも高い。この辺でCDやレコードへの欲求が少し煮詰まってきたのか、なかなか手が出ず。その後神保町へと歩き、富士レコード社へ行くが、買えず。@ワンダーに寄り、文芸文庫版『木山捷平全詩集』購入。神保町ユニオンに入り、EMBRYOとNO NECK BLUES BANDのセッションライブCDと、レコードでフレッチャー・ヘンダーソンとグレン・ミラーの戦前の録音のものを買う。こちらもレコードは2枚とも400円くらいで、安かった。

下北沢へ移動。成瀬さんと馬場君とでBotanyへ行く。馬場君とBotanyの川口さんは、2人ともimmesurableというレーベルから音楽作品をリリースしている。会うのは初めてだったようで、機会を作れて良かった。みかんの花を漬け込んだサワーを飲み、いろんなおかずの乗っているプレートごはんを食べる。おいしい。すぐ近くのpianola recordsに寄り、bananaさんのCDRと、たぬきがテーマのDJイベント『ぽんぽこ山』のCDRを買う。ミヤジ、かえでさん、栗原さん、秋山さん、ここでもいろんな人に会えた。栗原さんからCDRいただく。時間があまりなく、1時間と少し経ったところで新宿に向かう。次はもっとゆっくり来たい。

バスに無事乗り込み、Peopleで買った『ヴァレリー詩集』読み始める。今回はいろんな人に会ったし、本もたくさん読めた。


10日(水)

朝8時過ぎに高松駅到着。とても寒い。まどと南で落ち合い、モーニング。つくばや東京での出来事や、まどのここ3日間の出来事などを話したり聞いたり。ネーム苦戦しているようだ。店に荷物を置いて、再び外出。銀行と100均に寄り、お弁当を買う。

今回の旅ではいろんな人に会えたし、気になっていたお店にも行けて、そのうれしさと同じくらい「谷中のお寺にたくさんのみかんが落ちていた」のが気になっている。先月につくばへ行った時に見た、輪っかをぐにゃぐにゃ曲げて作ったような遊具。去年大阪で個展をやった時に居酒屋で食べた、ハムが上になったハムエッグ。こないだyomsの近所の路上に落ちていた「場」の文字。なんとなく見過ごされて忘れられるけど、目にした瞬間「なんか良いなぁ」と思わせる物たち。これらを「路上観察」とか「アノニマスな造形」とか言ってしまえば話はすぐに終わってしまうけど、なぜ自分が「良い」と思ってしまったのかを粘り強く考えていくことは、「店づくり」にも「展覧会やイベントの企画」にも「絵画の構成」にも良い作用がありそうだ。

開店。この日は久しぶりの営業だったせいか、お客さんが多かった。海外からの方も来られる。ネットに出していた高めの商品もいくつか売れた。発送、少し品出しや均一本の補充。東京で買ったCDを聞きながら作業する。夜になり、先日出張買取にお伺いしたSさんがご来店。映画や小説の話をする。買取では文学関連を中心にお売りいただいたけど、今度また映画関連などもお売りいただけることになりそうだ。その後、堀金君が来てくれる。ちょうど堀金君がライブをする19日のルクスでのイベントを予約したところだった。ここでも映画の話をいろいろ。

早めに帰るつもりが、帳簿付けなどで結局22時を過ぎてしまう。帰宅、荷物を片づけて風呂。ウイスキー飲みつつ、光嶋裕介『ここちよさの建築』読み始める。1時ごろに寝た。


11日(木)

朝9時過ぎに起きる。ぐっすり眠れた。朝ごはんを食べる。個展の時お土産にもらった山本山の味付け海苔が、とてもきれいでおいしい。お弁当の用意、掃除、洗濯。

外出。店に荷物を置いて、本の発送、スマートレターの買い出し、酒屋へ飲み物の買い出し。飲み物の買い出しは疲れる。

開店。この日はブログの更新や品出しなど。Yさん来られ、高松オルネの話などをする。まだ行けてないな。お土産を買う時のお店の選択肢が増えたのはうれしい。

今日はまだこれから少し作業。

2024年4月6日土曜日

買取は続く(2024年04月04~06日)

