2024年4月11日木曜日

つくば、東京(2024年04月07~11日)

06日(土)夜

19時半に閉店、ことでんに乗り高松駅へと向かう。バスで東京へ。チェーザレ・パヴェーゼ『月とかがり火』読み終えて寝る。


07日(日)

バスの中で買っておいたおにぎりを食べ、朝8時前に東京駅に着く。総武本線に乗り佐倉へ。遠いけれど、下り方面なので空いている。さっきまで大混雑の東京駅にいたのが、あっという間に郊外感あふれるベッドタウンになり、畑や田んぼの景色が広がり出す。林哲夫『喫茶店の時代』読み始める。戦前の日本の文学者の話が多く、とても面白い。

佐倉駅に着き、無料送迎バスに乗って川村記念美術館へと向かう。日本の美術館では初のカール・アンドレ展。以前美術館より送っていただいた招待券で入場。キャプションや解説は配布されるリーフレットにまとめられており、展示室内での作品以外の要素は可能な限り排されている。自分はもう少し過去の展示記録写真などがあっても良い気がしたけど、これは単に好みの問題か。作品を間近に見てみると、鉄板の錆びや角材の割れ、ひとつひとつの素材の長さや角度の違いが気になってくる。それほど厳密ではないようだ。解説を読むと、時間の経過による素材の劣化も作品と一部としている(そういえばガラスが使われていない)ことや、日本の枯山水への共感、空間と彫刻の主従関係が逆転するような「場(プレイス)としての彫刻」への意識についても書かれていた。「作庭」という意識はあったのだろうか?完全なインストラクション作品としなかった理由や、一つの素材を自分の手で持てる範囲に抑えていた理由(作品も、プロジェクトと呼べるほどの大規模なものは無い)も気になった。

再び送迎バスで京成佐倉へ。東武線、つくばエクスプレスと乗り継いでつくばへ向かう。『喫茶店の時代』読み終える。

千年一日に着。早速拓人君とえっちゃん夫妻に会う。大阪でPal Joeyの出るイベントに行ったぶりだから、7年ぶりくらいか。アイスコーヒーを頼み、小沼丹『木菟燈籠』読み始める。ほどなくして、しわしわや蚊にちゃんが来てくれた。なんとなく2人とも10年弱ぶりに会ったような気がしたけど、しわしわは7年ぶり、蚊にちゃんは5年ぶりか。コロナ以降時間の感覚がおかしい。ESVのマドさん、なしさんも一緒。マドさんは東京にいた頃からいろんな場所でお見掛けしていたけど、初めてお話した。その後、河合さんが初日に続きまた来てくれて、福島からデザイナーの佐藤豊さんが新幹線で(!)来てくれる。佐藤さんはyomsでも扱っている河合さんの画集のデザインも手掛けていて、お互い作ったzineを送ったりというやり取りは今までもあったけど、お会いするのは初めてだった。仙台の古本屋さんでも働いているそうで、古本の話も少しできた。千年一日の隣にあるPeopleで、岩波文庫のヴァレリー詩集を購入。

夜になって18時をまわり、千年一日店内でたこ焼きパーティー。ちよりさんが道具や材料を持ってきてくれて、みんなで手伝う。最初はちよりさんとヤマーンさん、千年一日の土田君、People植田さん、自分とで5~6人になるのかなと思っていたら、近くでお花見をしている人達やお店をやっている人などが集まってきて、最終的に20人ほどになる。つくばの辺りにはいろいろな人がいて、いろんなお店があるんだなと改めて思った。たこ焼きも焼きそばもおいしかった。

この日は拓人君と、ちよりさんヤマーンさんのお家に泊まらせてもらった。拓人君ずっとしゃべっている。いいなあ。4人全員世代も近く、2時近くまで音楽を中心にいろんな話をした。


08日(月)

朝10時過ぎに起き、シャワーを浴びる。ヤマーンさんは仕事、拓人君も栃木県の自宅へ既に向かっていた。ちよりさんが玉子と梅入りのうどんを作ってくれていて、ありがたくいただく。とてもおいしい。車で再び千年一日へと向かう。ちよりさんは東京の某有名ジャズ喫茶でも週一で働いているそう。行ってみたいな。

個展最終日。今回の個展は初日と最終日が平日というのもあり、昨日から前乗りしたという流れ。『木菟燈籠』を読みながら在廊する。お昼ご飯はブッダボウル。いろんな野菜が入っていておいしい。香川から矢野君が、なんと自転車持参で来てくれる。新幹線に乗って、常磐線に乗り換え、土浦からつくばまでこいできたそうだ。矢野君の笑顔になごむ(茨城の皆さんもなごんでいた)。店の今後の展開などもいろいろ聞いた。その後成瀬さんが来てくれる。今日たまたま有給をとっていたらしい。

18時をまわり、個展終了。またPeopleへ行き、本を3冊ほど購入する。土田君と成瀬さんに手伝ってもらい撤収作業。思ったよりスムーズに進み、無事に完了。昨年から県外での個展が続き、声をかけてもらえるうれしさと、どうしてもかかってしまう諸経費の苦しさとで板挟みになっていたけれど、終わってみればいつも気持ちは満たされている。つくば駅近くの中華で晩ごはん、レバニラ定食を食べる。小説や映画の話。恋愛相談を受ける。恋愛について考えたのなんて何年ぶりだろうか?

