2023年10月23日月曜日

大阪滞在記(2023年10月20~23日)

19日(木)夜

家に帰って、シャワー浴びて洗い物をし、着替えなどを準備する。早く寝ようと思っていたけど、なんだかんだ12時半くらいまで起きる。まどはマンガが忙しくなってきているようで、かなり遅くまで作業していた。


20日(金)

朝7時に起きる。着替えて、まどと南珈琲へ。まどはいろいろ疑問に思うことがたまっていて、話を聞く。マンガも忙しいのに大変だ。

コンビニでお茶を買い、フットバスに乗って大阪へ。車中、展示に使う文章に修正が必要かギリギリまで考えるが、このままにしようとなる。大阿久佳乃「じたばたするもの」読み終える。金関丈夫の名前が出てきて驚く。法政大学出版局から出ている金関の諸作は何冊か自分も好きで読んでいたけど、大阿久さんの興味を引いたアメリカ文学研究者としての著作はほとんど読んできていない。注意して探してみよう。田中菫さんの「MILKDISH」を読み始める。yomsに来てくれたことも少し書かれていてうれしくなる。菫さんの「つくること」についての考えが揺れ動くさまはとても良い。その様子について、改めて文章に書きたいとも思う。

道路混雑のため、20分ほど遅れて大阪駅に到着。そろそろ11月というのに、なんだか蒸し暑い。東梅田から谷町六丁目へと向かう。POLに着き、田窪さんに挨拶して荷物を下ろす。近所の「ひー豚」というお店で豚カツ定食。おいしかった。田窪さんと一緒に梱包を解いて、1人でジリジリと設営作業。梱包を解いた瞬間に「うわ、これは持ってき過ぎた」と思ったけど、5時間ほどかかって設営は終わり、最終的には絵も文章もちょうどよくはまった。いろんな人に見てほしい。

POLの下の階にあるスパゲティ屋さんで、田窪さんと、同じ階の奥にあるレコード店naminohana records店主のインベさんと飲む。料理が全部おいしいし、安くて驚く。これはすごい。田窪さんと瓶ビール3本飲み、ヘロヘロになる。

新今宮へと移動。この辺の安宿に泊まったことがなく、この日は「加賀」というホテルを予約した。2000円ほど。女性客も多いようだった。部屋は狭いけど、値段の割には良い気がする。近くの銭湯の入湯券がついてきたけど、かなりお酒を飲んでしまったので、歯を磨いてすぐに寝た。


21日(土)

朝7時半ごろに起きる。「MILKDISH」読み終える。宿の近くにある「入船温泉」という銭湯へ。ここは朝6時からやっていて、まだ朝早い時間帯だけどたくさんのお客さんが来ていた。直島の「I❤️湯」のタオルを持ったおじいさんがいて驚く。サウナもあってとてもきれいな銭湯。

「きらく」でホルモンうどんを食べようとしたら本日休業のようで、萩ノ茶屋アーケードにあるうどん屋さんに入る。そしてあぶらかすうどんと間違えてかす汁うどんを注文。やってしまった。でもかす汁うどんも香川では食べれない(というか、この店のオリジナルなのだろうか)し、あぶらかすよりもお腹にやさしそうだし、結果良かったかも。けっこうボリュームがあった。

中之島美術館で長沢芦雪展見る。有名な龍や虎の襖絵も良かったけど、同時代の画家として展示されていた蕭白の鷹の絵の屏風に見入る。告知ビジュアルにも使われている牛の絵が展示されていなかった。展示替えがあるのだろうか?

開場30分ほど前にPOLへ。作品リストを田窪さんが準備してくれていたので、仕上げていく。この日は初日なので一日在廊。アンドレ・ブルトン「ナジャ」を読みつつ、疲労で居眠り。昼ごはんはPOLの近くにある「金剛石」というお店であいがけカレー。美味しい。定食もあるらしいけど、みんなカレーを食べていた。まどのマンガのファンの方や、高松の漆芸研究所に通っていたという方も来られた。甲冑さんやオボコさんとも会えたり、トダさんも来てくれたりで嬉しかった。