03日(水)夜

たまっていたブログを更新していたら22時を過ぎてしまう。閉店、作業部屋で絵の作業。先日通販で買った板パネルとキャンバスにガッシュを塗ったりこすり合わせたり。絵具の乾いていないキャンバス同士をこすり合わせるのはしばらくの間控えるようにしていたけど、塗りについて試行錯誤したここ1年くらいを踏まえた今なら少し変わったものができるような気がして、またやってみた。

帰宅。小野寺拓也、田野大輔『ナチスは「良いこと」もしたのか?』読み終えて寝る。


04日(木)

朝8時半に起きる。朝ごはんを食べてお弁当の用意。洗濯。昔の韓国映画について調べていたら、韓国映像資料院(KOFA)という国立の施設がYoutubeにたくさんの映画をアップロードしていることを知る。いくつかの作品には日本語字幕もついているようだ。

まどと外出。勝手にマロと呼んでいるとあるお家の猫、冬の間は姿を見かけなかったが(窓際に毛布が敷かれており、そこが指定席になっている)、最近また見るようになった。いつも寝ている。寒い時期は窓際ではなくこたつにでもいるのだろうか。

銀行でお金をおろして、年金の支払い。月始めで家賃も支払ったばかりで、一気にお金がなくなった。稼がなければ。まどと合流して南へ。チェーザレ・パヴェーゼ『月とかがり火』読み始める。

「故郷とは一人っきりでないということを、そこに住む人のなか、そこに生えている草や木のなか、その土地のなかに何かしら自分と同じものがあって、自分がいなくとも、いつもそこに待っているものがあると自覚できることなのだ。」(p11-12)

開店。品出し、発送準備進める。以前お持ち込みいただいた買取の支払いが1件、ほか店頭買取3件。4月に入ってからも買取が多い。どんどん出していかなければ。夕方ごろ、東京・下北沢にあるpianola recordsの國友さんより連絡が入る。高松に来ているそうで、これからyomsにも来てくれるとのこと。ほどなく来店、いろいろお話。國友さんは現在ダムタイプの活動初期に制作された音楽作品の復刻に携わっていて、関連する展示が大阪であり、そのついでに親族のいる香川に来られたとのこと。

閉店後に頼酒店へ行き、飲みながらさらにお話。取り扱っている商品のジャンルは違っても、古物の話は楽しい。途中からまさみさん(まさみさんのCDはpianolaでも取り扱っている)も合流。國友さんとまさみさんは初対面だったようで、良い機会になった。

帰宅。シャワー浴びて寝る。


05日(金)

朝7時過ぎに起きる。準備してまどと外出。店で買取のための道具などを準備して南でモーニング。『月とかがり火』続き読む。

レンタカーを借りて出張買取へ。今回は何度も買取でお世話になっているTさんからのご紹介で依頼いただいた流れ。ありがたい。映画のポスターやDVD、ほかは小説が多く、純文学やミステリが主。映画のポスターの買取は初めてだ。段ボール箱に本を詰め、車に積んでいく。ひと段落して、お茶をいただきながらお話。出版社にいた頃のお話やTさんとの思い出、某監督の自宅へ伺った時のエピソードなどを聞く。

出発して、店に本をおろす。ちょうどTさんから電話ある。tomoさんでお弁当を購入。

開店。昨日おとといと店舗での売り上げは芳しくなかったけれど、この日は常連さんもいらっしゃり助かった。特におしゃべりするわけでなくても、いつも来てくれているな…というお客さんが増えていくのは楽しい気持ちになる。マンジャルの兒島さんも来てくれる。この日は店頭買取2件。品出し、発送準備進める。夜になってさすがにここ最近の疲れが出てきた。

閉店後、本の発送。少し絵を進めて帰宅。シャワー浴びて少し読書、寝る。


06日(土)

夜、何度か水分の抜けきったカラカラの体で起きる。そのたびに少し塩を入れたお茶を飲んで再びベッドに入っていたけど、起きてみたら微熱。疲れが出てしまったのか。店の開店を遅らせて、夕方まで寝る。熱下がり、コープでお弁当や飲み物などを買って店へ。千円くらいのユンケルを買って飲んでみる。かなり効き目があり、だるいのが緩和された。

開店。発送準備などを進める。この日も店頭買取1件。大三君が農文協の方々を連れてきてくれた。移民労働者のコミュニティについての話を聞く。

2024年4月3日水曜日

持ち込み、小旅行(2024年03月31日~04月03日)