この日の宿泊は新宿区役所前のカプセルホテル。お世辞にもきれいとは言えないが、フロントスタッフの対応が優しく、宿泊部屋は静かだった。アクセスも良い。サウナの温度は高め。とにかくいろんな国籍の人がいて面白かった。『木菟燈籠』読み終えて寝る。興奮していたのか、途中何度か目が覚めた。


09日(火)

朝8時頃に起き、チェックアウト。ベルクへ行き朝ごはん。植草甚一『映画はどんどん新しくなってゆく』読み始める。打ち合わせ1件。どうなるだろうか。

この日は東京でレコード店などをまわる。新宿駅のコインロッカーに荷物を預けて渋谷へ移動、すごい雨だ。

レコファンに行く。広々とした店内に大量のCDレコードがあり、早くも海外客がレコードを見始めている。とても全部は見切れないので、ジャンルを絞ってCDだけ見る。『キューバ歌謡創成期の歴史』というコンピレーション、渚十吾、里国隆を購入。他にも気になるものがあったけど、ちょっと高かったりした。

ムルギーに行こうとしたら、火曜日もしばらく定休日になりますと貼り紙がされていた。その場で他のカレー屋さんを調べ、初恋というお店へ。ちょうど開いたばかりのタイミングで空いていたけど、自分が座った後にどんどんお客さんが入ってきていっぱいになる。チキンとラムキーマの2種あいがけを食べた。おいしい。

雨が強く、道玄坂の路肩に水が川のように流れている。濡れながらディスクユニオンのクラブミュージック館へ。Childiscから出ている佐近田展康のアルバム、A.K.I.Productionsの12inchシングル、Rephlexから出ているSlipperというユニットのLP(高校の時一度買ったけど売ってしまった)を購入。レコードはどちらも400円くらい。これくらいの値段なら迷いなく買える。

道玄坂から少し入ったところにある、名曲喫茶ライオンへ。1926年創業。自分は古い喫茶店が好きだけど、東京にいた頃はそれらをめぐるほど熱心ではなく、入るのは今回が初めて。壁際に大きなスピーカーが設置されていて、椅子は全てスピーカーのほうを向いており、店内の抑え目の照明もあって教会のような雰囲気。一人客のおじいさんがみんな目をつぶってクラシック音楽に聞き入っている。店内の撮影はもちろん、私語も禁止。カフェオレを飲みつつ自分も音楽にひたる。ウェイターの若い男性が、レコードが終わるたびに作曲者や曲名などの解説を短く入れるのもいい。店内は読書が困難なほど暗いので、途中で小さな照明のある席に移動。素晴らしい時間を過ごすことができた。また来たい。

地下鉄に乗り、千駄木へ向かう。『映画~』読み終える。ヌーヴェル・ヴァーグ及びそれに影響されたヨーロッパの若手映画作家の動向、アメリカのアンダーグラウンド映画(ジャック・スミス、ケネス・アンガー、ジョナス・メカスなど)についての話題が中心。特に後者のほうはまったく知らない映画作家の名前が多い。いろいろ調べて見てみようか。

千駄木に着き、歩いてSCAI THE BATHHOUSEへ。10年ぶりくらいに来た。アピチャッポン・ウィーラセタクンの個展を見る。ドローイングとカード形の写真作品、奥に映像インスタレーションが1点。映像は差し込む抽象的な形の光が印象的で、プレスリリースを見るとハンス・リヒターの映画などを参照しているとあった。谷中駅へと向かう途中、たくさんのみかんが落ちているお寺を発見。写真に撮る。

お茶の水へ移動し、ユニオン。アフリカや東南アジアのレコードもたくさんあって楽しいが、どれも高い。この辺でCDやレコードへの欲求が少し煮詰まってきたのか、なかなか手が出ず。その後神保町へと歩き、富士レコード社へ行くが、買えず。@ワンダーに寄り、文芸文庫版『木山捷平全詩集』購入。神保町ユニオンに入り、EMBRYOとNO NECK BLUES BANDのセッションライブCDと、レコードでフレッチャー・ヘンダーソンとグレン・ミラーの戦前の録音のものを買う。こちらもレコードは2枚とも400円くらいで、安かった。

下北沢へ移動。成瀬さんと馬場君とでBotanyへ行く。馬場君とBotanyの川口さんは、2人ともimmesurableというレーベルから音楽作品をリリースしている。会うのは初めてだったようで、機会を作れて良かった。みかんの花を漬け込んだサワーを飲み、いろんなおかずの乗っているプレートごはんを食べる。おいしい。すぐ近くのpianola recordsに寄り、bananaさんのCDRと、たぬきがテーマのDJイベント『ぽんぽこ山』のCDRを買う。ミヤジ、かえでさん、栗原さん、秋山さん、ここでもいろんな人に会えた。栗原さんからCDRいただく。時間があまりなく、1時間と少し経ったところで新宿に向かう。次はもっとゆっくり来たい。

バスに無事乗り込み、Peopleで買った『ヴァレリー詩集』読み始める。今回はいろんな人に会ったし、本もたくさん読めた。


10日(水)

朝8時過ぎに高松駅到着。とても寒い。まどと南で落ち合い、モーニング。つくばや東京での出来事や、まどのここ3日間の出来事などを話したり聞いたり。ネーム苦戦しているようだ。店に荷物を置いて、再び外出。銀行と100均に寄り、お弁当を買う。