19時をまわり、初日終了。naminohana recordsでyudayajazzさんのサルサmixCDを購入。その後、田窪さんの案内で、トダさんと3人で居酒屋2軒行く。1軒目は予約がなかなか取れないところらしかったけど、運良く3人でも入ることができた。常連さんがたくさんカウンターにいて、店員さんづたいに料理を運んでくれる。ネギ焼きおいしい。2軒目は中華食堂?のようなところで、ハムエッグがハム上/卵下で出てきたり(なんてことはないがなんとなく新鮮)、20席くらいあるけどおばちゃんが1人でまわしてたり、かなり独特だった。田窪さんは面白いお店をたくさん知っている。大阪は安いところが多くて良いな。

けっこう飲んでしまい、ほぼ終電で新今宮のゲストハウスに戻る。ここも隙間にたくさんの布などが詰められていたり、細かいおもしろが多かった。シャワーをなんとか浴びて寝る。


22日(日)

朝9時くらいまで寝て、南森町へ。天神さんの古本まつりに行く。ナンブ寛永さんの「南部堂」は非常に独特な品揃えで面白く、古いマティスの文庫版画集を100円で購入。ほかのお店で普通にフローベールや中上健次のジャズエッセイなども買う。ポール・シュレーダー「聖なる映画」があり、昨日甲冑さんとブレッソン話に花が咲いたのもあって惹かれたが、9000円で断念。

九条へ移動。ロッダグループでカレーを食べたかったけど、昨日夜中まで飲んで胃の調子が悪く断念。シネヌーヴォへ。入るなり、映画関連の書籍や昔のキネ旬がたくさん並んでいる映画愛にあふれた空間に感動。ファスビンダー「不安は魂を食いつくす」見る。ドアや壁による垂直方向の分割が印象的。

四ツ橋の中古レコード/CD店「◯か×」に行き、spontaneous music ensembleや梅田哲也さん、Childiscのコンピなど買う。「ややこしい音楽」という素晴らしいコーナーがあった。

玉出へ。opaltimesに6年ぶりくらいに行く。少ししかいれなかったけど、展覧会も面白かったし、ユッキさんとも久しぶりに話せてよかった。今回の展覧会はチラシ(というか、オブジェ)もすごい。展示されている作家さんのご家族がたまたまおられ、生活と制作のことなどを話す流れになった。展覧会のチラシもお渡しする。

また新今宮に行き、四三館というビルで行われているイベントへ行く。七円体という、様々な大きさのシンバル7枚をメンバー2人が向き合って叩くというユニットのライブ。コンクリートのビルの小部屋で異様な反響が起きていて、エレキギターみたいな音が聞こえたり、「バシャーン」という音がジュワジュワとドローンみたいに漂ったりして面白かった。この四三館という場所は、七円体の方が集めた主に日本の戦前の古物を展示する私設博物館のようになっている。この日はessential store店長の田上さんも品物を出されていて、解説を聞いて実際手に取りながら貴重な品を見ることができた。「香川で古書店をやってまして」と自己紹介、川島猛の話などで盛り上がる。仕入れのエピソードも伺ってしまった。古物商の世界は奥が深い。相場なんてありそうもないオブジェなど、どのように査定するのだろう。展覧会のフライヤーもお渡しする。しかし本当に強烈な場所だったな。

トダさんと大阪駅近くの「松葉」で串カツ食べて、高速バスに乗り帰る。帰りはずっとinstagramへ投稿するための文章を書いていたからか、すぐに着いた。商店街にいつもの猫たちがいた。


23日(月)

朝9時に起きる。シャワー浴びて洗濯。まどと外出し、南珈琲でモーニング。大阪であったことをいろいろ話す。tomoさんでお惣菜を買って、ルヌガンガで涼子さんとお話。まど新刊を3冊ほど買っている。漫画を描くようになってから明らかに読書量が増えているし、興味の幅も広くなっている気がする。すごいことだ。

開店。週末に品出しを全くしなかったためネット売り上げは芳しくなかったが、店頭でたくさん買われるお客さんが多かった。店頭買取1件。久しぶりに店に入ったせいか、体力は回復しているものの作業速度はいまいち。

今日はこれから映画を見て絵を描く。明日は定休日。久しぶりにSyndicateへ行く予定。

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