30日(土)夜

kokuaのラストイベントに行く予定が、いまいち体調優れず、結局映画。ピエル・パオロ・パゾリーニ『テオレマ』見る。映像の美しさと、充満するエロティシズムとデカダンスに惹きつけられる。起こっていることはアンモラルで超現実的だけど、何が起ころうと身を任せたくなるような映画。帰宅、仲正昌樹『今こそアーレントを読み直す』読み終えて寝る。

最近は良い映画がたくさん見れてうれしい。5日に出張買取で伺うのも映画関係の方で、どんなお話が聞けるか楽しみだ。


31日(日)

朝8時前に起きる。ハニーナッツを入れたヨーグルトや、おみやげで送ってくれたおまんじゅうなどを食べる。家族にお礼のLINEやメール。お弁当の用意。井戸川射子『共に明るい』読み始める。

まども起きてきて外出。南でモーニング。『共に明るい』読み終える。今までの井戸川さんの単行本の中では一番好きかもしれない。作業部屋へ行き、棚の組み立てを少し進める。こないだ完成したのはレコードやCDなどを入れておくための棚で、こちらは書き上げたキャンバスを収納するためのもの。

開店。品出し、発送準備をゆっくり進める。ネット出品していたものもそこそこ売れ、熱心に棚を見てくださるお客さんもいらっしゃり、ありがたい。夜に”Perfect Days"を見た帰りのKさん来られてお話。清水宏のカメラワークや、ジャズについてなど。

zineの持ち込みについて考える。自分は作る側の人間でもあるので、そっけなく取り扱いを断られたり、店に置いてもらって1年間全く売れず、心苦しい思いをした経験もある。一生懸命作ったものが響かなかった時は辛い。今では店側の辛さもわかる。取り扱いを断るのは毎度苦しい気持ちになるし、言うべきことを探っている間は何かを試されているような気分にもなる。創作物を介した関係は、店と客という関係から一歩踏み越えたデリケートなものだ。今では基本自分が気になった作家に直接連絡を取って仕入れさせてもらっているけど、絶対に持ち込みはやめてくださいと敷居をこちらから上げるのも、何か違う気がする。難しい。

閉店後、棚作りの続き。途中バッテリーが切れ、充電している間に野見山暁治『四百字のデッサン』読み始める。棚は無事に完成。帰宅、シャワーを浴びて寝る。


01日(月)

朝早く目が覚める。時計を見ると6時過ぎで、二度寝しようかとも思ったけど、明日も遠出するため早起きしないといけないし、そのまま起きることにする。

朝ごはんを食べながら三隈研次『斬る』見る。70分ほどの短い映画だけど、市川雷蔵と天地茂の細かい表情の揺れ、交互にクローズアップされる剣先と喉元、延々開け続けられる襖など、たくさんの見どころが詰まった作品だった。再度見てもさらに発見がありそう。脚本は新藤兼人。

お弁当を用意して外出。本を発送して、銀行や郵便局をまわり、チケットショップで18きっぷのレンタル。公園のベンチに座り、ノートにマーカーで1枚絵を描く。作業部屋で片づけ。棚が完成して、以前から部屋にあった家具や道具のどれが必要かが見えてきた。余っている木材を使って作業用のテーブルを作る。高さと奥行きが40cm、幅が1mほど。座ってみると高さもちょうどいい。作業部屋は畳だし、今後小さい絵はこのテーブルで描くことにしよう。

自分は片づけが苦手だけど、何かしら「作る」作業を組み合わせるとモチベーションが上がるようだ。それなら片づけも「空間を作る」ことと捉えたらいいのでは…という気もするけど、なかなかうまくいかない。

開店。店頭買取1件。ネット出品、発送準備など進める。アルバイトMさん来てくれて、給与の支払い。また何冊か本を持って行ってもらう。海外からの観光客の方が高い写真集を買ってくれた。最近は欧米からのお客さんもまた少し増えている。

閉店後、作業部屋の片づけをして帰る。シャワーを浴びて早めに寝た。


02日(火)

朝6時に起きて、朝ごはんを食べて外出。18きっぷで姫路へ向かう。県境を越える電車というのは平日だとたいてい閑散としているものだけど、岡山~兵庫は割と利用者が多く、電車の本数もそこそこある。桜が山に点々と咲いていた。松本零士『蛍の泣く島』読み終える。