今回の旅ではいろんな人に会えたし、気になっていたお店にも行けて、そのうれしさと同じくらい「谷中のお寺にたくさんのみかんが落ちていた」のが気になっている。先月につくばへ行った時に見た、輪っかをぐにゃぐにゃ曲げて作ったような遊具。去年大阪で個展をやった時に居酒屋で食べた、ハムが上になったハムエッグ。こないだyomsの近所の路上に落ちていた「場」の文字。なんとなく見過ごされて忘れられるけど、目にした瞬間「なんか良いなぁ」と思わせる物たち。これらを「路上観察」とか「アノニマスな造形」とか言ってしまえば話はすぐに終わってしまうけど、なぜ自分が「良い」と思ってしまったのかを粘り強く考えていくことは、「店づくり」にも「展覧会やイベントの企画」にも「絵画の構成」にも良い作用がありそうだ。

開店。この日は久しぶりの営業だったせいか、お客さんが多かった。海外からの方も来られる。ネットに出していた高めの商品もいくつか売れた。発送、少し品出しや均一本の補充。東京で買ったCDを聞きながら作業する。夜になり、先日出張買取にお伺いしたSさんがご来店。映画や小説の話をする。買取では文学関連を中心にお売りいただいたけど、今度また映画関連などもお売りいただけることになりそうだ。その後、堀金君が来てくれる。ちょうど堀金君がライブをする19日のルクスでのイベントを予約したところだった。ここでも映画の話をいろいろ。

早めに帰るつもりが、帳簿付けなどで結局22時を過ぎてしまう。帰宅、荷物を片づけて風呂。ウイスキー飲みつつ、光嶋裕介『ここちよさの建築』読み始める。1時ごろに寝た。


11日(木)

朝9時過ぎに起きる。ぐっすり眠れた。朝ごはんを食べる。個展の時お土産にもらった山本山の味付け海苔が、とてもきれいでおいしい。お弁当の用意、掃除、洗濯。

外出。店に荷物を置いて、本の発送、スマートレターの買い出し、酒屋へ飲み物の買い出し。飲み物の買い出しは疲れる。

開店。この日はブログの更新や品出しなど。Yさん来られ、高松オルネの話などをする。まだ行けてないな。お土産を買う時のお店の選択肢が増えたのはうれしい。

今日はまだこれから少し作業。

2024年4月6日土曜日

買取は続く(2024年04月04~06日)

03日(水)夜

たまっていたブログを更新していたら22時を過ぎてしまう。閉店、作業部屋で絵の作業。先日通販で買った板パネルとキャンバスにガッシュを塗ったりこすり合わせたり。絵具の乾いていないキャンバス同士をこすり合わせるのはしばらくの間控えるようにしていたけど、塗りについて試行錯誤したここ1年くらいを踏まえた今なら少し変わったものができるような気がして、またやってみた。

帰宅。小野寺拓也、田野大輔『ナチスは「良いこと」もしたのか?』読み終えて寝る。


04日(木)

朝8時半に起きる。朝ごはんを食べてお弁当の用意。洗濯。昔の韓国映画について調べていたら、韓国映像資料院(KOFA)という国立の施設がYoutubeにたくさんの映画をアップロードしていることを知る。いくつかの作品には日本語字幕もついているようだ。

まどと外出。勝手にマロと呼んでいるとあるお家の猫、冬の間は姿を見かけなかったが(窓際に毛布が敷かれており、そこが指定席になっている)、最近また見るようになった。いつも寝ている。寒い時期は窓際ではなくこたつにでもいるのだろうか。

銀行でお金をおろして、年金の支払い。月始めで家賃も支払ったばかりで、一気にお金がなくなった。稼がなければ。まどと合流して南へ。チェーザレ・パヴェーゼ『月とかがり火』読み始める。

「故郷とは一人っきりでないということを、そこに住む人のなか、そこに生えている草や木のなか、その土地のなかに何かしら自分と同じものがあって、自分がいなくとも、いつもそこに待っているものがあると自覚できることなのだ。」(p11-12)

開店。品出し、発送準備進める。以前お持ち込みいただいた買取の支払いが1件、ほか店頭買取3件。4月に入ってからも買取が多い。どんどん出していかなければ。夕方ごろ、東京・下北沢にあるpianola recordsの國友さんより連絡が入る。高松に来ているそうで、これからyomsにも来てくれるとのこと。ほどなく来店、いろいろお話。國友さんは現在ダムタイプの活動初期に制作された音楽作品の復刻に携わっていて、関連する展示が大阪であり、そのついでに親族のいる香川に来られたとのこと。

閉店後に頼酒店へ行き、飲みながらさらにお話。取り扱っている商品のジャンルは違っても、古物の話は楽しい。途中からまさみさん(まさみさんのCDはpianolaでも取り扱っている)も合流。國友さんとまさみさんは初対面だったようで、良い機会になった。

帰宅。シャワー浴びて寝る。


05日(金)

朝7時過ぎに起きる。準備してまどと外出。店で買取のための道具などを準備して南でモーニング。『月とかがり火』続き読む。

レンタカーを借りて出張買取へ。今回は何度も買取でお世話になっているTさんからのご紹介で依頼いただいた流れ。ありがたい。映画のポスターやDVD、ほかは小説が多く、純文学やミステリが主。映画のポスターの買取は初めてだ。段ボール箱に本を詰め、車に積んでいく。ひと段落して、お茶をいただきながらお話。出版社にいた頃のお話やTさんとの思い出、某監督の自宅へ伺った時のエピソードなどを聞く。

出発して、店に本をおろす。ちょうどTさんから電話ある。tomoさんでお弁当を購入。

開店。昨日おとといと店舗での売り上げは芳しくなかったけれど、この日は常連さんもいらっしゃり助かった。特におしゃべりするわけでなくても、いつも来てくれているな…というお客さんが増えていくのは楽しい気持ちになる。マンジャルの兒島さんも来てくれる。この日は店頭買取2件。品出し、発送準備進める。夜になってさすがにここ最近の疲れが出てきた。

