06日(日)夜
マクドナルドから戻りグループ展用の文章をやろうとするが、思うように進まず。スケッチブックに少し絵を描いて、シャワーを浴びて寝た。
07日(月)
朝7時頃に起きる。二度寝しようかと思ったが目が冴えてしまい、南珈琲へ。曾根博義「私の文学渉猟」続き読む。第四章「伊藤整と私小説」では、伊藤整がジョイスらの「意識の流れ」の手法を取り入れようとする過程で、日本語の避けがたい私性にぶつかる様子を丹念に描写している。
「私小説家とはいえない伊藤整の場合も、その小説全体を眺め返してみると、短篇か長篇か、主人公が一人称で書かれているか三人称で書かれているか、自伝的かそうでないかを問わず、語り手と作中人物の距離があまり離れていない小説がほとんどで、例えば全知の語り手によるような、十九世紀ヨーロッパ流の客観小説がまったくといってよいほどないことに気がつく。(略)初期にジョイスの「意識の流れ」の文体を日本語の小説に移植しようとしたとき、三人称独白体ともいうべき自由間接話法につまずき、「意識の流れ」を一人称の直接的な告白文体と考えてしまったために行きづまったあたりから私小説への傾斜が始まっていることも見逃せない。」(p306-307)
「日本語には、言葉がつねに発話の場や発話者に結びついていて、そこから離れて自律しにくいという特徴があるらしい。言い換えれば、発話者や発話の場が聞き手にすぐわかるような言葉や語りの方が本当らしく聞え、その場や人物を離れた客観的な言葉や語り方は、その内容がどれほど妥当であっても、その真実性を支える実感的根拠、つまりリアリティーを欠く。」(p309)
スケッチブックに1枚絵を描いて、家に戻る。昨日からやっている文章の続き。店を開けてからもずーっと考えるが、大事にすべきことがわかってはいても着地点が見つからず、なかなか書くことができない。通販で高価な本が売れて、売り上げはそこまで心配しなくて良いのが救い。夜になってから観光らしきお客さんもちらほら。瀬戸芸は昨日で終了したけれどまだ余波はあるのか。佐渡の書店nicalaより、注文していた植本一子・滝口悠生「往復書簡 ひとりになること 花をおくるよ」届く。この日のまどのごはんは里芋の揚げびたしなど凝った和食で、お昼のアルバイトからの影響を感じた。夜に平尾君が来てくれて、最近引っかかっていたことを相談させてもらう。だいぶ気が楽になった。
閉店後も23時頃まで文章を考える。ずっと集中してパソコンをにらんでいたせいか、気分が悪くなってしまった。ここまでできたら後はいけるというところまでは完成したので、とりあえず寝る。一度3時半頃に起きてしまい、なかなか寝付けず。
08日(火)
朝8時前に起きる。ゴミ捨て、シャワー、朝ごはん。温めた豆乳にハチミツを入れて飲む。文章続き。思ったよりもすんなりと完成。本の発送や帳簿付けなど進める。スーパーで買い物。昼ごはんにミートソースパスタを作る。お昼を食べている最中、店の関係でやらなければいけなかったことが浮上し、そのきっかけは自分にもあるのに忙しさを言い訳にまどへストレスをぶつけてしまう。こんなことではいけない。
書いた文章をプリントアウトして、喫茶店へ行く。2月に予定しているグループ展の打ち合わせ。3時間ほど制作や発表をめぐっての話をする。合理性とはかけ離れた内容かもしれないが、自分たちにとってはこういうことこそが重要だと再確認。実際の展覧会もうまいこといけばいいなと思う。この間、家ではまどがやらなければいけない作業を進めてくれていた。
打ち合わせが終わり、レターパックの買い出しや売上金の預け入れを済ませ、ぶらぶらと公園のあたりを散歩。何か気持ちにゆとりが欲しかったのか、いつの間にか足は不二書店さんへ向かっていた。正宗白鳥「懐疑と信仰」(いいタイトル)購入。帰って洗濯物を畳み、パスタの残りを食べる。
再び店で作業。発送準備、メール返信。この日は皆既月食。普段はあまり天体現象に関心のない自分も外へ出て月食の写真を撮った。ブログを書いて本の発送。ついでにビールを買う。
ビールを飲みながらウォン・カーウァイ「花様年華」見る。おしゃれ。疲れて少し気持ちがよれている時にちょうどはまった。映画と関係ないけど、冷奴には鰹節よりも小ネギと生姜が合うなと思った。12時前、早めに寝る。
09日(水)
朝8時頃に起きる。ゴミ捨て、朝ごはん。親子丼、大根と水菜のサラダ、しめじとじゃがいもと小ネギの味噌汁を作る。
外出。郵便局で本を発送し、南珈琲へ行く。ルヌガンガ中村さんに少し相談をする予定で、手短に済ませるため聞くべきことをメモにまとめる。読書。ルヌガンガへ行き相談。15分ほどですぐ終わったが、自分のやっておくべきことが明確になった。河出文庫の「ベンヤミン メディア・芸術論集」購入。家に帰って「私の文学渉猟」読み終え、新しいキャンバスにガッシュを塗る。
開店。発送準備、メール返信、品出しなど進める。広島県でzineイベントを開催されている方など、県外からもお客さんが来られた。先日のルヌガンガでのトークイベントに来られていた方も。夜には小林記者が来店。ブック遍路マップについての記事を書こうとしているそう。いろいろ話す。夜になってグループ展用の文章を改良。第2稿ができたので参加メンバーへ送る。
今日はこれから本を発送して風呂。ゆっくり絵を描く。
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