姫路着。レンタサイクルを借りて出発。小春日和に自転車は気持ちがいい。時間に余裕があったら城も見てみようかと思っていたけれど、城内の敷地は広く、だいぶ歩くことになりそうで、早々にあきらめる。姫路文学館に到着し、木山捷平展見る。近年に発見された初公開の資料も含んだ、とても見ごたえのある展示。ほとんど罵倒のような内容の父親からの手紙に背筋が伸びる。木山捷平の字は文章の印象に近い、どこか朴訥とした丸みがあって好きだ。

事前に調べておいたカレー屋の前に行ってみると、思ったより新しい感じの小ぎれいな店で、なんとなく違うなと思い、途中で見かけた純喫茶に入る。ブレンドとベーコンエッグトースト。トーストは丁寧に作られていて、ボリュームがある。辛子が効いていておいしい。おばさんグループがしゃべっている。知り合いが飼っている豚が逃げてしまい、1ヶ月ほど経って帰ってきたが、なんとイノシシとの子どもを妊娠していたとのこと。

岡山へ。『四百字のデッサン』読み終え、小野寺拓也、田野大輔『ナチスは「良いこと」もしたのか?』読み始める。わかりやすく面白い。

またレンタサイクルを借り、県立美術館で走泥社展見る。作品数も多く、同時代の美術家(ピカソ、イサム・ノグチ、フォンタナなど)の陶芸作品や美術雑誌の記事も展示されたとても充実した内容。後期(といっても、今回の展覧会は走泥社の活動の一部分に焦点を当てたもの)になるほど、陶芸というよりは現代美術への意識が強い作品が増えているように感じた。解説を読むと、前衛いけばなとの関連に触れた箇所もあり、重森三玲の名前も出ている。この辺もう少し詳しく知りたい。

美術館を出て、レコード店めぐり。しかし最初に入ったレコード屋で「すいません、あと10分で閉店します」と言われてしまう。せっかく来たし少しだけでも…とレコードを見て、結局何も買えず、「また来ます」と挨拶したら、無言。聞こえなかったのだろうかともう一度挨拶すると、ものすごい顔でにらまれた。「あと10分」というのは「もう今日はやめにしてくれ」という意味だったのかもしれない。行くのを楽しみにしていたお店だったのに、とても残念。鬱々とした気分で、他の店でレコードやCDを見て気を紛らわす。この日は結局3枚ほど購入。「手水」(岡山で活動していたアシッドフォークデュオ)のCDが買えてよかった。

成田家へ行く。一人で来たのは初めて。ビール、鳥酢(ここの名物)、ナスの味噌煮(一度揚げているようで、皮がパリっとしている)、揚げ出したこ焼き(明石焼き)。どれもおいしい。飲みながら安西水丸『青の時代』読み終える。この時の気分にすごくはまった。会計の時、お店のお母さんが少し話してくれる。お花見の季節、河川敷のあたりで焼肉屋さんが肉やコンロを用意して後片付けまでしてくれる、というサービスをやっているらしい。

マリンライナーで高松へ。帰宅、キム・ギヨン『下女』見る。ポン・ジュノやスコセッシも影響を受けた作品らしい。韓国昼ドラ的なドロドロした人間関係と、ホラー映画のような過剰な演出と音楽。メイド役のイ・ウンシムの強烈な存在感。ヒッチコックみもあるような。そして呆気に取られるオチ。すごかったけど、こんなに疲れるとは思わなかった。あと見てる途中でイスの足が音を立てて壊れた。

充実していて、悲しくもあり、圧倒されたり、感情が忙しい1日だった。


03日(水)

朝8時に起きる。シャワー。お弁当のおかずを作ろうとしたら肉や魚がなく、スーパーへ買いに行く。豚の生姜焼き、春菊の胡麻和え、卵焼きを作る。お弁当を準備して、軽く朝ごはん。栗林駅から電車に乗り、高松駅近くのチケットショップで18きっぷを返却。歩いて店へ向かう。

開店。この日はずっと雨で、お客さんは少なかった。自分もあまり調子出ず、本当に少しずつ作業を進める感じ。店頭買取1件、絵本や児童書が段ボール2箱。わざわざ小豆島から持ってきてくださったとのことで、ありがたい。ivoryさん来てくれていろいろお話。自分が最近気になっていることについても親身に話を聞いてくれてうれしかった。

今日はこれから少し絵を描きたい。気分が上がるような気がする。