閉店後、本の発送。少し絵を進めて帰宅。シャワー浴びて少し読書、寝る。


06日(土)

夜、何度か水分の抜けきったカラカラの体で起きる。そのたびに少し塩を入れたお茶を飲んで再びベッドに入っていたけど、起きてみたら微熱。疲れが出てしまったのか。店の開店を遅らせて、夕方まで寝る。熱下がり、コープでお弁当や飲み物などを買って店へ。千円くらいのユンケルを買って飲んでみる。かなり効き目があり、だるいのが緩和された。

開店。発送準備などを進める。この日も店頭買取1件。大三君が農文協の方々を連れてきてくれた。移民労働者のコミュニティについての話を聞く。

2024年4月3日水曜日

持ち込み、小旅行(2024年03月31日~04月03日)

30日(土)夜

kokuaのラストイベントに行く予定が、いまいち体調優れず、結局映画。ピエル・パオロ・パゾリーニ『テオレマ』見る。映像の美しさと、充満するエロティシズムとデカダンスに惹きつけられる。起こっていることはアンモラルで超現実的だけど、何が起ころうと身を任せたくなるような映画。帰宅、仲正昌樹『今こそアーレントを読み直す』読み終えて寝る。

最近は良い映画がたくさん見れてうれしい。5日に出張買取で伺うのも映画関係の方で、どんなお話が聞けるか楽しみだ。


31日(日)

朝8時前に起きる。ハニーナッツを入れたヨーグルトや、おみやげで送ってくれたおまんじゅうなどを食べる。家族にお礼のLINEやメール。お弁当の用意。井戸川射子『共に明るい』読み始める。

まども起きてきて外出。南でモーニング。『共に明るい』読み終える。今までの井戸川さんの単行本の中では一番好きかもしれない。作業部屋へ行き、棚の組み立てを少し進める。こないだ完成したのはレコードやCDなどを入れておくための棚で、こちらは書き上げたキャンバスを収納するためのもの。

開店。品出し、発送準備をゆっくり進める。ネット出品していたものもそこそこ売れ、熱心に棚を見てくださるお客さんもいらっしゃり、ありがたい。夜に”Perfect Days"を見た帰りのKさん来られてお話。清水宏のカメラワークや、ジャズについてなど。

zineの持ち込みについて考える。自分は作る側の人間でもあるので、そっけなく取り扱いを断られたり、店に置いてもらって1年間全く売れず、心苦しい思いをした経験もある。一生懸命作ったものが響かなかった時は辛い。今では店側の辛さもわかる。取り扱いを断るのは毎度苦しい気持ちになるし、言うべきことを探っている間は何かを試されているような気分にもなる。創作物を介した関係は、店と客という関係から一歩踏み越えたデリケートなものだ。今では基本自分が気になった作家に直接連絡を取って仕入れさせてもらっているけど、絶対に持ち込みはやめてくださいと敷居をこちらから上げるのも、何か違う気がする。難しい。

閉店後、棚作りの続き。途中バッテリーが切れ、充電している間に野見山暁治『四百字のデッサン』読み始める。棚は無事に完成。帰宅、シャワーを浴びて寝る。


01日(月)

朝早く目が覚める。時計を見ると6時過ぎで、二度寝しようかとも思ったけど、明日も遠出するため早起きしないといけないし、そのまま起きることにする。

朝ごはんを食べながら三隈研次『斬る』見る。70分ほどの短い映画だけど、市川雷蔵と天地茂の細かい表情の揺れ、交互にクローズアップされる剣先と喉元、延々開け続けられる襖など、たくさんの見どころが詰まった作品だった。再度見てもさらに発見がありそう。脚本は新藤兼人。

お弁当を用意して外出。本を発送して、銀行や郵便局をまわり、チケットショップで18きっぷのレンタル。公園のベンチに座り、ノートにマーカーで1枚絵を描く。作業部屋で片づけ。棚が完成して、以前から部屋にあった家具や道具のどれが必要かが見えてきた。余っている木材を使って作業用のテーブルを作る。高さと奥行きが40cm、幅が1mほど。座ってみると高さもちょうどいい。作業部屋は畳だし、今後小さい絵はこのテーブルで描くことにしよう。

自分は片づけが苦手だけど、何かしら「作る」作業を組み合わせるとモチベーションが上がるようだ。それなら片づけも「空間を作る」ことと捉えたらいいのでは…という気もするけど、なかなかうまくいかない。

開店。店頭買取1件。ネット出品、発送準備など進める。アルバイトMさん来てくれて、給与の支払い。また何冊か本を持って行ってもらう。海外からの観光客の方が高い写真集を買ってくれた。最近は欧米からのお客さんもまた少し増えている。

閉店後、作業部屋の片づけをして帰る。シャワーを浴びて早めに寝た。


02日(火)

朝6時に起きて、朝ごはんを食べて外出。18きっぷで姫路へ向かう。県境を越える電車というのは平日だとたいてい閑散としているものだけど、岡山~兵庫は割と利用者が多く、電車の本数もそこそこある。桜が山に点々と咲いていた。松本零士『蛍の泣く島』読み終える。

姫路着。レンタサイクルを借りて出発。小春日和に自転車は気持ちがいい。時間に余裕があったら城も見てみようかと思っていたけれど、城内の敷地は広く、だいぶ歩くことになりそうで、早々にあきらめる。姫路文学館に到着し、木山捷平展見る。近年に発見された初公開の資料も含んだ、とても見ごたえのある展示。ほとんど罵倒のような内容の父親からの手紙に背筋が伸びる。木山捷平の字は文章の印象に近い、どこか朴訥とした丸みがあって好きだ。

事前に調べておいたカレー屋の前に行ってみると、思ったより新しい感じの小ぎれいな店で、なんとなく違うなと思い、途中で見かけた純喫茶に入る。ブレンドとベーコンエッグトースト。トーストは丁寧に作られていて、ボリュームがある。辛子が効いていておいしい。おばさんグループがしゃべっている。知り合いが飼っている豚が逃げてしまい、1ヶ月ほど経って帰ってきたが、なんとイノシシとの子どもを妊娠していたとのこと。

岡山へ。『四百字のデッサン』読み終え、小野寺拓也、田野大輔『ナチスは「良いこと」もしたのか?』読み始める。わかりやすく面白い。

またレンタサイクルを借り、県立美術館で走泥社展見る。作品数も多く、同時代の美術家(ピカソ、イサム・ノグチ、フォンタナなど)の陶芸作品や美術雑誌の記事も展示されたとても充実した内容。後期(といっても、今回の展覧会は走泥社の活動の一部分に焦点を当てたもの)になるほど、陶芸というよりは現代美術への意識が強い作品が増えているように感じた。解説を読むと、前衛いけばなとの関連に触れた箇所もあり、重森三玲の名前も出ている。この辺もう少し詳しく知りたい。

美術館を出て、レコード店めぐり。しかし最初に入ったレコード屋で「すいません、あと10分で閉店します」と言われてしまう。せっかく来たし少しだけでも…とレコードを見て、結局何も買えず、「また来ます」と挨拶したら、無言。聞こえなかったのだろうかともう一度挨拶すると、ものすごい顔でにらまれた。「あと10分」というのは「もう今日はやめにしてくれ」という意味だったのかもしれない。行くのを楽しみにしていたお店だったのに、とても残念。鬱々とした気分で、他の店でレコードやCDを見て気を紛らわす。この日は結局3枚ほど購入。「手水」(岡山で活動していたアシッドフォークデュオ)のCDが買えてよかった。

成田家へ行く。一人で来たのは初めて。ビール、鳥酢(ここの名物)、ナスの味噌煮(一度揚げているようで、皮がパリっとしている)、揚げ出したこ焼き(明石焼き)。どれもおいしい。飲みながら安西水丸『青の時代』読み終える。この時の気分にすごくはまった。会計の時、お店のお母さんが少し話してくれる。お花見の季節、河川敷のあたりで焼肉屋さんが肉やコンロを用意して後片付けまでしてくれる、というサービスをやっているらしい。

マリンライナーで高松へ。帰宅、キム・ギヨン『下女』見る。ポン・ジュノやスコセッシも影響を受けた作品らしい。韓国昼ドラ的なドロドロした人間関係と、ホラー映画のような過剰な演出と音楽。メイド役のイ・ウンシムの強烈な存在感。ヒッチコックみもあるような。そして呆気に取られるオチ。すごかったけど、こんなに疲れるとは思わなかった。あと見てる途中でイスの足が音を立てて壊れた。

充実していて、悲しくもあり、圧倒されたり、感情が忙しい1日だった。


03日(水)

朝8時に起きる。シャワー。お弁当のおかずを作ろうとしたら肉や魚がなく、スーパーへ買いに行く。豚の生姜焼き、春菊の胡麻和え、卵焼きを作る。お弁当を準備して、軽く朝ごはん。栗林駅から電車に乗り、高松駅近くのチケットショップで18きっぷを返却。歩いて店へ向かう。

開店。この日はずっと雨で、お客さんは少なかった。自分もあまり調子出ず、本当に少しずつ作業を進める感じ。店頭買取1件、絵本や児童書が段ボール2箱。わざわざ小豆島から持ってきてくださったとのことで、ありがたい。ivoryさん来てくれていろいろお話。自分が最近気になっていることについても親身に話を聞いてくれてうれしかった。

今日はこれから少し絵を描きたい。気分が上がるような気がする。

2024年3月30日土曜日

棚を作る(2024年03月28~30日)

27日(水)夜

閉店後、ルクスに昨日忘れたレコードを取りに行く。本を発送して帰宅。なんだか疲れてしまい、だらだらしていたら時間が過ぎてしまった。早めに寝る。


28日(木)

朝8時に起きる。朝ごはん。音楽聞きながら料理。小松菜のおひたしと卵焼き、白菜、しめじ、にんじん、もやし、ひき肉のオイスターソース炒めを作る。

外出。スーパーと八百屋で買い物をして作業部屋へ。棚のために買った板に目印をつけていき、電動ドライバーのバッテリーを充電。

開店。この日は夕方から雨との予報で気分もなんとなく重い。発送準備、品出し。単純作業で進められることをやる。天気が悪い割にはお客さんは来た。まどはこの日締め切りで大変だったようだけど、無事に一区切りついたらしい。良かった。

閉店後、棚の組み立て。電動ドライバーのバッテリーの持ちが悪くなっているような気がする。そろそろ替え時だろうか。途中、棚板の採寸を1か所間違えていたことに気が付く。4cm切り落とさなければならない。面倒だけどやるしかないか。

早めに帰宅。お酒は飲まず。仲正昌樹『今こそアーレントを読み直す』読み進め、シャワー浴びて寝る。


29日(金)

朝7時半に起きる。朝ごはんを食べて、鮭を焼いてお弁当の準備。

外出。作業部屋で棚作りの続き。採寸を間違えた板を丸ノコで切り落とし、組み立て。棚を置く場所を作るために物を動かしていたら、大掃除がやりたくなってしまい、思っていたよりも大がかりなことに。ほうきがけ、コロコロ。とりあえず棚は置けた。

開店。店頭買取2件。出張買取のご依頼メールが届く。発送準備、品出し。お客さんの数が時間帯によってかなりムラのある日だった。夜、本の中身をスマホで撮影した人がいたので反射的に注意してしまう。なんかこういうこと久しぶりにやったな…と思ったら中国からの方だったようで、あまり意味がわかっていなかった模様。しかし買ってくれた。ありがとうございました。

閉店後、本の発送。お酒飲みつつ、清水宏『有りがたうさん』見る。1936年作品。一台のバスがのんびりと天城峠を走り、バスの乗客や車窓から見える人々の人生模様が見え隠れする…という、ただそれだけの映画。家庭の貧困から東京へと売られていく娘、故郷へと帰ることになり墓の世話を主人公に頼む朝鮮人の娘など、当時の暗く重い世相が反映されているが、清水宏独特のユーモアセンスや運転手の連呼する朗らかな「ありがとーっ」の声のおかげか、見終えた後の印象はメロドラマ的な湿っぽさがなく、明るくさっぱりとしている。素晴らしい映画だった。主人公の上原謙はもちろん、不良娘?の桑野通子が良い。太平洋戦争勃発の5年前に、女性をこう描いている映画があることを知れたのも新鮮だった(といってもこの時期の日本映画をあまり見ているわけではないので、今後いろいろ見ていきたい)。

帰宅。実家からいろいろ届いていて、珍しく弟2人もおみやげやら送ってくれていた。風呂に入り、『アーレント』少し読み進めて寝る。

「ヒトとして生まれただけですばらしいということにすると、ヒトは「人間」になるべく、討論・説得の技法とか人文主義的な「教養」のようなものを身に付ける努力を怠るようになる。それどころか、「教養」的なものを、"生来のすばらしき人間性"を覆い隠す、あるいは、抑圧するものと見なし、排除する傾向が生まれてくる。」(p121-122)


30日(土)

朝8時に起きる。弟がおみやげに送ってくれたきんつばを食べる。あんこ好きなのでうれしい。掃除と洗濯。

まどと外出。かなり暖かい。南へモーニングに行こうとしたら臨時休業。グレコへ行き『アーレント』続き。ここ最近まども朝ごはんを食べたらすぐに机に向かうという生活をしていたので、こういう時間も久しぶりだ。

「心底から"善人"であるかどうかではなく、「良き市民」という役割を、公衆の面前で演じ切れているかどうかが問題なのである。そこを取り違えると、「偽善的な『見せかけ』を破壊すれば、自然本性が復活する」という幻想に囚われ、西欧文明において「人間性」という理念を支えてきたものを次々と破壊することになる。」(p142)

久しぶりにルヌガンガへ。平凡社ライブラリーの近刊、エドマンド・バーク『崇高と美の起源』を注文する。

開店。この週末は天気も回復するようで、なんとなく気が軽い。来週につくばと東京へ行く際の予定を固めつつ、品出しと発送準備を進める。

今日はこれからkokuaで行われているイベントに行く。

2024年3月27日水曜日

近所をぐるぐる(2024年03月26~27日)

25日(月)夜

閉店後、在庫整理作業の続きをやり、作業部屋に行って棚の設計。今回はCD、レコード、プレイヤー類と音楽鑑賞関係のものをまとめる棚と、描き終わったキャンバスや板パネルなどを置いておくための棚と2つ作る。時間がかかってしまい、終わったら24時半をまわっていた。


26日(火)

朝7時半に起きる。定休日。着替えてすぐに外出、南で1人モーニング。クロード・シモン『路面電車』読み進める。シモンの文章は物語として捉えようとすれば一瞬で意味がわからなくなるようなものだけど、読点や句読点の少なさゆえの密度もあって、ページをめくるたびに壁のように迫ってくる感覚がある。

レンタカーを借りて出発。買取でたまっていた段ボール板を捨てて、先日下見に伺った出張買取先へと向かう。写真関係の雑誌を中心に漫画も少し。昔に発行された撮影技法書などもあり、こちらは昭和な雰囲気が良い感じ。ビニールひもで結束し、3階から1階の車まで10往復ほどして積み込み。外は豪雨。ビル1階のガレージに駐車できて助かった。

出て、屋島のほうにある『高松家』という家系ラーメン屋へ初めて行く。以前小鉄君から話に聞いたことがあって気になっていたお店。開店直後のタイミングにも関わらず、店内にはファミリーや昼休憩の方々が並んでいる。家系ラーメンを食べるのなんて10年以上ぶりなんじゃないか。のり増しで食べる。おいしかった。

西村ジョイへ行き、棚に使うための木材を選んでカットしてもらう。値段の高騰化や、1×4よりも2×4のほうが安いのを見てなんとも言えない気持ちになる。カット中に店用の消耗品や、安いB級品のデコポンなどを購入。棚は思っていたよりも高くついたけど、自分の使いやすいように設計したしまあこんなもんか、と納得できた。

雨やむ。郷東のブックオフとハードオフをまわり、CDやレコードを見る。このブックオフにあったメキシコのフォークソングのCDを以前買い逃していて、今回無事に購入。330円。ハードオフでは『ドラム・ドラム・ドラム』シリーズやグロリア・ラッソ、ハリー・べラフォンテ、アルプスのヨーデル、日本の昔の俗曲集(でかんしょ、ぎっちょんちょんなどが入っている)、子供のためのピアノ曲のレコードなど買う。レコードはほとんど110円。タイミングが良かったのか、気になるものがけっこうあった。うれしい。

店に買ったものを置いて、車を返却。ソレイユに行き、ビクトル・エリセ『瞳をとじて』見る。エリセ30年以上ぶりの新作。3時間ある長い映画だけど、終始一定のペースで淡々と物語が進んでいき、高まっていく。退屈するなんてことはなかった。ラスト近くの、ドライヤー『奇跡』への言及もぐっときた。スクリーンで見れて良かったなと思う。

トキワ新町の『おでんや ゆう』さんに初めて行ってみる。小さなカウンターのみの、こじんまりとしたお店。カウンターにいた女性の方が荷物とコートの世話をしてくれて、店主のお母さんなのかなと思っていたら、途中で帰られたのでどうも常連のお客さんのようだった。温かい雰囲気。菜の花とメンマのナムル、おでんは大根と牛すじと新たまねぎ。ビール飲む。お料理どれもとてもおいしかった。隣に座っていた会社員らしき男女が「この辺いい感じの古本屋さんとかもあるもんね」と話していて「おっ」とうれしくなった(藤井さんとこのことかもしれませんが)。もっと開けた雰囲気の、面白い店にしていきたい。まだまだやるぞ。

店に戻り、買ったものの整理。レコードを持ってルクスに行く。こないだ買ったJeff Millsをかけさせてもらう。ほかいろいろ聞き比べてみる。コルトレーンの”Bahia”をかけると、最初の出音から録音の奥行や個々の楽器の音のきめ細かさが全然違い、驚いた。


27日(水)

朝8時前に起きる。朝ごはんを食べながらモンテ・ヘルマンの初監督作『魔の谷』見る。制作総指揮はロジャー・コーマンで、製作はその弟ジーン・コーマン。『断絶』とは似ても似つかないチープなホラー映画。巨大グモのような生物が出てくるが、全体像は映ることなく、足だけがゆらゆら揺れて人間を攻撃する。そういったいかにも低予算なB級要素よりも、犯罪者グループがお互いの腹を探ったり分裂していく様子が面白かった。

洗濯、スーパーへ買い物。『路面電車』読み終える。ノートに1枚マーカーで絵を描く。急遽入った用事を済ませる。念のため店の開店時間が30分~1時間ほど遅くなるかもしれないと告知しておいたけど、想像していたよりもかなり早く終わり、12時前に店に着くことができた。

開店。品出し進める。この日は久々の晴れということもあってか、お客さんが多かった。若い方がかなり古い柳田国男の単行本や織田作之助の西鶴本などを買ってくれて、うれしくなる。夕方から発送準備。ネット出品していた本がけっこう動いている。夜になってKさん来る。エリセ見てきたようで、そこからドライヤーやニコラス・レイの話など。

店を開けつつK/A/T/O Massacreの配信見る。tegadeteruさんのDJはほがらかな雰囲気の曲が多くていい感じだ。

今日はこれから本を発送して、その後棚作り。家に帰って余裕があったら明日のお弁当のおかずを作る。

2024年3月25日月曜日

そんな季節(2024年03月23~25日)

22日(金)夜

閉店後、本の出荷。お酒を買って店に戻り、飲みながら石井輝男『ならず者』見る。1964年作品、高倉健と丹波哲郎がギャング役で出ていて加賀まりこも出演。これは面白いに違いないと思い見てみた。香港、マカオ撮影。高倉健の引き金を引く指に手を添える三原葉子、高倉×丹波のマカオの砲台跡での格闘シーンなどが熱い。この時代の高倉×加賀の駆け引きのシーンが見られるのも眼福。自分の好きな、鏡を使った演出もいくつかあった。

帰宅。ル・コルビュジエ『建築をめざして』読み終える。


23日(土)

朝8時半に起きる。朝ごはんを食べて、お弁当の用意。

外出。店のご近所で出張買取の下見。元写真スタジオだったところで、ご依頼人の方はロックやジャズなど音楽好きでもある。四人囃子のライブを見たことがあるとおっしゃっていた。とある事情であまり外へ出ることができないそうで、この機会にとたくさんお話。買取の内容は雑誌が中心で、ほか漫画などが少し。外に出ると雨足が強まっていた。

濡れながら店に着き、開店。店頭買取1件。この日はネットのほうはあまり動かず。その間に品出しなどをどんどん進めていきたいところだけど、また天気が悪くなったせいか調子出ず。ゆっくりやる。まどかさん来てくれて映画の話。今日はケリー・ライカートとギャスパー・ノエと2本見てきたそうだ。後半になって少し調子が出てきて、品出しやネット出品作業など。

閉店後、本の発送。店の2階で仲正昌樹『今こそアーレントを読み直す』読み始める。

「[党派間の取引=政治]という理解が常識になると、各人の利害を越えた(政治共同体にとっての)「善」とか「正義」を追求する「討議」など無意味になる。"政治"の言葉は、「善」や「正義」をめぐる個別利害を超えた討議のための言葉ではなくて、「私たちの仲間になった方が得ですよ」という勧誘と、"敵"に対する罵倒の言葉だけになっていく。」(p15)

買取分の振り込み。ネット出品少し進める。帰宅。シャワー浴びて、ノートにマーカーで1枚絵を描いて寝る。


24日(日)

朝8時に起きる。朝ごはんを食べてお弁当の用意。

一人で外出し、南へ。この日は商店街近辺のライブハウスが会場となる回遊型のイベント『サヌキロックコロシアム』が行われており、Tシャツにレギンス姿の方も歩いている。カフェオレ飲みながら『今こそ~』続きを読み、一区切りついて、クロード・シモン『路面電車』の平岡篤頼による解説を読む。シモンはジャン・デュビュッフェと交流があったそうで、書簡集も出版されているらしい。ほかシモン関連の未訳本を調べ、『クロード・シモンと視覚芸術』など興味深い本がいろいろと出ていることを知る(シモンは絵画作品も制作している)。

商店街に出て、スマートレターや消耗品を買い足す。コロナ後、ZARAがドンキになり、CDショップのDUKEは最近ジムになった。BOTTEGA VENETAがもうじき閉業。商店街に高級ブランドや貴金属買取の店が増えている。今後どう変わるだろうか。

店に戻り、開店。品出し、発送準備。Illustratorでスリップのデータを作る。ほんの数分でできる予定が苦戦。店頭買取1件。馬場君がまた来てくれて、引っ越しで荷物になるからとレコードプレイヤーとスピーカーを譲ってくれた。ありがたい。Kさん来てくれて映画の話。Kさんはこのブログを見てくれているので、あれ見たこれ見たの話が早い。その後どろん堂さんも来てくれる。Kさんもどろん堂さんも、この日ソレイユで上映される今敏『千年女優』を見に行くとのことだった。これは香川大学の学生さんによる自主企画。テレビでも取材され、立ち見が出るほどの盛況となったようだ。

閉店後、早速譲ってもらったレコードプレイヤーをつないで聞いてみる。いい感じだ。少し絵も進める。こちらもなんだかうまくいきそう。

kokuaへ行く。この日はアパッチさんがVinylのみで5時間DJプレイをするというイベント。到着すると栗金商店の2人やイモスケさんもいた。コーヒー焼酎トニック、カルダモンハイと飲む。どちらもおいしい。残り1時間のところでアパッチさんとハップさんとのB2Bに切り替わり、2人の息の合い方が楽しかった。


25日(月)

朝9時半頃に起きる。寝坊した。朝ごはんを食べ、お弁当を用意して外出。作業部屋で絵を少し進め、レコードやプレイヤーの採寸。

開店。この日も雨。こう悪天候が続くと古本屋のような商売にはしんどいものがある。ひたすら在庫整理作業。ネット出品も少しやる。店頭買取2件。最近は引っ越しを控えている方からの買取が多い。小鉄君来てくれて、いろいろお話。閉店後、本の発送。セットものの発送があり、雨の中段ボール箱を抱えコンビニまで持って行った。

これから在庫整理作業の続きと、作業部屋に置く棚の設計。明日は午前中に出張買取へ行き、その後ホームセンターで木材などの買い出し。

2024年3月22日金曜日

きれいな溝(2024年03月21~22日)

20日(水)夜

閉店間際に馬場君来てくれて、一緒に餃子屋へ。外がかなり冷える。レコード屋やリサイクルショップの話などをした。別れて、自分はルクスへ。まいちゃんと話す。家に帰ると、まどが漫画家の友達とモクリでおしゃべりしていた。横でル・コルビュジエ『建築をめざして』を読みながら聞き耳を立てる。話題になっている作品への視点や、自身の作品の進め方など、感覚的な部分の話がすごく興味深い。自分も少し参加(奥田亜紀子さんと初めてしゃべった)したけど、お酒を飲んでしまったからかあまりまともにしゃべれなかった。


21日(木)

朝8時半ごろに起きる。まどはこの日病院で胃カメラ。自分も定休日に講習会が入ったりと忙しいが、まども用事が多い。朝ごはんを食べてお弁当の用意をし、久しぶりに桜町のハードオフに行く。Jeff MillsのPurpose Makerからの12インチシングルが110円だったので買う。ほかシングル盤2枚ほど購入。こちらも110円。スーパーや100均で買い物をして店へ。

開店。品出し、査定など進める。寒さのせいか、頭も体もあまり動かない。途中お茶とチョコレートを買いに行く。自分の調子は良くなかったけど、それでも常連さんがいろいろと買ってくださり、売り上げは悪くなかった。調子の悪い時に、スマホを見ず一人でじっと静かに過ごす癖を身に付けたい。

閉店後、作業部屋で午前中に買ったレコードを聴く。Jeff Millsをポータブルのプレイヤーで聴くと、とてもいけないことをしている気分になる。テクノのレコードは溝が一定できれいだなとか、吞気なことを考えた。帰って風呂。この日は早めに寝た。


22日(金)

朝8時過ぎに起きる。9時間くらい寝て、外も晴れているし、なんだか良い日になりそうな気がした。朝ごはんを食べて料理。ブリの煮つけ、春菊のおひたし、卵焼き、カボチャの素焼き。まどのいれてくれたコーヒーを飲みながら『建築をめざして』続き読む。コルビュジエの文章はたくさん訳されているけど、かなり独特な調子の散文のためか、あまり文庫化されていない気がする。外出。八百屋でデコポン買う。店に到着し、在庫整理作業。

開店。品出し、均一本の補充などやる。査定完了してご連絡、金額了承とれる。出張買取のご依頼の電話入る。ご近所だけど、そこそこの量がありそう。明日の午前中に下見に伺うことになった。レンタカーを予約。休憩中、YouTubeでアメリカの写真家/実験映像作家Hy Hirshの1954年作品”Gyromorphis"見る。色とりどりの照明を当てて回転させた立体物を撮影し、さらにその映像を重ね合わせた作品。

今日はいいペースで作業できた。これから映画を1本見る。